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「海が見たい!」

というキアラの希望にこたえて、レクト・リネア・キアラの三人は南国の島の海岸に来ていた。


(ふふふ……この水着見たらレクト、どういう反応するかしらね。鼻血出しちゃうかな)

リネアは更衣室で、この日のために買っておいた”とっておき”に着替える。

ジュエリーをあしらった大胆な水着。いや、水着より紐といったほうが近いかもしれない。

ほとんど隠せる面積がない、最高度の露出を誇った水着だ。

(でも、さすがにちょっと、恥ずかしいかな)

恐る恐る、更衣室から海岸に出た。

***

「わー!キアラ!腕を絡ませちゃあだめだよ」

「……どうして?」

「どうしてって、そ、それは、胸が…」

「胸が?」

「ってわあ!ジュースが!」

一足早く更衣室を出たキアラが、レクトに積極的にアプローチしていた。

いや、あれは天然かもしれない。しかし計算ずくだとしたらなかなかあざとい接近だ。

そんなキアラにたじたじになりながらも、どことなく嬉しそうに見えるレクトの姿を、リネアは遠くから見ていた。

ドクン

胸にちくりと痛みが走る。

(あれ、なんであたし、こんな気持ちになってるんだろう)

微笑ましい二人のやり取りは、今までも見慣れていたはずなのに。

さっきまでのわくわくしていた感情が一気に吹き飛び、どす黒い感情が鎌首をもたげはじめる。

(嫌だな。こういうあたし。)

すぐにその気持ちを追い払った。


「へい!カノジョ~?めっちゃセクシーだねぇ~!ひとり~?」

やってきたのは、いかにもチャラい感じの知らない男だった。

(ほら!レクト!あたし変な男に絡まれちゃってるよ!かっこよく助けるなら今!)

しかし当のレクトは気付いていないのか、キアラにかかりっきりになっていた。

「そんな大胆なカッコしてさ、寂しいのかな~?」

「そ、そんなことはないですけど……」

(ねえ、助けるなら今だよ!レクト!)

レクトは、キアラがこぼしたジュースを拭くのに精いっぱいで、こちらのことなど気に掛けていないようにみえた。

その姿を見てカチンとなる。

(ふーん、レクトは、あたしがどうなってもいいんだ。ヒーローは助けに来てくれるんだよね?)

「あっちでお茶しない~?退屈はさせないからさぁ~!」

明らかに下心見え見えで、ナンパ男は誘ってくる。

「……いいわ。連れてって。」

リネアはうなずいた。

***

「あれ?そういえばリネア遅いね。どうしたんだろう……」

「さあ、知らない。」

キアラがこぼしたジュースをようやく拭き終えたころ、リネアの姿はもう見えなくなっていた……。

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Comments

ほしみな

キアラきたししょうがないね

Anonymous

めっちゃ似合う……!

Anonymous

描いていただきありがとうございます! とってもエッチで可愛いです。

nekotoraya

リクエストありがとうございます〜 楽しく描けました!