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※英霊夢装に関する独自設定があります。苦手な方はご注意ください。



(……はぁ、本当に馬鹿らしい)


 極寒極まる異聞ロシアのとある町――――それを再現した夢幻の空間。

 祭りの中で生まれた異空間とも呼ぶべきその場所で、カーマは手近な民家の壁に背を預けながら、聞こえてくる粗暴な声に大きくため息を吐きだした。


「アンタ、見ねぇ顔だが宿はあんのかい?

 もしもまだ見つけてねぇってんなら、俺の家に泊めてやってもいいぜ?」


「お生憎様、結構でーす。長居する気もないし連れ合いもいますので。

 それがお分かりなら、早いところどっか行ってください。正直、目障り耳触りです」


 心底からの不快感を隠すこともなく、カーマはしっしと追い払うように手を振った。

 幼い見た目と浮かれたファッション。だがそれにしてはあまりに仄暗い赤い目を向けられれば、それこそ普通の人間であればすぐさま身を翻しただろう。


「おいおい、そんな酷い事言うんじゃねぇよ。

 俺は善意で言ってるんだぜ?そもそもこの街に宿なんてねぇんだからよぉ」


 だがカーマに向けて軽薄な調子で情欲を向けるのは”人間”ではない。

 “人間”と”獣”を魔術的に掛け合わせ、それら双方の性質でもって極寒の環境への適応を試みた成れの果て――――”ヤガ”という異聞ロシアにおける人類種。

 環境適応の代わりに様々な感情――――例えば”恐れ”なんかを切り捨てているヤガに対して、カーマの威迫はまるで通じてすらいない様子だ。


 大きく大きく、これ見よがしにため息を吐きながらカーマは思考する。

 マスターは馬琴と沖田に連れられて行ってしまったし、太公望なんかは胡散臭すぎて信用できないし、望月千代女はそもそもどこへ行ったのかも不明だ。

 つまり適当な知り合いを見つけてこの場を切り抜けるのは、現状だとかなり難しい。


「……はぁ、わかりました」


 だからこそカーマは、嘆息しながらも自分一人でこの場を切り抜けることを決めた。


「ですがとりあえず、まずは用事を済ませてからでいいですか?

 なるべく人目につかない場所――――そんな場所まで案内してもらえると助かるんですが」


 少々不自然な言い回しだが、目の前の獣人相手なら問題ないだろう。


 明らかな情欲があふれかえっている軽薄な態度。

 事実、獣人はカーマの言葉に何の疑念も抱いていない様子で、「それならこっちがいいだろうぜ」などと神たる少女に背を向ける。


 その背中を刺すなり抉るなりして場を収めるのは簡単だが、折角祭りのために用意した可憐な衣装を血で汚すのは乙女として耐えがたい。

 だからカーマは、獣人の大きな背に黙ってついていく。なるべく”穏便”に事を仕済ませるために、雪の上の大きな足跡を小さな足で踏みながら。


 極寒の地。獣人の後ろに続くは愛の女神。

 僅かに浮かべた嗜虐的な笑みの先に何があるのかを、カーマはまだ知らずにいた。



 街はずれの、打ち捨てられた廃屋ばかりが立ち並ぶ場所。

 以前にジャヴォル・トローンの襲撃によって甚大な被害を被ったその場所は、街の中でもほぼ無視されるような形で、子供すら寄り付かない廃墟となっている。


「ここでいいか?誰も寄り付かねぇ、辺鄙で寂れた場所だがよ」


「ええ、ここで十分です。人が来る場所じゃないのは瞭然ですので。

 ――――――さて、それじゃあ少しだけ。私の目をじぃっと見てもらえますか?」


 少女の見目でありながら、どことなく蠱惑的な声音でカーマは言った。

 ヤガの青年の身長は、現在のカーマよりも頭一つ以上は高い。だからこそ屈むようにしてカーマに目線を合わせて来た青年に、カーマはニタリとほくそ笑んだ。


(欲望まみれの”けだもの”さんは、私の眷属にされても仕方ありませんよねぇ?)


 ”獣”であり”けだもの”でもある目に、カーマはじっと視線を合わせる。

 愛の神による真正面からの一瞥――――それは、何の耐性も持たない常人であれば発狂は免れない、感情そのものに訴えかける劇薬に等しい。


 妖しく輝く赤い目が、狼そのものの黒々とした眼球を捉える。

 視線に込められた愛の神の魔力――――情欲を呼び起こし、暴走させて正気を焼き切るための魔力が、ヤガの青年の内側に注ぎ込まれていく。


 だが、


「――――おいおい、そんなに見つめるって事はよォ。

 アンタもそのつもりだったって受け取っていいんだよなぁ、お嬢ちゃん?」


 まるでカーマの神威を理解していないかのように、青年は狼そのものの鼻から情欲に満ちた息を噴きつつ、カーマの華奢な身体を真正面から雪面に押し倒した。


「は…………?」


 理解できない――――どこか頓狂な単音が、カーマの薄い唇から漏れる。

 間違いなく視線に魔力は込めた。人間であれば絶対に抗う事などできない、本能に刻み込まれた”愛”に働きかける魔術が、正常に作用している事は間違いない。


 だが、カーマは知らなかった。

 そしてその無知こそが、この場で最も残酷な陥穽だった。


 ヤガという生命体――――汎人類史とは別の深化を遂げた人間が、生存のために打ち捨てて来たものの一つが、カーマが司る”愛”という心の動きだ。

 ヤガという生命体に愛はない――――あったとしてもひどく希薄に薄らいでいる。


 そしてカーマに生々しい肉欲を向けるヤガの青年は、そんな”愛”という概念を完全に捨て去った、ヤガとしての性質そのものを宿す歪な生命体だった。


「は、ぇ、ちょ、ちょっと待っ――――ぁ、や、いやぁあっ!!」


 理解できずに混乱するカーマに構わず、青年は組み敷いた少女の纏う衣服――――ふんわりとしたピンク色のセーターに手をかけ、それを左右に割るように引き裂く。


 少しオーバーサイズな、可憐なシルエットが気に入っていたそれ。

 その布地が獣の腕力に引き裂かれ、その下の清楚なブラウスや尻尾を模した飾り付きのショートパンツが露わにされる。


「おいおい、旧種みたいなつるつるした肌してんなぁ?

 そんな肌じゃ、こんな寒い中で生きてくのは大変じゃねぇか?あぁ?」


「く、ぅ……っ!だ、ったらっ!放してください!

 こんな……っ!こん、なのっ!許しません、から……っ!ぁ、あぁあっっ!」


 カーマの事を”ヤガの珍種”だとでも思っているのか、青年はあくまでも粗暴な調子のままで、凍えるような寒さの内にカーマの衣服を引き裂いていく。

 ブラウスが爪で引き裂かれ、ホットパンツの布地も同様に襤褸布のように変えられて、カーマは凍えるような寒さの中で、柔肌を晒されてしまう。


「ぅ、うぅぅ……っ!この、このぉ……っ!!

 なんで、なんで通じないんですか……!こんな、嫌、嫌なのにぃ……っ!」


 涙を浮かべて睨む目。そこにどれだけの魔力を込めても蛮行は終わらない。

 冷静になる事さえできれば、カーマが取りうる手段は無数にある。

 けれど”魅了の魔術が通じなかった”という事実――――なんてこともない生命に神威を破られたという焦りと驚愕が、カーマの思考を著しく狭めてしまう。


 潤む目を必死に”けだもの”の目に合わせ、同時に必死に雪面で身を捩る。

 けれど愛のない獣には、その程度の抵抗は弱者が見せる弱々しいものにしかならない。


「おいおい、腹の所もつるつるじゃねぇか。

 それになんだ?胸の所にも布なんか巻き付けてよぉ」


「や、ぁ、だめっ!ダメですっ!それ、それやだっ!

 あ、あぁぁやだやだやだ切らないで!切らないでくださいっ!!」


 晒されたカーマの上半身――――子供特有の平板な体つきを見下ろしながら、青年は鋭い爪をブラジャーのフロント部に引っ掛けて、そのまま容易く断ち切ってしまう。

 引き裂かれたセーターの布地も、断ち切られたブラジャーの布地も払いのけるように乱されて、カーマは細い腕で必死に小さな胸を隠そうとするしかない。


「ぅ、うぅぅぅ……っ!や、やだ、いやぁ――――あっ!?」


 だが青年は、カーマの羞恥になどまるで構う素振りも見せない。

 胸を隠す細い腕を払いのけようともせず、青年はカーマの華奢な身体を仰向けからうつ伏せに転がし、彼女の薄い臀部を高く持ち上げさせる。


「にしても、随分と奇天烈な格好してるなぁ?

 脚もこんな薄い布で包んでよ?こんな薄い防御に何の意味があるんだ?」


 割かれて襤褸布のようになったホットパンツを、尻尾を模した飾りを掴んで引き剥がすように膝まで脱がし、それから青年はカーマの穿いた黒いタイツの股間部に爪先を挿しこんで布地に穴を穿っていく。

 タイツの薄布と清楚な白い下着のクロッチ。その上から獣の爪がかりかりと嬲るように蠢くことで、カーマは意図すらないまま性感を与えられてしまう。


「は、ぁ……っ!く、ぅうぅ……っ!や、やめなさ……やめて……っ!」


 晒された素肌が、背後から抑え込まれることで極寒の雪に押し付けられる。

 サーヴァントならば凍死することはないが、それでも視線すら合わせることを許されず、異装によって魔力の大半を封じられているカーマに、抵抗の余地はない。


 ゆっくりと、ゆっくりと、タイツの股間部に開いた穴が大きく拡げられていく。

 同時に何度も何度も布越しに擦られたことで、濡れそぼった秘部から染み出した愛液がゆっくりと下着の表面へと染み入ってしまう。


「お?やっぱり期待してたんじゃねぇか!もうこんなに濡らしてるぜ?

 やだやだ言ってるのはアレか?そういうヤられ方が好みだって話なのかなぁ?」


「そんな、わけ……っ!ない、でしょう!?ぁ、く、ぅうぅっ!

 放してっ!放しなさいっ!ぁ、あ、ぁ、やだっ!だめっ!ぁ、爪引っ掛けないで!」


 大きく股間部だけに穴を開けられた黒いタイツと、そこから覗くクロッチ部分が濡れそぼってしまっている、清楚な白い下着。

 濡れそぼった下着と肌の間に鋭い爪が滑り込まされる感覚があって、カーマはその恐怖と羞恥に、小さな体をビクリと怯えさせる。


「や、やだ……っ!やめて、やめてくださいっ!!

 ぁあぁだめ、そこはダメ、ダメです……っ!ぁ、あぁぁやだやだやだ……!」


 神としての威厳も体裁もなく、カーマは雪に半ばほど顔を埋めながら懇願する。

 確かにカーマは愛の神――――数多の欲を受け入れてきた存在ではあるけれど、それでも一欠けらの愛もない情欲だけを受け止めるのは、”少女”たるカーマには残酷すぎた。


 だが、少女の懇願が”けだもの”に届くことはない。


「ぁ、あぁぁ、や、やっ――――ぁ、ダメっ!!」


 ”ビリッ”と残酷な音が僅かに響き、秘部を覆っていた布の感触が消える。

 いとも容易く毟り取られたクロッチ部分の布地。獣のように這いつくばった体勢で抑え込まれながら、カーマはあまりの羞恥に顔を真っ赤に染め上げた。


 必死に張って逃れようとするが、同時に頭を上から雪面に押さえつけられる。

 少女の身体では逃れられない。しかし夢装に魔力を持っていかれているせいで、この場で霊基を再臨することもできない。


「わかったわかった。そういう設定はもうわかったからよォ」


 カーマの抵抗を腕力で封じ込めながら、青年は片手で自身のズボンを寛げて、その内側から怒張を極寒の中に晒す。


 極寒の中で縮こまることもない、太く張り詰めたヤガのペニス。

 太い血管をいくつも浮かばせ、灼熱を宿したように赤黒く染まったそれが、藻掻くカーマの小さな秘裂へと、まずはゆっくりと押し付けられる。


「ひ……っ!や、だめっ!ダメですっ!

 そ、そんな、そんなの、入らないっ!入るわけないでしょう!?」


「いやいや、お嬢ちゃん知らねぇのか?

 雌の孔ってのはよぉ――――思ったより太いモンでも捻じ込めるんだぜ!?」


 そしてそのまま、焦らしも嘲りもないままに。

 ただ文字通りの獣欲だけを満ちさせた獣人のペニスが、僅かに濡れているだけの少女の膣口を割り裂きながら蹂躙した。


「は、ぁ、ぅぐ……っ!!っっ、く、ぐぅっ!う、あ゛、ぁぁぁ…………っ!!」


 小柄な少女の身体に叩きつけられる、薄い腹に形が浮くほどの太いペニス。

 一息に最奥まで捻じ込まれた子宮口すら容易く押し込むほどの質量に、カーマは悲鳴も上げられずに、ただ激痛に息を詰まらせるしかない。


 片手で頭を雪面に押し付けられ、もう片方の手に腰を掴まれては逃げ場もない。

 狼を模した可愛らしい意匠の帽子が、カーマの華奢な身体が苦痛に跳ねるたびにズレて、ゆらりゆらりと飾り耳が揺れる。

 引き裂かれた服の残骸をそのまま身に纏わされながら、カーマはじわりと自らの膣内に赤々とした血液が滲んでくるのを理解した。


「おぉ、ぉおぉ……っ!スッゲーいい孔じゃねぇか……!

 男を誘うような中古とは思えねぇ、処女みたいな締まり…………ッ!」


「っ、は、ぅ……っ!だ、から……っ!誘ってなんか、いません……っ!!

 放し、て……っ!ぬ、抜いて……!今なら、まだ、許してあげます、から…………ぁっ!?」


 恍惚とした声を上げながら、青年はゆっくりと腰を引く。

 濡れそぼってなおきつい少女の膣。その締め付けで一層硬さと太さを増すペニスで、その肉壁を削るように撫でながら、膣の半ばほどで男は一度動きを止めた。


「ひっ、ぃいぃぁっ!!や、や――――ぁ、あぁぁあぁあああぁっっ!!!」


 だがそれは当然、カーマを解放する素振りではありえない。

 膣の半ばほどまでペニスをひいては叩きつけ、またもう一度ペニスをひいては叩きつけるという、獣同然な力任せのピストン。


 一突きごとに子宮口が縊られ、太さと硬さを増すペニスによって締まりの強い膣肉が何度も何度も擦り嬲られていく。

 激痛がある筈なのに、そこから段々と快楽が見出されて、カーマは”愛”などという欲と隣り合わせの性質を抱いてしまった自分自身を、どうしようもなく憎悪するしかない。


「ォ、ォオ゛ォォッッ――――!!ゥオッ!ォ、オォ――――――ッッ!!!」


「やっ!ぅ、ぁぐっ!痛いっ!や、や、ぁあぁ腰っ!放して、放してぇっっ!!

 だめっ!ぁ、やだやだやだ痛いっ!痛いんですっっ!!も、もぉ、話、聞いてよぉ!!」


 獣そのものの雄たけびと、強く掴まれて激痛を叫ぶ細い腰。

 獣欲に駆られたヤガの青年は人間らしい理性など完全に打ち捨てて、ただ”カーマ”という名前すら知らない”極上の雌穴”を、穿ち味わい辱しめんとする。


 最低限の愛撫すらない、身体的に受け入れられるサイズではない巨根による蹂躙。

 例えば沖田総司や曲亭馬琴、望月千代女なんかであれば、ただひたすらに霊基をぶち壊しにされて、快楽など感じる余地もなかった筈だ。


「うぁっ!や、や、ぁ、ふぁっ!あぁんっ!!

 も、やだっ!膣奥――――っ!膣奥、そんなにしないで!壊れ、壊れちゃうっ!」


 だがそれでも、”愛の神”は残酷な蹂躙を受け止めてしまう。

 数多の欲――――愛欲に密接に絡みついた情欲を受け止めて、その末に”愛”と呼ばれる代物に絶望したカーマは、それでも”欲”を受け止めるだけの容量を持ち得てしまっていた。


「ぁ、いやっ!やだっ!ねぇっ!き、聞こえて、聞こえてるでしょう!?

 や、や、ぁ、あぅっ!やだ、ねぇっ!こんな、こんなの、ぁ゛……っっくぅうぅっ!」


 残酷な抽挿の中で段々と潤みを帯びていく膣内を更に圧し拡げるかのように、狼そのもののペニスが膣内で僅かに跳ねながら硬くそそり立つ。

 ピストンの衝撃で黒いタイツに空けられた穴が拡がり、雪面に押し付けられた小さな胸の頂点は、凍える寒さとザラつく雪の感触でゆっくりと屹立しかかっていく。


 器の性質に影響されてか、今のカーマは”少女”としての性質を色濃く受けている。

 ただでさえ女の身体――――それで受け入れられるわけもない獣による蹂躙は、カーマ自身が宿す少女の性質と相まって、愛の神の尊厳をズタズタに引き裂いてしまっていた。


「はっ、はぁ……っ!ぁうっ!ひぁっ!っっくんぅぅっ!

 や、や、も、やだ、やめて……っ!やめぇ゛っ!ぅううぅぁあぁぁっ!」


 顔を涙でぐちゃぐちゃに染めて、威厳もなく少女は泣き喘ぐ。

 太く熱い肉楔。焼けるような痛みすらもが快楽に取って代わられ、子宮口を押し拉がれるたびに薄い腹の奥で子宮がぐにゃりと形を変える。


 サーヴァントである以上、”孕む”という結果はどうしたところで起こり得ない。

 つまり蛮行に及ぶヤガの青年が、生殖という目的を果たすことは絶対にない。


「ォォッ……!!ふっ、グゥゥオオォォォッ!!ッッ!ッ――――!!」


「うっっ――――~~~~~ぁぁあああぁぁぁぁっっ!!!!

 や、ぁ、ぁぐっ!は、ぁあんっ!やぇ゛……っっぁあぁぁいやぁああぁぁっっ!!」


 だがそれでも、狼そのものの雄たけびと共に強く強く子宮口が抉られ続ける。

 眼下に組み敷いた雌に煮えたぎるような精液を注ぎ込んで、その胎を使って自らの子を成そうとする、愛などない本能任せの生殖行動。


 少女としての尊厳も、愛の神としての矜持も、何もかもが乱雑なピストンによって打ち壊されてしまう。

 雪に押し付けられた身体が、それでも寒さを忘れるほどに熱を持ちながら汗ばんで、カーマは自分の身体がの変化に愕然としながら、這いつくばりながら藻掻くしかない。


「ォオォォォッ!!!!ァアアァァッ!!ア、ア、ハッ、ハァッ……!!!」


 ヤガの青年はもう、人間らしさをかなぐり捨てた”けだもの”に成り果てている。

 裂けたような狼の口からぼたぼたと涎を垂らし、黒々とした目を欲の熱で揺らめかせながら、青年はただカーマという”雌穴”に自らの仔を孕ませんとする。


「ふ、ぅぐっ!ぁ、あぁあぁっ!やめっ、やめ、てっ!!

 こんな、こんなの、嫌っ!いやぁあっ!マス、ター……っ!誰か、誰かぁ……っ!」


 そして同時にカーマも、自分の身体が精神を追い越してしまったことを悟る。

 こんな事は受け入れがたい。こんな辱しめは耐えられない。心は間違いなくそう思っている筈なのに、身体は与えられる乱暴極まる性感に屈服してしまっている。


 子宮は子宮口の寸前まで降り、膣壁は縋るようにペニスに絡みつく。

 一突きごとに”ぐちゅ”、”じゅぶ”と淫ら極まる水音が立ち、それが防衛機制であるとわかっている筈なのに、カーマは屈服した自分への憎悪と羞恥を抑えられない。


「ふっ、うぁうっ!や、や、ぁあぁだめ……っ!も、突かないで……っ!

 だめ、だめなんです……っ!子宮、降りてて……っぅぁ、敏感にぃ……ッ!!」


 身体を奥底から揺さぶる限界のサイン。

 雪の冷たさも感じられず、カーマは背後から串刺しにするように子宮口に襲い掛かる肉の熱で、最早意識すらろくに保てなくなっていく。


 抉られる子宮口。連動するようにこね回される子宮。

 膣内の肉ひだが削られるように蠢かされ、縋るようにペニスに密着するそれらが、何の障害にもなり得ずに乱雑なピストンによってそよがされる。


 膣内に深々と突き立った肉楔は、焼けているかのように熱い。

 太く硬く、反り返るようにカーマの華奢な膣内を圧し拡げるペニスは、何度も何度も乱雑に最奥を叩きながら、次第に限界へと近づいていく。


「ぁ、あぁぁっ!や、や、や、だめ……っ!ね、聞い、てぇっ!!

 や、ぁ、ぁあぁだめだめだめイく……っ!ぁあぁこんな、イキたく、ないのに……っ!」


 心は屈服していないのに、身体は既に屈服し尽くしていた。

 子宮口を穿たれて、獣のように蹂躙されて。悔しくて泣きたくて死にたいほどに惨めな気持ちになっているのに、どうしようもないほど性感を与えられてしまっている。


 腰を掴まれ、何度も何度も小刻みに子宮口を叩かれる。

 愛液の飛沫がピストンに巻き込まれて飛び散り、自分の惨めったらしい喘ぎ声を聞きながら、カーマは自分を犯す獣がとうとう限界に達しようとしている事を理解した。


「うぅ……っ!うぅううぅぅぅっ!う、うぅぅ~~~~っっ!!」


 無様に表情を歪め、必死に細い手を前に伸ばして地面に爪を立てようとする。

 けれどカーマの小さな手――――それも、狼の手をデフォルメした可愛らしい手袋越しでは、降り積もったばかりの新雪を僅かに握る程度にしかならない。


「う、ぁっ!あぁぁっ!やめっ!やだっ!や、やぁあうぅぅっ!!」


「フーッ、フーッ、フーッ、フーッ……!!

 ―――――ォ、オオオオオオォオオォオオォォッッッッッッ!!!!!」


 そしてそのまま、雄たけびが合図となったかのように。

 子宮口と諸共にカーマの腹を押し上げる抽挿と共に、少女の腹の奥底に向けて凄まじい量の白濁液が、炸裂するかのように押し寄せた。


「あ……!!ぁ、あぁぁやっ!や、や、あぁぁ!いやっ!嫌ぁああぁぁあああぁぁっっ!!」


 絶叫が廃墟に響き渡り、けれどそれを聞く”人”はいない。

 人の寄り付かない辺鄙な廃墟。そこにいるのは獣と化したヤガの青年と、そんな青年によって雌穴として屈服させられた”獣”の成れの果てだけだ。


 子宮内に直接注がれるように、勢いよく腹の底に白濁の熱が流れ込む。

 少女の腹の底で暴れ回る獣人の遺伝子は、求めるだけの”雌の証”など何処にもないにも関わらず、少女であり神であるカーマの尊厳を冒すように、腹の底で暴れ回るだけ。


「うぅぅ……!うぅ、ぁあぁ……………!」


 雪面に突っ伏してすすり泣くカーマの耳に、青年の遠吠えが届いた。

 それは雄獣が勝ち誇る際に上げる、高々とした誇示の声であり、それは同時にカーマという雌獣が完膚なきまでに敗北しきったことを示す、烙印の声のようでもあった。


≪了≫



お読みいただきありがとうございました!


次回は8月19日に更新予定。

内容は『GODEATER』より、「極東支部長代理になったアリサがフェンリル本部のお偉いさんにねっとりと辱しめられる話」を予定してます。

久しぶりのGEネタ、楽しみにお待ちいただければ嬉しいです。


それでは次回も何卒よろしくお願い致します!

Comments

Anonymous

アリサ楽しみです!

ミズウミ

お読みいただきありがとうございます! アリサはもう書き上がってるんですが、個人的には割と満足いく感じで仕上がったと思ってます。 19日の更新をお待ちいただけると嬉しいです!