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俺は765プロダクションのプロデューサーだ。 うちの事務所には大きくわけて2つの組がある。 うちが零細のときから所属しているALL STARSと呼ばれる13人の組と後から所属しているMILLION STARSと呼ばれる39人の組だ。 俺はこの2つの組、総勢52人をプロデュースしている。 他の事務所では1人で200人弱担当してる人もいるとか聞くし、それに比べたらマシなんだろうけどそれでも大変だ。 と、どうでもいい話はこのくらいにして、実はうちの事務所では時々不思議なことが起こる。 不思議なことがどんなことかと聞かれたら説明が難しいのだが、とにかく不思議なことだ。 超常的なことと言ってもいいかもしれない。 なぜ、俺がこんな話をするのか。簡単だ。俺は朝起きた時、何やら不思議な能力に目覚めたことをなぜか自覚していた。 昨日までそんな予兆なんて一切なかったし、フィクションなんかである夢の中で神様から力をもらったとかではない。夢の話は覚えていないだけの可能性も否定できないが。 とにかく、朝目覚めた瞬間、俺は能力に目覚めたことを自覚していた。 この能力があれば俺は俺の欲望を満たすことが出来る。 俺は気分上々で準備をして、事務所に向かった。 ★ 突然だが、俺は特殊性癖を持っている。 俺は長身だったり巨乳な女の子好きなんだが、それだけじゃない。 長身、巨乳といった身体的特徴な女性が好きな他、背が低い子が大きくなったり、胸が小さい子が大きくなったり、子どもが大人になったりと女性の身体が俺好みに変わっていく過程が好きなのだ。他にも巨乳のこと貧乳の子、高身長の子と低身長の子の入れ替わりとか逆転モノなんかも好きなんだが、今はそれは置いておこう。 俺が目覚めた能力はこの特殊性癖を現実で起こすことができる能力だった。 女性の身体が変化する過程なんて普通に考えて、現実で発生するわけがない。 故に、創作物の中でだけ楽しんでいたり、自分で妄想に浸っていたりしたのだが、もうそんな必要はなくなるのだ。俺はこの手で、妄想を現実にできるのだ! くっくっく、さて、せっかくだしうちのアイドルたちで試すとしよう。 あぁ、楽しみだなぁっ! 俺はそんなことを考えながら、パソコンのキーボードを叩いていた。 もうちょっと性能がいいPCがほしいんだけどな…。みんなのおかげで最初のころと違って黒字が続いてるし、社長に頼んでみようかな。 「P(名前)さん、おはようございます」 「おう、風花か。おはよう」 俺に声をかけてきたのはうち所属のアイドル豊川風花だ。 23歳と既に成人済みである。ちなみに俺は25歳だ。 まあ、平日の朝っぱらから学生たちは仕事でもないのに来ない。 それぞれ学校でお勉強中である。大人組は他にもいるが、今日は仕事入ってないし、どうせ朝まで吞んでたんだろ。若干1名朝に激弱な大人もいるしな。あ、もしかして道に迷ってるやつもいるかも…。まあ、そのときは電話してくるか。今日は仕事ないし、家にいてくれてるといいんだが…。 「Pさんどうしたんですか?ボーっとして」 「別に何でもないさ。それより、風花こそどうしたんだ?今日は大人組は全員オフだったと思うが」 「そうなですけど、なんだか目が覚めてしまって。とくにやることもなかったので、何かお手伝いできるとこなんてないかな、って」 「オフなんだからゆっくりしてればいいのに」 「それに、Pさんにも会えますし」 「お前はかわいいやつだな。おいで」 風花は優しい笑みを浮かべて、俺の元まで寄ってくる。 そして、顔を少しずつ近づけ、口づけを交わす。 俺と風花は見ての通り、恋愛関係にある。彼氏彼女ってやつだな。 まあ、風花以外にもうちのアイドルたちは一部の年少組を除いて、全員が俺と恋愛関係にある。もちろん、全員認知している。関係者全員公認済みのハーレムである。 とはいえ、そんなこと世間様にバレれば炎上待ったなしなので、俺たちだけの秘密になっている。今まではバレたことはない。彼女たちには悪いが外に出歩いてデートなんかするときに基本的に2人きりになるようなタイミングを作らないようにしている。 さすがに男1人に女複数人を”アイドル、お忍びデート”なんて書くような記者はいないだろう。 事実ではあるが、世間がそれを信じるかどうかは別の話だ。 ということで、こういったタイミング以外で彼女たちは俺と2人きりになる時間がないのだ。 「はい、ストップ」 「えぇ、もうですか?」 「一応仕事中なんでな。これ以上やると歯止めが利かなくなる」 「私はそれでも…」 「人が来たら困るだろ」 「それはわかってますけど…」 「今日の夜は風花のために時間を空けるからそれでいいだろ?」 「それなら、わかりました」 風花は大人組かつ元看護士と言うこともあってか、基本的にはみんなのお姉さんとして面倒も見てくれるしっかり者だ。わがままを言うことなんてそんなにないんだが、俺とのことは別らしい。俺としては風花のわがまま程度ならいくらでも聞いてあげるんだけどな。 亜美真美のわがままはさすがに全部聞いてられないけどな。 風花が離れくれたので俺は仕事に戻る。風花がずっと俺のことを見ているので少しくすぐったいな。 今日は社長も小鳥さんも美咲も劇場の方での仕事があるみたいで事務所は俺1人だ。 あ、誰もいないんだし、能力を試してみるべきか? でも、仕事が手に着かなくなるとあとで困るの俺なんだよな。ああっ、1人しかいない弊害が…。今更、プロデューサーとか増やされても俺とアイドルたちの関係上困るけど従業員躯体増やしてくれてもいいと思うだよな…。 俺と小鳥さんと美咲の3人って、どうなってんだよ!前、社長に聞いたら、ティンとこないとか言われた。なんだよ、ティンって! まあいいや。こんなこと考えても仕事が減るわけじゃないし。まずは仕事を片付けるのを優先するか。 ★ 「お疲れ様でした。すごい集中力でしたね」 「風花との時間を多くとりたかったからな」 「もうっ、Pさんったら」 時計の長針と短針はともに、天を指し、ようやく昼休憩の時間になった。 「せっかくだしどこか食べに行くか?おごるぞ?」 「あの、もしよろしければなんですけど、お弁当作ってきたのでどうかな、って」 「風花の手作りか!?」 「はい…。あの、嫌だったら自分で食べるので」 「嫌なわけないだろ。ありがたくいただくよ」 「ありがとうございます!」 「それは俺のセリフだから。大体、俺が風花の作ってくれた食事を嫌がるわけないだろ。 じゃあ、食べるとするか」 「はい!」 俺と風花は事務所に設置してあるソファに移動し、昼食を摂った。 ★ 「いやぁ、うまかった!ごちそうさま」 「お粗末様でした」 「なあ、今日の弁当って俺の好物で固めてた?」 「はい。栄養バランスは考えてますけど、比較的多くPさんの好きなもの入れたつもりです」 「なんかもう、さすがだな。バランス考えて好物盛りだくさんの料理を作れるほか、基本的に家事はできるし、気配りもできるし、優しいし、体調に何かあっても対応速いし。 一家に一台ほしいレベルだな」 「Pさん以外の家には行くつもりないですよ!」 「俺もこんな素敵な彼女を手放す予定は一生ないな」 「Pさん…♡」 「胸もデカいし」 「台無しです!」 「えぇ…。胸が大きいのも風花の魅力の1つじゃないか」 「Pさんが喜んでくれるのは嬉しいですけど、それとこれとは話が別です!」 「俺が喜んでくれるのは嬉しいのか」 「え?まあ、それは」 風花のバストは93cmと765プロで一番大きい。 本人は気にしているようだが、俺はさっきも言ったみたいに大きい胸は好きなのでまあ、いろいろとお世話になっている。 まあ、本人曰く、俺が喜んでくれるなら嬉しいらしいから俺がもっと喜ぶようなことをやるとするか。幸いなことに、まだ昼休憩の時間はある。 俺は風花の背中に手を回し、ブラジャーのホックを外した。 「Pさん、まだお昼ですよ?」 「大丈夫、風花が思ってるようなことはしないから」 「へ?」 俺は風花の胸が大きくなるように念じた。 今日もそうだが、風花は基本的にゆったりとしてスタイルが目立ちにくい服を好む。 それは、風花自身があまり大きな胸をよくは思っていないからだ。 対俺限定でよかったと思ってるらしいが。 風花は胸大きいけど、太ってるとか言うわけじゃないんだからもっと堂々とした服装をすればいいじゃないかと思う反面、衣装ならまだともかく、そんなの他の男に見せたくないとも思う。複雑な男心というやつだな。 少し話はそれてしまったが、そんな体のラインがわかりにくい服装をしている風花も胸が目に見えて大きくなっていく。 「え!?私の胸が大きくなって!ど、どうなってるんですか!」 「これはすごいな…」 「Pさん、何言って!きゃんっ!まだ大きくなってる!?」 出来れば服を脱がせて見たかったが、それは夜のお楽しみとして取っておくとするか。 風花の胸はどんどん大きくなり、俺の手ではとても収まりきらないほどのサイズになり、肥大化を止めた。 「デッカ…」 「Pさん!何か知ってるんですよね!?」 「何を根拠に」 「こんなことになってるのに落ち着きすぎです!普通はパニックです!」 「確かに」 「それに、これって以前言ってたPさんの好きだ、って言ってたシチュエーションですよね?」 「よく覚えてたな」 「えっと、それは…。っと、そんなことはどうでもいいんです!説明してください!」 「わかったよ」 俺はなぜか今日朝起きた時にこの力に目覚めていたことを風花に話した。 「俄かには信じがたいですけど、実際にこんな体にされたら信じるしかなさそうですね…。 も、元には戻るんですよね!?」 「多分な」 「多分!?」 「試してみるか」 俺は今度は風花の胸が小さくなるように念じた。 すると、風花の大きく膨らんだ胸が今度はどんどん萎んでいく。 「よかったぁ。元に戻らなかったらどうしようかと」 だが、ここで元に戻すだけだと面白くないよな。 俺は元のサイズに戻っても能力を止めなかった。 「あれ?なんだか、普段より小さいような…。はっ、Pさん!もしかして! 待ってください!私の胸がっ!あぁぁ…」 風花の胸はどんどん小さくなり、先ほどまであった豊かなふくらみはどこにもなく、真っ平な更地になってしまった。 「完全にぺったんこになったな」 「そんなぁ…。なんてことするんですか!」 風花は自分の胸をペタペタと触り、俺に怒りを向けている。 「何怒ってるんだよ」 「当たり前じゃないですか!」 「当たり前?お前は自分の胸のこと気にしてただろう?」 「そ、それは!そうですけど…」 「これなら胸が大きいとかで肩が凝ることもないし、セクシー系の仕事の割合も大きく減らせることもできるし、何よりお前が大きいから視線が気になるとか言ってたのも解消されるだろう。風花にとっていいこと尽くしじゃないか。何がダメなんだ?」 「それは、その…」 「ん?」 「Pさんが…」 「俺が?」 「Pさんが大きなおっぱい好きだからです!」 「俺が大きいおっぱいが好きだったらなんでお前も胸が大きくないといけないんだ?」 「だって!」 「俺は大きい胸は好きだが、別に小さい胸だから嫌いなわけじゃない。 そんなんだったら千早とか真とかこのみとも関係を持ったりしていないさ。 それはあくまで俺の趣味嗜好であって、絶対条件じゃない」 「それでも戻してください!」 「なんで?」 「私が1番なんです!」 「ん?」 「私が事務所で一番おっぱいが大きくて!それでPさんもおっぱい使って喜んでくれるし! Pさんを喜ばせてあげたいから、おっぱいを大きくしてください!」 「なんだ、1番胸が大きいの自覚して俺のこと誘ってたのか」 「悪いですか!?」 「いや、むしろ嬉しいな。風花がそこまで俺のことを想ってくれてたなんて」 「うぅ……。私は恥ずかしいです……」 「そこまで言うなら戻してやるよ」 「本当ですか!」 「ただし、セクシーな仕事が云々とかあまり言うなよ。一応少しずつ減らしてはいるし、お前好みの清楚系な仕事だって増やしてるんだから」 「はい!それくらい全然大丈夫です!」 「まあ、言われなくても戻すつもりだったけどな」 「へ?」 「別に胸の大小で好き嫌いが変わるわけじゃないが、大きい方が好きなんだから小さくするメリットが俺にないじゃないか」 「あ」 「まあ俺は風花の心のうちが聞けて良かったけどな」 「最低!バカ!」 風花は俺をポカポカたたき始めた。 「おい、やめろよ」 「女心を何だと思ってるんですか!彼女たくさんいるくせにそんなこともわかんないんですか!」 「悪かったって。反省するから」 「本当ですね?」 「ああ」 「それじゃあ、私の胸を」 「戻す前に少しいいか?」 「嫌な予感しかしないんですが、一応聞いてあげます」 「お前のブラ、その状態でつけてみてくれない?」 「………はぁ、まあそれくらいならいいですよ」 「ありがとな」 「こんなことでお礼を言われてもうれしくないですけどね」 風花はため息をつきながら、俺をジト目で見てきた。 風花にジト目されてもかわいいな、くらいしか感想は浮かんでこないんだけどな。 とりあえず、俺は外したブラジャーを風花に手渡した。 風花は少しイヤそうにしながらも、上半身裸の状態になる。 「服越しに膨らみないなとは思ってたが、実際に見ると本当にまな板みたいだな。」 「あんまり見ないでください。その、恥ずかしいです…」 「ちょっと触ってもいいか?」 「話聞いてましたか?」 「ちょっとだけだから」 「もう、ちょっとだけですよ」 「すまんな」 俺は風花の一切膨らみのなくなった胸に触れた。 あんまり、こういう時に例に出すのは失礼かもしれないが、千早よりない気がする。 千早は公表している通り、バストは72cmと最年少の育に並んで事務所内では最もバストが小さい。 そこで勘違いされがちなのだが、別に千早は胸が小さいだけで全くないわけではない。 千早はウエストもかなり細い。なんと55cmである。ちゃんと飯を食っているのか心配になるレベルだ。 というわけで千早は全体的にかなり細いので72cmではあってもわずかな膨らみを感じることは十分に可能だ。 AAカップなのでかなり小さい部類ではあるが、それでもないことはない。 だが、今の風花はどうだろうか。完全に平面である。 触った感触もどこを触っても膨らみ具合は均一なように思う。 そう言えば風花は最近ダイエットしたとかでウエストが細くなったと喜んでたな。 胸の大きさは変わらなかったようだったから俺はあまり気にしてはいなかったが…。 「風花、今、ウエスト何cmだ?」 「えっと、59cmです」 「4cmの減ったのか」 「頑張りましたから。それでいつまで触ってるんですかっ」 「ああ、すまん。えっと、確かこの前亜美と真美が遊んでたからこの辺に」 俺は少し、風花を放置し、探し物を始めた。 「Pさん?」 「あ、すまん。すぐ戻るから悪いが、そのまま待っててくれ」 「もう、自分勝手なんだから」 少しして俺は探し物を見つけた。 「よし、見つけたぞ」 「何を探してたんですか?」 「これだよ」 俺が取り出したのはメジャーだった。 「メジャー?はっ!もしかして」 「まあ、メジャー使ってやることなんて1つしかないもんな」 「本当に最低ですね」 「まあまあ、それじゃあ早速測定しようか」 「すぐ終わらせてくださいよ」 「ああ。えっと、ふむふむ。風花、この事務所で一番バストが小さいの誰か知ってるか?」 「え?えっと、育ちゃんですか?」 「正確には育と千早だな。2人とも72cmなんだよ」 「それがどうかしたんですか?」 「今、事務所で胸が一番小さいアイドルは風花に更新されたよ」 「え!?嘘ですよね!?」 「ホントホント。71cmでギリギリ単独最下位だな」 「そんな……。ホントに戻してくれるんですよね!?」 「それはもちろん。だから、次はブラ付けてみてくれ」 「うぅ……」 風花は恥ずかしそうにブラを付けた。 付けるというよりは肩にかけてるだけになってるな。 「見事にスカスカだな。自分でつけてみた感想は?」 「ホントはここにPさんの好きなおっぱいがあったのにって思ったら虚しいです…」 「ほかには?」 「私って、その、こんなに胸がお、大きかったのかなとか」 風花は顔を真っ赤にしながら感想を上げていく。 「恥ずかしいなら言わなかったらいいのに」 「Pさんが言わせたんでしょ!」 「まあ、そうだな。風花も自分の胸がいかに大きかったか理解したところだし」 「過去形にしないでください!」 「わかったよ。そろそろ昼休みも終わるし、元に戻すぞ」 俺は風花の胸が大きくなるように念じた。 すると、スカスカだった風花の胸元が少しずつ膨らんできた。 風花のブラジャーと風花の間にあった虚無な空間が、盛り上がってくる風花の胸によって徐々に埋まっていく。 目に見えて胸が大きくなるというのは、なんとも不思議な光景ではあるが、風花はどこかホッとしているように見える。 「嬉しそうだな」 「元々は大きくて羨ましいとか言われても、男性の視線が集まるし、男性と話してても視線が合わないし、肩は凝るしで正直いいことなんてないって思ってました」 「持つ者の悩みってやつか。風花の性格的なところも大きいと思うけどな。莉緒とかならむしろポジティブにとらえそうだしな。それ、絶対千早とかには言うなよ」 「わかってますよ。でも、Pさんは最初から私の目を見て話してくれたし、たまに胸に視線が来ているときはありましたけど、それでもほかの男の人とは違って私のことを見てくれてました」 「そう言われるとなんか照れ臭いな」 「それで段々惹かれて、恋人になって、まさかハーレムを築いてるとは思ってなかったですけど」 「それに関しては、言い訳のしようもないな」 「ふふ。それでPさんが私の胸を好きだって言ってくれたから、私は自分の胸のこと好きになれたんです」 「感動っぽいけど、胸の話だと思うとな」 「そうですね。だから、元に戻って嬉しいですよ?あ、でも、Pさんって胸のこと好きなのに話すときって胸に視線があまり行きませんよね?」 「当たり前だろ。特殊な職業だが、営業職みたいなものだし、印象ってのは大事なんだ。ちょっとの悪印象が事務所全体のイメージにつながりかねないからな。話すときは意識的に目を見るようにしてるし、胸が気になるときは離れた時に遠くからチラッと見る程度だ」 「見るのは見るんですね」 「男の本能だからな」 「他所の人相手とか人前では今まで通り自重してほしいですけど、人がいない今なら私相手に自重しなくてもいいんですよ?」 言うまでもなく、それは風花からのサインであった。風花は顔を赤く染めながら、元に戻った胸で俺の腕を挟み、顔を近づけてくる。 俺も風花の顔に自分の顔を近づけていく。 そして、2人の顔が極限まで近くなる。 「風花…」 「Pさん…」 そして、事務所内に昼休みの終わりを告げるチャイムが響く。 「……この続きはまた、だな」 「そんなぁ……」 「ほら、早く服を着る」 「Pさんが胸小さくした後にブラをつけてくれとか変な注文つけてくるからじゃないですかぁ。もうっ」 風花は少しだけふくれっ面になった。 風花は大人組としてしっかりしてるんだが、偶にこういった子どもっぽいところを見せてくれる。そういうギャップが非常にかわいらしいと思う。 ツンデレやらクーデレといったギャップを売りにしているジャンルが人気になるのもよくわかる。実際、伊織がデレたときの破壊力は今でもとんでもないと思う。 「今、他の女の子のこと考えてますね?」 「いつも思うんだけどさ、なんでわかるの?」 「乙女のレーダーの感度を舐めないでください」 「自分で乙女とか言うんだな」 「何か?」 「いいや、なんでも」 風花が見るからに不機嫌になってしまったな。自分の胸で遊ばれ、キスはお預け、その上、他の女の子のことを考えていたとなると仕方ないな。全面的に俺が悪いな。 「風花」 「なんで、んっ」 俺は風花に一瞬だけキスをした。 「これで今は勘弁してくれ」 「これくらいで私の機嫌が直ると思ったら大間違いですよ?」 にしてはちょっと嬉しそうじゃねえか。 「どうしたらいい?」 「今日の定時後の時間、私に全部ください」 「それくらいでよければいくらでもやるよ」 「約束ですよ?」 「ああ」 風花はようやく機嫌を戻してくれたようだ。 機嫌悪そうにしてたのも俺から言質取るための演技だった可能性も大いにあるが、そこは突っ込んではいけない気がする。 風花って普段は大人しいけど、あっちの時は激しいんだよなぁ。 帰る前に精力剤でも買っておいた方がいいかもしれんな…。

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