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「んっぉ? いった!!? な、なんだ、これ……?」  日本のどこかの都市。  昼間の住宅街を歩いている肥満体の中年の頭に小さな何かがぶつかった。  微かな痛みに頭を抑えながら当たってアスファルトの地面に落ちたそれを拾い上げた。 「指輪……かな? ん?」  それは指輪。元から貴金属、アクセサリーとは無縁のだらしない肥満体の中年でしかない彼だが「シルバーアクセサリー? じゃないよねぇ、見たことない色してる」とまじまじとその指輪を眺めていた。  そして、何となくその指輪を自分の太い指にハメてしまうのだが―――。 「ぁ、あれ! やば、ぬ、抜けないっ?!」  ―――ハメるときは汗もあって簡単に入ったのだけど、脂肪の乗った指に食い込んで外れなくなってしまっていた。 「う、い、一旦家に戻って油か何かで……」  この近所に住んでいる彼はコンビニまで買い物に行く予定だったのだけどこのハプニングで自宅であるアパートに戻ろうと踵を返した。 「ふひぃ……(南雲さんちの前でまた巨乳ちゃんとか金髪ロリちゃんと会えないかなって突っ立てなければ良かったよぉ……)」  情けない声を漏らすこの中年は、最近になって異常なまでに美しい美女、美少女で溢れ出した近所の一軒家の前を通るのを日課と言うか楽しみにしていた。  前は少年が家族と暮らしているだけだったのに、今ではそれこそ見たことないほどの美少女たちが暮らす桃源郷のようになった南雲家。  その家の前を通ると、美少女を見たり、時には黒髪巨乳の美女がそのデカパイを揺らして何やらはしゃいでいる光景を見れるので彼はそれを楽しみにしていた。  近所と言う事もあって、時に南雲家の美少女たちとすれ違うこともあり、見るだけで勃起してしまうほどだった。  と、まぁ、近所の美少女たちをオカズにしてオナニーしているようなこのキモデブ系中年。  今日もまたコンビニ行くついでにオカズとしてチラ見できないかと南雲家の前で突っ立っていたところに、その指輪が飛んできたのだ。 「……何をしてる?」 「っぅっぇ!?」  家に戻ろうとしながらも、指輪をどうにか外そうとモゾモゾしている男に不意に綺麗で可愛らしい声がかけられた。  その声に反応して振り返った先にいるのは―――。 「っぁ……ゆ、ユエ、ちゃん……」 「…………」  ―――厳し視線を男に向けている長く綺麗な金髪に、輝くような赤い瞳の常識外れの美少女、ユエだった。  ちなみに彼女の名前を呼ぶこの中年は一方的に知っているだけで在り、ユエは面識と言うか何度かすれ違ったり挨拶はされているが認識はしていなかった。  そんな彼女からの厳しい視線に、指輪をハメたままの中年は冷や汗をかいていく。  これまでの人生で女性と付き合ったことも仲良くなったことすらないので、女慣れなどまるでしてないキモデブ中年。  ありえないほど綺麗で可愛いユエ達をこっそり見てはオカズにしているような彼。  自分をクールな目つきで見つめてくるユエを前に固まってしまっていた。  家の前でウロウロしている不審者としての自覚もある彼は、まだ何も言われてもいないのにどうにか言い訳をしようと焦っていた。  その、焦る彼の汗ばんだ手を―――。 「…………♥ ね、ねぇ、今って時間、あるの?」 「っ!?」  ―――ユエは愛おしそうに掴むと、甘えるような声で上目遣いをしていくのだった。  ―――。  ――――――。 「っぅっぉ……っぇ、ええ……?」     これまで会話もしたこともない美少女、ユエを連れて南雲家から少し離れた場所にある自宅アパートに戻った男。  現状をまるで理解しないまま混乱していく。  混乱する彼の前で、ユエは着ていた服を脱いでその非常に綺麗な身体を恥ずかしそうに見せつけていた。  何が起きているかをざっくりと説明すると、デブ中年が拾った指輪は『アーティファクト』と呼ばれるユエの故郷である世界の遺物であり、都合の良い催眠と好感度の上昇効果のあるアイテムだった。  それを南雲家の中で美少女たちが、コメディタッチに奪い合っていたのがモノの弾みで外に飛び出して彼にあたったのだ。  便利な催眠のアーティファクトを装備した男の前に現れたユエはあっさりその効果を食らってしまい、キモデブで性欲の塊の彼にラブラブモードに入っているのだ!  説明以上!  説明はしたものの、中年はそれを知らないのでただただ混乱と興奮。  自分の汚い部屋に美少女がいて、しかも服を脱いでいる事実を受け入れきれずにいた。  風俗には通っている素人童貞。  しかし、目の前には映像でも写真でも見たことないレベルの美少女!  その美少女が―――。 「えっと……ん……♥ し、しない、の?」 「っ!!!??!」  ―――全裸で、恥ずかしそうに彼の布団の上でおねだり顔をしているのだ!   「…………」  瞬間。彼の理性とか色々なものが性欲と、劣等感などで吹き飛んでいく。  チラチラと南雲家の前を通っては美少女を見て興奮していた彼だけど、その中心にいる少年のことは認知していた。  以前には少しだけ会話したことのある南雲家の一人息子。  消して嫌いだとかそんな感情はなかったハズ。それほどの感情を持つほどの交流もしていなかった。  だけど、今は、美少女に囲まれ、愛され、抱き着かれ、そんな相手を鬱陶しそうに引き離したりしている彼の姿を見てしまっていた。  自分は彼女もいなくて1人寂しく暮らしていて、たまの風俗が楽しみなのになぜあの少年だけ―――あんなクソガキが美少女に!?  と、完全に自業自得の逆恨みですらない唐突な嫉妬と恨みに支配されていくデブ中年。 「ふーふー! ふひぃ♥」 「っぁ……っ♥ 興奮、してくれてるの……?」  ケダモノみたいな息をあげて服を脱ぎ、汗ばんだ肥満体を見せる中年にユエは嬉しそうな表情さえ見せていた。便利だねアーティファクト!  催眠状態で好感度あがりまくっているユエからすれば自分で興奮してくれてるのが嬉しくて仕方ないのだ。  そんな彼女に覆いかぶさると、中年男は人生初のお金の介在しないエッチに―――。 「ほっぉ♥ ぉおぉおおお♥」  ”ずぷっ♥” 「んっぁ♥ っぁ♥ は、激しっぃ♥ っぁ♥ ふとっぃ♥」  ―――雄叫びをあげていくのだった。  ユエの細い身体を押しつぶして、性欲をエネルギーに腰を振る。  やや老朽化の進んだアパートが崩れそうな勢いで腰を振り、時に隣の部屋から「うるせぇ! ボリューム落とせ!!」とAVを見てると勘違いの罵声が飛ぶ中で男はユエのキツキツロリ穴を犯していく。  それに応える様にユエも中年男の太い腰に足を回して抱き着きながら―――。 「すごっぃ♥ お、おじさ、っぁ♥ っぁ♥ おじさまっ♥ ハジメより、っ♥ おちんちん、こんな、っぁ♥ 奥までっぇ♥ こんなの、っぁ♥ して貰ったことな、っぁ♥」  ―――快感に緩んだ声を漏らし、恋人であり夫であるハジメ少年よりもイイと言ってしまっていた。ちなみに、上がっているのは好感度だけなので、ハジメより気持ち良いというのはユエの本音である。   「はっぁ♥ っぁああ♥ 奥、そんな、だ、だめっぇ♥ っ♥ ハジメが、ぃ、いる、のに、私っ♥ っぁ……ぇ? っぁぁあああ♥」  快感に声を漏らし、脂っこい中年男の身体に抱き着きながら犯されるユエ。  アーティファクトの効果で催眠&好感度上昇はしているのだけど、一瞬本来の恋人であるハジメのことが頭を過り―――。  『あれ、なんでこの人とエッチしてるんだっけ?』  ―――と思考が逸れるも直ぐに快感で押し流されてしまっていた。 「なん、れっぇ♥ っぁ♥ っぁ♥ ん、キス、だ、だめぇ♥ ん、ちゅじゅ♥ じゅるるぅう♥」 「はぁはぁ♥ れろぉお♥ ユエちゃ、ぶちゅぅ♥」  理性を融かしていく快感に混ざってのキス。  舌を絡め合ってマーキングされるようなそのキスにユエは目を蕩けさせて、一層強く中年を抱きしめていく。   「ぷっはぁ♥ んひ、ふひひぃ♥ 恋人よりも、っぉ、ずっと気持ち良くさせてあげる、からねぇ♥」 「ぁっぁあっ♥ そ、そんなっぁ♥ っぁぁあああぁ♥ っ♥ おまんこ、い、っぁ♥ なんで、っぁ♥ 気持ち良すぎてっぁ♥」  アーティファクトの効果と、ユエの理性が微妙にせめぎ合っていくのだけど結局は快感に負けてしまっていく。  狭いおまんこを中年チンポで激しく刺激され、そして絶頂の寸前にユエはアーティファクトの効果を振り切り、正気に戻ったのだけど―――。 「なっ!? っ♥ っぁ♥ っぁ♥ だめ♥ っぁ♥ だめぇええ♥ このイキから、っぁ♥ だめ♥ ハジメのおちんちん、忘れちゃっぁ♥ っぁぁぁあああ♥」 「ふっひぃい♥ 出すよぉおおぉお♥」  ―――やはり、快感に完全に負けてしまいユエは中年に抱き着きながら膣内射精(なかだし)アクメをキメてしまうのだった。  その後。正気の戻った彼女だったが、アーティファクトの効果が続いているふりをして2回ほどセックスしてから男の元を後にしたのだった。          

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