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島風くんウイルスは瞬く間に大流行し、日常はまったく異なる光景へと変わり果てた。 「ディルド買っちゃったー♪」 「うわ、でっか……♥」 痴女とも思える露出の服で街中を歩く高校生くらいの2人が、まるでアクセサリーやバッグを自慢するかのように巨大な男根を模した性玩具を見せつけている。 身にまとった衣装は間違いなく美少女キャラのものなのだが、華奢な体格とはいえ肩幅や腰まわり、うっすらとみえる筋肉は男子のそれだ。 その声は声変わり前のように中性的で、かつ性に乱れた艶を放っている。 彼らの性別は間違いなく男だが、この街においてはこれが一般的な男子の姿である。 ウイルスによって可愛く、華奢で、より強いオスに圧倒されることが「男らしさ」なのだと価値観が塗り替えられているのだ。 肉体も男子としての骨格を維持したまま細くしなやかな体躯へと変わったため、「メスとして犯したくなるような姿」が男子としての理想となっていた。 アナルプラグをハメたまま通学している者。 より艶めかしさを増すべく化粧を覚える者。 普通に学ランを着ているものの、その下は水着という者もいる。 端的にいえばメスビッチ達で溢れかえっていた。 もちろん女子生徒も例外ではない。彼女たちの場合、男子とは対極の存在へと成り果てた。 「学校が終わったらジム行かない?」 「いいね、オレも筋肉つけたいし」 細く華奢な肢体は忌避されるようになり……逞しさ、肥大化した筋肉による肉体美が「女性らしい」という価値観へ塗り替えられた。 その結果、ボディビルが女子の間で流行し始めたのだ。 力強く美しい肉体こそが魅力的である……そんな共通認識のもと、ウイルスの効果で体格よくガッシリとした身体に、さらに筋肉を盛るようになっていた。 服も肉体を晒すために露出の多く、力強さを強調できるものばかり。 本来の男が着るような肩幅のあるスーツやジャケットの姿も増えた。 もちろん、コスプレじみた衣装を着続けている者も多い。 彼女たちにとって肉体美を磨くことは、自分の魅力を磨くことと同じなのだ。 そんな生徒たちが集まる学校は、混沌とした性で満たされていた。 もちろん男女でのカップルも存在する。 オニオンの仮面をつけた男子を、サイトウの姿をした女子がお姫様抱っこの体勢で運んでいく。 褐色の筋肉が本来の彼女の姿以上に分厚いもので覆われ、格闘家というよりもボディビルダーを連想させる。 スパッツを押し上げる太腿の筋肉は太すぎて女性らしい歩き方をできていない。 ガニ股気味にのしのしと歩く様子は、かつての男よりも男らしさを周囲に印象付けていた 紅潮した頬や荒い息遣いから、互いの身体に発情しているのが見て取れる。 女子は肉体ゆえか滲み出るオスとしての性欲を、メス男子たちで満たそうとする。倒錯的な男女の関係が出来あがっていた。 異様とも思える光景だが、それは未感染者からみたときの話である。 感染者が多数派になるにつれて、このような男女が当たり前の価値観となっていた。 ……しかし、流行に取り残される者も存在する。 「そんな……」 流行のタイミングで、偶然にも一週間ほど普通の風邪で寝込んでいた男子生徒。 彼が教室に入ったとき目の前に広がっていたのは、別世界のような光景だった。 男子生徒が座っていたはずの席には、露出狂とも思えるようなヒモ水着とスカ―トの島風コスをした誰かが座っている。他にも女子キャラのコスプレをした男子生徒ばかり。 女子の席に座っているのは、似ても似つかないようなガッシリした肉体。 朝から筋トレをしてきたようで、汗ばんだ身体をしておりこちらにまでムワリとした匂いが漂ってくる。 教室に入ることもできず、廊下で固まっていると―― 「あ、元気になったんだ、久しぶり!」 「え……?」 声を掛けられ振り向くと、金髪のツインテール姿の女子が立っていた。 太ももや肩を大きく露出した水着のような服に、ロンググローブにブーツ……どこからみてもブラダマンテだった。 プロレスイベントもあったキャラだが、彼の前に立っている彼女はプロレスラーを遥かに上回る筋肉と体格で佇んでいる。 こちらを知っているような振る舞いだが、もちろんブラダマンテのコスプレイヤーも、こんな体格をした女子も知り合いにはいない。 「えっと……誰、ですか?」 「私よ、ほら」 学生証を目の前につきつけられる。載っている写真は、よく知った幼なじみのものだった。 そう言われると顔にわずかながら面影が残っている気がするが、身体が大きくなった影響か声は低くなっている。 「みんなウイルスに感染しちゃったわけ」 「そんな……」 通学途中からどこかおかしい気はしていたのだ。 でも、まさか学校がこんな状況になっているとは……。 呆然と立ち尽くす彼に向けて、おもむろに彼女が口を開く。 「私もその……ムラムラが治まんなくて」 頬を紅潮させた彼女はおもむろにズボンに手を掛け、一気に引き下ろした。 ブルンッ! 女子であるはずの彼女の股間からまろび出たのは、大きな男根だった。 「え、うわっ!?」 「こんな身体になったと思ったら、こんなのが生えてきちゃって……疼いてもう限界なの」 変異型に感染した女子は、体格や筋肉だけでなくペニスまで生え、いわゆるふたなりになるのだった。 男子として平均的なサイズのはずだが、彼女のそれは30センチ近くある。 「ねぇ、処理してくれない?」 熱に浮かされたような瞳で男子生徒を見つめながら、幼なじみが距離を詰める。 自分よりも大きな身体となった彼女、その迫ってくる姿に畏怖のような感情が浮かぶ。 「いや、あの、そう言われても……」 「あー、何か犯したくなってきた♪」 彼に会ったことで緊張がほぐれ、最後のトリガーとなったのだろう。精神までもが急速にオスのそれへと変わっていく。 発情した彼女の笑みは、品のない性欲に満ちた色をしていた。 興奮を象徴するようにビンビンに屹立した剛直、その先端からタラリと透明な液がこぼれる。 血管がビキビキと這い回り、さらに一回り怒張する肉棒。湯気が立ち上っているかのような熱気を顔に感じる。 ムワァ…… (あれ、何で僕、身体が熱くなって……?) 自分のそれよりも何倍も濃いオスの性臭が鼻腔を介して脳までも蹂躙する。 背筋がゾクゾクと震えて、ジンワリと甘い快感が下腹部に染みだしてくる。 オス女子と化した者から放たれるフェロモンは、男の中にわずかに眠っているメスの部分を強烈に揺さぶっていく。 「力づくで犯してやるよ♪」 「あっ、ちょっと、やめ――」 ガシッと肩を掴まれ、そのまま抑えつけられながらズボンを脱がされていくる¥。 抵抗しようにも筋肉で大きくなった彼女の肉体、その膂力に力負けしていた。 荒い息を吐きながら尻に熱いモノがあてがわれる。発情しきった彼女は制止の声に聞く耳をもつこともなく―― ズブブブ……ッ! 「あひぃぃ!?」 剛直が、未経験の菊門をこじ開けながらアナルへと押し込まれた。 何も挿れたことのないよく締まった腸壁を、熱い塊がゴリゴリと削るように逆流していく。直腸の最奥まで達すると、一気に引き抜かれ、再び突きこまれる。 グチュ、パチュ、ズプッ! 「あっ、うぁ……ひんっ!」 強引なストロークでピストンされ続ける。 無理やりこじ開けられた腸壁は悲鳴をあげつつも、しかし性的な快感も同時に与えていた。 「お前はもう、チンポによがるメスなんだよっ!」 「んぅっ、あぁっ……やぁっ♥」 島風くんウイルス、性的な接触も感染の要因になる。彼の身体は急速にメスのそれへと変化しつつあるのだ。 ふたなりザーメンにもウイルスが大量に含まれており、彼のアナルをはじめその身体を急速に変質させていく。 ゴリゴリと腸壁を削るように動いていたペニスは、徐々に動きが滑らかになっていた。 柔らかく蕩けたアナルが、さらに快感を得るために腸液を分泌しているのだ。 どうしようもなく身体が発情してしまう。 逞しい肉体と男根で犯されるのが幸せ、このまますべてを任せてよがり狂いたい……。 思考までもがメスのそれに染まりつつあった。 「射精すぞ……受け止めろっ!」 ドプッ、ドビュッ、ビュルルルルル……! 「あぁ~~~~っ♥♥♥」 背中を逸らせながら、ビクビクとメスイキする男子生徒。 髪がピンク色に染まりながらスルスルと伸びていく。 ヤるための筋肉は残したまま、腰が括れたように引き締まり、対照的に尻は柔らかそうな肉でひと回り膨らんだ。 喘ぐ声もドンドン高く中性的になっていく。 犯されることに悦びを覚えながら、彼もまた皆と同じ存在になった。 「いいメスになったじゃん。とっても『男らしい』よ」 「……あはっ♥」 その顔はブラダマンテと同じ十二勇士の一人、アストルフォのものに変わり果てていた。 表情には、先ほどまでの戸惑いや動揺の色はない。 「ねぇ、もっとシようよー♪」 さらなる責めをねだる彼の瞳には理性の光がなく、まるでハートが浮かんでいるかのように蕩けきっている。見るからに性欲に身も心も支配されていた。 トロトロに蕩けきったアナルがふたなりペニスを迎え入れるように、キュンと締め付ける。 それがオス女子となった幼なじみの性欲をさらに煽っていく。 「犯しまくってやるから、覚悟しろよ!」 「いいよー、もっと来てぇ♥」 かなり遅刻して教室に入った2人は、どこからどうみてもカップルのそれだった。 完全に性は歪み、男女の関係は逆転した。 股間をモッコリと膨らませた筋肉ふたなり女子たちが夜の相手を探し、煽情的な衣装を身にまとったシーメール男子は顔よりも大きな肉果実を揺らしながら雄を誘う。 男だったメスは女だったオスに犯され、喜々としてよがる。 それを異常と捉える者もいるかもしれないが……しばらく過ごせば、自らもその一員となるだろう。 (了)

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