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 彼の一日は早い。  彼はツバサ教の一員として働いており、衣食住の面倒を見てもらっている。  彼は大学時代に家族と友人、そして、恋人から手ひどい裏切りにあい、全てを失った状態で絶望をしていた。  そんなところを救ってくれたのが、大乗仏教にルーツを持つ、二十年ほど前から活動をしている新興宗教の『ツバサ教』であった。  彼が集会で出会った信徒の皆が作る、その暖かな空気は彼の絶望した心を確かに癒やしてくれた。  彼は心を入れ替え、自身を裏切った親や友人との縁を完全に断ち切り、大学には単位を取って卒業資格を得るだけの必要最低限の通学を行い、なんとか卒業。  そして、卒業後は迷うこともなくツバサ教の事務員として働くことを決めたのだ。  そんな彼に与えられた使命は、見目麗しい女性を『教祖様』のもとへと連れてくることであった。  彼は整った顔立ちとモデル体型をした、ルックスに秀でた美男子でもあったために、女性から警戒心を抱かれにくいためであった。  まだ教祖に導かれていない子羊を見出し、そのための修業の計画を立てる。  そんな役目から、彼は『プロデューサー』と呼ばれていた。  彼は、未だ教祖に導かれていない哀れな多くの子羊を救うため、今日もまた働くのである。 「失礼します」 「あっ、ああっ♥ 教祖様、教祖様っ♥ す、すごいですっ♥」 「ふぅ……ふぅ……♥  教祖様に抱かれてる真乃、すごくきれい……♥  教祖様、真乃……繋がってる部分、いっぱい舐めるので、気持ちよくなって……♥」 「ううんっ♥ 教祖様、おっぱい好きだよね♥ あたしのハーフおっぱい、いーっぱい味わってね♥」  そして、今日もまた朝から教祖の寝室へと向かう。  そこでは、プロデューサーが『スカウト』をした三人の美少女が教祖と朝からまるでひとつの生き物のように繋がり合っていた。  教祖の中肉中背の身体からは考えられないほどの巨根でそのきれいな割れ目を貫かれている、おっとりとした優しげな顔立ちの美少女は櫻木真乃。  鳩と会話をして趣味は登山という、一般的な女子高生からは『ズレた』部分があるために学校で浮いている存在だった、友達も少ない彼女はこの集会で新たな仲間を手に入れることで『ツバサ教』にのめり込んでしまった。  その教祖と真乃の繋がった境目を必死に舌で舐めて奉仕を行っている、クールで鋭い美貌を持つキツイ印象を与える  美少女は風野灯織。  キリッとした見た目とは裏腹にひどく内向的で自罰的で思い詰めやすい彼女は、すでに信徒であった知り合いの女性から『ツバサ教』を紹介され、そこで自身を変え、高めようと励んでいる理想的な信徒だ。  そして、教祖の頭部を優しく抱えてその女子高生離れした巨乳を吸われている、金色の鮮やかな髪とはっきりとした目鼻立ちをした、日本人の父とアメリカ人の母を持つハーフ美少女は八宮めぐる。  天真爛漫な彼女は、かつて近隣関係で険悪になり、陰湿な嫌がらせを受けて鬱になりかけていたところを『ツバサ教』に救われて信徒になった父と母を持つ、典型的な『二世信徒』である。 「はぁ、はぁ♥ 教祖様、教祖様っ♥」 「ふふ、真乃はかわいいなぁ……!  ……むっ? なんだ、プロデューサーくんか。  もうそんな時間かい?」 「はい、朝餉の御用意も出来ています。  そのご報告に参りました」 「あい、わかった」  教祖はそう尊大に頷くと。  びゅるるるるるるっ!!びゅううううう!! 「あ、あぁぁっ♥♥♥♥」 「んんっ♥ せ、聖液がっ♥」 「ふふっ、教祖様、もっと真乃をいっぱい清めてあげてね♥」  なんの合図もなく、真乃の中へと膣内射精を行った。  それを『聖液』と呼んですぐさま金玉に吸い付いて射精サポートを行う灯織と、お仕事お疲れさまですと言わんばかりにゆっくりと頭を撫でるめぐる。  そして、真乃は必死にちんぽを締め付けて教祖の聖液を逃すまいとしている。  タイプの異なる絶世の美少女三人による、男ならば誰もが羨む性奉仕であった。  だが、『彼』はそれに対して嫉妬心のようなものを動かすことなどない。  むしろ、自分が『教祖様喜び組』として指導をした結果が出ていると誇らしげな様子であった。 「じゃあ行くとするか」 「はい、お供をします」  自分よりも頭一つ高いイケメン男を従者として引き連れながら教祖は寝室を出る。  その最中、くるりと振り返る。  そして。 (みんな、頑張ったな)  ぐっ、と。  拳を握って朝の性奉仕を終えた三人を労ったのである。  それに対して三人もまた笑顔を浮かべて答える。  そこには確かな信頼関係があった。  ◆ 『ようこそお越しくださいました、教祖様』 「んっ、おつかれ」  教祖は決まって共通住居に備え付けれている食堂で食事を摂る。  教祖ほどの権力があれば、私室で豪勢な食事を摂る事ができるが、教祖はこの集団食堂で共通住居に暮らしている人々と同じ食事を摂ることを好んでいた。 「今日もいっぱい食べて欲しいばい、教祖様!」  教祖に声をかけたのは、割烹着を身にまとった大きなリボンが特徴的な美少女、月岡恋鐘であった。  体のラインを隠すゆったりとした割烹着をまといながらもはっきりと分かるメリハリのついたドスケベボディを揺らしながら、本日の定食メニューをお膳に載せて運んでくる。  彼女はアイドルを夢見て長崎から上京してきたものの、夢と現実の差に打ちひしがれそうになっていたところを、ツバサ教が経営している芸能プロダクションである283プロのオーディションで『彼』がその才能を見出した、現役アイドルである。  そんな彼女は283プロが定期的に行う『合宿』でツバサ教の素晴らしさに目覚め、立派な信徒となったのだ。  教祖お気に入りの『教祖様喜び組』の一人として、朝食のサポートを行うため、その豊満な胸を押し付けるように背後から教祖へと抱きついた。 「ふふ、それじゃ教祖様。恋鐘の魅力的なおっぱいを感じながら、恋鐘たちが作ったご飯を、ほら、あーん……♥」  教祖の隣に座り込んだ、長い黒髪をポニーテールにまとめた、吊り目がちながらも優しいまなざしをした美少女、白瀬咲耶は運ばれてきた食事に箸を伸ばし、そのまま教祖の口元へと運ぶ。  白瀬咲耶は読者モデルとして活躍をしていた、ティーン女子に人気の高い美少女だった。  男性顔負けの長身と鋭さすら感じる美貌、それでいて常に優しげな笑みを浮かべている様子はまさしく理想の王子様。  その様子に才能を見出した『彼』により、恋鐘と同じく芸能プロダクション『283プロ』のタレントとしてスカウトをされた。  家庭環境のためか寂しがり屋であった咲耶は、プロデューサーと同じようにこのツバサ教のアットホームな空間にのめり込んだ。  そして、その集団を愛したからこそ長への盲目的な信仰もまた容易く生まれた。  今ではこうして『教祖様喜び組』として嬉しそうに活動しているほどだ。 「あの……こっちも、どうぞ……おみそ汁……口移しですけど……ちゅっ、んっ、ちゅぅ……♥」  そして、教祖が咲耶が差し出した食事を口にしたのを確認すると、咲耶とは反対に座った薄幸の美少女の幽谷霧子は暖かいお味噌汁を口に含んで、そのまま教祖へとキスをする。  色彩の薄い髪色と肌と眼をした、それこそ今にも消えてしまいそうな幻想さすら覚える美少女による口移しを教祖は当然のように受け入れる。  霧子もまた283プロに所属するタレントであり、『教祖様喜び組』の一人であった。  霧子はツバサ教の教義に強い同意を覚えて率先して『修行』を行う敬虔な信徒である。  意志薄弱とも思われがちだが、その実、自分で決めたことはやり遂げる強い意志の持ち主でもある。 「んー、ちゅぅ、ちゅぱぁ……じゅるる、れろぉ……♥  どーですかー♥ 摩美々、いい感じにフェラテクがうまくなったと思うんですけどー♥」  そんな中、机の下に潜り込んで跪いたまま教祖のむき出しになったチンポに舌を這わせ唇を大きく開いてしゃぶりついている、どこか悪戯っぽい笑みを浮かべたパンキッシュな髪型とアイラインをした美少女は田中摩美々。  彼女もまたプロデューサーがスカウトをした283プロに所属するタレントである。  ツバサ教の信徒としての自覚は薄いが、堂々としつつ自分に構ってくれる教祖に強い信頼を抱いており、『教祖様喜び組』の一員として働いているのだ。 「えへへ、どうかな教祖様ー♥ どこかお痒いところらありますかー♥ なんちゃって♥」  摩美々と同じく、机の下に潜り込んで金玉への性奉仕を行っている、教祖のデカチンと並ぶことではっきりとわかる小顔の美少女は三峰結華だ。  アイドル趣味の持ち主でアイドルオタクを自認する結華は、高校入学当時にアイドルのオフ会で出会ったツバサ教信徒に誘われて信徒となった少女である。  ツバサ教とアイドルをこよなく愛する彼女は率先して教祖への性奉仕を行い、今では熟練の娼婦も裸足で逃げ出すような性テクニックの持ち主であった。 「ふふ、教祖様が本当に楽しそうばい。そんな教祖様を見てると、なんだかうちもなんだか楽しくなってくる……♥」 「ああ、私もだよ恋鐘♥ 恋鐘が作った料理を私と霧子が食べさせてあげて、摩美々と結華がその間に奉仕を行う♥  みんなで行う奉仕が教祖様に喜んでもらえることが、私の何よりの喜びだ♥」 「はい……♥ 私も、もっと教祖様に奉仕がしたい、です……♥」 「私は別にご奉仕がしたいとかはないですけどねー♥  こうやってカリを舐めると……ほらー♥ びくびくして、なんだか可愛いなぁって思うだけですしー♥」 「摩美々は素直じゃないなぁ♥ 昨日は必死にフェラテク教わりにきたのにね♥」  彼女たちは283プロで『L'Antica』というアイドルユニットとして活躍している現役アイドルだ。  『彼』がアイドルとして、『教祖様喜び組』として見出した恋鐘、咲耶、霧子、摩美々の四人に、喜び組としてもアイドルとしても造詣が深い、信徒歴四年になる結華を加えて売り出した。  今ではティーン層に人気が高く、ライブや楽曲やグラビアの売れ行きも好調なツバサ教が日本に誇るアイドルなのだ。  そんなアイドルが心からの笑顔で食事のサポートを行い、股間でいきり立ったチンポに性的な奉仕を行っているのだ。  その優越感は計り知れないもので、教祖もニコニコと嬉しそうにその奉仕を受けていた。 (教祖様も機嫌が良さそうだ。  やっぱり、アイドルとして活躍してる女の子五人の奉仕は、他の喜び組メンバーでは出せない良さがあるんだろうな)  自身はすぐに動けるように、特別に用意してもらったおにぎりを食べながら『彼』は満足そうに微笑む。  五人と彼の間には、確かな絆があった。  アンティーカの彼女たちは自分たちを教祖様に巡り合わせた上で教祖様の『特別』となる手伝いをしてくれたプロデューサーに対する強い信頼があり、プロデューサーには自分のプロジェクトを見事に成功させてくれた五人に対する強い信頼があるのだ。  ■ 「それじゃ、修行場へと行ってみようか」 「わかりました」  教祖は午前の業務を終えて昼食も簡単に摂り終え、秘書として付き従っているプロデューサーへと声をかける。  修行場とはこの広大なツバサ教の敷地内に設営されている体育館のようなホールのことである。  そこへと続く道を歩いていき、ガラリと修行場の扉を開く。  すると、むわぁ、とした暑苦しい風とともに、少女の声が飛び出してきた。 「わ、わたし……小宮果穂、はぁ! ツバサ教の、教えを、教えをぉ! ま、まだ、理解できてない、みじゅくものですっ!」 「私は、園田智代子は! いつまで経っても自制が出来ない、前世の罪に囚われた豚ですっ!」 「うぅ、す、すみません、でした……! 西城樹里は……たった一度の挫折で、道を外れちまいました! 指導を、お願いします!」 「私は! 有栖川夏葉は! 親の権威を自分の力だと勘違いしておごり高ぶっていた最低の人間ですっ!」  修行場の中では、五人の少女が立っていた。  全身で『人』の文字を作るように足を大きく広げて腕を背中に回した状態、単純な姿勢だが鍛えていない体だとひどく負担のかかる状態だった。  少女たちはその服装はマイクロビキニと呼ばれる、乳輪と秘部を隠せるだけの水着によく似た『修行着』に身を包んで汗をダラダラと流している。  それもそのはず、彼女たち五人はかなりの長時間この体勢のままホールで立ち続け、先程のように自分を否定するような言葉を大きな声で叫び続けているのだから、体が疲弊を訴えているのだ。 「凛世は……杜野、凛世は……未だ若輩の身のため……ああ……」  そして、一人がついに限界を迎えた。  倒れた少女は杜野凛世という、小柄で細身のたおやかな、まさに『大和撫子』という言葉が似合う美少女であった。  山陰地方で呉服屋を営む家の娘であり、深窓の令嬢という言葉がよく似合う淑やかで聡明な少女である。  だが、その呉服屋は『ツバサ教』の熱烈な信徒であり、杜野凛世という少女は八宮めぐるのような『二世信徒』であった。 「凛世っ!」  倒れ込んだ凛世へとプロデューサーが駆け寄る。  四人も心配げに凛世へと視線を向けるが、しかし、その場を動くことは出来ない。  これは『修行』だからだ。  自身が人であることを自覚しながらも、同時に未だに未熟な自分を認識するためにも大声で発生をし続けるのだ。 「り、凛世さん……」  その中の一人である小宮果穂は、まだ小学六年生だというのに163センチにも届く長身の少女であり、手足は細く長い。  だが、その顔立ちは幼くあどけないもので、表情も豊かで愛らしさに満ちている。  そんなアンバランスな魅力に満ちた果穂だが、この『修行』には顔を苦しげに歪めていた。  果穂もまた凛世のように『二世信徒』であった。  学校生活では発達した目立つ容姿と、反転して幼児趣味とも言えるヒーロー趣味の影響で浮いている少女だったが、この『ツバサ教』ではそんな冷めた視線も受けない。  彼女にとっての仲間とは、このツバサ教の中にしかないものであった。 「果穂、ま、まだ……修行中だよ……!」  別の少女、園田智代子は高校二年生だが五人の中でもっとも背の低い少女だった。  163センチの果穂よりも14センチも低い149センチ、だが、バストのカップサイズは五人の中でもっとも大きいトランジスタグラマーの美少女。  その美しく愛らしい容姿と誰からも好かれる明るさを持った、ある意味ではどこにでもいる普通な少女で、ある意味ではどこにも居ない理想の少女である彼女だが、唯一普通とは異なる要素を持っていた。  それは、両親がツバサ教信仰しており自身もツバサ教を進行する『二世信徒』であるということだ。  肉付きのいい小柄な体をぷるぷると震わせながら、幼い頃から知っていて妹のように可愛がっている果穂へと声をかける。 「な、なあ……プロデューサー……凛世を、早く連れて行ってあげてくれよ」  無駄な肉が一切ついていない男女ともに見とれてしまう細身の美しい少女、西城樹里はその華やかに染めた金髪を汗で濡らしながら、そんな辛い疲弊状態でありながらも倒れてしまった凛世を気遣う言葉を投げかける。  可愛いや綺麗というよりもかっこいいと言った言葉が似合う、どこか中性的な吊り目がちの美貌を苦しげに歪めている樹里は、とある理由で熱を入れていたスポーツに挫折してしまい、そのどうしようもなさから鬱憤を抱き、親や社会に対して反抗的なポーズを取るようになっていた。  暴力行為や犯罪行為を働いたことはなく、ただ、周囲を跳ね除けるように『そういった行動を取りそうな少女』という演技のようなものを続けていたのだ。  そんな彼女を変えたのは、幼い頃から両親に付き従って『なんとなく』参加していたツバサ教での活動、すなわち『合宿』での出来事であった。  樹里もまた『二世信徒』だがその信仰は薄かったが、挫折した心に染み込むように、あるいはつけ込むようにその教えは樹里を救った、このような辛い修行でも耐えられるほどに。 「皆、凛世は気を失うまで頑張ったのだから、私たちも負けていられないわ。長くやることじゃなくて、限界までやることがこの修業の教えだって教祖様が仰ってたのだから」  現在は都内の大学に在学しており、在学中にも投資活動などで資産を築いている、頭脳明晰でありながら容姿端麗な美女、有栖川夏葉は仲間である皆を励ます、そして、倒れるまで修行を行った凛世を称える言葉をかける。  夏葉もまた両親が信徒であり、幼い頃からツバサ教の教えに従って行きてきた『二世信徒』である。  だが、両親は愛知県の大企業の経営者であり、このツバサ教にも莫大な資産を『奉納』している存在であり、その額と負けないぐらいに大きな信仰心を持っていた。  その両親に習うように夏葉はツバサ教の狂信者とも言うべき存在であり、盲目的にツバサ教とその代表である教祖を崇拝していた。  同時に情の深い女性であり、仲間意識も強い。 「みんな、頑張っているようだね」 『きょ、教祖様!』  凛世を介抱するために駆け出した『彼』とは違い、悠々と遅れて入ってきた教祖の存在はその声でようやく認識された。  四人は直立姿勢を辞め、そのまま床に膝を付き、手を前に出し、頭を下げた。  土下座の姿勢である。  修行中の信徒は教祖の前では必ずこの姿勢を取らなければいけない決まりがあるのだ。 「きょ、教祖、様……」 「り、凛世!」  それは気を失っていたはずの凛世も同様であった。  介抱するために抱きかかえていた『彼』の体を、その細い体のどこにそんな力があるのかと思うような力で跳ね除けて、ゆっくりとした動作ではあるが、土下座の姿勢である。  そんな行動をとった凛世に対して。 「凛世……強く、なったな……!」  プロデューサーは怒りを覚えることもなく、むしろ、気を失っていたのに教祖への『礼』を逸しなかった凛世の姿に感動で心を震わせていた。  プロデューサーは修行のサポートも行っており、この歳になるまで信仰は行っていても『修行合宿』に参加をしたことなかった凛世は、体力面に不安があるために修行に遅れが生じていた。  悪い言い方をすれば、落ちこぼれだったのだ。  そんな凛世がこんなにも強い信仰心を見せているのだ。  同じ信徒である『彼』は嬉しそうに笑った。 「くく……」  それがひどく滑稽で、教祖は思わず笑みをこぼしてしまった。  ■ 「それでは、教祖様。今日はお疲れさまでした」 「ああ、君もゆっくり休みなさい」 「! あ、ありがとうございます!」  一日の業務を終えて、プロデューサーは教祖を教祖の寝室まで送り届け、そこで自分をねぎらう言葉をかけられて感動で震えてしまった。 「明日も頑張らないとな……!」 「あら、プロデューサーさん」 「えっ、あ、千雪か。それに、甜花に甘奈も」  そんな感動を噛み締めながら廊下を歩いていると、湯浴みを終えて髪を色っぽく湿らせている三人の美しい女性たちに出会った。  一人は桑山千雪、雑貨店で働く母性豊かな顔立ちとスタイルをした美女である。  今は真っ白な着流しにだけに身を包み、その男を誘惑する豊満なおっぱいと安産型の大きなお尻をしたダイナマイトボディを見せつけるように歩いている。  今の千雪には過去の助成に対するトラウマと、ツバサ教の修行によって性欲が薄くなっているプロデューサーでもドキリとする色っぽさがあった。 「えへへー☆ 今日は、甘奈たちの『お役目』だからねー☆」  少しサイズの大きな真っ白な着流しに身を包む少女、大崎甘奈が朗らかに笑いながら答える。  吊り目がちの瞳でこちらをまっすぐに見つめてくる、キラキラとした美貌の少女だった。  いかにも現代っ子と言った言動の彼女だが、意外というべきかツバサ教の教えには勤勉な様子を見せる真面目な性格の持ち主である。  白い着流しで隠したスラリとした肉体は健康的な色っぽさがあり、赤く光る唇もまた男の性欲というものを促してくる。  着流しの胸元も心なしに余裕があり、谷間が覗き込めそうになっている。  邪な考えを抱きそうになっている己を恥じるように、プロデューサーは視線をそらした。 「にへへ……千雪さんとなーちゃんと一緒に、教祖様へのお勤め……がんばる……」  そして、逸した視線の先には甘奈によく似た、いや、瓜二つの少女がいた。  彼女は大崎甜花、他ならぬ大崎甘奈の双子の姉である。  顔立ちもスタイルも大崎甘奈と全くと同じと言っていいほどで、唯一の違いがあるとすれば甘奈が吊り目がちの目をしているとするなら、甜花は垂れ目がちな目をしているといった違いであろうか。  インドア趣味で面倒くさがり屋の彼女は運動不足だというのに、ほっそりとした肉体は今にも壊れてしまいほどに華奢で、その垂れ目がちに覗き込んでくる瞳と合わせて庇護欲をくすぐる美少女だった。 「ああ、みんな、頑張るんだぞ!」  彼女たちは揃ってプロデューサーに見出された信徒だった。  千雪とプロデューサーの出会いは、プロデューサーとしてツバサ教の信徒を増やすために街中を歩いている中を、ほつれたボタンに気づいた千雪が声をかけたことから始まる。  そこでプロデューサーの熱烈な勧誘を受け、今では立派なツバサ教の信徒となったのだ。  その豊満な体で日々迷える子羊を導いて疲労を溜め込んでいる教祖様を癒やす『喜び組』の『お役目』においても活躍しており、プロデューサーはそのためにお褒めの言葉を授かった。  甘奈は友人の紹介でツバサ教の集会に参加した少女だ。  そこで双子の姉との将来の相談を受けるうちにツバサ教の教えにのめり込み、今では教祖様の『喜び組』に選ばれるほどだ。  甜花は甘奈の紹介でツバサ教の集会に参加をした。  本人はツバサ教の教えや活動にはいまいちのめり込んでいるようではないが、『喜び組』として教祖様への奉仕を行うことには熱心であり、甘奈との双子姉妹奉仕は教祖の大のお気に入りだ。 「それじゃあ、プロデューサーさん。行ってきます……ね」  千雪が妖艶に微笑み、プロデューサーは照れたように笑う。  実のところ、プロデューサーと千雪は将来を約束した仲であった。  そのことは教祖様にも伝えており、教祖様はにこやかに笑って二人を祝福してくれた。  これから、『千雪との性行為は修行中のプロデューサーには許されない』が、それでも夫婦となることに大きな意味がある。  プロデューサーはその大きなお尻を振って教祖の寝室へと向かっていく恋人を見て、自分も頑張らなければと気合を入れ直した。  明日は新たな『喜び組』の参入候補の少女たちとの面接が待っている。  黛冬優子、芹沢あさひ、和泉愛依。  いずれも今の『喜び組』のメンバーにも勝るとも劣らない美少女だ。  それに、アンティーカの五人だけでなく、他の『喜び組』のメンバーもアイドルとしてデビューさせてはどうかという案も教祖様から授かっている。  恐らく、眠るのは日付が変わってさらに数時間経った頃だろうし、それでは睡眠時間も三、四時間ほどしか取れないだろう。  だが、プロデューサーは満足していた。  かつて裏切られたつらい過去を癒やしてくれたツバサ教のために働くことと、今もどこかで苦しんでいる人たちをツバサ教の教えで救うことなのだから、プロデューサーにとってはちっとも辛いことではない。 「あぁぁんっ♥♥♥♥♥」  その時、横の部屋から甲高い嬌声が響き渡った。  ツバサ教の施設の中に用意されたプロデューサーの業務用の部屋にして寝室は、教祖の寝室の隣であった。  そのため、こうして毎夜のように『喜び組』の美少女、美女たちの嬌声が聞こえてくるのだ。  今日の夜の嬌声が、他ならぬ自身の恋人である千雪の嬌声であった。  ビキビキ、と自身の立派なチンポが勃起をしてしまう。  そのチンポは教祖のデカチンにも迫る女殺しのイチモツであった。 「くぅ、邪気がまだ俺の中にあるんだな……!」  だが、性欲に囚われているうちは未熟者の誹りを受ける。  教祖様のように性欲を完璧にコントロールをし、疲れを発散するため、また、信徒へと精液ならぬ『聖液』を下賜できるようになって、初めてセックスは許される。  いずれ夫婦となる千雪のために、プロデューサーは性欲を抑えなければいけない。  その間の千雪の性欲は教祖様に発散してもらい、お子も教祖様の『聖液』を通じて孕んでもらわなければいけないのだ。 「さあ、もっと頑張ろう……!」  プロデューサーは気合を入れ直し、教祖がハーレムセックスをしている横で性欲を抑えながら事務作業を続けるのであった。

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遊牧民

いいですね…新興宗教物、めちゃくちゃ好きです。奉仕シーンよりもマイクロビキニを付けての修行シーンが一番興奮してしまいます。