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「ふぅぅぅぅっっ~~❤ ぅぅぅっっぅっぅ~~❤」


 薄暗闇で支配された、置かれた家具はもちろんのこと壁も床も上品だとはっきりとわかる部屋の中で、くぐもった声が響いていた。

 加えて、その場に居なければ感じ取ることが出来ないであろう、鼻につくような濃厚な『牝の臭い』が充満している。男が大きく呼吸をすれば、それだけで射精をしてしまいそうになるであろう甘美な香りだった。いや、女であってもあまりの媚香に絶頂に至るかもしれない。

 ここは竜王リュケの居城――であった館である。

 すでに、竜王リュケは自身が所有する権利の全てを『御主人様』へと捧げていた。

 目を焼くような輝きを放つ金銀財宝も、どんな豪傑たちでも落とせない堅牢な城も、国々が垂涎を垂らして欲する資源を有する土地も、そして、竜王リュケという存在全ても、御主人様である中井拓哉へと捧げているのだ。

 生殺与奪の権利はもちろんのこと、ただ立って歩き、口を開いて言葉を発する。

 それすらも、拓矢が許可を出さなければ行ってはいけないと、『契約魔法』にて自分自身の魂をガチガチに縛ってみせたのだ。


「そんじゃ、ガッツリ行くからな。お前ら、しっかり抑えとけよ」

『はいっ❤ 御主人様っ❤』

「ふぅぅ、ぅうっぅぅっ~~❤」


 そんな状態の二人は今、多くの『竜人』の美女に囲まれてリュケを改造している最中であった。

 まるでまな板に乗せられた魚のように豪奢なテーブルの上でリュケが寝そべる。

 その手足は頑強な手枷と足枷で拘束されており、テーブルに縫い付けるように首も拘束されている。

 ピンと脚を伸ばした『気をつけ』の姿勢のまま、口には猿ぐつわを噛まされて言葉を発することも出来ない。

 ただただ、身長に不釣り合いな爆乳が呼吸の度にぷるんぷるんと揺れる以外に体が動く気配を見せない、そんな状態でリュケは拘束されてしまっていた。


 故に、助手役の竜人と並ぶ拓矢の脇にあるサイドテーブルの上を見ることは出来ない。

 そのサイドテーブルの上にはペンチに錐、ハサミにヤスリ、ハンマーに彫刻刀など、普通の人間なら何に使うのかもわからないようなものが並べられている。

 そう、あくまで『普通の人間』ならわからないというだけだ。

 元からマゾであったものはもちろんだが、たとえ根っからのサディストだとしても、魅力を増幅されて魔性さえ宿っている『魔羅チンポ』を突きつけられたことで強制的にマゾ開花された竜人の娘たちにはその意味を理解できる。理解できてしまう。

 もじもじと腰をうごめかしながら、熱い視線で拓矢とテーブル上の道具を何度も何度も見比べている。

 次は私にして欲しいと、一人の例外もなく強く願っている視線だった。


「それじゃ、こっちも折るけど……同じぐらいの長さが芸がないからな。こっちは先っぽだけ折ってやるよ」


 そう言いながら、拓矢は金槌とノミを手に取った。

 拓矢が放った言葉と合わせて、ここまで来れば彼らが何をしようとしているかわかるだろう。

 そう。

 竜人の誇りである角を、この世界において最も美しい角を、今から面白おかしく改造しようとしているのだ。

 有史以来、多くの生命がその角を見て震え上がり、その角を見上げて陶酔の念を抱いた。

 そんな角を今、ただ『面白いから』という理由だけで、拓矢は改造しようとしているのである。


「そ~、れ!」

「ひぎぃぃぃぃぃぃぃっっっぃぃっぃ❤❤❤❤」


 ガァァンっ!


 なんとも鈍い音が響き渡り、しかし、確かにリュケの左角の先端から数センチが金槌とノミを用いて『叩き落されて』しまったのである。

 ころんころんと転がっていく王角を、マゾ牝となった竜人の娘たちは羨望の眼差しを向けて眺めていた。中には、それを自分の角と被らせて夢想し、アクメに達したマゾ竜人もいるほどである。

 そして、アクメに達したのは見ていたものたちの一部だけではない。


「おぉぉ、ぉぉっ❤ んほぉぉぉぉぉぉ~~❤❤❤❤」


 ぷしゃっ、ぷしゃぁぁぁぁぁっ!


 角が折れるのに遅れて、物凄い勢いでリュケのマンコから潮が吹き出していく。

 自身の自慢の角が落とされる衝撃と屈辱と歓喜で、ただそれだけでリュケは絶頂アクメに達したのである。

 なんとも惨めなマゾ牝であろうか。

 潔癖な人間ならば強い嫌悪を抱くであろうその姿に、しかし、潔癖とは程遠い人間である拓矢は嬉しそうに笑みを深めていく。


「それじゃ、この角ちゃんはハンコにすっか♪ これから契約する時はな、相手に頭を下げて、この角でハンコを押すんだぞぉ~♪ それ、オレが彫ってやるからな。これでも『イモ版』は作るの上手い方なんだぜ♪ まずはヤスリがけからだな!」

「ふぎぃぃっ❤ おぎょ、ほぎょおぉっ❤ んぎょおぉぉぉぉっぅ❤」


 ガシガシっ! ズリズリ、ズリ! ゴシゴシィッ!


 金槌とノミから目の荒い『ヤスリ』に持ち替えて、それをリュケの角に当てるとものすごい勢いで上下に擦り上げていく。

 竜の角とは1グラムだけでも不老長寿の妙薬であり、それが竜王であるリュケのものならば不老不死にもなってしまうであろう霊薬にも等しいはずだ。

 そんな竜の角の粉末が、まさしくゴミとして寝そべっているテーブルの上に乱雑に落ちていく。

 これが存在するだけで国々の戦争が間違いなく引き起こるであろうことを、拓矢は知らない。いや、知っていたとしても気にも止めないだろう。

 不老不死の霊薬などよりも、ヤスリがけされるたびに全身を痙攣させて、脚をピンと伸ばして何度もオマンコから潮を吹いていくそのリュケの無様な姿のほうがよっぽど拓矢にとっては重要なものなのだから。


「それじゃ、次は彫刻刀でしっかり彫りま~す!」

「ふんぎゅるううぅぅぅっぅっぅぅっっ~~~~❤❤❤❤」


 ガリ、ガリガリっ! がりぃ~~、ガッ! ガリガリッ!


 ヤスリをテーブルに戻し、次に彫刻刀を手に取った拓矢はその角の断面へと彫刻刀を当てていく。

 お世辞にも上手いとは言えない、しかし、迷いのない手付きで角の断面を掘り上げていった。

 それは拓矢が熟練の彫刻家であるというわけでなく、単純にこのバカ牝の角に掘られた『ハンコ』が下手なものであろうが拓矢にとってはどうでもいいことだからである。

 その証拠に、その角に掘られた『名前』はリュケの本来の名前ではなく、『ポチ』という歪みに歪んだ、それこそ小学生が書いたようなカタカナ文字だったのだから。


「よし、ポチ。これでお前はオレとはぐれてもちゃんと名前をわかってもらえるようになったぞ。嬉しいか? 嬉しいよな?」

「ふぎゅぅ、ぅうぅっっ❤ うひぃぃぃんっ❤」


 ぶんぶん、と。

 首を固定されているために大きく動かせない頭を、それでも細かく何度も何度も上下に頷かせていく。

 その顔に浮かぶリュケの表情は、これ以上の幸福はないと言わんばかりに蕩けた笑みである。

 どうしようもない変態マゾだ。


「次は使いやすく穴を開けてくからな。ここは割らないように気をつけないと、な!」


 コンッ! コンコンッ! コンコンッ! コンっ!


 次は錐を金槌で打っていき、見るも無惨になった王角に『穴』を開けていく。

 少し間違えば罅が入り、せっかく彫った『角ハンコ』の先端が折れてしまうかもしれない。

 だが、そんなことは起こらなかった。

 見事に錐のサイズちょうどの穴が出来上がっていく。

 これはつまり、改造されている竜王リュケ改めポチ自身が魔法的な方法で協力をしているからだ。

 今、道具を使われている箇所だけを魔法で極端に弱くして、それでいてそれ以外の角の箇所は聖剣でも傷をつけられないほどの硬さに魔法で強化しているというわけだ。

 これならば衝撃のあまりぱかっと折れてしまうこともない。

 遊んでいる御主人様が『萎える』ようなことは絶対に起こさないという意思の現れである。

 出来る玩具だ。


「へへ、これでリードもつけれるし、アクセサリーでも飾れるな……どんどん開けてくぞ! お前らはさっさとアクセサリー作れ! チンポの形のやつとか、あとシールでハートマークとかもな!」

『はいっ❤ 御主人様っ❤』

「ふぎゅぅぅぅうっぅっ❤」


 拓矢がコンコンと金槌と錐を使って穴を開けていく間、魔族の賢者に比肩する竜人の魔法使いたちが様々な卑猥なアイテムを作っていく。

 ペニスを象ったアクセサリーに、♀マークの穴に♂マークの先端が突っ込まれているセックスを意味するアクセサリーもあれば、子宮の形をした淫紋アクセサリーもある。また、アクセサリーだけでなく角に貼るための『シール』も作成するのを忘れない。ハートマークにチンポマーク、♂♀のセックスマークのシールが色違いで複数用意されていた。


「よぉしっ、完成だ! あとはこれを通して言って……プハッ、ハハハッ! よく似合ってるぞぉ、ポチ! 可愛いじゃないか、女の子らしくてさ!」


 角持ちにとっては生命よりも大事な、誇りそのものである角を、拓矢は卑猥にデコレーションしていく。

 雄々しさを現していた見事な幾何学模様の角は、ケバケバしいハートマークやチンポマークのシールをペタペタと貼られ、禿山のような虚しさを感じさせる穴にはアクセサリーを装着するための穴となって、カラカラとペニスを角からぶら下げることとなった。


「それじゃ……最後の仕上げだ。おい、寄越せ」

「かしこまりました、御主人様……❤」


 そうやって角を卑猥に改造しただけでは拓矢の蛮行は止まらない。

 かつての竜王リュケの親衛隊であり、今では拓矢の都合のいいオナホ軍団と化した竜人たちに合図を出して、とある『鉄の棒』を持ってこさせたのである。

 先端に丸い物体がついたその鉄棒は、持ち手以外が真っ赤に染まるほどに高熱を宿していた。

 それに触れるだけで重度の火傷を起こし、二度と消えない鉄の棒の『痕』を残すことが間違いない、そんな凶器へと変貌した鉄棒――――すなわち、『焼きごて』である。

 ここまで来れば賢明なる諸氏は理解できたであろう。


「オレのマークをつけてやるよ……嬉しいだろ、ポチ」

「ひゃいっ❤ 嬉しいです❤ 妾の、妾の体にっ❤ 二度と消えない痕をつけてくださいませ❤ 誰がどう見てもこの牝は御主人様の所有物なのだとわかるマークをつけ―――ふぎぃいぃっぃぃぃぃぃっっっぃ❤❤❤❤」


 じゅぅぅぅっぅぅぅぅっぅっぅ!!!!


 リュケが言葉を言い切るよりも早く、肉の焼ける嫌な音と臭いが部屋中に蔓延していく。

 ガクガクと拘束されたリュケの体が痙攣をはじめ、ガチガチと歯を鳴らしている口元からは不気味な泡が流れ出している。

 そんな光景も相まって、なんともグロテスクなかつての主の状態を目撃した竜人の娘たちは、ここでやっと拓矢の魅了の魔の手から正気を取り戻し、崇高なる主を救わんと行動を――――。


「あぁぁっ❤ 竜王様、なんて羨ましい……❤ 私も御主人様直々に焼きごてを押し付けていただきたいわ❤」

「そのような栄光、我らのような一山いくらの大量生産オナホには夢のまた夢ではないか❤ 偉大なる主様にお手間をかけさせてはいけない❤ 我らは我らで、オナホ同士が主様への忠誠を誓いながら焼きごてを押し合う他あるまい❤」

「角も、このような形がマスター好みなのね……❤ 私も早くセルフ加工しなきゃ❤」


 ――――するわけもなく、むしろ、羨ましそうに竜王リュケの惨状を見つめるだけであった。


「ふぐぅぅぅっ❤ ぅぅっぅ❤ んぎゅっぅぅぅっぅ~~❤❤❤❤」

「おっ、火傷が治っていって……すげえ、入れ墨みたいに色がつきやがった! よしよし、偉いぞポチ! オレが言わないでもオレ好みの『エロタトゥー』にちゃんと作り替えたんだな!」


 その中で、リュケはさらに自身の豊富な魔力と潤沢な智慧を用いて、その火傷痕を拓矢好みの無様なタトゥーへと作り替えていく。

 高貴里は程遠い、下品なケバケバしい色合いの魔力光がピカピカと下腹部で光りながら、拓矢の力の象徴である『握りこぶし』の焼きごてによる火傷痕は、見事な『エロタトゥー』、『淫紋』へと作り変わるのであった。


「はへ、へへ、はへぇ……❤」


 その見事な仕事を成し遂げたどうしようもないマゾ牝のリュケは、なんともみっともないアヘ顔を晒しながら、焼きごてを押さえつけられた奥にある子宮をキュンキュンとうずかせている。

 これほどの蛮行を、悦んで受けているリュケは、かつてその竜王に挑んで散っていったものたちにとっては悪夢だろう。

 憎らしいほどに美しく、恨めしいほどに気高く、笑えてしまうほどに強い、自身の最後に相応しいとさえ納得してしまった『絶対強者』が、このような無様なマゾ牝になってしまったのだから。

 だが、それは敗北マゾ快感を味わっていた雑魚雄や雑魚牝の勝手な逆恨みだ。

 拓矢の魅了の力によって強制的にマゾ性癖を植え付けられ、無理矢理にマゾ性癖を開花させられた『後天的マゾ』の女たちとは違い、龍王リュケは『元からどうしようもない敗北マゾ』だったのである。

 無自覚ではあるが生まれたその瞬間から優れた雄に屈服させられたくてしょうがないまま、だけど、自分を屈服させるに相応しいチートじみた暴力と魅力を兼ね備えた雄が居なかっただけ。


『こんな雑魚雄相手に妥協できるか!』


 などと、どうしようもないわがままマゾっぷりを数億年規模で張り続けていただけなのだ。


「へへ、いいおもちゃを手に入れたぜ。お前も嬉しいだろ、なあ、ポチ!」


 『深き森の闇』を意味するリュケという名前ではなく、ポチなどという『小さなモノ』という変えられえて、それでもなお嬉しそうに笑う。

 これこそが、本来のリュケの姿なのである。

 『それを解釈違いだ! 誰がこんな無様な姿を作ったんだ!』とヒステリックに泣きわめきながら、『原因』を探ろうとすれば、それは敗北マゾであることを隠していた竜王リュケが悪いわけでも、チートと呼ぶに相応しいあり得ない手段であり得ない力を才能でも修練でもなく身につけることとなった中井拓哉でもない。

 悪いものが居るとすれば、それはこの生まれながらに最底辺に存在すべき最低最悪の敗北マゾであった竜王リュケを『わからせる』ことが出来なかった、このイェルガルドに存在する全生命体こそが悪いのだ。

 本来は高貴でないものを高貴であるかと勘違いさせた。

 本来は強くもないものを強いように誤解させた。

 本来は跪くべきものを尊大に玉座につくものだと教えこんだ。

 そんな雑魚どもが悪いのだ、リュケに悪いところなど、何一つとして存在しない。


「オレの奴隷になる限り、たっぷりと可愛がってやるよ。だから、オレに全てを捧げろ。いいな?」


 多くの勇者が蛮勇を振るって挑み、当たり前のように敗北してきた偉大なる竜王。

 多くの賢者が契約魔法で使役せんと目論見、当たり前のように焼き払われてきた孤高の赤き竜。

 多くの王が友誼を結ばんと条約を提案して、当たり前のように国ごと潰されてきた畏るべき三ツ首の光竜。


 そのリュケが、中井拓哉という異世界から来た凌辱者の玩具にされていた。

 しかも、その玩具扱いをこれ以上の幸福はないと魂を蕩けさせながらリュケは受け入れているのだ。

 やはりそれは悪夢のようであり――――同時に天国のような光景であった。

 戦士の誇りだとか魔法使いの矜持だとか、どれだけ言葉で言い繕おうとも、結局この世の全ての雄は、この最高級の美貌を誇るロリババア竜王の間抜けな敗北アクメ姿を見たくて見たくてしょうがなかったのだから。


「御主人様っ❤ ありがとうございます❤ ありがとうございますぅぅっ❤ 妾は、竜王『リュケ』は……いえ、ただの玩具の『ポチ』はっ❤ これ以上の幸せを知りません❤ どうかこの幸福を与えてくださった大きな恩を、一生をかけて変えさせてくださいませぇぇ❤」


 牝の鳴き声が響く。

 一匹の牝の鳴き声につられて、また別の牝が鳴き出していく。

 どうぞお情けを、どうぞ寵愛を、どうぞ、どうぞ、どうぞ――――。

 哀れを誘う声で、拓矢へと哀願してくる愛玩動物たち。


「クク、クハハ……ハーハッハッハッ!」


 拓矢は大笑を浮かべる。

 この世界はこれより、一人の男のただのテーマーパークへと堕ちてしまう。

 ともすれば『お人形さん遊び』にも等しいことになる、この魅了の力を拓矢は悲観することなく楽しく受け入れるであろう。

 何故ならば、拓矢は女という存在を元から見下しているからだ。

 弱っちくて、卑怯で、媚びることしか出来ないことを、今までの人生で知っているからだ。

 暴力を見せれば怯えて奴隷となるものが、魅了されて崇拝してくるようになっただけだ。

 まともな倫理観と十分な知性を持つものならば、おぞましい地獄にいつか怯えるだろうが、生まれたその時にコインロッカーに捨てられ、拾ってくれたものの大人となって殴り殺すその時まで自身を奴隷として扱ってきたヤクザに育てられた拓矢は、元々が他者との『繋がり』を実感できない。

 その容赦の無さが――――どうしようもないマゾヒストたちにとっては、救世主の素質となるのだ。


 決まりきった結末を語る必要はないだろう。

 悠久の時を飽きることもなく。

 便利な玩具を使って別世界にさえも乗り込んで。

 その男は魂が腐敗するその時までこのテーマパークを見事に楽しんでみせるのだ。


(終)

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