41.シーサイドジムDストーリー2前編(Seaside Gym D Story 2 Part 1) (Pixiv Fanbox)
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ジム生徒の皆さん、こんにちは!
そして、お待たせしました!
今回は半年ぶりとなる、シーサイドジムDストーリーの公開です。
今作の物語の原作者はdaipinさんです。
シーサイドジム生徒のおひとりですが、小説も書かれていて、ピクシブでご自身の物語も公開されています。
そんなdaipinさん、もう本当、ものすごく暴力的で読みごたえのある物語を書かれます!
ここではdaipinさんの物語に、僕がイラストを添える形での公開となります。
さて今回は、ジムの中でも飛びぬけて勝気でオス度の高い海生が主人公として登場し、屈強な敵を相手に奮闘します。
注意)
今回は普段よりも過激な暴力表現が含まれておりますので、苦手な方は閲覧時にご注意ください。
それではDストーリー、スタートです!
1.海生の闘い前編(Kaisei's Battle Part 1)
地下格闘場のケージリングに2人の男が対峙していた。1人はシーサイドジムのコーチの弟の海生、そしてもう1人は、筋骨隆々の大男だ。
「テメェの兄貴を呼びつけたが、まさかテメェがくるとはなぁ。兄貴がビビって弟に泣きついたのかwww」
男と対峙する海生は息を呑む。男の肉体は自分の想像を遥かに超えて鍛え上げられていた。その威圧感は相当なものである。それにこの地下格闘場の雰囲気、このようなアングラは場所に訪れるのは海生だって初めてである。
呑まれそうになる海生は、ここに来た目的を思い出す。ジムの事をいつも1人で背負うとする兄、それをこの男から守ることである。海生は気力を振り絞る。
「テメェ如き兄貴が相手をするまでもねぇんだよ。俺がぶちのめしてやる!」
吠える海生の言葉を男は鼻で笑う。
「まあ、確かにメインディッシュの前には前菜があった方がいいかもな。出涸らしの弟君っつう前菜がな」
「なっ!」
男の見下す言葉に海生はカチンとくる。確かに自分はまだ兄に及んでいない。しかし、それを目の前のこんな下衆な男に嗤われると腑が煮え繰り返る。
「テメェレベルにはハンデがあった方がいいかもな。特別にちょっと打たせてやるよ」
男はそう言って、ガードの構えすらとらず海生の攻撃に対して無防備になった。自分を完全に舐め切った余裕のその態度に海生の怒りが燃えあがる。
「なめるなぁ!」
ガチッ!
海生のボディーブローは完全に男の腹に命中した。しかし、海生の拳は僅かもめり込まず殴った海生の拳の方が痛みを感じたくらいだった。
(か、かってぇ〜〜!まるで鋼鉄でも殴ったみてぇだ!)
「おいおい、どうしたぁww真面目にやってくれよお・と・う・と・くん♪」
「くっそぉ!」
ドッ!ドッ!ドッ!
男の嘲る言葉にムキになった海生は更に男の腹を殴り続ける。男の肉体は相変わらず海生の拳ではびくともしない。誇張抜きで鋼鉄のような硬さだった。
「ハァハァ・・・クソッ!」
全力で男を殴り続けた海生は息を荒げ滝のような汗を流して拳を止めた。結果は男に蚊に刺された程のダメージも与えることが出来ず、海生の拳を痛めただけだった。
「おいおい息巻いといてこの程度かよ。そういえばテメェらのところはキックボクシングのジムだったか?ハハァ、パンチは苦手だったかwww」
男は相変わらず海生を見下すように大声で笑っていた。息を整えてた海生が男の言葉に噛みつこうとする直前に男が拳を握りしめるのが見えた。
(来る!)
海生は男の攻撃に備える。それが無駄になるとも知らずに。
「パンチが下手なテメェに特別に教えてやる。よく見とけ。これが本当のパンチだぁ!」
ドッボオォォオ!!!!!
「ガッッッッッ!!!!!」
海生は反応することすら出来なかった。男は一瞬で海生の目の前に移動し、その拳で海生の腹筋を突き破った。海生は腹に男の拳を埋め込まれたまま男にもたれかかった。
「どうだぁ、テメェらのやってるおままごとでこんなパンチは味わえねぇだろ?・・・ん?」
男は海生が何の反応も示さないことに気づき、男の胸板に顔を張り付けている海生の髪を掴み、顔を自分の方に向かせて表情を確認する。
「あっちゃ〜〜!もうやっちまったか。雑魚すぎて力加減を間違えちまった。」
海生は男の一撃で意識を刈り取られていた。気絶した状態で男にもたれかかっていたのだ。これが格闘技の試合であったら既に試合終了だったが、男はここでこの「お遊び」を止めるつもりはなかった。
「ったく、テメェは柔いな」
男はそういった自分にもたれかかる海生の腰に腕を回す。
「デケェ口叩いたんだ。もうちっと頑張れや。じゃねぇとお客様も楽しめねぇだろ?」
そう言って男は海生の腰に回した腕に力を入れ、海生の胴を締め付ける。
ギュグウゥゥ!!!!!
「ガッ・・・・ああぁぁああああぁぁぁあああああああ!!!!!」
海生の意識は強引に引き戻され、胴が引きちぎられそうな圧迫感に喘ぐ。
「ほらほらぁ!このままだと背骨をへし折っちまうぞぉ!」
ギュグウゥゥ!!!!!
「ぐああああぁぁぁぁぁあああ!!!!!」
背骨が折れるどころではない。このままだと内臓ごと潰されそうだ。海生が感じる圧迫感はそれほどだった。海生は呼吸すら満足に出来ず、泡を吹く。
「苦しいかぁ?いい顔するようになったじゃねぇかwww」
ギュグウゥゥ!!!!!
「ゴポォ・・・・ブクク・・・!」
男がその気になれば、海生の背骨をへし折ることすら簡単に出来る。締め落とすことなど訳はない。しかし、男はあえて海生にトドメを刺さず、海生が堕ちそうになるとあえて腕の力を弱め、海生が少し回復すると再び腕に力を入れ胴を締め付ける。男はこれを何度も繰り返す。
「ハァハァ・・・ゼェゼェ・・・・!」
男はようやく海生を解放した。海生は滝のような汗を全身から流し、明らかに体力が尽きている様子だった。海生は2本の足で立つことすら出来ず、崩れ落ちた。
「おっと!まだ倒れんじゃねぇよ」
ガッ!
「グッ!」
男が海生の髪を掴み、無理矢理立たされる。海生は髪を引っ張られる痛みに顔を歪める。
「ったく、ジム生がゴミなら教える方もゴミだなぁ!メシの後の腹ごなしにすらならねぇんだからよ!」
男の侮辱の言葉に海生は男を睨みつける。
「なんだその目は?雑魚のくせに生意気だぞテメェ!」
バキィッ!
「ガッ!」
男が海生の横っ面を殴り飛ばす。殴られた海生は血と共に歯を何本か吹き飛ばされる。そのまま男は海生の全身を殴りつける。
「まだ立場がわかってねぇみてぇだなぁ!ここでは雑魚には何の権利もねぇんだよ!人権すらなぁ!」
バキィッ!ドゴォ!ズドッ!
「ぐっ…!うっ!うっ!うっ…!ああっ!うっ!うっ…!ぐああああぁぁ…!!!」
みるみる内に海生の全身は痣だらけになる。
「テメェらみてぇなゴミクズは俺の玩具になるくれぇしか生きてる価値がねぇんだよ!!」
ドボォ!ズリュウッ!ボスゥ!
「ゥ・・・ォゥ・・・ァゥ・・・!」
海生は糸の切れた人形のように殴られる度に身体が揺れる。海生の身体にはもはや無傷の箇所はなかった。男は殴る手を止め、海生の身体を高く吊し上げた。
「ざまぁねぇなぁ!雑魚の分際で俺に無礼な態度をとった罪を泣いて謝るってゆうならそろそろ許してやらねぇこともねぇんだぜ!!」
「・・・・・・」
「ああ!なんつったぁ?」
海生は男の言葉に対して消え入りそうな声で何かを言う。その声はあまりに小さくて男の耳に届かない。男は海生の顔を耳に近づける。
「臭ぇ息を吹きかけんじゃねぇっつったんだよ!糞野郎!」
ピチャッ!
海生は消え去りそうだった闘志を再び燃やし、強い瞳で男を睨みつけた。そして、男の顔面に唾を飛ばした。男は唾を拭いながら額に青筋を浮かべる。
「どうやら、まだ躾が足りてなかったみてぇだな。これからやるのは試合じゃねぇ。」
男は大きく拳を振りおろす。
「テメェの根性を叩き直すための・・・拷問だ」
◇◇
地下格闘場の試合会場の外・・・
「ぐああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
ファイトが行われている会場から響き渡る絶叫はそんな場所にまで届いた。
海生は知らない。あまりに強く、あまりに残忍なあの男のファイトの相手はどう呼称されているか。
あの男のファイトの相手、それは「生贄」と称される。
2.セリフなしバージョン(Version without dialogue)
3.あとがき
全身あざだらけになるほど、ずたずたにやられてしまった海生。
しかし、負けん気の強い海生は、最後まで闘志を枯らさず闘い続けました。
か、かっこいい…!
あ、す、すみません。
自分の癖がダダ漏れですが、強敵を相手にやられても屈強な精神で立ち向かう男ってかっこよすぎる、好きすぎる…!
さて、海生の闘いはいかがでしたでしょうか?
思い切りやられてしまいましたが、なんと、さらに続きがあります。
ずたずたにやられた海生が次回、さらに厳しい状況に追い込まれます。
や、てかdaipinさん、どんだけドSなんだよ!
ちなみにdaipinさんのすごいところなのですが、この物語、海生の初期案レベルのイラストが一枚公開された時点で作られて、僕のもとへ送られてきていました。
ちょ、すごすぎるがな。
ちなみに、小説にイラストが付く場合は、当然ながら物語である小説がメインです。
なので、今回は物語に沿ったイラストになることはもちろん、物語を読んでいる意識を邪魔しないようなイラストにしたいと思って描いてみました。
あと、海生はオス味強いキャラなので、オス度をかなり高めて描いてみました。
さて、続編はそう遠くないタイミングで公開したいと考えています!
物語の魅力を高められるようなイラストが描けるよう、精進するぞ。
それではまた次回、シーサイドジムで会いましょう。
バイバイ!