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「では次はエレノアの受けた試練について、話してくれるかしら」

「……はい、わかりました。アイリス様。」

キングスクラウン戴冠式、皆が集う中、エレノアがゆっくりと話し始める。

「――それは、とても辛く苦しい試練でした……」

 *

「おお!こちらがルドレさんのパティシエ工房ですね!」

――バンズ島のケーキ屋にテレビ局が取材に来ていました。

有名芸人がリポーターとなって街を食べ歩く番組。私が働くルドレさんのお店にも、カメラがやって来たのです。

「こちらのケーキにのっているクリームは、この世のものではないほど美味しいとの噂です。ぜひその制作過程を見せて頂けませんか?」

「ふん、好きにしな。」

ルドレさんは相変わらずのぶっきらぼうな様子でカメラの前に立っています。しかしいつもよりはずっと機嫌がいいことに、私は気付いていました。

「おお!これは美しいお嬢さん!あなたは店員さんですか?」

――はい、アルバイトのエレノアと申します。

「その……ずいぶん刺激的な格好をされていますが、これは制服ですか?」

――いいえ、これからクリームを作るので……

「この格好でですか?」

リポーターが怪訝な表情を浮かべる。よほど私の格好が気になるのだろう。

それも仕方がない。靴と手袋とリボンを除けば、何も身に着けていないのだから。

……そう、下着も。

それらはクリーム作りには邪魔になってしまう。だから予め脱いでいました。


「クリームはこうやって作るんだ。」

ルドレさんがその荒々しい手付きで、わたしの胸を掴みます。そして搾乳機をそこにはめました。スイッチを入れると、強い吸引が始まり、私の双房から雫が溢れだします。

「おおお!まさか母乳を使っていたとは!」

リポーターが大げさに驚いて私の様子をカメラで写しました。

搾乳機の吸引は、最初は少し痛いのですが、ぱんぱんにはれた乳房から母乳が吸われていくと、なんともいえないくすぐったさと開放感がやってきます。まるで乳首が蛇口にでもなったかのような勢いで、幾筋ものミルクの筋が吹き出していくのです。

吸い出されたミルクは一度タンクに貯蔵され、そこからホイッパーで泡立てられてクリームになります。砂糖も合成素材も一切含まない100%母乳から作られたクリームです。

「なるほど、これは美味しい!甘すぎず、ふわっとやわらかで、自然なまろやかさのなかに、ほんのり甘みが!」

リポーターが大仰なリアクションで感動しながら、クリームを舐めて試食します。恥ずかしくて顔がカーっと熱くなるのを感じました。

機械である搾乳機は容赦なく一定のリズムで絞り続け、2リットルくらい絞り尽くしたところで、もうそれ以上は出なくなりました。

からからなおっぱいを吸われ続けて、痛みを感じるようになります。

「おや、もう母乳は出ないみたいですね。今日はもうおしまいですか?」

「いや、こうすればまた出るようになるさ。」

「そ……それは……っ」

ルドレさんがある道具を持ち出しました。注射器のようなガラスの筒。針はついておらず、中には液体がなみなみと容れられています。

それを見て思わず背筋が凍ります。搾乳だけならまだ耐えられましたが、そこまで撮影してしまうのでしょうか……。できればその姿は人には見せたくない、ましてや撮影などされたくはなかったのですが……。

「ほう、それを。」

リポーターが、これから何をするかに気づき、ごくりと息を呑みました。


「ひゃんっ!」

ルドレさんが持つシリンダーがぴったりとお尻の穴に押し当てられて、そのひんやりしたガラスの感触に思わず声を上げてしまいます。

カメラは一瞬も見逃すまいとこちらを捉えています。リポーターもカメラマンも息を呑んで見守っていました。

「ふあ………っ。ああ………」

それからは苦悩の連続でした。冷たい液体がお尻から一気に侵食してきます。出すところから逆流させられるという強烈な違和感。それが一気に身体の底から駆け上がってきます。まずは一本目が注がれました。

「す、すごい光景ですね…!」

リポーターも気の利く言葉が思い浮かばなかったのか、驚きの表情でそう言いました。

しかしこれで終わりではありません。まだ1本目、400mlが注がれただけです。ルドレさんは決まって5本、2リットルを1セットとしています。

普段なら午前のぶんと、午後のぶんで1日2セットくらいしかやらないのですが、今日は撮影のためか、さらにもう1セットやるつもりなのでしょう。私の身体はもつのでしょうか……。

油断するとお尻から溢れ出してしまうため、ぎゅっと力を込めて、次のが来るのを待ちました。

「くぁ……っ…。……っ」

2本目も注がれます。この量になると直腸には収まりきらなくなって、結腸を超えて大腸へと堰を切って逆流を始めます。お腹にずしんとした重さが感じられるようになり、言い尽くせない違和感と苦痛が襲ってきます。

「はあ……はあ……」

容赦なく注がれる3本目。お腹がもう貯水タンクになったのではないかと思うほどに、じゃぼじゃぼで、水分で一杯になっています。もう何も考えられない。ただその苦痛に耐え、漏らしてしまわないことだけに気持ちを集中させます。

「……っ!」

4本目になるころは、視界がくらくらして気を失いそうになります。耳がキーンとなって、まるでプールの水の中に浸かっているかのようにすべての音が反響して聞こえるようになります。世界の全てがセピア色のフィルターを掛けたかのようになって、意識を保つのに必死になっていました。

ここで気を失えば、大いなる醜態をカメラに晒してしまうことになります。それだけはなんとしてでも避けなければなりません。

「すごいですね!!5本全部入りました!」

リポーターが興奮した様子で喋っていました。私の腸は完全に限界を迎え、もはや一滴も猶予がないくらいに一杯になっていました。

しかしこれで終わりではありません。これを吐き出してしまえば一気に楽になるのですが。実際、慣れないうちはなんどかそれをやって台所を汚してしまいました。しかし全てから解放されたいという欲求に抗い、この液体が身体に取り込まれていくのを待たなくてはなりません。

ただじっと耐えて、身体に浸透していくのを待ちます。

「おお!出ました!また母乳が出てきました!」

お腹の苦痛で気付かなかったのですが、胸にまた張るような感覚が戻ってきていて、それを搾乳機がまた吸い取り始めました。それもまた恥ずかしいことでしたが、お腹の水が減っていっているのだと思うと少しほっとします。

「なるほど、こうやってたくさんの母乳を一日に生産しているのですね。

あのう、少々お尋ねしにくいのですが、衛生面などは大丈夫なのでしょうか」

「それは問題ない。尻から注入したからと言って、一度その水分は血液となる。その血液が乳腺に回って母乳に変換される。だから100%綺麗な母乳だ。衛生検査にもちゃんと合格しとるよ。」

誇らしげにルドレさんはそう言って、壁にはられている衛生検査合格証を指さしました。

「そうでしたか!それは安心ですね。

皆さん、ご覧になりましたか!噂のケーキのクリームは、なんと店員さんの母乳から作られているのでした!浣腸で水分を補充しながら安定的に母乳を絞り出していくとは、さすが匠の技ですね。

以上、ルドレさんのパティシエ工房から中継でしたー!」

カメラが止められてTV局の人が帰っていくと、私は緊張と疲労でそのまま気を失ってしまいました。

 *

「なるほど……それは大変な試練だったわね。エレノア」

キングスクラウン会場では、エレノアの試練の体験談を、皆がじっと耳をすませて聞いていました。

「はい、でもおかげで、あらゆる困難に負けない不屈の心を得られたと思います。」

「そうね。おめでとう、エレノア。」

会場にパチパチと拍手が起きて、エレノアは恥ずかしさに顔を染める。

「そうそう、今日の会場のケーキは、あなたのクリームが使われているのよ。」

「……えっ!?」

エレノアの顔が一気に青ざめる。信じられないと言った様子でまわりを見回す。会場には大きなホールケーキが5つほど並んでいた。

「エレノアちゃんー!すっごく美味しいよーー!」

「ひゃはー!こんなに美味いケーキはじめてだぜ!」

すでに食べ始めている人達もいた。

「あ、あの……。あれって幻……、想像の中の試練じゃなかったのですか?」

まさか、それが現実に存在するはずがない。しかしそのケーキは紛れもなく例のクリームを使っていた。

「美味しいわね、エレノアのケーキ。」

アイリスがとどめを刺すかのように、ケーキを口にしながら言った。

「エレノア。すまんがクリームが足りなくなった。ちょっと手伝ってくれ。」

会場の調理場からルドレさんが顔を出す。その手には例のシリンダーが握られている。

「ひ、ひえぇーーっ!」

エレノアの悲鳴が会場に響き渡った。

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Comments

Anonymous

これはこの前のアンケートのやつですか? 良いですねぇ😋

Anonymous

生乳100%!

Anonymous

やはり複合シチュでしたか! とてもそそられます😋