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fanbox post: creator/114230/post/2829288


鬼討伐のために遊郭に潜入したトワ達は、遊女として働き、尻に痣のある男を探すことになった。

トワとセツナは主に昼見世で客を探す担当である。忙しくなる週末などは夜見世に参加することもある。


"見世"とは張見世とも呼ばれ、格子の中で客待ちをすることである。

男たちは格子の外から眺めて、目当ての遊女を指名する。

雛人形のように綺麗に正座して待つこともあるが、それは主に夜見世のほうで、客の少ない昼見世は比較的自由だ。

読書をしたり、手紙を書いたり、編み物したり、かるたで遊ぶ遊女もある。

そうやって自然体の女の子の様子を見るほうが好きだという客もいる。そして指名されれば二階に上がり、ご奉仕をする。


トワとセツナは暇な時間はもっぱらサモンカードでデュエルしながら昼見世の時間を過ごしていた。



トワは男性があまり得意ではなく、この遊郭作戦に最後まで反対した一人であった。

最終的にしぶしぶ承諾したものの、男性が苦手であることには変わりがない。

女系の家で育ち、清めの宮も女学校だったため、単純に男慣れしていないというのもある。

そして胸にコンプレックスを抱いている。通りすがる男たちはいつも決まって胸をじろじろと見てくる。あまり胸が目立たない服を着ることが多いが、それでもいつもいやらしい視線に晒されるのがどうしても慣れなかった。


そしてこの遊郭でますます男嫌いが加速してしまった。

それは一人の客に起因するところが大きい。

困ったことに、その男はトワに強い好意を寄せるようになり、何度も通っては一方的な愛を語った。好きではない男に言い寄られることほど厄介なことはない。


「さっきまで別の男に抱かれていたんだろう?」

「……っ、存じません。」

「いや、見ていたんだ!僕が来る少し前に他の奴が君を指名するところを。クソっ、もう少し早く仕事が終わっていれば……。僕がその間どんな思いで待っていたか…わかるか!」

「……申し訳ありません……っん」

客の男は乱暴に足を掴み、ガシガシと腰を打ちつけてくる。激しいだけで気持ちよくない、苦しいだけのセックスだった。トワは身体を庇うようにして耐える。


「へへ、もうこんなに濡らして。君のここはなんて淫乱なんだ。」

「そんなこと…ありません……っ!」

身体が防衛本能として潤滑させているだけなのに。

「僕はこんなに君のことを愛しているのに……、君は誰とでも寝てしまう、淫らな女だ……。」

「好きでしているわけでは……っ」

言葉でひどく傷つけられる。モラハラ体質なのだろうか。男は情緒不安定だった。


「くそ、もっとお金があれば……!

君をお嫁さんに迎えて、僕専用にするのに」

遊郭には"身請け"という制度があり、遊女の抱える借金をすべて肩代わりし、さらに楼主にいくらかの謝礼をすると、その遊女を引き取ることができる。遊女が遊郭から出ることができる唯一の方法なので、遊女にとっては救いとなる。

だがトワは本物の遊女ではないので身請けされるつもりは全く無い。

そうでなくても、この男と結婚するなど考えたくもないことだった。


尤も、男はどうやら人力車を引く人夫のようで、その上がりはせいぜい一日で8千銭といったところ。トワを1回指名するために4万銭必要なため、身請けどころか通うのですら相当大変なはずだ。

だが男はここのところ毎日のように通っては、トワを指名していく。その努力だけは本物だった。借金を抱えていなければいいが……


「他の男なんかに渡すもんか!ここは僕が浄化してやる!」

「ああ…お待ち下さい……それだけは……っ!」

好きでもない男に膣内射精される、それほどの恐怖はほかにない。

この客の子を身籠ることになったら……、そう考えると恐ろしくて首を横に振って拒否の意志を伝える。できる抵抗はそれだけだ。

だがトワの身体は本能でその男根を受け入れ、受精しやすいように子宮が降りていく。

「孕め、僕の子を孕めーっ!!」

「ん…はぁぁぁっん!」

男はトワの一番奥を深く突いて、そこにどくどくと自分の遺伝子を注ぎだした。トワの膣壁は細かく収縮してさらなる射精を促す。小さな穴に収まりきらなかった精液が逆流して、太股を濡らした。


「はあ、はあ……君は僕だけのものだ。」

男は一度出して少し冷静になったのか、真顔になって愛を語りかける。

だがたとえ身体が受け入れても、心がそれに動かされることはない。


本当に厄介な客に好かれてしまったものですね、と、トワは心の中でつぶやいた。

しかしそれも鬼を見つけるまでの辛抱。

ある日忽然と遊郭からトワ達が姿を消しているのを見て、男は愕然とするだろう。

その時が来るまで、我慢することにした。




(Fanbox)


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