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「酒池肉林の宴、黄金の財宝—―――それに”貴女の身体”でしたか」


 絢爛に彩られたとはいえ、やはりどこか薄暗い地下の大広間。

 その場所に必死さを感じさせる女の呻きと、下卑た欲を感じさせる男の声が響いていた。


「当然、全てありがたく味わわせていただく腹積もりでしたとも。

 ファラオ・ニトクリス――――高潔ながら思慮が足りなかった、暗愚なる女王よ」


 数人がかりで床に抑え込まれた女――――ファラオであるニトクリスを、神官長の役職を冠する男は下卑た意図を隠さぬ視線で見下ろす。

 神たるファラオを神官が見下ろすという不遜。しかしそれを恥じ入る事もなく、男はむしろ興奮を深めるようにニトクリスの肢体を舐めるように眺めまわして生唾を呑んだ。


「っ、く……!この、不敬者ども…………っ!!

 控えませい!神官ともあろう者が、ファラオの威光を何と心得ているのですか!?」


「たかが復讐のためにファラオの威光を利用した”不敬者”はどちらです?

 ……まったく、密告が無くては危ない所でした。まさかこの部屋そのものが、我々を溺死させるための誘い罠だったとはねぇ」


 神官長が嘲るように贅肉まみれの身体を揺すって笑うと、ニトクリスを抑え込む神官たちも同じように下卑た笑い声を低く響かせる。

 両手両足をそれぞれ床に抑え込まれ、ひっくり返された地虫のように無様な有様を晒すニトクリスは、羞恥と怒りに顔を真っ赤に染めながら男たちを睨むことしかできない。


 会心の復讐作戦は、結果として完全に失敗に終わってしまった。

 誰にも告げずに準備していたはずの復讐—―――その情報が何処から漏れたのかは分からないけれど、神官たちは最初からニトクリスの謀略に気づいていた。

 そしてあろうことか、神官たちはニトクリスの罠を逆手に取る形で、姿を見せた彼女を拘束し、文字通りに地に塗れさせる屈辱を味わわせるに至っている。


「とはいえ、貴女も随分と準備が足りなかったご様子だ。

 供も連れずに一人で我々の前に現れるなど愚昧極まる。優秀な為政者たる者、常に失敗に備えて行動しておかねばならぬというのに」


 嘲りの言葉をぶつけられ、それでもニトクリスに返せる言葉はない。

 失敗に対する備えが足りていなかったことなど、ニトクリスも当然に理解していて、その上で見てみぬふりをした部分だったからだ。


 供を連れてこなかったのは、供とした者を共犯にしたくなかったからだ。

 この復讐はあくまでも”ニトクリス”の個人的なもの――――”ファラオ”の威光に基づかない個人的な復讐である事を、ニトクリスは誰よりも理解している。


 恨みは深く、憎悪は根深くニトクリスの内側で燃え続け、それでもニトクリスは”無関係な者”を案じてしまう程に聡明で心優しい女王だった。

 けれどその結果として、ニトクリスは失敗した。もはやこの状況では生きて復讐を果たすことは出来まいと悟り、ニトクリスは歯噛みしながらせめて憎悪を叫ぼうとする。


「よくも……!よくも我が兄弟たちを…………!

 呪ってやる……!死してなお怨霊となり、お前たちを永劫に苦しめて――――!?」


 だがそんな憎悪の言葉は、吐かれる途中で困惑に呑み込まれてしまった。

 四肢を力尽くで床に抑え込まれながら、胸を隠す薄布がずり上げられ、前垂れ布が捲り上げられ、秘部を隠す白い薄布が膝程にまでずり降ろされる。


 男たちの下卑た欲が曝け出された秘すべき場所に向けられ、じっとりとした視線がそれらの場所を這い廻っていく感覚。

 ニトクリスは必死に悲鳴こそ堪えたものの、それでも表情に滲む動揺や、顔に滲む羞恥の紅色までは誤魔化すことが出来ない。


「……ふむ、どうやら勘違いをされているご様子だ。

 折角の傀儡に適した暗愚なファラオ。使い潰さぬのは勿体ないでしょう?」


 下卑たことを宣いながら、神官長は下卑た視線をニトクリスの痴態に滑らせる。

 悔しげな表情を隠せてもいない可憐な顔立ち。滑らかでありながらどこか妖艶な褐色の肌。少女然とした華奢さを感じさせる細くも均整の取れた身体つき。


 薄布の下から露わにされた乳房は豊満というわけではないけれど、それでも確かな膨らみを帯び、抵抗の身じろぎに合わせてふるふると僅かに揺れる。

 何よりその頂点は、褐色の肌に映える薄い桃色をしていて小さな小さなその乳輪には、それこそ小指の爪ほどもないかもしれない小さな乳首が恥ずかし気に鎮座していた。


「何より、貴女がそう口にしたのです、ファラオ・ニトクリス。

 我々に向けて『私の身体を味わえると思ったのか』と――――ですからこれは、貴女が自らまいた種であるとご理解いただくしかありませんなぁ?」


 そして、そんな小さな乳首へと神官長は文字通りに”毒牙”を向けた。

 でっぷりと肥えた身体で跪くようにニトクリスに近づき、彼は肥えた手で乳房を揉むでもなく、指先で乳首を弄ぶでもなく。


「っ、ひぅ……っ!やめなさ、いっ……!

 ふぁ、や、や、だめっ……!っ、くぅうぅ、音、立てるなぁ……っ!」


 下卑た形に歪んだ唇で、右胸の先端にある小さな乳首を挟みこみ、内側から伸びる舌によって鎮座する肉芽を強姦し陵辱していく。

 じゅるじゅると音を立てて小さな乳首を吸い上げ、肥えた蛞蝓のような舌で敏感な場所を甚振られると、未知の感覚がニトクリスの背筋から脳天までを駆け抜ける。


 若くしてファラオとして即位し、復讐という目的のために民の暮らしを傾けることを善しとせず、不向きながらに政務に邁進した。

 そしてそんな女王であったからこそ、ニトクリスという女は”女”として本来知るはずの感覚の殆どを実感としては知り得ぬままにここまで来てしまっている。


「っ、く、ひィッ……!やめ、ぁ、やめなさ……っ!

 この、不敬、者……っ!ふ、んぁ、や、やめ……っ!ふ、んぁあっ!」


 少女と呼ぶにはいささか成熟した肢体が、男たちの眼下であまりにも無垢な反応をみせて、ビクンビクンと淫らに跳ねる。

 そんな女王の有様を眺め、彼女の身を抑え込む男たちは当然の下卑た欲に駆られて、空いている片方の手を眼下の肢体へと伸ばしていく。


「やっ!やめなさ、やめてっ!ぁ、ぁ、あぅっ!ふ、ぁあぁっ!

 い、いやだ、いや、です……っ!この、下種、外道、ども……ッ!放しませ――ぁあっ!!」


 吸い嬲られる右胸の先端と、指先で爪弾き弄ばれる左胸の先端。

 乳輪を小刻みに掻かれ、均整の取れた柔らかな乳房を揉みしだかれ、そして欲情に塗れた男たちの責めが向かうのは、当然ながら胸だけにはとどまらない。


「ふ、ぁ、やめ、や、や、触る、なぁっっ!!

 やめ、ぁ、やだ、や、いやですっ!や、や、だめ、ぁ、ぁ、あ、あぁぁだめぇっ!」


 大きく開かされた脚の中心――――当然そこに存在する秘すべき場所。

 ピッタリと閉ざされた無毛の秘所にも当然のように欲望は向けられ、何物も受け入れた事のないクレバスの内側へと骨ばった指が滑り込む。


「ひっ、ぁ、や……っっ!ぁ、あ、ぁ、抜けっ!抜い、て……っ!

 ぁ、や、だめ……っ!抜けと言って――――ん、ぁうっ!あ、あぁっ、やぁあぁぁっ!」


 そしてそのまま、クレバスの内側で骨ばった指が蠢き出す。

 関節を曲げ伸ばしするだけの単純な動きは、それこそただ”掻いている”のと同じ動きである筈なのに、敏感なクレバスの内側はその動きを鮮明にニトクリスに伝えてしまう。


 ピッタリと閉じた柔肉が、ゆっくりと掻き回されて解されていく感覚。

 たまらなく不快なのに、どうしてか口からは恍惚すら感じられる声が漏れてしまい、ニトクリスは自らが見せてしまう変化に羞恥と困惑を深めるしかない。


「や、や、や、なん、で……っ!?やめ、やめて、やめ、てぇっ!

 ぁ、く、ぅうぅっ!んッ……!は、ぁあぁ、やぁ、だ……っ!この、ぅ、ぅぁあっ!」


 全身を駆け巡る奇妙な熱が、”性感”と呼ばれる感覚である事。

 それを知識として理解できてしまうからこそ、与えられる責めはより残酷にニトクリスの身体を蕩かして、彼女の純真を穢して屈辱を深めていく。

 そしてそんな屈辱をより深めるように、右乳首を吸い嬲る神官長の舌がぷっくりとそそり立った肉蕾を根元から弾いた所で、残酷に”それ”は起こった。


「――――っ、ぎ、ひゃぅ……っ!?」


 華奢な身体がびくりと跳ね、指を咥えこんだ膣口から勢いよく飛沫が散った。

 悔しげな表情が性感によって一瞬蕩け、飛沫を噴いた膣口が骨ばった指を締め付け、嬲られる乳首がより鮮明に弾力を帯びてしまう。


 軽くはるが、それでも”絶頂”してしまった――――両乳首と秘部を同時に愛撫され、その有様を鑑賞されるという恥辱の中で、女として果ててしまった。

 性感に身体が反応してしまうのは”女”としては当然の事で、けれどニトクリスは自らを”ファラオ”と位置付けてしまうが故に、自らの反応を認められない。


「どうしましたか、ニトクリス様?

 なんだかアソコが濡れてきてるみたいですけどねぇ?」


「っ、ぁ、黙りませ、ぃ――――っ、ぁ、うぅっ、や、だめ……っっ!!

 この……っ!不敬者ども……っ、ぁ、や、だめっ!ぁ、あぁぁっ!あ、ひぅっ!!」


 だがニトクリスが認めずとも、事実そのものは変わらない。

 彼女の秘部を指で蹂躙する若い神官が下卑た笑みを浮かべながら指を蠢かすと、”くちゅ”と粘つくような水音が隠しようもなく響いてしまう。


 曲げ伸ばしの動きに合わせ、”くちゅ”、”ちゅぷ”と響く水音。

 ピッタリと閉じていたはずの膣肉がうねりながら潤みを帯び、その感覚に必死に抗おうとしても、今度は胸先への責めが痛烈に意識されてしまう。


「っや!ぁ、ぐ、ぅうぅぅぅぅ、やめ――――っ、やめ、てぇっ!!

 うぁ、ぁ、いやっ、いや、ですっ!!だめ、だめ、だめだめだめだめぁああぁぁぁぁっ!!」


 そしてそうなってしまえば、もうニトクリスに抗うだけの術はなかった。

 責めは加速するばかり。ニトクリスの身体は脆く解されていくばかり。どれだけ意地を張って耐えようとしても、身体が完全に屈服へ向かっていってしまう。


「や、や、や、だめ、いや、いやですっっ!!

 ぁあぁっ!あぁっ!あ、あぁぁ――~~――っっっだめだめだめっっ!!や、やぇ、やめ、てっっ!!そこ、ゆ、ゆび、動かさないでぇっっ!!」


 じわじわと性感を華奢な肢体に溜め込まれ、当然のように絶頂させられる。

 乳首への舌と指での責め。膣内を掻き回す指の蠢き。他の男たちもみな、腋であったり太股であったり乳房の横部であったりと、思い思いの場所に指や舌を這わせていく。


 敬われるべきファラオの身体に、欲望をぶつける神官たち。

 彼らは”神などいない”という残酷な事実をニトクリスに突き付けるかのように、どこまでも残酷かつ冷酷に華奢な肢体を欲望のまま貪ってしまう。


「乳首コリコリになってますよ?随分気持ちよさそうですねぇ?」

「マンコもぐちゅぐちゅ言ってるの聞こえるでしょ?いい声もさせちゃってさぁ」

「肌もツヤツヤで触り心地いいですねぇ?イイ香油使ってるでしょ」

「つーかこの年でアソコの毛も生えてないとか。ファラオってより娼婦だなぁ」


「んぅうぅぅ、黙りなさ……っ!黙っ、てぇ……っ、っ、っっ――~~――!!

 んく、ぁ、や、や、や、だめっ!やだ、ぁ、あ、ぁ、あぁぁいやぁあぁぁっっ!!」


 下卑た言葉を浴びせられながら、抵抗も出来ずに果ててしまう屈辱。

 身を裂かれるようなその感覚にニトクリスは焦燥と怒りを煽り立てられて、それでも怒りを発露するだけの余裕すら今の彼女には与えられない。


 乳首を吸われ、舐られ、弾かれ、爪弾かれ、甘い痺れに浸らされる。

 乳房を揉まれ、掻かれ、震わせられ、じわじわと込み上げる淫熱に蕩かされる。

 膣肉を乱され、混ぜられ、掻かれ、強制的に本能を目覚めさせられる。


 ありとあらゆる場所への断続的な責めが、ただただニトクリスというファラオをどうしようもない程に”女”へと変えていく。

 抱き続けてきた『“神”足らねばならない』という矜持を嘲笑うかのように、目覚めさせられた本能は彼女を零落させて止まない。


「ひひひ、もうイイ場所もほとんど分かっちまったなぁ?

 マンコの上側のザラッとした場所。ここ擦られたらすぐイっちまう」


「やっ――――ッッッ!!!ぁ、ひ、ぁ、ぅううぅぅああぁぁ~~~~っっ!!

 やぇ、ぅぁ、あ、あ、ッッ!!く、ぅうぅうぅぅぁあぁぁぁや゛ぇ……ッッ!!」


 そしてとうとう、数人がかりで抑え込まれたニトクリスの身体が大きく跳ね、のけ反るような体勢と共に膣口から白く濁った潮が噴出した。

 ぷしゅ、ぷしゅ、と断続的に噴出する飛沫と、その度に零れてしまう濁った喘ぎ。嘲笑に囲まれながらそんな姿を晒しても、与えられる責め苦は激しさを増すばかりだ。


「っっっ~~~~ぅううぅぅぅぁああぁぁぁっっ!!

 やめ、ぁ、やぇて、や、ぁあ゛ぁぁっ!!放して、も、放してくださッッぅうぅ!!」


 硬く硬く充血し、痛むほどになった乳首を甘噛みされながら吸い上げられる。

 そうして絶頂を与えられ、そんな絶頂の最中にももう片方の乳首を縊りながら扱き上げられ、膣内の弱い場所を擦り嬲られて絶頂を引き延ばされる。


 ファラオとしての威厳など、もうニトクリスには欠片一つも残っていない。

 数人の男たちに抑え込まれただけで容易く揺らいでしまう脆い”女”――――辱しめの中でそれでも反応を返してしまう痴態に、男たちは段々と欲望の制御を失っていく。


「――――あぁぁクソっ!そろそろイイよなぁ!?」


 そしてとうとう、ニトクリスの膣を捏ねるように嬲り続けていた若い神官が、抱いた欲情を持て余すように下卑た声音を揺らがせた。

 彼はそのまま、抱き着くようにニトクリスの胸に貪りついていた神官長を突き飛ばし、抱いた欲情に任せて曝け出したペニスを蕩かされた膣口へとあてがう。


「ひっ!?や、や、やめて……っ!!はな、ぁ、放してっ!!

 ファラオを何だと心得るのです!?ぁ、あ、ぁ、だめ、いや――――ッッ!!」


 抵抗の言葉を吐いても、当然ながら何の意味もなかった。

 若い神官がそのまま腰を押し出せば、醜悪にそそり立ったペニスが蕩け切った膣口を割り開き、純潔を引き裂く激痛と共に力強く膣奥が打ち据えられる。


「うぁ……っ!!ぅ、ぁ、あぁぁぁ…………っ!

 く、ぁ、この、不敬、者……っ!ぅ、ぅうぅ、っ、ぁ、やめ、ひっっ!?」


 文字通りの処女膣を最奥まで押し拉ぎ、若い神官は恍惚と息を吐いた。

 獣同然の濁った光を湛える目に打ち据えられて、ニトクリスは全身を痛みと性感に震わせながら、それでも潤んだ目でその目を睨み返してしまう。


 だが何度も何度も絶頂させられたことで、ひどく男の欲を煽るように蠢く膣肉の蠢きは、そんな抵抗の意を無に帰してしまう。

 しかしそれだけでは欲望を充足させるには足りず、神官は恍惚とした表情で容赦なく腰を振り始め、ファラオである筈の女を徹底的に凌辱しはじめた。


「や、ぁ、だめ、だめッッ!や、ぁぐっ!あぁあぁぁっ!

 やめて、痛—―――っっ、ぅぁぐ、ぁあぁっ!だめだと、言って……っっくぅぅ!」


 上擦る声で必死に命じても、その言葉に威光など残っている筈もなかった。

 神たるファラオではなく、貶められた惨めな女。そうなるまでに零落させられたニトクリスの言葉には、強制力など何一つとして残っていない。


「お。おい貴様!何を勝手な事を――――」

「あぁクソ!せめて処女くらい俺にヤらせろってんだよ!」

「勝手な事してんじゃねぇよ!マンコ勝手に使いやがってさぁ!」


「っぁ、やめ、何を勝手な――――っ、ぁぐ、んんぅぅっ!!

 ふ、ぅぁ、ぁ、んぅっっ!!ん゛ッッ!!ぁぐ、ぐ、お゛ッッ!!」


 そして言葉に強制力がなければ、もうニトクリスに示せる抵抗は一つもなかった。

 欲望が伝播するように、居並ぶ男たちは次々とペニスを晒し、ニトクリスの身体に暴力的な欲望をぶつけていく。


 喉奥までをペニスに抉られ、藍色の長い髪でペニスを扱かれる。

 柔らかな乳房に亀頭を押し付けられ、必死に藻掻く足裏や太股に先走りを擦り付けられ、女王と呼ぶには小さすぎる手にもペニスを握らされる。


 そこで行われているのは、ただただ獣じみた蹂躙だった。

 地位も名誉も立場もなく、男たちは崇めねばならないファラオを――――その虚飾を剥ぎ取るように、自らの欲望によって貶め尽くしていく。


「っあ!ぅ、んぐっ!!ぅ、うぅぅぅっ!!

 んぁ、ぐ、は、ぁう゛ッッ!!ぅぅぅ、ぉ、ぁああぁぁっ!!」


 肉と肉がぶつかり合う音と共に、断続的なくぐもった悲鳴が響く。

 全身に穢れた欲を突き付けられ、徹底的に乱されるニトクリス。不敬を謗る言葉を吐くことすら許されず、彼女は憎き俗物共によって穢され尽くしていく。


 喉奥を抉るペニスを噛み切る事も、足裏に擦り付けられるペニスを蹴り折ることも、手に握らされたペニスを握りつぶす事も出来ない。

 本能的な性感に浸され、恐怖に駆られたニトクリスにはもう、現状を受け入れて狂い果てる以外に出来ることなど何もなかった。


「ハハハハハ!イイ顔してるじゃないですかニトクリス様!

 女ってのはそう在るべきだ――――もっと長く抵抗してくださいよ!?」


 けれど”狂い果てる事”すら、ニトクリスには許されない。

 生真面目で清廉な気質—―――為政者としての権謀術数に向かないニトクリスの性質は、自らが安易に本能に溺れる事を自らにすら許さない。


 羞恥と性感に赤らんだ顔を悔し気に歪め、ニトクリスは男たちを睨む。

 兄弟たちを利用し、彼らを謀殺して映画を貪った憎き鬼畜ども。けれどどれだけ睨んだところで、それは蛮行を止める楔にはならない。


「うぅぅぅっ!んぁ、は、ぁぐ……っ!ふ、んぁぅっ!!あ゛ッッ!!

 ふ、ぅぅぅ、ふーっ、ふー……っっ!!んぎ、ぉ、ぁぐッッッ!!ぁ゛!!」


 むしろ半端な抵抗は男たちの下卑た欲を煽り、ニトクリスを更なる窮状へ追い詰めるだけだ。

 狂った獣のように腰を振る若い神官。その口から零れる呻きが激しさを増し、膣奥を叩き伏せるペニスの硬度が一突きごとに増していく。


 感覚としては知らずとも、知識として理解してしまっている行為。

 下卑た欲のはけ口として扱われている状況も相まって、ニトクリスは喉奥までを穿たれながらもくぐもった悲鳴を上げて、必死にそれを否もうとした。


「ん゛ッッ!!んんんぅぅぅっ!!

 んぅっ!んぐ――――っっ、ぁ、かはっ!ぅ、ん゛ん――――ッッ!!」


「あー、最高ですよニトクリス様。喉奥ぶるぶる震えてさ……!

 こんなのマジで、マンコ使うよりも気持ちいいかも…………ッッ!!」


 だがそんな抵抗すら、喉奥にぶつけられた穢れた欲の熱によって封じられてしまう。

 怒涛のように押し寄せる粘つく白濁。喉奥に絡みつき、胃の腑に落ち、あるいは小さな口内には収まりきらず逆流して鼻腔から垂れ落ちる。


 屈辱に染まった表情と、潤みながらなお睨んでくる勝気な瞳。

 けれどそんな顔立ちが醜い白濁に穢されたことによって、ニトクリスを囲む男たちの欲望は各々に最高潮へと達していく。


「っ、ぁぐ――――っ!ぁ、かはっ!!や、やめっっ!うぁ、ぁ、あぁぁっ!!

 やめなさ、やめて、や、や、や、いやだっ!いやっ!嫌ぁあぁあぁぁっっっ!!」


 パン、パン、パン、と暴力的に響く肉の音。

 嫌だ嫌だと喚き叫んで首を横に振っても、血走った目の男たちはただこみあげる獣欲に浸るばかりで、ニトクリスの事を”欲のはけ口”としか扱わない。


 手の内で、足裏で、髪で、首筋で、乳房で――――何より膣奥で。

 欲に滾ったペニスがビクビクと醜悪に跳ね、その内側からじわじわと何かが染み出してくる感覚がニトクリスにはっきりと伝わってくる。


「やめて、いやっ!抜いて、抜きなさいっ!!

 この不敬者、不敬者どもっっ!!ぁ、あ、ぁぁやめ、いや゛ッッ!!!?」


 そしてそのまま、槍のようにそそり立ったペニスが膣奥に押し込まれる。

 抉られるような圧迫感。張り詰めた亀頭がビクビクと打ち震え、蠢動する子宮口に醜悪な欲望の熱がありありと伝わってくる。


「や……っ!やめ、お、お願—―――――」


 辛うじて保っていた”命令”の体すら剥がれた、恐怖に呑まれた小さな声での懇願。

 “ファラオ”としてではなく”女”としての小さな懇願は、ニトクリスという女の屈服を何よりも雄弁に示していて、けれどそれを示したところで何の意味もない。


 ニトクリスを取り囲む男たちの大半が、ビクリと背を震わせて臨界を示す。

 潰れた蛙のような醜悪な呻きがニトクリスを取り囲み、そしてそのまま――――――


「や、や、いやっっ!!ぁ、あぁあぁぁぁあぁぁぁだめ、だめぇっっ!!

 や゛――――ッッ!!ぁ、ぁぅ、あぁぁあぁぁ抜いて、抜いてくださ、いやっっ、いやぁあああああぁぁあああぁぁあぁぁっっっ!!!!」


 膣奥に押し寄せる欲の熱と、全身に降り掛かる粘ついた白濁。

 絶叫して、必死に藻掻いて、それでも残酷な熱はナイルの怒涛のようにニトクリスに降り注ぎ、その尊厳をどこまでも何処までも徹底的に貶め尽くす。


 艶やかな褐色の肌に白濁が糸を引き、表情に宿った屈辱に絶望が混ざり出す。

 華奢な腰付きの奥底—―――子宮内に粘つく熱が流れ込んでいる感覚があって、その事実がたまらない屈辱となって零落したファラオを打ちのめす。


「うぁ、や、ぁ、だめ、抜いて…………!

 もぉ、だめ、やだ、いやです……っ!ぁ、あぁぁ、抜いてぇぇ………………!」


 ファラオの威光を説いていた強気な口ぶりは、もう見る影もなかった。

 絶望に染まった表情で、それでも淫蕩に溺れることも出来ず、ニトクリスはせめてもの解放を乞い願って、憎き奸臣どもに懇願する。


 だがそれでも男たちの禍欲はニトクリスを絡め取り続ける。

 膣からペニスが引き抜かれるや否や、待ちわびたとばかりに別の男が膣奥にまでペニスを滑り込ませ、乱雑に腰を振って蕩けた膣を味わっていく。


 女としての純真、ファラオとしての財産と権威、ヒトとしての尊厳。

 “ニトクリス”からすべてを奪い尽くすまで、神官たちによる陵辱は終わらない。犯され、嘲られ、心を折られ、全身を白濁に塗れさせられてなお陵辱は続く。


 地下に響くのは男たちの下卑た哄笑と、必死に訴える女の悲鳴だけ。

 許して、放して、もう止めて――――けれどそんな言葉が意味をなすことなど終ぞなく、復讐に駆られた若き女王は、ただただその尊厳を陵辱の末に打ち壊されるだけだった。


≪了≫



お読みいただきありがとうございました!


次回は2月24日に投稿予定。

内容はまだ未定ですが、『ブルーアーカイブ』からリンちゃんかナギちゃんになるんじゃないかなーと思ってます。


次回も楽しみにお待ちいただければ嬉しいです!

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