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――翌日。 「……なんか、あたしの身体デカくなってないか?」 言いながらマコトは自分の腕をみる。少女らしい細さもあった二の腕はふた回りほど太さを増し、なだらかではあるが筋肉の凹凸がみえはじめていた。 鍛錬は欠かしていないが、それにしても一気に育ちすぎだ。 「アタシからすりゃ、ちまいことに変わりねぇよ」 「おまえを基準にするな」 キッカケになりそうなことといえば昨日の拓海の射精くらいだが、ザーメンで筋肉が育つとか聞いたこともない。それに拓海をみているとこちらも感覚が狂ってくる。 まあいっか、と忘れることにした。 マコトと拓海の同居生活は、案外順調に進んだ。 まず、拓海は強かった。マコト一人では倒せないような魔物ですら殴り倒してしまう。マコトがクエストを受けるだけで、拓海が食っていける以上のルピがあっという間に集まった。しかも余りは「世話ンなってるお返しだ」とマコトに渡してくる。生活面は問題なかった、といっていい。 一方で、拓海の性欲は無尽蔵だった。最初の頃はセーブしていたものの、マコトという発散相手がいれば話は変わってくる。警備で街の外を歩いている間、クエストを受けている間……二人は性欲処理という名のセックスを繰り返した。マコト自身も、それを期待している節はあったのだけれど。 あるときは鈴口を舐め回して顔面でザーメンを浴び、またあるときは岩のくぼみにマコトを座らせ、そこにザーメンをぶち込んだ。即席の精液風呂である。 マコトは身体の内も外もドロドロの精液で染まってしまうような感覚に酔いしれ、愉しんだ。拓海にしてみても、思いっきり射精してぶっかけても平気な相手がいるのは嬉しいことらしい。調子のいいときは1日に何発もマコトに向けてぶっかけた。 ただ、拓海も盲点だったことがあった。 事務所にいるときは何人もが分散して受けていた拓海の濃厚で大量なふたなりザーメン、それがマコト一人だけに注がれ続けていたのだ。 これまでになかった状況は、数日経って予想外の効果を生む。 「んっ……ふぁ……?」 その日の夜は何となく寝苦しかった。 朝日でマコトが目覚めると、圧迫されるような感覚が下半身にある。これまで経験したこともない違和感に顔をひそめて布団をまくると、ズボンの中心……つまり股関の部分が大きく盛り上がっていた。 「はぁ!?」 わけがわからない。寝ているうちに何かが入ってしまったのだろうか。正体を探ろうとズボンの中へ手を突っ込んだ。 ムニュリ 「!?」 手に返ってくる、柔らかい感触。しかしマコトが驚いたのはそこにではなく、下半身の方にも触られた感触があったことで。 慌ててまさぐると、パンツの下から何かがはみ出している。突き出たそこは温かく、まるで自分の身体の一部みたいな……。 ズボンとパンツをずり下げると、濃い肌色をした棒がつき出ていた。根元は下腹部とつながっていて、その下には同じ色の袋がある。 サイズこそ違うものの、まるで拓海にあったような肉の棒が、マコトの股間から生えていた。 「拓海ぃ!」 「うぉ、なんだよ血相かえて」 「なんだよこれ!?」 拓海の部屋に駆け込んだマコトはパンパンに張ったズボンをずり下げる。拓海のイチモツに比べればずっと小さいとはいえ、一般男性サイズの男根が露わになる。これには拓海も思わず目をむいた。 「あたしのその……チ、チンポが……」 「落ち着け、その下はどうなってる?」 恐る恐る袋の下に手を伸ばすと、変わらず割れ目はあった。 「あ、ある……」 「ふたなりだな、これはアタシも初めてだ」 「どうすればいいんだよコレ……」 拓海はしばらく考えてから口を開いた。 「たぶんアタシの影響なんだと思う。こんなん初めてだけどな」 「それって……」 「スマン、正直わかんねぇ」 膝をつくマコト。しかし、どうしようもないものはどうにもならない。 落ち着いてくると、何か匂ってくることに気がついた。顔を上げると、朝勃ちした拓海のチンポがズボンを大きく押し上げて性臭をまき散らしている。 マコトからすれば興奮できる心境ではなかったが、身体は……というか下半身に生えたばかりのムスコは正直だった。 ムクムクッ 「っ!あ、あたしのチンポが大きく……」 あっという間にギンギンに勃起し、ズボンに収まらなくなる。張り詰めた亀頭が、ゴロゴロと働きだす金玉が不快感にも似た疼きを生み出してマコトは思わず顔をしかめた。 「あたしが手伝ってやるよ」 「っ!?いや、その……」 「初めてで処理の仕方わからねぇだろ?こういうのは慣れてる奴に任せとけ」 ヌッと太い腕を伸ばして、マコトに生えたペニスを掴む。いや、指でつまむといった方が正確な表現かもしれない。戸惑うマコトに声を掛けつつ、そのままゴシゴシと肉棒をしごいていく。 「なんかヘンな感じだな……んっ!」 「大丈夫だ、アタシが射精してるとこみてきたろ?」 マコトにとっては未知の、男の快感。不安や恐怖はもちろんあったが、それよりも拓海の射精を思い出していた。自分も、あんな風に気持ちよくなれるかもしれない。そう思うと興奮はさらに高まっていく。 「んっ……何かがクるっ……あぁぁぁ!?」 ピュルルル…… 下半身に熱が集まるような感覚の直後、ペニスの先から白濁した液体が水鉄砲のように飛び出した。ドクドクと脈打つたびに通り抜ける熱い精液と、しごかれた刺激をすべて快感に変えてしまうふたなりチンポ。あまりに激しい快感に悲鳴がもれる。 「これがマコトの初射精か、おめでとな」 「あ……あぁ……」 すっと冷えていくように正気に戻ったマコトは、しかし新たな欲望に包まれていた。 (もっと射精したい!) 股間は再び固くなろうとしていた。 「はぁっ……はっ……くそっ!」 ガマンしながら自警団の仕事をこなした後、家に返ってからずっとマコトはズボンを脱ぎ捨てたまま両手で肉棒をしごいていた。 射精してもギンギンに勃起したふたなりチンポが萎えることなく、すぐにムクムクと固くなってしまう。 拓海の肉体が、その爆根が脳裏に浮かぶたび下半身が興奮する。 10発抜いてようやく柔らかくなった。男でもこんなに射精できないことは知っているが、マコトの欲望も精液も尽きない。 「あたし、どうなっちまうんだよ……」 それでも快感に流されて、また肉棒を握った。 マコトが寝ている間にも、ふたなりチンポと金玉は盛んに働き続けていた。ザーメンだけでなく、ふたなり特有のホルモンもつくられ全身へと回る。その効果は著しかった。 「アタシほどじゃないけどよ、食う量かなり増えてるぞ?」 「食っても腹が一杯になんねぇんだよ」 目に見えないところでも変化は起きていく。消化器官が強化され、食べたそばから吸収されていく栄養はマコトの身体の一部へと変わっていった。 まず身長が目に見えて伸びはじめる。もともと高めだった身長はあっという間に170の大台をこえ、そのまま伸び続ける。 さらに筋肉が発達していく。しなやかで少女らしい肢体は、ボコボコと鎧のような筋肉で覆われていった。腹筋は六つに割れ、胸板は厚くなった。足も筋肉が盛り上がって二回り以上太くなった。 胸の2つのふくらみも勝手に大きく成長して、足元が見にくくなってきた。 背筋も発達して、背骨のある場所が谷間のように凹んで見える。 寝て起きるたび、身体がひと回りデカくなる。しかも成長はどんどん加速しているようにみえた。 成長したのは肢体だけではない。ペニスは太く長く、そして赤黒く変わっていく。下の袋は膨らんだ二つの器官でパンパンに張り詰め、抜くたびにギュルギュルと新たなザーメンを作り出す。リンゴよりも大きなサイズの玉は、量りに乗せれば1キロは軽くこえるだろう。大きく勃起するペニスは、射精するたびに太さを高さを更新していく。 ただ、マコトはそんなに困っていなかった。性欲を発散できる大量の精液に、増してゆく快感。それにいくら抜いてもヘタれない体力。食事の量は増えたが、それ以外はどれもプラスに感じられた。 「あたしの身体、でかくなってるけど……軽いんだよなぁ」 筋肉は繊維一本一本が強靭な力を発揮して、成長していくマコトの身体を支える。前よりもむしろ動きやすくなっているかもしれない。 そんなことを思いながら足を曲げた瞬間、太ももに巻かれていた包帯がブチッ!と音を立てて切れた。

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