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午前中に社内での仕事を片付けた俺は車に乗っていた。 向かう場所は都内某所の高校。 決して女子高生の姿を堪能しようとかそういった邪な気持ちで向かっているわけではない。 うちの事務所は基本的に学業を疎かにしてまで仕事をやらせるようなスタンスではない。 そのため、基本的には学業優先。ただ、どうしても仕事の都合上、学生であっても平日に駆り出さなくてはならないときがある。 そういうときも丸1日学校を休むのではなく、参加できる時間までは参加させるのだ。 つまり、俺は仕事に向かうアイドルを迎えに高校に向かっているのだ。 俺が学校の裏門付近に着くと、すでにその子は俺を待っていた。 その子は俺の車を見つけると、車の方に少し歩いてくる。 俺は車のスピードを緩め、適当なところに停めた。 俺が車を止めたのを確認して、彼女は少し小走りで向かってきた。 「お疲れ、P(名前)サン」 「お疲れ、涼」 助手席に誰もも乗っていないことを確認してから助手席に乗り込んできたのは松永涼。 もはや紹介するまでもなく、俺の担当アイドルである。 まあ、うちのアイドルで俺の担当じゃない子は1人たりともいないんだけどな。 涼はしっかりシートベルトをしめた。 涼のデカい胸が強調されているが一瞬だけ見て、記憶にしっかり焼き付けた俺は車を発進させた。 「アタシが最初なのか?」 「見ての通りだ」 「そんなにアタシに最初に会いに来たかったのか?」 そう言って、涼は少しばかり胸を張る。 俺に対しての武器がよくわかっているようだ。 でも、運転中はやめてほしい。 つい、視線を奪われて事故でも起きたりしたら洒落にならない。 「ルート的に涼を最初に迎えに行った方が早く着きそうだったから、涼が最初なだけだ」 「ちぇっ、つまんねえな」 涼は拗ねたような様子でドアの腕置きに肘をつき、外の景色を眺め始めた。 もし、松永涼という存在をメディアを通してしか知らない人がこんな姿を見たら驚くかもしれない。 熱血でクールなロックシンガー。それが世間の松永涼の評価。 そんな涼がこんな年相応とも少し子どもっぽいとも言える姿を想像なんてできるはずがない。 だが、よくよく考えれば決しておかしなことではない。 松永涼は高校3年生の18歳なのだから。 「俺は誰か1人を優先したりしないなんて今更わかりきったことだろ?」 「それでも女ってのは、愛した男に1番に想ってほしいんだよ」 「全員い」 「全員1番とかそんな小学生の運動会みたいなのいらねえから」 「……。さいですか」 「まあ、Pさんのことだし別にいいけどな」 そう言って、涼は「ん~」と手を組んで腕を伸ばしながら、前を向き直す。 「でもな、Pサン」 「なんだ?」 「せっかく2人きりなんだし、キスくらいしてくれてもいいんだぜ」 「なんだ、急に奏みたいなこと言いだして。  大体運転中にキスとかしたら事故るだろ」 「おいおい、Pサン。  2人きりの時にほかの女の名前出すなよ。  大量のアイドル誑かしてるくせにそんなこともわからないのか?」 「それは失礼。  というか、まさに今、ほかの女を迎えに行ってるとこなんだけどそれはいいの?」 「今が2人きりってのが重要なんだよ  それに誑かしてるのは否定しないのかよ」 「見方によってはそう見えてもおかしくはないしな。  ちゃんと全員愛してるんだけどな」 「あーあ、最低のプロデューサーに捕まっちまったな」 「おいおい、プロデューサーとしてはめちゃくちゃ優秀だろ?」 「そうだった。最低なのは男としてだったな」 そんなことを話していると、信号が赤に変わった。 俺はゆっくりとブレーキをかける。 1人で乗っているときならともかく、誰かを乗せているときには少しでも快適に思ってほしいからな。 「涼」 「なんだ、んっ!」 俺は俺の呼びかけに俺の方を向いた涼の唇を俺の唇で塞いだ。 そして、舌を涼の口にねじ込み、涼の舌と絡ませる。 涼はいきなりのことに目を見開いて驚いていたが、すぐに俺に合わせ始めた。 涼のきれいな顔がすぐ目の前にある。 涼はおっぱいのあるイケメンなんて評価をされることもある。 実に正しい評価だ。 涼はそこら辺の男、悔しいが俺よりもイケメンだ。 女性でイケメンと呼ばれる人たちは大体、顔面偏差値が高い。 かわいい方ではなく綺麗な方で。 涼もまた、その例に漏れない。 そんな涼を独り占めしているという優越感が俺の中に沸々と湧き上がってくる。 だが、俺は惜しい気持ちはありながらも涼から顔を離す。 顔を離した時の涼の表情はとても切なそうだったが、ここで流されてはいけない。 「そろそろ信号が変わる。  続きはまた後でな」 「…わかったよ」 「いい子だ」 俺は涼の髪型が崩れない程度に頭をなでる。 信号が変わり、俺は車を発進させた。 ★ 俺が訪れたのはこれまた都内某所の高校。 俺が迎えに来たもう1人の今日のメンバーは木村夏樹。 夏樹も助手席を確認した。 しかし、既に助手席は涼が座っているため、おとなしく後部座席に座った。 「お疲れ、2人とも」 「「お疲れ」」 夏樹は仕事の時と同様のリーゼント。 実に決まっている。今日は横流しバージョンか。 夏樹も涼と同様、おっぱいのついたイケメンと呼ばれている。 おっぱいは涼の方が明らかにデカいけどな。 「シートベルトは締めたか?」 「ああ、OKだ」 「じゃあ、行くぞ」 俺は車を発進させる。 「それにしても、アタシの方を先に迎えに来てもよかったんじゃないか?」 「効率よく現場に向かうには涼を先に乗せたほうがよかったからそうしただけだ。  なんだ、そんなに俺と一緒にいたかったのか?」 「当たり前だろ。アタシだけじゃなくてPさんに手籠めにされたアイドル達はみんなそう思ってるよ」 「手籠めって、人聞きが悪いな。  他に言い方ないの?  あながち間違ってないけど」 「間違ってないならいいだろ」 「んー、まあいっか」 「いいのかよ」 「要は俺にお前らがメロメロってことだろ?」 「否定はしないけど、言い方」 「ってかメロメロって今時使わねえだろ。  Pサン、25にしては言葉遣いがおっさんだよな」 「ちょっと涼ちゃん。  俺の心に急にナイフ突き立てるのやめてくれない?  急すぎて受け身取れないんだけど」 「アハハ、気を付けるよ」 ★ そんな会話していると、またしても都内某所の高校に着いた。 迎えに来たのは多田李衣菜。 李衣菜もすでに待っていて、俺の車を見ると満面の笑みを浮かべ、駆けてくる。 ロックなアイドルを謳ってはいるが、3人の中で1番かわいいのは李衣菜だろうな。 2人はおっぱいの着いたイケメンと言われるだけあって美人だしな。 お疲れ様、というあいさつを交わした俺たちは李衣菜がシートベルトを締めたのを確認して出発した。 あとは現場に向かうだけだ。 「なんで私が最後なのーっ!」 「それはもう説明した」 「え?いつ?」 「夏樹を乗せた時」 「私聞いてないじゃん!」 「わかったよ。夏樹、パス」 「まったく、仕方ないな。  Pさんはだりーよりアタシと先に会いたかったんだと」 「そんなわけないでしょ⁉️  ……え?ないよね?Pさん?」 「いやいや、夏樹の言う通りだろ。  Pサンはアタシと最初に会いたかったんだから」 「…だりー、冗談に決まってるだろ。  Pさんはいつだってアタシたちのことを平等に考えてくれてるんだからな。  だりーが最後なのは時間効率的な問題だってさ」 「むぅ、なつきちの嘘つき」 「悪い悪い。ちょっとからかってみたくなっただけだから、そんな拗ねないでくれよ、な?」 「別に拗ねてないもん。  というか、なつきちって意外と乙女なところあるよね」 「アタシはこれでも歴とした乙女なんだけど?」 「いや、そうなんだけどさ。  私のことからかってきたくせに涼ちゃんがマウント取ったらさらっと引いてきたからさ」 「夏樹は俺の前だと結構乙女な表面を見せてくれるぞ」 「Pさん⁉️」 「へぇ、やっぱりそうなんだ」 「基本かっこいいんだけどさ、ふとした時に甘えてきたりしてかわいいんだよな。  キスしたら顔真っ赤にするときもあるしな。  あ、それは涼も一緒か」 「「Pさん(サン)!」」 「おっと、これ以上は仕事に支障をきたすかもしれないからやめておこうか。  お前ら2人が顔真っ赤なまま仕事に入られると困るからな」 横と後ろからお前のせいだろ、と言いたげな非難の視線が飛んでくるが俺は気にせず、車を走らせ続けた。 ★ スタジオで収録が始まった。 今日の3人の仕事はロックについて語るというもの。 当然3人だけではなく、俳優や芸人などその分野に詳しい人たちも参加している。 ちなみにだが、李衣菜は素人兼にわかポジションとしての参加である。 最初に企画を伝えた時は李衣菜も不満げだったが、そこは17歳とは言えプロのアイドル。 すぐに切り替えたようだった。 3人ともしっかりと自分の役割を全うしているようで安心した。 まあ、小中学生やりあむじゃないんだからそこまで心配はしていなかったけどな。 収録は順調に進み、無事に終了した。 俺は時間を確認して、直帰する旨を事務所に報告した。 帰り支度を終えた3人を連れた俺はTV局を後にした。 ★ 車の中では今日の収録についての反省について俺を含めた4人で話し合っていた。 反省と言っても、明らかなミスをしたとかそういうことではない。 エピソードトークをもう少し簡潔にした方が、とか、話を振られたときの対応が、とか、まあそんな感じの細かい部分だ。 そういった反省内容は少なくなることはってもなくなることはないと俺は考えている。 それはこの子たちに問題があるわけではない。 今回の反省を活かせたら次はもっとこうした方が、となっていくのは目に見えている。 だから、この内容を必要以上に深堀する必要はないのだ。 まあ、この3人は基本まじめだからな。 「さ、反省はここらでいったん終了だ。  3人ともこれからどうするんだ?」 「そんなもん決まってるだろ」 「せっかくPさんと一緒なんだ」 「楽しまないとだよね!」 「ちゃんと連絡はしておけよ」 「アタシはもうしてあるぜ」 「アタシも」 「私も」 「そりゃ、準備のいいことで」 俺はどんなプレイをするか考えながら車を自宅まで走らせた。 ★ 家に着いた俺はまず車を停めに行く。 案の定と言うか何と言うか、3人は時間ずらして入らなくていいのか、と聞いてくる。 この展開めんどくさいから次からは事前に何かしら説明しておくべきか。 俺は3人の社会からの認知年齢を5歳くらいに下げた。 つまり、世間的にはこの3人は5歳なのだ。 高校生のこの子たちを見て、アイドルの松永涼、木村夏樹、多田李衣菜だと認識できなくなっているはず。 部屋に入り、俺は3人の社会認知年齢を元に戻した。 その後、少しのんびりしてから俺は3人に能力について話した。 本人たちが能力を実感していないせいか、3人に心配の目を向けられた。 「えっと、働きすぎて疲れてるんじゃない?  Pさん、今日はゆっくりして早く寝たほうがいいんじゃ…。  ほら、私たちがちゃんと看病するから」 李衣菜に心配の声をかけられた。 夏樹と涼も同じようなことを促してくる。 「まあ、そうなるよな。  百聞は一見に如かず、だ。  実際に体験してもらった方がはやいか」 「いや、起立って。学校じゃないんだから」 とは言いつつも、夏樹は指示に従ってソファから立ち上がった。 「俺たちの前に来てくれ」 「はいはい」 夏樹は俺たち3人の前に立った。 「よく見てろよ」 俺は能力を発動させた。 涼と夏樹は初対面の相手によく同じような印象を抱かれることが多い。 それは、意外と小さい。というものである。 涼は160cm、夏樹は159cmと2人とも女性の平均身長より少し大きい程度なため、決して小さいというわけではない。 だが、何度も言う通り、この2人はおっぱいのついたイケメンと言われるほどの顔である。 故に、背が高い印象を勝手に持たれていることが多いのだ。 夏樹と李衣菜の身長差も6cmほどと思ったよりも差がない。 2人とも面倒見がいい姉御肌な気質なので余計にその印象は強くなる。 ならば、そのイメージを実現させればいいじゃないか、と俺は思ったわけだ。 俺たちの目の前で夏樹の身長がググッと伸びていく。 夏樹は徐々に高くなっていく視線に「え?え?」と戸惑いの声を上げた。 俺の横に座っている2人は口をあんぐりと開け、夏樹の背が高くなっていく様子をただ見ていた。 涼のこんなマヌケな表情はレアだな。 俺は夏樹を180cmにして成長を止めた。 「あんまり違和感ないな」 「いや、待ってくれPさん!  これ一体どうなってるんだ!」 「ちゃんと話したじゃないか。  身長とか胸とか年齢とか自由に変更できるって」 「確かに言ってたけど、まさか、本当に…」 「信じられない…」 3人は目の前で起こった出来事に混乱しているようだ。 「でも、Pさんが言ったみたいにその身長でもなつきち全然違和感ないね。  やっぱりなつきちカッコいいから背が高いのが似合うんだね」 「背が高いのが似合うのって言うのも変な言い方だが、そういうことだろうな」 「本人のアタシからしたら視界が高くて違和感が半端ないんだけどな」 「でも、夏樹メチャクチャスタイルもよく見えるし正直羨ましいな」 涼はそう言うとソファから立ち上がり、夏樹の横に並ぶ。 李衣菜も「あ、私も」と夏樹の横に並ぶ。 こうして3人が並ぶと、夏樹の大きさが際立つな。 「ホントに大きいな。夏樹を見上げるのはちょっと変な感じだな」 「それはアタシも同じだよ」 「私としてはなつきちが大きいと安心感がすごいというか。  ただでさえカッコいいのにさらにカッコよく見える気がする」 「アハハ!それは光栄だな。  ありがとな、だりー」 夏樹はそう言いながら、李衣菜の頭を撫でる 「今のなつきちにこんな風に頭を撫でられたらそこら辺の女の子ならコロッとなつきちに堕ちちゃうかもね」 「いや、身長が少し伸びたくらいで大げさだろ」 「全然大げさじゃないと思うよ。ねえPさん」 「ん?まあ、そうだな。  同じ顔をしていても背が低い場合と背が高い場合を比較すれば背が高い方がカッコよくみられるだろうな。  結局そういう印象は背が高いとカッコいい、低いとかわいい、みたいなふわっとしたイメージも関係してくるだろうからな。  涼も言っていたが、背が高くなったことで別に体の比率自体が変わったわけじゃないのにスタイルがよく見えるのも一因かもな。  まあ正確には顔の大きさはそんなに変わってないだろうから、頭身は伸びてると思うがな」 「それなら、涼ちゃんも背が伸びたら似合うんじゃないの?」 「まあ、そうだろうな」 「それじゃあ、涼ちゃんも大きくしてみてよ」 「別に構わないが、涼はいいのか?」 「問題ないぜ。Pさんが大きい女が好きだってのは知ってるからな。  いくらでも大きくして構わないぜ」 「それじゃ遠慮なく」 俺は涼にも能力を使った。 涼も背が伸びていき、夏樹と同じ身長になったところで成長が止まった。 「なんか、身長が伸びていくのって変な感覚だな」 「わかるぜ、視界が高いのも何となく落ち着かないよな」 「確かにな。床が普段より遠いもんな」 「おぉっ、やっぱり涼ちゃんも長身が似合うね」 「そうだな」 「そうか?自分だとピンとこないんだよな」 「アタシも」 「それもそうかもな。  それなら、お前ら、自分の画像検索してみろよ」 涼と夏樹は怪訝そうな顔を浮かべながら、俺の指示に従い、スマホで自分の画像の検索を始めた。 「え?」「は?」 2人がほぼ同時に声を上げた。 「夏樹もか?」 「そうみたいだな」 「え?何々?どうしたの?」 「アタシたちがデカい」 「いや、それは見たらわかるけど」 「そうじゃなくて、画像のアタシたちもデカいんだよ」 「へ?」 「ほら、だりー、これ」 夏樹が李衣菜に自分のスマホを見せる。 「うわっ、すごっ、脚長っ」 「Pサンの仕業か?」 「仕業って…。  いや、まあそうだけども」 「どうなってんだ?」 「俺はお前らの身体自体もそうだけど、世間の認識しているお前らの身体も自由に弄れるんだよ」 「えっと、どういうこと?」 「簡単に言うと、お前たちはもともとその身長だったことにできるってことだ」 「じゃあ、この格好で学校とか仕事に行っても驚かれないってことか?」 「そういうこと。ここにいる4人以外は2人はもともとその身長だって誤認しているわけだ。  そうすると、不思議なことに写真や動画、俺たち以外の人の記憶も改変が発生するみたいだ」 「とんでもない能力だな」 「俺もそう思う。  で、どうだ?でっかい自分を客観的に見た気分は」 「自分で言うのも恥ずかしいが、スタイルよく見えた」 「アタシもだ」 「お前らの場合、その身長のままでも仕事に支障とかは起きないだろう。  むしろ増えるかもしれん。どうする?しばらく高身長のまま過ごしてみるか?」 「Pさんはアタシたちがデカいと嬉しいのか?」 「言わずもがな嬉しいに決まってる」 「じゃあ、アタシは構わないぜ」 「アタシもだ。  あ、そう言えば今、アタシたちどれくらいデカいんだ?  Pさんと同じくらいか?」 「いや?」 俺はソファから立ち上がり、2人に並ぶ 2人は180cm、俺は175cmなので俺の目線は2人のものよりわずかに下に来る。 「見ての通り、お前らの方がデカい」 「そっか、Pさんよりデカいのか。180cmくらいか?」 「ぴったり180cm」 「なあ、Pサン。今はこれでもいいけどさすがに180cmだと目立ちそうだし、帰るときは少し小さくしてくれないか?170くらいで」 「あ、アタシも」 「OK」 「ねえねえ、Pさん。  私にも能力使ってよ」 「そうだな。李衣菜はどんな身体になりたいんだ?」 「うーん、そうだなぁ。  やっぱり背は高い方がいいかな。ロックだし」 「背が高いとロックなのか」 「だりーが言うならそうなんじゃねえの?」 「夏樹、丸投げするなよ」 「あ、あとね。胸も大きくしてほしいな。  みくちゃんとか私と身長変わらないくせに、胸は大きいんだよね。  年下なのにズルいと思ってたんだ」 「へえ、李衣菜がそんなこと考えてたなんて意外だな」 「正直、昔はそこまで思ってなかったんだけど、Pさんが巨乳好きだからね」 「俺のせいだったのね。  まあ、李衣菜の要求はわかった。  じゃあ、早速行くぞ」 俺は李衣菜にの能力を使った。 李衣菜の身長がグングングングン伸びていく。 俺の身長を超え、涼と夏樹を超えてもまだ止まらない。 「え、いや、ちょっと待ってっ!」 俺たち3人の首の角度はどんどん大きくなり、真上を見上げる状態にまでなった。 李衣菜の成長に伴い、部屋も大きくなっていく。 以前、凛の時と同じようだが、今回違うのは部屋の高さだけが上がるんじゃなくて、部屋にあるものすべてのサイズが李衣菜基準のサイズに大きくなっていることだ。 できるかな、と思ってたけどできたな。 俺たちの周りのものが大きくなっているので、俺たち自身が小さくなっているような錯覚を起こしてしまう。 そして、伸び続けていた李衣菜の身長はついに止まる。 見上げすぎて首がつらくなってきた。 李衣菜は俺たちの背が膝にも届かないほど巨大化した。 「めちゃくちゃデカくなったな」 「これじゃあ、スタイルがいいかどうかわからないな」 「ちょっと、Pさんっ!」 「ん?ご希望通り大きくしただろ」 「大きすぎでしょ!」 「ちょっと首がつかれてきたからしゃがんでくれないか?」 「大きくしたのPさんじゃん、まったく」 李衣菜は床に座った。 だがそれでも李衣菜の方が大分デカい。 「なんていうか、デカすぎて言葉にできないって言うか…。  なあ、Pさん?あれ、Pさん?」 夏樹が俺を見るためにずっと上を向いていた顔を横に向ける。 だが、そこに俺はいなかった。 「どこ見てんだよ」 俺は下から夏樹に声をかける。 「え?」「ん?」 涼も不思議に思ったのか夏樹と一緒に俺を見下ろした。 「え?Pサン、縮んでねえか?」 「お前らが上を見上げている間に、お前らをデカくしたんだ。  3m50cmで俺のちょうど倍かな」 「アタシたち、そんなに大きくなってるのか。  それでもここでは小人になった気分だぜ」 「まったくだ。大きくなった気がまるでしないな」 「2人の身長は今はいいの!  私のことが先でしょ!」 李衣菜の声が上から降ってくる。 「なんだよ、うるさいな。  大きくしてあげたじゃないか」 「限度があるでしょ!  っていうか胸大きくなってないじゃん!」 「何言ってんだ。今の李衣菜は世界で1番胸がデカいだろ」 「そういうことじゃない!  Pさん、わかっててやってるでしょ!」 「当たり前だろ」 「当たり前なのかよ」 「そりゃそうだろ。  ここまでデカくしたら面白くならないかなって」 「悪意しかない!」 「というか、李衣菜は何メートルあるんだ?」 「10m」 「10m!?」 「アタシたちの約3倍じゃないか。  よかったな、そんなに大きくなれて。  ロックなんだろ?」 「こんなに大きいのはロックじゃない!」 「李衣菜のロックは難しいな。  まあ、しばらくは戻すつもりないし、そのままでよろしく。  しかし、まあ、あれだな。お前らも2人も改めてスタイルがいいな」 俺は涼と夏樹の視線を向けた。 俺の視線の少し下くらいにちょうど彼女たちの脚の付け根がある。 このことの意味が分かるだろうか。 2人の身長のちょうど半分の高さの俺の視線の少し下に脚の付け根があるということは、彼女たちの脚がいかに長いかを暗に示している。 別に脚だけ特別に伸ばしたわけではない。 そのまま、大きくしただけだ。 約半分脚といっても過言ではないほどの神スタイルである。 「なんだよ、藪から棒に。  ほめても、おっぱいくらいしか出ないぜ?」 「十分すぎるな」 「涼も随分と変わったな。  昔は拓海と一緒に胸なんかデカくても邪魔なだけ、とか言ってたのにな」 「昔は昔。今は今だ。  Pさんを好きになって、こんな関係になって、Pさんが大きな胸を好きなの知って、初めて胸がデカくてよかったって思えたよ」 俺から視線を外し、互いの顔を見ながら話し合う2人。 今の涼、夏樹と李衣菜は7mほどの身長差があるが、俺に言わせてみれば、1つ大きな共通点がある。 3人とも俺を見下ろしてくれないと、見上げても顔が角度的にちゃんと見えない。 涼に関しては胸もデカいから尚更だ。 「確かにPさんは大きな胸が好きだもんな。  あ、そうだ。よいしょっと」 「お、おい、夏樹!」 夏樹は膝を曲げ、しゃがむと、俺のわきの下に手を入れ、そのまま軽く持ち上げた。 「やっぱ、これだけ身長差があると軽いな。  思ったより簡単に持ち上がった」 「さすがにこれだけ浮くと怖いな」 ひょいっと持ち上げられた俺は恐らく1mほどは足が地上を離れているだろう。 夏樹の大きな手に支えられているとは言え、これは少々怖い。 「すぐにそんな怖さ忘れちまうさ。  ほれっ」 「きゃんっ」 「むぐっ」 夏樹は俺を反対側に向けると、そのまま涼の胸に顔から俺を突っ込ませた。 ただでさえ90cmとうちでも上から数えたほうが圧倒的に早いほどの爆乳だった涼の胸は本人たちからしてみればなにも変化はないかもしれないが、俺視点ではとんでもない大きさになっている。 「どうだ、Pさん?  涼の胸は?」 最高だ、とは言ってみるものの、顔から突っ込まれているため、喋ってもむがむがなどと言った言葉にしかならない。 「んっ。Pさん、くすぐったいな」 俺の息に涼が反応した。 だが、そんなこと知ったことではない。 俺はこの感触をもっと堪能すべく、夏樹に支えられたまま、涼の胸により突っ込んでいく。 「ったく、いたずら好きなPサンだな。  夏樹、パス」 「ん」 俺の脇腹辺りを何かが触る。 すると、夏樹の手の感触が俺の脇からなくなった。 「よいしょ、っと」 どうやら、俺は夏樹から涼に”パス”されたようだ。 涼は俺を受け取ると、脇のあたりに手を当てるように俺を持ち直した。 そしてそのまま俺を自分の顔の前まで少し持ち上げた。 「子どもみたいに小さくなって随分といたずらっ子になったんじゃないか?」 「いや、俺が小さくなったわけじゃないんだけど」 「アタシたちから見たらPさんの方が小さくなってるんだから別にいいだろ」 「いや、まあ、いいけど」 「にしても、なんて言うかあれだな」 「あれ?」 「何って言うか、ちっちゃいPサンはかわいいなっ」 「んぐっ!」 涼は俺をギュッと抱きしめる。 涼の豊満なバストが俺の上半身を包む。 「それはわかるな。こう母性が刺激されるっていうかな」 「そうなんだよっ。こんなに小さいと子どもみたいだし。  Pサンだしでもうこうグッとくるって言うかなっ」 「あのー、盛り上がってるところ悪いんだけど」 夏樹と涼が話していると、2人よりはるか頭上から声がする。 うん、李衣菜だな。すっかり忘れてた。 「おお、だりー。すっかり忘れてたな」 「これだけ大きいのに忘れるとかあるの!?」 「アタシもすっかり忘れてたぜ」 「俺も」 「なんでっ!?」 「なんか小さいPサンがかわいくて」 「同じく」 「涼の胸が素晴らしくて」 「私の存在感っ」 李衣菜のツッコミが冴えわたっている。 「Pさんもなんでここまでしておいて放置なの!?」 「今は10mサイズのプレイは望んでないから?」 「じゃあなんでこんなに大きくしたのっ!?」 「気分?」 「適当っ!?」 「でも不思議なことに大きい女が好きな俺だが、ここまで大きい李衣菜に興奮しないんだよな。なんでだろ」 「なんかめちゃくちゃ失礼なこと言ってる?  ふーん。涼ちゃん、それちょっと借りるね」 「え?あ、ああ…」 李衣菜はそう言って、俺を涼から奪うと、右手で握り、持ち上げた。 10mの李衣菜に持ち上げられるということはさっきまでより遥かに高く持ち上げられてしまった。 目の前にあるのは李衣菜の巨大な顔。 下は…怖いから見ない。 李衣菜が手を離したら多分死ぬ。 俺は李衣菜にしっかりと握られ、顔と肩のあたりまでが手から出ている。 しかし、腕はしっかりと彼女の手の中にある。 つまり、身動きが取れないということだ。 「Pさん。私、Pさんの女だよね?」 「言い方はあれだが、そうだな」 「そんな私に対して興奮しないとか…。どういうこと…?」 「いやぁ、うーん」 「ねえ、わかってる?  今のPさん、私が力入れたら簡単に潰れちゃうんだよ?」 「うーん、なんかあれなんだよな。  李衣菜」 「何?」 「頑張ってもらってるとこ悪いけど、顔赤いぞ」 「えっ!?嘘!?」 「ホントホント。李衣菜はそう言うの向いてないって  普段通りの李衣菜が一番だから。  あと、解放してもらっていい?」 「え?あぁ、うん。  えっと、どこに置いたらいいかな」 「重くないなら手の上で構わないよ」 「今のPさんなら全然問題ないよ」 李衣菜は俺を左手の上に移すと、右手を左手の下に置いた。 なんか人形にでもなった気分だな。 俺は李衣菜の手の上で小便をするときのようにズボンを少しだけ脱ぎ、息子を露出した。 「ちょっとっ!?  いきなり何脱いでるのっ!?」 そんなことを言いながらも手で俺を支えているせいか、自分の目を覆うようなことはせず、俺の息子をしっかりと見ていた。 「さっきは興奮しないとは言ったが、俺の趣味的にこのサイズの李衣菜に興奮しないわけないだろ。証拠にもうギンギンなんだよ」 「え…。ああ、これで勃起してるんだ。  こんなにちっちゃいと勃起してるのかわからないね。  って、あれ?今、ビクッてした?」 「無自覚なんだよなぁ。李衣菜はそう言うのでいいんだよ」 「え?そう?  えっと、こんな粗末なちんこで私のこと満足させられるかなぁ?」 「そう言うのは求めてない」 「えー。難しいなぁ」 「李衣菜はありのままでいてくれ。それが一番魅力的だから」 「うーん、まあいっか。  せっかく、ちんこ大きくなってるみたいだし気持ちよくしてあげるね」 「頼むわ」 「よーし、でもどうしようかな。  こんなに小さいとフェラも難しそうだしな」 そういうのなんだよっ! 李衣菜みたいな子はこういうのが刺さるよなぁっ! 「うーん。しごくのも難しそうだしな。しごくっていうかつまむ感じになりそうだしなぁ」 李衣菜は「うーん」と考えながらようやく何か決めたように顔を俺に近づけてくる。 俺の身長と変わらないほどの大きさの顔が近づいてくるシチュはそれだけで興奮する。 李衣菜はうえーっと舌を出す。 そしてその巨大な舌で俺の息子を舐めた。 大きさの差がありすぎて舌の先の方で舐めるだけにはなっている。 正直気持ちよくはないが、滅茶苦茶いい。 李衣菜は今度は咥えてきた。 しかし、俺の息子は今の李衣菜に対して小さすぎる。 俺の息子は李衣菜の唇を少し超えるくらいに収まっている。 李衣菜はわずかにはみ出した俺の息子の先をペロペロと再度舐め始めた。 だが、これはさっきまでとは違い、思わず「うっ」とか「ぐっ」といった声が漏れる程度には気持ちがいい。 それを認めた李衣菜はにやりと笑った。 そして、舌でなめまわすスピードが上がる。 俺の息子の先の方だけではあるが巨大な舌で舐められているという事実もあり、俺は自分でもびっくりするほど早く李衣菜の口の中で果ててしまった。 なんとなくわかってはいたが、シチュエーションも相まって射精までのスピードが速くなってるな。 まあ、しょうがないな。 俺は李衣菜の手の上でバタンと仰向けに倒れる。 「うーん、やっぱり量も少ないかな…。  って、Pさん大丈夫?」 「ああ、色々込みでめっちゃ良かった」 「ならよかったけど、私は全然満足してないんだよね」 「へ?」 「Pさん、もうちょっと付き合ってね」 「アタシたちのことも忘れてもらっちゃ困るぜ」 「ああ、Pさん。アタシたちにも付き合ってもらうからな」 下から涼と夏樹の声がする。 俺はどうやら今日は眠れないかもしれない。

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