旧きの価値の相対性(モブ×ファルザン) (Pixiv Fanbox)
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遺跡、遺物、あるいは歴史的な事物というものの価値。
それは、とりわけ各々の相対的な価値判断によって変動するものである。
モラに代表される即物的な財貨と違い、”旧いが故に”価値を見出される遺物には適切な価値判断と適切な識者の論が必要不可欠だ。
極論を言ってしまえば遺跡や遺物は”ただ旧いだけの代物”と言い換えることだって可能で、それは適切な管理と判断が成されなければ塵のように捨てられることも珍しくない。
「何やら騒がしいと思って来てみれば……。
貴様、この遺跡の価値を真に理解したうえでのその蛮行か?」
そしてファルザンの目の前で行われる”蛮行”こそが、彼女が最も嫌う『遺跡や遺物の価値を正しく認識しない愚行』そのものだった。
砂漠地帯での遺跡調査の最中、何やら遺跡の上層が騒がしいと思って上って来てみたところに遭遇した一人の男を、彼女は可憐な顔立ちを満面の嫌悪に染めて睨む。
「あぁ?……ンだよ、ビビらせやがって。
学者だか何だか知らねぇが、ケガしないうちに帰れや”お嬢ちゃん”」
「――――貴様……!!」
そしてそんな彼女に返される言葉――――声音だけで伝わる侮りに、ファルザンは即座に感情を沸騰させる。
神の目を光らせ、弓を握ってそれを射ようとして、けれどそれよりも先に男の背後にある遺跡の壁画がファルザンの目に留まった。
魔神戦争時代よりもさらに前――――歴史的な価値どころか、文字通りにこれまでの史学的通説を塗り替えかねない歴史的発見の可能性。
ファルザンの知識は男の背後の壁画から即座にそれを見出してしまい、だからこそ彼女は弓を射ることも出来ずに男を睨むことしかできなくなってしまう。
「つーか、別にこんな場所をどう使おうが勝手だろうが。
砂漠じゃ砂除けだって一苦労なんだ。この柱に使われている石だって、俺らの砂除けに使った方が有意義ってもんだろ――――っと!」
だがファルザンの怒りを余所に、男は近場に存在する石柱の根元を蹴り飛ばし、そこから剥がれ落ちた石片を拾い上げて背嚢にしまい込んだ。
ファルザンからすれば理解することのできない蛮行。ファルザンは怒りに眩暈を覚え、だがそれでも構えた弓を射ることもできない。
たかが柱の根元の石片――――だがそれから読み取れる歴史的な事柄は様々にある。
モラなどとは比較にならない程の価値がある石片を、事もあろうに砂除けになど。価値の分からない愚者であろうと、ここまで極まった愚かさはファルザンには理解不能だ。
「いい加減にせんか!それがどれほどの歴史的価値を持つものか……!
そこらに転がる木石とは訳が違う価値ある物品であると、何故理解できんのじゃ!」
だがファルザンには言葉とその身以外に、男の愚かさを糾弾する手段がなかった。
男の近くに存在する石壁――――そこに描かれた壁画の価値を理解できてしまうが故に、ファルザンは元素力も弓も用いることができない。
そして元素力も弓も扱えなければ、ファルザンは見目通りの少女でしかない。
細腕に華奢な体つき。身に纏う薄手のワンピースも彼女の華奢さを強調するようで、そんな少女が蛮行を続ける男に掴みかかったところで、結果は火を見るより明らかだ。
「うるっせぇなぁ!砂漠の暮らしも分からねぇ学者サマがよ!」
掴みかかったファルザンを、男は苛立ち任せに払いのけてしまう。
華奢な体が砂埃にまみれた遺跡の床を滑り、ファルザンは地面に華奢な体を擦られてから、それでも男の事を怒りに満ちた目で睨みつけるしかない。
「この愚か者め、どうして理解できん……!?
その壁画が、石柱が、どれほどまでに貴重なものか……!」
「キャンキャンキャンキャンうぜぇなぁオイ!
歴史研究なんざ知るかよ。それよりも生活のが大事なんでなぁ!」
ファルザンと男の主張は、それこそどこまで行っても平行線だ。
そして主張同士がどこまでも相容れないのならば、その優劣を決めるのは純粋な膂力と暴力――――原始的な獣の論理でしかない。
男がゆっくりとファルザンに近づき、大柄な体躯を用いて彼女を地面に押し倒す。
暴力性を表情にありありと宿し、膂力だけでファルザンの華奢で小さな体を抑え込み、男は血走った目でファルザンの細く華奢な体を見下ろした。
「っ、く、ふざ、ふざけるな!
放せ……っ!この、蛮族め……っ、放せぇっ!」
「……さっきから随分と見下してくれるじゃねぇかよ。
こりゃ、砂漠の民の恐ろしさをきっちり理解させなきゃダメみてぇだなぁ!」
そしてそのまま、男はファルザンの身を包む可憐なワンピースを、胸元から臍の少し下に至るまで勢いよく引き裂く。
少女の時分のままでとどまった華奢な身体――――成長途中のままの小さな胸や、それを包む華奢なライムグリーンの下着が男の血走った目の下にありありと晒されてしまう。
「ひっ!?ふ、ふざ、ふざ、け、ふざけるな……っ!
こんな、こんな……っ!こんな事をして、マハマトラに露見すればどうなるか……!」
そしてそんな状況に、ファルザンはどうしようもなく素直な反応を示してしまった。
恐怖に声音を震わせ、屈辱に目を潤ませて、それでも怒りに身を焦がすがままに男の下卑た表情を睨みつけてしまう。
そんな崩れかけた強気さが、男の下卑た欲をどれ程煽るのかも理解できていないままに、ファルザンは震える声音と潤んだ目で男を糾弾してしまった。
「……へぇ、そりゃぁ大変だ。だったら猶更帰すわけにはいかねぇなぁ」
そんなファルザンのか細すぎる抵抗を受けて、男は身の内に沸々と湧く獣欲に従って、まずは勢いよく華奢なブラジャーをずり上げる。
いとも容易く露出させることのできる緩やかな乳房。それはあまりにも僅かな少女特有の膨らみを見せつつ、薄桃色と呼ぶにも淡いような乳首の見目で男に生唾を呑みこませた。
「……ひひっ、見た目通りのガキみてぇな身体しやがって」
「んゃ……っ!ふ、やめっ!やめ、ろぉっっ!!
や、や、や、やぁ、だっ!ぅぁ、ひ、ぁうぅっ!んぅぅ、くぅぅ~~~~……っ!」
男は生唾を呑みこんでから、ファルザンの清らかな胸先へと舌を這わせる。
砂漠の乾いた風によって荒れた唇が小さく華奢な肉蕾を挟みこみ、ぬめりを帯びた蛞蝓のような舌が、挟み込まれて逃げ場を失ったそれをゆっくりと嬲り出す。
「やめ……っっ!ふ、んぁ、ぁ…………っっ!
やめ、やめ、ろぉ……っ!こんな、下卑た事……っ、ふ、ぁあぁっ!」
舌先が敏感な突起を弾くたびに、ファルザンの華奢な身体が内側からビクリと跳ねる。
ぞわぞわと腹の底からこみ上げてくる掻痒感と焦燥感。それが何と呼ばれるべき感覚なのかを、ファルザンは幼い見目に反して理解できてしまっている。
そもそもが早熟な性質であるファルザンは、性に対する目覚めも早かった。
身体的な性徴の薄さに比して、彼女の内側に抱かれる欲求は強く――――そしてだからこそ、ファルザンは男の責めに敏感に反応を返してしまう。
「やめ……っ、ぁ、やめろ、やめろぉ……っ!
んぁ、は、ぅぅぅ……っ!んく、ひ、んぁ、ぁ、あぁんっ!」
「――――ひひひ、随分イイ声出すじゃねぇのお嬢ちゃん。
そんな声で喘がれちまったらよぉ。ちょっと脅かすだけじゃ足りなくなっちまうよな?」
そしてそんな敏感な反応は、ファルザンの幼さを残す可憐な見目と残酷な相乗効果を生み、男の内側の興奮をさらに色濃く煽ってしまう。
ファルザンの胸先から唇を放した男は、唾液まみれの口端を赤々とした舌で舐めあげ、それから敗れ残ったワンピースの裂け目を掴んで完全に布地を引き裂いた。
「ひ……っ!や、やめ……ッ!」
怯えに表情を引きつらせるファルザンと、下卑た笑みを深める男。
ずり上げられたブラジャーと揃いの、ライムグリーンの布地に小さなリボンがあしらわれた、可憐で華奢なデザイン性の強い下着。
だが男はそのデザインには何の興味も示すことなく、ただ晒された薄布のウエスト部分を掴み、そのまま勢いよく引きずりおろそうとする。
「や……っ!」
「おっと……?ひひひ、可愛い抵抗するねぇ」
だがファルザンは掴まれた薄布が完全に引きずりおろされるよりも早く、細く華奢な太腿を強く閉ざして蛮行への抵抗を試みた。
羞恥と屈辱で真っ赤に染まった顔。強く閉ざされた細い脚はガクガクと震えていて、だからこそ男は下卑た含み笑いを響かせながら、まずはゆっくりと薄布を手放す。
「脱がされるのがそんなに嫌なら仕方ねぇ。
だったら脱がさずに弄ってやればいいだけの話だしなぁ」
けれど薄布が手放されたとて、ファルザンへの責めが終わったわけではない。
男は細い太腿を掴んで大きく左右に割り開き、残ったままのライムグリーンの下着の隙間から指を挿し込んで、その奥にある秘裂へと骨ばった指を滑り込ませてしまう。
「んぁっ!?――――ふ、ぁ、ぁ、ぇ、なん、で……っ!?
や、や、やめ、やめよ!ふざけ――――ぁ、あ、あ、ぁあぁっ!あぁぁやぁぁっ!」
そしてそのまま浅い場所で指を勢いよく蠢かせられれば、それだけでファルザンの口からは淫らに歪んだ喘ぎが零れだす。
甲高く響く可憐な――可憐であるがゆえに淫らな声音。そんな声音と共に響きだした粘つく水音も、その淫靡さを助長するようだ。
「おいおい、随分とまぁイイ反応してくれるじゃねぇの。
ガキみてぇな見た目の癖に、まさかこれだけで濡れちまうとはなぁ」
膣の浅い場所で、男の指が淫らな水音とともに暴れまわる。
ぐちゅ、ちゅぐ、と響かされる音が鼓膜を揺さぶる度に、ぞわぞわと背筋を何かにくすぐられるような感覚がファルザンの華奢な身体を跳ねさせる。
学術的なストレスを解消するために、夜ごとにベッドで行っていた行為。
それをなぞるようでありながら、けれど間違いなく身勝手で暴力的な性感を叩き込まれて、それでもファルザンの身体は鋭敏に反応を返してしまう。
「ちがっ!や、やめ……っ!んぁ、ぁぁう、ぁ、あぁんっ!
こ、んな……っ!こんな、やめ……っ、っぁ、ひぅっ!ぁ、んぅぅぅっ!」
どれだけ言葉で『違う』と否定しても、ファルザンを構成するすべての要素が与えられる性感を肯定し、その身の屈服を決定づけていた。
響く水音。こみあげる嬌声。跳ねる華奢な身体。脱がされていないショーツのクロッチ部分にはありありと淫らな染みが広がって、指を咥えこんだクレバスは貪るように男の指を締め付けてしまっている。
そして何よりも雄弁なのは、ファルザンの表情の蕩け方だ。
抵抗と屈辱の色を濃く残していたはずの表情は、指の蠢きが淫らな水音を奏でるたびに、見る見るうちに蕩けていってしまう。
透き通るような白い肌は紅潮し、強気に輝いていたはずの瞳は潤み切り、そして何より強く噛み締められた唇には、うっすらと血が滲んでしまっていた。
「っ、んぅぅぅぐ……っ!!は、ぁあぁ……っ!ぁ、ぐ、む、んぅぅぅ!」
もはやファルザンは、こみ上げてくる感覚に抗うことなど出来ていない。
跳ねてしまう身体と潤んでしまう秘部――――男の身勝手な欲による蹂躙の中で彼女に出来るのは、ただ必死に唇を噛んで、せめて喘ぎを押し殺そうとする事だけだ。
「ひひひひ、健気で結構なことだねぇ。
ほら、とっととイっちまえよ!さっきから我慢してるのが丸わかりだぜ?」
「んぎ……っ!ふ、ぅ、ぅぁ、あ、あぅ……っ!!
や、や、や、やめ、そこ……ッ!ぁ、あ、ぁぁ、いや、いやぁあぁぁぁっ!!」
だがこみあげる喘ぎを押し殺すことも、ファルザンには自分の意思だけではできない。
指の蠢きが激しさを増し、胎の底から這い上ってくる淫らな感覚が鮮明になり、そうなればファルザンはもう、無様に身を跳ねさせながら甲高く喘ぎ続けるしかない。
「んぁ、や、や、や、だめっ!そこだめ、やめ、ろぉっ!!
ぁ、あ、あぁぁだめ、だめ、だめだめだめだめだめイくイくイくイ――――ッッ!!」
そしてそのまま、指を咥えこんだ秘部から勢いよく淫蜜の飛沫が散った。
淡いライムグリーンの布地が内側から濡れて色を濃く染め、布地で阻み切れなかった雫が点々と細く華奢な太腿に散らばる。
ビクビクと華奢な身体が、腰を持ち上げたような体勢で力なく跳ね震える。
美しさと可憐さを同居させ、常に強気と自信を漂わせていた顔立ちは見る影もなく蕩け、白肌は真っ赤に染まって、薄い乳房は微かながらにふるふると上気して震えていた。
「ッあ゛…………!!ふぁ、ぅ、くぅぅ…………っ!
は、ぁぁぁ、やめ…………っ!や、ぁ、ぅぁあぁぁ…………!」
そしてそんなファルザンの弛緩しきった身体から、男は今度こそ濡れそぼったショーツをはぎ取って、濡れそぼったそれをファルザンの眼前に突き付ける。
極大の羞恥と屈辱にファルザンは歯噛みしながら目を逸らし――――けれど続けざまに秘部へと押し付けられたモノの感覚に目を剥き、再び男の下劣な表情を睨んでしまう。
「や、やめ……っ!ふざ、けるな、ふざけるな!
こんな……こんな事、これ以上は許さぬ!ぜったいに――――っ、ひぁっ!?」
「乳首捏ねられただけでこんなイイ声出しちまうくせに、強がってんじゃねぇよ。
それにほら、アンタのアソコは随分ヒクヒクして、俺のモノを欲しがってるみてぇだが?」
言いながらすりすりとペニスの先端でクレバスをなぞられる。
絶対的に不快な感覚――――不快でなければならないはずの感覚なのに、それはあまりに甘美な性感をファルザンに与え、その身をビクリと跳ねさせる。
ファルザンの口から零れるのは、「あ」「うぁ」という無様な呻きだけだ。
ぬるりとしたクレバスを撫でられるたびに、知性の欠片も感じさせない雌そのものの声が零れ、その事実がファルザンを追い詰めながら男を興奮させる。
「よォし――――それじゃあ、いただきますかねぇ」
「や、や、や、やめろ、やめて……!!
あぁぁいや、いやじゃ……っ!ぁぁぁやめ、やだ、やだ、や゛……ッッ!!」
そうして幾度か嬲るようにクレバスを擦られ、それからゆっくりと――――狭い膣穴が文字通りに押し開かれるように破られていく。
濡れそぼった媚肉。自らの細指以外に加え込んだことのない場所までを太くて硬くて熱い異物が押しひしぎ、そのまま激痛と共に純潔の証が抉り裂かれる。
「――――~~~~――――ッッッ!!!!」
「お……?はははは!まさか処女だったのか?
そりゃぁ悪い事したなぁ!!ぎゃはははははははははは!!」
言葉とは裏腹に、男に悪びれるような様子は全くない。
むしろ男は膣口からじわりと破瓜の血が滲むことにも構わずに、そのままゆっくりと膣奥にまでペニスを進め、最奥をゆっくりと圧し潰すように抉った。
「っ、ぎ……っ!!は、ぁ、かは…………ッ!」
華奢な身体の最奥までを抉られ、ファルザンの肺からは大きく吐息が絞り出される。
男の武骨な手はファルザンの細腰をがっしりと掴んでいて、のけ反るように大きく背を反らしたまま、濡れた瞳が白黒とするように開閉を繰り返していた。
小柄で華奢な体つきに誂えたような、華奢で小さな無毛の秘所。
それは男の凶悪な剛直を深々と加え込まされて、赤々とした鮮血を滲ませながら、痛みに涙を流すようにとろりとした愛液を滴らせる。
「ぅぁ、いた、いたい、いたい…………!
ぁ、あぁぁ、抜いて、ぬい゛……っ!ぁ、だめ、や、ぁ、やぁ、あ゛ぁぁぁっっ!」
激痛が少女同然の肢体を支配し、常の強気は既に見る影もなく霞んでしまった。
だが男の蛮行は終わらない。彼は痛みに呻き泣くファルザンを狂ったような笑みで見降ろしながら、ゆっくりとピストン運動へと移行する。
「んぎっ!ぅ、ふぐ……ッッ!っぁ、や゛っ!!
はー、はー、は……っぁ、やめ、ぁ、いだ、い、うぁ、が……ッ!!」
パン、パン、パン、パン、パン、パン。
貪るような激しいピストンではなく、華奢な身体に残酷な快楽と喪失を刻み込むような、緩慢ですらあるピストンがファルザンを襲う。
濡れそぼった媚肉の束を肉楔が擦り、膣奥の敏感な一点を熱を帯びた亀頭が拉ぐ。
一撃一撃が重く、一擦り一擦りが痺れるようで、ファルザンは思考を直接削り取られるような感覚に、ただただ怯えを滲ませることしかできない。
「や、やぇ……っ!ぅぁ、ぐ、だめ、これ、だめ…………っ!
ぁあぁ、いやだ、いやだ、やだ……っ!!これ、バカに、なって、しまう……っ!」
「いいじゃねぇの。馬鹿になりゃ砂漠の暮らしも理解しやすいだろうさ!
シティの学者サマじゃ理解できねぇ下々の暮らし!きっちり身体に教えてやるよ!」
言いながら男はファルザンの薄い唇に貪るように吸い付き、その内側に舌を侵入させて、歯列をなぞって一層惨く少女の尊厳を蹂躙する。
遺跡の呪いによって悠久の時を生きてはいるが、ファルザンは本質的には未だ見目通りの少女でしかなく、だからこそその尊厳はひどく無垢なままだ。
じゅるる、ぐじゅ、と音を立てて舌と舌を絡められる感覚。
華奢な身体に圧し潰すように押し付けられる男の胸板。何度も何度も膣奥にまで叩きつけられる、深く刻み込むような残酷なピストン。
「んぐ、むぅぅっ!んぁ…………ッッ!!
ふぁ、ぉ、んむぐ……っ!!ん、んんぅっ!んん゛――――ッッ!!」
尊厳ある人と人の睦み合いではなく、そこで繰り広げられるのは獣の交尾だった。
ただヒトという種族であるだけの獣。ファルザンが知るよりもさらに旧い獣の論理――――智の多寡などでは測れない本能そのままの行為がそこではただ行われている。
「んぁ、ぁ、やぅっ!んぐ、ぉ、んむぅぅっっ!!
んぎ、ぁ、かふ……ッッ!!ぁ、ぅぅぅ、んむ、く、んぐっ!?」
そしてそのまま、当然のように男の動きがファルザンの膣奥で止まった。
太く、硬く、熱く滾ったペニスが華奢な膣奥でビクビクと蠢動し、ファルザンと密着した体が不気味に震え、荒い息遣いが汗ばんだ顔を撫でていく。
感覚としては知らずとも、それが何なのかをファルザンは理解してしまう。
未知の行為によって本能を暴かれ、それでも知識として理解している物事を思考できてしまうという聡明さは、しかし現状ではファルザンを追い込む要因にしかならない。
「んむっ!ぅうぅぅぅぅっ!!んぐ、ん゛っ!んん――――ッッ!!」
必死に身を捩り、藻掻こうとして、それでもファルザンに示せる抵抗はなかった。
受け入れてはならない強姦の最果て。膣奥に穢れた熱が流し込まれようとしていることはわかるのに、それは理解できるだけで抵抗の方法を導き出せはしない。
そしてとうとう、最悪の瞬間が訪れる。
男の口からくぐもった呻き――――潰れた蛙か、あるいはヒルチャールの断末魔のような引き攣った声が漏れ、同時にファルザンの膣奥でペニスがビクリと打ち震える。
「ん゛……っっ!!んぅぅぅっ!んぁ、ぁ、んむぅぅっ!!
――――んん゛ッッ!!んぐ、んぅううぅぅぅっ!!んぅううぅぅ~~~~っっ!!」
そして続けざまに、膣奥へと流れ込んでくる穢れた熱の感覚が、男の唇によって塞がれたファルザンの口からくぐもった喘ぎを迸らせた。
ヒクヒクと震える子宮口に直接流し込まれるような、熱く粘ついた精液。
溶岩のようなそれは当然に不可侵だったはずのファルザンの子宮内にまでジワリと染み込むように流し込まれて、じわりじわりと彼女の尊厳をも犯していく。
自慰の果てに味わうような、意識が白く染まるほどの性感すらそこにはなかった。
ただ男が欲望を満たすための行為に、ファルザンはその身体を使われて、純潔を散らされた挙句に女としての最深部までを穢され尽くしてしまう。
「ん、ぁ、うぅぅ……………ぅ、んぁぁ、ぁ…………!」
滾々と流れ込んでくる精液は、細く狭い膣穴を逆流して垂れ落ちていく。
砂埃に埋もれた遺跡の床。そこに男の精液と自らの愛液の痕跡が刻み込まれ、ファルザンは自らの体液が史跡を穢しているという事実に吐きそうになるほどの眩暈を覚える。
だがそんなファルザンの失意も絶望も、もはやそれは何の意味も成さない事だった。
その日より先、ファルザンという学者は砂漠への調査から帰ることはなく、マハマトラによる捜索も空しく発見されなかった。
彼女は、ただ砂漠に遍在するジプシーの集落の一つに連れ込まれ、そこで智も冴えも失うような悍ましい役目へとその身を用いられ、ただただその心身を陵辱され尽くすことになるだけだった。
≪了≫
お読みいただきありがとうございました!
次回は3月10日更新。
内容はまだ未定ですが、『ブレイブルー』よりノエルか、『めだかボックス』より赤さんの話を書きたいなーと思ってます。
それでは次回も楽しみにお待ちいただけると嬉しいです!