奇妙な隣人 6 (Pixiv Fanbox)
Published:
2020-09-27 10:32:21
Imported:
2023-04
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6夜明けまで
岩崎と映画を見に行ってから一週間が経った。
実は、あの日から岩崎の姿を見ていない。
大学でもアパートでも顔を合わせることが無く、バイト先の近辺でも(別人だと岩崎は言うが)見かけ無かった。
そして、岩崎かも知れないオナニー動画があったゲイサイトも敢えて見ないで他のサイトをオカズに使っていた。
そうして、岩崎の事を気にする前と同じ、静かで味気ない日曜日を過ごした俺は、翌月曜日、「いつも通り」の朝を迎えて「いつも通り」に身支度を整え大学へ向かった。
◇
「おっす。おはよ、藤原。なぁ、お前って確か岩崎と同じアパートに住んでいるんだろ?」
教室に入るなり声を掛けてきたのは岩崎と同じ学科の男で平瀬って奴だ。
「ああ、そうだけど?」
「ここんとこ岩崎を見ないんだけど、病気でもしてんのか? 出席を欠かさない真面目な奴だから気になってるんだが」
大学でも会わないので休んでいるのだろうと察していたが、やはりそうなのか。
「ん~、俺もそこまでアイツと親しくしている訳じゃないからなぁ。どうして休んでるのかは知らないんだよ」
「そっか。まぁ、そこまでの仲じゃないもんな、お前らって」
そこまでの仲じゃない、って、自分以外の誰かに言われるとドキリとするのは何でだろう? 胸に棘が刺さったような痛みが走った。
「この前さ、岩崎にノートを貸したんだけどそろそろ返してくんないと困るんだ。藤原からも俺がそう言ってたって伝えといてくれない?」
「了解。伝えとくよ」
会うと色々考えてしまうからまるで気は進まないが、ここはまぁ、平瀬から反感を買わないよう答えておいた。
バイトから帰ってくると岩崎の部屋には明かりが点いているのに気づいた。
「部屋に居ない訳じゃないじゃんだ」
大学で出会わないのだから岩崎はずっと部屋に居たのかも知れない。
ただ、岩崎に意識を向けないよう意識的に避けていたせいで照明が灯っていたのかどうかすら覚えていない。
平瀬から頼まれた伝言をどうしようかと思いつつ自分の部屋に入る。
「見かけたら、って言ってたし、今日じゃなくてもいいよな」
靴を脱ごうとしたら、足元に一枚の不在通知が落ちていた。
「うわぁ、勘弁してくれよ……、また隣と間違ってるじゃん」
不在通知には「岩崎 啓司様」と書かれている。
表札を出していない俺も悪いっちゃぁ悪いが、部屋の番号が違うんだからそれで分かるだろうに。
平瀬の件プラス不在通知。
仕方がない。岩崎の部屋をノックする。
「……? 返事がないのは寝てるからか?」
俺も電気をつけっぱなしのまま寝落ちすることはよくある。
もう一度ノックし反応を待つ。……だが、またしても反応はない。
「買い物か?」
なら仕方ない。 また後にしよう、と踵を返した時だった――『ガタン』
岩崎の部屋の中からハッキリと物音が聞こえた。
物が落ちるような、或いは何かが倒れてしまうような響きだった。
「? 何だ、今の音?」
思わずドアノブに手をかけた。くるりと回ったノブは簡単に開いた。
おいおい、鍵をかけていないのか?
「おーい。開いてたから入るぞー。またお前宛の不在通知が間違って俺の部屋に……」
部屋の中、キッチンと部屋とを隔てる間仕切りの向こうに岩崎の膝からつま先の足だけが見える。
なんだ、やっぱり寝ていたのだ。
てか、冷たく硬い床に直接仰向けになって寝てるのか?
そんな寒そうな状態で寝てたら風邪引くぞ。俺は渋々靴を脱いで岩崎の部屋に上がり込んだ。
「なぁ、岩崎。寝るんならちゃんとベッドで寝ろよ。大学にも来ねーで何やって――!?」
持ってきた不在通知が俺の手から離れた。
驚きのあまり声も出ず横たわる「ソイツ」の姿を見つめる。
「だ、誰? 岩崎のダチ?……」
ビキニパンツ一丁の「ほぼ」全裸に近い男だ。
動画で見た岩崎も筋肉質だったが、横たわる「ソイツ」の体は明らかに岩崎とは次元の違うレベルで超ムキムキの筋肉ボディだ。
各筋肉のエッジがキレッキレにクッキリ大きく浮かんでいて、がっちりとパンプアップした本物のボディビルダーばり、いや、
トップクラスのビルダーマッチョ。
ビキニ一枚だけの股間はモッコリとはち切れんばかりに膨らんでいて、もはや勃起しているようにしか見えない。
思わず見惚れて咽喉がゴクリと鳴った。
いや、俺のエロい欲望なんかは別にどうだっていいんだ。
とにかく、髪は藍色の短いソフトモヒカンに筋の通った鼻とシャープな顎のラインした目を閉じていてもイケメンだと知れる男。
ビキニ越しにカリの段差まで浮かべ、メガマッチョな肉体美を惜しげもなく晒したまま目を閉じて横になっている男。
――この男、一体誰なんだ?
落ちた不在通知を拾ってからもう一度玄関を出て左右を見渡す。
隣の部屋が俺の部屋なのでここは岩崎の部屋……、間違いない。
訪問先の間違いでは無いとすると、このマッチョな人物は誰か。
そして、岩崎本人はどこへ行ったのか?
考えていても埒が明かない。申し訳ないが起きてもらって確かめるしかないな。
「あの~、すみません……」
寝息ばかりで起きる気配がない。
ならば、次のステップへ移ろう。
「すーみーまーせーーん!」
うるさそうに眼をこすりながらマッチョは顔だけを起こして俺をぼんやり確かめた。
「……シュン、ちゃん? …………うわっ!?」
こいつ今、俺を見て「シュンちゃん」と、言ったよな?
このマッチョは俺のことを知っているようだ。
「勝手に入ってすみません。岩崎は出かけてるんすかね? 取りあえず不在通知が間違って俺の部屋に入ってたんで届けに来たんですが」
「えっ? 不在通知が間違って? いや、そうじゃなくて!」
「はい?」
「と、取りあえず出て行ってくれ!」
マッチョ野郎は俺の手から不在通知をもぎ取ると、怒涛の勢いで俺を部屋の外に追い立てた。
「えっ!? ちょ、ちょっと! あ、あのっ!」
俺の言葉に耳を傾けようともせず玄関ドアから外へ押し出すとそのまま「バンッ!」と、大きな音を立ててドアを閉じてしまった。
「……い、一体、なんだったんだ?」
あのマッチョは誰だったんだ? なぜ俺の名前を? 岩崎とはどう言う関係の人物なんだ?
岩崎についての疑問の数がさらに積み重なった。
自分の部屋に戻った俺はすぐにPCを起動させ、この一週間封印していたあの動画サイトに跳んだ。
「……ん? これは……さっきのアイツか?」
ブックマークした動画から一旦トップに戻り投稿日順に表示し直す。
数あるサムネの中には岩崎が前に投稿した動画もあったが、同じ列に新規として上がっていた動画の中に藍色の髪を発見。
大きく表示させて再生してみると……、「やっぱり……。岩崎の部屋ん中で寝てたヤツだ」
藍髪マッチョは何度もヌルリとビキニを撫で上げてからサッと膝下までビキニを下げた。
ブルン、と巨大なイチモツが中から飛び出しビタン! と腹を打った。
「すっげ、超でっけぇ~」
どのようにしてそのビッグサイズがビキニの中に収まっていたのかが謎なのだが、透明な我慢汁が血管の浮き出る極太の竿を伝い降りて行く様子は「エロい」の一言に尽きるだろう。
画面を凝視していると藍髪マッチョは竿に比例してデカいタマをグニグニと揉みしだき、ツンと勃起している
乳首を摘まんでクニクニと捏ね始めた。
『んふぅ、うぉ、おうふ、ああ、キモチ、イイ……』
点いた種火を徐々に大きな火へ、燃え盛る炎へと育てるかのように藍髪マッチョは一旦チンポや乳首から手を離し、自分のカラダを撫で回す。
高く張り出した大胸筋、そして脇腹から腹斜筋、鼠蹊部へ。
手を這わせ、指で愛撫して全身をビクつかせて、そしてチンポの奥から込み上がる涎を吐き出す。
俺も込み上がってきたものをゴクリと飲み込み画面を見つめる。
臍の穴からゆっくりと下げた手は再び股間に戻り、粘液をまとった亀頭をクチュクチュと練り始める。
『んっ! う、ぉ、お゛ぉ……、はぁ、んはぁ、ま、まだ、ダメ、だ、も、もっと……』
このままイクなんて勿体ない、とばかりに亀頭への刺激を緩め、空いている左手を口に近づける。
そして、人差し指と薬指を口の中に入れベチャベチャと舐って唾液を絡ませると、その濡れた指を乳首に押し当てヌリュリュと捏ね始めた。
『んふ! ふっ、ぁ、ぁ、ああ、イイ、気持ち、イイ、んぅ、う、くふ、う゛ぅ』
乳首を捏ねるたびに腹筋がビクッ! ビクッ! と震え、デカいチンポがイヤイヤするかのように撥ね上がる。
溢れた先走りが糸を引きながら飛び出し、腹や胸へと付着していく。
気付けば俺も股間からチンポを取り出し、グチュグチュと扱きながら藍髪マッチョの自慰を視姦していた。
乳首責めを存分に楽しんだ藍髪マッチョは極太のディルドを手元に手繰り寄せ、ローションをたっぷりぶっかけたかと思うとそのままケツの中にねじ込んでいく。
『ぬ゛ふぐ! ん゛ぅぅぉ! おあ゛ぁぁぁ、あああ! はひ! いぎひ! んんんーーーーっ!』
ディルドのサイズがキツイ、と言うよりもアナルから湧き上がる快感の強さに耐えているような喘ぎ声だ。
その証拠に股間に聳えるデカマラは少しも萎える事無く透明な粘液をドプドプ吐き出している。
『っふ、んぐ、ぜ、全部入っ……た、う゛、んぉお、っべぇ、キモチ良過ぎ、だ、コレ……』
四つん這いになった藍髪マッチョはこちらにケツ穴を向けディルドを本格的にグチョグチョ抜き挿しし始めた。
『ぐぉ! おああ! はぎひ! ギボヂィッ! イイッ! んひぃっ! ケツがぁ! ケツん中ぁ! 融ける!
融けちまっ! っがぁ! んあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーっ!』
声を上げ尻を振り、それでも空いた手はチンポと乳首を交互に弄り、興奮の度合いを高めていく。
逞しく盛り上がる筋肉には汗が滲み、ムワァと湯気が立ち昇っている。
「ああ、エロ過ぎだって、ああ、汗まで、な、舐めてぇ、コイツの汗、味わってみてぇ……」
レロレロと舌を伸ばしてみても画面越しではなんの味もしない。
カラダの向きを変え仰向けになった藍髪マッチョは左手でディルドを操りながら右手でチンポを扱き始めた。
フィニッシュへ向けて最大の快感を味わおうと、激しく両手を動かす。
『っつあ! あ゛ぐ! イ、イグッ! イグイグイグッ!』
――ゴビュ! ドビュドビュ! ブッシューーーーーッ!
噴き上がる大量の白濁汁が藍髪の顔面を直撃! 水鉄砲のようにビチャビチャと飛び込みあっという間に精液まみれにしてしまった。
「お、れもっ! イグゥッ!」
ほとんど同時に俺もイった。
藍髪マッチョはこの後、顔面に付着した精液を手でかき集めてからズルルと飲み込んでいた。
その光景もまた実にエロいものだった。
結局俺は、一回だけでは興奮が冷めず繰り返し動画を見ながら何度もオナニーに耽ってしまった。
気が付けば空が白み始めていて、徹夜でオナってた事に我ながら驚きもしたし呆れもした。