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 アリスたちが邦彦(くにひこ)と同居するようになって3ヶ月あまりが経過した。

 最初はどこかよそよそしかった彼女だが、今ではすっかり本当の妹のように伏木野(ふしぎの)家に馴染んでいた。

 それ自体は大変喜ばしいことなのだが、ひとつだけ邦彦を悩ませる問題があった。



「お兄様、おはようございますっ!」

「わぁっ、アリスちゃんっ!?」


 ある日の朝、アリスが元気よく邦彦に抱きついてきた。

 前々から距離感が近すぎる娘であったが、肉体関係を持ってからは、より親密になったような気がする。

 いくら義妹とはいえ、これだけのスキンシップは度が過ぎている。

 それに家族になったと言っても、血が繋がっていない若い男女なのだ。

 周囲から何か間違いが起こったのではないかと疑われてもおかしくない。

 だから彼女が抱きつく度に、邦彦は内心ヒヤヒヤしてしまうのだった。


「あっ、アリスちゃん! いきなり抱きついたら危ないっていつも言ってるだろう?」

「うぅ、ごめんなさい……」

「邦彦くん、良いじゃない。アリスは邦彦くんに懐いてるのよ」


 邦彦とアリスの前に現れたのは、義理の母のマリアであった。

 彼女はアリスの過度なスキンシップに肯定的なようだ。

 母親ゆえの甘さなのか、それともただの世間知らずなのか。

 彼女に出てこられると、邦彦としても強く出られないから対応に困るのだ。


「でも彼女だって女の子なんだから、気軽に男に抱きつくのは教育上よろしくないのでは……?」

「そりゃあ他の男性皆に抱きついてたら問題だけど、邦彦くんは家族なんだから問題ないでしょう?」

「はぁ……」


 マリアはどうやら、例え義理でも家族になれば娘に危害が及ばないと思っているらしい。

 しかしそれは大きな間違いだ。彼女は思春期の少年の性欲を低く見積もりすぎている。

 女っ気がなかった家庭に、いきなりアリスのような美少女が舞い降りたのだ。

 十代の未成熟な倫理観では、手を出すなというほうが無理がある。

 ことの発端はアリスとはいえ、彼女と行為に及ぶのは時間の問題だったかもしれない。


「とはいえアリスはこの通り、好奇心旺盛で自由奔放なところがあるから、私や伸彦(のぶひこ)さんがいない時は邦彦くんに頼むわね」

「はい、分かってます……」


 その邦彦自身がアリスに手を出してしまったなどとは、口が裂けても言えない。

 義理の息子が愛娘と関係を持ったなどとは知らずに、マリアは和やかに微笑んでいた。

 できることなら、この笑顔が失われないように努力しようと心に誓う邦彦なのだった。



 ×××



 その日の夜。邦彦は複雑な心境を抱えながらお風呂に入っていた。


「はぁ……」


 アリスとの行為は快感を伴うが、それで人生を台無しにするわけにはいかない。

 快楽にかまけて判断を誤るようなことはあってはならない。

 だから細心の注意を払ってアリスと付き合わなければいけないのだが……。


「そんな大事なこと簡単にできるのなら苦労はないんだけどね……」


 十代の少年に向かって、幼い少女の心の機微を理解し丁重に扱えというのも無理な話だ。

 邦彦にとって、アリスは自由気ままな猫と大差ない。彼女の行動をある程度予想することはできても、完全に制御できるわけではない。

 2人の内緒の関係を両親には秘密にするようにと言い聞かせているものの、彼女がいつ口を滑らせてバラしてしまわないかと気が気でないのが本心だった。


 そんな風に邦彦が風呂場の椅子に座って悩んでいると、入り口のドアが勢いよく開いた。


「お兄様! お背中を流しに来ました!」

「わぁっ、アリスちゃんっ!?」


 唐突なアリスの登場。それは邦彦を大いに動揺させた。

 今は夜とはいえ、両親は普通に起きている。アリスと邦彦が一緒にお風呂に入ってるなどと、彼らに知られたら……。


「アリスちゃん、なんでここに?」

「なんでって、お兄様の背中を流すためって言いましたよ?」

「だからって、アリスちゃんとお風呂に入るわけには……父さんたちはこのことを知ってるの?」

「はい。お兄様とお風呂に入りたいって言ったら、『ははは、仲がいいのは良いことだ。お兄ちゃんの背中を流してあげなさい』って送り出してくれました!」

「父さん……」


 アリスだけでなく伸彦も危機感に欠けるようだ。

 彼は自分の息子を信頼しすぎではないだろうか。狭い空間に若い男女が裸でいるなんて、いつ間違いが起こってもおかしくないというのに。

 例え仲のいい実の兄妹でも、小◯生と高◯生が一緒にお風呂に入るなんて珍しいはずだ。

 邦彦はこの特異な状況に、すっかり冷静さを失ってしまった。


「いくら父さんたちが許したと言っても、2人でお風呂に入るなんて……」

「そう言われても、脱いでしまったものは仕方ありません。裸のままじゃ寒いので、わたしもお風呂に入りますね」

「おいおい……」


 邦彦の戸惑いをよそに、アリスはズカズカと風呂場に入ってくる。

 なんて恐れを知らない少女だ。これを果たして子供の無邪気さと表現してもいいものなのか。

 アリスの心をまだ計りかねている邦彦なのだった。


「お兄様、お身体はもう洗いましたか?」

「いや、まだだけど……」

「わぁ、それじゃあわたしが背中を流しますね!」


 邦彦の言葉で、自分の役目を見つけたとばかりにアリスの顔に笑顔が咲いた。

 そんなに邦彦の背中を流したかったのだろうか。

 少女のあまりの喜びっぷりに邦彦は困惑する。

 女の子とは誠に不思議な生き物だ。アリスがたまたま特別なだけかもしれないが。


「お父様かお兄様の背中を流すのが、昔からの夢なんです!」

「へぇ、変わった夢だね」

「はい! だから頑張りますよ~」


 やる気満々のアリスは、ボディスポンジを手に取り泡立てる。

 そして邦彦の背後にしゃがむと、義兄の背中を力強く擦り始めた。

 ザリっ……。


「痛い痛い痛いっ!? アリスちゃん、力を入れすぎっ!」

「あわわ、ごめんなさいっ……!」

「やる気があるのはいいんだけど、いつも自分の身体を洗っているときみたいに優しくしてね」

「はい、分かりました」


 気を取り直して、アリスは優しく背中を洗う。

 力を入れすぎないよう注意さえすれば、それほど難しいことではない。

 アリスは楽しそうにゴシゴシとスポンジで擦っていく。

 邦彦としても、緊張はするが悪い気はしなかった。

 アリスのような可愛い女の子に背中を洗ってもらえるのだ。これで喜ばない男はいない。


「ごし、ごし……と。お兄様、今度は痛くないですか?」

「うん、ちょうどいいよ。アリスちゃん上手だね」

「えへへ。お兄様に喜んでもらえるよう頑張りますね」


 邦彦に褒められて嬉しいのか、アリスは上機嫌に背中を洗う。

 ここだけ切り取ると、微笑ましい兄妹の交流に見える。

 しかし邦彦は薄々分かっていた。

 この裸の付き合いが、何事もなく終わるわけがないということを。


「ごし、ごし、ごし……と。お兄様、背中を洗い終わりました!」

「ありがとう、頑張ったね」

「はい! それじゃあ次は、前を洗いますね!」

「いやっ、前は自分で洗うからっ……!」


 義兄とのお風呂がよほど楽しいのか、アリスは前のめりになって邦彦の股間を洗いだす。

 予想できたこととはいえ、実際にやられると意外と反応できないものだ。

 アリスは泡だらけになった手で陰茎を掴む。心の緩みを突いた奇襲に、愚息は驚きのあまり縮んでしまう。


「わぁっ、アリスちゃんいきなり掴まないでっ……!?」

「あれ、おちんちん柔らかいですね……」


 普段のペニスを知らないアリスは、不思議に思いながらも男根をイジる。

 少女の柔肌で扱かれて、愚息は瞬く間に力が漲っていく。


「うぅっ、アリスちゃんっ……そんなにイジったらっ……!」

「おや、お兄様のおちんぽが硬く大きくなってきましたねっ♡」


 アリスの扱きで、逸物は立派な勃起チンポへと成長した。

 天高く屹立する雄々しきペニスを目の当たりにし、アリスの目の色が変わる。


「わぁっ。ちょっと触っただけで、おちんぽが大きくなっちゃいました!」

「女の子に触られると、チンポはこうなっちゃうの! はぁ、どうしよう……」


 一度元気になってしまった息子はそう簡単に治まらない。

 こうなってしまっては、ゆったりお風呂に入ることはできないだろう。


「お兄様、エッチな気分になっちゃったんですね♡ どうします、エッチしますか?」

「エッチすると言っても……」


 両親が起きている中で風呂場でエッチするなんて、リスクが高すぎる。

 バレたときのことを考えれば、危険すぎて絶対にできないのだが……。


「父さんたちに見られたら……」

「大丈夫ですよ。いくらお父様たちでも、お風呂場までは覗きませんから!」

「そうかな……」

「はい、わたしを信じてください!」


 不安は残るが、その気なったアリスは止められない。

 そんなこんなで、邦彦とアリスは風呂場でセックスをすることになった。


「まずは、わたしの手で気持ちよくしてあげますね♡」


 楽しそうに声を弾ませながら、アリスはリズミカルに手コキを始める。

 ボディーソープで手がヌルヌルなので滑りがよく、白魚のような手が竿を往復する度に全身が歓喜で満ち溢れる。

 彼女の平らな胸が背中に密着しているので、情欲が殊更に煽られるのだ。

 これは本当にただの手コキの快感なのだろうか。風呂場の熱気も合わさって、独特の空気が漂っていた。


「んしょっ、んしょっと。お兄様、どうですか? わたしの手コキは気持ちいいですか?」

「あぁっ、とっても気持ちいいよっ……! アリスちゃんの手がスベスベで肌に快感が染み込んでいくみたいだっ……!」


 骨身に染みる快楽の愉悦で、ここが風呂場なのを忘れてしまう。

 背中で擦れるアリスの胸の感触と、愚息をイジるお手々の柔らかさ。

 どちらに意識を向ければいいか分からない。

 否、あるがまま快楽に身を委ねればいいのだ。

 邦彦は身も心もさらけだして、アリスの手コキを堪能していた。


「あっ、アリスちゃんっ……そろそろイキそうだっ!」

「いつでもイッて良いですよ。お兄様の射精見たいですっ♡」


 アリスの手コキに導かれて、射精感が段々とこみ上げてきた。

 邦彦は腰を震わせ股間の封印を解き放つ。

 真っ赤に腫れた亀頭の先端から、勢いよく精子が吹き出した。


「くぅっ、射精るっ……!」

「わぁっ、出ましたっ♡」


 義兄をイカせてアリスは本当に嬉しそうだ。

 文字通り自分の手でイカせたことに達成感を味わっているのだろう。

 手に飛び散った精子を見やり、アリスはにんまりと笑った。


「ふふ、いっぱい精子が出ましたね。お兄様が気持ちよくなってくれてアリスも嬉しいですっ♡」

「ふぅ……気持ちよかったよ、アリスちゃん」


 お風呂という特殊な環境だからか、いつもより興奮しているような気がした。

 邦彦は荒い息を吐きながらアリスと向き合う。彼女も欲情しているのか、頬が赤らみ期待の眼差しを邦彦に向けていた。


「アリスちゃん……まだエッチは終わりじゃないよね」

「はい、続きをしましょうか♡」


 風呂場の熱気にも負けない義兄妹の情事は続く。

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