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「自信満々に予告状など寄こしておきながら、随分と容易く捕らわれたものよ」


 とある異界に存在する悪徳貴族の屋敷。

 天蓋付きの巨大なベッドの上に拘束された少女の姿を眺めながら、屋敷の主である老人は醜い顔を一層醜い好色に染め上げた。


「気分はどうだ?んん?確か――――"怪盗エポニーヌ"だったか」


 白いベッドシーツに映える、身体のラインを浮き上がらせる黒いボディスーツ。

 白くハリのある胸の谷間やくびれた腰、黒いスーツに包まれた肉感的な太ももを下種な視線に眺めまわされて、エポニーヌは仮面の下で悔し気に表情を歪める。


「こんなの、最悪に決まってるでしょ……!

 こんな、こんな下種な事を……!絶対に許さないんだから……!」


 屈辱にエポニーヌが身を捩ろうとすると、拘束具に繋がれた鎖が音を立てる。


 両手首と両足首につけられた鉄の輪と、それに繋がる鋼の鎖。

 鎖はベッドの天蓋を支える四本の柱にそれぞれ結び付けられ、エポニーヌは仰向けかつ大の字の体勢で、男の眼前に無防備に体を晒すしかない。


(マズい……!この状況は完全にマズい……!

 カゲロウさんは逃げてくれたけど、助けが来るまで逃げ場がないじゃない……!)


 エポニーヌという少女は、同年代よりも聡明な性質を持つ少女だ。

 しかしそうであるからこそ、エポニーヌは現状の自分がどれほど致命的な状況にあるのかを正確に認識してしまう。


 カゲロウは健脚を誇る凄腕の忍だが、それでもヴァイス・ブレイブの本部に戻るまで半日は掛かる。

 そして半日もの間、こんな好色な表情を浮かべた男がエポニーヌを放置しておくことなどあり得ない。


「そのハリのある胸も良いが――――やはりまずは"此方"から解してやるとするか」


「ひっ……!ぁ、あぁぁ、やっ!いやぁぁっ!!」


 ある意味で想定通りに、男はエポニーヌのプロポーションを際立たせる黒いボディスーツの胸元を掴み、老人とは思えない力強さでそれを一気に割り裂いてしまう。

 胸元から臍へ、そして臍から股間部へ。縦に勢い良く布地を裂かれ、エポニーヌは誰にも見せたことのない肌を晒された羞恥に悲鳴を上げた。


 黒い布地と対を成すような、白く輝くような少女の柔肌。

 大人びた態度や体つきとは裏腹な、清純さを感じさせる薄水色の下着のコントラストも、男の下卑た欲をむくむくと内側から煽り立てていく。


「これはまた、随分と元気な悲鳴を上げる事よ。

 ひょっとして男に見られるのは初めてか?顔が真っ赤なのが仮面越しにも分かるが」


「――~~っっ!!うるっ、うるさいっ!

 こんな、見るなっ!見るなぁ……っ!うぅ…………っ!」


 強気を保とうとしても、それでもエポニーヌは未だ少女でしかない。

 羞恥と恐怖に声が震え、そんな中で下着のクロッチ部分が掴まれて、そのまま勢いよく音を立てて引き裂かれてしまう。


「あぁぁ、いやっ!やだっ!やめ――――あっっ!

 ぁ、あぁぁ……っ!こんな、やだ、やだ、やめて…………!」


「ほう?体つきは成熟している割に、ここは幼子のようだなぁ?

 無毛でピッタリと閉じている。これは丹念に解してやれば、さぞ具合が良いものだろうて」


 晒された少女の秘部をまじまじと眺めて、男は醜く鼻の下を伸ばす。

 ぶふぅ、と勢い良く吐かれた鼻息は、生温く不快な風となってエポニーヌの秘部を微かに撫でた。


 万感の羞恥が全身を汗ばませ、恐怖が全身を震えさせる。

 仮面越しの視界に映る男の顔は、エポニーヌが今まで見たこともない程に醜くて、彼女はようやく自らが"護られていた"という事実に思い至った。


「うぅぅ、やだ、やだよぉ……!とぉさん、とぉさん、助けて…………っ」


「では、丹念に解してやりたいところだが、儂の短い指では限度があるのでなぁ」


 絞り出した弱音を無視しつつ、男はエポニーヌの眼前で太く短い指を蠢かす。

 どうしようもなく淫らな意図を感じさせるその動きにエポニーヌは「ひっ……!」と短く悲鳴を零し、男は少女のそんな反応に気分よさげに鼻を鳴らした。


「くく……っ!怪盗エポニーヌよ、喜べ。

 貴様が培った技術の一つが、お前の身体を悦ばせることになるのだから」


 エポニーヌの怯え顔を見下ろしつつ、男は懐からある道具を取り出した。

 それは"二本の針金"――――先端を鉤状に折り曲げてある、エポニーヌ自身が用意したピッキング用の道具だ。


「え……ぁ、ちょっと、待って……!?

 そ、それ――――ぇ、あ、う、嘘、嘘でしょう!?」


 エポニーヌという少女は、頭の回転が速く聡明な少女だった。

 そして同時に早熟であり、性的な知識にも同年代より秀でている――――今この場においては、秀でて”しまって”いた。


 早熟であったからこそ、エポニーヌは男の行動の残酷な意図を理解してしまう。

 恐怖が抵抗を呼び起こし、ガシャガシャと虚しく鎖が音を立てる。

 「やだ」「いやだ」「だめ」「助けて」と短い懇願の言葉が響き続け、しかし針金の先端はゆっくりと"その場所"に近づけられていく。


「や、や、や、やだっ!おねがいっ!それ、だめっ!違うっ!ちがうのっ!!

 そ、そんな、そんなところに入れたら…………っ!やだやだやだお願いっ!お願いだからやめてってばぁっ!」


 ピッタリと閉じたクレバスに、鉤状になった針金の先端がゆっくりとゆっくりと、嬲るように擦り付けられる。

 左右の陰唇の僅かな隙間—―――その場所をピンポイントでゆっくりと撫で上げられると、エポニーヌの華奢な身体がビクビクと拘束を揺さぶって跳ねる。


「っ、く……!!ふ、んぁっ!

 ぁ、い、いや……っ――あ、あぁぁぁっ!!」


「おぉ、元気なものだ。やはり若い女はこうでなくては」


 右手に一本、左手に一本。二本の針金がエポニーヌの秘部を撫でる。

 敏感な場所を嬲られる感覚が、ひくひくと少女の身体を打ち震えさせる。


 血の通った温かさはなく、ただ漫然と男の意のままに蠢きまわる細く硬い棒が二つ。

 それはピッタリと閉じたエポニーヌの秘部を許可もなくこじ開けようとする、それこそ本来の役割でもある"ピッキング"にも似た行いだった。


「はぁっ!はぁ……っ!は…………うぅうぅっ!!ぁ、く、うぁっ!

 は―――――ぁ、う、んぅぅあぁぁっ!や………っ!ぁん、く、うぅぅ~~~~ッッ!!」


 そしてとうとう、悲鳴のような声と共にエポニーヌの秘部が最初の陥落を見せてしまう。

 しとしとと滴り落ちるように膣から零れ落ち、柔肌と尻の谷間を撫でるようにベッドシーツを汚していく、透明ながらに僅かに匂い立つ液体。


「ぁ、あ、ぁ…………っ!は、ぅ、く、ぅぅ…………っ!」


「ほう?まだ膣口を撫でているだけだというのに随分と早いな?

 元々が敏感なのか――――あるいはその年頃だ。夜毎に自分を慰めているのかな?」


 軽い絶頂に身を震わせながら、エポニーヌは男の言葉に顔を真っ赤に染め上げる。


 エポニーヌは確かに、夜毎に自分を慰めている。

 自らの指で膣口を撫で上げ、あるいは胸先を扱き上げて軽い絶頂に達する快感は、若い身体には抗いがたい欲求で、だからこそ日課のようになってしまった。


「っう、うるさいうるさいっ!も、ぉ、もぉ、なんなの……っ!?

 こんな……っこんなの、絶対許さない…………っ!絶対、後で、惨めな声で哭かせてや――――ぅ、んぅぅっ!あ、ふぁっ!あぁんっ!」


 図星を突かれた羞恥が怒りを呼び、しかし怒りを乗せた言葉を最後まで言い切ることもできない。

 軽い絶頂によって濡れそぼってしまった膣は、針金のような細い質量をいとも容易く内側に加え込み、そのままずぶずぶと最奥へ進んでいくそれを受け入れてしまう。


「ぁ、あ、ぁ、あぁぁ……っ!ま、待って、やだっ!

 う、ぁ、うそうそうそうそ止まって……!ね、ねぇっ!なんで!?やだっ!やだぁ……っ!」


 指すら入れたことのない膣内に存在する異物感。

 それがどんどん奥まで進んでいく恐怖が、エポニーヌの心を呑みこんでいく。


 膣壁を擦る巨大な質量はない。

 熱も欲もないままに異物が少女の最奥へ近づいていく。

 膣壁は本能的に収縮するけれど、それでも細い針金を締め付けて食い止めることはできず、ただゆっくりと異物が進んでいく。


「や、や、や、だめっ!それ以上はダメっ!やめて!!

 わた、私、は、初めてなの……っ!そこ、それ以上は、だめ、裂け、裂けちゃう……っぁ、ひぃッ!!」


 そしてとうとう、エポニーヌの純潔の証に針金の先端が僅かに触れた。


 "膜"と呼ばれるが厳密には膜ではない場所。

 膣奥までの開口部を狭めるように存在するヒダの密集は、外部からの刺激に反応して、痺れるような感覚をエポニーヌの全身に流し込む。


「あ……っ!ぁ、あぁぁっ!や、やだ…………っ!いやぁぁぁ…………っ!」


 抗えない未知の性感に身体を跳ねさせながら、エポニーヌは絶望的な声を漏らす。

 涙が堪えようもなく目から零れ、悲鳴と懇願が無様に震えているのが分かってしまうのに、もうエポニーヌは気丈さを保つこともできない。


 これから自分は処女を奪われる。

 愛した人ではなく、それどころか人間ですらない無機物によって。

 ただのお遊び同然に、自分は肉体と尊厳を同時に"傷もの"にされてしまう。


「くくっ、安心せい。針金をこれ以上進めるつもりはないとも」


 だが男は、そんなエポニーヌの恐怖を否定するようにそう言った。

 僅かな希望—―――それが別の地獄の始まりである事を薄々理解していながら、それでもエポニーヌは与えられた希望に、僅かに表情の絶望を取り払ってしまう。


 しかしあるいは、このまま純潔を踏み躙られていた方がマシだったかもしれない。

 僅かに絶望を弱めたエポニーヌの表情が、しかし次の瞬間に膣内に与えられた感覚の異様さに、絶望よりもなお色濃い恐怖によって染められ尽くす。


「ひ、ぁ、え……っ!?ぁ、や、やだっ!

 何……!?何、やって…………っ!ね、ねぇっ!な、何……!?」


「針金ごときで処女を無駄にするなど、あまりにも勿体なかろう?

 なればこそ、これから処女膜の孔――――その場所をじっくりと丁寧に、この針金で”解錠”してやろうかとおもってなぁ?」


 処女膜は”膜”ではない。

 膣奥までの開口部を狭めるように存在する”ヒダの密集”だ。


 なればこそ、その中心には小さな孔がある。

 ペニスでは潜り抜けられない小さな孔――――しかしピッキング用の針金の先端は、容易くその穴に潜り込んでしまうほどに細い。


「や、や、や、うそ……っ!うそうそうそうそやだやだやだやめて…………!」


「なにせ快感神経が密集する場所だ。

 それこそただぶち破られるよりも、余程地獄の苦しみになるだろうが――――」


 精々耐えて見せてくれよ?"怪盗エポニーヌ"とやら。


 残酷に笑みを模って、男はエポニーヌを見下ろした。

 仮面の下の目は泣き濡れ、全身は汗ばんで震え、口からは「や」「だめ」「いや」と短く震えた懇願の言葉ばかりが飛び出し続けている。


 だがそれでも、男はただサディスティックな欲望に突き動かされるがままに。

 エポニーヌという少女の処女膜—―――その中心の孔に引っ掛けた針金を、ひどく精密かつ粘着質な力加減で、ゆっくりと蠢かし始めた。


「――――っっっひ、ぃうぅううぅぅっ!!

 ぁ、ぁぐ……っは、ぁ、かはっ!!ぁ、あぁぁ――――~~~~ッッ!!!」


 甲高く無様な悲鳴を上げて、エポニーヌの腰が大きく持ち上がる。

 膣口から勢いよく噴出する潮。男の顔にそれが噴きかかるけれど、しかし男はあくまでも表情を恍惚とさせたまま、少女の屈辱を味わうように舌なめずりをした。


 ほんの僅かな針金の蠢き。ただそれだけで与えられた深すぎる絶頂に勢い良く身体を痙攣させて、エポニーヌは一度意識を手放す。

 けれど、男が再び僅かに針金を蠢かせれば、潰えた筈の意識は性感によって強制的に覚醒させられてしまう。


「――――~~~~~ッッッ!!!ひ、ぎ、ぁあぁぁうぅうぅぅぅっっ!!!

 や、や、やぇっ!ぁ、かはっ!ぇ、ぇほっ!んぅぅっ!ぁ、ぁうっ、ぁあぁああぁぁっっ!!!」


 内側から処女膜を震わせる針金の蠢き。痛みと隣り合わせの性感が休む間もなく炸裂し続ける。

 歪なブリッジの体勢を取らされるように、腰は大きく持ち上がったまま。

 針金二本だけを咥えこんだ未だピッタリと閉じた膣口からは、愛液と潮が滾々と滴り落ち続ける。


 こんなのは知らない。こんな暴力的な絶頂は知らない。

 意識が保てない。ならばいっそ気絶し続けたいのにそれすらも許されない。


 性感によって気絶し、性感によって覚醒する事を繰り返す。

 痛くて苦しい筈なのに身体が"気持ちいい"と叫んでしまっているようで、エポニーヌは思考をまとめることもできず、ただ拘束の中で勢いよく体を跳ねさせつつ絶叫する事だけを強要されてしまう。


「あ゛、ぐ、ぅうぅっ!!ひぅ、ぁ、うぅぅ~~~――~~~~ッッ!!!

 も、もぉ、い゛や゛ッッ!!ぁあぁぁや゛めてっ!!ぁ、あぁぁイぐっ!ぁ、だめだめだめも、イっでるっ!!イっっって、る゛のぉおぉぉぉっっっ!!!!」


 無様に喚き散らしながら絶頂しつつ、それでも膣内の針金の蠢きは止まらない。

 数ミリ単位の動きがエポニーヌに絶頂を与える。絶頂に絶頂が塗り重ねられていき、エポニーヌはもう絶頂から降りることもできない。


「元気がよいのは結構な事だが、あまり暴れて困るのは貴様自身だぞ?

 処女膜の孔は細く小さい。あまり暴れるようでは、儂も間違って膜を裂いてしまうかもしれん」


 そしてそんな中ですら、男は更なる残酷をエポニーヌへと強いてしまう。


 絶頂の中で身体が大きく痙攣してしまうのは、与えられた性感を少しでも早く逃がして、自らの身の安全を守るための本能的な反応だ。

 しかし男の言葉は、そんな本能的な防衛機制すらもエポニーヌから奪い去ろうとして、しかもエポニーヌはその言葉を跳ね除けられない。


「ひ、ぃ、ぁ、うぐ……っ!そ、んな、や、やだ……っ!

 は、はぁっ、うぅぅ……っ!!く、ぎ、ぁ、うぅぅ――――――っ!!」


 妄想癖や卑猥な言い回しで隠していようとも、エポニーヌとて年若い乙女であり、むしろその感性は同年代の少女たちよりもロマンチストである。

 いつか愛する人と――――そんな理想。それを心に抱いてしまっている以上、彼女はみすみす自らの純潔を奪われることなど許容できるわけもない。


「はぁっ、はぁっ、は……っ、く、んぅ……っ!か、は、あぁ…………っ!!」


 腰を大きく持ち上げて、膣を大きく突き出して男に差し出すようにしながら、エポニーヌは必死に性感に耐えようとする。

 膣内で蠢く針金—―――鍵穴を強制的に開かせようとするように、細く小さな孔の近辺を何度も何度も武骨な針金の感触が往復する。


「ん、くぅぅぅ……っ!!は、はぁっ!は……ッッあぁぁ!く、ぐ、んぅっ!!」


 身体が跳ねそうになる。それを意思だけで必死に押し留める。


 乙女の意地と女の反応が、お互いに必死になってぶつかりあっている。

 自分の中でぶつかり合うそれらがあまりにも苦しくて、エポニーヌは息を吐くこともできずに、ただ僅かに体を震わせるばかりだ。


「それにしても、腰を持ち上げてくれているのはありがたい。

 この体勢であれば、儂も無理なく貴様の処女膜を甚振り尽くすことが出来るのでなぁ?」


「ひ……っ!ぁ、ぁぐっ!ふ……っっ――~~~~ぁあぁぁぁぁッッ!!!

 は、はぁ……っ!ぁ、うぐっ!んぅ……っ!く、ん、ぁ、う、も、やだ…………っ!ぁ、ゆる、してぇっっ!!」


 小さな孔の淵に鉤状の先端を引っ掛けられて、内側から揺さぶられる膜。

 当然のように絶頂して潮を噴くエポニーヌは、しかし意識を白く染めることもできずに、ただ自身の秘部から噴き出していく淫らな飛沫の軌跡を目の当たりにさせられるしかない。


 くちゅ、くちゅ、と僅かながらに響いてきてしまう淫らに粘ついた水の音。

 本能を直接刺激するような音は、エポニーヌに羞恥と同時に性感を与えて、持ち上がったままの腰をふるふると淫らに揺さぶらせようとしてしまう。


「どうした?腰が震えているが純潔は惜しくないのか?」


「は、ぁ……っ!ぅ、く、ぃいぃ……っ!ぁ、黙っ、て……っ!黙ってよぉ……っ!も、ぁ、耐え、てるのに……っ!なんで、止まんな――――っっ!!」


 必死に理性で抵抗しようとも、生物の根源である本能には抗いきれない。

 跳ねそうになる腰。震えそうになる身体。性感を逃がせない硬直状態。響いてくる淫らな水音。

 全身が酷く熱を持ち、意識が全て膣内の小さな孔の淵へと集中させられていく。


 視界が涙で滲む。半開きになったままの口を閉じることすら叶わない。

 処女膜を破らず掻き回され、愛液を垂れ流しにされて、敏感になった場所の感覚ばかりをやけに鮮明にされて、エポニーヌはそれでも抵抗を止められない。


「ふ、く、うぅうぅぅ~~~~っっ!!も、や、や、ぁあぁぁ……っ!

 やだ、ぁ、だめっ、だめ、なのぉ……っ!イ、ってるっ!イった、まま、戻んないの……!も、もぉ、なんで……っ!なん、でぇぇ……っ!!」


 絶頂したままの感覚があって、膣口からビチャビチャと愛液が滴り続ける。

 絶頂した感覚が永遠に続く恐怖に、エポニーヌは少女のように泣き濡れるだけだ。


 そしてとうとう、最後の瞬間が訪れる。


 ほんの僅かな針金の蠢き。高められ尽くした感度。そして屈服しかかった精神。

 それらが歪に混ぜ合わされて、僅かな針金の蠢きが意図もないままに残酷な引き金となって、少女の純真を快感によって押し流す。


「――――っ、ぁ、ひ――――ぐ、ぅうぅっっ!!!んぅうぅぅぅっ!!」


 ビクリと震える華奢な身体。次いで起こる痙攣めいた反応。

 未だ清楚なブラジャーに包まれたままの豊かな胸が大きく跳ねて、布地に擦られた胸先の肉芽が、痺れるような疼きをエポニーヌの身体に流し込む。


 ダメだ。ダメだ。動いちゃダメだ。

 エポニーヌは必死になって跳ねる身体を止めようとするけれど、最早エポニーヌの身体は女としての本能だけに支配されてしまっている。


「ん?――――おぉ、なるほど。まだ最も深いイキ方まではしていなかったか。

 先刻までの絶頂も随分と深いように見えたが、あれ以上となると、ともすれば死んでしまうかもしれんなぁ?」


 残酷な事を宣いながら、男はエポニーヌの膣内で針金を蠢かす。

 鍵穴を開かせるようにくちゃくちゃと音を立てて処女膜を掻き回し、内側から少女の屈服の証である淫らな液を絞り出させる。

 そうして段々と段々と無垢な乙女をもう戻れない場所にまで貶めて、屈服しかかったその有様を心底から愉快そうに嘲笑う。


「ふ、ぁ、ぁぐっ!うぅぅっ!や、やだっ!も、や、ぁあぁぁ……っ!

 こ、こんな、ぁ、イキたくないっ!ぁ、あ、ぁぁぁやだっ!とぉさ、とぉ、さ、ぁあぁ助けてっ!やだっ!も、やだ、いやぁああぁぁっ!!」


 思考すら蕩かされる快感の奔流の中で、エポニーヌは父に助けを求めた。

 だがどれだけ助けを乞おうとも、エポニーヌに救いの手が伸ばされる事はない。


「あっ!ぁ、あ、ぁあぁぁあっ!も、もぉ、む、ムリ……っ!!破って、処女、も、もぉ破っていい、から……っ!

 ぁ、も、もぉ、そこばっかり、弄らないでよぉっ!も、限界っ!ぁ、イぐっ!も、イったままになってるのぉっっ!!ねぇっ、ひ、きいて、きぃてってばぁっ!!」


 密集した肉ひだを、鈎状の針金の先端がそよがせるように嬲っていく。

 絶頂に次ぐ絶頂と、そこにさらに塗り重ねられる絶頂—―――持ち上がったままの腰が段々と打ち震えるようにビクビクと跳ね出す。

 仮面の下の表情が耐えがたい性感に歪んで、少女らしい純真が消し飛ばされた淫蕩に染め上げられる。


 純潔を守っていられる余裕なんてもう無い。早くこの苦しみから解放されたい。

 ただそれだけがエポニーヌの願いだ。もうそれ以上に願えることはない。


 だがそんなエポニーヌの願いは、最悪の形で叶えられることになってしまう。


「――――さて、それでは快楽の最深部、とくと味わうがいい」


 僅かに押し広げるように、二本の針金が処女膜の孔からするりと引き抜かれる。


 僅かな痛み――――けれどそれはすぐさま終わる。

 痛みはすぐさま、異様なほどの寒気と震えによって取って代わられ、そのまま留まることもなくエポニーヌの全身を駆け巡るように震わせた。


「あ゛…………っ!!!ぁ、あ、ぁ、あぁぁああぁぁぁああぁぁっっ!!

 や、や、や、だめっ!ぁ、ダメダメダメダメダメこれダメぇぇっ!!!ぁああぁぁぁなんで!?ぁ、ぇ、うそ、うそうそうそうそやだやだこれやだっ!あぁあああぁぁぁっっ!!!!!!」


 意識だけは鮮明なままで、けれどこれまで以上に強すぎる性感が全身を駆け巡る。

 高く高く噴出する潮の飛沫。ビクビクと痙攣しながら収縮する膣内。

 思考が快楽に押し流されて何も考えられないのに、気絶することすらできずにエポニーヌは快楽に全てを絡め取られる。


「ぁ、え、や、やぅっ!ぁ、え、な、なんでっ!?ああぁぁぁやだやだやだやだ……っ!!

 も、もぉ、やだっ!ぁ、あぁぁだめだめ出ちゃう出ちゃう出ちゃうやだぁぁぁ!!!ぁ、ぐっ!あぁぁ見ないで!ね、ねぇっ!ぁあぁ見ないで!見ないでよぉぉぁあぁぁいやぁあああぁぁぁぁっっ!!」


 潮を噴き、失禁し、それが終わればまた潮を噴いてしまう。

 重い絶頂が一定に押し寄せる感覚――――乾ききった長い絶頂は、エポニーヌの意識を鮮明な状態に留めたまま体を屈服させ、同時に極大の羞恥と屈辱で少女の心をも屈服させる。


 男は既に針金から手を離し、エポニーヌの膣口からは針金の持ち手が僅かに覗いている。

 限界まで収縮した膣内は、細い筈の針金をもきつく咥えこみ、処女膜の孔に先端を引っかからせたままの状態で、残酷にもそれを固定してしまっていた。


「は、はぁ……っ!ぁ、うぅぅっ!も、ぁ、あぁぁやだやだやだもぉイキたくない……っ!!

 や、や、ぁあぁ抜いて、抜いて、ねぇっ!これ、これやだっ!あぁぁ謝るからっ!謝る、から゛ッッ!!!抜いて、抜いてってばぁぁっ!!」


 長引く絶頂が身を跳ねさせ、そんな風に跳ねる身体がさらに絶頂を長引かせる悪循環。

 そんな自家中毒の地獄に放り込まれたエポニーヌの姿をひとしきり見下ろしてから、男は彼女の膣に埋まった針金をそのままに、今度は豊かな胸を包む清楚な薄水色のブラジャーを破り捨てる。


「ひっ、ぁ、あ、や、やだっ!ぁあぁやめてっ!

 やめてよ!だ、誰か、だれかぁぁぁっ!!も、もぉやだっ!いやぁあぁっ!」


 触れられもせずにそそり立った、少女らしい薄桃色の華奢な乳首。

 それを縊り上げられて絶頂し、嫌悪と性感に悲鳴を上げても助けなど来るはずもない。


 執拗に嬲られ尽くし、エポニーヌは最奥までをじっくりとこじ開けられていく。

 義憤に駆られた正義の怪盗は、しかし強欲な貴族から何一つとて盗み去ることはできず、無垢な身体を執拗に弄ばれて全てを奪い尽くされるだけだった。


≪了≫




お読みいただきありがとうございました!

次回は8月26日に更新を予定していますので、其方も楽しみにお待ちいただけると嬉しいです!

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