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俺の仕事部屋には今、客が来ている。客とは言っても招いた覚えは一切ない。 勝手に訪ねてきて勝手に居座っているのだ。 「ねえ、P。お酒ないの?」 「今までその質問に一度でもあるって答えたことありますかね」 「ないから聞いてるんじゃない。あるなら、出してって言ってるわよ」 「答えがわかってるなら聞く必要なくないですかね…」 「もしかしたらあるかもしれないじゃない」 「これまでもこれからもこの部屋に酒を置いておくことはありません」 「ちぇー」 「まったく、どうしてもって言うなら裕子に超能力で取ってきてもらえばいいじゃないですか」 「お任せください!それでは、Pさんのお家から」 「なんで俺ん家からなんだよ。早苗さんの家からにしろよ。山ほどどうせ置いてあるんだから」 「まあまあ、早苗さん。実家から送られてきた牛乳ならありますけどどうですか~」 「雫ちゃんのご実家の牛乳!とってもおいしいのよね。ありがたくいただくわ」 部屋に来ているのはセクシーギルティのメンバーである早苗さん、雫、裕子の3人。 早苗さんは身長152cmと小柄ながらバストは92cmと事務所の中でも上から数えた方が早いグラマーなスタイルだ。いわゆるトランジスタグラマーというやつだ。 雫は170cmの高身長に加え、バストは驚異の105cm。うちでは唯一の100cmオーバーだ。 もはや、圧巻とも呼ぶべきスタイル故に実家の牧場の牛乳がとんでもなく売れてかなり儲かっているらしい。親御さんにも何度もお礼を言われてしまった。 他事務所やらうちからもアイドルがお忍びで購入していることもあるとかないとか。 裕子はスタイルだけで言うと残念ながらこの2人には見劣りしてしまう。 身長は157cmと大体平均程度。バストは81cm。それでもDカップはあるから、雫みたいな規格外を除けば世間一般的には同世代の中でもセクシーな方ではある。だが、どうしてもこの2人と一緒にいると霞んでしまうんだよな。まあ、あれだ。これからに期待!ってやつだな。 まあ、そんなもの俺の能力でいくらでも改変できてしまうわけだがな。 「あ、裕子」 「なんですか?」 「俺、超能力使えるようになった」 「「「は?」」」 全員がぽかんと口を開け、間抜けな表情を浮かべた。 早苗さんと雫はともかく、裕子はもっと反応しろよ。 「ほほほほほほ本当ですか!?」 「もう、P。裕子ちゃんを揶揄わないの」 「揶揄ってないですよ。まあ、百聞は一見に如かずですしね」 俺は自分に能力を使い、背を大きくしたり、小さくしたり、大人になったり、子どもになったりと、3人に俺の能力を見せつけた。 そして、例のごとく、この能力の発現に至った経緯と何ができるのかについて説明した。 「信じられないけど、目の前でやられたらさすがに信じざるを得ないわね」 「私もびっくりしました~」 「私は早速志希さんにその薬をもらってきます!」 「薬は俺専用らしいから裕子が飲んでも残念ながら効果はないと思うぞ」 「そんなぁ…」 「で、その能力で私たちの身体を好き勝手しようってことね」 「間違ってないけど言い方に悪意がありますね」 「間違ってないならいいじゃない」 「まあ、そうですけど。でも今回はちょっと今までとはやり方を変えてみようかなと思うんですよね」 「私たちは初めてなんですけど~」 「今までは俺がどれくらい大きくするとか小さくするとか決めてたんだけど、今回はそれを変えてみようかなって」 「私たちの意見を採用するんですか?」 「いや。これを使おうと思う」 俺はスマホを取り出し、アプリを1つ起動させた。起動させたアプリは乱数生成アプリだ。 「乱数?」 「乱数ってのは要はランダムな数ってことだ。このアプリは発生させる乱数の範囲を決めたうえで乱数を生成するんだ」 「えっと~、例えば1~10って範囲を設定したらその中からランダムな数が出てくるってことですか~?」 「そういうこと。今回は身長とバストの2つを乱数で決めていこうと思う」 「自分の趣味全開ね」 「問題ありますか?」 「ないわね。で、乱数の範囲はどうするの?」 「身長は125~225。バストは70~120くらいで行こうと思います」 「身長は中途半端な数値ね」 「俺の身長±50cmです」 「あぁ、OK。理解したわ」 「これを何回か繰り返していろんな3人の姿を見るのが目的です!」 「ってことは私が2人よりもセクシーな体になることもっ!」 「十分あり得るな」 「さっそくやりましょう!」 「私もやってみたいわね」 「皆さんが楽しそうなら私もOKですよ~」 「それじゃあ、早速1回目だ」 (マジで乱数でやってます) 1回目 早苗 身長:182 バスト:72 雫  身長:205 バスト:77 裕子 身長:148 バスト:110 俺は早速能力を使う。 裕子は背が縮んでいくが、その分、胸が大きくなっていく。 早苗さんと雫は裕子とは逆に背が伸びていく半面、胸がしぼんでいく。 「よかったな、早速一番セクシーじゃないか」 「いや、これはなんか違うというか…。身長が…。っていうかめちゃくちゃ重いんですけど!」 裕子は自分の大きくなった胸を下から持ち上げながら文句を言ってくる。 「いいじゃない。私と雫ちゃんなんておっぱいほとんどなくなっちゃたのよ?」 「でも、肩がとっても軽いですね~」 「そうね。私のは小さすぎて気になるけど、久しぶりにあの重量感から解放されたわね。 にしてもこれが高身長の世界なのね。なんだか新鮮だわ」 「私もさすがに30cmも大きくなると、世界が変わって見えますね~」 「確かに元々高身長の雫はともかく早苗さんをこうして見上げると何か変な感じ阿はしますね」 「私もPのことを見下ろして変な感じね。今の私ならモデルの仕事もいけそうじゃない?」 「ふむ」 改めて早苗さんの全体像を確認する。 胸こそほぼぺったんこと言って差し支えないほどボリュームダウンしてしまっているが、意外と脚は長いし、腰も細い。童顔ではあるが、これだけ高身長なら……。 「余裕で行けそうですね。海外のモデルと比べても遜色ないんじゃないですか?」 「やっぱり?」 「まあ、胸が小学生サイズなのが玉に瑕ですが」 「そこは仕方ないわね」 「ちなみに72cmは千夜とか桃華と同じサイズです」 「千夜ちゃんって……」 「まあまあ、それは置いときましょう。雫はかなりデカくなったな。早苗さんは少し視線上げるだけでよかったが、雫は首を傾けないと顔が見えないな」 「私からしたらまるで塔みたいです」 「60cmも違うとそうもなるか」 「Pさんがこんなに小さいと不思議ですね~。頭とか撫でてもいいですか~?」 「別にいいぞ」 「それでは失礼して」 雫が俺の頭を撫で始めた。やはり、自分より大きな子に頭を撫でられるというのは何度経験しても安心感があるな。 「なんだか、とってもかわいいですね~」 男はかわいいとか言われたって別に嬉しくはない。だが、俺は別だ。 普通の状況で言われてもうれしくはないが、自分より大きい子に言われているとなれば話は別だ。 自分より大きな子にかわいいと言われるときはまず間違いなく、男性としてかわいいのではなく、子どもの様にかわいいというニュアンスが混じっている。 俺のような性癖を持っている男からすれば、その状況で喜ばないという選択肢は存在しないのだ。 「Pさん!私のこと忘れてませんか!?」 「ん?ああ、裕子。胸揉んでいいか?」 「いきなり最低なこと言ってますよ、この男!」 「良いじゃない。せっかく大きくなったんだから揉ませてあげれば? 次も大きいとは限らないわよ?」 「ぐぬぬ。確かに早苗さんの言うことも一理ありますね…。あるものは使っておくべきですかね……。じゃあ、とりあえずどうぞ」 「それでいいのか…。まあ、じゃあ、揉むな?」 改めて裕子の身体を見ると何ともアンバランスな体をしている。 元の早苗さんより背は低いのに胸は元の雫よりも大きい。 148cmだとうちでは他に晶葉、麗奈、若葉、紗枝の4人だな。 今挙げた4人に雫を超える胸がついていると考えると……。ありだな。そのうち試すか。 あ、でも晶葉と麗奈とはこういう関係じゃないだよな…。まあ、それは追々考えるとしよう。 俺は裕子の胸にと手を伸ばし、胸を揉む。 「あんっ」 ふむ。全く手に収まらない。それに背が小さくなって全体的に細くなってる分、実際の数値以上のボリュームを感じるな。 そりゃ、こんだけの脂肪の塊をぶら下げてりゃ、相当重いだろうな。 本当はもっと揉んでいたいところではあるが、裕子の声が漏れても面倒なので、残念だがもうやめておこう。 裕子の頬が赤く染まってるな。照れてるわけじゃなくて、興奮したのか? 「エッチなやつだな」 「はぁっ!?誰のせいだと思ってるんですか!」 「お前がもうちょっと声我慢してたらもう少し揉んでたかったんだがな。残念だ」 裕子は思い出したのか慌てて口に手を持っていくが遅すぎるだろ。 「よし、じゃあ次の乱数行ってみるか」 2回目 早苗 身長:182 バスト:75 雫  身長:179 バスト:73 裕子 身長:186 バスト:83 俺は能力を使って全員の身体を変化させた。……が。 「なんか違う」 「なによ、いきなり」 「乱数的にはバストは50%で95cmを超えるはずなのに…」 「乱数幅的にはそうですね~」 「まさかの全員モデル体型…!まあ、それはそれでありか」 「切り替え早いですね…」 「胸も背も大きい方から裕子、早苗さん、雫になるのか。これで裕子は名実ともにセクシーギルティーで一番スタイルがいいことになるな」 「欲を言えばもうちょっと胸があると嬉しかったんですけどね…」 「あら、さっきから私と雫ちゃんに喧嘩売ってるのかしら?」 「裕子ちゃん、自分だけ胸が大きいからってひどいです~」 「違いますよ!大体普段のお2人の方が今の私より断然大きいじゃないですか!」 「普段は普段。今は今よ」 「ズルいですよ!」 「まあまあ。それにしても、セクシー感もギルティー感もこの3人だと完全にないな。セクシーは受け取り方にもよるかもしれないが」 「全員が高身長でその上、スラっとしてるものね」 「もし、3人が本当にこのスタイルだったら売り出し方完全に間違えてますね。方向転換が必須ですよ」 「全員、Pさんより大きくなりましたからね~」 「そうですね。ちょっとPさんを囲ってみますか」 「いいわね」 3人はぞろぞろと俺を囲むように三方に立つ。 以前のLippsほどではないが、やはり威圧感はあるもんだな。 雫とは身長差は4cmほどと差自体は大きくないが、やはり視線を合わせるには視線をわずかに上に傾けなければならない。 早苗さんからは顔を上に傾けなければ視線を合わせられない。裕子は言わずもがなだ。 早苗さんと裕子は2人が真っすぐ見た時にその視界の直線状に俺は映らない。 簡単に言うと、俺の頭頂部は2人の目よりも下にあるということだ。 雫は元から大きいからともかく、裕子もだけど何より小柄なはずの早苗さんに見下ろされているというのがこう、クルものがあるな。 「Pの頭が私たちの視線よりも下にあるわね」 「本当ですね。Pさんのことを小さいと思う日が来るなんて思いませんでした!」 「私はそこまでじゃないですね~」 「で、どうかしら?今の私たちは?」 「アイドルユニットと言うよりモデル軍団って言われた方がしっくりきますね。せっかくなのでモデルっぽいポージングでもしてみますか?」 「面白そうね。やりましょうか」 「はい」「は~い」 そこからは3人でスマホを片手にモデルのポージングをしていた。3人とも普段なかなかこういった仕事がないせいか、結構楽しそうにしていた。 俺は急遽カメラマンとして撮影させられる羽目にはなったが。 殆どこういったいわゆるモデルの撮影には縁があまりない3人だが、思ったよりは様になっていた。スタイルって大事なんだな、と改めて思った。 3回目 早苗 身長:160 バスト:104 雫  身長:207 バスト:86 裕子 身長:224 バスト:119 俺は能力を使う。 早苗さんは背が低くなる代わりに、今までとは違い、胸に脂肪がどんどん蓄えられていく。 雫は背が伸びていき、ほとんど平らだった胸元がしっかりと膨らんでいく。 そして、裕子だ。身長もバストも最大値マイナス1とかいう乱数ひきやがった。 既に186cmとかなり身長が高かった裕子だが、さらに成長していく。 2mを超えてもまだ伸びていく。さらに胸も大きく膨らんでいく。 変化が完了したとき、俺の頭は雫の肩にぎりぎり届く程度で視線は胸よりも少し上あたりにあった。 そして、裕子の方を見る。雫と比べた結果からわかるように俺の頭は裕子の肩にすら届かず、視線はちょうど、その大きくなった胸が真正面にあるあたり。 「ふっふっふ!なんかとってもいい感じじゃないですか!」 「体が大きくなって気も大きくなってるみたいね。雫ちゃんも裕子ちゃんも私から見たらただの巨人よ?」 今の早苗さんとは雫で40cm、裕子で60cmの差があるんだからそう見えても全然おかしくない。 俺とも30cmと50cm差があるのだが、何度見ても見慣れないというか股間に来るものがあるな。 まだ昼間だし、一応職務中なので自粛するが。 アイドルとの交流は仕事のうちなので、この状態は問題ない……わけはないのだが、みんなも俺を弁護してくれるだろうから結果的に問題ないのだ。R18行為さえしなければ言い訳は何とでもできる。 「Pさんも早苗さんも子どもみたいですよ?」 「そうですね~」 そりゃ、普段の裕子の身長から考えると自分の肩よりも小さいのは基本的に小学生くらいだろうからな。 「あら、言うじゃない」 「今くらいは調子に乗っても許されそうな気がするので!」 「よくわかってるじゃないか。やりすぎなければ別にいいぞ」 「というわけでわかりやすく調子に乗ります!」 「わかりやすく乗るのね…。でも、気持ちはわからなくもないわね。どう考えてもPの好きそうな体つきだし」 「背も高くて胸も大きいですからね~」 今の雫も背も高いし、胸も十分大きいんだけどな。身長は言うまでもなく、バスト86cmは愛梨、奏、ちとせたちと同じサイズだ。このメンツと同じと思えばかなり大きい方だということがお分かりいただけるだろう。 にも関わらず、俺の前に並んでいる2人の胸を見比べると雫の胸が小さく見えてしまう。 比較対象があるとどうしても絶対評価じゃなくて相対評価になってしまうからな。 ”雫も大きい方だけど他の2人に比べて……”となってしまうわけだ。 ほとんど触れていないが、早苗さんも胸はかなり大きくなってるしな。 元の雫とほぼ同サイズ。背が低い分、早苗さんの方がどうしても大きく見えるような気もする。 「まあ、2人がここまで背が高いと世間一般の認識に合わせるならイロモノ的な売り出し方にはなりそうだな」 「世間一般の意見よりPさんの意見の方が私たちには重要ですからね~」 「嬉しいこと言ってくれるじゃないか。アイドルとしてはどうかと思うが」 「アイドルとしてファンの前に立つときはPさんのことよりファンのことを考えてますから、大丈夫ですよ~」 「それはそれでなんか複雑だな」 「プロデューサーとしては公私をしっかり分けてるって褒めるところじゃないの?」 「そう割り切れないのが人間ですよ」 「ふぅん。まあ、あなたの担当たちはみんな似たようなことを想ってると思うけどね。 アイドルの自分とアイドルじゃない自分を棲み分けてるんだから文句言わないの」 「……まあ、そうですね。渋々納得してあげます」 「なんでそう上から目線なのかしらね。まあ、PらしいっちゃPらしいけど」 「もう、そんなことより、どうですか?サイキック高身長爆乳美少女になったゆっこは!」 「肩書きが増えたわね」 「まあ、一番最初を除けば事実だからな」 「そこが一番大事なんですけど!?」 「美少女なのは認めるのね」 「典型的な黙ってたらモテる子だと思いません?」 「それは正直かなり思うわね」 「ちょっと!?」 「あんまり本人に言うのはあれだから言ってなかったが、傍から見たら普通に美少女なのは間違いなんだよな。それに比較的とっつきやすい性格もしてるし、今は俺好みの身体になってるが、元の身体でも腰は細いし、胸もそこそこあるし、背も平気によりは高め。体も全体的に細いし、ぶっちゃけ男視点でモテない要素がない」 「きゅ、急に何ですか!」 裕子は顔を赤くしている。まあ、普段こんなに容姿を褒めることないからな。 もっと普段から調子に乗らない程度には褒めてあげるようにしないとな。 裕子といるとついつい揶揄う方にシフトしてしまうからな…。反省反省。 「でも、サイキックなところがそのモテ要素をすべて打ち消して余りあるんだよな」 「なんでジェットコースターみたいに急上昇と急降下を連続させるんですか!」 「サイキックじゃなければ学校で毎日ラブレターなり告白されてもおかしくないレベルで美少女とは割とマジで思ってるぞ?サイキックのおかげで友達どまりだろうけど」 「じゃあ、今のままでいいです。私は、その、Pさん以外の男性とお付き合いするつもりはないので……」 「Pは私たち以外のたくさんの子とお付き合いしてるけどね」 「ちょっと!余計な口挟まないでくださいよ!」 「はっ!危なく、Pの店舗に引っ掻き回されるところでした。危ない危ない」 「もう遅いと思いますけど~」 せっかくのシチュエーションなのにこのメンバーだとどうしても面白い方に走ってしまうのがな…。まあ、セクシーギルティーらしいと言えばらしいけど。

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