職業体験(2) (Pixiv Fanbox)
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学園内での一通りの実習が終わり、いよいよインターンシップ制度が始まる。
一定期間、実際の風俗店で見習い嬢として働き資金を稼ぐ実習だ。
トワは地元クジョウの島のソープ店でしばらく働くことになった。
クジョウはこれといった産業がないため、観光が主幹産業となっている。とりわけ大きな遊郭のある島として知られている。
地元にいた頃、遊郭を穢らわしい場所だと思っていたが、まさかそこで自分が働くことになるとは……。数奇の運命に思わず頭を抱えてしまった。
「トワと申します……本日はよろしくお願い致します。」
ソープランドは風俗の王様ともよばれる店で、マットプレイによるご奉仕のほか、本番もある。それなりのスキルが求められるだけに、得られる対価も非常に大きい。
実習で習ったとおりにローションを溶かし、客にご奉仕をするが、いざやろうとするとマットがぬるぬる滑ってなかなか難しい。思ったようにご奉仕できなくてみじめな気持ちになってくる。
どうして自分はこんなことをしてるのだろう。
好きでもない知らない男性に裸を晒して……
ご奉仕しながらも、気持ちが沈んでいく。
だが客もそのあたりはよくわかっていて、見習い嬢の拙いご奉仕にも腹をたてることはなかった。むしろその反応を楽しんでいるようにも見える。
そしていつの間にか主導権は逆転し、マットの上に寝かされたトワのなかへ、ぬるりと男のそれがねじ込まれた。
「はぁん……!!」
長い奉仕の時間ですっかり身体は準備が出来ており、柔らかい粘膜でそれを受け止めた。
硬い剛直が肌に触れる度に期待感が高まっていったが、それがついに自分の中に入ってくる。
一気にスイッチが入り、かあっと全身に火がついたようになり、快感が脳裏を駆け巡る。
ああ、この感覚…。
この硬いものに貫かれるこの感触……!
嫌なはずなのに、駄目なはずなのに、どうしてこんなに気持ちいいのだろう。
ある意味で温泉に似ているかもしれない。入るまでは面倒くさくてやめてしまおうかと思うのに、いざ入浴してみると気持ちよくて、後悔することなどほとんどない。
えっちも似たようなものだった。する前は嫌悪感すらあるのに、いざ本番が始まると全身が悦びに悶え始める。
さっきまでの陰鬱な気持ちが嘘のように隠れていき、代わりに奔流のような気持ち良さが溢れてきた。
男の人のそれで子宮の入口を突かれると、強制的に幸せな気持ちにされてしまう。
本当にこの仕様はずるい。頭ではしたくないと思っているのに、身体がそれを欲してしまう。知らない男性と裸で抱き合うなんて、普通の精神では耐えられないことなのに、それを覆って余りある快楽が待ち受けていた。
「はぁっ!!はあん!!」
学園での実習では避妊が必須で必ずゴムをつけていたが、風俗店では必ずしも必須ではなく、裁量に任されている。
ほとんどの客は生を望むし、その方が喜ばれ、指名もされやすいので、危ない日以外はそのままですることも多かった。
安全日と言えど、0%ということはないのだが。
とはいえ、長くこの仕事を続けるには、避妊に細心の注意を払わなくてはならない。それも含めた見習い期間である。
一番奥にびゅくびゅくと子種が注ぎ込まれるのを感じながら、どうやったらこの快楽に抗うことができるか考えていた。