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大学1年生の田原 学(たはら まなぶ)には、

ある楽しみがあった。


それはー


学は、妹・奈美恵(なみえ)と、母親の会話を

盗み聞きしているー。


「じゃあ、友達と遊んで来る!

 今日は早くて5時過ぎになると思う~!」

奈美恵が、そう母親に伝えているー


今日は土曜日ー

奈美恵は、友達と出かける予定があるらしいー


「----ふふふふふふ」

学が盗み聞きを終えると、

ニヤリと笑みを浮かべたー


彼の楽しみは

”盗み聞き”ではない。

盗み聞きは、あくまでも、

彼のお楽しみの手段だー


彼にはー

”生まれ持った力”があったー

それに気づいたのは、5歳の時ー。


学にとっての”切り札”でもあった故、

家族にも明かしていない

必殺の力だー。


「---」

部屋に戻ると、学は笑みを浮かべるー。

時計の針の音だけが聞こえるー


静寂ー


その空間で、深呼吸をした学は、

奇妙な変身ポーズを取りながら

”変身”と叫んだー


するとー

顔が変形していくー

短い髪が、伸びていくー

サラリ、と綺麗な黒髪になった学ー

さらには、胸が膨らみ、

股間の息子が縮んでいくー


体形が、あっという間に変わりー

スタイルの良い体形にー


そして、身体のパーツが次々と変形していきー

学はあっという間にー

妹・奈美恵の姿になったー


「変身、完了♡」

嬉しそうに叫ぶ学ー


学はー

”他人に変身する力”を生まれ持っていたー。


この能力に気付いたのは、確か5歳のころだった。

留守番中に特撮ヒーロー番組を見ていた時のことー。

ヒーローに合わせて、ノリノリで「変身」とポーズを

取っていたところー

そのヒーローの姿に変身してしまったのだー。


当時は本当にびっくりしたー。

なんで自分がそんな力を持っているのかもわからないー


でも、理由なんてどうでもいい。

とにかく自分には、他人の姿を思い浮かべて”変身”と叫ぶと、

その姿になることが出来るー。


幸いー

学は、変身の力を悪だくみに使うようなことは

一切しなかった。

悪いことを考える人間が、もしもこの力を手に入れていたら

今頃、大変なことになっていただろう。


だがー

学は”お愉しみ”のためにしか、

この力を使わないー。


学のお楽しみとはー


ーーーガチャ

学は自分の部屋の扉を開けて、

廊下に顔をひょっこりと出すー。


誰がどう見ても、学の妹である奈美恵にしか見えないー


奈美恵の姿になった学は、

そのまま自分の部屋の扉を閉めてー

こっそりと、妹・奈美恵の部屋に入ったー


彼のお楽しみは…、


”妹が留守の間に妹に変身して、

 妹の部屋に入り、

 妹の部屋であんなことやこんなことをすること”


だったー。


「----は~~~~!」

奈美恵の姿をした学は、奈美恵の部屋のニオイを嗅いで

満足そうに微笑んだー


「う~~~ん…ふふふふふ…ふふふふふふふふふ…

 やめられない!」


奈美恵の姿をした学がほほ笑むー


ふと、奈美恵の部屋の鏡を見つめるー。


「あーーーー…」

ランニングシャツにトランクスという姿で

変身してしまったため、

ランニングシャツとトランクス姿の奈美恵が

鏡に写っているー


「うわあああ…やべえやべえ」

顔を赤くしながら、

奈美恵の姿をした学は、

奈美恵の部屋のとあるものを見つめるー


「ふひひっ♪」

鼻息を荒くする奈美恵の姿をした学ー


学が変身した姿であっても、

身体も、声も、何もかも、完璧に奈美恵になっているため、

周囲からは、奈美恵にしか見えないだろう。


「--あった…!んふふふふふふぅ」

奈美恵の姿をした学は興奮していたー


手にしたのはー

奈美恵の高校の制服ー


「んんんん…」

くんくんくんとニオイを嗅ぎまくる奈美恵の姿をした学ー


彼はー

妹が留守の間に、妹の姿に変身して、

妹の部屋でいろいろしている。


別に自分の姿のまま、いろいろなことをしても良いのだが、

それだと、見つかった時に”変態”扱いされてしまうー。

この姿であれば、万が一母親に見つかったりしても、

奈美恵のフリをして切り抜けることができるし、

何より自分の姿でいろいろするよりも、奈美恵の姿になって

色々したほうが、興奮するー


奈美恵の制服を着こんだ、奈美恵の姿をした学ー

それだけで、顔が真っ赤になっているー


「---あぁぁぁぁぁ…今日も可愛いよぉ…奈美恵…」

嬉しそうに笑みを浮かべる奈美恵の姿をした学ー


鏡には、制服姿の奈美恵が写っているー


両手を合わせて、お願いするようなポーズを作ってー

奈美恵の姿をした学は、甘い声を出したー


「わたし…わたし、、お兄ちゃんのこと……大好き♡」


そう言い放つと、顔を真っ赤にしてーー

「あ~~~~~~~~~!たまらない!たまらないよぉ~!」と

足をじたばたさせたー


彼はーー

シスコンだったー

妹が、大好きで大好きでたまらないのだ。


鏡の前に立つと、

さらに続けていくー


「お兄ちゃん…!いつもありがとう!」


「お兄ちゃん!いつもお疲れ様~!」


「お兄ちゃん!奈美恵が、マッサージしてあげるね!」


「わたし、お兄ちゃんと結婚するー!」


奈美恵の姿で、こういう言葉を言うだけで

興奮するというか、

もはや興奮を通りこして、心臓が止まってしまいそうな

気持ちになって来るー。


「ふぇぇぇ…奈美恵が尊い…尊すぎる…」

奈美恵のベットの上に寝ころんで、

奈美恵の姿をした学が顔を真っ赤に赤らめているー


”邪魔”

本物の奈美恵の態度を思い出すー


小さいころは、奈美恵は「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」と

とても可愛かったのだが、

最近は、全然口を聞いてくれないー


”一番嫌いなモノは?”と聞くと

”お兄ちゃん”と即答されるぐらいだー。


”お前”と呼ばれていないだけ、まだましなのかも

しれないが、本物の奈美恵は、廊下ですれ違うだけで

「キモイ」と言ってくるような、

そんな思春期真っ最中なのだー。


「---大学生ぐらいになれば…

 奈美恵もまた、俺になついてくれるかな…」

奈美恵の姿のまま、そう呟く学ー


「--ま、いっか!」

奈美恵の姿をした学は起き上がるー


そしてー

自分の部屋に再びこっそりと戻ると

紙袋を取り出して、それをこっそりと

奈美恵の部屋に持ち込んだー。


「--ふふふふふふふふ」

笑みを浮かべる奈美恵の姿をした学。


「ふふふふふふふふふふふ!!!!」

紙袋から取り出したのはー


メイド服!!

バニーガール!!!

ナース服!!!!!!


色々なコスプレ衣装だったー


「奈美恵のこんなの着てくれ!なんて

 お願いしたら、ぶっ殺されちゃうからな」

奈美恵の姿をした学はそう呟くと、

早速メイド服に着替えたー


鏡の前には、メイド服に着替えた奈美恵ー


「お帰りなさいませ!ご主人様~♡」

奈美恵メイドー


「--あぅぅあうぁああああ はぅぅぅぅぅ!」

あまりの尊さに、そのまま死んでしまいそうな気持に

なりながら、奈美恵の姿をした学は、鼻血を拭いて、

なんとか立ち上がるー


猫耳をつけて、

鏡の前でポーズを決めて「にゃんにゃん!」と声を出してみるー


「ふぅぅうぅぅうぉぉおおおぉぉおぉぉぉぉっ!」

奈美恵の姿をした学が興奮のあまり奇声を発するー。


普段ー

自分の部屋で奈美恵の姿に変身して

これをやることもできるのだが、

「キモイ」と言うわりにー、

妹の奈美恵が勝手に部屋に入って来ることが多いので、

それは、リスクが高すぎるー

ノックもせずに、唐突に入って来るから、

安心して寝ることもできないー


妹の姿になって、あんなことやこんなことをしている場面を

妹に見られたら、それこそおしまいだ。


だからこそー

奈美恵が留守の時にやるのだー


バニーガール奈美恵ー。

バニーガールの衣装に着替えた奈美恵の姿をした学は、

網タイツ越しに太ももを触ってニヤニヤしているー


学が変身しているだけだから

実際には奈美恵の身体ではないが、

学の変身能力は完璧だー。


しかもー

厳密に言えば奈美恵の身体ではないから

奈美恵を傷つける心配もないー


「---ははははははっ~最高!」

そう呟くと、”あ、トイレ”と、

奈美恵の姿をした学は変身を解除したー


「ってーーー」

鏡の前に、バニーガール姿の学が写るー


「きもぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

思わず学は叫んだー


変身タイミングには気を付けなければいけないー


以前、ブルマの姿で、変身を解除してしまって

ブルマ学になってしまったときには

吐き気すら催したー


気を付けないとー


トイレで、用を足すと、

学は、母親と雑談してから、そのまま自分の部屋に戻ったー


母親は基本、学の部屋や、奈美恵の部屋に勝手に

踏み入ることはない。

用があるときは先にスマホにLINEを送って来るタイプだから、

2階で、奈美恵に変身して

あんなことやこんなことをしているのを

みられてしまう心配は、ない。


奈緒美の部屋に、自分のスマホを持ち込めば

何も問題はないのだー


部屋に戻った学は再び着替えるー

自分のトランクスを奈美恵のベッドの上に放り投げてー

今度は、ナース服を身に着けるー


「あぁぁぁぁぁぁ~ナース奈美恵~」

嬉しそうに呟く奈美恵の姿をした学ー。


13:45-。

まだまだいけるぜ!


帰宅は5時を過ぎるみたいなことを言っていた気がするから

念には念を入れて、3時ぐらいにはやめれば

全く問題ないー


学は、慎重だったー。

奈美恵が帰って来る30分前ーいや、2時間前には

変身をやめて、元通りにしておくようにしている。

万が一、妹の奈美恵に変身して、遊んでいることがバレたら

完全に死が待っているからだー。


そもそも、変身能力のことも、誰にも話していないし、

絶対にバレるわけにはいかないー


「---お注射よ♡」

注射器のおもちゃを手に、ナース服の奈美恵姿で、

ポーズを決める学ー


「ぐほほおおおおおおおおお!!!!」

あまりの可愛さに、その場で奇声を上げる学ー


奈美恵姿の学は、ご機嫌そうに

腰をクネクネさせながら、

鏡の方を再び見つめたー


「-----?」

ナース奈美恵の背後に、奈美恵がいるー


「--あれ?奈美恵がふたり?」

奈美恵の姿をした学は、にっこりしながらそう呟いたー


鏡に、ナース服を着た奈美恵とー

部屋の扉を開けて唖然としている奈美恵が写っているー


「----へーーーー」

奈美恵の姿に変身している学は、そう呟きーーー


凍り付いたー


「---!?!?!?!??!!?!?」

殺気を感じる奈美恵に変身した学ー。


「---え?」

時計を見るー

14:05-

まだ、奈美恵が帰って来る時間じゃないはず…


冷や汗をかきながら、ナース服奈美恵姿の学が

振り返るとー

そこにはー

本物の奈美恵がいたー


「ひっ!?!?!?!?!?!?!?」

ナース服姿の奈美恵が尻餅をついてしまうー


本物の奈美恵が部屋に入って来るー


「ふ~ん……」

奈美恵が薄笑いを浮かべながら頷くー


「あ、、あひ、、あひ、、、、、わ、、わたしは、、

 あな、、、あなたのドッペルゲンガーですぅ」

奈美恵の姿をした学がとても苦しい言い訳を口にするー


本物の奈美恵は

”自分がもう一人いる”ことにも動じず、

ベッドの方を見たー


そこには、学のトランクスがあるー


「-------」

奈美恵が、奈美恵に変身した学を睨んでいるー。


「---あ、、あひ、、こ、、こ、、これは…」

奈美恵に変身した学が泣きそうになりながら言うー


なんで5時帰宅予定なのに、

帰って来たんだー!?


今は、に、、に、、に、、2時ーー


学が内心でそう思っていると

奈美恵は、にっこりとほほ笑んだー


「-ーそんなにわたしにお注射されたいんだ?」

とー


とても低いトーンの、

殺意のこもった声でーー


”見られていたー”

ナース服で”お注射よ♡”とポーズを決めたとこまで、

みられていたー


あまりの恐怖に、

その場に座り込んでしまう

ナース服姿の奈美恵ー


そして、

あまりの恐怖に、ナース服を着たまま

変身も解除されてしまってー

ナース学になってしまったー。


「------最低」

奈美恵の蔑むような声ー。


妹に蔑まれて、

ちょっと興奮してしまった学は、観念して

「ご、、ごめんなさい…

 は、、話せばわかる…!」

と、呟いたー



②へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


見つかってしまったお兄ちゃん…!

お兄ちゃんの運命は…!?


続きはまた後日デス~!

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