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シズクは不満だった。

この性教育実習も、職業体験として風俗店で働くことにも。


自分の一番神聖な領域に、知らない男がずかずかと入り込んできて欲望をぶちまけていく。


そこには愛情も、心を通わせるコミュニケーションもない。

ただ道具のように自分のそこが使われて、穢されていくのが不快だった。


だがどうだろう。

状況に流されたとはいえ、無理やり強制されたわけではない。自分の意志でここにいる。

本気で拒絶しようと思えば、刀で切り捨ててでも排除することができたはずだ。

でもそうせずに、ただされるがままに醜い男の剛直を、一番柔らかいところで受け止めている。

どうしてこうなってしまったのか……。


― もとはといえばあの者が悪いのだ。

シズクは憤慨していた。

はっきりとそう公言したわけではないものの、シズクには将来を約束した相手がいる。それは同じ一族の生き残りとしてのさだめであり、このままあの者と生涯相遂げるつもりだった。

だがあの者も、この実習を通じて他の女子たちを抱いているらしい。自分よりも若い娘たちを、だ。

それが悔しい。


だからこちらも好きにさせてもらう。

これはただの消費される性行動であり、愛情を表すわけではないのだからいいだろう。裏切りではない。あの者の理論にならえばそうだ。


後ろで腰を振っている醜男の律動が一段と早くなった。

この男、顔は醜いくせに、一物は大きい。

そして自分が欲しいと思っているところを的確に突いているのが憎たらしい。

浅いところを焦らすように小刻みに擦り上げてきたかと思えば、奥までえぐるように力強く押し込んでくる。

「んく………あっ」

子宮口が深く押し込まれると、抑えていた吐息が思わず漏れ出してしまう。


あの者と酩酊の迷いで”間違い”をしてしまったことはある。

しかしシラフの時に手を出されたことはない。


最後にしたのはどのくらい前だったろうか。

その時も、あまり記憶に残らないうちに終わってしまった。


だが今はどうだろう。

背後から獣のように犯されるという屈辱的な体制なのに、背中を反り、腰を高く上げて奥まで届くように受け止めている。

もっと深くまで突いてほしい。奥まで激しく。

一突き入るたびに脳裏に白い電撃が走るような快感が広がっていき、その密度が徐々に高まっていく。

「あ……あ…っ!」


これが噂に聞く……絶頂というものなのだろうか。

高みに登り……上り詰める……

…その直前に、唐突にその動きが止まった。


男の鋭い刀が体内で何度か痙攣し、やがて硬さを失った。

引き抜かれると、どろりと血のように濃い液体が膣穴からこぼれ落ちる感覚がする。

男の顔は満足げだが、こちらは中途半端に熱いままだ。

この熱を失わないうちに、もう一度あの山に登って、頂上まで上り詰めたい。


「まだ……できますよね?」


今度は自ら男の上にまたがり、白濁で濡れるその鞘に刀を自ら導き入れた。




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