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   オチンポアイランドの東部に存在する、東京二十三区程度の広さを持つ『学園エリア』、あるいは、『学園都市』と呼ばれるエリアには数多の学校が存在する。と言っても、その全てに意味があるというわけではなく、あくまであなたがそれらしさを覚えるために存在する学校もあるのだ。男子高校などは、そういった『現代日本に居るような十代の若者が多く存在する街』を演出するための最たるものだろう。  あなたが楽しむための学校は、例を上げるならば多種多様な美少女キャラとそれに連なる男性キャクターが在籍している『ハーレム学園大学:初等部・中等部・高等部』、女の園として美少女だけが存在する『聖隷奴女学園』、男女問わずに柄の悪い生徒が多く在籍している『者弟工業高校』に、表向きは普通の高校だが密かに特殊な能力を持つ生徒たちを集めた特殊クラスがある『伊能学園』などだ。これに学生が利用する施設などの従業員も含めると、それこそ二十一世紀初頭の東京と同程度に繁栄されている街。  それが『学園都市』なのである。 「でもでも~、決まったことばかりが起こるわけじゃないんですよね~」  ただ、ある程度の変化というものは起こり得る。それはこのオチンポアイランドを作成してその根幹を設定した過去のあなたも、あなたに代わって各々のエリアを管理するエリアマスターも意図しない、しかし、起きること自体は予測されている偶発的な変化。過去のあなたやエリアマスターはそれを『ランダムイベント』と呼んだ。  そのランダムイベントが起こったのは、『私立結ヶ丘女子高等学校』である。  この新設校である結ヶ丘女子高等学校は、校舎を含めた敷地自体は、かつて廃校になった神宮音楽学園のものを再利用しており、系譜としても音楽学園を受け継いでおり、音楽科は高い人気を誇っていた。そんな結ヶ丘女子高等学校が、他の高校も同様ではあるが、新設早々に経営のピンチとなっていた。ひとえに、あなたがハーレム学園に入学したことでハーレム学園への入学希望者が増大したのである。  つまり、入学希望者が十分に集められなくなったのだ。 「それじゃ、今回のイベントに行ってみましょうね~♪」  あなたはBBのガイドに従い、結ヶ丘女子高等学校へと向かうのであった。  ■  葉月恋は眠れぬ日々を送っていた。  恋が通う結ヶ丘女子高は、今は『病床に伏せっている』母の葉月花が文字通り東奔西走して創設した、念願の学校なのだ。しかし、今は亡くなってしまった神宮音楽学園、その意思を継ぐ結ヶ丘女子高は花の献身によって生まれたは良いものの、無理を押し通して創設されたために経営面で非常に問題があった。  自身が生きている間に母校を新たな形でも復活させたいという花の思いが先走ってしまった結果と言えるだろう。結果として、無理が祟って花は病院で眠っており、学校もまたあなたがハーレム学園に転入したことで入学希望者は激減してしまった状態だ。  弱り目に祟り目、泣きっ面に蜂。  様々な言葉が似合う状態になっていた。 「私が……私が、なんとかしなくては」  恋は結ヶ丘女子高の生徒会長であり、今も生徒会室で一人思い悩んでいた。経営面では母の友人である理事長に任せてはあるものの、入学希望者が魅力的に思える学校を作り上げることが出来るのは在校生である自分たちだけだ。  そこで、恋はこの音楽学園としての一面を強調すると決めた。そのことで、普通科の生徒との間に確かな壁が生まれ、自身が憎まれ始めていることも知っている。それでも母が血肉を削って創設した結ヶ丘女子高を守るための行動であった。 「でも……でも、どうすれば!」  すでに葉月家の私財まで投じている。長い間に仕えてくれていたメイドであるサヤも雇えなくなっている始末だ。恋は、まだ十代の少女である自分ではあまりにも重い荷物を背負っていることに今更ながらに気づき始めていた。  どうすることもできない。本来の世界のように、ただ近くにいる人たちと手と手を取り合うことこそが大事だという、当たり前のことに気づけない。 「は~い♪ お邪魔しますね~♪」 「……え?」  そして、この世界では恋に手を差し出したのは友ではなく、小悪魔であった。 「B、BB!? なぜ、結ヶ丘に!?」  あらゆる学園にアクセス権限を持つBBはたやすく結ヶ丘女子高へと侵入する。エリアマスターとしてあなたのサポートが主たる業務のBBがハーレム学園以外に姿を表すことは非常に稀だ。当然、恋は同様の叫びを漏らしてしまう。 「な、なんのようですか……? あ、あなたがここに来るということは、結ヶ丘の経営について、なにか口を出そうとでも……?」 「いえいえ、BBちゃんはそんなことに興味はありませんよ? 貴女のお母さんの花さんに援助はしなかったのに、出来上がった学校には口を出すなんて、そんなひどいことはさすがのBBちゃんでもできませんからね」  恋が恐れたことはBBがこの結ヶ丘女子高等学校を廃校、あるいはどこかの学校と合併させようとしているのではということだ。 「では、なぜ? なぜ、エリアマスターなんて上の立場である貴女が結ヶ丘に来たんです?」 「それはですね、話すと長くなると言うか……貴女たちが発生してしまったと言うか、先輩や私たち視点だと明日が昨日になってるというか、少しぶっちゃけちゃてしまうと、放映してなかったアニメが放映されたので、先輩が設定していた通りに新規イベントとして新たなエリアが生まれたというか。とにかく、ここはもうただの女子高じゃなくなっちゃったってことなんですね。  そのイベントを開始するために、この結ヶ丘女子高等学校に訪れたということですね~」 「……えっと、結局、それは、どういう? 私たちの中から誰かが貴女の管理している学園に転入するということですか?」  見どころのある少女たちはBBのスカウティングによって、ハーレム学園に転入することは珍しくはない。恋が言うのも手前味噌ではあるが、この結ヶ丘女子高等学校には可憐な少女が多いため、経営難が目に見えている結ヶ丘女子高を、もっと別の、注目度の高い学校へと転入させようと考えることは何もおかしくはない。  例えば、今、恋の心を揺さぶっている澁谷かのんという少女がまさにそうだろう。  結ヶ丘女子高のスクールアイドルとして活動している彼女は、輝かんばかりの美少女だ。その美しさは明るい髪色に吊り目がちな美貌と均整の取れたスタイルという外見だけでなく、その、喉からこぼれ出る澄み渡るような歌声とその笑顔の輝かしさが特徴ということだ。彼女ならば、ハーレム学園のハーレムクラスに入ってもおかしくないと恋は考える。その輝かしさを、認めたくないとも思っている。それを認めてしまえば、彼女の輝きがこの学園を救えるかもしれないと思ってしまえば、恋の心は折れてしまうかもしれない。  結果を出すことができずに限界を迎えようとしていた葉月恋は、結果を出し続けて輝いている澁谷かのんに対して、盲信に近いものを抱いていた。 「それはぁ……♪ 本物のオチンポ様の持ち主♥ 私たち雌豚の御主人様♥ この世界をただ一人楽しむことが出来る最強雄の先輩が説明しちゃいまーす♥」  恋は、ずっとかのんのことを一人の女の子として尊敬していたのだ。 「おぉぉ゛ぉっっ゛っ♥♥♥♥♥♥♥ ほぉぉん゛っ♥♥♥♥ ふぅ、ふっぅう゛っ♥♥♥♥♥♥ ぶふぅ、ぶぅ、ふひっ、ぶひぃ゛ぃ゛ぃぃん゛っっ♥♥♥♥♥♥ んひぃぃんんっっ♥ ぶぅぅぅんっ♥ ぶひ゛っ♥♥♥♥ ぶひっ゛♥♥♥♥♥♥♥ ぶひっぃ゛ぃぃっ゛っ♥♥♥ ふごっ♥♥♥♥ ふぉぐ♥♥ おぉ゛ぉ゛ぉ♥♥♥♥♥♥ ほ゛ぉ゛ぉぉごん゛っ♥♥♥♥♥♥」  BBの言葉が終えてその『豚声』が聞こえるまで、それだけは、本当のことだった。だけれど、その世界はたった一本のチンポの快感のために、『なかったこと』にされてしまうのだ。 「……………………え?」  おぞましさすら覚える意地汚い『豚』の鳴き声を前にして、恋は間の抜けた声を漏らすことしかできなかった。そんな恋を置き去りにして、『豚』は、鳴き声をより強く発していくのだった。 「ぶひ゛ぃぃ゛ぃぃ゛いぃっ゛♥♥♥♥♥♥♥ ふごっ゛、ふん゛ごっ♥♥♥ ぶひっ゛♥♥ ぶひ゛っ♥♥ お゛っ♥♥♥♥ おぉ゛ぉお゛ぉぉ゛ぉ゛ぉっっ゛っっ゛♥♥♥♥♥ おっほっ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉん゛っっ゛♥♥♥♥♥♥ お、おちん゛ぽ、お゛ちんぽきも゛ちい゛い゛、ぎもちいぃ゛よ゛ぉ゛♥♥ ぶひっ♥♥♥♥ ぶひっ♥♥♥ ぶっひ゛ぃ゛ぃぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃんっ゛♥♥♥♥♥♥」  そう、その『豚』はこのオチンポアイランドでは当たり前であるように『人』であった。そして、その『豚』は恋もよく知る、美少女なのだ。 「ふ゛んごぉぉぉ゛ぉ゛ぉっ゛♥♥♥♥ ん゛ごっ゛♥♥ ん゛ごぉぉ゛っ゛♥♥♥♥ ふん゛ぎっ♥♥♥ ぶひい゛ぃ゛っ゛♥♥♥ ぷぎぃ゛ぃ゛ぃっ゛♥♥♥♥♥♥ もっ、とぉ゛、も゛っとぉぉ゛ぉっ゛♥♥♥♥♥ わ、わだしに゛っ♥♥♥ しょじょぶた、にぃ♥♥♥♥♥♥ お゛ちんぽもっとぐださい゛、ぶひぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃぃ゛っ゛♥♥♥♥♥♥♥」 「し、澁谷……さん……?」  澁谷かのん。  結ヶ丘女子高等学校のスクールアイドル、その中心的人物。そんな彼女が鼻をふごふごと低く鳴らして豚の鳴き真似をしながら、あなたに背面駅弁ファックで抱きかかえられながら、恋が何よりも大事に思う結ヶ丘女子高の制服を着崩して犯されているのだ。明るく染まった髪色や気安い態度から勘違いされやすいが、かのんは非常に純情な少女。誰に彼にも股を開くような人物ではない。  それが、あなたに太ももを掴まれて体を揺することでチンポを勢いよく上下にシゴく、さながらオナホのような扱いを受けている。澁谷かのんは、決してあんな扱いを受けて良いような少女ではない。輝くような魅力を持っている、アイドルとして笑う彼女は、もっと、お互いを思い合うような優しい、幸せな家庭を築くためのセックスを行うはずなのに。 「な、なんて……こんな、ことが……」 「ふふ、ほら、よく見てください……♥ 凄いですよね、女の子の体を軽々と持ち上げて、まるでオナホみたいですね♥ もっとも、この世界に住む女の子はみんな先輩の肉オナホなんですけどね♥」  BBがその小柄な体には不釣り合いな爆乳を恋の背中に押し当て、その細い人差し指でセックスをしているあなたとかのんを指し示す。恋は、自身の頬が紅く染まっていることを自覚した。友愛として想いを寄せつつあった少女が、あなたという男に犯されている。もしも、それがただの男であったのならば、恋は裏切られたという自分勝手な失望とそこから生まれる怒りに襲われ、あなたとかのんに激しい罵声を浴びせていただろう。 「おっ、おぉぉ、ほぉぉ……♥ あっ、あぁぁんっ♥ はぁ、あぁっ、や、やさしく、してくれたぁぁ♥ すごい、きもちいい、きもちいいぃ♥ こ、これで、気持ちよさがわかるの♥ はぁ、あ、ありがとうございますっ♥ キモオさんっ♥ わ、私なんかを抱いてくれて、ありがとうございますっ♥ もっと、もっと気持ちよくしますっ♥ キモオさんにしてもらった千分の一にもならない、けどぉ♥ オマンコ、きゅっきゅっ、てしてぇ……オチンポ、気持ちよくしますぅ♥」 「し、澁谷さん! いったい、一体何を!?」  あなたは激しいピストン運動をやめてゆったりとした動きに変えることで、かのんに与えられる快感も柔らかなものとなる。そこで今までは鼻を豚のように鳴らして喘いでいた姿も文字通り『鳴り』を潜め、潤んだ瞳と甘い声をあなたに向けてくる。  それに対して、ここで初めて恋は怒りを覚えてしまった。自分を無視されたことに怒りを示すように、甘えてくるかのんに対してあなたが柔らかく笑ったことに嫉妬したように、その二人だけの世界に我慢が出来なくなってしまった。なぜそう思ったのかも、恋はわかっていない。それはオチンポアイランドにいる美少女キャラクターならば当然覚える感情であることもわかっていないのだ。 「葉月、さんっ♥ この人、すごいのっ♥ かっこよくて……♥ たくましくてっ♥ その、もう、すごい人でね……♥」 「わ、私が聞きたいのはそういうことではありませんっ!」 「かのんさんはもう先輩に夢中なので、私が代わりに説明しますね~♪」  恋の問いかけに対してかのんは要領の得ない言葉を繰り出すだけで、それがかえって恋の感情に火を付ける。それを面白そうに見ていたBBではあるが、このままでは話が進まないと見て言葉を挟む。恋は理解のできないもやもやとした感情に襲われながも、BBへと顔を向けてその言葉を待つのだった。 「簡単に言えば、新しい『肉オナホ』を回収に来たんですよ♪ 澁谷かのんさん、唐可可さん、嵐千砂都さん、平安名すみれさん♪」 「スクールアイドル部の……!」 「そうです、そうです♥ 先輩はこの結ヶ丘女子高のスクールアイドル部を、一旦の『推し』にすることを決めたそうです♥ それは……ほら、SNSでもすでに拡散をしておきましたので♪」 「推しって……こ、これは!?」  BBが列挙した名前は、この結ヶ丘女子高等学校のスクールアイドル部の部員たちであった。みんなが愛らしい容姿をした少女たちであり、その華やかさのようなものは恋も認めざるを得ない。それでも、この世界においては特別な存在であるあなたが選んだメンバーの中に自分が居ないという事実に、恋は胸をかき乱される思いであった。そして、世間の機微に疎いところのある恋は続くBBの言葉を理解しきれていないようであった。  だが、BBが差し出した小型端末を見ると、その意味をさすがに理解ができた。BBが運営している『学園エリア』、その公式アカウントにてあなたがかのんを抱きかかえて駅弁ファックをしている写真をアップロードしたところ、多くの『いいね』やリプライがついているではないか。その中には「ハーレム学園は倍率高くて無理だけど結ヶ丘なら行けそう……!」「私、音楽科の推薦を狙えるって先生からお墨付きもらえた!」などの結ヶ丘女子高への入学希望と思われる中学生たちのコメントがついているではないか。 「こ、これって……!?」 「おめでとうございま〜す♪ 先輩のおかげで結ヶ丘女子の入学倍率がドンと上がってさらに倍♪ これで経営もなんとかなりますね〜♪」 「そ、そんなことが……!」  そんな都合の良いことなどあるだろうかと考える恋だが、同時に理解は出来る。この結ヶ丘女子のスクールアイドル部をお気に入りオナホと認定し、事実としてこうやってスクールアイドル部を犯しに来ることが多いとなれば、その繋がりを求めて入学希望者は当然増える。恋が不眠症になってしまうほどに思い悩んでいた自体が、あっという間に解決してしまったのである。 「ほ、本当に……?」 「ね、ねっ♥ す、すごいよねっ……♥ 私も、びっくりしたけど、納得できるのっ♥ んんっ♥ こ、この人とセックスしたら……全部わかっちゃったよっ♥」 「澁谷さん……」 「この人とセックス出来るかもって考えたら、この学校に入学してよかったって思えるのっ♥ きっと、みんなそうおもうよ♥」  かのんの言葉に、恋はゴクリと息を呑む。そして、熱のこもった視線であなたへと視線を向ける。あなたはその様子がなんだか面白くて、にちゃぁ、と汚い笑みを浮かべてしまった。 「っ♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥」  なのに、恋はそのあなたのお世辞にもきれいとは言えない笑みを見て、ガチ恋アクメをキメてしまった。  一切の刺激がないのに、ただあなたに恋をしたという事実だけでアクメをキメる、それがこのオチンポアイランドに属する美少女だけがキメる事ができるアクメ、ガチ恋アクメである。恋は、それをキメてしまったのだ。 「あ、あの……♥ あ、ありがとうございますっ♥ 結ヶ丘女子の、スクールアイドル部を推してくれて♥」  比喩ではなく、恋の目にハートマークが浮かんでいた。あなたに恋をした女の子はあなたを見ると瞳孔にハートマークが浮かぶ仕様になっているのだ。美白肌と美しい黒い長髪、まさしく日本男児の理想である大和撫子が自分のような冴えない男にガチ恋している。これほど男として優越感をくすぐられることはない。あなたは良い気になり、恋に対して声をかける。 「……え、えっ? じょ、条件がある……ですか? そ、その条件をクリア出来なければ、推し発言を撤回する!? そ、そんな!?」  恋はあなたの言葉一つで右往左往してしまう。その様子がなんとも可愛らしい。 「わ、私に出来ることならばなんでもしますっ! で、ですから、その条件というものを教えて下さい!」  そして、また、あなたの思うように動いてくれる様子は、とっても愚かで、とっても可愛らしいのだ。ニチャァと薄気味悪く笑って、あなたはその条件を口にするのだった。 「……………わ、私も、スクールアイドルになること、ですか!?」 「んっ、んんんっ………♥ ふぅ……うわっ♥ それ、すごく素敵っ♥ あんっ♥ みんなで、キモオさんの専属スクールアイドルになるの……絶対、絶対素敵だよっ♥」  チンポを引き抜かれて喘ぎ声を漏らしながら、かのんもあなたの言葉に賛同をする。今は四人のスクールアイドル部に、音楽科の中でも上澄みのエリートである恋が加入するというのは、単純なアイドルグループとして見ても魅力的なことだ。なによりも、一人で学校を背負おうとしているようだったこのきれいな同級生が、この素敵な男性であるところのあなたの雌奴隷アイドルになるという『報われた未来』は、少女らしい感性を持つかのんにとって胸が高鳴るほどに素敵なことだったからだ。 「わ、私が、スクールアイドルに……でも、スクールアイドルは、お母様の……お母様の汚点で、そのスクールアイドルに私がなるなんて……」  しかし、当の恋は歯切れの悪い言葉を口にするのであった。  今は病床にある母はかつて結ヶ丘女子高等学校の前身とも言える神宮音楽学園でスクールアイドルとして活躍をしていた。なのに、その青春の思い出をまるで残していない。母は自分が倒れるまで母校を新たに復活させようとするほど愛しているというのに、だ。それはつまり、母にとってスクールアイドルという過去は良いものではないからだと恋が考えるのも自然であった。 「あっ、それなら大丈夫ですよ〜♪」 「なにを……って、ええっ!?」  そんな恋の考えは、BBによって簡単に否定をされる。そして、BBがパチンッと指を鳴らすと、空間が割れて一人の妙齢の美女が床に倒れ込むように現れた。これはBBが持つエリアマネージャーとしての異能の一つであり、本来はそんなファンタジーとは程遠い世界の住民であるかのんと恋だが、このかのんと恋は原作の二人ではなくオチンポアイランドの美少女であるために、いちいち驚くことはない。なのに、恋は思わず驚愕の声を漏らしてしまった。現れた妙齢の美女が、誰よりもよく知る女性であったからだ。 「お母様!?」 「あ、あへぇ……♥ ひ、ひぐぅ……♥」  鼻水を流して、舌を垂れながらアヘアヘと怪しい言葉を漏らしているオホ顔の美女は、誰であろう母親である葉月花その人だったからだ。混乱をする恋に対して、BBが説明を重ねていく。 「あなたのお母様の葉月花さんはBBちゃんの特権で完治させていただきました〜♪ ママキャラもいいなぁと先輩が言ったのでセックスのおまけ付きですよぉ♪」  そんな、ご都合主義がすぎる説明。恋が今日まで思い悩んで心を痛めていたことはこの一瞬で解決しましたよという安っぽすぎるハッピーエンド。ともすれば、馬鹿にするなとあなたに対して反骨心を抱いてしまいそうなものだが、ここはオチンポアイランド。常にあなたに都合のいいように世界が回る島。 「お母様……」 「あぁ……ごめんなさい……わたしの、私の言葉が足りないから、負担ばかりかけてしまって……♥ でも、でもね♥ キモオさんが、全て解決してくれたの……♥ だから、自分の心に従って……ね♥」  母の言葉を受けて、恋はうっとりとした目であなたを見つめる。あなたこそが理想の男性だと、運命の相手だと、深窓の令嬢と呼んでもいいほどに、生まれも育ちも上品な美少女が、あなたにガチ恋ハート視線を送っているのだ。そんな恋の小さな可愛らしい唇が震えて、言葉をが漏れ出る。 「そ、その……私も、スクールアイドルに……?」 「はい♪ それが先輩の望みなので、そして人間が大きくて優しい先輩は常に私たち雌豚にも問いかけてくれるんです♪ 本来ならば、この世界の主である先輩にしか許されない、選択という特権をお許しになるんですよ♪」  答えるのはあなたではなく、BBだ。あなたにとって美少女キャラクターとは雌奴隷、雌豚、雌犬、肉オナホ、そんな名前のつく対象だ。かっことした立場の違いがあるのだと言わんばかりに、あなたはBBの言葉を肯定するように鷹揚にうなづいた。その様子を見て、恋は頬を真っ赤に染めて、ハートに染まった目を輝かせて、言葉を出すのだ。 「わ、私も、スクールアイドルになりますっ! い、いいえ、ならせてくださいっ!」 「わぁーい、ハッピーエンド♪ 病床のお母様は奇跡的に回復し、母校の危機は去り、麗しい友情が生まれる♪ それをまるごと味わえる優越感、たっぷり楽しんでくださいね……先輩♥」  ぐいっ、と。恋の驚くほどに細い腰を掴んで引き寄せる。 「んんんっっっ♥♥♥♥♥♥♥♥」  じゅるるるという水音が響き渡るほどに激しいディープキスを行う。初物美少女の唇はどんな果物よりも甘い。強姦じみたキスだと言うのに、恋は目をうるませて、熱烈な愛の視線を向けてくる。なんて都合のいいおもちゃなんだろうか。 「えっ、グループ名……ですか? わぁ、素敵ですね、先輩が決めちゃうんですね!」 「キモオさんの発案! それ、すごく良い! 可可ちゃんも、ちーちゃんも、すみれちゃんもみんな喜ぶよ!」  本来の結ヶ丘女子高等学校スクールアイドル部のグループ名は『Liella!(リエラ)』。結ヶ丘の『結ぶ・繋ぐ』を意味するフランス語の『lier』と内面的な輝きを意味するスペイン語の『brillante』を結びつけた、それは、素敵なものだった。 「はい……結ヶ丘女子高等学校スクールアイドル部のグループ名は、そう♥」  しかし、その名前は二度とこのオチンポアイランドに現れることはない。かのんも恋も、あなたがつけた名前を嬉しそうに受け入れる。恋は、その素晴らしいと思うグループ名を、高らかに口にするのだ。 「『キモオ様専用雌豚アイドル部』♥♥♥♥♥♥♥♥」  冒涜的なことほど、あなたは喜ぶ。このふざけた名前が、このふざけた名前であるからこそラブライブを優勝してしまった事実もまた、あなたの性的な興奮を掻き立てるのだが、それはもう少し後のこと。  今のあなたは、ほっそりとした美しい体を持つこの大和撫子の体を楽しそうに貪っているのであった。

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