温泉旅行 (Pixiv Fanbox)
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― どうしてこんなことになっているんだろう。
くじびきで豪華温泉旅館の宿泊チケットを当ててしまった。
いつものようにアイリスと行こうと思ったが、キングスクラウンの戴冠式準備でなかなか都合がつかず、期限切れを迎えそうになっていた。
そういえば……この温泉に行きたいと言っていた子がいたっけ……。
ふと思い出し、トワを誘うことにした。
「ぜひ!行きたいです!」
案の上、トワは喜んで飛びついた。
「あの……でも、二人で、ですか……?」
トワは二人きりと聞いて少し迷ったようだが、それでも温泉の誘惑には勝てなかったらしく、最終的に二人で行くことになった。
よく考えればチケットを譲ってセツナと二人で行ってきてもらえばよかったのかもしれないが、その時はそこまで頭が回らなかったのだ。
トワは真面目でしっかりしているし、"間違い"は起こらないだろう。
そう判断してアイリス達も笑顔で送り出してくれたのだが……。
旅館で出された夕食が、妙に精力がつくものばかりだった。
そのせいか、部屋に戻ってもむらむらとした感情が収まらない。
ひとりでさっさと鎮めようかと思ったが、そんなタイミングでトワがお風呂から戻ってきたのだ。
― そして、この状況である。
「食事は美味しかったのですが……なんだかあれから動悸がするんです……。お風呂に入っても収まらなくて…」
もしかしたら給仕をしていたツキミに一杯盛られたのかもしれない。
出掛けに「ごゆっくり~」なんて笑顔で見送ってくれたけれど、今考えるとあれは含みのある笑顔だったような気がする。
ともあれ、発情した男女が一つの部屋ですることといえば、もう一つしかなかった。
*
"男性経験"は無いと言っていたトワだが、少し愛撫しただけでもう十分準備は整っており、ほとんど抵抗なくすんなりと入ってしまった。
「ふぁぁあっ!」
初めてとは思えない良い反応で、とくに痛がっている様子もない。
しかし男に攻められるのは慣れていないのか、戸惑いながら身体をよじらせていた。
温泉で火照り、よくほぐれたそこは蜜壺のようにねっとりと温かく包み込んでくれる。しかし奥の方は狭くて強く締め付けられる。
「そこ…そこ……っ!」
やや浅く、へその下のあたりを攻められるのがたまらないようで、そこをじわじわと押し込むと、目を閉じて気持ちよさに集中している。
だがそんな顔を見て少し意地悪してやりたくなり、奥まで押し込んで小刻みに突き上げた。
「んっ!んっ!んっ!」
子宮口の入り口を叩くと、いやいやをするように首を振って悶える。この感覚は初めてのようだ。乱暴にならないようにゆっくりとした動きに切り替え、浅く弧を描く。そして再び奥を突く。
その緩急つけた攻めに徐々に順応してきたらしく、奥を突くと色が混じり始める。
「はぁっ、あんっ、あっ!」
色々な気持ちいいところを教えてやりたい。
そんな思いで交わっていたが、そろそろこちらも限界を迎えていた。
「あっ!あっ!ひあっ!ああーーっ!!」
最後は激しいピストンでスパートをかけ、そして一番奥深くまで突き上げたところで、膣内にありったけの精をぶちまけた。
「んんーー!……っ!」
びゅくびゅくと射精する共に、電撃のような快楽が10秒近く駆け抜け、
―そして脱力感がやってくる。
「はぁ……はぁ……」
*
― やってしまった……。
粗い息を整え、精をすっかり出し切って正気に戻った時、後悔の念がどっとやってくる。
トワと自分はそんな関係ではないはずなのに、状況に流されてやってしまった。
きっと怒っているだろう。
その証拠に、何も言わずにトワはまたお風呂に行ってしまった。
洗い流すに違いない。
ご無沙汰だったのもあって、思いっきり濃いのを膣内に出してしまったのだから。
せめて避妊具でも使っていればよかったのだが、興奮していてそこまで頭が回らなかった。
わずかな後悔とともに、射精後の脱力感と満足感に包まれながらそのまま寝てしまった。
*
「ふふふ、昨晩はお楽しみでしたね~」
次の日の朝、旅館の食堂でツキミに会うなりその一言をかけられた。
「犬にでも噛まれたと思って忘れることにします。お風呂はとってもいい泉質でしたし」
食堂の向かいに座って朝食を食べている、少し怒った感じのトワは、なかなか目を合わせてくれない。
でも問題は、この温泉旅行は2泊3日だということだ。もう一晩、トワと部屋を共にすることになる。
本当に嫌だったのなら、残りの行程をキャンセルするかと思っていたが、温泉は気に入ったらしく、途中で帰るつもりは無さそうだ。
よく見ると、ツキミからもらったのか、彼女の懐には3つ連なって包装されたアレが挟んであった。
今夜もまた楽しくなりそうだ。