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 結論から言えばカミシロ様とは世界を改変する力だ。記憶や常識だけではなく、身体までも。これまでカミシロ様に奉仕するように命じてきた雄たちがすべてマンコや乳首を開発されていたのもそれで説明がつく。

 奉仕しろと命じただけでモロ感や淫売になれとは言っていないのだが、サービスのようなものなのかもしれない。命令をする際に処女マンコのままでいろと命令すれば肉体の変質を抑えることができた。

 

 ただカミシロ様に奉仕しろ、セックスをしろと命令すればカミシロ様の命令だからという理由で身体を捧げるだけであり、本来の人格や記憶に大した影響は無い。しかし、命令を詳細に具体的にすることで対象を自分の好きなように調整することができる。

 

 恋人になれといえばそうなるし、弟になればそう振舞う。しかも、過去に弟として過ごした記憶までも捏造する。この力の素晴らしい点は、改変した対象だけではなくこの世界そのものも書き換える点だ。

 当時同級生だった虎を弟になるように改変したところ、虎の両親は虎を家族として認識しなくなった。逆に、虎と私を仲の良い兄弟と認識するようになった。無論、学校や私の両親も同様の認識をするようになった。カミシロ様の力とは、この島全体に及ぶらしい。

 実験として近所の大工をペットになるように改変した。命令は『カミシロ様のペットになって、常に発情していろ。知能も犬並みになれ』だ。いつも怒鳴り飛ばしてきた若い大工は、首輪だけをつけて四つん這いで歩くようになった。島中を全裸で散歩して、片足だけをあげて電柱へ小便をひっかける犬となった。加えて、いつもマンコを疼かせているせいでデカ尻を振って交尾をおねだりしてくる。それが、自分の家族の前でもだ。

 設定の変更はいつでもできて、例えば『マゾ犬になれ』と命令すればちんぽを踏みつけられて射精したし、おしおきを求めてわざと粗相をするようになった。

 カミシロ様の力は私の安全を第一に考えているようで、命令を解除すればその間の記憶が不自然でないように改変をしてくれた。大工の洗脳を解除したところ、犬小屋で全裸になっていたことを『酒に酔って眠ってしまった』と記憶を補完した。ちんぽをはめながら洗脳を解除してやればさすがに記憶の補完が難しかったようで、混乱しながらメスイキをしていた。そのあとは『意識や記憶を改変しないままカミシロ様の命令に従え』と洗脳した。殺す殺すとわめきながら尻を振って踊る大工はなかなか滑稽で面白かった。

 

 島の中においてカミシロ様の力は絶対だ。

 だが、島外に出ればこの力は限定的なものになる。。気に入った雄を奴隷にしてみたが、奴隷の友人や家族は異変に気づいてしまった。島外において、カミシロ様の力では洗脳を行うことはできるが世界を書き換えることはできない。正確に言うならばカミシロ様の力で書き換えることができるのは島内だけなのだ。

 島外の雄を『弟』と設定しても島外では受け入れられなかったが、島に連れ帰ればそれは当たり前のこととなった。カミシロ様はこの島の中では絶対的な力を持つが、島の外では洗脳程度の力しか振るえないということだ。洗脳を行った時、この島にいるものには設定に基づいた常識の改変が行われるが、洗脳の後に訪れた者に対しては改変が行われないのもこの力の欠陥だろう。

 

 その事実を認識した時の絶望は耐えがたいものだった。

 カミシロ様の力を使えばこの世界のあらゆるものを思うがままにできるのだと信じ込んでいたのだから。

 この力が島の中で支配者を気取るだけのものだと知ってからは、雄を何匹も隷属させて爛れた毎日を送るようになった。恋人、理想の父親、兄弟、奴隷、ペット。飽きれば違う設定に書き換えて、身体がどう感じるかも書き換えて性に溺れた日々を過ごした。

 

 そんなことをしても、満たされるはずがないのに。

 

 ***

 

 藍玉の光が海と空に広がっていた。果てが見えない入道雲がそびえているが太陽をさえぎってはくれなかった。降り注ぐ日差しは肌を焼いて、アスファルトをフライパンみたいに熱していた。

 サンダルをはいていても足の裏が熱せられるのだ。きっと四つん這いで歩いているこいつは大変だろうな――と思いながら片手に持った鎖を引く。最近手に入れたばかりのペットは「うわうっ!」と嬉しそうに鳴いた。やはり暑いのか全身から玉粒のような汗を滴らせている。

 

 けれど、僕はこの暑さも不快なものではなかった。カミシロ様に選ばれてからも僕の中では言葉に表せないような不満が渦を巻いていたが、今はそんなもの消え失せてしまっている。それこそ、今の夏空のように晴れ晴れとしていた。

 

 その理由は、きっとカミシロ様の本当の力を知ったからだろう。どんな雄だって僕の思うがままにできて、この世界の常識すら改変することができる。僕は神様の代行者ではなく、神様そのものになったのだ。

 

 その力が妄想ではない証拠――僕のペットなったトカゲへと声をかけてやる。

 

「ねえ、この力ってすごいよね。お前でも分かるよね」

「うぉんっ❤くぅん❤❤わううぅ❤」


 靴すらもはかず、四つん這いとなったトカゲは僕に声をかけられただけででかい尻と尻尾をゆさゆさとふった。アスファルトを剥き出しの手のひらと膝で歩くのは鱗があるとはいえ苦痛だろう。加えてこの熱気だ。アスファルトからの放熱でトカゲの身体は火の玉が暴れているような熱を持っているはずだ。

 

「わうっ❤あううぅっ❤❤きゅうぅぅん❤」


 けれどトカゲは不満なんて当然口ににしない。僕の足へと顔を摺り寄せて、染み出る汗を舌で綺麗にする。その行為でも快感を得ているのだろう。マンコは汗ではないもので濡れそぼって太ももに川を作っている。

 それがペットとしてのあるべき姿であると僕が決定したから。トカゲは僕のペットであると僕が改変したから。これがトカゲにとっての当たり前になっている。

 

「喉が渇いたのかな?さっきお水を飲ませてあげたしさ、お家に帰るまで我慢しようね」

「くぅーん❤❤あうぅ❤へっ❤へっ❤」


 足に擦り付けていた顔を今度は股座へと突っ込んで、盛んに鼻を鳴らしていた。汗で蒸されたズボンの中はさぞや酷い匂いになっているはずだがトカゲは麻薬中毒者にように顔を蕩けさせ、腰をへこへこと上下させていた。

 発情期の畜生同然の姿となったトカゲが求めるものは水ではなく僕のちんぽだ。知性をペットに相応しいように低下させているが性欲は上がり、僕の全てに歓喜するように設定してある。トカゲマンコからは愛液が垂れ落ちてアスファルトに湯気を立てていた。

 

「あらぁ、かわいいトカゲちゃんねぇ。暑いのにお散歩なんて大変ねぇ」

「あ、おはようございます。こいつは暑いのが好きなんで、こんな時間に散歩するハメになっちゃって」


 通りすがりのおばあさんがトカゲの痴態に悲鳴をあげるわけでもなくにこやかに挨拶してくれた。筋骨隆々のトカゲが全裸で汁塗れになっているというのに違和感を覚える様子も無い。

 それも当然だ。このトカゲはペットであると、この世界の常識が書き換えられているのだから。今の僕は愛犬を散歩に連れているようなごく普通の高校生に見えているだろう。

 

 トカゲがチャックを口でずり降ろし、下着ごしに僕のちんぽへ吸い付いていたとしても、だ。トカゲの痴態に僕のちんぽも硬くなって下着ごしに亀頭の形を鮮明にしているが、それを咎められることはない。このままトカゲマンコを犯してやったとしてもそれはこの世界では当たり前のことになる。

 

「こら、お家まで我慢しろって言っただろ!おしおきとして今日はもうちんぽは無しだからね!」

「きゃうんっ!くんっ❤きゅーん❤きゅぅん❤❤」


 でもこんな場所で盛りあえば日射病間違いなしだ。それにペットのおねだりにすぐにちんぽをあげてはわがままに育ってしまう。トカゲの翡翠色の尻肉を打ち据えておしおきをすると、鎖を引いて散歩を再開する。

 トカゲはしつこく鳴き声をあげていたが、鎖を引っ張ってやると大人しく四つん這いで歩き出した。ペットらしく自由に振舞えるようにしているが、僕の命令には絶対に従うように設定してある。身体はなかなか悪くないがマンコの具合がそれほどでもないトカゲだ。セックスをしつこくねだれても面倒くさいし。

 

 ……それに、家では僕の大好きな家族と恋人がいるんだ。トカゲでいつまでも遊んでいるわけにはいかない。

 

 ***

 

 家に着くともうお昼時を過ぎていた。

 トカゲに犬小屋へ入るよう命じて、ペットフードや水を用意していると僕も小腹が空いてきた。父さんに頼んで何か作ってもらおうかな、とも考えたがズボンの中で硬くなったままのちんぽが食欲をおしのけた。トカゲのせいで昂って、先に性欲を晴らさないと何も喉が通る気がしなかった。

 

「ただいまー!」


 うだるような熱気から一転したクーラーで快適に整えられた室内。安心できる環境に息を吐いて服を脱ぎ捨てていく。

 カミシロ様になってから家に帰るのが億劫だった。僕が大好きで、僕を苦しめていた義父さんがいたからだ。

 僕のものになってくれないくせに、いつも説教ばかりする義父さんが鬱陶しくて、でも嫌いになれなくてすっきりしなかった。

 でも今は違う。僕の思いどおりにならない義父なんてもう気にしなくてよくなったんだ。僕には本当の家族と理想のい恋人がいるんだから。

 

 いつもは義父さんが僕を出迎えてくれていたが今日は「おかえり」の言葉も無い。僕が新しい家族を作ってから義父さんは自分の部屋に籠ったままで何日も顔を見ていない。

 義父さんを傷つけているのかと思うとほんのちょっぴりだけ胸が切なくなる。

 

「……でも、しょうがないじゃないか。義父さんが悪いんだから」


 義父さんが僕の家族でさえなければ。

 義父さんをカミシロ様の力で洗脳して、恋人にだってできるはずなのにそうできないのはきっと家族として愛しているからなんだろう。

 義父さんを想ってオナニーして、下着を盗んで匂いまで嗅いだりしていたのにまだ性欲の対象以外の想いが残っていたんだ。

 カミシロ様の力で義父さんを洗脳しよう。言う事を聞かせてやろうと何度も考えたけどそのたびに言いようがない不快感に襲われた。絶対にやってはいけないって頭の中で声がした。

 他の人は僕の好きなように変えることができたのに、愛情ってこんなに大きなものだったのあろうか。

 

 いや、もう義父さんの事なんて考えるのはやめよう。僕には新しい家族ができたんだから。

 シャワーも浴びないまま、汗だくの身体で階段を上がっていくと足跡がぺたぺたとついた。自分でも汗臭いと思うのだけど、シャワーなんて浴びなくていいといつも言われてるので仕方ない。

 そして階段をあ上がっていくとの僕の汗臭さなんて気にならなくなる濃い香りが漂ってくる。濃厚な雄と雌の匂い。僕の家族が発情しているしるしだ。

 

「……ただいま、みんな」


 ドアを開けた途端に放たれるのはサウナのような熱気と凝集された淫臭。クーラーをガンガンに効かせておくようにと命令してあったはずだけど、みんなの発情して火照った身体は到底冷ますことはできなかったようだ。

 顔ににぶち当てられる汗と愛液を煮詰めたような匂いは鼻孔から性欲中枢をぶん殴りすみやかにちんぽへの血流を激増させる。トカゲの痴態なんかよりも遥かに僕の雄を刺激するモノ。

 

「トモくん、遅かったじゃないか❤おれたち我慢できなくってぇ❤❤3人で始めちゃうところだったぞ❤」

「ったく。親父を待たせてペットとお散歩とはふてぇ野郎だ。こりゃお仕置きしねえとな~~❤❤」

「親父と湊くんもこらえ性が無いな。お兄ちゃんは待ってる間もオマンコをいじらないでちゃーんと待ってたぞ❤❤❤」


 そこにいたのは三匹の雌。

 毛皮の生えていない身体を汗で艶めかしくコーティングして、柔らかい胸や腹の肉を火照らせていた。むっちりとした胸筋は筋肉や脂肪の詰まり具合で形や張りに差があるが、どれも素晴らしいボリュームであることに変わりはない。

 無論、ボリュームがあるのは大胸筋だけではない。腕も足も化け物じみた太さを誇り、僕の胴体以上のサイズを誇っている。筋肉と骨を詰め込んだ雄そのものの身体をした巨漢たち。

 

 湊さん、大槌さん、鋸刃先生。

 僕の恋人。そして家族となった三人の雄たちははちきれんばかりの筋肉を汗で滴らせ、僕のちんぽへと潤んだ視線を向けていた。

 

「トモくんも我慢してたみたいだな❤いーっぱいエッチなことしような❤❤」

「お兄ちゃんもお仕事は休んだからな❤❤トモのやりたいことぜんぶしていいんだぞ❤」

「ふん❤儂も仕事は若い衆に任せたからよぉ❤❤親父マンコにしっかり孝行してくれや❤」


 三匹の淫獣は使い込んで入口が緩んだスリットを濡らし、ひくひくと鼻をひくつかせていた。僕の汗の匂いだけでも興奮し、雌の本能に火がついていた。

 僕の恋人として設定した湊さんは量感がにじみ出る雄っぱいを両てのひらで掬い上げて。

 僕のお兄ちゃんとして設定した鋸刃先生はがに股のつま先立ちになったままスリットへと手を添えて。

 荒っぽいけれど僕が大好きなお父さんに設定した大槌さんは、もっさりと生い茂った腋毛を曝け出すようにして両手を頭の後ろで組んで。

 

 一様に僕のちんぽを好色な目で見つめ、尻の谷間からこぼれた愛蜜を太ももへと垂らしている。僕の事が大好きで、なんでも言う事を聞いてくれて、他の男と一緒に抱いても嫉妬せずに受け入れてくれる理想の恋人と家族。

 

「一番はお兄ちゃんがいいよな❤❤トモの初めての相手もお兄ちゃんだもんな❤遠慮しなくていいんだぞ❤❤❤」


 その言葉に従ったわけではないけれど、腕を広げて僕を抱きとめようとする鋸刃先生――いやお兄ちゃんの乳首はコリコリとしてとても美味しそうだった。

 ふらふらと腕の中へと吸い寄せられて、張り出した大胸筋へと頬を寄せる。両サイドで羨ましそうな声がしたが無視してぎゅっと抱き着いた。

 

「ん、おっ……❤❤」


 キスをしたいのだけれどこの身長差だと大変だ。雄の匂いがたまった胸元に息を吹きかけると熱を持った喘ぎがこぼれた。

 コリコリとした弾力のある雌突起を唇に含む。ぴくりと震える大胸筋を鷲掴みにして、唇で挟む。そうしているとお兄ちゃんの手のひらが股間へと伸びてくる。

 性感帯を揉みしだいている点ではイーブンだが、僕の唇の中では乳首が転がされている。硬くそそり勃った乳首をしつこく舐め回し、舌を絡みつかせているとでかい乳首がますます膨れ上がる。唾液と一緒に吸い上げ、唇でしごく。ヂュパヂュパ、ぢゅるぢゅるという音と一緒にお兄ちゃんの喘ぎ声が響いた。

 

「あぅおおぉ❤❤あ゛あぅうあう❤いいっ❤❤強く、強く吸ってくれえぇぇ❤」

 

 喘ぎと一緒に唾液をこぼしながらも手は休みなくちんぽをしごき上げていた。僕と真っ先にセックスをするのは自分だといやらしい手つきでねだっている。

 このまま乳首をしゃぶっていたい気分だが、巧みな手コキでこちらもいってしまいそうなのでゆっくりと唇を離す。片方だけ吸い上げられた乳首は充血し、ねっとりとした唾液が唇と繋がっていた。


「んぅ❤もっと吸いたくないのか❤❤お兄ちゃんがおちんぽシコシコしながらおっぱい飲ませてあげるぞ❤」

「後でたっぷり吸ってあげるから、次は湊さんね」

「いいよ❤やっぱり恋人のおっぱいが一番いいよね❤❤おれもトモくんに吸われるのが一番いいからね❤」


 今度はお兄ちゃんの名残惜しそうな声がしたが気にせず湊さんの背中へと抱き着いた。筋肉の山稜が並ぶ背中へ舌を這わせ、汗をすくいとりながらでかい乳肉をしたから掬い上げるようにして持ち上げる。

 ずっしりと重い乳肉を下から持ち上げるにも一苦労で、肉の詰まり具合を想起させる。限界まで持ち上げてから離すとびたんっ!と肉がぶつかる音を立てて爆乳ぶりを聴覚からも知らしめる。

 

「おれのおっぱいが一番でっかいだろぉ❤んぉ❤❤揉むだけじゃなくってぇ❤いっつもみたいにパイズリしてあげようか❤❤トモくんもぉ❤おちんぽガチガチだろ❤」


 官能的に腰を揺らすと、黒く艶を帯びたデカ尻を僕へと押し付けて、谷間でちんぽを扱き上げてくる。実際僕のちんぽはガチガチですぐにでも射精できそうだ。

 それでも、涎を垂らしてちんぽを見つめてくる父さんを放置して生ハメを初めてしまうのはさすがに良心が痛んだ。

 

「あ゛、お゛っ❤❤」


 とりあえず湊さんをなだめすかせるために肥大化乳首を指に腹で挟み込む。湊さんの性感帯も、どれだけ感じるかも僕の好きなように設定してある。こうして乳首をつまんであげるだけでも内股になってしまうような雑魚乳首にしてあげた。

 お兄ちゃんより大きな乳輪はぷっくりと膨らんで艶があり、デカ乳首も僕の親指よりも大きい。湊さんを恋人にしてからは毎日いじっているせいか、恐ろしく鋭敏になっている。

 指腹で擦りたててやったり、乳輪ごと引っ張ったかと思えば乳首だけを捻ってやったり。小刻みに弾いてやったりもした。

 

「んぉぅうぅ❤❤❤あっ❤乳首しゅごおぉ❤❤❤トモ、くぅん❤おれもぉ❤おれも乳首しゃぶってほしいぃ❤❤乳首吸いながらオマンコはめはめしてぇ❤」


 分厚い尻たぶの中でマンコは湯気を立てそうなぐらい熱を持っていた。ちんぽを擦り立てているのも相まって、マンコはいつでもぶちこめそうなぐらいに愛液を漏らしっぱなしだ。

 乳首はどれもモロ感になるように設定しているが、湊さんが一番弱くて指でいじっているだけもたやすく絶頂する。たぶん、僕が調整している前から乳首いじりが大好きだったせいだろう。


「いいぐうぅうぅぅ~~~~っ❤❤❤」


 充血するぐらいに強く乳首を潰しながら引っ張ってあげると、背筋を弓なりの反らしながらスリットから汁を飛ばした。メスイキとアクメしかしなくなった身体はスリットからちんぽをはみ出させることもほとんどなくなり、もう一つにマンコと化している。透明な液を潮みたいに噴き上げて本物の雌のように絶頂に浸っている。

 

「な、なあ❤実の親父を放っておいて他の奴と遊びすぎじゃねえか❤❤マンコ火照ってもう我慢できねえぞ、おい❤」


 そうして頭の後ろで腕を組むと、父さんの腋毛からはきつい雄臭さと蒸気が立ち上った。脂肪が多分に含まれているせいで張りこそ劣るが、柔らかさはずば抜けている巨乳をたぷたぷと震わせながら、両脚を開いたがに股となって腰をへこへこと前後させていた。

 元の大槌さんなら死んでもやらないであろう恥さらしのがに股ダンスだが、僕の父さんとなった龍はちんぽ欲しさに腑抜けたツラで踊りを披露してくれていた。

 

「ほれ❤ガキどものマンコより使い込んだ親父マンコのがよくねえかぁ❤❤❤おめぇのちんぽ欲しくって、マンコの毛もグッショグショだぜ❤❤汁まみれのオマンコはきんもちいいぞぉ❤」


 人差し指と中指でスリットを広げたまま、もう片方の指で汁を吸った陰毛をつまみあげる。愛液をたっぷり吸ったスリット周りの毛は愛液を吸ったせいでへたり、海藻みたいになってスリットの周囲へとへばりついていた。

 それは、他の二人にはできない龍人の特権ともいえるちんぽへのアピール。入口を拡げられたスリットから香る雌の匂いとも合わせると僕のちんぽはたやすく誘惑に屈して、湊さんの尻たぶ挟まれたちんぽからドロリとした涎が漏れた。

 

「おっ❤やっぱ親父マンコがいいよなぁ~~❤❤❤悪いなガキども❤トモは儂のマンコが一番良いみてえだ❤」

「くっ……!ずるいじゃないか親父。おれだってマンコに毛があれば……!」

「トモくんをファザコンに育てないで欲しいなぁ。やっぱ恋人のオマンコが一番健全だと思うよ?」


 二人が唇とマンコを尖らせているが、僕のちんぽは父さんのケツ毛が豪勢に生えたマンコを食いたくてたまらなくなっていた。

 すっかり淫臭が染みついて取れなくなったベッドへと腰掛けると、汗や愛液で濡れ光るちんぽを三人へと良く見えるようにする。

 ちんぽを見る三人は誘蛾灯に誘われる虫けらも同然の知能と成り下がり、ふらふらとちんぽへと吸い寄せられる――父さんだけが、ちんぽを咥えこもうと僕の太ももへと跨がるように抱き着いた。

 

「んはぁ……❤トモぉ❤❤ベロチューしようぜ❤父ちゃん喉渇いてしょうがねえんだ❤唾液飲ませてくれよ❤❤」


 頬を舐め回してくる長い舌に誘われて、僕は父さんの口内を蹂躙しようと口づけをかわす。

 舌と一緒に唾液を、父さんの知性も何もかもを吸い尽くすような勢いでキスをしてあげると父さんはきつく抱きしめてきて、僕の舌を赤ん坊のように吸い返してくる。

 牙をなぞってやるたびに父さんの身体が震え、二つのマンコから蜜を滴らせる。溢れ続ける愛液は僕の太ももまでも濡らす勢いで、陰部に生えた毛を汁まみれにしていた。

 

「んあぁあぁ❤❤んちゅ❤あ、はあぁ❤❤」


 男らしい肉体を媚び媚びにくねらせながら、父さんは必死に唾液を飲み干し続けていた。ひげやたてがみの生えた雄々しい顔を蕩けさせ、酸素よりも唾液をと喉を鳴らし続ける。

 尻たぶでちんぽを挟んで上下すると尻毛がくすぐってきてこそばゆい。キスをかわして興奮が最高潮となったのか、舌を絡ませながらも身体すべてを擦り付ける。そんな父さんがとても可愛らしくて、唾液を注ぎ込みながらでかい尻肉を鷲掴みにしてやる。

 

「んんむうぅ❤❤んふっ❤ぢゅるうぅーー❤」


 それは、僕の性奴となった者にとっては福音に等しい。ようやくちんぽが貰えると歓喜に身体が震え、舌を吸い上げる勢いも激しくなる。

 自らデカケツを持ち上げると肛門を鈴口へと押し付けてきて、屈服しきったマンコはその口を開いて子種をねだり、愛液でぬかるんだ雄膣が早く早くと蠕動する。

 毛が生い茂る膣口からこぽりと蜜が溢れ出る、熱々の粘液は既に攪拌されたように泡立っており、発情具合をありありと示していた。

 

 唇を尖らせたマンコが鈴口とほんの少しだけ触れ合って、接触した箇所から互いの体温が伝わりあう。溢れた愛液と先走りが音と立てて混ざり合いできた濃厚なシロップがちんぽをコーティングしていく。

 

「ちゅ❤んんんぅうぅ❤❤❤じゅぷぅ❤んんっうぅ❤❤」


 おねだりをキスで塞がれている代わりに懇願を視線へと込めて僕を見つめていた。このままちんぽが貰えなければ発狂してしまうであろう淫獣が、全身を使ってちんぽを逃すまいとしている。

 このまま焦らして、ちんぽをくれてやらないまま舌をしゃぶってやっても良い。おあずけをしてやるほどにマンコは蜜を分泌し、ちんぽに媚びてくれる。

 

 だが、父さん以上に僕が我慢できなかった。

 きつい汗の匂いを間近で嗅いで、柔らかい乳肉を押し付けられて金玉が精液を出したいと騒いでいる。

 

 だから、僕はゆっくりとデカケツをちんぽへと導いてやる。肛門に難なく侵入して、胎内へと滾った肉棒を埋め込んでいった。

 

「んぉお゛ぉお゛お゛おおぉぉ~~~~~❤❤❤❤」


 たまらず口を離して首を反り返らせた父さんは、口を「お」の字にして快楽の咆哮をあげる。

 僕に最適化され、よくほぐされた膣内は一切の抵抗なく結腸の入口までちんぽを咥えこんで、みっちりとちんぽに吸着してくる。

 

「おぉおぉ❤❤うぅうぅ❤届くっ❤おちんぽこんなおぐまでとどいでるぅうぅぅ❤❤❤」


 雄の子宮ともいえる結腸口まで僕のちんぽを咥えこんで、父さんは満ち足りたうめき声を溢れさせる。丸々と張って、筋肉と脂肪をみっちりと詰め込んだお腹を幸福そうに撫でまわして、自分の深いところまでちんぽを埋め込まれている悦びを甘受していた。

 

「んっ……父さんのマンコすごい温かいね。どんどん具合が良くなってる」


 僕もまた自分専用に誂えられた雄マンコの名器ぶりに頭が痺れていた。毎日オマンコしてあげているのに、飽きることがない極上のマンコ肉。

 たやすくちんぽを咥えこむくせに一度飲み込んだら強く締め付けてくる肛門。温かくてぬるぬるのマンコ肉を密着させて吸い付いてくる肉壁。そして先端にちゅぱちゅぱと吸い付いて子種をねだってくる結腸口。

 父さんのマンコすべてが気持ちよく、まさしく僕を気持ちよくするためだけの専用肉オナホだった。

 

「そうだろぉ❤もっと、いっぱいっ❤❤父ちゃんのマンコで気持ち良くなりやがれっ❤❤❤」


 父さんに比べるとはるかに頼りなく華奢な肩に手を添えると、父さんのデカケツがゆるやかに上下し始めた。持ち上げる時はマンコ肉をがりがりとカリ首で引っ掻き、降ろす時はゆっくりと膣肉をこじあけられる快感に鼻の穴を膨らませる。

 その速度はぼろっちいマンションのエスカレーターみたいに低速だし、腰の使い方も拙いものだ。それでも浅ましい雌っぷりを剥き出しにしてデカケツスクワットを行う父さんを見ているとちんぽが溶けそうなぐらい気持ち良い。

 

「ぐぉうぅぅ❤❤❤いいかっ❤おれもぎもぢ、いいぞおぉ❤❤❤息子のちんぽで、マンコいぎまぐっでるぞおぉ❤❤」


 言葉だけではなく全身で訴えようと、肉風船みたいなデカケツを僕の腰へと密着させるように腰をグラインドさせていく。

 ますます奥まで抉り取られるようになり、雄臭く強面の面は快楽に戦慄いてだらしなく涎を垂らしていた。雄膣も全身全霊でちんぽにむしゃぶりついて、ザーメンが欲しいでおねだりをしていた。

 

「お゛ほおおぉおぉっ❤❤❤届いてるぜぇ❤あうぅうあぁ❤❤トモのちんぽが❤❤親父マンコの子宮突いてやがるっ❤てめぇ、父親を孕ませてぇのか❤❤おぉおおぉぉ❤❤❤」


 僕を罵ってくるが子宮でちんぽへキスをしているのは父さんのほうだ。快楽に慣れてきたのか腰の動きが激しいものへと変化していた。

 でかい尻がちんぽを飲み込むたびにぶぢゅぶぢゅと愛液がかき混ぜられる音が鳴り、結腸口とちんぽが激しくぶつかり合う。

 

「いいぜぇ❤❤射精しやがれ❤ガキ孕ませてみろ❤❤親父マンコで孕んでてめぇの弟こさえてやっがらよおぉぉ❤❤❤」


 理性は欠片もなく、本能で僕との子どもをねだっていた。カミシロ様の力を使えばそれも可能なのかもしれないが、それだけは怖くてまだ試せていない。

 僕の子種で赤ん坊を作ることばかりを考えて、目にハートマークが浮かぶような蕩け切った表情をした父さんを見ていると、本当に孕ませてくなってくる。

 

「孕みてぇよおぉぉぉ❤❤❤トモのちんぽで着床してぇ❤❤あ゛ああぁぁっ❤❤受精するの想像しただけでいぐっ❤ん゛おおぉぉ❤❤❤」


 僕の子どもを妊娠する様を夢見るだけで父さんは絶頂し、スリットから潮を噴き上げた。快楽の奔流に意識がとびかけて、瞳がまぶたの裏へと逃れようとしていた。

 だが、父さんの腰は痙攣しながらもへこへこと動き続けて、僕のちんぽをしゃぶり続けていた。

 

「親父マンコに仕込んでくれぇ❤❤トモの子種❤ザーメン汁ぅぅ❤びゅるびゅる出してぐれぇ❤❤儂のマンコに特濃ザーメンでマーキングしてえぇえぇぇ❤❤❤❤」

「しょうがないなぁ。分かったよ、お父さんに赤ちゃん仕込んであげるね」


 自分が本物の父親だと思い込みながらも種付けを懇願する大槌さんに背徳的な興奮を抱き、デカケツに指を食い込ませて子宮口まで犯すような乱暴な抽送を繰り返していく。

 カミシロ様に、本当にこの雌を孕ませられるようにしてくれと願いながら。

 

「のぉお゛ぉお゛お゛おぉおぉおぉ❤❤❤う、うれじいぃぃぃ❤❤孕むっ❤ぜってぇ妊娠しゅるうぅぅうぅぅ❤❤トモの弟ぜってぇ産んでやっがらなあぁあぁ❤❤❤」


 マンコでイマラチオをしているような勢いのピストン運動に父さんはトロ顔を晒し、歓喜に涙を流す。

 愛おしい息子であり、最愛のちんぽを持つ僕からの種付け宣言に父さんの脳が歓喜に踊る。

 

「お゛お゛おおぉおぉぉぉぉん❤❤❤❤」


 マンコ肉が狂おしいまでに絶頂し、泡立った愛液をぶしゅっと勢いよく吐き出していく。スリットマンコからも汁を噴き上げっぱなしで僕の身体は汗以外の汁でびしょびしょになっていた。

 イキ狂うマンコはちんぽを食いちぎらんばかりに締め付けてきて、わずかに尻が動くだけでも脳髄が焼けそうな快楽に襲われる。それは父さんも同じ、いや僕以上の快感に打ちのめされているはずだが腰は止まらない。尻を打ち付けて真っ赤になるのも気にせずに着床交尾に没頭している。

 

 結腸口にちんぽがめりこませながら、父さんは尻を掴んでいた僕の手へと指先で触れる。恋人同士のように指を硬く絡ませあって、再度舌を口内へと滑り込ませてくる。

 

「んっぢゅぅうぅうっぅ❤❤❤しゅき❤トモぉ❤愛してるぞおぉぉ❤❤れろろっ❤んぢゅるるるるぅぅ❤❤種付け❤このままぁ❤ラブラブセックスしながら孕ませてぐれぇ❤❤」


 むちむちの乳肉も密着させ、下と上の口の両方を犯されながらザーメンを希う。尻肉は快楽による痙攣を何度も起こしているが、休むことなく腰をガツガツとぶつけてくる。種付けの瞬間は近いと、膣道が全力で吸い上げる。

 

「と、父さん。僕、もう……」

「儂もいぐっ❤❤んぢゅぅぅぅう❤あっあっ❤❤マンコいぐっ❤いぎまくりマンコにざーめんぐれぇ❤❤❤」


 ちんぽが膣内で震え、金玉から精液がせり上がる。父さんと絶頂のタイミングをそろえようと下半身に力をこめるが、激しすぎる種搾りピストン相手ではあまり持ちそうにない。

 

「アクメぐるうぅぅ❤❤❤いぐいぐいぐぅうぅ❤種付けアクメええぇ❤❤子宮の奥までザーメン注ぎ込んでくれ❤お前の弟おぉ❤❤受精させてぐれえぇぇぇ❤❤❤」


 僕の父親にしたことで父性本能が芽生えたのか、性欲以外の欲求でマンコが子種を求めていた。最高の射精で最高の受精をしようとマンコ肉がうねっている。

 

 それはオナホでは決して与えてくれない肉の快楽。子種を求めるマンコ肉のディープフェラに、僕の我慢はすぐに限界を迎えた。

 

「いくっ!父さんっ!出る、出るうぅぅ……!」


 そして父さんがデカケツを下ろすのに合わせて思い切り腰を叩きつけた。結腸口を超えて結腸にまで入り込んだちんぽが、子種を思い切りぶちまけた。

 

「お゛お゛お゛お゛おぉぉお゛ぉお゛お゛おおおぉぉ~~~~❤❤❤❤❤」


 結腸のすぼまりへとめりこんだ亀頭から結腸内へと直接注ぎ込まれていく僕の精液。

 自らを孕ませて雌の本能を満たしてくれる精子の奔流に結腸内だけではなく脳みそまでも真っ白に染められて、父さんは歓喜に歌う。

 

「お゛ぉおおぉ~~~っ❤❤❤アクメッ❤アクメくるのぉおぉ❤❤着床アクメしでるうぅぅうぅ❤❤❤おほぉおおぉーー❤種付けでオマンコいっぢまっだぁああぁぁ❤❤❤」


 結腸も直腸も肛門も、精液を一滴も逃すまいと強烈な収縮を見せていた。射精しているちんぽを更に締め付けるマンコ肉のうねりに、視界で火花が飛び散った。

 びゅるびゅると、いつまでも精液が吐き出され続ける。父さんがぐりぐりと腰を押し付けて結腸と亀頭を密着させるたび、欲望の塊が鈴口から子宮へと吐き出される。

 

「おぅぅううぅ❤❤❤まだ、出てるう゛ぅううぅ❤❤」


 搾り取られた精液が結腸を満たしてもまだ足りないとばかりに逆流し、結腸口から精液が溢れかえっていた。マンコは流れ出る精液を惜しんで締め付けていたが、痙攣を起こす肛門からはぶぴぶぴと下品な音を立てて精液が吐き出される。

 

「んっ❤んぅうぅ❤❤んふぅうぅ……❤」


 長い、長い射精がようやくおさまった後の静寂。

 種付け交尾の終わった僕たちは、そろって熱い息を吐いた。

 

「は、うぅぅ❤❤ぜってぇ孕んだぜ、トモ❤息子のザーメンで着床しちまった❤❤とんでもねぇガキだぜ、まったく❤」


 着床の余韻に腹肉や乳を震わせながら、父さんはうっとりした様子で腹を撫でていた。龍人らしい太鼓腹は既に妊娠していそうなサイズだが、もしも妊娠させてしまえば更に膨れ上がるのだろうか。

 僕の期待をおそに、雄膣はまだちんぽに吸い付いていた。ねぎらうように膣肉でしゃぶり、尿道に残っている精液の残滓を搾りとろうとしてくる。

 

「父さん、もう出ないって。マンコ離してくれないと」

「嘘つけよ、まだガチガチじゃねえか❤❤もう着床してっけどよぉ❤んなモン関係無しに好きなだけ出していいんだぜ❤」

「それもいいけどさ、父さんだけ相手するわけにもいかないから」


 父さんの後ろを指さすと、そこには鼻息荒く結合部を見つめる二匹の淫売がいた。湊さんと鋸刃お兄ちゃんは涎をぽたぽたと垂らした飢えた畜生も同然の顔をして、せめて雄の匂いだけでも堪能しようと溢れ出る精液の匂いを嗅ぎまわっていた。

 

 いじらしい飼い犬のような二人が愛らしくて。びくびくと震えるマンコからちんぽをゆっくりと引き抜いて兄さんの前へと突きつける。愛液と精液まみれの肉の棒は、飢えたワニにとっては最高のご馳走だ。

 

「はあぁ❤おちんぽ❤❤トモのおちんぽおぉ❤」

「じゃあ、種付けの前に掃除してね」

「分かった❤お兄ちゃんが綺麗にしてあげるからな❤❤」


 雄の匂いを鼻先に叩きつけられたせいか、兄さんは尻をゆさゆさと振って雌の匂いを振りまいていた。きっと、子宮がキュンキュンと疼くような感覚に襲われているに違いない。

 自分を満たしてくれる愛おしい弟のちんぽへと、軽くキスをした後に舌を這わせ始める。

 

「ああぁ❤❤おれにも、ちんぽおぉ……❤」


 今にも泣きだしてしまいそうな湊さんの頭を撫でてあげてやりつつ、ちんぽは兄さんの舌に任せてやる。

 竿や亀頭にこびりついた精液や愛液を啜りながら、舌をねっとりと這いまわらせていく。そればかりか唇を竿の胴体へと押し当て、ハーモニカを吹くみたいに咥えこみながら丁寧に舌を躍らせていった。

 

「んちゅ❤あむぅ❤❤ちゅぷぅ❤」


 兄さんは実に巧みだった。僕がどうすれば悦ぶかを理解している舌の使い方は、ただ技巧だけをインストールしただけでは味わえない快楽をもたらしてくれる。

 口の中で貯めた唾液をちんぽにまぶしてから唇を滑らせ、浮き出た血管を舌先でくすぐる。

 

 中心から根本へ、そして折り返して先端へ。

 喉マンコと化している口を使えばすぐに僕を射精へ導けるだろうが、舌と口先だけを使ってじっくりとちんぽへの奉仕を繰り返す。

 

「んぢゅぅうぅ❤❤れろっ❤ん、ふぅぅ❤」


 膨らんだカリ首へと注がれるバードキス。

 焦らして、挑発するような奉仕に鈴口からは精液混じりにカウパーがあふれ出し、それをすぐさま兄さんの舌先が掬い上げる。ドロドロとこぼれつづける先走りを飲み干すように、鈴口へキスをしたまま吸い上げていく。

 

「ぢゅるるるるっ❤んぶぅぅぅーーっ❤❤んぅ❤んんんぅ~~~❤❤」


 ちんぽにキスをしたまま僕を見上げる兄さんは恥知らずな淫売にしか見えない。ほんの少し前まではみんなに尊敬される教師で、島の外には結婚を控えた恋人だっていたのに。

 もういまではスマホに残っていた女性の写真を見せても誰だか分からないし、二度と女を抱くこともない。こんなに男前でかっこよかった先生の人生をめちゃくちゃにして、僕の好きなように作り替えてしまうことはどうしようもなく興奮してしまう。

 最低な行為かもしれないけど、仕方ないじゃないか。僕をカミシロ様に選んだこの島が悪いんだ。

 

「……兄さん、もういいよ」

「んっふぅ❤そうか❤❤もう我慢できないか❤」


 我慢できないのは兄さんの方だろう。揺すられる尻からは愛液が糸を引いて垂れ落ちて、貪欲な光をたたえた瞳がちんぽを捉えたまま離さない。

 痛いぐらいに突き刺さる視線を向けながら、兄さんは更に己と僕の劣情を昂らせるべくちんぽへと媚びていく。

 

「ほら❤セックスで疲れたおちんぽをゆっくり休憩させてくれ❤❤」

 

 いまだにマンコを痙攣させる父さんの横へと仰向けになり、筋肉が豊富に実った両脚をゆっくりと開いていく。父さんと違って毛に覆われていないスリットは、既に溢れんばかりの愛液で満たされていた。

 

「お兄ちゃんのオマンコはトモのちんぽケースになるためにあるんだから、な❤❤お兄ちゃんとして役目を果たさせてくれ❤」


 ごつい指先が熟れたスリットを開くとクチュリと音が鳴った。愛液が入口に糸をかけるぐらい蕩けきった膣口。その奥ではマンコ肉が妖しく蠕動し、ちんぽがひくひくと鈴口を開閉していた。


「ほら❤ほらぁ❤お兄ちゃんにいつものようにオマンコしてくれ❤❤トモ❤お兄ちゃんも孕みたいんだ❤」


 ベッドへと横たわったまま下品なガニ股を披露すると、腰を大きくヘコヘコと上下させていた。

 背筋とつま先だけで身体を支え、筋肉の逞しさをアピールしながらのがに股ダンス。首のすぐ下から盛り上がる大胸筋がぼるんっと上下し、膨らんだ上半身と下半身に挟まれたせいで細と錯覚する腰がくねる。でかすぎる尻はスリットから蜜を垂らしたまま卑猥に踊り、ちんぽが欲しいと乞うている。

 

 その魅力に抗えるわけもなく、兄さんの身体へと覆いかぶさるようにしてのしかかる。汗をためて雄の匂いがきつい大胸筋に顔を押し付け、雌の匂いを垂れ流すスリットにちんぽを押し付け。

 

「ん、んんっ❤いいぞ❤❤お兄ちゃんにいっぱい甘えて、好きなだけおちんぽ気持ち良くしていいからな❤弟のちんぽを幸せにするのがお兄ちゃんの役目なんだ❤❤」


 卑猥に膨れ上がった大胸筋に口づけて吸うと、クリーム色の肌にいくつも赤い点が残る。抵抗するどころか僕の頭を撫でてくれる『理想のお兄ちゃん』に甘えて全身の筋肉をまさぐり、愛撫する。

 

「くぅん❤いつまでもお兄ちゃんっ子だなぁ、トモは❤❤」

「だって、それは兄さんが」

「そうだな❤❤トモのおちんぽで孕みたくってオマンコ濡らしてるお兄ちゃんが悪いな❤トモのザー汁で孕みたくってお兄ちゃんマンコも―限界❤❤❤」


 そして兄さんは僕の手を自分の下腹部へと添えさせる。女性であれば子宮があるはずの場所であるが、このむさくるしい雄にはオナホにされるための内臓しかない。

 それでも兄さんにお腹は恐ろしく熱く、あるはずのない子宮のうごめきさえ感じられそうだった。

 

「お兄ちゃんも孕みたいんだ❤❤トモの子種をいーっぱい仕込んでくれ❤お兄ちゃんは頑丈だからな❤いくらでも生んであげるぞ❤❤」


 僕の腰を太ももで挟み込み、兄さんははふはふと荒い鼻息を吐いた。

 これまで数えきれないぐらい兄さんをオナホにしてあげたけど、本当に孕みたいと願っている雌の本性はますます僕のちんぽをいきり勃たせる。

 オスがメスを孕ませ子を作りたいという本能が僕を突き動かす。カミシロ様として願う。この人を孕ませて、本物の雌にしてやりたい。

 

「わかった、いくよ。兄さん」


 この人を僕だけのものにしてやる。滾る欲望と一緒に腰を叩きつける。

 本来はちんぽをおさめるための器官。今では僕のちんぽケースとなったスリットへと、一息にちんぽを突き刺した。


「ん゛――お゛っうううぅぅぅう❤❤❤」

 

 兄さんのマンコは大量の蜜を湛えた肉の薔薇。逞しい雄のあかしで花弁を突き刺して押し進めると白く泡立った愛液が掻き出され、下品な水音と一緒に征服を待ちかねていた肉襞が収縮を重ねる。

 

「う゛ぅうお゛お゛ぉおおぉぉ❤❤❤おぐっ❤おぐまででかちんぽはいっでぐるぅうぅぅぅ❤❤❤❤」


 兄さんは男前な顔を歪めて、間抜けなアクメ声を響かせる。

 後頭部をベッドへとぐりぐり押し付けて、僕の腰に巻き付けられている太ももが痙攣を繰り返す。

 それでも意識を失うような無様は晒さなかった。僕をしっかりと抱きしめたまま、ちんぽを包み込む膣肉を蠕動させ、精液を搾り取ることに特化したちんぽ扱きを休みなく行う。

 

「ほぉお゛お゛おっ❤❤❤う゛ぉおおぉ❤❤オマンコえぐれぇえぇ❤ふど、ふどいぃ❤❤」


 兄さんのマンコは父さんのケツマンコに比べるとずっときつく、甘やかすというより搾りとって、締め付けてくる。

 気を抜くとすぐに射精させられそうなマンコに負けるまいと、おっぱいにしがみついたままガムシャラなピストンを繰り返す。

 

 僕と兄さんの体格差のおかげで、ちょうど乳首を吸い上げながらマンコを犯すことができる。乳輪ごと吸い上げて、乳肉に歯形を残し、歯で挟んだままぎりぎりと引っ張ってあげるとマンコはご褒美とばかりにちんぽをしごいてくる。

 

「ぢ、ぢくびぃいいぃぃ❤❤❤乳首やばいっかりゃあぁあぁ❤❤いぐっ❤オマンコすぐにいっぢゃうぅうぅぅぅ❤❤❤」


 マンコの締め付けも極上だが胸肉の弾力もいつまでも揉んでいたくなるような心地よさだった。ピストン運動に合わせて暴れまわるデカ乳は揉み潰してやるほどにハリが増し、手のひらへぴったりと吸い付いてくる。

 ちんぽを煽り立てるために生まれたような乳肉。押し返すような肉の詰まり具合で指先を跳ね返す。最高の乳へ手形を残しながら、僕はオスとして優越感を満たすためにスリットマンコを擦りあげる。

 

「ん゛っぉおおぉぉおぉぉ❤❤❤」


 兄さんのつま先が苦悶の踊りを見せた。僕の肩値をさんざん教え込まれたメス穴は、どれだけ荒々しく突き込んでもみっちりと吸い付いてくる最高のオナホと化していた。

 ケツマンコのように柔らかく吸い付いて来るものではなく、ちんぽを扱き立てて絶妙な圧力で子種を搾り取ろうとしてくる。そして雄のとしての役割を放棄したちんぽは僕のちんぽとぶつかって快楽の涙を流す。もはや僕のちんぽを気持ち良くするためだけの器官でしかなかった。

 

「ンヒイィ❤❤ひぃっ❤いぐっ❤もういくいくぅ❤❤おちんぽとオマンコでいぐぅ❤お、おちんぽ犯されていぐぅぅ❤❤❤」


 兄さんの巨根と擦りあいながらゴリゴリとマンコを抉ってやるとだらしないイキ声を出してちんぽからどろりとした汁を噴き上げる。

 立派なちんぽはローション代わりとなる汁を吐きこぼすのみで、完全に雄として終わってしまっていた。そのことを改め実感しながら、兄さんを破滅的な快楽で追い込んでいく。

 

「お゛おっ❤❤お゛っ❤んおおおおぉっ❤❤おちんぽ❤ちんぽお゛おおぉっ❤❤おぐまで届いでえ゛ぇえぇ❤んおおおぉ❤❤❤」


 乳肉を形が歪むほどに絞られ、スリットの一番をごんごんとノックされ、マンコ肉とちんぽをカリ首で抉られる。

 容赦のないピストンを受けるたびに血管を浮かばせた筋肉は激しい痙攣をヽ、安産型の尻肉がへこへこと揺れ、ちんぽへの媚びを見せて踊る。

 

「やっぱいいね、兄さんのオマンコ。締まりは兄さんのスリットが一番だよ」

「あ゛っぅう゛うぅうおおあおぉ❤❤❤だ、だろぉ❤❤兄さんのマンコがっ❤いちば、おぉおぉ❤お゛ほおぉおぉぉ❤❤❤」


 神経と快楽点が集中した最奥をほじくられながらブリッジのように身体をのけ反らせた。兄さんの弱点なんて把握――いや、兄さんがどうすればアクメするかなんて僕が設定しているんだ。ちんぽを数回往復させるだけで穴という穴から体液を噴き上げ、わめきたてる。

 

「ひぃいい゛い゛いぃ❤❤❤お゛おぉ❤んおぉおおぉ❤❤」


 僕が腰を勢いよく叩きつけた瞬間、毛の生えていないスリットマンコが生々しい肉の打つ音を響かせる。

 痛々しい音を立てる挿入に対しても腰をクイクイと持ち上げて、懸命にちんぽを気持ち良くしようとしてくれる。僕を咥えこんでいる膣壁も、呼応するように締め付けを強くして、貪欲にちんぽを吸い上げる。

 

「じあわぜえええぇぇ❤❤❤弟ちんぽよずぎいぃぃいぃ❤❤んおっ❤お゛お゛ぉおおぉぉぉ❤❤❤」


 吐き出される唾液が顔を薄汚く塗装して、拡がった鼻の穴から垂れた汁が顎下までも伝い落ちる。

 みんなに尊敬されていた先生。いつも厳格だけど優しかった先生が僕を溺愛し、ちんぽに堕ちている。

 愛する弟とのセックスに子宮と心をときめかせながら、ちんぽとマンコを蹂躙されるピストンに幸福を噛みしめている。

 

「んぐぅ、兄さん、マンコきつすぎ……」

「だ、だっでええぇ❤❤マンコよすぎでぇ❤オマンコがおちんぽ離せないいぃぃい❤❤」


 汗にまみれて艶めかしさを増した翠の肉体を抱きしめ、特大の乳肉を揉み潰し、コリコリとした乳首に吸い付きながらのセックス。僕の頭の中はこのちんぽに媚びる穴の中の一番奥で、大量のザーメンを吐き捨てることだけだった。

 膣肉とちんぽを抉られ、最奥を突き破る勢いで繰り返される挿入。兄さんの男前なツラはどろどろに蕩け切った雌を丸出しにし、家中に響き渡るような嬌声を上げていた。

 

「いぐうぅぅ❤❤❤んっほおぉ❤ほお゛ぉ❤❤お゛ォお゛゛おぉおぉぉ~~~~❤❤❤」


 ちんぽに屈した敗北マンコが何度目か分からない絶頂へ到達した。

 ひと際強い収縮がちんぽへ吸い付いて、痙攣するワニちんぽから生暖かい白濁液がぶちまけられた。

 それでも僕はマンコを抉る激しい腰づかいを止めたりはしない。むしろ加速させてスリットの弱点をカリ首でひっかき、最奥をコツコツを叩きながら兄さんの思考を快楽で染め上げていく。

 

「んっぎぃいぃぃ❤❤乳肉つぶれるう゛ぅうぅ❤❤❤ぐひぃいぃ❤❤」


 ちんぽを往復させながら大胸筋を弄ぶと歓喜の悲鳴が嬌声にアクセントをつけた。膨らんで乳首を潰すようにつまむと全身の筋肉が強張るが気にせずデカ乳を思うがままにする。

 先端をゴシゴシしごきながら、乳肉へと歯を立てて、下から持ち上げるように揉んで、形が歪むまで鷲掴みにしてみる。クリーム色の乳肉が形を変えるたび、先生の内ももが分かりやすく痙攣するのが面白い。

 

「んぅうおぉ❤❤ミルク出るぅうぅ❤搾ってぇ❤おっぱいからミルク出すがらぁ❤❤乳首からびゅるびゅる射精じだいぃぃ❤❤❤」

「ミルクは出ないけど……孕んだら出すようになるかもね。兄さんも妊娠してみよっか」

「作るぅうぅぅ~~❤❤お兄ちゃんが、んああぁ❤しっかり赤ちゃん孕むがらあぁぁ❤❤❤赤ちゃんもミルクもいっぱいづぐるがらあぁぁ❤❤❤❤」


 胸を玩具のように弄り回され、僕専用の種付けマンコと化したスリットが絶頂痙攣を繰り返す。

 兄さんの口からほとばしる受精への懇願。雄に孕まされたいという雌の本能。最高の肉体を誇る雄は、無毛マンコを僕の腰へと擦り付け、精液を逃すまいと巻き付けた脚の力を強くした。

 

「ああぁ❤❤孕みたいいぃぃ❤❤❤トモの赤ちゃん孕みたい❤だがら種付けぇ❤❤孕ませザーメンミルクうぅぅ❤❤❤子宮にぶちまけてくれぇ❤❤」


 言われなくてもそのつもりだが。

 僕のちんぽで耕されつくし、完全に性器とかしたスリットはちんぽを完全に咥えこみ、最奥でザーメンをいまかいまかと待ちかねている。

 父さんにしてやったように、兄さんが孕むようにとカミシロ様の命令を囁いた。本当に孕むかは分からないけど、本当に孕ませて兄さんの乳首からミルクをすってやれるようにと願って。

 

「産むっ❤❤お兄ちゃん産むぅ❤❤❤トモの赤ちゃんっ❤子宮が壊れるまで産んであげるがらあぁぁ❤❤」


 イキまくりのオマンコがぎちぎちに絡みつき、胎内で暴れる勃起ちんぽを搾り上げ、本能丸出しの種乞い運動を行っていた。

 弱々しさなど欠片もなかった瞳を欲望にとろかせた兄さんが喘ぐたび、kツマンコからはねとねとした愛液があふれ出し、ベッドの上にはしたないシミが拡がっていた。

 

「だしてぇっ❤ザーメンっ❤❤子種ぇ❤❤お兄ちゃんに特濃ミルク種付けてえぇぇぇぇ❤❤❤❤」

「く、ううっ!兄さん、出るっ……!出るぅぅ!うぅぅぅっ!」


 搾りだすような僕の声と兄さんの溢れ出すような嬌声。

 二人の声が寝室に響き、そしてとうとう僕の精液がオナホとかしたスリットマンコへと吐き出されていく。

 

「ぐぅう゛う゛ぉおおぉぉっ❤❤❤❤」


 自分よりずっと小さい身体に両手両足を絡ませた巨漢がビクビクと痙攣し、数えきれないぐらい突き上げたスリットの最奥にザーメンをぶちまけられる。

 全身で種付けされる雌を体現した兄さんは射精のもたらす快感に一瞬で脳みそを焼き焦がされ、身体の奥からザーメンで白く染められていく。

 

「うっひい゛ぃいぃぃ❤❤❤だされでるうぅぅぅ❤❤お兄ちゃんマンコがあぁぁ❤❤❤赤ちゃん汁ぅうぅ❤オマンコおおぉぉ❤❤オマンコザーメンで窒息ずるぅぅぅ❤❤❤」


 種付けされるためだけの器官と化したマンコへと、所有権を主張するような遠慮の無い精子をぶちまけていく。

 カミシロ様となってから尽きることのなくなった精液はスリットの中でをあっという間に埋め尽くして、結合部からも溢れ出す。

 

「う゛お゛お゛お゛おおおっ❤❤❤んっお゛おおぉおぉ❤❤いっぐぅうぅぅぅ❤❤❤」


 兄さんも同時に精液を漏らしていたが、僕の精液に圧倒され、混ざりあって溶けてしまう。もはや絶頂した証としかならない無駄ザーメンを吐き出しながら、兄さんは身ごもれる幸福に歓喜の涙を流していた。

 

「あ゛~~っ❤❤❤しゅきいぃぃぃ❤❤種付けしゅごいしゅごいしゅんごぃいぃぃ~~~~❤❤❤❤妊娠確実ザーメンしゅんごいのおおぉおぉぉ❤❤❤」


 欲深いオマンコに精液を搾り取られながらも、兄さんのデカ乳を握りつぶし、少しでも奥まで精液を届かせようと腰をぶつけ続ける。

 

「いっでるっ❤❤いっでるがらああぁっ❤うぉおぉぉ❤」


 僕専用のマンコはちんぽを四方から扱きあげ、さらに亀頭を最奥の肉が捏ね上げてきてザーメンを一滴まで搾り取ろうとしていた。

 それに負けじと腰をぶつけ続けるといかつかったワニの顔が間抜けに顔を歪めさせ、舌を千切れる限界まで伸ばす。

 

 スリットは射精の脈動に合わせて根本から先端まで蠕動を繰り返し、耕されきった肉壁は射精を煽ろうとしてくる。甘やかしてくる兄さんとは反対にちんぽが射精をやめるまで手加減をする気が無い、貪欲なマンコだった。

 

「お゛、お゛おおぉぉ❤❤❤オマンコすっごいぃぃ❤❤子宮ザーメン漬けにされちゃってるるぅ❤❤孕む❤ぜったいに孕むぅ~~❤受精しちゃってるうぅぅ❤❤❤」


 たっぷりと子種を注がれた兄さんは知性が皆無のアクメ顔を披露しながら、いまだにスリットに注がれる熱の味に酔っているようだった。

 僕はといえば、腰をぐりぐりと押し付けながら兄さんのおっぱいと顔を預けていた。汗でぬるぬるになった大胸筋は雄の匂いをきつくしており、このまま眠りへと落ちてしまいそうな最高のベッドになっていた。

 

「んおぉっ……❤❤おおぉ❤」


 まだしっかりと手足を巻き付けてはいるものの、兄さんも限界が近いようだ。スリットマンコの奥をぐりぐりと押し込まれて小刻みにイっているのか、身体を断続的に痙攣させている。

 このままハメ続けてやっても、肉の枕に顔を預けてまどろんでしまっても良かった。

 

「ト、トモくん❤そろそろいいだろぉ……❤❤❤」


 けれど僕は雄としてやらなければいけないことがある。

 自分の雌は平等に愛してやらなければ雄としては失格。父さんと兄さんをハメ殺している間も不平不満を言わず、我慢してくれていた僕の恋人。

 

「なぁ❤❤もうむり❤我慢できないんだ❤❤二人とはいっぱい遊んだし、いいだろぉ❤❤恋人のこと放っておかないでくれよぉ❤」


 むわり、と雄で満たされた空気の中に飢えた雌の匂いが立ち上る。

 僕の恋人――湊さんが、壁に手をつくようにして僕へと尻を突き出していた。真っ黒な体皮は黒真珠のような光沢と艶を帯びているが、それを火照った身体から染み出した汗によっていやらしく塗装されていた。

 

「マ、マンコうずうずしてもう限界なんだ❤❤ほら、ほらぁ❤お願いだからぁ❤マンコずぼずぼってしてぇ❤❤❤」


 尻尾をめくり上げたまま尻を振ると湊さんの局部がよく見える。僕好みに耕した穴は真っ赤に熟れており、黒の尻肉の中でよく映える。

 その尻穴は雄ならば誰でも目を奪われてしまうだろう。僕と出会う前から使い込んでいた肉の蕾は赤くうごめき、僕とキスがしたいと震えている。涎のように愛液を垂らせば雌の香が鼻をくすぐる。

 

「トモくんが焦らすせいでこんなになっちゃったんだ❤❤だから、いいだろ❤恋人を虐めないでくれよ❤」


 湊さんの濡れた瞳が扇情的に訴えかける。もともと男を嗜好する性癖があったからか、湊さんの雄を誘う所作は他の二人よりも巧みだ。身体を寄せてちんぽを求めるのではなく、視覚から僕を誘おうとしている。肛門が何度も痙攣し、ちんぽを求めているくせにあくまで腰を回して淫らな踊りを見せるだけだ。

 

「うん、分かったよ。湊さんが最後になっちゃったしそのぶんいっぱい可愛がってあげるからね」


 兄さんのマンコからちんぽを引き抜くと、湊さんへと近づいた。ちんぽはいまだに萎える気配はなく、精液や愛液を纏わせたまま天を突いている。それを見た湊さんは雄臭い顔に不釣り合いな淫蕩な笑みを浮かべ、腰をくねらせた。

 寝室に満たされた空気は汗と精液の匂いに満ちている。カーテンを閉め切られた室内ではわずかな灯りしかなく、湊さんの色香が妖しく引き立てられている。精液に混ざる雌の匂いが僕の雄を煽り立てる。

 筋骨隆々な身体が揺れるたびに汗と雌の匂いがきつくなる。自分を食べて欲しいと乞うてくる香りに誘われるまま、近づこうとして――

 

「トモくん、いいかい。話があるから降りてきて欲しい」


 ノックの音と、懐かしい声で止められた。

 淫らな夢から覚ますその声はドアの向こうから聞こえた。僕の大切だった人。ずっと僕のものにして欲しいと思っていた人。声を聞くだけでも幸せだった人。

 

「……友達がいるのは知ってるけど、義父さんとトモくんにとって大事なお話なんだ。降りてきてくれないかな?」


 でも、今は苛ついてしょうがない声だ。

 心地よい夢を見ていたのに、無理やり起こされた気分だった。湊さんのマンコが今も物欲しそうにヒクついていて、懇願するように愛液を垂らしているのに。

 

「トモくん、せめて顔を見せてくれないかい?ずっと話もしてないし……」


 気に入らない。

 僕の父さんと兄さん、そして恋人がいるのだから偽物の義父さんなんかに構っている暇は無いのに。

 義父さんが僕のものになってくれていたら今こうして三人にしてやったことを全部義父さんにしていたのに。

 僕のものになってくれないくせに、僕の邪魔はするっていうのか。

 

「……分かったよ。今、ドアを開けるから。そこで待ってて」


 だったら教えてやろう。

 もう義父さんは僕の家族じゃないし、僕は義父さんなんかよりもずっと良い性処理道具を手に入れたんだ。

 

「ト、トモくぅん❤❤」


 ああ、僕が義父さんに返事をしたせいで不安にさせちゃったかな。湊さんは男前なシャチの顔を泣き出しそうに歪めて尻を振っていた。

 大丈夫だよ。僕ときみがどれだけ愛し合っているかってこと。もう、義父さんなんてどうでもいい存在だってこと。湊さんを使って教えてあげないとね。

 

 ***

 

 ノックの音がしつこく響いていた。

 最近は僕に話しかけもしなかったくせに今日はやけに構ってくるな、と思いつつ腰をグラインドさせると掠れた獣声が響いた。

 

「ほぉお゛❤いっぐぅ❤おっ❤❤お゛ぉッ❤」

「ほら、ちゃんと足を進めて。全然進めてないよ」

「う゛ひい゛いぃ❤❤わ、わかっひゃぁ❤あるく、からぁ❤もっどやさじぐしてぇ❤❤」

 

 ドアまでほんの数歩だが、湊さんはまともに立つこともできずに手をついたまま唾液を床へとこぼしていた。

 足をがに股どころか四股踏みぐらいには足を開き切って床を踏みしめて、崩れ落ちそうになる身体を両手で必死に支えている。

 僕はといえば後ろから尻肉を鷲掴みにして、最奥めがけてケツマンコを掘り進めていた。カリ首でぷっくり膨れた前立腺を擦り、膣道を押し広げて、結腸口を無理やり開くようなピストンを繰り返していた。

 ちんぽを根本まではめ込んだだけでちんぽから汁を噴いて、軽く腰を前後させただけでまた汁を漏らした。何回かマンコを往来してやると膝をガクガクと笑わせて絶頂した。

 

「う゛っひぃいぃぃぃ❤❤❤お゛ぅうおぉ❤ん゛おおぉぉ❤❤」


 我慢していたせいか、マンコの感度が上がりすぎているらしい。涙と鼻水は部屋にぼたぼたとこぼれ、足元は精液溜まりを作っている。こんな卑猥なシミを作られては掃除が大変だな、と思いつつピストン運動は止めない。

 湊さんにはドアまでたどり着いたら種付けタイムだと約束したのだが、こんなナメクジが這うような速度ではいつたどり着けるか分からない。

 乗馬鞭の代わりに、起伏が激しい背中へと抱き着いて胸を揉みほぐしてやる。マンコをごりごりとしながら乳首を弾いてあげるとまたびゅるりと汁を噴いた。

 

 ぴったりと背中に貼り付いていると湊さんの体温を感じ取れて心地よい。汗を舐め取っていると、雄を犯している実感が湧いて興奮で目の前がくらくらとする。

 

「おっ❤おおん❤あ、くぅうぅ❤❤トモく、歩けにゃいぃぃ❤❤乳首、虐めないでへぇ❤いぐ❤いくっ❤んぅぅ❤❤」

「頑張れ頑張れ~~。ギブアップしたら種付けしてあげないよ」


 応援しながらも腰の動きを止めることはない。それどころか更に奥深くはめこんで、ねっとりとマンコをかき混ぜてやる。

 湊さんは、またもナメジクの速度で床を這い始めたがそれじゃ今日中にドアまでたどり着けないぞ。義父さんと顔を合わせたくないし、それでもいいんだけど。

 

 あーでも湊さんを生ハメしてあげるところを見せられないのは嫌だな。よし、発破をかけよう。乳首虐めだけでは足りないみたいなので、ちょっとだけ激しくしようと尻肉と腰が打擲音を鳴らす勢いで腰を叩きつけた。

 

「ん゛っほおぉおおぉぉぉ❤❤❤❤」


 一番奥、結腸のすぼまりを叩いてから港さんの進むよりも遅くちんぽを引き抜いていく。湊さんのマンコに僕のものがどれだけ深くまで入ったのか教え込むように。

 ひくつく肛門に亀頭をしゃぶらせてあげてから、また奥まで肉をかき分けて進んでいく。声も出せずにイキ狂う湊さんへと、乳首を転がしながら囁いてあげる。

 

「ほら、早くドアのところまで行きましょう?そしたらオマンコのいちば~ん気持ちいいところごんごんって突いてあげるから」

「ん゛ぅうおぉおぉ❤❤お゛うっ❤ほぉおおぉぉ❤❤」


 入口の浅い部分を擦っていると、ようやく湊さんはまともな速度で進み始めた。ちんぽはピストン運動のせいでぶらぶらと揺れ、ちんぽからは我慢汁だか精液だか分からないものをまき散らしている。

 言語野もまともに働かなくなったようで「う゛おぉ❤」などと獣じみた喘ぎ声をあげるばかり。前立腺をカリ首で掻きむしってやると喉を反らして下品な絶頂を見せた。

 

「ぐっひぃいぃぃ~~~~❤❤❤」


 じょろじょろと小便のような潮を噴き上げ始めたので、お仕置きとして乳首を強めに指で弾くことにした。肥大化乳首はゲームのスティックのようにいじりやすく、指で弾かれてぶりんっと跳ねた。もちろんマンコを許してやるわけもなく僕の形にするようにメスイキしっぱなしのマンコを掘り進めた。

 速度を更に早めて、結腸口を突き上げるちんぽはますます硬く太くなって、マンコ肉全てを隙間なく擦りたてる。義父さんにこの交尾音を聞かせてやっているのかと思うと興奮を抑えられなかった。

 

「……トモくん。早く開けてくれないか」


 それに水を差す声がまたドアの向こうからした。

 うるさいな、今開けてあげるよ。

 苛立ちを湊さんにぶつけるように結腸の入口を突き上げて、結腸口にカリ首をひっかけてちんぽをしごいて湊さんを催促する。


「お゛っ❤わ、わかったぁ❤❤あける、からぁ❤んっ❤トモ、くんはぁ❤❤いまおちんぽ離せないからぁ❤お゛お゛っっ❤❤おりぇが開けますぅ❤」


 湊さんはそうっと、自分の顔がわずかに見える程度ドアを開いた。鼻水と涎まみれで、快感で舌をひくひく躍らせているイキっぱなしの雌の顔を。

 ドアの角度のせいで義父さんの顔は見えないが、その顔を想像するだけで昂った。僕はもう義父さんなんていらないんだ。僕はカミシロ様に、本物の神様になったんだから。

 

「そう、か。では伝えてくれるかな。後でリビングに降りてきて欲しいって」

「わ、わがりまじ、だあぁ❤❤ふぐぉお゛ッ❤うぅ~~❤❤いぐっ❤いぐように❤づたえまずっ❤❤うぅ~~~~っ❤❤❤」


 義父さんと言葉を交わしたのを見計らって結腸へちんぽがぶち刺さる勢いで腰を叩きつけてやった。一突きごとにジョロロッ、ジョボッと派手な水音を立ててちんぽから潮が噴き漏らされる。

 僕の気持ちにずっと気づいてくれなかった義父さんでも理解できるだろう。潮噴きシャチの顔は舌と鼻の下を伸ばしたアクメ顔になっており、ドアの隙間からはちんぽから漏らしっぱなしの潮の臭いが漂っているからだ。

 

「ほぉおおぉ~~~❤❤いぎゅっ❤いっでるがらァッ❤❤❤オマンコハメハメされでいぎまぐっでるうぅぅ❤❤いぐっ❤はや、はやくどっか行っでぇ❤❤奥ハメられだいぃ❤❤おぐまでガン掘りされだいがら、はやく消えでぇ❤❤❤」

「……そうか、分かった」

「ん゛ぉおおぉ❤❤❤まんこいぐぅ❤お゛あ゛ぁ~~❤❤いっぐ❤いっでぇ❤❤オマンコきもぢよぐでいぐがらあぁぁ❤❤❤トモくんもいっでぇ❤❤ザーメンぶちまけてえぇええぇぇ❤❤❤❤」


 きちんと義父さんに言伝ができたご褒美に、尻肉を手のひらで打ち据えながら奥を突き上げてやった。結腸口にカリ首を引っかける程度だったピストン運動を、結腸の曲がり角までちんぽが届くぐらい激しくする。肛門から鈴口以外が抜けるまで腰を引いた後、一気に奥を叩きつけて湊さんのマンコ全てを擦り上げて雄子宮をノックする。

 

「子宮ぐるぅぅうぅぅ❤❤❤ほひっ❤子宮ごんごんぎもぢぃいぃ~~❤❤ほっ❤んおぉおぉーーっ❤❤い、ぐっ❤いぐっ❤❤トモくんのおちんぽでいぐうぅ❤いぐいぐっ❤❤❤い゛っ~~~~~っ❤❤❤❤」


 肛門と腰が密着するまで突っ込んだちんぽが、奥深くで膨らんで煮えたぎったザーメンを解き放つ。

 射精の快感で視界がぼやける。息が詰まる。腰が勝手に前後して快感を貪ろうとしちえる。いつも使ってきた湊さんのオマンコだが、こんなに気持ちがいいのは初めてだ。

 

 義父さんがいるから、なのだろうか。残滓も全て中へ注ぐように肛門と結腸口でちんぽをしごいていると、また射精しそうになる。目の前で痙攣しながらイっているシャチを、義父さんはどんな顔で見ているのだろうか。

 

「トモくん、義父さんは下で待っているから必ず来て欲しい。きっと、それが最後になるだろうから」


 そう言い残してドアが閉まる。僕の顔を見ないまま。僕に顔を見せてくれないまま。

 不愉快だ。自分の子どもが他の男を犯して、種付けまでしているのに止めも怒りもしないなんて。本当に僕のことを愛してくれていないんだ。

 

「いっでるぅうぅ❤❤うひぃぃ❤オマンコぉ❤❤ずっどびぐびぐってぇぇ❤❤ほぉお゛❤孕んだあぁ❤❤ドスケベザーメンで子宮おがざれでるぅ❤❤❤」


 腰をくねらせて少しでも奥までちんぽを届かせようとしている湊さんも気に入らなかった。何回も尻を打ち据えられて綺麗な黒だった尻に赤い手形がついている。痛々しい尻肉はどれだけ虐められてもちんぽに媚びることを忘れずに、尻に谷間からははみ出すほどに腫れあがったマンコ肉でちんぽにしゃぶりついている。

 

 本当だったら義父さんをこうしてやりたかったのに。湊さんや鋸刃先生をいくら使って、満ち足りた気分になっても義父さんの声を聞いただけでまた心が乾いてくる。

 

「……なんでこんなに苛つくんだ」


 自分の心の中が見通せなかった。

 最初は義父さんを自分のものにしたかった。そのためにカミシロ様を目指して、どんな雄でも自分のもにする力を手に入れた。

 なのに、義父さんには指一本触れることなく他の雄を代用品にしている。義父さんに興味が無くなったわけじゃない。義父さんの声を聞くだけでこんなに心がざわつくし、湊さんと同じことを義父さんにしてやりたいと思っている。

 

 これは本当に愛情のせいなのだろうか。僕が理解できないだけで、もっと違う感情なのだろうか。

 それを確かめるためにも義父さんに会わなければいけない。そうすれば僕を苦しめる感情の名前が分かるかもしれない。

 

 ――きっと、それが最後になるだろうから。

 

 義父さんが言い残した言葉はきっと正しい。

 僕と義父さんの、親子としての最後の会話になる。

 そう予感して、確信して。湊さんのマンコからちんぽを引き抜いた。

 

 ***

 

 カミシロ様となってからの日々は退屈なものだった。

 どれだけ水を飲んでも乾きから解放されることがない、緩慢な地獄。

 この島にいる自分好みの雄を全て抱いて、玩具にした後は刺激も何もなく既に抱いた雄をもう一度使いむなしく精を吐き捨てる。たまに島の外から来た雄を捕まえることがあったが、根本的な解決にはならない。

 

 結局のところ、私は飽きてしまったのだ。

 感情や記憶を好きに設定できたとしても、それは料理と同じで自分の作るものを自分で消費しているだけ。驚きも新鮮さも何もない。

 

 だから、新しいアプローチを試みることにした。

 ***

 

「ああ、来てくれたんだねトモくん。コーヒー飲むかい?」


 ほんの数日しか経過していないのに、何年も経った気がする。

 いつもと同じ、綺麗に整えられたリビング。義父さんが煎れるコーヒーの香り。

 そして、僕の大好きな義父さん。空気でも詰め込んだような大殿筋に、巨体を支えるに相応しい両脚。大胸筋も、腹筋も筋肉で恐ろしいまでに隆起していて身体の全てが雄そのもの。

 

「水分はしっかりと摂らないとな。たぶん、汗をかきっぱなしだったんだろ?」


 義父さんの装いはいつもと同じ黒のタンクトップに太ももが剥き出しになる丈のタンクトップ。尻の丸みが丸わかりだし、横乳もはみ出しているはしたない服装。

 それでも一応は服を着ているはずなのに、湊さんや鋸刃先生の全裸より僕を興奮させる。

 

「ミルクはちょっとだけで良かったよな。はい」

「あ、ありがとう」


 いつもの義父さんだった。

 僕がカミシロ様になる前と同じ。テストで良い点を取ったら褒めてくれて、帰るとコーヒーを煎れてくれて。僕が歳をとると砂糖とミルクの量をちょっとだけ減らしてくれた。

 義父さんはテーブルを挟んで僕の正面へと座ると穏やかに微笑みかけてきた。テーブルの上に乗っかりそうなむちむちの大胸筋。筋肉の上に脂が乗った極上の乳肉は身体をわずかに揺らすだけでもたぷりと弾む。僕がずっと自分のものにしたかった、あの胸だ。

 

「トモくん」


 名前を呼ばれてびくりと身体が震えた。

 義父さんは表情でこそ笑みを形作っているが、何を考えているのかその瞳からはうかがい知れなかった。以前は顔を見るだけで何でも分かった。僕を心配してくれている、怒っている、悲しんでいる。何も言われなくても分かったはずなんだ。

 

 でも、今は。

 今は熟れて色香を放つ身体のいやらしさも僕を夢中にさせてはくれない。

 義父さんのことが分からなかった。

 

「トモくん、義父さんは怒っていないんだよ。だから怯えなくていい」


 だから怖いんだ、と言おうとしても喉が詰まる。

 義父さんは僕の顔を見て怒ってくれる。悲しんでくれる。そう思っていたのに義父さんはそれまでと何も変わらないまま。

 

 義父さんはカミシロ様なんて風習を嫌悪しているはずだ。僕が男を連れ込んでセックスしていることを許容できるはずがないんだ。

 だって、義父さんは言っていたじゃないか。カミシロ様なんかに頼っちゃいけない。好きな人は自分の力で振り向かせるべきだって。なんで僕を叱らないんだ。

 

「それはね、トモくんの気持ちが良く分かるからだよ。そんな力を持ってしまったら自分を神様だなんて勘違いしてしまうよな」

「あ、え?」


 何故義父さんはカミシロ様の力のことを知っているんだ?この島ではカミシロ様は廃れた伝統としか認識されていないはずだ。僕が命令することで『カミシロ様の為に身体を捧げなけれならない』と常識を改変させられる。

 でも、命令されていない島民がカミシロ様の力を知るわけがないんだ。もしかして僕が知らないだけでカミシロ様の力について一部島民にも伝えられていたのだろうか。

 

「そうじゃないんだ。カミシロ様の力について認識できるのはカミシロ様だけだ。仮にトモくんが島中にカミシロ様の真実を明かしたところで絶対に信じられないしすぐに忘れてしまうだろうね。力について秘匿するためのプロテクトのようなものなのだろう」

「そんな、じゃあなんで。なんで義父さんが……まさか、まさか義父さんは」

「トモくんにしては察しが悪かったが、仕方がないかな。カミシロ様に選ばれてからのきみの思考は正常じゃなかったからね」


 猛烈な吐き気がこみあげていた。今まで僕はこの世界で唯一の神様で、なんでも思いどおりになると思っていた。この世界の真実を知っているのは僕だけなのだと。馬鹿だ。僕は知っていたはずだ。カミシロ様は一人じゃない。僕の前にもカミシロ様に選ばれた存在がいるはずなんだ。十年以上前、この島で偉業を遂げてカミシロ様に選ばれた何者かが。

 

「トモくんは知っているかもしれないが、他人の認識を書き換えるのは難しいんだよ。大雑把に『性奴隷になれ』なんて命令するのは問題ないが、細かく設定を加えると思考に矛盾が生まれてちゃんとした思考や行動ができなくなる」


 耳を塞ぎたかったが指一本動かせなかった。これ以上聞きたくないと本能が警告を鳴らしているのに、義父さんの声が脳を揺らすと身体が弛緩する。

 義父さんは僕の様子を見て愉快そうに口角を持ち上げていた。いつもと同じはずの笑顔が、捕食者が獲物を見て舌なめずりをしているようにしか思えなかった。

 

「本来ならカミシロ様の力で義父さんを抱こうとしたはずなんだよ。でも、トモくんは義父さんに危害を加えられないようになっているからね。欲望を無理やり抑えられた反動が他の雄に向けられたってところかな……言っていること、分かるかい?」


 分かるはずなのに理解したくない。ただ自分の脳みそを今すぐに掻き出してしまいたかった。

 義父さんの口ぶりは、まるで、

 

「義父さんにカミシロ様の力を使おうとした際に強い不快感があっただろう?そうなるように義父さんがトモくんを書き換えたんだ」


 まるで僕を、カミシロ様の力で洗脳したと言ってるみたいじゃないか。

 

「困ってしまったよ。息子がカミシロ様に選ばれるなんて初めてだったからね……トモくんの優秀さは想定以上だった。そのせいで苦しめてしまったんだけどね」

「僕を、なんで」


 言葉とは裏腹に義父さんの目は興奮で輝いていて、大人相手に手品を披露する子どものような純粋さがあった。

 僕の反応や表情すべてがご馳走だとでもいうような、無邪気で寒気がする瞳。

 

「うんうん、それも当然の疑問だろうね。誓って本当だが義父さんはトモくんに悪意があったわけじゃないんだよ。ただ楽しみたかっただけなんだ」

「楽しむ……?」

「そうそう!全てを自分の好みに改変してもすぐ飽きるからね。あくまで義父さんへの愛情と基本的な設定だけを植え付けて、あとはトモくんの自由意志に任せたんだ。どんな風に義父さんを愛してくれるのか、成長を楽しみにしていたよ」

 

 涙の雫が頬を伝っていた。どうして涙なんか流しているのだろう。辛いのか、辛いのか、苦しいのか。

 どれも違う。カミシロ様になる前は義父さんと恋人になれないことが悲しくて何度も泣いていた。今僕を襲っているのは悲しみなんかではなくて、絶望と表すのが相応しかった。

 

「やだ、嘘だ、そんなの」


 僕は真実を知ってしまった。

 自分がどうしようもなく愚かであることを。世界で一番愛していたこの人が隠していた本性を。

 

 でも、もう一つだけ知らなければいけない。

 

「いつから、僕を」


 僕と義父さんの関係のすべてが嘘だったなんて信じたくなかった。

 勉強を頑張っているとお菓子とコーヒーを煎れてくれたし、島には立派なレストランなんか無いから、誕生日にはご馳走を作ってくれた。僕にはいつも優しくって、血こそ繋がってないけど本当の家族だって思ってたんだ。

 

「いつからか、そうだね。トモくんからすれば怖いだろうね。自分の記憶のどこまで本当で、どこからが偽りなのかも分からないのだから」

 

 いったい、僕はどこで間違えてしまったんだろう。僕が義父さんに欲情なんてしなければ良かったのだろうか。そうすれば義父さんはずっと、優しい義父さんのままで――


「トモくん」


 そして義父さんは僕の名前を呼んでくれた。

 いつものように、いつかのように。

 その声を聞くだけで幸せになれた、義父さんの声だ。

 

「お母さんの顔を、思い出せるかい?」

 

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 蝉の声がした。

 いつの間にか日が沈みかけていて、昼の暑さが薄オレンジ色に染まった薄い雲に吸い込まれてゆく時刻だった。

 庭の木々は昼の蒸し暑さに疲れ果てたようにぐったりとしているのに、蝉たちはなおも盛んに鳴いている。交尾をして子孫を残したいという本能に塗れた鳴き声は、煩いけれど咎める気にはなれなかった。

 それは欲望を晴らしたり満たされない心を埋めるための代償行為と違い、混じりけの無い本能の叫びだからだ。

 

 僕も蝉のように自分の欲求に任せていれば良かったのだろうか。そうすれば――

 

「……あれ?」


 思考がそこで止まった。

 何かを後悔していたはずなのにその中身が思い出せなかった。何か大事なことが欠落しているような。思い出さなければいけないことを忘れているような。

 分からないけれど、記憶をそれ以上掘り返すことはなくぼんやりと夏の夕方の明るさを見つめていた。心地よかった。硬いリビングの椅子が柔らかいベッドのように思えた。

 何かが自分の中から欠落しているはずなのに、満たされている気分だった。こんなに幸せで、不安も無い自分が久しぶりな気がした。

 おかしなことだ。僕はずっと幸せなはずなのに。父さんも母さんもいないけれど、大切な人がずっとそばにいてくれた。

 

「トモくん」


 振り返ると、僕の愛する恋人がいた。

 ずっと年上で、頼りがいがあって、身体中に逞しい筋肉を実らせた竜の雄。僕の大事な、大事な……

 

「そういえば、名前を決めてなかったな。リュウイチでいいよ」

「リュウイチ、さん」


 リュウイチさんはが着ているものは面積の少ない紐パンだけであり、前布はスリットの赤色が分かるほどに薄っぺらいものだった。後ろの布地はでかすぎる尻肉に対して布面積がまったく足りておらず、むっちりと脂が乗った尻を何も隠せていなかった。

 こんな卑猥な恰好をリュウイチさんがすることを受け入れがたかったのか、視界がぐらりと歪んだ。おかしな話だ。リュウイチさんは、ずっとこうして僕が好きそうな下着を付けてくれてたじゃないか。この前は女性物のランジェリーをつけてくれたし、外でする時は競泳用の水着をはいてくれた。何もおかしいことじゃないはずだ。

 

「トモくん、どうしたんだい?いつもみたいにいっぱいエッチなことをしようじゃないか」

「う、うん。そうだね」


 リュウイチさんについて思い出そうとすると頭に鈍い痛みが走った。額を抑えてよろめき、思わず倒れこみそうになったところをリュウイチさんの手が支えてくれた。

 同時に、僕の中に強い衝動が湧き上がる。腰に回された腕の筋肉。頬に寄せられた大胸筋の弾力。きつい汗の匂い。

 使い込んで変色している乳首にしゃぶりつきたい。どうしようもなく欲しい。いますぐ抱き着いて乳肉を吸い上げたい。

 

「リュウイチさん、僕」

「ん、その前にキスをしようか。恋人なんだから、がっついたセックスは良くないぞ」


 僕の腰に腕を回したまま、リュウイチさんは大胸筋の谷間で僕を受け止めてくれた。そして、情欲に潤んた瞳で僕を見つめる。

 分厚い大胸筋からでも感じる鼓動の音は徐々に大きくなっていた。いつものリュウイチさんと同じ優しい顔。でも、確かに興奮している。

 それがどうしようもなく嬉しくて、リュウイチさんの尻肉を鷲掴みにしたまま顔を近づける。

 

「ああ、おいで」


 リュウイチさんの鼻先が近づいてくる。牙の生えた口を開くと、熱っぽい吐息が顔にかかった。きっと、僕の吐息もリュウイチさんの顔に触れ合っているだろう。

 すぐに息よりも熱いものが舌先へと触れた。ぬるついた柔らかい肉を舌先で感じると、鉄骨を仕込んでいるような太い両腕が僕を抱きすくめた。這い出した僕たちの舌も抱き合っていた。鼻息を触れ合わせ、唾液を混ぜ合わせ、僕たちは愛を確かめ合う。

 リュウチイさんの口からは滝のように唾液がこぼれてくるが飲み干す暇もなかった。リュウイチさんの舌をしゃぶり、キスに溺れていた。

 

「んっ❤んんぅぅぅ❤❤んっふぅぅ❤」


 リュウイチさんの舌肉と一緒に吸い上げる唾液は熱く、甘かった。口内をリュウイチさんの味で満たされていると、ちんぽへの血流が増し始めていた。

 ぐい、とちんぽが紐パンのスリットを押しこむ。リュウイチさんも興奮しているようで、薄い布地はあふれ出したスリットからの蜜でしとどに濡れており、硬く盛り上がる胸筋から生えた乳首も大きさと硬さを増していた。興奮してくれているという事実が勃起を更に硬くする。

 リュウイチさんとのキスは何度もしているはずなのに呼吸がままならないぐらい興奮する。唇と唇。舌と舌。互いに舐めあい、擦り合わせる。リュウイチさんが腰をくねらせて身体を摺り寄せる。薄っぺらくて貧弱な僕の背中を両腕で包み、全身を密着させてくる。

 

「トモくぅん❤❤んんぅ❤もっと、強く吸ってくれぇ❤❤」

「リュウイチさん、リュウイチさんっ!」


 鼻を直接触れさせて感じる汗の匂い。熱く乱れた息づかい。脂肪と筋肉が配合された肉体の弾力。大胸筋や尻肉から伝わってくる体温。リュウイチさんの何もかもが愛おしかった。

 ゼロ距離で体臭を吸い、唾液を口で交換し、ちんぽでスリットのぬるつきを感じ、リュウイチさんと愛しあえる幸福に酔いしれた。

 

「ああうぅ❤トモくん、もう、おっぱいをしゃぶってもいいぞ❤❤❤」


 口を離したリュウイチさんが、僕を褒めるように頬を舐め上げた。

 そうなればもう止まらなかった。おあずけをされていたたペットのように首筋へと舌を滑らせた。野太い首を滑り降り、骨太な鎖骨を乗り越え、豪然と立ちはだかる大胸筋へと這い上がる。

 汗の味を感じながら目指すのは胸の頂。変色し、肥大化した乳首が疑似餌のように構えていた。鼻息をふきかけながら舌を這い寄らせ、乳輪に触れるか触れないかというところで――いっきに乳首へ襲い掛かった。

 

「んあああああぁっ❤❤❤」


 快感に打たれたように大胸筋が震えた。

 一度舐め上げただけでスリットから軽く汁が噴き上げられた。ビンビンに硬く膨れた乳首を振りたくる舌で何度も弾く。

 逞しい腰をさんざんくねらせてから力任せに乳首へと吸い付いて、もう片方の手で乳首を捏ねくりまわす。乳輪ごと引っこ抜きそうな激しい吸引と一緒に乳首をグリグリと捻り潰しているとでかい尻肉が左右に暴れまわる。


「あ゛っひいぃいぃぃ❤❤❤吸ってェぇえぇ❤❤ぢくびいぃぃ❤おぅうぅ❤❤もっとつよぐ吸ってええぇぇ❤❤❤」


 催促するよう押し付けられる大胸筋。リュウイチさんの願いに応えて反対側の乳首へと吸い付いた。それまでしゃぶっていた乳首は乳輪ごと掴んで引っ張って、雌の突起を更にでかく育ててやる。加えて舌の上で転がしたり指の腹で擦り立てたりと徹底的に虐め抜いてやると、尻の谷間から愛液が垂れ落ち始めた。

 快楽の踊りを見せつける尻肉へ、空いた手を這いまわらせた。目指すは極小のデルタ生地に隠された尻肉の谷間であり、尻を握りつぶすように揉みほぐしてやりながら谷間に指を滑り込ませる。

 

「いい、ぞ❤❤トモくぅん❤オマンコじっくりほぐして、とろとろにしてくれぇ❤❤❤トモくんのおちんぽが気持ち良くなるように、んおぉぉ❤❤」

「リュウイチさんマンコ、もう蕩けてる……」


 指で軽く触れただけなのに肛門は反応し、指先へと吸い付いてくる。どこをとっても雄臭い巨漢の中身は既に完璧なおエスと化しており、快楽をねだって指へしつこくキスをしてくる。

 汗と一緒に乳首を吸い上げているとこの雌を自分のものにしたいという欲求が溢れ出してくる。乳首をしゃぶりつねっているだけでも淫らに踊る僕の恋人は、マンコをいじればどれだけいやらしくなるのだろうか。

 ゴクリ、と喉を鳴らして指を差し込んでやるとリュウイチさんは首を反らして声にならない喘ぎをあげた。そのまま直腸を撫でまわしていると発達した太ももが情けなく内股になる。

 

「あうぅうぉ~~❤❤オマンコぉぉ❤いぃぃ❤❤ひぃん❤」


 リュウイチさんの膣内は温かくて柔らかくて指を押し込んだらずぶずぶと沈み込んでいきそうだった。尻の中を指でかき回されて喘ぐリュウイチさんははしたない雌のもので、スリットに押し付けられたちんぽは今までにないほどに硬く張りつめている。初めてリュウイチさんとセックスした時のように欲情し、我慢汁を紐パンへと擦り付けていた。

 

「オマンコぐちょぐちょっていってるうぅぅ❤❤かき混ぜてぇ❤オマンコ肉ぐちゃぐちゃにしてえぇ❤❤❤」


 リュウイチさんの言葉のとおり、マンコ肉は卑猥な音を奏でながら蠢いていた。指の数を増やして動かしてみると粘液が溢れ出してきて尻肉を伝い、太ももに幾本もの川を作る。

 リビングの中はリュウイチさんの汗や愛液の匂いが充満し、フェロモンのように興奮を助長する。発情期の畜生となってリュウイチさんを犯したくて我慢できない。

 

「い゛いっ❤いいぞ、トモくんっ❤❤オマンコも乳首もおぉ❤❤お゛ぅぅ❤めちゃくちゃにじでぇ❤❤じょ、上手にいかぜられだらぁ❤ガチガチおちんぽはめさせてあげるからぁ❤❤いかせてぇ❤はやく、はやくぅぅ❤❤」


 そして肛門をきゅっと締め付けられたらもう我慢できるわけがなかった。乳首を音を立てて吸い上げて、乳首を弄る指も肛門をかき回す指も一気に加速させた。

 

「あ゛っお゛お゛おおぉぉおぉぉ❤❤❤」


 リュウイチさんは下品な歌を奏でる楽器と化していた。ケツマンコからはグチュグチュと愛液をかき回す音が鳴り、乳首からは僕が乳肉ごと吸い上げる音が。唾液を垂らしっぱなしの口からは快楽を賛美する声が。

 

「あ゛~~~~っ❤❤❤いくいくいくぅうぅーー❤❤乳首もオマンコももっといじめでぇええぇぇ❤❤❤いっちゃうぅ❤いきそうぅうぅぅ❤❤」


 布地ごしに見えるスリットが何度も激しく開閉し、絶頂が強いことを知らせる。マンコが指に締め付けるように吸い付いてきて、尻肉全体に緊張が走る。


「いぐいぐいぐっ❤❤❤あ、ああぁ~~っ❤❤もういくうぅうぅぅぅぅ❤❤❤」


 かき抱かれる後頭部。ちんぽを押し付けられたスリットがぱっくりと開き、そこからは透明な液体がビュルビュルと噴き上げられる。尻肉が指を食いちぎりそうなほどに締まる。

 

「お゛っほおおぉおおぉおぉぉぉ❤❤❤」


 舌を天へと突きあげるとともに、スリットから白濁汁がぶちまけられた。潮を限界まで吸っていた前布はザーメンを吸収しきれずに、布の中に黄ばみがかった白い汁が充満していく。きつい汗の匂いにくらくらとするような雄の匂いが加えられる。

 

 僕より遥かに大きな身体は情けなく痙攣し、全身に玉のような汗粒がびっしりと浮かんでいた。穴という穴から体液をこぼしている姿はみじめで、けれどいやらしくてちんぽから吐き出される汁の量が更に増す。

 

「は、ああぁぁ……❤❤良かったぞ、トモくん❤すごく上手になったじゃないか❤」


 乳首から口を離すと僕を労わるように頭を撫でてくれた。唾液でぬらついている乳首には歯形が残り、痛々しいほどに赤く充血してしまっていた。指で引き延ばした乳首も僕が吸い上げる前によりも大きくなったように思える。

 筋肉を詰め込んだ男らしい胸板だったのに、僕の手によって淫売な雌の胸肉へと変貌を遂げていた。まだ物足りないのか、大胸筋は時おり震えては先端の突起を揺らしている。

 

「さ、上手にオマンコと乳首をいじれたご褒美をあげないとな❤❤おちんぽいっぱい気持ち良くしてあげるからな❤❤❤」


 そしてリュウイチさんはソファに寝そべると、自分から野太い脚を開いてマンコを曝け出してみせた。左右から尻肉の押し寄せる場所は、初めて見たかのように僕の目を惹きつけた。

 厚い肉の間は一本の毛も、鱗すらも生えておらず、滑らかで柔らかい皮膚が剥きだした。そしてその中心部には、熟れた肉の唇が居を構えていた。

 

「すごい……」

「ふふ、早く挿れてくれないか❤❤ずーっと我慢してきてオマンコが苦しいんだ❤❤❤トモくんのちんぽが欲しくて毎日オマンコをいじってたんだぞ❤」


 我慢ならないといった様子で尻肉を広げるリュウイチさんに興奮が最高潮に達する。ちんぽは緊張感を漲らせ、限界まで膨れ上がっていた。我慢から解放される安堵感、求めていたものをようやく手に入れられるような充足感。こんなに我慢が効かないなんて、我ながら恥ずかしい。リュウイチさんとは毎日のように交わってきたのに。あと一歩で欲望を弾けさせそうな僕に、リュウイチさんは妖艶に微笑んだ。

 

「さぁ、来てくれ❤トモくんがしたかったこと、オマンコにぜんぶしていいからな❤❤❤」


 鼻息を荒く頷いた。そしてねばついた涎を垂らしっぱなしの勃起を握りしめ、唇を尖らせる肉孔へと押し付けた。

 

「お゛っおっお゛おおっおぉおぉ~~~~❤❤❤❤」


 ついに完成した。

 ずっと未完成だったパズルの最後のピースが埋まった感覚だった。蕩けて熱くなった肉の海へとちんぽが沈み込んでいく。粘膜に覆われた肉ヒダはオナホなんかとは違う快感をくれる。僕のちんぽから吐き出される汁が、リュウイチさんの胎内で混ざり合って、しみ込んでいく。

 ちんぽを迎え入れた肉壺は歓喜したように蠢いていた。リュウイチさんの意志なのか、それもちんぽに反応して無意識にうねっているのか。限界まで硬くなったちんぽに吸い付き、絡みついて、一つになることができたのだと知らしめてくる。歓喜しているのは僕のちんぽも同じで、だらだらと我慢汁を吐きっぱなしになっていた。

 

「あっあっ、リュウイチさんっ!中、すごいぃ」

「う゛ぅおおぉ❤すっげ❤❤高校生の生ちんぽかたくてあっついぃぃ❤❤❤オマンコ火傷しちゃうぅ❤」


 ちんぽを中に沈めただけで僕たちの脳みそは幸福に踊っていた。

 リュウイチさんのマンコの中でちんぽは落ち着きなく跳ねまわり、マンコはそれをほめそやすように吸い付いてくる。

 快楽に翻弄され、呼吸が落ち着かない。けれど腰を動かすのを待っていられなかった。下半身が欲望に負けてゆるやかに動き出す。

 

「ん、おぉおぉぉ~~~❤❤❤うぅお❤あ゛ああぁ❤❤」


 腰を引くと粘液が肛門と下腹部の間にかかる。ゆっくりとちんぽを滑りだすとリュウイチさんの身体が震え、マンコが卑猥な音を鳴らす。

 僕の硬くたぎった肉が柔らかくぬめった肉に擦られていく。生きた肉を使ってちんぽを扱くとまたたく間に深い熱を生み出し、マンコの中がひときわ熱くなる。僕がリュウイチさんを犯しているはずなのに、勃起をマンコに犯されているかのようだった。息を震わせて必死に前後運動をしていると、リュウイチさんのマンコが貪欲にうねりだす。

 

「あ、くうぅ!?」

「お゛っほおぉおぉ❤❤ちんぽまた硬くなるうぅ❤❤❤んはあぁぁ❤」


 わずかな隙間も残さずちんぽを咥えこもうというのか、マンコ肉がいっそう勃起に吸着し、波打つような動作できつく張った表皮を揉みほぐしてくる。そのたびに僕のちんぽはますます硬くなり、リュウイチさんの内部を鋭くえぐってしまう。

 

「すご、いぃ!リュウイチさんのまんこ、すごっ!んあぁ」

「あ゛~~~っ❤❤❤もっと、もっとおぉぉ❤もっと奥までごりごりしてえぇ❤❤」


 快感に誘われて僕の腰もますます早くなっていく。大殿筋がたわむほどに強く腰をぶつけると、ヒダというヒダにちんぽを擦られる快感に視界で火花が散る。どれだけ荒々しく出し入れしてもケツマンコは受け入れて、力強く抱擁してくれる。

 内部が引き締まるたびにリュウイチさんのマンコの中へとお漏らしのように我慢汁を溢れ出させてしまう。それを恥ずかしいと思っても、淫らに崩れるリュウイチさんを見ていると自分を制御できない。

 

「ほっ❤ほひい゛っ❤❤ほっお゛おぉっ❤ん゛っほぉぉおぉ❤❤❤」

「あっ!くぅ!こ、腰っ!腰止まんないぃ!」


 強く締め付けてくる粘膜から逃れようとしてもそれまでの力ではなめらかに進まない。自然と力をこめるハメになり、腰の勢いはましていく。

 乱れていた僕の呼吸がいちだんと不規則になっていた。肉棒に吸い付く粘膜を引きずりながら張り出したカリ首を駆使して内部をかきまわす。マンコ肉が悦ぶのに合わせて腰を叩きつける。

 自分の快楽を得ることよりも、リュウイチさんを悦ばせたくて必死だった。一番奥の行き止まりを勢い良く突いたら、今度は浅い部分をカリ首で擦り立てる。結腸の入口が緩んだのを感じると鈴口だけを結腸口に潜り込ませるようにしてほじくり返す。

 

「リ、リュウイチさんっ!気持ちいい!?」

「ぎ、ぎもぢぃいいぃ❤❤おぐヤベッ❤お゛ほぉぉ❤❤おくほぢられんのやばいのほぉおぉ~~❤馬鹿になるうぅぅ❤❤オマンコ良すぎでぇ❤馬鹿になっちゃうのおおぉぉ❤❤❤」


 リュウイチさんの鍛え上げられた背筋が反り返り、鼻の下を伸ばして喘ぎ散らした。

 精悍な顔が馬鹿になるのを見て、更に集中して一点を責め立てる。雄の子宮口ともいえる結腸の入口を亀頭で突き上げると筋骨逞しい身体が陸に上げられた魚のようにのたうちまわる。

 リュウイチさんはソファを握りしめ、身をよじりながら快楽に流されないようにしているようだが、下品なイキ声が垂れ流され、舌肉がのたうち、スリットから潮がびゅくびゅくと噴き出してしまう。口角からは飲み込めない唾液が流れ出していた。

 

「んぎゅぃい゛い゛いぃいぃ❤❤❤デカチンポざいっごう゛ぅうぅうぅ❤❤ガキ作り部屋おがざれで、お゛っひょぉおぉ❤❤❤すっげ❤ダメなとこ届いてえぇ❤んお゛~~っ❤❤❤」

「リュウイチさん……!」


 初めて見るリュウイチさんの痴態に情欲の炎は燃え上がり、これまでにない勢いで腰をぶつけだしていた、太ももをしっかりとつかみ、限界まで股を広げて肉棒を叩き込む。リュウチイさんのマンコ肉は大殿筋が大きく波うって、大胸筋が荒々しく踊るぐらいに強く、強く!

 

「う゛ぐぅお゛お゛おおぉっ❤❤❤えぐっ❤マンコえぐれええぇぇ❤❤ほお゛ッ❤ごりっでぎでぇえぇ❤❤❤」


 もう自分を制御できなかった。理性を振り切った勢いで腰をぶつけ、結腸の入口を大きく穿つ。脳みそまでちんぽを届かせるような力でマンコを貫けば筋肉の鎧を纏った巨体がソファの上で痙攣していた。ソファのスプリングが激しい悲鳴を上げているが、構わずに肉と肉をぶつけて高らかに音を響かせると、跳ねる筋肉から汗が弾けた。

 

 気持ちが良すぎた。

 こんなに気持ち良いセックスは、僕の記憶の中に無かった。

 逆巻く快感の渦に呑まれ、理性も意識も消し飛びそうだった。それでもいいからリュウイチさんの身体をめちゃくちゃにしたかった。内部を力任せにかき混ぜて、僕の形をマンコ肉に刻み付けるのを止められない。

 

「リュウイチさんっ!リュウイチさん……!」

「トモぉ❤トモくぅん❤❤❤」


 お互いを求める声すらかき消されるほどの打擲音が矢継ぎ早に放たれる、加減など一切なしで叩き込むと生まれる快感は僕を急速に限界へと追い詰めていった。

 

「くうぅ!リュウイチさんっ!僕、もう……!」


 涙声を漏らして絶頂が近いことを訴える。ちんぽも金玉も過剰な快感を含んでふくれあがり、今にも弾けそうだった。絶頂はもう、目の前に来ている。

 

「来て来て来でえぇぇ❤❤❤いぎまくりのオマンコにぃいぃ❤いぐっ❤❤ガキちんぽでオマンコほじられでいぐうううぅっ❤❤❤」


 ひときわ大きい音と一緒に腰を叩き込んで、ちんぽが根本までねじこまれる。同時に、結腸にはめこまれたちんぽが熱い律動を開始した。

 

「ん、んお゛っ❤お゛、お゛おおぉ――――」


 胎内に向かって熱い欲望をぶちまけた瞬間、リュウイチさんもまた快楽の頂点へとたどり着いた。

 

「――――っぐぅうお゛お゛お゛おおぉおぉぉぉ❤❤❤❤❤」


 絶頂の叫びは部屋中を揺らすようなすさまじさだった。

 僕のちんぽを咥えこんだまま身体が大きくのけ反って、開き切ったスリットから濃厚な濁流と潮がはじけ飛ぶ。同時に僕のちんぽから次々に沸騰したザーメンが打ち出され、雄の子宮を絶え間なく撃ち続けていた。

 何度も経験したはずの雄マンコを使っての絶頂なのに、童貞を卒業した時のように圧倒的な快感が全身を、脳を貫いていた。

 

 次々とあふれ出すザーメンはリュウイチさんの子宮の中で氾濫し、マンコの中をいっぱいにする。それでもちんぽはおさまらずに果てが無いかのように射精を繰り返していた。リュウイチさんの射精もまったく衰える気配が無く、放物線を描いて僕の顔や身体へとザーメンを吐き掛けていた。

 

「お゛っおぉおぉおぉ~~~❤❤んあぁ❤まだいっでるぅうぅぅ❤❤❤あっあっ❤ザーメンあっついいぃ❤❤あ~~っ❤やっぱ高校生のガキちんぽのプリプリザーメンたまんねぇ❤❤❤」


 リュウイチさんは淫らな喘ぎをわめき続けながらマンコ肉を蠢かせていた。ザーメンを一滴残らず飲み干すかのように奥へと吸い上げるマンコ肉だが結合部からは飲み干しきれなかったザーメンが大量に溢れ出ていた。

 僕とリュウイチさんの射精はしばらく壊れたような威力で噴き出ていたが、次第に勢いを失い始めた。

 

「あっ、うぅ……」

「はー……❤❤久しぶりのガキザーメンしゅんごおぉ……❤」


 思考を断ち切るほどの絶頂のあとには、火照った身体を包む甘い余韻が待っていた。リュウイチさんの大胸筋に身体を預けているとやかましいぐらいの鼓動が聞こえた。指先にまで疲労感と心地よい痺れが走ってちんぽをハメたまま動くことができない。

 だが、僕の心は欠落を埋めて貰ったような感覚で満たされており、不安も恐怖も、何かを忘れていたような感覚も消え失せていた。リュウイチさんと繋がれたことで、過去のことなんてすべてがどうでも良かった。


「はあぁ❤良かったぞ、トモくん❤❤ずうーっと我慢してたおかげか、濃いザーメンいっぱい出したな❤」


 ふと顔を上げると、リュウイチさんが体液で汚れた顔で微笑んでくれていた。僕の大好きな、僕がずっと愛していたあの笑顔だ。

 僕も微笑んで、リュウイチさんへと口づける。僕が世界で一番愛している恋人に。

 

「大好きだよ、リュウイチさん」


 唇を離して、囁く。

 愛おしい熱を抱きしめたまま、僕は瞳を閉じてリュウイチさんへと身体を預けた。世界で一番愛しているこの人を、この熱と匂いと幸福を決して忘れないようにと記憶に繋ぎとめながら。

 

 ***

 

 鞄から取り出したスポーツドリンクが驚くほどの軽さで、長いこと休憩すら取っていないことに気が付いた。

 途端、蝉の声が耳障りになってきた。二リットルのペットボトルの底にわずかに残った液体を一気に飲み干すが、喉の渇きはまるで癒えない。ペッドボトルを手で潰してバキバキと音を鳴らすと、鞄へ放り込む。ゴミ箱が無いかと探し回ったが周囲には人家すら無い。辺鄙な島の、それも山道となればそれも当然だろう。

 地面こそコンクリートで舗装されているが山頂まではまだ遠い。レンタカーで来れば良かったなと何度目か分からない後悔をした。

 

「こんなところで取材とか無いよなあ。観光で来たかった」


 シャチという種の黒い身体がいとわしい。夏の日差しにじりじりと照らされながらおれは一人ごちる。

 最近は取材ばかりで友人と話せる機会が無い。加えて言うならば恋人とも分かれて一年以上経つし、人恋しさから独り言が多くなるのも仕方がないというものだ。

 こんな島での取材を受け入れたのは都会の男とは違って逞しかったり粗野だったり大らかな男と出会えたりしないかなあという期待もあったりした。

 そんな楽しみが無いとこんなド田舎で、それも眉唾ものの情報をアテにして取材なんかするわけがない。

 

「本当にこんな島にいるのかねえ」


 スマホに映っている壮健な竜の顔をもう一度確認する。

 10年以上前の写真だがガタイの良さでいえばおれ以上であり、顔つきも人懐っこさと雄臭さが同居している。加えて有名なスポーツ選手。

 当然だがおれみたいな男からの受けは良くって、試合中の写真を何度も使わせて貰った。当時はテレビにも何度か出ていたし、これからの活躍を楽しみにしていた。それが、突然失踪するなんて誰が思っただろう。

 

「しかも、あんな噂が立つなんてなあ」


 スマホの画面を切り替えてかつでスポーツ雑誌で特集されていた記事を見やる。試合中の切り抜きだじゃなく少しばかりきわどい水着姿とか、コスプレにしか見えないスーツ姿とかが何枚も特集されていた。

 スポーツ雑誌が店頭売り切れの事態に陥り、おれも手に入れるために苦労したもんだ。大げさな表現じゃなく、当時はお茶の間のヒーローだった。

 

 そんな彼が、高校生の失踪事件に関わっているなんて到底信じられない。なんやかんやと自分の中で理由をつけていたが、おれはこの取材に最初から乗り気だったのかもしれない。

 

 そうして歩いていると木造の建物が視線の先に見えてくる。

 下見板張りの、相当に年季の入った家屋。看板には『××商店』と書かれているが古ぼけているせいで店名も正確に分からないありさまだ。だが、店先にはドリンクを排出する古ぼけた自販機やアイスクリームを入れるための冷凍庫がある。

 日差しを避けて休めるのならば後は何でもない――おれは駆け足で店内へと飛び込んだ。

 

「失礼しまーす……」


 店内は薄暗く冷房すらついていなかったが、日差しがさえぎられるいだけで相当にマシだった。決して広くない店内には、日用品や食料品が並べられており、奥には休憩スペースのようなものもあって先客がいた。おそらく、近隣住民の憩いの場になっているのだろう――近くには民家なんて無かったが。

 

 菓子パンとジュースを手に取って、軽い食事にしようかと思ったがレジには店員がいなかった。なんと不用心かつやる気の無い店なんだろう。田舎だとこれが当たり前なんだろうか。むしろおれが都会に染まって不要な警戒心と勤勉さを持ってしまったのかもしれない。

 とはいえ買い物ができないのでは困ったな、と立ちぼうけていると休憩スペースにいた男が声をかけてきた。

 

「買い物ならレジに金を置いときゃいいぞ。この店のババアは適当だからな」


 少しばかりからかいを含んだ声で龍の男が教えてくれた。太鼓腹と肉付きの良い身体をした龍が、甚平姿で鱗を汗で濡らしていた。おそらくは老人と言って良い年齢で、たてがみには白いものが混じっているのだが脂肪と筋肉をこれでもかと詰め込んだ身体は老いを全く感じさせなかった。

 

 おれは会釈してレジに代金を置くと、ここが空いているぞと椅子を指さしてくれた。その龍がなかなかに好みの男だし、この猛暑で疲れているしで断る理由も無く椅子へと腰掛けた。

 そこには龍の他に逞しいワニの男がおり、汗でへばりついたシャツを分厚い胸板に貼り付かせていた。

 

「観光客の方ですか?」


 唐突にワニの男が問うてきた。

 どう見ても島民ではないしその判断も当然だろう。

 怪しまれているのかな、と思ったがもしそうならば同じテーブルに呼んだりもしないだろう。少しぶっきらぼうな口調に思えたが単に無骨な男なのかもしれない。

 ここで身分を明かせば無用な警戒を誘ってしまうかもしれないが、別に構うことはないかとスマホを二人へ差し出した。

 

「いえ、この島には取材で来たんです。元スポーツ選手が高校生失踪事件に関わってるってネタがありまして……この人知りませんか?」


 予想どおり、おれの正体を告げるとワニと龍、二人のいかつい顔にわずかに皺が寄った。記者だって明かせば大体の人間は同じ反応をする。こんな島みたいな田舎ならば尚のことだ。

 嫌な顔をされた程度でひるんでいたんじゃ記者なんて務まらない。おれは気にしないでスマホに映る男について言葉をつむぐ。

 

「この島が地元らしいんですけど、最近見たことないですか?子どもの頃の話とか知ってたらそれでもいいです」

「ああ?知らねえよこんな野郎。ンな事件も聞いたことがねえ」

「スポーツ選手としては有名だったんですけどね。失踪事件については……まあ、正確にいうなら事件にもなってないんで仕方がないかと」

「失踪しているというのに事件になってない、とは?」


 ワニの男が首をかしげて聞いてきた。

 龍の老人はおれが記者だと聞いてあからさまに不機嫌になっているが、こっちからなら話を聞けるかもしれない。

 

「失踪、って言っても家には帰ってきてるんですよ。1年ぐらい経った後にふらっと」

「良く分からないのですが。家出にしては長いですが、そもそも失踪事件として扱うのもおかしいのでは」

「まあ、そうなんですけど。この失踪事件って一回じゃないんですよ。同じような事件が分かってる範囲でも10回以上は起こってるんです」


 そこまで話すと不愉快そうにしていた龍の男も興味を惹かれたのか、もう一度スマホに映る男の顔を眺めはじめた。

 この男について良く知らないのならばあまり有意義な話は聞けそうにないが、続きを話してやることにした。人恋しさか、退屈さからか。二人ともおれ好みの男だからか。

 

「突然いなくなったと思ったら1年ぐらいで帰ってくる。しかもいなくなってた間の記憶は全然無い。消えるのは全部男子高校生。こんだけ共通点があれば事件って言ってもおかしくないでしょう?」

「そりゃ分かるが。んで、この野郎がどうかかわってんだよ」

「曖昧な証言なんですが、高校生が失踪する直前に良く似た男と話してたらしいんですよ。あとはこの島に向かうフェリーで高校生と一緒に乗ってたって噂が」


 噂と聞いて二人の顔に若干の失望が浮かんだ。まあ、おれだって信憑性が相当怪しいと思っているし。

 目撃したのはどっちも高齢者で、しかも顔をはっきり見たわけじゃなく良く似た男だったって程度の曖昧さだ。思い浮かんだ有名人を適当に言ったって可能性のが高いだろう。

 

「ふうん、それでこの島にねえ。面白そうだがこんな野郎は本当に見たことねえんだよなァ」

「おれもありませんね。小さい島ですし、これだけ体格が良い人なら知ってると思うんですが」

「そうですかぁ。やっぱガセネタなのかもしんないっすね」

「なんだ、随分アッサリじゃねえか」

「情報の出所からして怪しかったっすからね。こんくらいで充分でしょう」


 島民がそう証言するのであれば真実なのだろう。大体、高校生を誘拐したとしてこんな小さな島で1年近くも監禁するなんてできるわけがない。高校生失踪事件とは無関係と考えていいだろう。

 そうなるとこの辺鄙な島にやってきた意味が全て無くなるのだが。小さいながらにビーチや繁華街なんかはあったしそこらへんで男でも漁るか。目の前の二人より良い男なんて会える気はしないが。

 ついでに観光するのに良い場所は無いか、訪ねてみるとワニの男が地図を書き記してくれた。このまま山道を登っていくと観光客向けの展望台があり、なかなかに眺めが良いらしい。

 

「ありがとうございます。おかげで取材が早く片付きましたよ」

「ならいいけどな。こんな寂れた島にそんな有名人がいたなんて知らなかったぜおれぁ」

「私もです。有名なスポーツ選手なら知らないはずが無いのですが」


 訝しげにしたままの二人にお礼を言って店を出た。

 二人の言うとおり、事件はともかくスポーツ選手としての活躍や名前すら知らないのはおかしなことに思えた。

 田舎だからという理由で片付けるには不自然なのだが、もしかしたら存在が知られないように口止めをされているのかもしれない。有名な選手が突然失踪したということで当時は多くの記者がこの島を訪れたはずだ。迷惑をかけた厄介者として口にすることを禁じる――というのはあるかもしれない。

いや、それだとあの老人が知らないことがおかしいか。


頭をひねりながら山道を進んでいると、やがて緑の匂いが濃くなっていくことを感じた。地面の傾斜はきつくなり、自然と息が荒くなる。普段から鍛えているせいでなんとかなったが、女性や子どもにはきついんじゃないだろうか。そもそも徒歩でくること自体が大間違いだったのかも。


 自分の選択肢を後悔しながら、約1時間ほど歩いただろうか。

 

「や、やっと着いたぁ……」


 タンクトップとハーフパンツを汗だくのびしょびしょにして、ようやく山頂の展望台へとたどり着いた。

 ワニの男の言っていたとおり、観光客向けの設備が整えられていた。ベンチや公衆トイレはあるし、観光地お決まりの『ようこそ〇〇島へ!』みたいな立て看板と島の全景を記した写真が飾ってある。展望台から見下ろせばエメラルドブルーの海が拡がっていた。おれの住む街の海なんかじゃ到底敵わない、大自然だけが作り出せる輝きだ。

 

「……ん?」


 その景色をカメラに収めようとしてある違和感を覚えた。

 初めて登って来た――どころかこの島自体初めて来たはずなのに、展望台から見える風景に見覚えがあるのだ。

 そればかりか、この展望台そのものも知っている気がする。あの公衆トイレには個室が3つあって、こんな場所なのに丁寧に掃除されていて。

 これは既視感ってやつだろうか。見たことが無いはずなのに、既にみたことが無いと錯覚してしまう脳の誤反応。

 

「気のせい、だよな」


 既視感は認知が関わっているらしく、見聞きしたものに対して類似した経験を脳が勝手に引っ張ってしまうらしい。取材を続けていればこのような場所には何度も訪れるから、こんな錯覚を覚えてしまったのだろう。

 

 この暑さのせいで頭が処理落ちしたのかもな、と自販機で清涼飲料を買おうとしてあることに気が付いた。こんな炎天下だというのに若い男の子がベンチで眠りこけているのだ。いや、眠っているならいいがこの熱で倒れたのかもしれない。おれは慌てて男の子を揺り起こそうとした。

 

「おい、大丈夫かい!しっかりして!」

「ん……んむぁ?」


 幸いなことに、おれが声をかけると男の子はすぐに目を覚ました。

 具合が悪そうな様子も無く、身体を起こすと寝ぼけまなこで周囲を見渡し始めた。恰好はラフなシャツとジーンズで、荷物も持っていない。明らかに観光客ではないからこの島の子だろうか。

 

「え、とここは……?あなたは」

「きみ、具合は悪くない?頭が痛かったり、吐き気はしない?」

「大丈夫、です。あの……」

 

 島の子だとしたら昼寝をしているだけで、おれが起こしたのもいらぬおせっかいだったのかもしれない。だが、こんな炎天下で日陰に隠れることもなく寝ているなんて危険すぎる。一応は注意しなければ――

 

「あの……すいません、ここって何処ですか?」


 だが、口を開く前に男の子は予期せぬ質問をぶつけてきた。

 周囲を不安そうにきょろきょろと見渡して、幼い子が迷子になった時のような態度だ。

 もしやアルコールでもやって記憶が飛んでいるのかとおも思ったが、まだ高校生ぐらいに見えるしお酒の匂いもしない。やはり熱射病で意識が正常ではないのだろうか。

 

「あれ、海ですか?なんで?ここって僕の街じゃないんですか!?どうして、僕こんなところに……」


 だが、立ち上がった男の子はしっかりとした足取りで展望台をうろつきまわり、悠々と拡がる海原や展望台に記された島の名前に動揺していた。これは熱中症による意識の混濁やアルコールなどによる混乱状態とは明らかに違っている。

 まるで、自分の意識が消えている間に見知らぬ街に連れ込まれたとでもいうような反応だ。

 

「……きみ、自分が何でここにいるのか分からないのかい?」

「ぅ、えっと、はい。なんで?僕、塾に行こうとしてて、それで」


 薬物でもやっているのかと疑いたくなるが、おれは知っていた。

 この奇妙な少年と似た様子の子どもたちを何度か取材したことがある。記憶が突然途切れ、気づいた時には1年以上もの時間が経過し、何をしていたかもどこにいたかも思い出せない。そして、気づいた時には見知らぬ街で一人立っていたのだ。

 

「分かった、落ち着いて話を聞かせてくれないかな。おれが力になれるかもしれない」


 高校生の失踪事件。それに元有名スポーツ選手が関わっている。

 全くのガセネタだと思っていたが、こうしてやって来たその島で失踪事件被害者と似た様子の少年を見つけたこんな偶然があるだろうか。

 もしかしたら、この少年が失踪事件の真実を突き止める手がかりになるかもしれない。


「おれは湊って言うんだ。記者をやってる。ゆっくりでいいんで、おれの質問に答えて欲しい」


 まずは、名前を確かめなくては。おれが顔を知らないだけで、失踪事件被害者のリストに名前があるかもしれない。

 おれが名前を聞かせて欲しいと頼むと、少年は動揺を抑えて話し始めてくれた。

 

「――トモ。日浦 智って言います。お願いします、助けてください……!」



 終

Comments

號ゆうごう

まさかのエンディング…! 大変エッチで、かつ素敵なストーリーの読み物でした😊

おもち

ありがとうございます……! 途中で止まったりしたんですが良い感じの季節に終われてほっとしております。