コミッションss「訪問妊婦体験」 (Pixiv Fanbox)
Published:
2021-10-15 14:36:09
Edited:
2021-10-17 00:51:24
Imported:
2023-05
Content
Skebの依頼で書いたssです。
内容は「妊婦体験をテーマにしたTSF」になります。
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「ちょっとお時間よろしいですか?」
インターホンが鳴って玄関を出たら、スーツ姿の女性が立っていた。
服装からして、何かの勧誘か訪問販売だろう。
「……いえ、忙しいので」
こういうのはさっさと追い返すに限る。
幸い自分は男だし、ちゃんと断れば下手に長居されることもないはずだ。
「すぐに済みますから。少しだけでも」
「しつこいですよ……っ!?」
それでも食い下がってくるので、少し語気を強めて拒否しようとしたのだけど……。
一瞬、彼女の目が光ったような気がした。
次の瞬間、頭がグラリと揺れるような感覚が襲ってきて壁に手をつく。
「あら、大丈夫ですか?」
目の前にいる女性が声をかけてくる。
その表情はどこかニヤニヤしていたけれど、そんなにグラついたのが面白かったんだろうか。
すぐに落ち着いたので、たぶん立ちくらみか何かだろう。
改めて彼女へと向き直って対応する。
「お時間は取らせませんので、玄関でお話だけでも」
「……はい」
気が付くと、僕はほぼ無意識に頷いていた。
……そうだ、何の話題かも聞かないのはおかしいかもしれない。
話をちゃんと聞いてから、適当に終わらせて帰ってもらおう。
僕は彼女に促されるままドアを開けて、人目に触れない玄関の中へと2人で入る。
「私たち、妊娠体験をやっているんです」
彼女の口から出てきたのは、訪問販売とは関連しそうもない単語だった。
こちらは理解ができずに固まるしかない。
「はい?」
「ですから、妊婦さんの体験をしてもらうことで、その大変さを実感してもらう企画です」
あ、販売じゃなかったのか。
少しの安心と、しかしそれ以上の疑問が浮かぶ。
わざわざ家にまで訪問してきて、体験……?
「代金などは要りません、そのまま立っていただければ大丈夫ですので」
「はぁ」
どこかボンヤリとした頭で彼女の言葉を聞いていた。
普通だったら追い返してるはずなんだけど、なぜか彼女の言葉には従わなきゃいけない気がしてくる。
……とはいえ、乗り気というわけではないんだけど。
「興味なさそうですね。体験するというのはとても重要なことですよ」
そう言われても反応に困る。
そもそも自分は一人暮らしなのに、体験が重要だと言われてもピンとこない。
「自分にはまだちょっと早いような……」
「だとしても、前もって知っておくことは大切ですよ」
「はぁ、そうですか」
やんわりと断ろうとしたけれど、丸め込まれてしまった。
この人に言われると、何だかそんな気もしてくるから不思議だ。
いまの状況に違和感はあるけど、まぁいいか。さっさと体験して終わらせてしまおう。
「……その反応をみると、あまり期待はされてない感じですね?」
さっきから態度や会話に出ていたのだろう、図星を突かれてしまった。
下手に嘘で誤魔化すのも見苦しいし、苦笑しながら答える。
「いや……どうしたって男ですし、やっぱ体格とか違いますから」
自分の身体に数キロの重りをつけたところで、大変さが分かるものでもないだろう。
男性の体格や筋力だと動けてしまう面もあるだろうし、荷物を抱えたり運んだりしてるのと変わらない。
わざわざやってみたところで、有意義なものになる気がしなかった。
……そういえば、体験のための道具とかはどこにあるのだろう?
妊婦を模した重りや衣装があるなら相当かさばるはずなのに、彼女が大きな手荷物を持っている様子はない。
「ええ、それは仰る通りです。ですから……」
スーツの彼女はニヤリと笑みを浮かべ、おもむろに僕の方へと腕を伸ばして告げる。
「まずは女性になって頂きます♪」
言葉の意味が理解できずに固まる僕の下腹部に彼女の手が当てられる。
一瞬そこからピンク色の光が発せられて、僕の身体に染み込んでいくような気がした。
しかし視界はすぐにいつもの光景に戻り、腹部に当てられた手も離れていく。
彼女が何をしたのかよく分からず、視線を自分の身体から戻そうとしたそのとき――
むくっ
「……え?」
唐突に、胸に重さと圧迫感が生じた。
下を見ていた自分の視界、そこに映る自分の身体に、お椀を逆さにして被せたような膨らみが2つ左右についている。
シャツを押し上げているその膨らみは、つまり布地の内側にあった。
両手で触れてみると柔らかさと弾力をもって指先が沈み込み、自分の身体だという感触が――
「え、ちょっと、いや……あれ?」
むぐぐっ、ぎゅむむっ!
パニックになったまま胸を抑えるけれど、身体の変化は止まらない。
両手の中でさらに大きくなっていく膨らみだけでなく、自分の全身に影響が及びはじめていた。
ぐぐっ……きゅっ!
腰が一気に引き締まって、括れたようなラインを形成する。
腕もみるみる細くなってゆき、少しはあったはずの筋肉も見えなくなっていく。
そして困惑して全身をまさぐる僕の様子を、彼女はじっと眺めていた。
「乳房の肥大化に、皮下脂肪の増加……変化は順調ですよ」
さっきと変わらない落ち着いたトーンで告げてくるが、こちらは反応する余裕もない。
自分の身体を抱きしめるようにして抑えつけようとしたけれど、胸は両腕を押し返すように膨らんでゆき、対照的に胸板は薄くなっていく。
「骨盤も男性に比べて左右に開き、スペースが広くなります。赤ちゃんのいるスペースも必要ですからね」
括れていく腰、その下が一気に広がった。
くわえて周囲にはムチムチとした肉がつき、むっちりとした尻になる。
自然と両脚が内股になって、太腿の肉が増して内側でぶつかり合う。
身体中のそこかしこが異様な感覚に包まれて、さらにサイズの合わなくなった服の気持ち悪さが上乗せされていく。
……ただ、時間にしたら1分もなかったのだろう。しばらく経ったところで堪えていた違和感は急激に引いてゆき、両手を押し返していた胸の反発も治まっていく。
やけに冷静な頭が、全身の変化が止まったことを認識していた。
「完全に女性の身体になりましたね」
「はぁっ、はぁ……」
僕は腕の中にある自分の胸を見下ろす。
シャツの布が張りついたそこは、腕の圧迫だけでもむず痒いような疼きを放っていた。
異様に敏感になった胸まわりを刺激しないようにそっと両腕をほどいたものの、シャツの内側がどうなっているのかまでは、怖くて下手に触れられなかった。
「かなり可愛くなってますよ……ふふっ」
「いや、あの、笑ってる場合じゃなくて――」
こんな事をした張本人は呑気に笑っていて、もう何て言えばいいのか分からなくなる。
感情に任せて怒ったり、掴みかかったりしてもおかしくない事をされたはずなのに……彼女に見つめられると、なぜか動くことができなかった。
そして、余裕たっぷりの態度で僕に告げた。
「まだ終わりませんよ。『妊娠体験』ですから」
「え……うぐっ!?」
まだあるの!? という心の叫びをよそに、今度は下腹部だけが熱くなりだした。
身体の内側、膀胱に近いけど違う位置……いままで意識すらしたことのない場所が、ドクンと脈動している。
抑えようとする両手の内側で、熱が膨れ上がるような感覚。
それはどんどん高まっていき――
むくっ
「うっ!?」
両手の中で、下腹部がぽこりと盛り上がった。
そして湧き上がる熱感は治まらない。
むくっ、むぐぐっ!
「うぐっ……」
シャツとズボンを押し上げて膨らんでいく下腹部。
ピッチリと股間まわりに貼りついたズボンは下半身も完全に女性になっていることを示しているけれど、それ以上に内側から湧き上がる異様な感覚に表情が歪む。
身体の奥深い所から膨らみの元が発生しているようで、抑えるために当てた両手を押し返すように、どんどん大きくなっていく。
腰の括れが膨らみによってかき消されてさらに肥大化し、両胸の膨らみごしに巨大なドーム状の隆起がせり上がる。
シャツもパツパツに張り詰めて、内側からも外側からも圧迫感が押し寄せる。
「あっ、あぁっ!?」
同時に、胸もひとまわり大きく張りだした。
視界がさらに悪くなって、しかし両手を押し上げていく腹部の感触も止まらない。
あきらかに異常な変化だけれど、どうすることもできないまま時間だけが流れていく。
胸の真下まで達した膨らみは、中にギッチリと何かが詰まっている感触があり、胸の何倍もの重さを感じる。
上半身が、両胸と腹部の存在感で占められていく。
極めつけに胸と腹がひと回り大きくせり出して、動きが止まった。
どゆんっ!
「はい、変化完了です」
前屈みで固まる僕へ、彼女の声が掛かる。
身体が重くて、さっきのような直立の姿勢にうまく戻れない。
「妊娠した感覚はいかがですか?」
「……うぁっ!」
何か言い返そうとしたのだけど、グラリと姿勢が崩れて壁に手をつく。
視線の先には玄関に掛けておいた鏡があり、自分の姿が映った。
「うそだろ……!?」
自分を見つめているその鏡像は、どこからどう見ても女性の……妊婦だった。
顔は自分の面影がハッキリと残ってはいるが、まるで男らしさだけ抜かれてしまったような容姿で、丸みを帯びた輪郭はもう短髪の女性にしか見えない。
そして胸まわりはさらに肥大化した乳房が鎮座していて、身じろぎに合わせてゆさりとシャツごと大きく弾む。
愕然と鏡を見つめることしかできず、動揺に揺れる瞳。
できることなら、このままショックに打ちひしがれて理解すらもしたくなかったけど……身体はそれすらも許してくれなかった。
「あぁ……っ? 思うように、息が……っ!」
呼吸しているつもりなのに、酸欠のような感覚が頭に押し寄せる。
視界が白く濁りだし、慌てて呼吸を深くしようと意識した。
「お腹がここまで大きくなってますからね。肺も押し上げられて肺活量は減少します」
この状況を作り出した張本人である彼女は、僕の様子をみて淡々と説明してくる。
「それに、お腹の赤ちゃんも酸素が必要ですからね、余計に息苦しく感じるでしょう」
「はぁっ……はっ……」
苦痛を軽減しようと呼吸を早めようとしたものの、すぐに楽にはなれなかった。
お腹を使って息をしようにも、そのお腹が重くて動いてくれない。
「腹筋ごと引き伸ばされますから、身体の使い方も工夫しないといけません」
あまりにも異様な出来事を目の前にしてパニックになることもできず、背筋を寒気がゾワリと這い上がる。
あまりにも信じられない事態に、幻覚やトリックだと思い込みたかったが、揺れる胸も、重たく身体を引っ張るお腹も、すべてが現実のものだと主張していた。
「一体どうやって……」
ぶるんっ、ゆさっ
彼女の方へ向き直ると、身体の動きだけで胸とお腹が大きく動いて振り回されそうになる。
揺れる乳房を両手で抑えようとしたところで、シャツがなぜか濡れていることに気がついた。
「あら、胸の方も大変そうですね」
「……あれ?」
見下ろすと、シャツを押し上げる胸、その頂点にある突起からじわりと染みが広がっていた。
「そんな……」
とぷっ
乳首は胸の中でも特に大きく肥大化していて、シャツごしに形がくっきりと浮き上がっている。
僕が動くたびに敏感になった乳頭が布と擦れ、刺激に反応するように染みが大きくなっていく。
服に滲む染み、おくれて鼻腔に届いた匂いはミルクのような独特な甘さがあった。
この身体から出てきてるということは、それは間違いなく……
「母乳ですね、大量に分泌されるのは出産後になります」
体質的に先に出ちゃう人もいますけどね、と僕を見ながら付け加える女性。
さっきよりも重くなった胸は、内側でドクドクと何かを分泌しているような感覚がある。
しかし母乳の染みよりも目を引くものは、胸よりも下にあった。
骨盤のラインから上に形成された巨大な膨らみは、横に広がるわけではなく前方に大きくせり出している。
太ったとは全く違う肉の付き方で、自重でたわむことなく形を保ったままだ。
シャツの裾は足りなくなつて、ズボンとの間からは肌が見えてしまっている。
まくりあげると、膨らんだ自分のお腹が露わになる。
それは間違いなく自分の身体で、呆然としながら眺めることしかできない。
皮膚は引き伸ばされてパンパンで、よくみると縦にラインも走っている。
「妊娠の状態としては後期を想定しています。もちろん、この大きさになるまでにも様々な苦労がありますけど、そこまでは一気に再現できないので別の機会に」
彼女はセールストークのようにスラスラと解説してくる。
ただ、こちらにはそれを聞いている余裕なんてない。
自分の身体を変えられてしまったという事実を徐々に理解するにつれ、恐怖も押し寄せてくる。
立ちすくむ僕へ、女性がおもむろに下腹部へと腕を伸ばした。
さわっ
「ひいっ!?」
下腹部を撫で上げられて、反射的に後ろに下がる。
こんな身体で激しい動きをすればバランスを崩すは当たり前で、慌てて壁に手をついた。
おくれて、お腹と胸が大きくどぷんと揺れる。
それはまるで、自分が転ぶことを厭わないような動きで……
「赤ちゃんを守るため、様々な変化が身体や精神に起きています。いわゆる母性本能というものですね」
自分の身体を見降ろしながら、愕然として固まる。
こんな状況なのに、お腹に刺激を与えないよう自然と動いてしまっていた。
まるで身体が、このお腹を「最優先で守れ」と命令しているかのように。
「もちろん出産後の変化や苦労も沢山ありますが……今回のテーマではないので割愛しましょう」
「うっ、ぐっ……!」
どさっ!
一気に増加した身体の重さと、全身の違和感に耐え切れずへたりこむ。
肉量の増した尻が床について、お腹の重さでいつも以上にむっちりとたわんだ。
「赤ちゃんを含め、10キロ前後の体重増加がみられます。姿勢を維持するだけでも、足腰に相当の負担が掛かりますね」
捕食者に見下ろされているような恐怖がこみあげてくる。
声すら上げることもできず、ただその顔を見つめることしかできない。
自然と手はお腹を守るように当てられていた。
しかし彼女の方はこれ以上の何かをするつもりはないようで、僕の顔を覗きこみながらさっきと同じ営業トーンで語り掛けてきた。
「さて、体験してみていかがですか?」
「じ、十分に大変さが分かりましたから……!」
問いかけられた僕は、パニック寸前の頭から理性をフル動員させて懇願するように答える。
そうだ、これは体験なんだ。
この身体を戻すには、彼女に戻してもらうしか方法がないのだ。
実際に大変さは分かったし、これ以上は何をされるか分かったものじゃない。
とにかくこの状況から抜け出さないと……!
「では1ヶ月間、存分にご体験くださいね」
「……え?」
いま何て言った……?
僕は彼女を見上げたままの体勢でフリーズした。
日本語は間違ってない。ただ言葉の意味を理解するのを頭が拒否している。
「このまま日常生活を送って頂かないと、本当の意味で体験したことにはなりませんから」
サラリと語る彼女の言葉を、頭が遅れて認識する。
この身体で、一ヶ月間、日常生活を送る……?
今こうしているだけでも大変なのに、これを一ヶ月……!?
「体験ですから、ある程度の安全性は確保していますが……暴れたり、自分から危険な行動はしないで下さいね」
そう言い残して、彼女はクルリと踵を返す。
流れるような動きで玄関のドアを開け、去っていった。
ガチャン!
「あ、ちょっと……うっ!?」
ドアの締まる音で我に返る。
慌てて追いかけようと身体を持ち上げようとしたのだけど……立ち上がれない。
お腹に力を込めることができず、思うように上体を動かせなくなっていた。
壁に手をつきながら脚に体重を移し、ゆっくりと立ち上がる。
ゆさっ
一歩踏みだすだけで、胸とお腹が重たげに揺れる。
この身体を戻してもらわないと、まともに生活も送れない。
「あの、待ってくださ……っ!?」
玄関のドアを開けて、彼女を引き留めようとしたのだけど……外には誰もいなかった。
まだ遠くに行ってないはずなのに、人影ひとり見当たらない。
「そんな……っ!」
走ろうとしても、身体が言う事を聞いてくれない。
お腹が揺れるのが怖くて、家の前で立ちすくむ。
「一体どうすれば……」
呼吸のたびに上下する胸からは、母乳の染みがさらに大きく広がっていた。
ゆさっ、どぷっ、ぶるっ!
「ふぅ……ふぅ……」
息を切らしながら階段を昇る。
一歩ごとに胸が揺れるし、お腹にも響く。
しかし立ち止まってもつらいだけなので、手すりを使いながら必死に脚を動かしていく。
「はぁ……」
あれからどうすることもできないまま、僕は妊婦になった。
色んな問題があったけど、特にきついのは外出だ。
生活するには買い物も行かないといけない。ある程度は通販でも何とかなるけど、実際に行かないと買えない物も結構ある。
華奢になった身体に重りを抱えているような状態で動き回るのは、想像以上にきつい。
足元を見ようにも、胸とお腹の膨らみのせいで視界が悪すぎる。
くわえて、これまでの自分の身体のように動こうとすると、胸やお腹がぶつかりそうになるのだ。
まるで着ぐるみを着ているような……自分の認識している身体の範囲と、いまの身体が釣り合わないのだ。
そんな状態だから普段なら5分で着く場所も、倍以上かかってしまう。
これまで遠く感じなかった場所でも体力を消耗するし、荷物を持つならなおさらだ。
周囲の視線も気になるし、それにこの非力な身体で出歩くこと自体が怖い。
それと……トイレも頻繁に行くようになった。
たぶん膀胱のスペースもあまりないのだろう、我満も効かなくなったし、ちょっとした刺激で漏れそうになる。
実際はあまり動いちゃいけないんだろうけど、1人暮らしではそうも言っていられない。
「んしょっ……はぁ」
部屋に着いて荷物を置き、疲弊しきった身体を座って休める。
横になると逆にお腹の圧迫感で苦しくなるので、脱力できる姿勢で座る。
自重が負担になって、少し移動するだけで足腰が鈍く重い痛みを放っていた。
楽な姿勢に合うように大きなクッションも通販で買ってしまったが、乗り切るには仕方ない出費だろう。
「こっちも重いもんな……」
どぷっ
自分の胸を撫でさする。
この身体にされたときよりも乳肌が張って、さらに大きくなってきた。
一般的な女性でのかなりの巨乳で、下乳を支えるように持ち上げると、どっぷりとたわみながら饅頭のような形になる。
そして自重がかかっただけでも、準備は万端だと言わんばかりに母乳が滲み出てくるのだ。
「んっ……♡」
僕は胸元をはだけさせて、両乳首を摘まみ上げる
自分が男だからなのか、この胸を見ていると性欲も湧いてしまうのだ。
おそらく「体験」のために、身体と精神がとても微妙な状態にあるんだと思う。
ただ股間については怖くてほとんど触れてないから、自分の胸を弄ることで解消していた。
肥大化していまにも咲きそうな肉の蕾は摘まむだけと指先から溢れだしてしまうので、刺激が全体に行き渡るように大きな動きでグニグニとこねくり回していく。
滲み出す母乳が潤滑剤になって、両手の責めをヌルヌルとした快楽に換えていく。
わずかに暗いピンク色をした乳首と乳輪は、母乳によって白く濡れぼそりながらパンパンに充血して固くそそり立っていく。
胸の中に広がっていく快感はどんどんと高まってゆき、そして――
「うあぁっ♡」
ぷしっ……びゅるるっ!
背筋をブルリと震わせながら絶頂した。
両手を濡らしながら噴き出るミルク色のシャワー。
乳房から全身に広がっていく、甘く痺れるような乳快楽。
「あっ……ふあぁ……♡」
僕はクッションに身体を預けながらイった余韻に浸り、呼吸に合わせてフルフルと揺れる胸を愛おしく撫でる。
ベッタリと母乳で濡れた指を舐めると、とても甘く牛乳よりも濃厚だった。
赤ちゃんがこれを沢山飲むんだ……と想像すると、自然と身体が喜ぶように熱くなってしまう。
「ふぅ……♡」
大きく息を吐きながら、ぼんやりとカレンダーを眺める。
今日はまだ、あの日からまだ一週間しか経ってない。
身体の変化はいまも止まらず、じわじわと胸やお腹を中心に進行していた。
これからあと3週間強したら、僕の身体がどうなってしまうのか……想像もつかない。
一月経ったら、また戻れるんだろうか。
それまで、無事に生活できるんだろうか。
「はぁ……」
僕は無意識のうちに、自分のお腹を撫でてしまっていた。
脂肪がついたのか、わずかに大きくなった気もする下腹部を眺める。
体験のはずだから、そんなことはないはずなのだけど。
お腹の中で何かが……動いたような気がした。
(了)