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前)https://rope-less.fanbox.cc/posts/4159128 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 【醤油ラーメン:表】 「最低……最低の一日よ!」 「まあまあ、そう憤慨しないでくださいな」  ここは四条貴音が召喚したキャスターのサーヴァント、アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァの宝具、『残光、忌まわしき血の城塞(スーメルキ・クレムリ)』が変質して創り上げられたラブホテルの一室である。  ベッドの下では一人の男が転げ落ちて失神しており、その十センチほどの男根は男の意識のようにぐったりと寝込んでしまっていた。そんな男を開放することもなく、怒った様子のアナスタシアとそれを宥める貴音の二人は、お互いのオマンコにディルドーを突っ込んだままに腰を振っていた。  双頭ディルドーと呼ばれる、頭にも尻にも男根を模した形状を作っているこのディルドーはかなり野太いものだった。ベッドの下で倒れている男のチンポが勃起した時の一回りは大きなサイズのそれを、アナスタシアは怒りとともに激しく腰を振り、貴音はその激しいピストンをその肉付きの良いむっちりとしたデカ尻で受け止めていた。一種の疑似セックス状態であり、二人の肌は快感によって赤らんでいたが、それでも心は満足をしていなかった。 「お昼も、夜も! どちらも期待外れだったわ!」 「お昼に関してはナーシャが冒険をするからですよ。夜は……顔立ちも整ってるから、確かに期待してしまったのは事実ですが」  アナスタシアの腰振りを貴音が受け止めつつ、チラリと視線を失神している男へと視線を移す。淫魔同然の精力を持つ二人によって搾り取られた男は、その性的な能力の一日の限界を迎えてしまい、どんなにフェラチオやパイズリをしても復活をしないことを確認したアナスタシアにによって、魔術で意識を失ってしまったのである。  しかし、それだけならばアナスタシアもここまで機嫌を悪くしなかったであろう。  アナスタシアがここまでへそを曲げているのは、本日の失敗がたった一つでは終わらなかったからだ。 「変わり種の創作ラーメンというものは半分が愚にもつかないようなできの悪いものなのです。それもあのように、見るからに流行ってもいないようなラーメン店ではその確率はぐんと上がります」 「有名ではない、隠れ家的な名店というものもあるでしょう!」 「ナーシャ、ラーメンは自由だからこそ冒険が行き過ぎる店や、逆にそのラーメンのネームバリューを活かした宣伝や広告などのメディアを利用した、味覚とは別のものを満たすためのラーメンというものがあります。つまり、ラーメンには夢と商売が入り乱れているのですから、無作為に選択したものが美味しいという可能性は非常に低いです」 「それは……んくぅっ、ぅぅんっ♥」 「ふぅぅ、くぅぅっ♥」  貴音の言葉に反論をしようとしたアナスタシアだが、その瞬間に双頭ディルドーを使った、まるでオナニーのようにレズセックスによって軽いアクメへと導かれてしまった。貴音も同様なようで、嬌声を漏らして体をぶるぶると震わせた。 「ふぅぅぅ……ふぅぅぅぅ……♥」 「んんぅぅ……ふぅぅぅぅ……♥」  貴音とアナスタシアは乱れた呼吸を合わせていく。双頭ディルドーで繋がった二人がまるで一人の人間になったかのように呼吸がピッタリと重なり合い、それが次第にまたそれぞれの呼吸に戻っていく。  双頭ディルドーをゆっくりとオマンコから引き抜いたアナスタシアは、ふぅ、と短く息を吐いて呟いた。 「ロマンがないわ」 「ロマンならあります」  その呟きに対して、貴音がやはり柔らかく微笑んで答えた。 「明日、それを見に行きましょう」  ロマンならば、どんぶりの中にある。  ■ 「お待たせしました。ラーメン、二丁になります」  丁寧な動きで運ばれてくるどんぶりを見て、アナスタシアは首を傾げた。そのどんぶりの中身が珍妙なものだったからではない。むしろ、逆である。その中身は、貴音の口にした大きな言葉から期待したものとはかけ離れた、あまりにもオーソドックスなものだったからだ。 「これが、貴音のオススメのラーメン?」 「はい。鶏をベースにしたスープに醤油ダレを使い、加水率少なめの細麺で、鳥チャーシューと豚チャーシューが一枚ずつ乗って、薬味は三つ葉とネギ、そして穂先メンマも乗って食感に変化を加えている……そうですね、日本人がイメージするラーメンそのものです」  醤油ラーメンだった。中華そばとも呼ばれる、百年の歴史を持つもはや日本の伝統食の一つとなった料理。ただ、醤油ラーメンと言ってもそれだけの歴史があるだけに細分化してしまったものだ。旭川ラーメンも醤油ラーメンならば富山ブラックだって醤油ラーメンと言える。  今、貴音とアナスタシアの前にあるラーメンはその多種多様な中でも一般的に醤油ラーメンと言われてイメージをする、東京ラーメンの形である。 「何度も言いますが、百聞は一見、改めて、一食にしかず。冷める前に食べてしまいましょう」 「そうね、拍子抜けはしたけれど美味しそうだもの」  パチン、と割り箸を二つにした後でその箸をどんぶりの中へと突っ込んでいった。そして、その鮮やかですらある黄色い細麺を掴んで、ゆっくりと赤い唇へと近づけていく。赤い唇と黄色い細麺が交わり、二人はゆっくりと啜っていく。 「!」  細麺が唇を通ったその瞬間、アナスタシアの目が大きく開かれる。彼女が感じ取ったものは味ではない、味覚よりも先に触覚が刺激されてしまったのだ。麺を啜ることで唇を通っていくその麺の感触。ラーメン通である貴音に付き合っていくつものラーメンを食べてきたアナスタシアであってもなお驚愕するラーメンだったのである。  そして、その後に来る味わいに、大きく開かれた目がさらに大きく開かれてしまった。 「これは……すごいわ!」 「ふふ、そうでしょう?」  細麺を唇で味わった後に、唇を動かせば歯切れの良い細麺はぷつりと切れてしまう。そこから味蕾に広がる濃厚な味わいと鼻孔に届く芳醇な香り。複数のブランド麦を混ぜ合わせたことで生まれる小麦の香りだけではない。細麺に絡みついたラーメン・スープの味わいもミックスされているのだ。  比較して語ることはあまり行儀の良い行為ではないが、それでも頭によぎってしまう。  今まで食べたラーメンとはまるで違うものだ、と。  勢いよく、身につけたマナーというものが剥がれそうになるほどにその 「ずるる……! ずるっ! はむっ、んんぅ、ずるる……!」 「ふぅ……ずるる、ごくんっ」  細麺自体も複数のブランド麦を使用して作られた、この店舗オリジナルの麺であるだけあってかなりの旨味というものがある。だが、アナスタシアの心をなによりも引き付けたものはやはりこのスープだ。名古屋コーチンの丸鶏を基本としつつ他の地鶏のガラも含めて作り上げた鶏ガラスープがベースとなり、そこにいくつかのブランド醤油をブレンドして作り上げた醤油ダレと加えられることで最高のラーメン・スープが完成している。  最高の麺が最高のスープに絡んでいることで生まれ出るこの味に、アナスタシアは夢中となった。 「はふっ、はふっ……ずるるるっ!」 「もぐ、ずるる……ごくんっ! はむっ、もぐっ……!」  だが、この複雑な味わいは麺とスープだけでは生み出せない。スープだけではどうしても単調になり、それを極端に嫌がって様々な食材を使ったスープを作ろうとすれば雑多な味わいになってしまう。  そこで加えられるものが、香味油である。新時代のラーメンを語る上で、香味油の存在は絶対に外すことができない。香味油とはラー油やネギ油のように油へと食材の風味を香り付けにしたものである。これをスープに浮かすように注ぐことによってベーススープやタレだけでは生み出せない香りと味わいを、香味油は生み出してくれるのである。  重層的な味わいが、決して乱雑にはならないバランスで脳を刺激してくれる。 「はむっ! ずるる……ごくっ! はふ、はふ……ずるっ、ずるっ!」 「ずるるる、ごくんっ、ごくっ……はむっ! ごくごく!」  そこに加えられる鶏チャーシューと豚バラチャーシューの二枚のチャーシューもそれぞれに味の違いというものがある。豚バラの濃厚な味と鶏の淡白な味を楽しみながら、その味すらも調和する上品な醤油スープを飲み込んでいく。チャーシューは鶏も豚バラも箸で崩れるほどに柔らかく煮込まれており、その一方でこのどんぶりの中に穂先メンマを加えることで歯ごたえに差が生まれている。  細麺、鶏チャーシュー、豚バラチャーシュー、穂先メンマの全てで異なる食感と異なる味がある。  この食感というものはどんな料理においても重要視されているものであり、これを活かすためにこの店舗は穂先メンマを使用しているのだ。それも細麺やスープが上品な味わいであるだけに、豚バラチャーシューと穂先メンマは単体だけだと舌が嫌になるほどの味の濃さを維持している。  多様な味が、たった一杯のどんぶりの中に詰まっているのだ。 「ふぅぅ……ごくんっ」 「はむっ……ごくんっ」  一瞬だった。  食べだしてしまえば箸が止まらずに、ごくごくとスープまで一滴も残さず飲み干してしまうほどだ。  極上の一杯を味わった二人は顔を見合わせて、微笑み合う。 「ご馳走様でした」 「とてもいい味でした」  貴音とアナスタシアは完食をし、空となったどんぶりに向かって手を合わせる。  アナスタシアの表情を満足げに頬を緩めて、噛みしめるように呟いた。 「この一杯のために生きている気さえしてくるわ」 「これが『らあめん』です」  その誰に向けたわけでもない一言を、貴音が引き受ける。  貴音もまた上等なラーメンに高い満足感を覚えているようだった。 「新しさと懐かしさがたった一杯のどんぶりの中に詰まっています。100年以上前、あなたがまだ生きていた頃に生まれた『らあめん』が、止まることなく進歩をし続けていた姿なんです。  これは、鶏ガラと野菜で取った出汁スープに醤油ダレを合わせてかん水を含めた中華麺で食べるという料理。かつては使われなかった食材や高級な品質のものを使用し、さらには香味油という新しい要素を加えることで、最初のラーメンのクオリティをさらに高めていったものです」  貴音の言葉が真実である。  この醤油ラーメンと100年前の醤油ラーメンに大きな差異はない。もちろん、味に関して言えばラーメンの進歩によって生まれた技術と、社会の進歩によって確立された食材によって雲泥の差がある。それでも、味以上の差というものはないのだ。全く別の料理ではない。  そして、このラーメンという枠組みを越えたかと思わせるような味わいの醤油ラーメンもまた、家系ラーメンや二郎ラーメンやつけ麺や油そばと同じ、ラーメンなのだ。 「当然、これだけが全てではありません。今まで食べてきたものもまたらあめんなんです。  定義すら曖昧だけれど、らあめんは自由な食べ物。  ですが、新しく自由であればいいというものではありません。古典的な中華そばを徹底的にブラッシュアップすることもまた『らあめん』。どんぶりの――――いえ、どんぶりにすら収まらない『美味しさ』のことなんですよ。  ここはその姿勢が評価されているんです」 「……結局、何が言いたいの?」 「夜も信用できるものを食べましょう」  ニコリ、と。  貴音はきれいに笑ってみせた。  ■ 【醤油ラーメン:裏】  ここはラブホテルの一室。  仲良し主従の貴音とアナスタシアの二人は常に同じ部屋でセックスを続けていたが、今回の貴音の発言を受けて二人は別室でそれぞれが選んだ男性とセックスをしていた。 「貴音、とても綺麗だよ」 「ふふ、ありがとうございます……♥ ちゅっ♥」  ここは貴音が選んだ男性はスーツと眼鏡よく似合う、柔らかな表情の社会人男性だった。その二十代の男性は女性ウケしそうな華やかさはないが堅実さが滲み出ている面立ちで、女遊びをするような人物には思えない。だが、スーツを脱いでみせたその体は引き締まった筋肉質な体であり、その股間にあるものも人一倍に長いチンポをぶら下げていた。貴音好みの長チンポである。 「ちゅぅぅっ♥ ちゅるるっ♥ じゅるるっ、れろぉぉっ……♥」 「ちゅぅ……甘い。唾液が甘いなんて初めてだよ……」  すっかり淫猥なビッチになった貴音ではあるが、本来の好みの男性というものは誠実な男性である。本来の上品な貴音が好んでいた誠実さを感じ取らせる清潔な外見と、今のビッチな貴音が好んでいる精力旺盛さを予感させる長チンポを持ったこの男性は、まさしく貴音が抱く理想の男性像をしているのだ。  唇を貪り合う中で、男は貴音の巨乳とデカ尻へと手を伸ばした。 「んんぅ♥ くぅぅ、ふぅぅ……♥ きゅぅぅぅんっ♥」 「感度が良いんだね……見た目だけじゃなく、エッチな体だ」  男は右手で貴音のおっぱいを揉み揉みと巧みに玩びながら、左手で貴音の尻をたぷんたぷんと遊ぶように揺らしていく。その間も唇を貪ることを忘れずに、貴音の体は一瞬で性感を高められていく。  やはり、当たりの男性だ。 「ふぅぅ……♥ 私も、あなたにご奉仕しますわ♥ んちゅぅっ♥ ちゅぅ、れろえれろぉぉ♥」 「おぉぉ……う、上手い、ね……! ふぅぅぅ……顔に似合わず、本当に遊んでいるんだね」  巨乳とデカ尻を愛撫してきた男に対して、貴音もまた手コキで男の性欲を刺激していく。単調な上下運動の拙い手コキとはかけ離れた、巧みな手コキであった。明らかに性経験が豊富な女にしかできないその手コキを受けていやらしい笑みで貴音を見た男に対して、貴音もまたいやらしい笑みを男へと向ける。  その視線だけで、男はゾクゾクと背中に快感を走るのを自覚した。この女を抱きたいと本能が刺激され、ベッドの側で立ったままキスをしていた体勢からベッドへと貴音を押し倒す。 「きゃんっ♥」 「ふぅぅぅ……! すごい、すごいな! こんなにも興奮してるの、初めてかもしれない!」  男はビキビキに勃起したチンポを貴音の可愛らしいヘソへと擦り付ける。その平均的な体温よりも高く感じる熱さと、20センチに届くであろう長チンポに貴音もまた性的な興奮を高めていく。 「挿れるよ……!」 「ええ、来てください……♥ んんっ♥ ふぅぅぅぅっ♥」  その長チンポが貴音のオマンコに挿入されていく。 「くぅぅ、ふぅぅぅぅ……♥ あぁぁっ♥ くぅぅ、んひぃぃぃぃっ♥♥♥♥」  ずぶずぶずぶずぶぅぅぅぅっ……! ずぽぉぉぉ、ずぶずぶぅぅぅ!  長い、長い挿入だった。  快感に慣れるようにゆっくりとした動作で腰を動かしていく。貴音の数の子天井の名器から挿入するだけで激しい快感を生む最高のオマンコには、ただ激しく突き入れるだけで耐えられなくなってしまうからだ。 「ふぅぅぅ……! やっと、一番奥までだ……!」 「ぉぉぉ、ほぉぉぉっ……♥ す、すごい……♥ 簡単に一番奥までぇ……♥」  そんな状態で貴音の、平均よりも少々深いオマンコの一番奥まで挿入しきってしまう。亀頭と子宮口が濃厚なキスをして、そのキスを深いものにするように奥まで挿入した状態で男はその腰をグッグッと貴音の腰へと押し付けていく。  このチンポと子宮のキスというものが、どうしようもないほどに貴音の性感を高めてくれるのだ。  あるいは、歪んでしまった貴音の貞操観念が男と女のキスというものへの憧れの現れなのであろう。 「うぅぅっぅ♥ もっと、もっと突いてくださいっ♥ そのまま、奥を突いてぇ♥ ふぅぅ、んひぃぃぃっ♥♥♥♥」 「くぅぅ、こ、これ、不味いな……! さすがに、こんな早く出したくはない……!」  パンッ! パンッ! パンッ!  男は貴音へと規則正しく腰を打ち付ける。男の長チンポが貴音の深めのオマンコに長いストロークで蹂躙するごとに、貴音はその美しい喉から嬌声を漏らす。それだけでもたまらないほどにエロティックだというのに、貴音のザラザラとした特徴的な数の子天井の肉厚なオマンコは普通のオマンコとは段違いの快感を生み出してくれるのだから、男はオナニーを覚えたばかりの中学生のように、瞬時に射精をしてしまいそうだった。 「キスっ♥ キスをくださいっ♥ そのまま、キスをしながら射精をしてください♥ んちゅぅ♥ ちゅるるぅ、れろぉぉぉおっ♥」 「はぁ、はぁぁ……! イク! イクぞ! 奥に射精すからな!」  その胸板に貴音の巨乳を感じながら、唇を合わせたことでお互いの体液を交換しその熱を共有しながら、極上のオマンコにチンポを包まれている。  これ以上ないほどに快感を感じ取りながら、その男は貴音という最高の女を相手に射精をした。  どびゅるるるうっぅぅぅ! びゅるるっ! びゅるっ! どびゅうううぅぅぅ! どびゅるるるるぅぅう! びゅるるるぅぅぅぅぅぅぅぅっぅ!  「お゛ほ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ん゛っ゛っ゛っ゛っ゛っ゛っ゛♥♥♥♥♥♥♥♥」 「くぉぉおぉぉぅ……!」  長いチンポに相応しい長い射精だった。金玉が今までの人生で一番というほどに動きはじめて、この最高の女に子供を植え付けてやるという本能で射精を続けていく。  濃厚な精子はそのまま貴音のオマンコに注がれ続け、自分のものではない体液が自分の胎内に注ぎ込まれる感覚を覚えながら、貴音は気を失いそうになるほどの快感に覚えれていた。  ■ 「はぁ、はぁ、はぁ! アナスタシア! アナスタシアっ!」 「ぅぅぅんぅぅっ♥ ふぅぅ、くぅぅ、あぁぁっ♥ もっと♥ もっとよ、もっと来て♥ 私を獣のように貪るのよ♥」  別室にて、貴音と分かれたアナスタシアは一人の青年と体を重ね合っていた。  正常位でセックスをしていた貴音と異なり、犬のように四つん這いになって男に男根を背後から犯されている。長く美しい白銀の髪を振り乱しながら、その折れそうな細い体には不釣り合いな巨乳を揺らして、その瞳に狂気とも言える熱を帯びたまま、嬌声を上げながらそのセックスを楽しんでいるのだ。  アナスタシアの体中には汗が流れ落ちながら、そのオマンコからは愛液がドロドロと流れ落ちる。青年もまた同様で体中から汗を流しつつ、それでも溺れるようにアナスタシアとセックスをし続けていた。 「ほぉぉっ♥ ぉぉぉおっ♥ そうっ♥ そうよ♥ そのまま、止まらずに♥ ずっと、ずっとセックスをし続けるのっ♥」 「あぁっ! 止まれるか、こんなもん! ふぅぅ、くっぅぅ! し、搾り取られるが……まだまだ!」  青年は売れないミュージシャンだった。反骨心と劣等感だけが膨らんだまま、それでも現実を理解できる程度の冷静さというものがある。その鬱憤を晴らすように、いつの間にかセックスをすることになったこの美少女へと腰を叩きつけていく。青年が誇れるものと言えば、この精力と体力だけだ。  そして、アナスタシアが理想とする男性に求めるものこそが精力と体力であった。野生の獣のようにひたすらセックスを続けられる相手と、終わりのないセックスを続けることこそがアナスタシアにとってはなによりもの快感が与えられるのだ。 「ふぅぅっっ♥ そこ、もっと、奥へ♥ 強引なぐらいでいいからっ、強く犯すのよっ♥」 「はぁっ! はぁっ! くそっ、余裕ぶって……!」  犬のように四つん這いになって、汗と汗が重なり合って一つの体液になり、精液と愛液がマンコでカクテルのように混じり合っていく。そうなるほどに混じり合うことで、強烈ではないが長々と続く快感によって頭がおかしくなることで、男と女が一つの生き物になっていくような悪い感覚が襲いかかるのだ。  そんなトリップ状態こそがアナスタシアのセックスであった。 「ふぅぅ、くぅ、ま、また……射精るっ!」 「ええっ♥ 来なさい♥ くぅ、ふぅぅっ♥ 私の中の血を全部あなたの精液に買えるつもりで、私の胎の中に精液を注ぎ込むのよっ♥」  射精の欲求はアナスタシアも確かに感じ取ることが出来る。それが一つの生き物になったようで、死んでしまった彼女の孤独と哀しみが埋められていくようだった。その瞬間が、あるいはセックスの快感よりも気持ちが良いのだ。  それをまた、この青年も感じ取ったのだろう。  堪えきれずに、アナスタシアの射精を行った。 どびゅるるるるぅぅう! びゅるっ! びゅるるるっ! どぶどぶぅぅぅっ!どびゅっ! ずぶどびゅぅうぅうぅぅうぅっっ!! 「おぉぉほおぉぉぉぉぉっ♥♥♥♥♥♥」 狼の雄叫びのような音がアナスタシアの喉から飛び出していく。ドクドクと、すでに何度も射精をされているオマンコの中に溢れ返さんばかりに精液が注がれていった。 「ふぅぅぅぅ……♥ くぅぅぅ、まだ……まだっ♥ まだ、やるわよ……♥」 震える体は意識を手放しそうになり、それでも決して意識を失わない。 いたずらっぽく笑いながら、アナスタシアは意識をとどめておきながら青年へとセックスの続きを求めていく。青年は一瞬だけ顔を引きつらせながら、しかし、アナスタシアの笑みに対してそのロックミュージシャンらしい反骨心を抱いて、すでに複数回の射精を済ませているチンポを再び勃起をさせた。 「いいぞ……! 何度だってやってやるさ!」 抜かずのセックスである、体力が尽きるまでアナスタシアはセックスを求める。テクニックやチンポの形というものはアナスタシアにとってさほど重要なものではなかった。アナスタシアが求めるものは体力、終わることのない快感である。 それを受けた青年もまた心を震わせてチンポをいきり立たせ、アナスタシアの肢体を貪っていく。 夜は長い。 そして、性杯戦争は終わらない。 「あぁぁぁぁんっ♥ くぅぅ、ふぅぅっ♥ おぉぅぅぅぅぅんっぅっっ♥」  ただ獣のような声だけが響く。  宝具の城塞も姿を変えて、ただセックスだけを行う淫猥な主従のために夜は更けていくのだ。 ■ 【エピローグ】 「たまにはカレーもいいですね」 「美味しいものはたくさんあるということね」  貴音とアナスタシアはネパール人が経営をしているインドカレー店でチキンカレーを食べている。ナンは遠目からでもテカリが見て取れるほどに油がたっぷりで、コーティングされた油によってナンが持つ熱を長く維持し続けているのだ。甘みのあるナンでも消しきれない強烈な辛さだが、そこにラッシーを飲むとその辛さもすぐに和らいでいく。強烈な辛さで汗をかきながら、その良さを味わっていった。 「今日はどんな男と寝るつもりなのかしら?」 「そうですね……とにかく数を集めて乱交というものが良いんじゃないでしょうか。数さえ集めれば、めったにハズレがありませんし」 「でもお気に入りと長くやることはできなくなるわ」 「しかし、今はあまり冒険をしたくない気持ちです。だからカレーにしたんですし」  二人は当たり前のように最低の言葉を交わしていく。  聖杯戦争に勝つために動いているはずなのに、二人の間には聖杯戦争の話題など出ない。  性杯戦争の主流ではあるが聖杯戦争にとってはあくまで魔力を貯蔵するためだけの性行為の話題が中心となるのだ。  その変化に、貴音とアナスタシア自身は気づいていないのである。  かちゃん。  ここではない何処かに、けれど確かに存在する、収拾メーターが回っていく。  このメーターはどれだけ卑猥で、どれだけエロティックな行為を行ったかを判定するためのメーターだ。  四条貴音とキャスター:アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァの主従は、性杯戦争においては他の追随を許さないほどに注目をされていた。  もっとも、この性杯戦争でどれだけ注目を浴びようとも終わりなどは存在しない。快感と興奮が集まって性杯に捧げられ、性杯がその力を増したとしても、性杯はその力で己を固定するのではなく、より新たな存在を召喚することに使ってしまう。  終わりのないセックスの螺旋。  それこそが性杯戦争なのだ。 (終)

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