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〜まえがき〜 節分ということで、鬼と豆を主題としたお話を書いてみました。 今回は快楽責め系のお話になります。 今より遥か昔、現代人が平安と呼ぶ時代に、世間を騒がす強大な鬼がいた。 曰く山より大きな身体を持ち、曰くその一撃は巨木を薙ぎ大地を穿つという伝説の大鬼、酒呑童子。 その討伐に乗り出す1人の人間がいた。 後に伝説と謳われる大陰陽師、安倍晴明である。 晴明は鬼ころしと呼ばれる銘酒の力と、己が法力の全てをかけてその鬼を封じ、自宅の蔵へと押し込めた。 だが鬼の力はそれでもなお強く、封印を保つためにある儀式を行う必要があった。 鬼の弱点たる煎り豆を用いて、曝け出された鬼の肉豆を弾く「豆はじき」の儀である。 「ぺちぺち、ぴくぴく、鬼の豆が震えて泣いて……愉しゅうございますね」 「あ、悪趣味……なぁっ……!ひぎっ、やめっ……ぬかぁ……!」 「悪趣味とはなんです?我が父より賜った、神聖なる鬼封じの儀式だというのに」 封印されているとはいえ、破れた時を思うと危険極まりない儀式を請け負うのは、まだ十八になったばかりの少女であった。 妖しく笑みを浮かべながら、愉しげに鬼を弄ぶこの少女の氏は「安倍」。 すなわちこの鬼を封じた陰陽師、安倍晴明の娘である。 この国の制度上、女子に跡目を継がせることはできない。そのため彼女は強大な法力と、高い身分を持ちながらも名を持たず、表に出ることの出来ない存在であった。 だがそれゆえに、影で重要任務を担わせるにはうってつけの存在でもあった。 それはある意味、後継者たる男子よりも父に信頼されていると言うことができるだろう。 「そろそろ半日にもなりますね。ずっとこうしておさねを責められ続けた気分はいかが?そろそろ、強い刺激が恋しゅうなってはおりませんか?」 「だ、だれ……が……!」 「ぴくぴく、ぷるぷる、さねは口ほどにものを言い……よろしい。それならお口が素直になるまで、豆を当て続けましょう」 「や、やめ……!」 ぺちんっ! 「んいいぃっ!?」 「良い声です……その口から良いおねだりが聞けるまで、豆はじきを続けるとしましょう」 敏感極まる鬼の豆に、緩く投げられた豆がぶつかる。ただそれだけで、嬌声をあげる酒呑童子。 撫でられるだけで腰が砕けるほどの感度を持つそれは、鬼にとって最大の弱点であった。 「く……そぉっ……!なんで、なんでこんなもの、わしの体にあるんじゃ……!こんなものなければ、おまえの親父になぞ……!」 「ええ、聞き及んでおりますよ。あなたと父との戦いは当初、あなたの圧倒的優位にあった……当然のことです。山ほどの巨躯に対しての有効打など、あるはずがないのですから」 「でも……父はあなたの弱みを知っていた。父の式神が弱みにしがみつき、全身を以てそれをしごきあげた時……あなたの優位は崩れた」 「ウフフ、大きな鬼も快楽に果てては何もできず、くずおれた身体に札を付けられ、その体躯も今はご覧のとおり……かわいらしゅうなりましたね?」 安倍の娘が語るのは、戦いの際に鬼が晒した醜態の数々。 たかが陰核のひと扱きで達し、その場に倒れ込んで封印を許してしまった時の記憶。 その時噴き上げた蜜は、今も山間の窪みに留まり粘度の高い湖を形成している。 「山ほど大きな大鬼も、今や人の子ほどの小鬼……そうなるきっかけは、そこで震える過敏なおさね。ウフフ……暴虐の鬼も、おなごであったということですね」 「うるさい……!うるさいぃっ!!」 「き、貴様……!儂を封印し、良いように弄んだとて、それで儂を自由にできるなどと思うな!儂は決して、人間ごときには屈さぬ!」 「あら……!あらあら、頼もしいこと……すぐに屈して壊れては愉しゅうございませんから、ぜひそうしてくださいまし」 「では、鬼が屈してねだるまで……延々、終わらぬ、豆はじき……ウフフ、心踊ります……!」 酒呑童子が屈するまで、あるいは娘が飽きるまで、封印の儀式は続く。 本来の、袋いっぱいの豆を一度にぶつける儀式の形とは全く異なる形で行われようとしていることなど、知る由もないまま。 _________ 「ぜぇ……!ぜぇ……」 それから6刻もの時が過ぎた。その間ずっと絶え間なく豆を当てられ続けた酒呑童子は、虫の息となっていた。 どう見ても封印を破れそうもないその姿を見て、娘は満足げに口元を歪める。 「ウフフ、よく耐えましたね小鬼さん?今日のところは、これで終いといたしましょう」 「あぇ……?おわ……った……のか……」 「ふるふる、くらくら、満身創痍……良い姿になりましたね。また明日、お会いしましょう?」 延べにして十五刻もの間、絶え間なく陰核に豆をぶつけられ続けてようやく酒呑童子はひとときの安らぎを得た。 これから先に待ち受ける地獄を知る由もなく、哀れな小鬼は静かに寝息を立てるのだった。 _________ 「おはようございます。ご機嫌いかが?」 「良いわけなかろうが。この変態クソ女」 「びくびく、がたがた、脅える心を繕って……儚く吠える姿もまた、愛し……」 「鬼を愛しむじゃと?心にもないことを……!」 「ウフフ、これは紛れもなく本心……哀れな小鬼を愛でる喜びに震えること、しきり……」 「……っ、本当に、気色の悪い奴じゃ……!」 翌朝、蔵にやって来た娘と鬼との会話は、例によって掴みどころのないものだった。 昨日の責めで脱出のための妖力を豆に奪われた上、体力までも快楽の影響でうまく発揮することができない。 悪鬼羅刹と呼ばれた酒呑童子をして、豆はじきから逃れることはできずにいた。 そして今、四肢を拘束され、大きく腫れ上がり割れ目から飛び出た陰核を無防備に晒した姿で、妖艶なる女陰陽師と対していた。 「本日も……愉しい、楽しい、豆はじき……つとめて参りましょう」 袋いっぱいの炒り豆を携えて、妖しく微笑む安倍の娘。 封印の儀という名の快楽拷問が、今日も始まろうとしていた。 「や、やめっ……!んにゃぁ……!」 「あらあら、まるで甘えた子猫のような……鬼とは思えぬお声ですね?そんなにおさねの刺激が恋しゅうございましたか?」 「……っ、だまれぇ……!」 「ウフフ、こんなに赤く熟していては、隠しようもありませんね?お休みの間も、疼いて仕方がなかったのではありませんか?」 娘の言う通り、酒呑童子の陰核は淫らな熱に浮かされていた。 この豆はじきの最も恐ろしいところは、鬼の苦手な豆を最大の弱点たる肉豆にぶつけ続けて妖力を封じるところではない。 敏感な肉豆は炒り豆のぶつかる刺激だけでも充分な快楽を感じるが、その刺激だけで絶頂に至るようなことはないし、そうならないように加減されている。 そうして焦らし続けて、鬼を屈服させるということ。それこそが娘の独自に改良した豆はじきの真髄であるのだ。 強大な闘争本能を誇る鬼は、性欲も相応に強い。その肉欲をも利用した封魔の術なのだ。 「ぽたぽた、ぬるぬる、素直なおほとが哀願し……あとはお口が素直になるだけ。気長に参りましょう」 「く、屈するものか……!おまえになぞ、人間にィっひィィ!?」 「ウフフ、失礼……手が滑りました。しかし、おさねに軽く豆が当たるだけでまともにお話もできぬとは……とても愛らしゅうございますね」 「こっ、この変態が……!儂はおまえになぞ、絶対に負けぬ!」 内心の不安を押し殺すように、力強く宣誓する酒呑童子。だが、まだまだ一日は長い。 _________ 「ウフフ、今日も鬼を堕とすこと叶わず……それもまた一興。明日もまた、よしなに」 「く……はぁ、はぁ……!こ、こっちは、二度とおまえの面は拝みとうないな……!」 満身創痍になりながら、今日も屈することなく耐えてみせた酒呑童子。しかしその身に刻まれた疼きは、昨日よりなお深く彼女の心を焼いていた。 半日以上も責められ続けてようやく訪れる安寧の時。しかしその僅かな安らぎの時間も、酒呑童子は陰核からもたらされる熱に浮かされるのだ。 もじもじと不自由な脚を揺らしながら、小鬼の夜は更けていく。 _________ それから連日、絶えることなく酒呑童子の封印維持の儀式は続き、とうとう開始から2週間が過ぎた。 始めは娘とある程度会話する余裕のあった酒呑童子も、この頃になると嬌声をあげるばかりで会話らしい会話もできなくなってきていた。 「ウフフ、今日はこのぐらいにしましょう。ではまた明日、ご機嫌よう」 「んふー……!ふぅ゛ぅぅ……!」 もはや捨て台詞を吐く余裕もなく、荒らげた吐息を漏らすだけとなった哀れな小鬼に訪れる安息の時。 ひとときの眠りに小鬼は落ちていく。終わりのない快楽拷問の苦しみを、少しだけでも忘れるように。 _________ 「……あれ、ここは……どこじゃ……?」 「ここは、儂の……寝床?いつ……?あっ!」 「こ、拘束がない!今なら触れる!思いっきり触れるぞぉぉ!」 「あああ!!これっ!これじゃあっ!ずっとこうしたかった!これっ、つまんで、つねってぇぇっ!きもちいぃいい!!」 「あぁっ、くる!こんなのすぐっ!くるっ、いくっ!いくっ、いくいくいくっ……!いっ……」 『あらあら、たいそうご機嫌がよろしいようで……良い夢は見られましたか?』 「いくっ……あぇ?なん……で……おまえ……わしのねどこに……?」 「ぽやぽや、ぼけぼけ、寝ぼけ頭に冷や水を……あなたが見ていたのは、あなたが望んだ夢……現は変わらず、虜の身……」 「う、うそじゃ……!儂があんな、あんな夢など……!」 「いくいく、何度も、本能のままに……かわいらしい寝言でした」 状況を整理出来ない酒呑童子に突きつけられる、冷や水のごとき現実。 さきほどまでのは熱に浮いた頭が見た淫夢。自分で自分の肉豆をひたすら扱きあげ、猛烈な絶頂を極める夢に過ぎない。 寝言にまで溢れ出た肉欲を、1番最悪の相手に知られてしまった屈辱が酒呑童子の心を焦がす。 「ウフフ、それでは今日も、つとめて参る豆はじき……はいな」 「いぎゃあぁっ!!……え、な、なんで……顔に……!」 安倍の娘が豆をぶつけたのは、親指の先ほどに膨れた陰核ではなく顔面だった。 予測と期待を裏切られ、狼狽する酒呑童子に娘はその思惑を語る。 「そこまで色に浮いては、力の発揮は能わず……弱みたるおさねならずとも、妖力の封印は充分に可能と判断しました」 「そ……んな……!」 「ウフフ、それほど……刺激が恋しゅうございますか?完全な封印を受け入れるのならば、思う存分……」 「だ、誰が、お前になど……!」 「ウフフ、そう言うと思っていました。ではこの袋いっぱいの豆を、そこ以外にぶつけて参りましょう」 娘が見抜いていたのは、酒呑童子がもうまともに力を発揮できないということだけではない。 元の三倍以上にも腫れ上がり、ただでさえ過敏な状態からさらに感度を増した鬼の陰核。 噴火寸前の火山のごときそれに不用意な刺激を与えれば、それだけで絶頂を極めるだろうことを見抜いていたのだ。 それでは鬼の心を屈服させたことにはならない。だからこそ娘はここで刺激を絶ったのだ。 これまでのもどかしい刺激を延々与えられる焦らし責めから、一切の刺激を与えない放置責めへと拷問は変化する。 焼け付くような疼きを抱えて、小鬼はただ責めの終わりを待ち続ける。 _________ 「ウフフ、今日もまた堕とすこと叶わず……また明日も、よろしゅう」 そして今日一日、本当に1度もそこには触れられないまま封印の儀は終わりを迎えた。 快楽の代わりに苦痛がもたらされる中でも、意識の大半を占めるのは刺激への渇望だった。 法力を宿した炒り豆をぶつけられる、焼きごてを当てられるような痛みより、求める快楽のないことが辛いのだ。 その内心は、娘がいなくなったあとで思う存分ぶちまけられる。 「ああああああああぁぁぁ!!!なんなんじゃ!なんなんじゃあの変態クソ女!儂の身体を散々好き勝手しながらここにきて何もせんなど!気に入らぬ……っ気に入らぬ!!」 「ああそうとも!触って欲しいとも!めちゃくちゃにこねくり回して!しごきまくってほしいとも!!じゃがお前にだけはされとうないわ!」 「誰か!誰でもいい、誰かおらんのか!?見張りの男でもいい、誰でもいいから儂のさねをめちゃくちゃにしとくれよ!!なあ!」 「本当に誰でもいい!どれほど醜くとも良い、どこの下衆でも良い、この儂の身体を好きにしても良い!だから……っ、だから触ってくれよおおおおぉお…………!!」 肉欲に狂った哀れな小鬼の叫びが蔵の中にこだまする。 彼女は知る由もないが、蔵に施された封印には外界との接続をある程度遮断する効果がある。 これは酒呑童子自身への封印がもし解けた時、周囲への影響を最小にしつつ再封印するため、蔵そのものに施された術式によるものである。 この術式があるため、彼女の声が外界に届くことは決してないのである。 「なあ頼むよ……!鬼の身体なぞ、そうそう味わえんぞ?だから頼むよ……頼むよぉ……!」 散々見下してきた人間風情に縋りついて、哀れな小鬼の夜は更けゆく。 [newpage] それから十日、酒呑童子は陰核への刺激を一切受けることなく過ごした。 毎晩のように淫夢を見ては、夢の中で絶頂を迎えることさえ許されず、その寸前でどこからか現れた娘に眠りを覚まされる日々。 じりじりと理性を炙られ続ける地獄のような日々の中で、彼女が思い描くのは仲間の姿だった。 大江山という鬼の住む山の頂点にいた彼女には、付き従う多くの部下たちがいた。 中でもとりわけ彼女と親しかった腹心、茨木童子の姿を思い浮かべ、心の中で助けを求めていた。 それは彼女の心が屈服しそうになっていることの、なによりの証左だった。 (た……けて……いばらき……もう……わしは……) 「随分りっぱになりましたね。まるでおのこのような有様で……ウフフ、こんなにも立派なおさねは、私も見たことがありません」 「あ゛……う゛ぁ……」 「ぐつぐつ、ぐらぐら、頭も熱に浮かされて……返事もできない哀れな小鬼。なれば……」 ちょんっ…… 真っ赤に腫れ上がり、びくんびくんとのたうつ鬼の陰核。 その皮一枚、触れるか触れないかという絶妙な力加減で、愛撫とさえ呼べないほどの弱々しい力加減で、娘は欲情渦巻く鬼の陰核に触れた。 ただそれだけの刺激で、十日もそれを欲しがり続けた小鬼は頭を振り乱し、涙と涎をぼたぼたと垂らしながら悦びに打ち震えた。 「ほお゛あ゛あ゛あぁぁあ!?!?ああ゛あぁーーーー!!!」 「ウフフ……!たかがあれだけの刺激でこうも嬉しげにのたうつとは……よう熟してくれました」 「あーーーーー!!!あぁぁあーーーー!!」 「ふりふり、ぐいぐい、もっともっととおねだりを……態度だけでなく、言葉で示していただければ、いつでも……」 「ふゥ゛ーーー……!!ふムぅ゛ぅぅーーー……!!!」 「身体は色に狂いても、未だ屈服するには至らず……ウフフ、よくよく頑丈なこと……」 狂ったように喚きながら、更なる刺激を欲して自由にならない下半身を力の限り押し付ける。 しかし娘の手はもう届かないところに離れ、虚しく空振るだけだった。 そんな無様を晒す酒呑童子を、娘は頬を染めながら見つめていた。 この状態でなお、屈服の言葉だけは発さない「最高の玩具」を、彼女は彼女なりに愛していたのだ。 「良いのですか?私に屈すれば、すぐにでもこの辛い疼きから解放されるのですよ?この指で、あなたのおさねをきゅうと摘み上げ……くりくり、かりかり、思う存分……」 「あ……ああぁ……!」 「ほら、あなたの指をおさねと思いて……このおさねに、私の指が絡んで……」 そして彼女の「愛」は最終段階に到達した。 機が熟したところで彼女は酒呑童子に甘く囁き、最後の精神力すらも奪いにかかってきたのだ。 酒呑童子の人差し指に自身の指を絡め、それを鬼の肥大した陰核に見立てて、こりこりと優しく愛撫する。 屈服の言葉を発しさえすればこの刺激を陰核に与えると、そう囁きながら。 煮立った頭に更なる熱を投下して、狂わせる魔性のささやき。もう欲情に狂いきった酒呑童子に、その囁きに抗う術はなく…… 「……わって……くれ……」 「……?失礼、聞き逃しました……もう一度お願いしても?」 「さわって……くれ……!」 「さわって、とは……?はて、どこのことか……」 「……っ、だから儂のさねを触れと言っておろうが!!屈してやる!屈してやるからさっさと触らんかあぁぁあ!!」 それは鬼の面子と欲情とがせめぎあった末の、とても上手とは言えない屈服宣言。 しかしそれでも、鬼が屈したことに代わりはない。安倍の娘は薄笑いを浮かべながら、鬼の陰核に手を伸ばす。 「よくぞ言ってくれました。それではこれよりあなたのおさねを果てさせて差し上げましょう」 「しかし、その前に……封印についてお話します」 「そんなものいらん!だから早よう……!」 「ウフフ、そうも言っていられないのです。なにしろ私の作りし封印の術は、あなたが絶頂することで完全なものとなるのですから」 「私が独自に完成させた封魔の小箱……この中にあなたを封ずるには、あなたの妖力をたんと宿した濃厚な絶頂蜜と、魂からの屈服が必要なのです」 そう言って娘が取り出したのは、手のひらに乗るほどの小さな小箱だった。 「いばらき」と書かれたその箱には、酒呑童子の欲望の象徴とよく似た朱色の物体が飛び出ていた。 「まさ……か……!それに儂を……!?」 「ええ、その為に私は父の命に少しだけ背き、あなたを徹底的に焦らして屈服させたのです。これに妖を封ずるには、深く深い極限の絶頂が必要ですから」 「ウフフ、そしてこれに封じた暁には……見えますか?ここにあなたのおさねが突き出て、いつでも愛でることができるのです。ああ、なんと素晴らしい……!」 「い、いやじゃ、いやじゃ……!儂はそんなものになど、なりとう……っっぎイィいい!?!?」 「その意気やよし……耐えて耐えて、至極の絶頂を見せてくださいまし……!」 軽く触れられただけで雷に打たれたような激感をもたらす鬼の陰核を、娘の指が摘み上げる。 一月近くも待ちわびたその感覚に身体は悦び、望まぬ絶頂へと駆け上っていく。 きつく歯を食いしばり耐える酒呑童子だが、責めはまだ始まってすらいないのだ。 こりゅこりゅくりゅりゅ!!ぎゅむぅっくりくりくりぃっ!! 「ほォ゛ごッッッ……!!??」 「んぐォぎイィィィィイイイ!?!ほごぉ゛ぉぉおおおおお!!!」 「ウフフ、身体も心も色に狂いて……それでも耐えねばならない。地獄の沙汰でもここまでは……しかし、相手が鬼なればやむなし……」 「たっっ……たえ゛……たえ゛りゅう゛ぅ……!はこになど、なって、たまっ……」 ぎゅちゅうううぅぅっっ! 「りゅぉほお゛お゛おぉぉおぉッッッッ!!!」 ぱんぱんに膨れた陰核をきつく絞りあげられる、ともすれば痛みさえ伴うであろう強すぎる刺激。それでさえ今の彼女には激烈な快感をもたらした。 せめて自分を鼓舞するための独り言さえも言わせてもらえない快楽責め。身体はとうに屈し、心も快楽を求めているのに、それでも絶頂を拒まなくてはならない。 そんな歪な状態が長く続く筈などはなく、どうしようもなくその身体は悦び悶えてしまう。 くぱくぱくぱっ、とろぉぉ…… 「ウフフ、おほとがぱくぱく痙攣し、嬉し蜜がとろとろ溢れ出て……封印の完成も、間近でしょうか」 絶頂が間近にあることを告げる生理反応が、意に反して表れる。 痙攣する秘所が、溢れる愛蜜が、その時が近いのを如実に示していた。 (なるものかぁぁぁっ!!!箱になどっ、箱になどぉぉぉぉ!!) 一扱きごとに背筋を稲妻が走るような快感が駆け巡る。 触れただけで絶頂しかねないほど過敏な陰核に与えられる激烈極まる刺激に対して、酒呑童子のとれる最後の抵抗。ささやかなあがき。 それはひたすら歯を食いしばり、血が滲むほど食いしばり、両手を爪が食い込むほど握り締める。たったそれだけのことしか、もはやできない。 そうしてほんの少しだけその瞬間を引き伸ばしても、もうどうしようもないほど彼女の身体は昂っていた。 「がひゅっ……!?はぁーーーー……!はぁぁーーーー……!」 本格的な刺激が始まってから一分。百回は絶頂してもおかしくないほどの快感をただ気合いだけで抑え込んできたが、肉体に蓄積した快感は、いよいよ限界に達しつつあった。 全身が真っ赤に紅潮し、脂汗が吹き出る感覚すらこそばゆいほどにその感度を高める。 その薄皮の一枚下には、溶岩のようにぐつぐつと煮えたぎる濃縮快楽が渦巻く。 ほんの少しつつくだけでも爆発しかねないその身体を、安倍の娘はことさら慎重に取り扱った。 「至極の絶頂」を与えるために。蓄積した快感を最高の形で爆発させるため、不用意な絶頂を与えないように。 (いきたいいきたい思いっきりきもちよくしごいてもっとつよくさねあついいきたいがまんむりもういくばくはつするきもちいいのくる) 「……い……やじゃ……あんなのに……なりたく……ない……」 「ウフフ、もう……頃合ですね」 まるで整理のつかなくなった小鬼の思考を見透かすように、娘は笑みを溢れさせる。 爆発寸前の火山を思わせる濃縮快楽と、皮一枚隔てて煮えたぎる絶頂欲求を解放し、残火のように燻る「消えたくない」という執着をも消し飛ばし、猛烈な快楽の絶頂をもたらす喜悦に浸っていた。 そして娘は最後のとどめを刺すために、親指ほどに膨れたその陰核を、自分の口で包み込んだ。 「ほぎっ…………!!??」 それは、指先での刺激に意識を集中していた酒呑童子の我慢の堤防を決壊させるには、余りに有効な刺激だった。 不意を突かれた酒呑童子の脳が状況を処理しきれずにいる間も、娘の下は鬼の陰核を的確に責めあげる。 先端をくすぐり、根元をほじくり、裏筋を舐め上げ、極限勃起陰核の隅々までをもその舌で責め抜いて。 開発されきった快楽神経の塊に与えられるその刺激は、酒呑童子の脳が状況に追いついた瞬間、これまでの快楽と一緒に酒呑童子に襲いかかった。 「んぎあ゛あ゛あっっアアアぁぁぁ!!!?ぎいっっぐぅぅぅいぐうぅぅううう!!」 「いッッッッぐうううぅぅぅぅああああぁぁぁ!!!おォごお゛おおぉぉおおおお!!!」 べちんっ、べちんっ、と娘の顔に何度も股間を叩きつけて、死にかけのカエルのように脚を広げた無様な姿で、酒呑童子は天井にまで舞い上がるほどの潮を吹きながら、押し込められた絶頂欲と快楽を解き放った。 「ウフフ……!なんと素晴らしい……!おさねに喰いついた私をも振り切るほどお腰を突き上げて……ウフフ、私の顔が絶頂蜜でべとべとに……」 「ああ、なんと愛らしい……!もっとお潮を噴き上げて、もっと絶頂蜜を溢れさせてくださいまし……!」 そう言って、娘は絶頂の渦中で震える酒呑童子の陰核に手を伸ばし、それを扱き上げた。 「お゛ごおあ゛ああああぁぁぁ!!やえ゛っ、やえでぐれえ゛え゛えええぇぇ!!いぐぅっ!いぐっ!ぐるぢいぃいいいい!!」 呼吸の暇すら与えられず、絶頂の最中の陰核を指で摘まれ上下に扱かれる。 細胞のひとつひとつまでをも情欲に狂わせ、そそり立つ快楽神経の塊に与えられる刺激。その一往復する間にすら二度も三度も絶頂を重ねていく。 その異常な快感を表すように収縮する秘所から押し出された愛蜜がごぷ、と音を立てて粘ついた飛沫を散らす。 普通なら有り得ないほどの膣圧で跳ね飛ぶ蜜液をぺろりと舐め、娘は淫靡な笑みを浮かべる。 「ウフフ、とても濃厚な妖力を宿した蜜ですね。もう少し後押しすれば、封印を完全なものに。なれば……」 最後のとどめを与えるべく、娘は懐から小さな筒に収められたこんにゃくを取り出した。 それには小さな切れ目が入れられており、まるで男性が使う手淫の道具を小さくしたような代物だった。 そして娘はそれを、快楽に悶絶する鬼の敏感陰核にあてがった。そして…… にゅぷんっ! 「ガひっッッッ…………?!?!」 余りに強すぎるその衝撃に、脳がスパークを起こして固まってしまう。 その間にもちゅこちゅこと手製の手淫道具で陰核を責められ、脳内で渋滞を起こした快感が炸裂した。 「お゛ッッッ゛ッッ………………!!!!ア゛ッッッッ…………!!!」 息継ぎさえも許されず絶頂し続け、声にもならず肺から空気を絞り出すだけの嬌声。 鉄製の拘束具を引きちぎらんばかりに全身を突っ張り、蔵が水びたしになるほど大量の潮を噴き上げる。 狂おしいほどの悶絶快楽はもはや快楽といったものではなく、脳をギリギリと締めあげられるような感覚を小鬼に与えていた。 事実、酒呑童子の頭と身体は鬼の弱点である陰核への狂おしいばかりの刺激により、その機能を狂わせつつあった。 (あた゛ま゛ッッッ!!ぶちぶちいって゛るうぅううう!!くる゛うっっっ!!これ狂うう゛うぅうう!!!) 「ウフフ、良いお顔です。そろそろ、終いにいたしましょう」 ちゅこちゅこちゅこ…………ぐりゅうううぅ!!!! 道具を上下させて扱く責めから一転、それを回転させて陰核全体を最大の快感が貫いた時、鬼にとって最も大事な何かがぷつりと切れた。 「……………………あ」 せりあがってくる、極大の「何か」。 もう快楽とも呼べないそれに恐怖の表情を浮かべながら、酒呑童子はその肉体における最後の瞬間を迎えようとしていた。 陰核から伝わるそれが脳にまで到達した時、酒呑童子はどひゅうと大きく息を吸い込んで、術式をも飛び越えて屋敷にまで届くような大絶叫を轟かせた。 「あ゛ぁッぎゃあ゛あ゛あああぁぁぁああああぁぁぁ!!??ほォ゛お゛お゛おおぉぉおおおお!!!ッッッぉぉおおおお……!!」 断末魔の絶叫をあげ、突き上げた下半身から天井を打ち付けるほどの勢いで潮を噴きながら、酒呑童子は過去最大規模の大絶頂を極めた。 真っ赤に熟れて広がった秘裂から覗く秘孔がぎちぎちと窄まり、異常な快楽に痙攣を繰り返す。 未だ絶頂の余波が体内で爆裂する中、鬼の脳細胞は限界を迎え、その意識をぶつりと断ち切った。 身体をビクビクと跳ねさせ、白目を剥いて失神した鬼を愛おしげに見つめながら、娘は小さな箱を取り出した。 そこには「しゅてん」という文字が刻まれていた。 「機は熟しました。これより封魔の儀を執り行いましょう」 「……ウフフ、まるで殿方の精のような特濃の絶頂蜜……!これならば、良きおさね箱が出来上がることでしょう」 冷めやらぬ絶頂の余波にわななく秘所から、白く粘り気の強い愛蜜がごぽりと垂れ落ちる。 泡が立っているのではなく、その余りの濃さゆえに白く濁った愛液。 これこそ娘の求めていた、妖力を宿した究極の絶頂蜜なのだ。 それを小箱で掬い取ると、まばゆいばかりの輝きを発し…… そして、大江山の酒呑童子はこの世から消え失せた。 「さようなら、酒呑童子。そして……」 「よしなに。私の愛しいおさね箱、『しゅてん』」 箱から突き出た特大陰核。それだけが今の彼女に残された唯一の肉体なのだ。 その豪腕も、鬼のアイデンティティと呼べる角もなく、箱そのものとなった酒呑童子は、これからは娘の玩具たる「おさね箱」として在り続けていくこととなる。 その刺激に応じて陰核を震わせるだけの、無様な玩具として…… 「ずちゅちゅう……!ウフフ、また果てられましたね。あなたのおさねはとても美味しゅうて、いつまででもしゃぶっていられます」 「ずっとこうして、跳ね回っていて下さいましね。『しゅてん』」 快楽以外のすべてを失った鬼は、絶叫をあげることさえ許されずにその魂を快楽の煉獄に焼かれ続けるのだ。 何度も、何百回も何千回もあるいは何万回も、その陰核で絶頂するだけの玩具。「おさね箱」として、死ぬこともなく永劫に。 かつてその名を轟かせた大鬼は、こうしてこの世に別れを告げたのだった。

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