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「天使と悪魔の間に…」

挿絵 あるくろぜった様


囮怪獣   プルーマ

宇宙怪人 ゼラン星人 登場



ゼットンとの戦いが終わり、消耗したアルティマレディ・リアンは治療のため一時光の国へ帰ることとなった。

リアンを助けにきたアルティマレディ・フィズは、その留守を守るため、地球にとどまる事にする。

フィズはリアンと一心同体であった防衛隊隊員・大和ユリアの体を借り、今日も地球の平和のため奔走するのであった。


ある日ユリア隊員は、防衛隊基地の見学に来た小学生の案内を任される。

特に異常もなく見学が終了したと思われたその時、ユリア隊員の脳内にテレパシーが飛び込んできた。

「ふふふ…アルティマレディ…聞こえるか…」

その発信者は、見学の子供達の中にいた。

「私はゼラン星人。以前貴様に銀河科学アカデミーで恥をかかされた者だ。あれ以来君への復讐を誓って生きてきた!」

フィズの本職は光の国の科学者である。

銀河連邦の科学界でもその名は知られており、様々な分野の監督も任されていた。

特に悪用が想定される研究などは、フィズの進言で調査が入ることも多かったのである。

ゼラン星人の専門は脳波を利用したもので、強化した脳波で洗脳を行うなどあまり褒められたものではなく、フィズの勧告による研究の制止を受けていた。

そのことで予算を打ち切られ、研究が形にならなかった事を逆恨みしはるばる復讐に来たと、ゼラン星人はフィズに告げる。

「明日、私の怪獣が君を襲う!その時がアルティマレディ・フィズの最後になるのだ!」

そう告げて帰っていくゼラン星人。

しかしユリア隊員も黙ってみていた訳ではなく、隙を見てゼラン星人の背負うランドセルに発信機を取り付けていた。

小学生の案内をしたにしては険しい表情をしているユリア隊員に、隊長が声をかける。

「どうした?顔が真っ青だぞ…」

ユリア隊員は隊長に発信機の受信機を渡し、ある事を依頼する。

それを聞いた隊長は、承諾しつつも怪訝な表情を浮かべるのであった。


翌日…

ゼラン星人の言う通り、街中に囮怪獣プルーマが現れる。

手当たり次第に街を破壊するプルーマ。

ゼラン星人の警告が頭をよぎったものの、怪獣を放置する訳にもいかない。

意を決したユリア隊員はフィズへと変身を遂げた。

「シェアッ!」

光と共に銀のボディに青の美しいラインを引いた、正義の女神が降臨する。

そのままプルーマに向き合うと、一気に距離を詰めて接近戦へと持ち込むフィズ。

「テアッ!」

チョップやキックを放つものの、プルーマには目立った効果が見られなかった。

「ギャアオウ!」

プルーマも頭頂部からの熱戦でフィズを牽制していく。

「ヘアッ!」

華麗な身のこなしで熱線をかわしていくフィズ。

しかし、プルーマの狙いは別にあった。

「グァアア!」

あえて熱戦でフィズの動きを制限し、避けた先へタックルを仕掛けるプルーマ。

「ジェアア…」

まともに受けてしまったフィズはビルに倒れ込み、ダメージを受けてしまう。

倒れたフィズにストンピングで追い討ちをかけるプルーマ。

「ジェア!!」

地面を転がりながらそれを避けたフィズは、立ち上がりぎわに腕を十字に組んで光線を放つ。

フィズの光線は、リアンのような宇宙警備隊員ほどの威力はない。

しかし並の怪獣なら十分に倒せる目算であったが、プルーマは怯む事なく向かってきた。

「テアーーーッ」

フィズはすかさず自らの腕に輝く必殺の武器・アルティマブレスレットを投げつけ、プルーマの首を落とす。

誰もがフィズの勝利を確信した瞬間であった。


防衛隊の隊長は危なげなく勝利したフィズの姿に胸を撫で下ろした。

昨日ユリア隊員から

「もし明日、アルティマレディがピンチに陥ったら、この発信機を追ってください。おそらく黒幕の宇宙人がいます…」

との話を聞いたときには何事かと思った隊長であったが、どうやら取り越し苦労の様子であった。

しかし次の瞬間、司令室のモニターには信じられない光景が広がっていた。


プルーマが倒れた事を確認したフィズはブレスレットを手元へと呼び戻す。

いつもの位置に戻るように見えたブレスレットは、直前で軌道を変え、フィズに襲いかかった。

「フェアッ?」

突然のことに対応が遅れ、ダメージを負ってしまうフィズ。

その後も変幻自在に姿を変え、ブレスレットがフィズを襲う。

異様な光景に、防衛隊員の誰もが呆然と立ち尽くしていた。


隊長はユリア隊員の言っていたのはこれか…と判断し、すぐに受信機を起動する。

そう遠くない位置に発信源がいる事を突き止めた隊長は、急いで現地に向かうのだった。


その頃、雑居ビルの一室ではゼラン星人が小学生の格好のまま、ランドセルに偽装した脳波増幅器を操っていた。

ブレスレットを操っているフィズの脳波に、より強く増幅した自らの脳波を当て、ブレスレットをコントロールを乗っとっていたのである。

「ふははは!貴様に邪魔された研究で復讐してやる!覚悟しろ!」

しかし、ブレスレットの操作に夢中になっているゼラン星人が、ランドセルの死角に取り付いた発信機に気づくことはなかった。


ブレスレットの猛攻にタジタジになるフィズ。

ブレスレット自体はフィズのエネルギーをもとに動いているため、フィズの消耗も早まってしまう。

そして動きが鈍ったフィズの身体を拘束するように、光の輪になったブレスレットがその身体にまとわりつく。



ついにフィズは自らの武器で身動きを封じられてしまった。

「ヘアアァァ…」

振り解こうにも、自らのエネルギーを吸収しながら締め付けるブレスレットの前に、フィズに打つ手はなかった。

ピコンピコンピコン…



ついにカラータイマーも赤に変わり、ますますフィズは追い詰められていく。

そのフィズの後方では、首を落とされたはずのプルーマが体だけで立ち上がっていた。

そしてゼラン星人の声がフィズの脳内に響く。

「貴様の最高傑作とやらも、私にかかればこの通りだ!いつぞやの腹いせに、地球人の前で辱めてくれるわ!」

首のない状態のプルーマが背後からフィズを襲い、光輪に挟まれて突き出た胸を揉みしだいていく。



「フェア…ッ…イヤァ…」

首を振ることぐらいしかできなかったが、フィズはなんとか抵抗の意思を見せる。

プルーマの股間には赤黒い一物がそそり立ち、背後からフィズの太ももの間を擦り始めた。

「犯される姿を衆目に晒しながら死ねぃ!ふははは!」

フィズの股間を一気に貫くプルーマ。

「ジェアッッ!ヘアッッ!」

胸には乳首が露出し、刺激により潤んでいた秘所は、肉棒をしっかり咥え込んでしまう。

フィズの目は激しく点滅し、彼女には終焉が迫っていた。


「いけっ!プルーマ!中に貴様の子種を注ぎ込んでやるのだ!」

すっかり我が事のように興奮し、周りが目に入らなくなるゼラン星人。

その背後には発信機を追ってきた隊長が近づいていた。

最初は半信半疑だった隊長も、目を光らせながら小学生とは思えない言動をつぶやく少年に、相手が宇宙人である確信を得ていた。

「そこまでだ!」

銃で脳波増幅器を破壊する隊長。

「貴様、どうしてここが!?」

ゼラン星人は怒り狂ってその本性を明らかにする。

しかし、すぐさま隊長の銃がゼラン星人を撃ち抜く。

ゼラン星人はその場に倒れ、絶命するのであった。


ピストンを続けていたプルーマの動きが止まる。

ゼラン星人のコントロールが解けたためであったが、最後に生物の本能のまま、フィズの膣内に精液を発射する。

「ディアアアアッ!」

ピコ…ピコ……



同時に絶頂を迎えたフィズのカラータイマーが消灯し、その目の光も消え失せてしまう。

光の粒子となって消えていくフィズ。

頭部を失って生きる屍となっていたプルーマの体も溶けて消えていった。

後に戦いの跡地では、満身創痍となったユリア隊員が救助されたのであった…



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