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セツナが処女を卒業した翌日、同じ飛行島の主によってトワもまたその花を散らした。


「はあ……はあ…っ!」

両手をしっかりと握りしめ、動きをシンクロさせる。

痛みは予め式神に逃していたので、あるのは最奥を突かれる熱さと昂ぶりだけだった。

奥にある神聖な扉が何度も打ち叩かれ、全身に電撃のような快楽をもたらす。その門は侵入者を受け入れるべく、今か今かと待ち受ける。


身体の刺激が心の昂ぶりに連動し、繋がった腕で互いの熱さを共有する。

その熱さが最高潮を迎えたとき、ぎゅっと握りしめた手が握り返され、もう一つで繋がっている身体の場所が内部で爆ぜた。

「熱いのが……なかで……っ!」

びゅくびゅくと放たれた白濁は神聖な部屋に注がれていき、その熱を失うことなく満たしていく。

繋がったままでしばしの余韻を楽しんだ後、ぬるりと引き抜かれてこぼれ落ちた。



「はあ………」

その夜、トワは心ここにあらずといった感じで、虚空に向かってため息をついた。

見かねたシエラが声をかける。

「どうしたの、ため息なんてついて。」

「いえ、別に。なんでもありません。」

「何でもないってことはないでしょう。」

「そうですね……。あんなに乱れた姿を見せてしまって…。恥ずかしいです。変な女だと思われなかったでしょうか。」

「そうね、いきなりえっちしてなんて言ったら普通はびっくりするわね。しかも処女だった!なんて」

シエラが笑い飛ばす。しかしトワの顔は全く晴れない。

「はぁ……。」

「あらー、結構重症ね~。」


「ま、しょうがないわ。女の子は本能的に、一度えっちした相手のことを好きになりがちだから。」

「そ、そんなのじゃありません!」

「じゃあ嫌だったのかしら?」

「そうです!乱暴ですし、こちらの言う事なんて全然聞いてくれないですし、腕はごつごつてて、力強くて……。」

「でも、えっちの後は、ちゃんと優しくしてくれたでしょ?髪を撫でて、そっとキスを…」

「み、見てたんですか!」

「あら、当てずっぽうに言っただけなのに。」

「……!」


シエラは大人の笑みで諭す。

「あんまり本気になっちゃだめよ。向こうは正式なパートナーがいるんだから」

「はぁ……そうですよね。」

「いろんな男とえっちしなさい。そうしたらもっと強い女になれるわ。」

「私はシエラさんみたいに、器用にはできないです……。」

トワの顔が暗く陰る。


「そうそう、明日セツナがリベンジするって言ってたわ。」

「え、セツナが!あんなに嫌がっていたのに…」

「トワちゃんも、負けてられないわね。」

「そうですね。セツナと二人がかりで、この責任は取ってもらいます。」

トワの体内では今、注がれた遺伝子が生きている。これは動かぬ証拠だった。もしこれが実ることがあるなら、無関係ではいられなくなるだろう。


「……ふふふ、これは面白くなってきたわね。」

シエラの不敵な笑みが、月の陰りに隠された。

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