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最近、あきらかに親友の様子がおかしい。 気づいたのは週の初め頃。そのときは少し痩せたくらいで俺の気のせいかと思っていたんだが、違和感は日に日に膨らんでいった。 雰囲気が別人みたいに変わっているというか、おかしな表現だけど何かヤバいものに侵されてるような……。 しかし本人にはその自覚がないらしく、直接言ってもはぐらかされてしまう。 心配や不安、色んな感情が入り混じっているものの、対処のしようがないまま時間だけが過ぎていた。 明日も会うはずだが、俺はどうすれば…… ~♪ そんなことを考えながら寝ようとした矢先、スマホから通知音が響く。 アプリを開いて確認すると、メッセージを送ってきたのはその親友だった。 タイミングに驚きつつ中身を見ると、何かのリンクだけが貼られている。URLからして動画サイトのようだ。 意図が読めずに首を軽くひねりながらも、タップしてリンクへ飛ぶ。 数秒おいて表示されたのは、動画サイトらしい黒枠の画面。 (みた感じ、アダルトサイトのようにもみえるんだが……?) そうこうしているうちに動画が自動再生された。 蛍光灯の明かりに白い壁、後ろみえる本棚と私物……あいつの部屋が映っている。何度か遊びに行ったから間違いない。 数秒おいて画面の端から黒い頭がみえ、続けて顔が現れた。カメラの映りを確認しているようで、こちらを覗き込んでいる。 「映ってる……よね?」 病的なまでに白い肌、女子のように高い声。 学校で会ったときもその変わりように驚いたが、さらに変化が進んだようにみえる。 それに髪が異常なくらいに長い。伸びきった前髪は顔を覆いかけてるし、後ろも背中どころか中腰になったら床についてしまいそうだ。 もちろん昨日まではこんな長さじゃなかったし、カツラでも被っているんだろうか。 「じゃあ、始めよっかな。見てる~?」 手を振っている画面の中のあいつ。 普段着らしいシャツはダボダボで、急に痩せたことを象徴している。 ただ対照的にズボンはきつそうに張り詰めていた。 「ボクの身体、愉しんでいってね♪」 彼はそう微笑みかけると画面から顔を離して立ち上がり、ゆっくりとズボンを脱いでいく。 キツそうに押し込められてた尻が解放され、ずり下げられた瞬間にタユンと揺れる。 露わになったのは下着と、形が浮き上がるほどモッコリとした隆起。右手で布ごしにゆっくりと撫で回しつつ、左手を使って徐々にずり下げていく。 少しずつ露わになる白い竿、しかし亀頭は布に引っかかり軽くしなる。 そして解放された瞬間、反動で跳ねた。 ブルンッ! 「でっか……」 露わになったペニスのサイズに、思わず声が出てしまう。 画面では白い指先がゆったりと竿を撫で上げているが、片手で覆ってもなお半分ほどが見えてしまう長さの巨根。 雄々しいというよりも、しなやかな印象の方が強い。 もう少しで膝上まで届いてしまいそうなペニスは、細い太ももの間でゆっくりと持ちあがっていく。 動きはそれで止まらず、今度は両手でシャツの裾を掴みゆっくりと捲りあげていく。 白い腹まわりと、痩せて括れたような腰が晒される。 腹全体を露わにしたところで、そのまま一気に引き上げた。 プルンッ 「……なっ!?」 画面に映ったものに、絶句するしかなかった。 薄い胸板に、たわわに実った乳がついている。 作り物かと疑ったが白い肌に境目はみえないし、手がぶつかるたびにプルプルと揺れる様子は本物としか思えない。 乳首も男のものにじゃ見えない桜色で、指先と同じくらいの太さにまで膨らんでいる。 シャツを胸の上に引っかけて両脇で挟んで落ちないように抑え、胴体がほぼすべて晒された。 顔は見切れているから、胸と股間がちょうど画面に収まる状態。 シュルッ、サスッ、クニュ…… 右手が亀頭と肉竿の間をゆっくりと往復しながら、さするように刺激を与えていく。 肉茎自体の重さのせいか、固くなったそれは上を向ききらずに90度くらいの角度に持ちあがった。亀頭を画面に突きつけるような恰好になる。 同時に左手では柔らかそうな胸を掴み、乳首をつまむようにして責めはじめた。 「あんっ♡」 女のような喘ぎ声が漏れる。 昨日会ったときよりもずっと甘く、艶めいた吐息混じりの声。 そして両手の刺激でくねる、誘うような腰の動き。 画面に突きつけられる充血して紅く張り詰めた亀頭、その割れ目からタラリとカウパーがこぼれ出す。 片手から溢れだしてしまう乳肉は見るからに柔らかそうに形を変え、指が奥へと沈み込む。 興奮でわずかに上向いた乳首は、軽く指で弾くだけでも大量の快感が流れだすようで、責めのたびに耐えきれず全身が震えている。 華奢でしなやかさもあるものの、肩幅や骨盤まわりといった骨格には僅かに男らしさも残っている。 どこか倒錯的で、しかし気持ち悪さはなくて……。 うまく表現することができないが、一言でいえば、エロい。 「はっ、はぁっ、あぁ……」 気がつくと俺は一心不乱に自分の肉棒をしごいていた。 画面に映る逸物の半分強くらいしかないが、それでも平均的なサイズのそれがパンパンに張り詰めていく。 画面内の両手の動きもまた激しくなり、先走りが雫になってボタリと垂れていく。 「う……っ!」 ピュッ、ビュビュッ、ビュルル……ッ あっという間に高まり、一気に限界まで達した。 画面の中とリンクするように、同時に白濁を噴き出していく。 彼の方は乳首の責めもあったせいか、全身を快楽に震わせていた。 異様な状況のはずなのに、快感がそれを押し流していく。 「……ふぅ」 荒くなった息を整えながら、汗ばんだ下着に空気を送りながら身体を動かす。 ただ後処理をしてる間にも、ジリジリとした熱が残っているのを感じていた。 友人をオカズにしたという背徳感よりも、もっと見たいという欲求が溢れて止まらない。 ふたたび固さを取り戻しつつある愚息を感じつつ、改めてスマホを見返すと―― 「消えてる……」 「404」の文字だけが淡々と表示されていた。 思い出すように彼へ連絡を送ってみたが、返事はない。戻ってきた理性は、一体どういうことなんだろうかと疑問や違和感を訴えている。 ただもう夜も深い、明日どういうことなのか問いつめようと決めて横になった。 分からないことだらけだが、ここで考えてても仕方ない。そう自分に言い聞かせて目を閉じる。 しかし―― 「んっ……うぅ……」 全然眠れなかった。 おかしい、全身がムラムラして治まらない。股間からイラつくような不快感が滲み続けている。 このままだと一睡もできないまま終わってしまう。 とにかくもう一度抜いて発散しよう、そう決めて布団の上で手頃な画像を漁ったのだが……。 「はぁっ、あっ……クソッ!」 全然興奮できない。 いくら手で刺激を送っても、反射で固くはなるものの、それ以上には高まらなかった。 どんなに気に入ってたオカズをみても、もの足りない。 理由は分かっていた。あの動画がみたい、あの肢体を眺めまわしたい、たわわに実った胸と、惹きつけられる肉棒を凝視しながら達したい。 そんな歪んだ性欲が全身を満たしている。 しかし動画はなく、親友からの連絡もない。俺自身にはどうにもできないまま、フラストレーションだけが溜まっていく。 欲求が最高潮に達したとき、インターホンが鳴った。 「っ、なんだよこんなときに!」 苛立ちが治まらないまま、こんな深夜に何だと思いながらも玄関に向かう。 間違いだったら怒鳴ってやろうかと考えながらドアを開くと―― 「こんばんはー♡」 黒く長い髪、白い肌、華奢な身体、甘い声……。 さっきまで動画にいた彼が、そこに立っていた。 昂っていた全身から、一気に血の気が引いていく。 「な、どうして……」 ふらふらと後ずさりながらも、前にいる存在から目を離せない。 全身から疼きが噴き出して、両脚の力が抜けていく。そしてズボンの下で膨らんでいく股間。耐えきれずにフローリングにへたり込む。 怪しく笑みを浮かべながら、玄関から廊下に上がる親友……いや、そうと呼べないナニカ。 「送った動画、見てくれたんだよね」 女のように高く、ネットリと耳に残りそうな甘い声音。 顔に浮かんでいるのはよく知ってたはずの快活な笑顔ではなく、これから堕とす相手の反応を愉しんでいるような愉悦の笑み。 「もっとゆっくり呪ってあげるつもりだったけど……ガマンできなくなっちゃった♡」 動画と同じように、しかし現実の衣擦れの音を響かせてズボンを下着ごと脱いでいく。 俺はただ、その様子を呆然と見つめることしかできない。 「だから……ボクのメスチンポ、しゃぶって?」 動画でみたあの巨根が、目の前に突きつけられる。 雄臭さはやはりなかった。代わりにふわりと鼻をつく甘い香りが鼻腔を介して頭の中に浸み込んでいく。 「ちゅ……はむっ!」 亀頭に口をつけた瞬間、身体を快感が走り抜けた。衝動に任せてそのまま一気に咥えこみ、口内が肉棒で満たされる。 舌を這わせるだけで、甘い快感がまとわりついていく。 全身の疼きが甘い快感に変換され、今まで抱いていた疑念や不安がどうでもよくなってしまう。 「ボクも動くからね、最初は苦しいかもだけど、ガマンして?」 「んむっ……うくっ!?」 頭を抑えるようにヒンヤリした指が当てられ、腰の動きとともに突きこまれた。 巨根は口腔で収まりきらず喉奥までも蹂躙し、圧迫感と息苦しさが押し寄せるのを必死にこらえる。 押し込まれた肉棒は逆流し、舌の上にエラを感じるまで引き戻されていく。そして再びの蹂躙。 徐々にエンジンが掛かるように動きは速度を増し、溢れる先走りが口腔と喉を滑らせていく。 グポッ、ヌポッ、ヌチュ…… 一定のリズムで水音が響く。 心地よさに身を任せていたが、自分の身体にふと違和感を覚えた。 前後にストロークするたび、たぽたぽと胸のあたりで何かが揺れている。 髪が動くたびに揺れてジャマになってきた。手で振り払おうとしてもサラリと目元にかかってきてしまう。 しかしそんなことがどうでもよくなるくらい、口の中が、喉が、気持ちいい。 肉棒はさらに熱く、舌の上でパンパンに張り詰めていく。 ドピュルルルル……ッ! 勢いよく突きこまれた直後、喉奥に熱い塊が注ぎ込まれた。 口の中に広がる甘さと、遅れてくるわずかな苦み。 一滴もこぼさないように注意しながら、粘り気のあるそれを飲み干してしく。 さっきの自分がしたよりもずっと長く、大量の射精。 喉をつたって体内に広がっていく熱く甘い快感に、ひたすら打ち震える。 「あはっ、すっごく気持ちよかった♡」 満足げな声とともに、緩んだ肉棒が喉からズルリと引き抜かれていく。 「あっ……」 圧迫感から解放されたはずなのに、口寂しさが先に押し寄せる。 声が女みたいに高く甘い声になってたけど、そんなのはどうでもいい。 餌を欲しがる飼い犬のように見上げると、嬉しそうにこちらを見つめる彼と目が合った。 「ふふっ、君も素敵になったね♪」 「え? それって……あれ?」 その言葉に、動揺しながら自分の身体を見下ろす。 適度に日に焼けていたはずの肌が、雪のように白い。そして全身が薄く華奢なものへと変わっていた。 腕も細くなって、自分ではないようにしなやかな指が自分の思い通りにうごいている。 緩くなった服は胸まわりだけが張り詰め、谷間と形のいい膨らみが胸元から顔を覗かせ、たゆんと揺れる。 服の下では腰が括れて、尻が床の上で大きくたわんでいる。 股間の逸物は長さを増し、肌と同じ白い肉茎が太腿の間でダラリと垂れている。亀頭とともに床の上に横たわった竿は、ヌラリと透明な液をこぼしていた。 「私の身体、こんなになって……」 自分の身体が変わり果てているのに、嫌悪感は湧かなかった。 目の前にいる彼と同じ、どこをみても美しくて綺麗な身体。 今もジンワリと淡い快感が広がっていて、頭の中まで幸せに塗り潰されていく。 「2人で、もっと呪いを広げようね」 「ふぁい……♡」 そっと抱きしめられ、全身が甘イキする。 こんなにキモチイイ身体、みんなにも分けてあげないともったいないよね。 「でも今は……この身体が満足するまで、ヤりまくろっか♡」 こちらを見つめる、「まだ足りない」と性欲の詰まった彼の瞳。 床に垂れさがったペニスから、よだれのように先走りがトプリと漏れた。 広大なネットのどこかには呪いのアダルトビデオが存在し、それは効力を維持しながら連鎖していく。 再生した者は命を失うことはないものの、男と呼べる存在ではなくなるらしい……。 (了)