「ホワイトデーのお返しを頂きに参りました」
そう言ってやってきたヴィレータは、急速に距離感を縮めて来る。
幼い顔に似合わない大きさのそれで、ホワイトチョコの素を根こそぎ搾り取ってくる。
「まだ残っていますよ」
すっかり出し切ったあとも、ヴィレータはまるでストローで吸い上げるようにして奥の奥に残った素を吸引していく。それは天国のような地獄の体験だった。
「ごちそうさまでした。」
お礼を述べる顔は満足気だった。