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※NTR要素があります。苦手な方はご注意ください。

※拙作の独自設定が多数あります。苦手な方はご注意ください。



「どうしても首を縦には振ってもらえないかね?

 極東支部長代行――――アリサ・イリーニチナ・アミエーラ君」


「何と言われようと、そのような非人道的な計画には賛同できません。

 引退したゴッドイーターを”器物”として運用管理し、新型偏食因子の培養プラントとして利用するなど、賛同するお歴々の正気を疑わざるを得ませんので」


 フェンリル本部の応接室。そこで向き合う年嵩の男と若い女。

 年嵩の男は神経質そうな顔立ちに僅かな苛立ちを滲ませて、薄くなった頭髪を指で掻きながら大きくため息を吐きだした。


 フェンリル本部開発室主任。そんな立場の男に正面から反論をぶつける者はそういない。

 だからこそ男の苛立ちは一層深められていくのだが、そんな彼と向き合う女――――アリサは、男の苛立ちにはまるで頓着せずに話を進める。


「ゴッドイーターの人権は、憲章で保障されています。

 如何にフェンリル本部開発主任の音頭であっても、憲章の規定を覆すことはできません」


「…………その憲章のせいで、多くの民衆が死ぬとしてもかね」


 世界各地で相次ぐアラガミの新種の誕生と、それに呼応するような既存種の凶暴化は、フェンリルにとって大きな問題となっている。


 極東や欧州を中心とする本部区域では未だ確認されてはいないものの、南米区域やアフリカ近郊では、既にいくつかのサテライト拠点の防壁が破られたとも聞く。

 それは確かに手をこまねいていられる状況ではないし、何よりこれはソーマによる非公式の推測情報だが、“近い未来に何らかの大災害”が起こる可能性も報告されている以上、事案への対応はまさに急務であると言えた。


「……そうだとしても、引退したゴッドイーターを犠牲にしていい理由にはなりません」


 だが、それはアリサにとって、男の言葉に頷く理由にはならなかった。

 極東支部に所属する引退したゴッドイーターたちは、アリサにとって恩人と呼べるような者たちばかりだ。

 サクヤもツバキも、ゲンもダミアンも。誰が欠けていても自分はここまで戦ってこられなかったと思っているし、全員が極東支部の大切なスタッフだ。


「そもそも新型偏食因子の開発は、緊急性を要するものではありません。

 現状で優先すべきは拠点防壁の素材開発――――クレイドルが採取した新型オラクル細胞の防壁技術への転用こそが、現状の緊急の案件だと思いますが」


 真っ向から男の主張を突き崩すアリサの言葉に、男は眉間に皺を寄せる。

 理屈としては完璧に等しいアリサの言葉は、しかし彼女自身の意図とは無関係な場所で、男の内側の逆鱗の部分に触れてしまっていた。


「…………そうかね、貴様も私の研究をそう評するのかね」


 苛立ちを怒りに転化させて、男は怨嗟を絞り出すように口にする。

 二人称が変わっている――――その事実にアリサは警戒を深めるけれど、それでも彼女は男と向き合う態度を改めようとはしない。


 新型偏食因子の開発――――アラガミの駆逐という目的には有用な筈のその研究を、『ゴッドイーターの人権』などという“些事”で否定されてきた過去。

 それらは怨嗟と執着となって、男の内側に強固な根を張る程になってしまっていた。


「ともかく、私が貴方の計画に賛同する事はありません。

 それにこれは明白な憲章違反の計画です。ただちに総督に報告を――――」


 アリサは男が苛立っている事を理解しながら、それでも毅然と言って席を立つ。

 だが、そうして踵を返した彼女の背後から、パチンと指を鳴らす音が響いた。


「悪いが私も必死でね。貴様の言うような”憲章”に諂ってなどいられない」


 背後から聞こえる声にアリサが振り向くよりも先に、彼女の目の前の扉が開く。

 背後で男が椅子から立ち上がった気配。しかしアリサは振り向く体勢を途中で止めたまま、扉を開けて応接室に踏み入ってきた”それら”に息を呑むしかない。


「神機兵…………!?」


「私が開発した新型偏食因子のプロトタイプを編み込んだ最新型だ。

 君のような歴戦のゴッドイーターでも気配を掴めないステルス性能。どうかね?これを目の当たりにしてもまだ、私の研究を”無為”と嘲笑うか?」


 応接室に踏み込んでくる二騎の神機兵。

 それはアリサを応接室の奥へと押しやって、彼女の身動きを封じるようにその周囲に鋼とオラクル細胞で構成された巨体を押し付ける。


 フェンリル本部への招集に際して、自らの神機を持ってきているわけもない。

 抵抗の手段もないまま応接室の片隅に押し込まれ、そんなアリサの耳に応接室の鍵が閉められる音が、ひどく鮮明に響いてきた。


「”無為”などとは言っていません……!ただ優先すべき案件ではないと――――」


「同じ事だ!!何年も何年も何年も何年も……!!

 同じ言葉を繰り返すだけの莫迦どもが……!!私の研究を、人生を何だと……!!」


 被害者意識を煮えたぎらせるように、男は目を血走らせてアリサを睨んだ。

 そんな血走った視線から開発者の意図を読み取って、二騎の神機兵はアリサの身体を羽交い絞めにするように拘束する。


「く……っ!このっ!話を聞いてください!

 これは危害行為です!研究も何もかも、全て無駄になるかもしれないんですよ!?」


 一機の神機兵に腕を後ろ手に拘束され、もう一機に足首を掴んで拘束される。

 常人よりも強い身体能力を持つゴッドイーターであっても、鋼鉄とオラクル細胞を掛け合わせて作られた神機兵に膂力で勝ることはできない。


 アリサは必死に拘束から逃れようとするが、それでも神機兵はビクともしない。

 短いスカート、肩に掛けられただけのコート、豊かな胸の下部を大胆に晒すブラウスの裾。それらがひらひらと揺れ動き、男の内側で怒りとは別の感情が煽られる。


「どのみち憲章違反で告発されるならば同じ事だ……!!

 ならば貴様に我が研究成果を味わわせ、この場で何としても賛同させてやらねば……!」


 男は白衣の胸元からアルミチューブを一つ取り出し、その内側から染み出したクリームを自身の右手の指に塗りたくっていく。

 怒りにか、それとも興奮にか、男の声音はひどく不安定に揺れていた。


「…………何をするつもりですか……!?」


「そんな事も分からないほど、無垢な少女ではない筈だな?

 それに、この膏薬の事を言っているのならば、説明するまでもなくすぐにわかるとも」


 アリサの言葉に答えることもなく、男は膏薬のチューブを懐にしまった。

 そしてそのまま、男はアリサが”最悪”として想像していた通りの行為――――短いスカートを左手で摘まむように捲り上げ、黒い下着を隠しようもなく露わにする。


「っ…………!」


「ほう?痴女のような恰好をしている割に、反応は清純だな?

 とはいえ、この程度で顔を真っ赤にしているようでは、ここから先は耐えられんだろうが」


 アリサの羞恥を煽りつつ、男は黒い下着を脱がせることもないまま、布地の隙間に右手の指を潜り込ませて、アリサの秘すべき場所を指の腹で幾度か擦った。

 “あの人”以外には触れられたことどころか、晒したこともない恥ずかしい場所。そこを無遠慮に擦られて、アリサの口から屈辱の吐息が漏れる。


「は、ぁ……っ!く、ぅ……!

 こんな、事……っ!絶対に許しませんから…………!」


「そんな口ぶりをいつまで保てるものか。柄にもなく楽しみに感じてしまうな」


 アリサが睨みつけた男の顔は、怒りと欲をない交ぜにして引き攣っていた。

 アラガミとはまるで違う、生臭い程の人間的な醜さ。しかしそれを睨みつけている最中にも、男は下着の内側で膏薬に塗れた指をさわさわと蠢かし続ける。


「っ、ん……!ふ、ぅ、うぅぅ、無駄、ですよ…………!

 こんな事を、されても…………っ!私は、絶対に、賛同したりしない……っ!」


 押し殺そうとしても吐息が漏れて、言葉の端々が跳ねてしまう。

 アリサは確かに処女ではない――――”あの人”と幾度か肌を重ねた経験はあっても、その回数は恋人となった年数に比して圧倒的に少なかった。


 片や独立支援部隊クレイドルの隊長。片や極東支部の支部長代理。

 更に両者ともに腕利きかつ人格面においても信頼が厚いとあっては、必然的に二人は各所に求められ、二人の時間というものは減ってしまう。


「息巻くのは結構だが、こちらの方は随分と容易く蕩けているぞ?

 まだ指先で掻いているだけだというのに、極東支部長代理は随分な淫乱と見える」


「っ……!!」


 嘲りの言葉に堪忍袋の緒が切れて、アリサは男の顔を蹴り上げようとする。

 しかし脚はまるで持ち上がらない。鋼鉄とオラクル細胞――――神機兵の手はアリサの足首をがっしりと掴んだままで、まるで揺らぐことすらなかった。


「っ、ぁ、くぅ……っ!この……っ!そんな、下劣な事を…………っ!

 ふ、ん、ぅう……っ!は、ぁ、あぁっ、ん……っ!う、うぅぅ、んぅっ!あぁっ!」


 段々と段々と、下着の内側で蠢かされる指の動きが早まっていく。

 ”ぬるり”とした感覚は塗りたくられた膏薬のせい――――だがそう思い込もうとしても、段々と嬲られる場所の感度が高められていくのが分かってしまう。


「気分はどうだね?もう明らかに濡れているようだが」


「ふ、ぁ、うぅぅっ……!そんな嘘を吐くなんて、ドン引き、です……っ!!

 こんな、こんな事をしても、何の意味もない――――――っ、ぁ、ひぅっ!?く、んぅぅっ!」


 挑発めいた言葉に真っ向から言い返しても、それを語尾まで言い切ることもできない。

 ピッタリと閉じられた秘部の内側に、するりと入り込んできてしまう男の指。そのままその場所で指を蠢かされて、アリサは声を堪えることもできずに喘いでしまう。


「んぅっ!は、ぁ、や……っ!ぁ、あ、ぁ、あぁっ!!」


 久しく触れられていない――――多忙ゆえに自慰すらろくにしていない場所。

 “あの人”と肌を重ねたのも既に一年以上は前で、だからこそ本能的なフラストレーションを溜め込んでいた柔孔は、男の指を容易く三本も咥えこんでしまう。


 膣の浅い場所で蟲の脚のように蠢く三本の指。くすぐるようなその動き。

 ぬるりとした膏薬で覆われた指が、膣口付近を掻くように擦っていけば、アリサの身体は加速度的に解されるように淫らな熱に染められていってしまう。


「や……っ!や、や、いや……っ!やめ、て――――っ、ふぁ、あうっ!」


 くちゅ、くちゅ、と響き始める淫らな水音がアリサの耳に届いてしまう。

 段々と早められる指の動きは淫らな音をこれ見よがしに増幅させて、アリサはやがて自らの太ももを水滴が伝っていく感覚にも気づかされてしまう。


「っ、はぁ、ぁ……っ!これ、何……っ!?何の薬、ですか……っ!?

 これ、こんな、こんなの、絶対、おかし、いっ!?ぁ、や、ぁあんっ!」


 両手首と両足首。拘束されたアリサの身体が快感にびくりと跳ねる。

 ブラウスの裾が大きくはためき、男の視線を吸い寄せる白い双丘の頂点が一瞬伺えて、それでも男はただ淡々とアリサの膣口を指で掻きまわし続ける。


「はぁっ!はぁ、ふ、ぅうぅっ!んぅぅっ!ひ、や、ぁあぁっ!

 だめ……っ!だめ、だめ、これだめっ!あぁぁやめて、やめてくださいっ!」


「まだだ。成分を染み込ませる規定時間にはまだ達していない。

 そもそもこれだけ濡れてしまえば、より丹念に染み込ませる必要がある」


 残酷な男の言葉は、研究者としての矜持と男としての欲を両立している。

 じっとりと白肌を汗ばませるアリサの痴態は、誰であれ目を奪われて欲望を掻き立てられるだろう姿だ。

 そんな彼女の敏感な内側に、男は自らが製造した膏薬を塗りこんでいく。

 ゴッドイーターに投与された偏食因子に作用するそれは、アリサの身体に強い催淫作用をもたらすけれど、しかし男が求める薬の本当の作用は”媚薬”ではない。


「やっ、やっ、やめ――――あ、あぁんっ!いやぁぁっ!!

 も、もぉ、だめっ!ぁ、あ、ぁ、あぁぁっ!やめ、てっ!ナカ、も、だめぇっ!」


 だが男の目的が何であれば、アリサが薬効に伴う性感に浸されているのは事実だ。

 くちゅくちゅくちゅくちゅ、と妖しく響く淫らな水音。太股を伝う淫らな滴。喘ぎ声を堪えることもできず、睨む目も潤まされてアリサはただ指の蠢きに翻弄される。


 ガクガクと脚が震える。絶頂が間近に迫っている事が分かってしまう。

 あの幸せな筈の感覚が――――愛を囁き合い、抱き合い、幸せな中で与えられるはずの感覚が、こんなにも残酷な形で与えられてしまう。


「ぁ、あ、ぁ、あぁぁっ!ごめん、なさい……っ!わた、わたし……っ!

 ふ、ぁ、あぁぁっ!だめ、だめっ……!や、や、や、あぁぁ、イ、くぅ…………っ!!」


 もう耐えることなどできないと悟り、アリサはせめて謝罪を口にした。

 ごめんなさい、ごめんなさい。けれど絶対に心は屈しないから。自分の中でそう繰り返し、アリサは悔し気に表情を歪ませ、来たる絶頂に備えようとした。


「ふ、ぅんぅぅっ!んぁっ、や、や、や、っ、イくっ!!

 は、ぁあぁっ!ぁうっ!く、ふ、ぅうぅぅっ!!んぁ、あ―――――――――」


「――――よし、これで成分は染み込んだだろう」


 だがアリサに与えられる責めは、彼女の想像を超えて残酷だった。

 絶頂の寸前。ひくひくと膣内が蠢き、男の指に吸い付きながら愛液を垂れ流しているような状態で、男はあろうことか蠢かしていた指を膣内から抜いてしまう。


 本能的に抗えない快楽の極点の寸前で、宙ぶらりんに放り出されるアリサ。

 屈辱と性感に歪んでいた表情は、動揺と困惑に染め上げられ、本能的に零れてしまった「なんで」という言葉が、アリサの心を絞め潰す。


「それでは、実験を始めさせてもらうとしようか。

 この新型偏食因子の偉大さが分かれば、貴様も私の計画に賛同するだろうからなぁ」


 諦めの悪い言葉を革新的に吐きながら、男はズボンと下着を脱ぎ捨てる。

 晒された男性器は太すぎもしなければ細すぎもしない。勃起して赤黒く染まり、目立つ血管を幾本か浮かべてはいても、”あの人”のモノの方がよほど立派だ。


「くぅ……っ!ぅ、ぁ、や、やめ……っ!」


 男はそのまま、まずはゆっくりとアリサの下着を膝まで引き下げる。

 汗ばんだ白い肌と補色を成すような黒い下着。アリサは必死に身を捩って抵抗を試みるけれど、それは残った布地を揺さぶるだけの、むしろ男の興奮を煽る行動でしかない。


 濡れた膣口に押し当てられる亀頭。ぞわりと背筋が粟立つ感覚。

 絶頂寸前で留め置かれた身体――――膏薬を丹念に塗りこまれた膣内に、無遠慮にペニスを突き込まれてしまえばどうなるか、アリサは本能で悟ってしまう。


「は…………っ!はぁ、はぁ……っ!や、やめて……!」


 拘束は緩まない。男の表情は明らかに勝ち誇っている。

 もはや何を言っても結果は変わらない。そう悟らされていたとしても、アリサの中に存在する”あの人”への思慕の念が、無意味な抵抗の言葉を絞り出させてしまう。


 けれど当然、アリサの懇願は男の耳には届かない。

 それどころか、男はアリサに対してそれ以上の言葉をかけることもなく、アラガミと渡り合う戦士とは思えない華奢で細い腰を抱くように手を回し、


「――――あ、ぁ、あ、やっ!いやっ!!

 あぁぁや……っ!ふ、ぅぐっ!く……っっんぅううぅぅっ!!」


 そのまま勢いをつけることもなく、ゆっくりと一定の速さで彼女の膣を穿った。


「どうやら催淫作用は問題なく染み込んでいるらしいな。

 偏食因子の機能不全原理を応用した、ゴッドイーターにのみ通じる作用だが」


「ふ、ぃ、うぐ……っ!ぁ、か、は、ううぅ……っ!

 こんな、物を作って……!そんなだから、評価されないん、でしょう……っ!?」


 太くも長くもないペニスによる、愛のない膣奥への挿入。

 しかし絶頂間際に留められていたアリサは、そのまま絶頂に押し出されて、拘束の中でビクビクと身体を扇情的に跳ねさせてしまう。


 膣内に塗りたくられた膏薬による、偏食因子を用いた快感のブースト。

 柔く突き上げられた膣奥が子宮そのものを歪ませられているような錯覚を生じさせ、アリサは大きく息を絞り出されながら、痛烈な快感に身を震わせた。


「その様子と膣内の反応から見るに、子宮も十分に下りてきているな。

 この様子ではやはり、偏食因子の改良配合はこのパターンで完璧であるらしい」


「く、ぁ、う……っ!どう、いう、事、ですか…………!?」


 声音と表情を欲に歪ませながら、それでも男は研究者としての言葉を口にした。

 しかしその言葉の内容は、現状のアリサからすれば聞き流すことなどできない。


 だが男はアリサに答えを返すこともなく、膣奥を僅かに歪ませたペニスを一度大きく引いて、それから再び膣奥に向けて叩きつける動きを繰り返す。


「ふ、ぁうっ!や、あぁっ!く、んぅっ!う、んぅぅっ!!

 は、ぁ、どういう、事……っ!?私の身体に、何を、したんですか……!?」


「なんてことも、ない……っ!ただ、新型偏食因子を……!

 貴様の膣内に、塗りこんで、粘膜に浸透させた、だけだ……っ!」


 中年の研究者は、息を切らせながらアリサの膣奥に自らの亀頭を何度も衝突させる。

 アリサが唯一知っている人のモノよりも、長くもなければ太くもないそれ。

 しかしそれは長くないからこそ、アリサの最奥を焦らすように掠めるばかりの責めとなってしまう。


「は、ぁ……っ!く、ふぅぅっ!う、んぁ、や、ぁう……っ!

 新型の、偏食因子……!?それって、どんな……!私の、身体……ぁ、あぁっ!」


 偏食因子の過剰投与は、ゴッドイーターの命を縮める行為だ。

 男に”人倫”なんてものは期待してやいないけれど、それでも逃げ場なく犯されながらのそんな言葉は、アリサの口から恐怖に震える言葉を絞り出すには十分すぎた。


「ゴッドイーターの、雌個体にのみ、反応する……!新型因子、だ……!

 膣内の粘膜に、浸透させ……!既存の偏食因子を過剰励起させることで、強制的に、排卵を誘発する…………っ!」


「え、ぁ、は……!?排卵……っ!?ちょ、ちょっと、待っ―――ふ、ぁあぁっ!」


 くちゅ、ぐちゅ、と膣内で愛液が掻き混ぜられる音が響く。

 それと同時に、当然のように告げられた男の言葉に、アリサは性感と屈辱に染まっていた表情から一気に血の気を引かせることになった。


 性的な知識は当然ある。子供を成す方法だって知らないわけがない。

 だが、だからこそ男がピストンの片手間のように口にした言葉は、アリサからすれば理解を超えた狂人の言葉にしか聞こえない。


「待って、待ってぇっ!ぁ、あぁっ!ひ、ぅくっ!んぅぅっ!

 は、排卵って……!それ、それ、意味わかってるんですか!?ぁ、う、くぅぅ、んぅぅっ!」


「あまり、馬鹿に、するなよ、小娘がぁッ!!

 これは、排卵の促進と共にっ!卵の内側の遺伝子に、強制的に、偏食因子を書き込みっ!!生まれながらの、ゴッドイーターを量産するっ!私の、偉大な、発明だッ!!」


 違う。まるで話が噛みあっていない。アリサが言いたいのはそれ以前の事だ。

 誕生以前から偏食因子を持つ人間をつくる――――その非人道性はアリサも既に知っているけれど、何より悍ましいのは男の行為そのものだ。


「ふ、ぁ、うぅぅっ!やめ――――ぁ、あぁぁ、やめてっ!やめてください!

 あ、貴方、意味、わかってるんですか!?こんな、こんなの、憲章以前に――――」


 愛がない行為どころか、男は自らの欲すら後回しにしている。

 ただ自分の歪んだ研究成果を証明するためだけに――――実験用のマウスを使い潰すかのように、男はアリサという女を自らの精で孕ませようとしていた。


「いやだっ!ぁ、やだっ!あぁぁっ!放してっ!放してぇっ!!

 こんな……っ!う、うぅぅ、リーダー……っ!だめ、これ、だめ、なのにっ!」


 愛しい彼にも許していない、隔てるものも何もない膣奥への射精。

 あの人と話し合い、今の自分達の立場を鑑みて後回しにしてきた女として最大の幸せ。


 幸せであるはずのそれが、地獄のような屈辱で塗りつぶされようとしている。

 それだけは絶対に避けねばならないと、アリサは必死になって身を捩り、男の前に自身の身体を差し出すような神機兵を振り払おうとした。


「ん、く、ぅうぅっ!んぅっ!放して、放してぇ……っ!!

 っ、や、ぁ、うぅあぁぁっ!く、ぅぅぅっ!やだ、いやっ、いやですっ!ぁ、あぁっ!」


 だが神機兵の手はビクともせず、そもそもアリサの身体にはまるで力が入らない。

 膣粘膜から彼女の体に吸収された新型偏食因子は、彼女の内側の偏食因子の作用を変質させ、その身体を””母胎に相応しく作り替えてしまっている。


 現状のアリサは、ゴッドイーターだがゴッドイーターではない。

 “偏食因子を宿しただけの一般人”――――常人を超える身体能力を封じ込められて、アリサはもはや男の腕力にすら抗えない、無力な女と化してしまっていた。


「ぁ、あ、ぁ、なん、で……っ!ぁ、あぁぁっ!だめっ!いや、や、やだっ!」


「さぁ、そろそろ排卵を迎えているところだろう。

 私には偏食因子はないが、さて、生まれた個体が偏食因子を宿すかどうか」


「だ、だめっ!だめですっ!絶対ダメっ!!

 や、ぁ、うぅぅっ!だめっ!だめっ!ダメだって言ってるでしょう!?」


 早まっていくピストン。水音と肉の音が応接室に響き渡る。

 アリサの膣奥が何度も何度も突かれるたびに、この世情では貴重なベルベットの絨毯の上に彼女の内から零れた愛液が散り、歪な染みで布地を毛羽立たせる。


 欲と功名心と妄執。それらを歪に混ぜ合わせた名状しがたい感情。

 それに心を捕らわれた男は、自分が何をしようとしているのかすら完全には理解できぬまま、ただこみあげてくる射精感を解放するために腰を振り続ける。


「んっ!ぅぅっ!は、ぁ、あ、あぁんっ!」


 催淫作用によって湧き出した愛液でとろとろに潤んだ膣壁が、男のペニスをふわりと包み込み、名器の締まりでその内側から精液を搾りだそうとする。

 それがどうしようもない破滅に続く事をアリサの理性は理解しているのに、それでも彼女に刻み込まれた本能は、男のペニスから精液を絞ろうとし続けてしまう。


「ぁ、あぁぁっ!やめて!やめてくださいっ!お願いですから!

 ぁ、うそうそうそやめてっ!やだやだやだやだもぉやめてっ!抜いてくださいっ!!」


 快感に喘ぐことすら忘れて、アリサはただ必死に懇願した。

 ゴム越しではないからこそ、男のペニスが今どうなっているのか鮮明に分かってしまう。


 膣奥を穿ち、その場所でひくひくと僅かに震え蠢く肉茎。

 男は抱きしめるようにアリサの腰に両手を回し、そのまま「くふぅ」と呻きともため息ともつかない奇妙な音を吐きながら、膣奥を掠めるようにひくひくと腰を蠢かした。


「ぁ、あ、ぁ、あぁぁっ!あ――――――――っっ!!」


 そして、そんな僅かな蠢きが、アリサにとって最悪の絶望の契機だった。

 ひくひくと蠢き熱を持つ亀頭が膣奥を僅かに掠め、男の口から「お゛ぉっ!」と獣のような呻きが絞り出された時、”それ”は濁流のように押し寄せる。


「あ、あ、ぁ、あぁぁ、うそ、うそ、うそ、うそ、やだ……っ!!

 あ、ぁぁぁ!いやっ!いやぁぁっ!出てるっ!出てますっ!やだやだやだ抜いてっ!抜いてくださいっ!抜いてぇええぇぇっっ!!!!」


 勢いよく膣奥に叩きつけられる、どろりと濁った粘液の奔流。

 それは絡みつくようにアリサの内側に刻み込まれ、子宮口からすぐの場所まで下りてきていた子宮の内側に潜り込み、その内側を蹂躙しだす。


「や、や、やだ、うそ、うそうそうそ、なんで……!?

 ぁ、あぁぁっ!だめ、だめ、だめなの、だめなんです……っ!抜いてぇ……!」


 絶望とは無関係に叩き込まれた性感に、アリサはビクビクと身体を跳ねさせる。

 強く抱き潰される細い腰。それでも必死に逃れようと彼女が必死に身を捩れば、短いスカートの布地や丈の短いブラウスの裾が、ゆらゆらと哀れましく揺れ動いた。


 精液の一滴すらも無駄にしないとばかりに、男は射精を終えてもペニスを抜かない。

 そうして段々と子宮内に入り込めなかった精液が、膣壁を擦りながら下り、蕩け尽くした膣口からゆっくりと糸を引くように伝い落ちていく。


「ぁ、あぁぁ、う、うぅぅ………!うそ、うそ、いやぁぁ…………っ!」


 けれど、太ももを伝っていく精液の感覚は、今のアリサに届くことはない。


 どうしようもなく本能的に、それこそ直感的に悟ってしまった事実。

 子宮内に注ぎ込まれた精液は、導かれるようにアリサの最奥に殺到して、強制的に晒されてしまった彼女の卵に食いついてしまったという事。


「――――さぁ、それでは母胎の観察も必要だ。二週間は研究室に詰めていてもらおう。

 極東支部には……そうさな、”緊急会議が長引いている”とでも報告しておくから心配するな。忌々しいが榊は優秀な男だ。貴様が不在でも上手くやるだろうさ」


 絶望の中では、男の言葉はひどく遠かった。

 涙で滲んだアリサの目に映るのは、男がズボンを穿き直し、それから膝程度まで下げたアリサの下着を、怪しまれないように乱雑に穿き直させるその姿。


 そしてそれが終われば、男は神機兵に命じて、アリサを自身の研究室へ連行していく。

 すれ違うものはなく、アリサの窮状は誰にも知られはしない。


 二週間後、研究室に軟禁され憔悴しきったアリサに、”ある言葉”が告げられた。

 その言葉が絶望の言葉だったのか、それとも希望の言葉だったのか。それを記した記録は後に発生した灰嵐に呑み込まれ、誰に知られることもなく消えていくだけだった。


≪了≫




お読みいただきありがとうございました!


次回は8月26日に更新予定。

内容は『FE風花』より、リシテアちゃんが輪姦される話です。


次回も楽しみにお待ちいただければ幸いに思います!

Comments

goli

執筆お疲れ様です GE3って調べてみたら過去作から10年以上経過しているんですね GE2時点で18歳...おっとこれ以上はいけない まぁ年食っても丸出しなんだろうなぁ···

ミズウミ

お読みいただきありがとうございます。 自分は未プレイなんですが、スマホ版がちょうど『2RB』と『3』の間くらいの話で、成長したアリサも出てきてたみたいです。 順当に美女になってましたが、下乳どころか谷間まで丸出しになってました。いやこっちとしちゃ眼福だけども。