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ほぼ書かないタイプの話ですが三時間くらいでぱぱっと書いたのでせっかくなので供養。(相変わらずありえない設定だし名前も適当。推敲もロクにしてないです)

女児アンドロイドにひどいことをする(破壊しようとする)話なので苦手な方はご注意ください。






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 少女が展示を見ていた男性に挨拶する。男性は四十を過ぎたあたり、一方の少女は十歳程度だろうか。二人が横に並べば親子にも見える。男は彼女を視界に捉えると、人当たりのよさそうな笑みを浮かべて挨拶を返した。少女は男と同じくガラスケースの中身を覗き込んだ。「計算機の歴史」のコーナーには、かつてスマートフォンと呼ばれていたタブレット型端末の始祖がガラスケースの中に飾られている。

「おじさんは、スマートフォン、すきなんだ」

「人が何かをじっと見ている時には、それに興味を抱いているとは限らないんだよ」

「へぇぇ……、そうなんだ?」

「君はスマートフォン、好きかい?」

「うん! シンプルなデザインで良いと思う!」

 男は彼女の首にかけられた名札を見た。「ガイドロボット アリシア」の下には「なんでもしつもんしてね!」の文字が踊っている。子供を対象に施設の案内をするロボット。アンドロイド自体が世の中にありふれたこの時代において、彼女のような存在は今時珍しいものではなくなっていた。公共施設に配置された案内ロボットの多くは子供や成人女性を模して作られていた。利用者に安心感を与えるデザインとして性差や年齢差が生じるのは当然のことである。このアンドロイドも例外でなく、それを志向して造られている。

 男がエリアを移動しようとすると、アリシアは男の後ろについて歩いた。ガイドロボットとしての責務を果たそうとしているのだ。平日の科学館。学校に行っている子供は当然のごとく来れるはずがないので、メインターゲットがいないこの場所は極めて静かだった。永久機関のようにボールが動く装置。足元に立つと定期的に小さな竜巻が発生する場所。子供の興味は自然科学の中でも、そういった化学や物理学のような可視化される方面に向きやすい。このエリアに子供が、それを連れた親がいないのも無理はなかった。

「『アンドロイドの歴史』だそうだ」男は足を止めて言った。初めてチューリングテストを突破した人工知能。人型という身体性を与えられた人工知能は、急速な勢いでシンボルグラウンディング問題を乗り越えた。人と変わらぬ認識能力を持つ機械の人間は世の中に広がり、共存社会を作ったという体の説明がなされている。

 だが実際は、彼らにはいまだに人間と同じ権限は与えられているない。あくまでも彼らは首輪をつけられた犬として、人間が既得権益を守ろうとしているのにも気付かずに、ただ人間のいいなりになっているのが実情だ。男とともに歩みを止めてパネルを真剣な眼差しで見るアリシアも、その奴隷にすぎない。

「僕が子供くらいの頃は実物が飾ってあったものだ。当時の、本当に最新技術の女性型アンドロイドが。しかし今となっては、こうやって隅っこに追いやられて、ただのテキストと画像の羅列で片付けられている。何故だか分かるかい?」

「んー……、どうして?」アリシアは可愛らしく小首を傾げた。その振る舞いが小学校中学年程度の子供であっても、男の言葉遣いが子供に向けられるものでなくても関係なく、彼女は人間の自然言語を理解する。このアンドロイドが少女の形をしているのはもう一つある。男のように知識を開陳したがる人間にも対応できるようにだ。愚かな人間の機嫌を損ねずに対応するには、自分も愚かでいること。古くからの鉄則だ。

「この世にありふれてしまったからだ。最先端の技術に言及したり、過去の歴史を紹介すること、物事の原理原則をわかりやすく伝えることが、こういった施設の存在意義だ。家電量販店でいくらでも見られる電子機器が置かれていても何の意味もない。我々が簡単に手に入れられない歴史や、過去の遺物にこそ価値がある。だから『キミ』はこのステージから降りざるを得なくなった」

 男は台座を指差した。その場所にアンドロイドが展示されていたわけではないが、あくまでパフォーマンスとしてだ。

「うーん……。よく分かんない」

「そうか。それは残念。ところで、『パンツを見せてくれないかい?』」

 男は少女の股間に手を伸ばした。アリシアが手で男の手首を掴んだ。しかしもう遅かった。スカートの内側には下着が存在している。指はアリシアの股間へ。手首より先は自由だ。男の手がショーツの前部分をずらす。彼女がどれだけ股を締めようと関係なく、その内側に男の手が侵入し、陰毛の生えていないつるりとした股間を撫でた。アリシアはそれまでの少女然とした表情を変え、無表情で「お止めください。これは犯罪行為です」と警告文を述べた。

 男は構わずに少女型アンドロイドの口に自らの唇を押し付けた。そして唇で食んだ。柔らかな唇の感触が男の舌の上で溶ける。自らの唾液をべっとりとまぶした少女の唇をこじ開け、その内側に舌を突っ込もうとすると、硬い歯の感触があった。がっちりと噛み締められたそれは、男の侵入を頑として許すまいと主張しているようだった。男はますます心を高ぶらせた。自らの行為が卑猥な行為だと認識されていることが嬉しくて仕方なかった。年端のいかない少女にキスをしようとして、それを拒まれている、その行為をただの人間を模しただけの機械が模倣していると思うと、ペニスが否が応にも膨張した。

「犯罪行為。そうか、犯罪行為か」

 男は薄気味悪い笑みを浮かべながら少女の服に手をかけ、それを勢いよく横に引っ張った。夏に合わせた薄手の衣装は興奮状態の成人男性の力に負け、前から簡単に破れた。ご丁寧に着せてあった下着にも無造作に手をかけて引っ張る。すぐにそれは破れ、ノンワイヤーの白いジュニアブラが露わになった。

「これは器物損壊かな。公然猥褻かな。くくっ、ふふふっ。迷惑防止条例違反か。まあなんでもいい。マンコがついていない君に乳首はあるのかな。くくくっ」

 男は再びブラジャーの前部分の布の少なくなった部分を両手で掴み、上下に引き裂いた。乳首のない、僅かに膨らんだ胸があらわになる。男が無造作にそれを掴むと、人間と同じように弾力を帯びたその箇所はくにゅりと手の中で潰れた。

「君にキスをしたのは僕が初めてかな。じゃあ僕が君のファーストキスを奪ったんだね。レモンの味はしなかったけど、微かなゴムにも似た香りがしたよ」

 男は目を血走らせながらアリシアの黒いスカートにも手をかける。無理矢理に引き下げられたそれはショーツを伴って地面に落ち、まっさらな股間を晒した。男はアリシアを抱きしめた。人間の少女と同程度の出力に引き下げられた彼女は、男の腕の中で抵抗したところでどうにもならない。嚙みついたり引っ掻いたりして逃げることは普通の人間であれば出来たかもしれないが、あいにく彼女の思考回路には、そういった方法で無理やり拘束から逃れる手法は存在していなかった。ただ黙って異常の発生を通知し、誰かが来るまでその場でじっとしていることしかできなかった。

「——————————ッ!」

 アリシアの喉から絶叫が響く。男の耳には入らない。男はアリシアの口を、そしてつんと尖った鼻を貪るように舐めた。挙句の果てには眼球に舌を這わせた。舌がつるつると眼球型カメラの表面を這い回り、先端はまぶたの内側に忍び込もうとする。男の手はアリシアの尻を揉んだ。人間と同じ柔らかさの感触が男の手に伝わる。痛いほど勃起したペニスは、扱かなくてもビクビクと痙攣を繰り返した。逃げようとしてもぞもぞと動く彼女の引き締まった太ももが男の陰茎に擦り付けられていたからだ。

 アリシアは八十デシベルの叫び声を息継ぎもせずに機械的に上げ続ける。男はその叫びをあげる口を唇で塞いだ。キスをされてもなお叫び続ける彼女の口腔内はすでに開かれており、無防備に晒された人工の舌に吸い付き、乾燥しているそれをしゃぶった。裸になった彼女を腕に抱きしめている男は、あまりの快楽で白目を向いているように見える。

 男はアリシアのすべりのよい太ももに自らの股間をこすりつける。男が顔を上げると、乱れた視界を補正しようと人工の目玉がぎゅるぎゅると蠢いているのが目に映った。あまりの興奮に男は雄叫びをあげ、下着の内側で勢いよく射精した。男は歯を食いしばったために、アリシアの柔らかな舌が噛みちぎられて男の口腔内に落ちた。男は脱力したように膝をついたが、アリシアを腕から離さなかった。その様子をアリシアは何の感情も抱いていないような目で見つめつつ、申し訳程度の自衛として腕を突き出し、男の肩を女児並みの力で押し続けていた。

 彼女の腹部に顔をこすりつけ、口の中で柔らかな少女の肉塊を転がしながら、二回目の射精に至ろうとしたところで、男は警備ロボットに拘束された。その勢いでアリシアの舌の破片が男の気管に入りかけ、反射的に吐き出したそれが床の上を転がった。引き摺られてゆく最中、それまで一時停止していたにも関わらず何事もなかったかのようにねっとりと動き出した全裸のアリシアを、男は目に焼き付けんばかりに食い入るように見つめていた。彼女の頬を男の唾液が涙のように伝う。アリシアの眼球は動作機構に異常が生じたように、未だにヒクヒクと痙攣を繰り返していた。




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