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ガチャ 「声がしたけど、誰か先に入ってるのか?」 「!?」 唐突に控室のドアが開き、声が掛けられる。 快楽と興奮の中にいた晴と梨沙だったが、ショックで急激に醒めていく。 ドアのすぐそばに立っていたのは同僚の南条光だった。特撮ヒーローが大好きなアイドルで、一緒にユニットを組んだこともある。 彼女もステージに登場する予定で、この控室を使う予定だったのだろう。 現状を把握するだけの理性が復活して、サァッと血の気が引いていく2人。 「あ、いや、これは……」 「えっと……」 何かを言わなければと思いつつも、お互いに言葉が出てこなかった。 分厚い筋肉に包まれた肉体とは似つかわしくない狼狽えようだ。 顔こそ変わっていないものの、首から下はゴリゴリでムッキムキの筋肉に包まれた男の身体に変わり果てている。 しかも性欲のままに射精して、辺り一面を精液で汚したばかり。 こんな状況を、光にどう説明すればいいのか分からない。というかすぐにでもパニックになってもおかしくない状況である。 もしこの場で騒ぎになったら、どうすればいいのだろう……この場を他の人達に見られたら、変質者扱いされてしまうかもしれない。少なくとも、アイドルとしての自分たちはおしまいなのではないか。 2人の背筋が冷えていく中で、晴と梨沙の姿をみた光は―― 「あー、またヤってたのか」 「「……え?」」 全く動揺することなく、まるでいつもの事のように反応した。 その言葉に、むしろ困惑するのは晴と梨沙の方だ。 互いに顔を見合わせるが、2人とも首から下は筋肉に包まれた男の身体である。 くわえて肌には射精したばかりの精液がべったりと掛かっているし、濃厚な雄の匂いも控室を満たしている。 騒ぎにならず少しだけほっとはしたものの、この状況で普段通りにしている方がおかしいはずだ。 「なあ、光……」 「私たち、何か変わったところない?」 恐る恐る聞いてみる晴と梨沙。 その問いかけに、光は2人をじっと見て…… 「いや、いつも通りだけど?」 キョトンとした顔で言葉を返した。 その様子は動揺を取り繕っているようには全くみえない。むしろ、いつも通りの彼女だ。 「ムッキムキの筋肉に、アタシの腕よりも太くて立派なチンポ……何も変わってないよ」 光の口から、さも当たり前のように出てくる卑猥な単語の数々。 自分たちの身体を示しているとはいえ、いつもの光だったら絶対に口にしない言葉だ。 しかし彼女がおかしくなったというより、「ただ友人の長所を表現した」だけという感じの口調だった。 「じゃ、アタシ着替えてるから。ゆっくり待っててくれ」 ヒーロー調のイベントの衣装を持っていた彼女は、そのまま更衣室に入ってカーテンを閉めた。 残された2人は呆然とするしかない。 「どういうことなのよ……」 「ちょ、ちょっと待て、もしかしてオレたちが……」 小声で動揺を漏らす梨沙を制しつつ、何かを思いついたらしい晴が個室内に置きっぱなしにしていたスマホを取った。 ゴツく、太くなった指でたどたどしく『ビートシューター』と打ち込んで検索をかける。 一番上に表示されたサイトから、自分たちのプロフィール欄を開いた。 「……え?」 画面を覗きこんでいた梨沙から声が漏れる。 最初に表示された名前とユニット名は、梨沙と晴の2人で間違いない。 しかし端的に説明した概要欄には『肉体美あふれる男の娘ユニット』と書かれていた。 それ以下も目で追ってみるが、『ボディビルダー顔負けの筋肉量』『雄々しい巨根と少女のような顔』『抱かれたいアイドルランキング2トップ!』 目を疑いたくなるような文章ばかりが並んでいる。 「これって……」 「元からこの身体だったことにされてる!?」 光に不審に思われないよう、小声で互いに確認し合う。 どこを調べても2人は男で、この体格や巨根すらも魅力として活動するアイドル……という情報しか出てこなかった。 以前の活動していたときの写真を開いてみても、今にもズボンを破きそうな太腿でサッカーをしている晴や、ガーリーな服をギチギチに張り詰めさせながら肩や腕をさらけ出して筋肉を見せつけている梨沙の写真ばかりだ。 中には、青と黄色のマイクロビキニでボディビルのポージングをしている写真もある。 アイドルとしての在り方さえも、この身体を中心に改変されている。 信じられないような事態の連続に、固まることしかできない。 「ん、そろそろ2人の出番の時間だろ、ステージに行った方がいいんじゃないか?」 そんな2人にカーテンから顔を覗かせつつ、いつも通りの口調で声を掛ける光。 時計をみるとビートシューターのステージの時間が迫っていた。 本来なら、パニックでそれどころじゃないはずなのだが―― 「ああ……」 「……そうね」 すっと立ち上がり、ステージ衣装であるビキニを整える2人。 なぜか「アイドルとしてステージに立たないと」という衝動に身体が動いていた。 歩き出した振動で、筋肉がブルリと揺れた。 のしっ、ずしっ、ぎしっ…… ステージへと向かう晴と梨沙。 いつもなら気にせず歩いていたはずの通路が、とても狭く感じる。 肩幅はもちろん、締まりきらずに半開きになった両腋や二の腕も相まって、横幅をかなりとってしまうのだ。 上半身だけでなく下半身も同様に、パンパンに筋肉の発達した太腿のせいで普段のように歩けていない。 肥大化した内股の筋肉同士が擦れないように動かすと、自然とがに股になってしまう。 ただ骨盤の形状や股関節の角度が男性のものに変わったせいか不自然な姿勢ではなく、傍から見ればむしろ筋肉や男らしさに合った歩きといえるだろう。 萎えてもなおギチギチに詰まった股間の逸物も、歩行の邪魔にはなっていない。ただビキニの布地と擦れてむず痒いのような疼きを発するので、できるだけ意識しないようにしつつ前に進んでいく。 「ビートシューター入りまーす」 スタッフはいつも通りの対応で、なんだか申し訳ない気分になってくる。 さっきの射精で匂いもすごいはずだが、しかしそれが当たり前と言わんばかりにスルーされていた。中には頬を紅潮させ、発情しかけている者もいるほどだ。 あまりにも異常な光景……しかし晴も梨沙も、なぜかこの場から離れようとは思わなかった。 目立たないように歩こうとしても、自然と胸を張ってしまう。 この肉体には、それが自然なことのように思えるのだ。 (……色々ヘンな気はするけど、ステージが終わってから考えるか) 晴も梨沙も自覚していなかったが……ビキニを着た直後に抱いていたはずの身体への困惑は、ほとんど消えかかっていた。 ステージに上がると、いつも通りの歓声が2人を迎えた。 「かっこいー!」 「最高にデカいよ~!」 分厚い筋肉の鎧に覆われた晴と梨沙の姿をみても歓声は止むことがなく、むしろ称えるように、これからのパフォーマンスを期待するように大きくなっていく。 中には肉体美を称える声が混じっているあたり、「ビートシューターは筋肉男の娘アイドル」という認識でファンをしているのだろう。 複雑な心境になりつつも、持ち場につく2人。 今回のイベントはミニステージなので、ビートシューターが出演するのは数曲だけだ。 内容も普段から練習しているものだし、この身体でもなんとか切り抜けられるはず。 筋肉をうごめかせながら位置につき、スピーカーから曲のイントロが流れだして―― ムキィッ! ボコッ! (あ、あれ……?) (ダンスの振り付けも違ってる!?) しかし、そんな予測すらも裏切られてしまった。 流れてくる曲とともに踊り始めたものの、その動きは少女としての振りとはかけ離れていた。 ただでさえ極太の両腕や脚を曲げながら、筋肉を収縮させてより肥大化させる。 こんなダンスを練習してきたはずがない。しかし身体は何度も練習してきたかのように自然と動き、ステージ上で曲とともに筋肉を美しく魅せるためのポーズを披露していく。 まるでボディビルのポージングのような動作を織り交ぜながら、ビキニと筋肉というシンプルで「2人にとって最高に魅力的な衣装」を観客に見せつける。 「ナイスバルク!」 「めっちゃデカいよー!」 「抱かれたい……♡」 困惑をよそに、これを待ち望んでいたとばかりに大きくなっていく歓声。 肉体美に魅了され、羨望混じりの視線が晴と梨沙に注がれる。 応えるように身体が勝手に動き、筋肉をより強調する2人の肉体。 歪んだ形ではあるが、アイドルのステージといえるものだった。 ある意味、晴と梨沙の身体を中心に形成された空間。 それらは次第に身体だけでなく、2人の精神にも影響を与えつつあった。 (みんな、オレたちの筋肉を見てる……) 視線に反応するように、晴の大胸筋がピクリと震える。 会場中を、自分たちの筋肉が魅了している……ギチギチに詰まったビキニの内側で、熱い快感が染み出しつつあった。 動揺は次第に興奮へと変質してゆき、身体が熱く火照って肌からは珠のような汗が浮き上がる。 筋肉を収縮させるたびにドクドクと血が巡り、肌のすぐ下で蔦が這うように静脈が浮かび上がる。 くわえてポーズを重ねるたび徐々にパンプアップして、全身のハリがさらに増していく。 (なんか、これもいいな……♪) 足元が見えないほど前に突き出た胸に、括れのない腹筋に包まれた分厚い腰。それよりも太く存在感を放つ太腿。 自分の筋肉が、他のどんな人よりも完成された肉体美だと思える。 さっきまでこの身体の何を嫌っていたのか、もう分からなくなっていた。 (みんな、こんな筋肉をみて興奮してるんだ……) それは梨沙も同じだった。 全身でファンの視線を浴びながら、筋肉を歓喜で震わせる。 腕を上げるとムワリとした熱気が立ち上り、肩や二の腕、背筋さえも主張しながら、そのボリュームがギチギチとひしめき合わせている。 これが自分の身体だということを実感するたび、興奮が高まっていくのだ。 ガニ股気味に歩くなんてはしたないと思っていたはずが、今はそれさえも心地よく感じていた。 腕を曲げようとすると、二の腕と前腕の筋肉の塊が干渉して途中でつっかえてしまう。しかし、それ自体が他にはないバルクの魅力となっていた。 女性的な振り付けも混ざり、しかしゴリゴリの筋肉が主張するダンス。 客の歓声を浴びるたび、ゾクゾクとした感覚が背筋を這い上がってくる。 (この、ヘンタイ……♡) 梨沙のファンに向けられる言葉が、脳内で自然とこぼれる。 ……そうだ。自分はアイドルなのだから、求められていることはしっかりと果たさなければ。 「フンッ!」 梨沙は両腕を頭の後ろで組み、全身を見せつけるように力を籠めた。 ただでさえ極太の二の腕と大胸筋がギチリと収縮し、前に突き出ながら顔よりも存在感を放つ。 彼女に近い位置にいた観客を中心に、ひときわ大きな歓声が広がっていく。 「こっちだって!」 晴も負けじと太腿に手を当て、下半身を強調するポージング。 ゴツゴツとした分厚い腹筋のブロックが収縮し、その下では酒樽のように太く筋肉の詰まった両太腿がボコボコと岩のように凹凸を盛り上げる。両脚を軽く左右に開いているはずなのに、それでもぶつかり合ってしまうほどだ。 ステージの左右から、双方の肉体美に魅了された歓声が響き渡る。 2人して競い合うように全身を見せ合うポージングショーを重ねるたび、その身体に心地よい熱が溜まっていく。 (また股間が固くなってきた……!) 身体の熱と連動していくように、晴たちの下半身……水着の中にギッチリと詰まった肉棒にも血流が流れ込み、自然と勃起していく。 一度は治まったはずの性欲が、急速に高まっていく。 アイドルのステージで勃起しているという異様な光景、しかし観客もそれがビートシューターの魅力だと言わんばかりにヒートアップしていく。 そして晴と梨沙は割れんばかりの歓声を受けて……興奮と性欲がさらに湧き上がる。 控室では動揺してしまったが、いまはそんな気持ちは微塵もない。 むしろ自分や相手の筋肉をみるだけでも胸が高鳴り、動くたびに匂い立つ汗と性臭が、それをさらに加速させていく。 「こっからアドリブな」 「ええ♪」 ムギュッ 晴がこっそり耳打ちすると、梨沙も笑みを浮かべて応える。そして衝動のままに、筋肉の塊のような肉体で抱き合った。 しなやかで弾力のある筋肉がギチムチとたわみ合いながら、汗にまみれた肌がヌルリと滑る。 腕や脚を絡ませながら、互いの筋肉とムワッと立ち上る汗の匂いを感じ、興奮して火照った肉体をステージ全体に見せつける。 興奮もパフォーマンスも熱く激しく高まってゆき、会場のボルテージも最高潮に達する。 そして曲のクライマックスに合わせて、晴と梨沙は全身の筋肉をトドメとばかりに見せつけた。 「ありがとー!」 「また会おうなー!」 太い腕を振り、樽のような太腿で歩きながらステージを降りていく2人。 最初の困惑気味な振る舞いはまったく感じられず、むしとサービスとばかりに己の肉体美を見せつけながら戻っていく。 その声は男にしては中性的だが、女子にしてはわずかに低く、その筋肉ゆえか太く強い声音に変わっていた。 その股間には、ビキニを限界まで引き伸ばして形を浮き上がらせた逸物。 2人はいつの間にか、異様なはずの身体を……筋肉を受け入れていた。

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