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挿絵 CO様


多次元怪人・ラポールの襲来から数ヶ月…

度重なる凶獣の襲撃に、人々の疲弊が強まる中、またも不可思議な事件が起きる。

特定の血液型の女性のみが拐われるという事案が多発し、ミレーヌの地球での姿・防衛隊の卯月メイ隊員も、その捜査に当たっていた。

現場の目撃者たちは口を揃えて、「女性たちは地中へ飲まれていった」と証言したものの、現場のは一切の痕跡が見当たらなかった。

また時を同じくして、都市の地下鉄構内で不審な脱線事故も続いており、街はピリピリとした空気に包まれてしまう。

いち早く誘拐事件を解決するために、メイ隊員は女性である自らが囮になる作戦を立案する。

偶然血液型が拐われた女性たちと一緒であったこともあり、護衛をつけることを条件に、作戦は決行されるのであった…


これまでの情報を推理し、朝方の独り歩きが最も狙われやすいと踏んだ防衛隊は、メイ隊員に私服姿で街を散策させる。


その背後を別の隊員が尾行するというのが作戦であった。

するとしばらく歩いたところで、急に地面に謎の穴が出現する。

メイ隊員は悲鳴ひとつあげることなく、その穴に呑まれていく…


「これは…」

自らを飲み込んだ穴は即座に閉じ、真っ暗闇の中を下へと落ちていくメイ隊員。

ミレーヌの力の一端を行使し、視力を強化したメイ隊員の視界には、地下に張り巡られたアリの巣のような洞窟を落ちていっている事が視認できていた。

その所々が地下鉄にも干渉しており、脱線の原因になっていることも窺い知る事ができる。

「やはり二つの事件は地中で繋がっていたのね…」

次の瞬間、メイ隊員の体は謎の空間に放り出された。

そこには高さ100メートルはあろうかという洞穴が広がり、発光性の苔か何かによって淡く照らされていた。

「キシャアアアアアッ!」

氷柱状の岩の影から『大蟻凶獣アリグンダ』が現れ、メイ隊員を捕食しようと待ち構える。

「あれは凶獣!やっぱり…ラポールの仕業だったのね!」

メイ隊員は瞳を閉じ、意識を集中させる。

「ミレーヌッッ!」

高らかな掛け声と共に眩い光に包まれるメイ隊員。

次の瞬間、光の中から正義の女神『アルティマミレーヌ』が現れた。

「これ以上好きにはさせません!テヤァッ!」

空中で変身した勢いそのままに、急降下キックを放っていくミレーヌ。

ガギィッ!

しかし、ミレーヌより二回りほどの身長を誇るアリグンダの胸板は、それを難なく弾き返した。

「なんという固さなの…」

いつもなら食らった怪獣たちを吹き飛ばすキックも、凶獣の前には効果が薄いようだった。

「せいっ!やぁ!」

今度はスピードを生かした徒手空拳で攻め立てるミレーヌ。

しかしそれらも効果が薄く、アリグンダは悠々と距離を詰めてくる。

ブシャアアッ!

口から強酸性のガスを吐き出し、ミレーヌを攻め立てるアリグンダ。

その威力は地面から鍾乳洞のつららのように生えていた岩を、いとも簡単に溶かしていった。

「くっ…なんて威力なの…」

いったんガスを避けるため、バク転で距離を取るミレーヌ。

すかさず腕を十字に組み、必殺のミレニウム光線の体勢に入った。

「食らいなさい!ミレニウム光線」

発射された光線がアリグンダの頭部に命中し大爆発をあげる。

しかし、無傷で現れたアリグンダは、何ともないかのようにミレーヌへと迫った。

「そ、そんな…」

ショックで後ずさるミレーヌ。

しかし次の瞬間、謎の声が洞穴に響き渡る。

「アリグンダ!もういいぞ…ミレーヌの力は読めた!お前は地上へ向かうのだ!」

謎の声に従い、姿を消すアリグンダ。

「ま、待ちなさい!あなたは何者なの?」

ミレーヌはアリグンダを追う足を止め、謎の声に問いかける。

すると、洞穴の奥から地底エージェント・『グロン人』が姿を現した。

「ふふふ…命拾いしたな、ミレーヌ!私はラポール様より地上侵略を任されたグロン人である!」

あざ笑うように瞬間移動を繰り返しながら、ミレーヌを翻弄するグロン人。

黒幕の登場に、ミレーヌの語気も上がる。

「あの凶獣を操っているのはあなたね!」

ミレーヌの問いにグロン人はしてやったりという表情を浮かべた。

「地上の女性どもの生き血はアリグンダの大好物なのだ…おかげで奴は貴様を凌駕する力を手に入れたぞ!」

いままでさらわれた女性たちの安否が危ういことを察したミレーヌの表情に、更なる焦りが浮かぶ。

「さらった人たちを返しなさい!てやぁっ!」

怒りに任せて突進するミレーヌの前から、スッと消えるグロン人。

「卑怯な…姿を見せなさい!」

しかし次の瞬間、グロン人の答えの代わりに洞穴の天井がミレーヌへ襲い掛かる。


「きゃああ!う、うごけない…」

上下から刺のついた床と天井に挟まれ、身動きが取れなくなってしまうミレーヌ。

「罠にかかったな、ミレーヌ!貴様をここに拘束し、地上をアリグンダで破壊してやるのだ!」

グロン人の合図にあわせて刺が怪しく発光し、ミレーヌのエネルギーを吸い取っていく。

「ああああっ…い、いけない…このままでは…やられてしまうわ…」

ピコンピコンピコン…

エナジータイマーが激しく明滅し、ミレーヌのピンチを告げる。


「おねがい…誰かに届いて!」

ミレーヌの願いがアルティマサインに乗って宇宙へと放たれた。

銀河連峰を超えて放たれたSOSに、一筋の光が地球へと向かう。

「ミレーヌ、待っていて…今私が行くわ!」

ミレーヌの義姉・『アルティマリオナ』が愛する妹を救うため、宇宙空間を翔けていく。

果たしてミレーヌとリオナはラポールの野望を打ち砕き、アリグンダとグロン人を倒すことができるのであろうか…


後編へと続く…



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Comments

Addition2

I really love this scene, this really makes a great pinch scene. Looking forward to how the 2 heroines will end. 👍

イースト

こんなピンチでうっすらでている乳首がいいですね。エッチなこと想像してしまいましたかね!

ガチピン@ご支援感謝

イースト様 いつもご支援・閲覧ありがとうございます! エッチなのはここからなんですがねぇ… ヴェノムロンにやられたのを思い出してしまったかもしれませんね(笑)

昊鹏 唐

我特别喜欢这种画风,作者加油!

syonnai_hito

メイ隊員の活躍とギロン人・・・ではなくグロン人の策略の冴えた前編でしたが、久しぶりに登場のリオナとの2vs2になるであろう後編も楽しみです。

ガチピン@ご支援感謝

syonnai_hito様 いつもご支援・閲覧ありがとうございます。 しっかり後編で大変な目にあってもらいますので、お楽しみに~!