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それからのマコトは筋トレ三昧の日々だった。空いた時間を見つけてはトレーニング室に入り浸る。 くわえて先にトレーニングしていた拓海にも変化があった。 「ベンチプレスやるか……マコトは何キロだ?」 「あたしは300キロだな」 「じゃあ350でやるか」 ライバルがいる方がモチベーションになる。だからこそ拓海を焚きつけたのだが、その目論見はピッタリと的中した。 勝手に拓海が燃えているだけなのだが、こうなってくるとマコトも燃えてくる。 「あたしも300じゃ軽かったし……今日は330にしてみるよ」 「!?」 互いに「負けたくない」と競り合って、重量を上げていく。 マコトは後からトレーニングを始めたので拓海よりいくぶん軽いが、重量の差が徐々に詰まっていった。 獣人としてのスペックもあったが、トレーニング時間も大きかったようだ。マコトは自警団なので、かなりの時間を自由に使える。実際、トレーニング室に入り浸っていた。 拓海もかなりの量をこなしてはいたが、仕事があるとなかなか筋肉を追い込めない。ついにはロケ先にあった岩や車を持ち上げて鍛え始めるほどだった。 オーバーワークになる可能性もあったので様子をみていた木場さんだったが、それは杞憂だった。 2人の身体の質の高さゆえに、鍛えれば鍛えるだけ筋肉が肥大化していくという理想のトレーニングが続いたのだ。 ……少し、木場さんからみても羨ましく思えるほどに。 「うぉおおおお!!」 「ぐぁぁああああ!!!」 トレーニング室に、2人の咆哮が響く。 ウエイトを増やすと気持ち良さが増していく。そして翌日には筋肉がさらに太くなり、より重いウエイトでトレーニングできる……。 筋肉スパイラルは止まらなかった。 ~一ヶ月後~ 「ふむ……」 木場さんの視線の先には、ポージングをするマコトの拓海の二人。 「どちらの筋肉がデカいか比べてほしい」と言われて、眺めているのだった。 2人とも顔は以前のままだが、身体は比較にならいほど変化していた。 「ふんっ!」 マスキュラーポーズを取る拓海。 肩の筋肉がボゴッ! と盛り上がり、見ているこちらにせり出してくる迫力をまとっている。首回りは像帽筋によって、両肩からアーチをかけるように太くなっていた。 続く二の腕や前腕も、筋肉の形から繊維に至るまで見て取れるほどに盛り上がっている。 両腕の中ではたわわに実った胸が主張しているが、鎖骨の下からは大胸筋の谷間も見え、大半が乳房に隠れていてもなお分厚さが伝わってくる。 上半身と同等のボリュームの太ももが、そのインパクトをさらに増幅させている。 獰猛な笑みを浮かべながらポーズを取るその姿は、木場さんでも気圧されるものがあった。 「ぐぅぅっ!」 マコトはボコボコに発達した後背筋を見せつけている。山脈のようにうねりつつ盛り上がった筋肉の隆起が、鬼の顔のように 腋から下も張りだしていて、正面からみれば横からはみ出しているだろう 腰まわりでキュッと引き締まった筋肉は、美しい逆三角形を描いていた。 背筋に繋がるように肩や二の腕の筋肉たちが連なっている。 突き出た尻や横から見える胸には変わらず肉が残っていて、筋肉がハリと弾力を与えていた。 脚もぶっとくなり、太ももは樽のように中ほどが大きく膨らんでいる。幾重にも筋肉が重なり、後ろのハムストリングも存在を主張していた。 女性らしい印象を保ったまま、しなやかで強さも主張する身体。 これまでも筋肉と脂肪が共存した巨体であったのだが、今は圧倒的に肥大化した筋肉によって全身が包まれている。 絵にかいたような「ゴリマッチョ」であった。 そして、満足そうな表情。 全身の筋肉を膨らませるポージングは動いていなくとも負荷かが掛かる。全身に血がドクドクと巡って汗が滴る。 それすらも今の2人には快感だった。 木場さんは鍛え上げられた筋肉の出来栄えをしばらく眺めた後、口を開いた。 「見せている筋肉は違うが……差はほとんどないな。今回は引き分けだ」 不満そうな2人の視線を受け流しつつ、今度ボディビル大会でも開こうか、と笑う木場さん。 今は目の前にいるどちらかが優勝するだろうが、全身の仕上がりや美しさを磨けば自分も……! という競争心が木場さんに芽生えつつあった。 亜季や雫あたりにも声を掛けてみると面白くなるかもしれない。トレーニングという点なら、美波や美嘉も合いそうだ。いっそ企画として通せないだろうか……。 自らの筋肉愛を爆発させる木場さんだったが、マコト達は知るよしもない。 「今日はここまでにしておこう。2人とも、お疲れ様」 「「ありがとうございました!」」 木場さんが去り、トレーニング室に2人だけが残された。 息を整えながらお互いの身体を見つめる。 「夢中で鍛えてたけどよ……マコトもすげー身体になったよな」 「そっちこそな」 ずっと対抗心を燃やし続けていたのだが、気がつけばお互いに誰も至ったことのない筋肉の高みに到達していた。 パンパンにパンプアップした筋肉と、滝のような汗が全身を光らせる。 女性的なプロポーションを保ちつつ、筋肉で盛り上がった身体。 強さと美しさを兼ね備えた肢体は、一言でいえばエロかった。 特に筋肉の魅力にのめり込んだ2人にとって、興奮しない所はどこにもない。全身が見事な筋肉で覆われているのだから。 「あっ……勃っちまった」 拓海の股間、ムクムクと大きくなった逸物がトレーニングウェアを大きく押し上げる。 その性臭を嗅いだマコトも、つられてムスコを膨らませていく。 「……ヤるか。このままでいいよな?」 拓海の提案に、黙ってうなずくマコト。 筋トレ競争に夢中になっていたため、2人でヤるのは久しぶりだった。

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