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「ふむ……これがその試作品か。リラックススーツ……と言っていたか?」

 ヒーロー本部。その研究室の中。赤と黒を基調にしたヒーロースウツに身を包んだ熊獣人──グライアントベアはそう口に出した。

 グライアントベアが手に持っているのは黒い無地の全身タイツ。顔を上げると、白衣を着たふくよかな白熊獣人が口髭を撫でながら満足そうに頷いた。

「リラックスゼンタイスウツじゃよ。これを着て寝れば普段の二倍以上の効率で休息、回復することができる優れモノじゃ。着心地も勿論抜群。不良などはないと儂の腕をもって断言できるが……万が一の為と改良の為にもテスターは必要じゃからな」

 口髭を撫でながら得意気に語る白熊──白熊博士はこの研究室の主だ。

 そう、グライアントベアは白熊博士の開発したリラックスゼンタイスウツのテスターとして、この研究室に呼ばれていたのだった。

「テスターは俺一人だけなのか?」

「勿論他にもいるぞ。かくいう儂もテスターの一人じゃからな」

 そう言って白衣をはだけさせた白熊の豊満な肉体は、確かに黒い全身タイツに覆われていた。地肌の上にそのまま着ているのだろう。胸や腹の丸みがはっきりとわかり、うっすらと乳首、そして太い竿の形が浮かび上がっていた。

「……ヒーロースウツに比べてボディラインが浮き上がりすぎじゃないか?」

「着心地抜群がコンセプトじゃからな! ヒーロースウツのような防御機構は必要ないからのう。快適さを重視していたら自然とこうなったという訳じゃ」

 わははと笑う白熊博士に対し、グライアントベアはやれやれといった面持ちでため息を吐く。

「わかった、テスターとして協力させてもらおう」

「よし来た! ヒーロー活動も終わって疲れているじゃろう? 絶好のテストタイミングじゃ。この通路の先にモニタリング専用の広間がある。広間にはお主に割り当てられた扉があるはずじゃから、その先の寝室で休んどくれ」

「ふむ、承知した」

 グライアントベアはそう答えると、ゼンタイスウツを手に持って通路の先を進んで行った。

 白熊博士がいやらしい笑みを浮かべているとも気付かずに。



*****


「ここがモニタリング用の広間か……随分と広いな」

 通路の先の広間は様々な設備が充実していた。

 広間の中心には大きな円卓テーブルにソファや椅子、クッションが置いてあり、くつろぐにはもってこいの空間になっていた。壁には大型テレビ、その近くに自動販売機やコーヒーメーカーも設置されている。

 少し離れた場所にはトレーニング器具までも置かれており、これにはグライアントベアも「ほほう」と感嘆の声を上げた。

 おそらくモニタリングするヒーロー達が、この広間の外へ出なくてもある程度生活できるよう配慮されているのだろう。

(このゼンタイスウツを着なければいけないのは些か不満だが……休息の効率も良くなるのだとすれば案外テスターも悪くないかもしれんな)

 そんな事を思いながらグライアントベアが部屋の壁を見渡すと、計十枚の扉が設置されていた。

 そのすぐ横にはネームプレートが付けられており、一つ一つ確認していくと〝 グライアントベア〟の名前を見つけた。

 その扉を開けて中へと入ると、その先は六畳程の小さな部屋になっていた。

『おー! すまんすまん! 忘れとった!』

「うおっ!?」

 突然聞こえた白熊博士の大声にグライアントベアは驚く。見れば、部屋の隅にスピーカーが設置されていた。これが白熊博士の声を発しているのだろう。

『ヒーロースウツの変身を解除すると変身前に着用していた服装に戻るじゃろ? ここではリラックスゼンタイスウツで過ごしてもらいたいからのう。脱いだ服はそこの籠に入れておいてくれ』

「承知した。変身解除」

 グライアントベアがそう声に出すと、赤と黒を基調にしたヒーロースウツが光に覆われた。それは粒子となって散らばり、左腕に嵌められたリング状のヒーロー端末に吸い込まれていく。

「モニタリングされているという事はこの着替えも全て見られているということか……今更恥ずかしがる年齢でもないが」

 そう独り言ちながらグライアントベアは身に着けていた衣服を全て脱いでいく。スラックス、ワイシャツ、トランクス、靴下。全て脱ぎ去ると、グライアントベアの肉体が露になった。

 豊満な胸にまん丸に膨らんだ腹、そしてムッチリと肉付いた腕は種族上、そして年齢上仕方のないものだったが、うっすらと浮かび上がる筋肉は歴戦のヒーローとしての風格、そして実力を感じさせた。

 二本の両脚はその重量級の肉体を支えながら悪と戦い、追いかけるために丸太のように膨れ上がっている。

 股座にぶら下がる大きな玉袋の上──ふてぶてしく鎮座する野太いちんぽは、皮を被っていながらもグライアントベアが優れた雄だとアピールしていた。

「さて、これを着なければならないわけだが……」

 グライアントベアが両手の人差し指と親指を使ってつまみ上げたゼンタイスーツの全長は、ぐらいアントベアの首から股座までの長さ程しかない。横幅も少なく、寄る年波で肥え太ってしまったこの身体で着ることができるのだろうかとグライアントベアは心配になりながら、ゼンタイスーツのネック部分に空いた穴に右足を通した。

 ゼンタイスウツの伸縮性は想像より高く、比較的簡単にグライアントベアの太足を受け入れた。ゼンタイスウツの先まで右足を押し込むと、次は左足も同様に押し込みゼンタイスウツを腰まで引き上げる。

「ぬ……」

 ゼンタイスウツは簡単にグライアントベアの大きな腹まで覆ったが元のサイズが小さいせいか鼠径部や玉袋、ちんぽの形までしっかりと浮き上がってしまっていた。

 グライアントベアは少し苦い表情を浮かべながらも両腕もゼンタイスウツの中に通し、首元まで引き上げる。そしてとうとう、グライアントベアの首から下は漆黒のタイツで覆われたのだった。

「これがリラックスゼンタイスウツ……」

 両手を開閉しながら着心地を確かめる。

「確かに動きやすいが、ヒーロースウツよりも身体に張り付き過ぎではないか?」

 己の胸、腹、股座へとグライアントベアの視線が映っていく。乳首の輪郭、臍の位置、そして被っている皮の形までわかりそうなほどゼンタイスウツはグライアントベアに張り付き、そのシルエットを浮かび上がらせている。

 尻側も尻尾を残して全て覆われ、タイツの吸着力のせいか尻臀やその谷間の形までしっかりわかってしまう。

『満足していただけたかな?』

 部屋のスピーカーから再び博士の声が響き始めた。グライアントベアはゼンタイスウツが摘めないほど身体に張り付いているのを確かめながら文句あり気に呟いた。

「着心地は悪くないが……やはりこんな姿で出歩いていたらただの変態だぞ」

『わはは! それを着るのはヒーロー本部内だけじゃ。守るべき一般市民達に見られるわけではないから安心せい!』

「むう……」

 グライアントベアはもう一度自身の身体を見やる。同僚や後輩に見られるのも少し恥ずかしいのだが、市民に見られないだけマシか、と心の中で覚悟を決めた。

「これも技術向上の為か」

 グライアントベアは諦めてそう言うと、スピーカーの向こうからご機嫌そうな博士の声が上がった。

『わかってもらえて何よりじゃわい。それでは良い夢を!』

 その言葉を最後に白熊博士の声は聞こえなくなった。

 グライアントベアはもう一度ため息を吐くとベッドに横になる。すると、あっという間に眠りについてしまうのだった。


*****


「む……ッ!?」

 グライアントベアは目を覚ますと素早く上体を起こし時計を確認した。時刻は朝の五時丁度。グライアントベアのいつも通りの起床時間だ。

「……これは凄いな」

 自分の掌を見つめてグライアントベアは感嘆の声を上げた。まず睡眠に至るまでがあっという間で、自分がいつ寝たのか気づかなかった。

 そして休息効果。いつも通りの睡眠時間のはずなのに、身体の疲れが嘘のように取れている。

(まるで身体が若い頃に戻ったかのようだ。……よし、まずは日課のトレーニングを始めるか。いや、先に博士に報告を行わなければな)

 グライアントベアは上機嫌に思考を巡らせながら起き上がろうとする。その時、ふとある事に気が付いた。

(……これは)

 己の股間部分に掛かっている毛布が盛り上がっている。それをめくると、黒いタイツに包まれながらビンビンに勃起したグライアントベアの愚息が露わになった。

 スウツの伸縮性はグライアントベアの予想を遥かに超えており、グライアントベアのちんぽ──亀頭や雁首、竿の形までくっきりと浮かび上がらせている。

(コッチまで若い頃に戻らなくても良いんだがな……。い、いや、しかし男として喜ぶべきなのか)

 困ったように目を瞑ると、今度は部屋に設置された監視カメラへと目を向けた。

(流石に、これを博士に見られるのは少し抵抗があるな……それも、処理をするなど以ての外だ)

 グライアントベアは毛布から手を離すと、朝勃ちが治まるまでの時間を耐えるのだった。


*****


「お〜! グライアントベアじゃねえか!」

「おお、パワードバーニーズか!」

 グライアントベアが外に出ると同期のヒーローと鉢合わせた。パワードバーニーズ──グライアントベアと同じ身体強化の異能力を持つバーニーズマウンテンドッグ獣人だ。

 グライアントベアより少し背が高く、横幅も大きい。どちらかと言えば筋肉量はグライアントベアの方がある為、純粋に肥満体型と言ってしまっても問題ないだろう。

 しかしその大きな身体と異能力から繰り出される力は他の追随を許さない。素早さなども含めた総合力はグライアントベアの方が上だが、単純な力比べならパワードバーニーズの方が勝っていた。

「まさかお前もテスターだったとはな! ま、ワシがいるからにはお前もいるだろうなとは想像してたがな!」

 ガハガハと笑いながらパワードバーニーズはグライアントベアの肩を叩く。その際、余分に脂肪がついたパワードバーニーズのタイツに覆われた胸と腹がゆっさゆっさと揺れる。

「俺も少しそんな気はしていたが……。それより、どうだ? 今回のスウツの効果は」

「んん? おお! こいつは凄いな! 最近歳のせいか寝ても疲れがとれないんだが、今朝はまるで若返ったみてえに疲れがとれてやがる!」

 上機嫌そうに笑うパワードバーニーズはどうやらグライアントベアと同じ意見のようだ。

 忙しい時期が続き話す機会の少なかった同期との久々の雑談を楽しんだ後、グライアントベアは博士への元へ向かった。

 そして、朝勃ちの事は伏せ、ゼンタイスウツの使用感の報告を行うのだった。



*****



 ゼンタイスウツのテスターを始めて二日目。任務を終えたグライアントベアは司令への活動報告、入浴などの準備を済ませた後、研究室を訪れていた。

「お〜! グライアントベアか。お疲れさん」

「ああ、博士もお疲れ様だ」

 ヒーロースウツ姿で現れたグライアントベアに白熊博士はにこやかな笑顔と挨拶で答える。

「今日は随分と大変だったらしいの」

「ああ。……今日のヴィランは少しばかり骨が折れた。俺もリラックススウツにどれ程の回復効果があるか楽しみだ」

 今日出現したヴィランは氷を操る異能力を持っていたのだが、その出力が他の異能力者の比ではなかった。グライアントベアのベテランとしての技術、そしてその洗練された肉体がなければ被害なく倒すことは不可能だっただろう。

「ほほう、そうかそうか。こりゃ良いデータが取れそうじゃわい」

 上機嫌な博士に別れを告げたグライアントベアは通路を通りモニタリング用のリビングルームへと辿り着く。

(……特に他のヒーローはいないか)

 トレーニング器具に目が行くが、疲労も強い為グライアントベアはそのまま割り当てられた自室へと戻った。そして、ベッドの上に置かれていたゼンタイスウツを見ると、左腕のヒーロー端末を操作し口を開く。

「変身解除」

 グライアントベアのヒーロースウツが光の粒子に包まれ、霧散する。グライアントベアは既にワイシャツ姿ではなく、服を脱いだ全裸姿となっていた。風呂を出る際に服を着ずにそのまま変身することで着替えの手間を省略したのだ。

「さて……」

 ゼンタイスウツを手に取り目の前にぶら下げる。やはり、何度見ても明らかにサイズは小さい。しかし、グライアントベアはこの漆黒のスウツが脅威の伸縮力で己の身体をぴっちりと覆い切ることができると知っている。

(……? 何を緊張しているんだ? 俺は)

 ゼンタイスウツを見ながら、グライアントベアは自身の異変に気づいた。どうにもこの黒タイツを見ていると落ち着かない。心臓の鼓動が少し早まり、それに合わせて呼吸も早くなる。しかし、その理由が今のグライアントベアにはわからなかった。

(……まあいいか。それにしても、今日は本当に疲れたな……俺もまだまだと言うことか)

 違和感は消え、さっさと着替え身体を癒すことに専念する。

 ネック部分の穴を広げ、昨日と同じように丸太のように太い足をその中へと差し込んだ。

「ん……ッ」

 冷たい全身タイツが火照った身体に擦れる感触に心地良さを感じる。そのまま片足も入れ、腰、腹、胸、腕の順に全身タイツを伸ばして身体を覆っていく。

「ふう゛、う……」

 ぴっちりと首元までゼンタイスウツに覆われると、グライアントベアは喘ぎ声のようなため息を吐いた。ゾクゾク……♡ と背筋に快感が走る。グライアントベアはこの感覚を知っていた。疲れ切り全身が凝った身体をマッサージで揉み解される時のあの感覚。

「おお゛、う……♡ 凄いなこれは。疲れがとれ、力が抜けていく……」

 ゼンタイスウツは現在進行系でグライアントベアを癒やしているのだ。

 グライアントベアはスリスリとタイツを馴染ませるように胸と腹を撫でると、そのままベッドに腰を下ろした。

(い、いかん……これは気持ち良すぎる)

 マッサージを受けると経験してしまうこともあるだろう。疲れているというのにグライアントベアの股座のちんぽは勃起し、ぴっちりと張り付くタイツが雁首の形まで浮き上がらせていた。

(こんな場所で致す訳にはいかんからな、今日はこのまますぐに寝るとしよう)

 刺激された性的欲求を抑えつけながら、グライアントベアは横になって目を閉じた。ちんぽが勃起する感覚、そして全身を覆う淡い快感を感じながら、グライアントベアは眠りに落ちていくのだった。


*****


(んん……これは)

 グライアントベアは己の身体が誰かに触れられていることに気付いた。しかし、意識が朦朧としていて目を開けることができない。

「う゛……ッ♡」

 身体に触れている何者かの手付きの中に、グライアントベアは確かな厭らしさを感じ取った。

 すぐさま振りほどこうとするが、力が入らず身体を動かすことができない。

「ぐお゛、ぉ……ッ♡♡」

 ビクッ♡ とグライアントベアの身体が跳ねる。何者かの手がグライアントベアの乳首に触れたのだ。胸筋の感触を確かめるように優しく揉みながら、指の腹でスリスリと乳首を擦っている。

(な、何故俺は乳首なんかで感じて……ッ♡♡)

 グライアントベアに乳首弄りの趣味はない。しかし、乳首を誰かに触れられるこの感触に、グライアントベアの脳は快感の信号を発していた。

(……!)

 何者かの手が増え、今度は腹を撫でられる。次は二の腕、太腿。少しずつ身体を弄る手が増えていき、グライアントベアを快楽の沼へと沈めていく。

「う゛おお゛……ッ!?♡♡」

 快感で張り詰めた玉袋の下を何者かの手が這う。中に詰まっている精子の感触を確かめるかのように優しく揉みながら、すっかりフル勃起してしまった肉竿を掴み上下に扱き始める。

「お゛ッ♡ お゛ほ、ぉ……ッ♡♡」

 直接的な快感にグライアントベアの大きなマズルから情けない声が漏れる。ビクビクと全身を震わせながら、グライアントベアは着実に絶頂へと向かっていた。

(だ、ダメだ……♡ このままでは、俺は……ッ♡♡)

 射精の為に玉袋が縮み上へと持ち上がる。

(姿も見えない、誰かもわからん奴らに、イかされ──ッ♡♡)

 そして。


「──!!」

 グライアントベアが目を覚ますと、割り当てられたモニタリング用の自室──その天井が映っていた。

(夢、か……。……!?)

 グライアントベアは素早く布団を跳ね除け股座を確認する。ビンッ♡ ビンッ♡ とヒクついてはいるが、射精した様子はない。この歳で夢精を行っていない事を確認しほっとすると同時に、グライアントベアを羞恥の感情が襲った。

(はあ……。なんという夢を見ているんだ、俺は)

 勃起したちんぽを隠すように布団を被せると、こめかみに親指を当て眉間に皺を寄せる。

 全身を何者かに愛撫される夢。しかし、あんな夢を見た後だというのに、グライアントベアの疲労はすっかりと取れていた。昨日の朝と同様、まるで若返ったかのように身体が軽いのだ。

(休息効果は素晴らしいが──昨日の朝勃ちといい、さっき見た夢もこのゼンタイスウツのせいではないだろうな。……しかしどれもこのゼンタイスウツと全く関係ないとすれば)

 グライアントベアは朝勃ちや淫夢の事を博士に報告した時のことを想像する。もし全く関係がなかった場合、グライアントベアは全身タイツを着て興奮していただけのエロ親父、という烙印を押されるだろう。それなりに歳をとった大人としてのプライドがあるグライアントベアにとって、それはどうしても避けたい事態だった。

(仕方ない、勃起が収まるのを待ってからいつも通り報告するとしよう)

 グライアントベアははあ、とため息を吐くと、射精直前まで焦らされたムラムラに耐えながら勃起が収まるのを待つのだった。


*****


「お~! グライアントベア! おはようさん! また会うとはな!」

「パワードバーニーズ! おはよう。今日も元気そうだな……!?」

 グライアントベアがリビングルームへと出ると、そこには黒ゼンタイ姿のパワードバーニーズがいた。パワードバーニーズは自販機でドリンクを買っていたようで、ペットボトルを手に快活な笑みを浮かべているのだが、ある部分にグライアントベアの目が釘付けになる。

「おいパワードバーニーズ……お前には恥という物がないのか?」

「あ?」

 グライアントベアの視線の先。パワードバーニーズの股座には本人の体格に似た太ちんぽが反り勃っていた。長さはグライアントベア程ないがその横幅はずんぐりと大きく、タイツの伸縮力のせいで勃起しても皮を被っていることまで鮮明にわかってしまっていた。

「ガハハ! なんだコレの事か! 別にここには男だけしかいねえんだ。気にすることもねえだろ!」

 ポン、と腹を叩いた衝撃でちんぽを揺らしながら、パワードバーニーズはガハガハと大きな笑い声を上げる。グライアントベアは呆れた様子で全身タイツを着ながら勃起する同期の姿を眺めていた。

(そう言えばコイツは昔からこういう奴だったな……)

 パワードバーニーズは性欲が強い男で、口を開けばすぐに下ネタが飛び出すことも少なくなかった。スケベなセクハラ親父を体現している存在と言ってもいいだろう。

「はあ……確かにお前は大丈夫かもしれんが。俺以外の前では少しは遠慮という物を覚えておけよ。不快に思う者もいるかもしれないし、後輩には頼れる背中を見せなければならんだろう?」

「相変わらずお硬いやつだなお前は」

「俺でなくても注意すると思うんだが……」

 ガハハと笑うパワードバーニーズにため息を吐くグライアントベア。

 一応同期として注意はしたのだから大丈夫だろう、と。グライアントベアはパワードバーニーズに別れを告げると博士への報告に向かう。そしてグライアントベアは呑気に笑うパワードバーニーズを見て、もしかしたらこの男も自分と同じでゼンタイスウツの副作用か何かで勃起してしまっているのではないか、と期待していた自分を恥じた。

 決してあのような鈍感スケベ親父にはならんぞ、と心に誓い研究室へと続く扉を開くのだった。



*****



 テスターを始めて五日が経った。

 ゼンタイスウツの着用を始めてからのグライアントベアの体調は常に好調だ。どうやら体感だけではなくデータ上でもヒーロー達の活動効率の向上が確認できているらしい。

 活動効率が上がることで素早いヴィランの討伐が行なえ、それに伴い市民への被害が減り、街の安全性が高まるのは良いことだ。しかし最近、それとは別の悩みがグライアントベアの頭の中に浮上してきていた。

「テストに協力してもらって大変助かっとるよ。しかしなあ、仕方がないとは言え別々にデータをとると纏めるのも大変なんじゃよ。少しでも研究員の負担を減らすために、これからはリビングルームで着替えてくれんか?」

 これが先程、任務から帰ってきたグライアントベアに対して放たれた博士の言葉だ。

 ゼンタイスウツの効果は実証されている。共に働く仲間の為、善良なる市民の為に博士からの申し出を断るという選択肢はない。ないのだが。

(もう少し俺達の尊厳というものも尊重してほしいものだ)

 グライアントベアはそう思いながら、博士から手渡されたゼンタイスウツを手に持ちリビングルームへと向かう。リビングルームへと出ると、そこにはパワードバーニーズ、そして狼獣人の中堅ヒーロー、ブーストウルフがヒーロースウツ姿でくつろいでいた。

「お疲れ様です、グライアントベアさん」

「お~! お疲れさん!」

「二人共お疲れ様」

 挨拶を互いに交わし二人の元へと歩み寄る。パワードバーニーズはソファに大股を開いて座り込み、ブーストウルフは椅子に行儀良く座っていた。

 ブーストウルフは二人より十つ程歳下の中堅ヒーローだ。加速の異能力を持っており、それを応用する事で危険に晒された市民の救出、ヴィランの討伐の両方を高いレベルでこなしている。そのヒーローとしての実力は申し分なく、グライアントベアはいずれ自分達と肩を並べる存在になるだろうと期待していた。

「グライアントベアさんが戻ってきたということは、そろそろ他のテスターヒーロー達も集まってくる頃ですかね」

「そうだな。そうしたら全員ここでゼンタイスウツに着替えれば良いというわけだ」

「ガハハ! 色気がねえ光景だなあ! ボンキュッボンな美人ヒーローが居ればワシも盛り上がったんだが……」

 パワードバーニーズの発言に、グライアントベアは呆れたように睨みつける。

「パワードバーニーズ、お前なあ」

「ガハハ! そう睨むな! お前もそう思ってるだろう? ブーストウルフ!」

「いえ、俺は別にそんなことは……」

 眉を八の字にし、困ったように笑いながらブーストウルフは答える。そんな風に談笑していると、徐々にヒーロー達が集まってきた。柴犬獣人のヒーローに馬獣人のヒーロー。犀獣人に龍獣人。皆雄だが、スラッとした細身のヒーローからパワードバーニーズのような太めのヒーローまで。新人からベテランまで多種多様なヒーローが集まってくる。その数は十二人。

 すると全員が揃ったのか、リビングルームに設置されていたスピーカーから博士の声が流れてきた。

『よーし皆集まったな! 現段階のテスターはこれで全員じゃ。待たせて悪かったのう。それじゃあデータ収集の為に一斉に着替えてくれ』

 博士の声はそこで止まった。ヒーロー達は皆確認するようにそれぞれ目を合わせると、左腕に取り付けられたヒーロー端末を操作した。

「「「変身解除」」」

 ヒーロースウツが光に包まれ、ヒーロー達が皆全裸へと変わる。多種多様なヒーロー達が全裸になってリビングルームに集まる光景は少し異常であったが、これも技術向上の為仕方ない、と皆が全身タイツを手に取り着替え始める。

「……」

 近くで雑談していたブーストウルフとパワードバーニーズの姿がグライアントベアの視界に入る。

 ブーストウルフはグライアントベアと比べ無駄な脂肪がない筋骨隆々のヒーローだ。決して若い年齢ではないはずなのに、その体型を維持し続けている後輩ヒーローの姿にグライアントベアは感心した。

(俺も年齢や種族を言い訳にしていてはいかんな)

 そう自分を戒めていると、今度はブーストウルフの股座が視界に入った。太さはグライアントベアより少し細いが、その長さは平常時でも長く立派なちんぽだ。勃起せずとも皮は剥けており、所謂ズル剥け状態であった。このちんぽで突かれれば、どんな獣人でも泣いてヨガる事間違いなしだろう。

 それを見たグライアントベアはふと自分のちんぽに視線を移した。太さではブーストウルフに勝っているものの長さでは負け、皮は余り平常時では亀頭が隠れてしまっている。

(……やはり熊獣人は太りやすいからな。種族上皮が被っていても恥ずかしいことでは……いや、何を考えているんだ俺は!)

 すぐに言い訳を並べ始めた自分に喝を入れながら顔を左右に振る。

(というよりも、そういう問題ですらないな。俺は何故後輩の裸をジロジロと見ているんだ)

 グライアントベアは手に持っているゼンタイスウツに視線を移し足を通し始める。そして両足を通し腰まで引き上げたその瞬間。

「ん゛ん……ッ、ゴホン」

 タイツが身体を覆っていく感覚に声を漏らしてしまい、咳払いで誤魔化す。

 そう、これこそが最近浮上してきたグライアントベアの悩み。それはタイツを着ることに快感を感じ始めてしまうことであった。

「何を変な声出してんだ? んん?」

 からかうようなパワードバーニーズの声に、聞かれていたかとグライアントベアは焦る。しかし顔を上げると、パワードバーニーズが見ていたのはブーストウルフだった。

「い、いえ……。その、疲れていた身体にタイツの回復効果が心地良く……」

 ニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべながらブーストウルフを見つめるパワードバーニーズ。グライアントベアは少しほっとすると同時に口を開いて注意を行った。

「おい、あまり後輩をからかうなよ」

「へいへい」

 注意されたパワードバーニーズは腕をタイツに通し、グーパーと拳の開閉を繰り返して身体に馴染ませていく。パワードバーニーズの指の根元までぴっちりと覆っていくタイツ。膨れ上がる黒タイツに覆われた二の腕。肥満のせいか小山のようになった胸に突き出た腹──。

(な……! 何を俺はまた他人の男の身体をジロジロ見ているんだ)

 グライアントベアはすぐに視線を反らし己のゼンタイスウツに目を向けた。どうにもさっきから他人の身体に視線が吸われてしまう。

 気を取り直し、グライアントベアは途中で止めていた着替えを再開する。腰まで覆ったタイツを引き上げ腹、胸の順で覆う。その際、ぴっちりとタイツが肉体を覆っていく感覚に萎えていたはずのちんぽが反応しそうになってしまう。

(……ッ♡)

 勃起はしないように耐えながら、無心で腕を通していく。首元までタイツを覆い切ると、自分の呼吸が少し荒くなっていることに気づいた。

(どうしてだ? 何故だかさっきから男の裸に、全身タイツ姿に目を吸い寄せられてしまう)

 そしてそれは自分の身体に対しても同じだった。ゼンタイスウツを着ると、漆黒のタイツに覆われた自分の肉体を見ると落ち着かない。まるで興奮してしまっているかのような……。

『着替え終わったようじゃな。お疲れさん! おかげさまで簡単にデータが収集できたわい。それじゃ、各自自由に過ごしとくれ』

 スピーカーから再び博士の声が流れ、それが止まった。それを聞いたテスターのヒーロー達はそれぞれ自由に動き始めるのだった。

「……それでは俺も部屋に戻ろう」

「そうですね……俺も寝ようと思います。おやすみなさい、グライアントベアさん、パワードバーニーズさん」

「おう! しっかり休むんだぞ~」

 落ち着かないまま、なるべく他のヒーローのゼンタイ姿を目に入れないようにグライアントベアは部屋へと戻っていく。

 結果、下心を孕んだ目付きでグライアントベアを見つめているパワードバーニーズの存在に気付けないのだった。



*****



(……またこの夢か)

 ベッドに横になり眠りについたグライアントベアは、誰かに身体を触られている感覚に襲われた。

 ゼンタイスウツを着てからというものの、毎日のようにこうして誰かに全身を愛撫されるという淫夢を見るのだ。

 何者かの手がグライアントベアの下半身の方から伸び、足、太腿、腹の順番に触れていく。いつもなら手が増えていき、最終的に厭らしい手付きでちんぽを扱かれる。しかし、今日はいつもとは違った。

(ッ! 誰だ!?)

 手だけではなく確かに誰かの気配を感じたのだ。そして、その気配が自分に覆い被さってきた。

 動かないはずの上半身を起き上がらせ、開かないはずの目を開ける。グライアントベアの瞳に映ったのは。

「パワードバーニーズ……!?」

「おう、グライアントベア。ムラムラが収まらねえからな♡ お前のところに来ちまったぜ♡」

 見れば、グライアントベアと同様ゼンタイスウツを着ながらちんぽをビンビンに勃起させている。場所はモニタリングされているグライアントベアの自室。

(な……!? まさか夢ではないのか!?)

 今までと違い現実のように意識が明瞭だ。驚くグライアントベアを他所に、パワードバーニーズは四つん這いで移動して顔をグライアントベアの顔に近づける。

「お前さん、ゼンタイスウツを着たワシの身体を厭らしい目で見てただろ♡ 気づかねえと思ったか?」

「な……ッ! 厭らしい目など」

「してねえってか? それじゃあ、今からワシのする事に抵抗できるよな?♡」

 パワードバーニーズに抱きつかれて横向きに倒される。結果、抱きつかれながら互いに向き合って添い寝するような形になる。

 髭を生やした中年のバーニーズマウンテンドッグ獣人は、厭らしい笑みを浮かべながらその肉厚な身体を動かし、グライアントベアに密着させた。

「な……ッ!?♡」

 ムニッ♡ という肉の感触がグライアントベアの身体の前面を襲う。肉付いたパワードバーニーズの胸が、腹が、太腿がタイツ越しにグライアンベアの身体に擦り付けられる。

「ワシのこの身体が気になったんだろう?♡ ええ?♡♡」

 グライアントベアの目を見つめながら、パワードバーニーズが低い声で囁く。身体を小さく動かしながら誘うように全身をグライアントベアに擦り付けていく。

「そ、んなわけないだろう……♡ お前のようなデブ親父の身体なんぞ……♡♡」

 グライアントベアはそう言いながらもパワードバーニーズを押し返すことができない。その太い腕を申し訳程度に掴んでいるだけだ。

「おいおい、説得力がねえな♡ ほら、ちんぽもこんなにビンビンじゃねえか♡♡」

「う゛お゛ぉ……ッ♡」

 ムチムチとした柔らかい肉の感触の中、何か硬いモノがグライアントベアの股座に触れるのを感じた。見れば勃起したパワードバーニーズのちんぽが、同じく痛いほど勃起したグライアントベアのちんぽに押し付けられていた。所謂兜合わせの状態だ。

「俺に抱きつかれて興奮してるんだろ?♡」

「……ッ♡」

 顔を近づけさせられ、耳元で囁かれる。ゾクゾクと背筋に快感が走り、身体の力が抜けてしまう。パワードバーニーズはその野太い両足をグライアントベアの両足と絡ませ、より強く身体を密着させてきた。その際、腹肉と土手肉に埋もれ互いのちんぽが見えなくなってしまう。

「どうだ?♡ 嫌なら引き剥がしてみろよ、グライアントベアさんよ♡」

「お前……ッ♡」

 パワードバーニーズの下心を孕んだ瞳に射抜かれ、グライアントベアは動くことができない。

 認めるしかない。グライアントベアは同期であるパワードバーニーズに──全身タイツ姿の太った雄の姿に興奮しているのだ。

 パワードバーニーズはニヤリと口の端を上げると、グライアントベアの後頭部に手を回して一気に引き寄せた。不意を突かれたグライアントベアはそのままパワードバーニーズと口付けを行ってしまう。

「んぐっ!?」

 瞬間、グライアントベアの口をこじ開けるようにパワードバーニーズの分厚い舌が捩じ込まれる。唾液に覆われた男の舌。普段のグライアントベアなら気色が悪いとパワードバーニーズを押し退けただろう。しかし。

「ん゛……ッ♡ ふう……ッ♡♡ れろッ♡♡」

 グライアントベアはその舌を受け入れ、それどころか自身も舌を伸ばして絡め合わせ始めてしまった。

 タイツに覆われた両足をスリスリと絡ませ合い、腰を動かして互いのちんぽを擦り合わせていく。

「ふっ♡ ちゅッ♡ んん゛……ッ♡」

「はッ♡♡ れろっ♡ ぢゅうう……ッ♡」

 弱々しく舌を絡み合わせるだけのキスが、貪るようなキスへと変わっていく。征服するかのように流し込まれるパワードバーニーズの唾液を、グライアントベアは嬉々として嚥下していく。

 いつの間にかグライアントベアもパワードバーニーズの背中に手を回し、自分から身体を密着させていた。

「パワードバーニーズ……ッ♡」

「グライアントベア……ッ♡」

 互いに見つめ合いながら、熱を孕んだ吐息混じりの声で互いの名を呼ぶ。先走りで濡れたタイツが擦れ合うことで泡立ち、くちゅくちゅという粘着質な音を奏でる。

 今度はグライアントベアからパワードバーニーズに口付けを行い舌を捩じ込む。フーッ♡ フーッ♡ と鼻息は荒くなり、まるで女性器に挿入している時かのようにヘコヘコと腰を動かし、ちんぽを激しく擦り合わせあう。

 互いの吐息に、立ち上る雄の匂いに興奮が高まっていく。

(いかん……♡ イクッ♡ パワードバーニーズ……ッ♡♡ パワードバーニーズ……ッ♡♡)

 グライアントベアの興奮が最高潮に達する。舌を激しく絡ませ吸い合いながら、力強くちんぽ同士を押し付けあった。

「ちゅッ♡ れろっ♡♡ 〜〜〜〜〜ッ♡♡♡」

 互いの身体がビクンッ♡ ビクンッ♡ と跳ねる。

 口付けを行い、ムチッ♡ ムチッ♡ という肥えたパワードバーニーズの肉の触感に酔いしれながら、グライアントベアはとうとう果ててしまうのだった。



*****



「はッ!」

 意識が覚醒したグライアントベアは勢い良く上体を起き上がらせた。

 時計は朝の五時。いつも通りの起床時間だ。

 そう、グライアントベアが見ていたのは内容が違うだけでいつもと同じ淫夢であった。それも同期の雄、パワードバーニーズと淫らに絡み合う夢だ。

「……ッ! 俺は、なんという夢を……」

 頭を抱え頬を赤らめながらグライアントベアは自分を恥じた。そして、嫌な予感に襲われ掛け布団をめくる。すると。

「……」

 視界に入ったのは股座に張ったテント──その先端に染みが付いたゼンタイスウツだった。染みは掛け布団の内側にもついており、強い栗の花の臭いを放っている。

 グライアントベアはとうとう夢精してしまったのだ。

「……!」

 グライアントベアの強面がさーっと青白む。少しでも証拠を隠滅しようとグライアントベアは備え付けのティッシュを手に取りタイツと掛け布団の染みを拭い始めた。

(こんな歳で夢精してしまうなど……)

 情けなさで消えてしまいたくなるグライアントベアだったが、夢精とはまた別の問題が浮上していた。淫夢で射精した直後だというのに、未だその雄の象徴は硬さを維持し続け、ビクッ♡ ビクッ♡ と震えながら次の絶頂を待ち望んでいるのだ。ティッシュが亀頭の先端にあたるタイツ部分を擦れると「ぐお゛……♡」という雄らしい喘ぎ声が漏れる。

 なるべく射精の痕跡を消した後、グライアントベアは二度も射精するわけにはいかないと息を整えながら勃起が収まるのを待った。そして何とか勃起が収まると、リビングルームを抜けて博士の研究室へと向かうのだった。


*****


「おはようさん。今日も調子は良さそうじゃな?」

「あ、ああ……。昨日の疲れが嘘のようにとれているよ」

 幸い、道中で他のテスターヒーロー達に遭遇することはなかった。

 にこやかな笑みで迎える白熊博士に、グライアントベアは冷や汗を垂らしながら答える。どうにか夢精してしまったことは気づかれないでくれと祈りながら博士への報告を終えようとすると、博士の目付きが変わる。

 ジロジロと品定めをするような目で、ゼンタイスウツに覆われたグライアントベアの肉厚な身体を見つめる。

「お、おい。どうしたんだ、白熊博士」

 じっとりと嫌な汗が流れ、蒸し暑さを感じる。白熊博士のジト目が、タイツに覆われた己の胸を、腹を、股ぐらを見ている。それを意識すると、グライアントベアは無性に気持ちが昂り始めてしまう。

(……ッ♡ なんだ俺は。まさか博士に見られて興奮しているのか? 馬鹿な、それではまるで本当に変態になってしまったかのようではないか……♡)

 グライアントベアは息を飲む。ピクリ♡ とちんぽが反応しそうになり、無心になろうと目を閉じて耐える。その瞬間。

「う゛お゛ぉッ!?♡」

 白熊博士がグライアントベアの股間の膨らみを鷲掴みにした。興奮の中直接的な刺激を受けたグライアントベアのちんぽは、少しずつ硬さを宿し半勃ちになってしまう。

「グライアントベア──お主、ゼンタイスウツを着ながら射精したじゃろ」

「いや、博士。ふう゛ッ♡ 違うんだ、これは♡」

「ヒーロー活動は常に死と隣り合わせじゃ。生存本能から元気になってしまうのは仕方ないじゃろ。しかし、そのせいでスウツに不調を来たしたらいかんからのう」

 揶揄うような事もせず、想像よりも真面目な対応を行う博士にグライアントベアは驚く。そんなグライアントベアを他所に、博士は言葉を続けた。

「ふむ。射精管理機能でも追加するか。しかし溜まっているのに射精できんのも辛いじゃろ。ここは許可申請制にして、その際にスウツに不調を来さないよう専用の変形機能も追加するか」

 次々に案を重ねていく博士に、グライアントベアは焦りを覚える。

(射精許可? 許可申請制? 俺の夢精のせいで、何かとんでもないことになっていないか?)

 半勃ちのちんぽを掴みながらグライアントベアを見上げる博士と目が合う。

「という訳で、これからは夢精の心配をする必要のないようアップデートするからの。気にせずテスターを続けとくれ!」

 上機嫌な笑みを浮かべそう言ってのける白熊の姿に、グライアントベアは頷くことしかできない。

 報告を終え、トボトボと部屋を出ていくグライアントベアを見つめながら博士は厭らしい笑みを浮かべた。

(まあ、追加する機能はそれだけではないがな♡)



*****



「ん゛ぉ……♡ 朝、か♡」

 テスター開始から二週間が経った。今朝もタイツを着たヒーロー達とまぐわう夢を見たグライアントベアは、ビンビンに朝勃ちをしながら目を覚ます。

「ふう゛……♡ クソ♡ お゛ォ……ッ♡♡」

 雄の本能に負け、自然に股間の勃起ちんぽに手が伸びてしまう。左手で竿の根元、右手で雁首を掴むとシコシコと浅ましく上下に扱き始める。

「ふッ♡ ほッ♡ お゛ぉ……♡」

 ビクッ♡ ビクッ♡ とちんぽが震え、スウツを貫通し先走りが噴き出る。以前までなら既に射精するほどの快感──むしろ起きる頃には既に夢精していたはずだった。しかし、一週間程前に白熊博士が追加した射精管理機能により、テスター達の自由な射精は禁じられていた。

「ぬお゛ぉ……♡ やはり、我慢できん……♡♡」

 ガニ股のまま仰向けでオナニーを続けていたグライアントベアだったが、目を細め辛抱堪らないといった様子でそう漏らすと、いそいそと立ち上がった。そして、部屋に設置されている監視カメラに身体を向けると、シコシコシコシコ♡ と勢い良くちんぽを扱きながら声を上げる。

「はッ♡ ふっ♡ 白熊博士ッ♡ こちらヒーローグライアントベアッ♡♡」

 快感で直立することができず、自然とガニ股になってしまう。大人の雄として、ヒーローとしてなんとも情けない姿だ。そして、これから行わなければならない自分の行動を思い浮かべると羞恥で顔が歪む。しかし、性欲に脳を支配された今のグライアントベアにとって、早急に射精する事が何よりも重要であった。

「ちんぽがビンビンで……ッ♡ 射精したくて仕方がありませんッ♡ 射精許可をお願い致しますッ♡♡」

 グライアントベアが息絶え絶えにそう言うと、カチッ、という音と共に玉袋の上で光る錠前マークが解錠される。

「おお゛……ッ♡♡ ありがとうございますッ♡♡ ヒーローグライアントベアッ♡♡ ただいまより射精致しますぅッ♡♡ ぐおッ♡♡ オ゛ぉオ……ッ♡♡♡」

 びゅるッ♡♡ びゅるるるるッ♡♡ びゅるッ♡♡♡

 快感でおほ顔になりながら、グライアントベアは背を仰け反らせ勢い良く射精した。一度夢精を経験してから毎日のように射精しているというのに、その量と勢いは衰えることを知らない。もはや若返るというレベルではなく、グライアントベアの性欲、そして精液生産量は全盛期を超えていた。

「お゛ほ……ッ♡ ふう゛ぅ……♡ ま、またやってしまった……」

 玉袋が空になり、ある程度冷静さを取り戻したグライアントベアの脳裏に後悔の二文字がよぎる。しかし、それも時間が経つにつれ膨れ上がる性欲によって霞んでいってしまうのだ。

 息を荒げながらティッシュを取り出し床に落ちた自分の精液を拭う。しかし、部屋に充満する自身の雄の、精液の臭いを嗅ぐだけでグライアントベアは興奮を覚え、射精したばかりのちんぽは鎌首をもたげ始めるのだった。

(……博士への報告に行くとしよう)

 ティッシュで自身の精液を拭い終わったグライアントベアはちんぽを勃起させたままリビングルームへと続く扉を開けた。最早このスウツを着ている間勃起を抑えることができないと知っているのだ。顔を少し上気させたままリビングルームに出ると、同じく勃起姿でうろつくパワードバーニーズと出くわした。

「お、おお。グライアントベアか、おはようさん」

「パワードバーニーズ……。う、うむ。おはよう」

 挨拶をする二人の間に気まずい雰囲気が流れる。流石のパワードバーニーズも、そういう“気”を見せないヒーローの勃起姿と毎朝出くわせば気まずさも生まれてくるものだろう。

 そして、グライアントベアには他にも気まずいと感じる理由があった。何故なら毎日見る淫夢の中には高頻度でこのパワードバーニーズが現れるのだ。横幅の大きいムチムチな身体。突き出た腹の下で水平に持ち上がる太々しいちんぽ。自然とそれらに目が行き、それをエロいと考えてしまう自分にグライアントベアは気付いていた。

「はあ、しかしどうにかならねえもんか。このスウツの効力が優れているとは言え……射精の度に博士に申告するのは気が滅入るぞ」

 パワードバーニーズはボリボリと頭を掻きながら文句あり気に呟いた。

 それもこの性欲の強いスケベ親父の事だ。きっと毎朝──二回以上は射精しなければムラムラが解消されることはないだろう。その度に博士に射精宣言をしなければならないとなれば、如何にデリカシー0のスケベ親父と言えど文句の一つや二つ出てくるという物だろう。

「それには俺も同感だ。もう少し別の解決方法があればいいんだが……」

「お、おはようございます」

 グライアントベアが顎に手を当て唸っていると、今度はブーストウルフが姿を現した。真面目で性欲など感じさせないブーストウルフだったが、少し恥ずかしそうに勃起を見せつけながらこちらに歩み寄ってくる。二人が挨拶を返すとブーストウルフが口を開いた。

「ゼンタイスウツ。周りからは相当評判が良いみたいですね」

「……そうだな。データで見ると活動効率が二倍以上に膨れ上がっているらしい」

「二倍ですか!? それは凄いですね」

 驚くブーストウルフに対してグライアントベアが言葉を続ける。

「あの堅物司令も感心して、最新機能は俺達テスター達で試しながら、データが取れているバージョンのゼンタイスウツは全ヒーローに着用を義務付けると言っていたよ」

「そこまで企画が進んでいるんですね……」

 ブーストウルフはそう言うと、考え込むようにして口を閉ざした。

「どうした?」

 グライアントベアが問いかけると、少し悩んだようにしてからブーストウルフは言い辛そうにして口を開いた。

「その……最近新しい悩みができたんですが」

「悩み?」

「……気の所為ではないと思うんですが、このゼンタイスウツの着用を始めてから食欲も増えていませんか? 体力回復効果の副作用なのかもしれないですが、最近自分が、その、太ってきているのを自覚しているんです」

 ブーストウルフの身体を見ると、確かに記憶よりも太っている気がする。筋骨隆々でスレンダーなイメージがあったはずだが、腕や胸、腹や太腿が一回り大きくなっており、グライアントベアに近い固太りの体型になってきている。

「それは……確かにそうかもしれんな」

 グライアントベアは自身の腹を見つめる。上から見ると、腹が邪魔なせいで自分の勃起ちんぽがほとんど先端しか見えない。以前はここまで腹が大きくなかったはずだ。腹だけでなく身体全体が肉付き、パワードバーニーズのような体型になってしまっている。

 そして、その当のパワードバーニーズ本人は更に横幅が大きくなっていた。廻しを着ければ相撲取りと見間違える程の身体つきをしている。

「身体もそうだが、竿も少しずつ大きくなってきてねえか? 毎朝シコってるが段々指が回らなくなってきてんだ」

 グライアントベアはすぐ下ネタに走るパワードバーニーズを窘めようとするが、勃起した男が三人で話している現状を見れば今更だろうと止めた。

「恥ずかしいですが、自分もそう思います」

「だろう? それと明らかに性欲も前より強くなっちまった。昨日の夜だってシコったのに、今朝は二回だぞ二回! スウツを着始めたときはワシもまだまだ元気だなと喜んでたが、流石に元気すぎるのは困っちまう」

「……それには俺も同意だ。射精がしたければ都度博士に許可を申請せねばならんしな」

「それで射精しても朝勃ちが収まる訳じゃねえんだからなあ……」

 そう言ってため息を吐くパワードバーニーズの太チンがピクピクと上下に振れる。この通り今もビンビンだとアピールしたいのだろうが、同性の男が勃起したちんぽを揺らす様は見苦しいことこの上ない──この上ないはずだったのだが、グライアントベアとブーストウルフは妙にその太竿に見入ってしまう。

 結局、その後もしばらくの間シモの話が入った雑談は続いた。しかし、これ以上は止めようと制するものはいない。寧ろ興奮が入り交じる様子で、互いのゼンタイ勃起姿を見ながら話に熱が入っていく。後半になるとパワードバーニーズが特に分かりやすく鼻息を荒げながら、ちんぽをピクピクと震わせ品定めをするようにグライアントベア、そしてブーストウルフの身体を見つめているのだった。



*****



 テスター開始から三週間が経った。ゼンタイスウツの優秀さはデータが実証している為、ヒーロー本部にいるヒーローは全員ゼンタイスウツ──テスター達の着ている最新バージョンより1つ前のバージョンの着用が義務付けられることになった。

「司令、本日の任務の報告であります♡」

 テスターのグライアントベア達も、モニタリングルーム以外でゼンタイスウツを着用する事が常になっていた。任務から帰還したグライアントベアは黒ゼンタイのまま敬礼で報告を行っている──のだが。

「──報告は以上であります!」

 少し上擦った声でそう締めくくるグライアントベアの股座には、黒タイツに覆われた勃起ちんぽが雄々しく反り勃っていた。

 羞恥で顔を赤らめながらも司令──口髭を生やした強面の虎獣人の返事を待つ。グライアントベアより鋭い三白眼でこちらを見つめ返す司令は、口を少し開けそこからドスの効いた低い声を放った。

「ご苦労。下がっていい──が、グライアントベア」

「は、はい♡」

「スウツの効果で元気なのかどうかは知らんが……その股座から真っ直ぐ伸びるモノはどうにかならないのか? 見苦しいにも程があるぞ」

「ッ♡ 申し訳ありませんッ♡ もう一度博士に相談してみます♡」

「頼んだぞ」

 はあ、と溜息を吐く司令に、その苦情も当然だとグライアントベアは申し訳ない気持ちになる。しかし、このスウツを着ていると興奮して仕方がないのだ。

 スウツを着ている雄の身体を見るだけで、スウツが密着し擦れる感触だけで、グライアントベアの興奮は高まり股間に血液が集中してしまう。

「……失礼します♡」

 息を荒げながら司令室を出るグライアントベア。一歩進むために大きくなった胸と腹、そして勃起ちんぽがゆっさゆっさと揺れる。

(司令に釘を刺されるのも当然の事だ……♡ 俺も、これ以上こんな醜態を晒したくはない♡)

 早く博士の元へ行かねばと足を早めようとすると、ヒーロー端末がけたたましく鳴り始めた。

「これは……!」

 ヴィランが出現した時専用のアラートだ。そして、そのエリアにグライアントベアが近い事もヒーロー端末が示している。

「すぐに駆けつけなければ……ッ!!」

 このゼンタイスウツを着て出動する訳にはいかない。首元のタイツを摘み急いで脱いでいく。

「……ッ♡」

 しかし、身体にぴっちりと張り付いたタイツが剥がされていくような感覚にすら、グライアントベアは快楽を感じてしまう。腕、胸、腹。タイツが剥がれ肌が空気に触れる度に、グライアントベアはゾクゾクと身体を震わせて快感に耐えた。

「は、早く行かなければ……♡♡」

 腰まで脱げたタイツを力強く掴み、ゆっくりと下に引き下げていく。ちんぽの根本が露出し、ペリペリと音を立てて竿の半分が、亀頭の先端が見える。そして。

「ぐほッ♡ お゛ッ♡ ~~~~ッ♡♡♡」

 竿と玉袋全てが空気に触れた瞬間、タイツの脱げる反動でちんぽがブルンッ♡ と大きく揺れる。瞬間、射精管理下から脱したグライアントベアのちんぽは、びゅるッ♡ びゅるるるるッ♡♡ びゅるッ♡ と、情けなくタイツを脱ぐ快感だけで射精してしまったのだ。

「お゛ッ♡ イ゛っでッ♡♡ イ゛っでるう゛ッ♡♡」

 アラートが鳴っているというのに、早くヒーローとして駆けつけなければならないというのに、快楽で脳が一杯になり身動きをとることができない。ガニ股で膝上までタイツを下ろす間抜けな格好のまま、おほ顔で玉袋に詰まった精液をびゅ~ッ♡ びゅ~ッ♡ と吐き出し続ける。結局、長い射精が終わるまでグライアントベアはその場を動くことができず、ただ快楽に身を任せることしかできないのであった。



*****



 テスター開始から一ヶ月。

 ヒーロー達の活動効率は今も上昇し続け、それに伴いゼンタイスウツの機能も随時更新され続けていた。勃ってしまった乳首や勃起のシルエットがはっきりとわかりすぎだという苦情に対し、浮き上がった部分を揉めばゴム状に変形したスウツが乳首や勃起のシルエットを覆って隠せるようになった。窮屈で股間は以前よりももっこりと膨らみ錠前マークは目立ってしまうが、勃起ちんぽを見られるよりはマシだろうという博士の判断だ。

 また、勃起時に遭遇すると気まずいためゼンタイスウツと同じ素材のマスクも支給された。マズル以外首元まですっぽりと覆うマスクは、喉元に取り付けられた変声機によって自動で声も変換されるようになっている。変換される声はヒーロー本部の従業員の声が日によってランダムに割り当てられており、それも目の前のゼンタイスウツを来ている獣人が誰かわからないようにし気まずさを緩和させる為の物だった。

 そうすると、またもう一つ問題が浮上した。ヒーロー達の食欲増進による体型の統一化だ。ヒーロー達は皆下地に筋肉の付いた状態でブクブクと肥え太っていった為、皆同じ相撲取りのような体型になってしまったのだ。黒のマスクにゼンタイ姿、声も本人の物ではないとなれば目の前の黒ゼンタイ姿の獣人をどう呼べば良いのかわからない。その問題を改善する為、マスクを被ると頭部と腹部にランダムに割り振られた数字が浮かび上がる機能も追加されたのだった。

「……ッ♡」

 そして今日も任務を終えたグライアントベアは寝室へと戻っていた。すっかり肥え太ってしまった肉体は重量を感じさせる。小山のような両胸に大きく膨らんだ腹。どっしりと肉付いたデカケツは丸太のように野太い足にしっかりと支えられていた。

(……着る、か♡)

 グライアントベアの手に持っているのは数々のアップデートが施されたゼンタイスウツ。突き出た腹の下──土手肉の更にしたの雄竿は、ゼンタイスウツを着る期待で限界まで怒張し、腹肉を押し上げている。

(何も考えるな……♡ タイツを着るだけなんだぞ♡ ヒーロースウツと同じだ♡ やましい事など何もないのだ♡♡)

 頭の中で言い訳を重ねグライアントベアはタイツに足を通していく。伸縮力の高いゼンタイスウツは二回り以上太くなってしまった右足も易々と受け入れ包み込んでいく。

「お゛……ッ♡♡」

 キュウウ……ッ♡ というタイツが締め付ける感覚にグライアントベアは熱の籠もった息を吐いた。続けて左足を通し、腰までタイツを引き上げていくと勃起ちんぽからぴゅッ♡ ぴゅッ♡♡ と先走りが噴き出る。

「ほお゛ォ……♡♡ ッ♡♡」

 射精を耐えながら腹の上部分までタイツを上げ切ると、隙間なくタイツに覆われた勃起ちんぽがビグッ♡ ビグッ♡ と激しく震える。肥大化した玉袋には錠前マークが浮かび上がり、グライアントベアが再びゼンタイスウツの射精管理下に置かれたことを意味していた。

 快楽に耐えながら両腕を通し、首元までタイツを引き上げる。パチンッという音と共に首から下がタイツに覆われるとゾクゾクと背筋に快感が走った。

「ゼンタイスウツの休息効果がいかんのだ……ッ♡ これのせいで身体が気持ち良く……ッ♡♡ 決してタイツを着て興奮する変態になった訳ではないのだ……♡♡」

 スリスリとタイツ越しに胸を、腹を撫でながら目の前の鏡を見る。相撲取りのような下半身はすっかり漆黒に覆われ、そのムチムチとした肉厚なシルエットを浮かび上がらせていた。

 タイツに覆われた己の姿を見て、グライアントベアのちんぽはみるみる内に硬さを増していく。大きくなったタマを左手で支えながら同じく大きくなった竿を扱くと「オほお゛ォ……ッ♡♡」という汚らしい喘ぎ声が漏れる。

「だ、駄目だ♡ 我慢、ガマン゛ん……♡♡ 毎日毎日オナニーして……♡ 俺も良い歳なんだぞ♡ 自制という物を覚えなければ……ッ♡♡」

 手の中でデカマラがドクンッ♡ ドクンッ♡ と脈打つのを感じながら、自分に言い聞かせるようにしてグライアントベアはベッドに横になった。そして息を荒げながらも、ビクンッ♡ ビクンッ♡ と震えるちんぽの事をなるべく気にしないようにする。

 そして、グライアントベアは今日もパワードバーニーズと淫らに絡み合う夢を見るのだった。


*****


「フッ♡ フッ♡」

 目の覚めたグライアントベアは珍しく射精宣言で射精を行うことなく部屋を出た。淫らに変わっていく身体に対して、自分はタイツを着るだけで興奮する変態ではないというささやかな抵抗なのだろう。

「ぐ、グライアントベアさん……♡」

「……! ブーストウルフか♡ おはよう。どうしたんだ?」

 顔を紅潮させながらリビングルームへ出たグライアントベアに対してブーストウルフが話しかけた。ブーストウルフも同様、息を荒げながら大きくなったちんぽを勃起させ腹肉を押し上げている。

「ゼンタイスウツの件なんですが……やはりこのままでは良くない気がします。確かに……ふう……♡ 我々ヒーロー達の功績は良くなっていますが、ヒーロー本部内の風紀はかなり乱れてきているように感じます♡♡ グライアントベアさんも私もこんな勃起して……♡ それに最近少しおかしいんです♡ 今まではそんな事なかったのに、スウツを着た太った自分の身体を見るだけで……グライアントベアさんの身体を見るだけで、私は……♡」

「お~! ブーストウルフにグライアントベアじゃねえか♡ おはようさん♡」

「んお゛おッ♡♡」

「グオォッ!?♡♡」

 二人の間に割って入ってきたのはゼンタイスウツに身を包んだパワードバーニーズであった。ニヤニヤと好色な笑みを浮かべながらグライアントベアとブーストウルフ、両方の尻を鷲掴みにする。

「何二人でコソコソ話してんだ♡ ワシも入れてくれや♡」

 厭らしいセクハラ親父の手付きで豊満な二人の尻を揉みしだきながら、その勃起ちんぽを二人の間に突き出した。パワードバーニーズの野太いちんぽは更にサイズアップしており、その太さは子供の腕並にありそうだ。向かい合わせになって勃起するブーストウルフとグライアントベアの間に割って入るビンビンのちんぽを見て、ブーストウルフとグライアントベアはゴクリと生唾を飲み込んでしまう。

「う゛……ッ♡♡ 最近、ヒーロー本部内の風紀が乱れて、私はそれが良くないとぉ……ッ♡♡」

「ほぉう?♡ 風紀ねえ……それは例えばどんな風にだ?♡」

 パワードバーニーズがブーストウルフに顔を寄せ、耳元で囁きかけるように問いかける。雄と貫禄を感じさせるパワードバーニーズの誘うような声色に、ブーストウルフは身を捩りながら口を開く。

「そ、それは……ッ♡♡」

「それは?」

 黒タイツに覆われたパワードバーニーズの太指がくねくねと動きながらブーストウルフの尻を這う。尻穴の谷間に挟んだかと思えば、次は太腿。太腿の内側から外側に向けてねっとりと撫でながら移動させると、今度は腹に向かって移動していく。

「ぐ……ッ♡ パワードバーニーズッ♡ それ以上はやめろっ♡」

 己の身体を這うパワードバーニーズの手を、グライアントベアは何とか振り払った。

「何だよ、つれねえな♡」

 そう言って文句あり気にグライアントベアを見たパワードバーニーズは、諦めたのかブーストウルフに視線を移す。

「ブーストウルフ、お前さんはワシに付き合ってくれるよな?♡」

「だ、駄目ですッ♡ 市民達の模範にもなるべき正義のヒーローが、こんな淫らな事……ッ♡♡」

「ほほう、お前さんもグライアントベアに負けず劣らず真面目だな♡ そうかそうか♡ ならグライアントベアみてえにワシの手を振り払ってくれや♡ そうしたら止めてやるからよ♡♡」

 パワードバーニーズは舌なめずりをすると、ブーストウルフの後ろへ回り込む。そして左手でブーストウルフの乳首を摘みながら、右手をすっかり肥え丸みを帯びてしまった腹へと回し、円を描くように撫で回し始めた。

「は、あ゛……ッ♡」

「何だ? 全然抵抗してねえじゃねえか♡ ワシにこうやって好き勝手されて悦んでるんだろ?♡ 正直になれよ♡ な?♡」

 勃起したちんぽをスリ♡ スリ♡ と擦り付けながらブーストウルフの耳元で囁くと、わかりやすい程身体を震わせて狼獣人のヒーローは反応する。ブーストウルフの意識のほとんどが自分の体を這う手、快楽へと誘う低く渋い声、そして尻に押し付けられる硬くなった雄の象徴にとられてしまう。

「あ゛……ッ♡ ぁ……♡」

 最早ブーストウルフに残った理性は風前の灯だ。口を半開きにしパワードバーニーズにすっかりなすがままにされてしまっている。

 後輩が同期に襲われ快楽に堕ちようとしている最中、グライアントベア鼻息を荒げながらその様子を見守っていた。

(お、俺は何をしている♡ 早くブーストウルフを助けてやらねばならんというのに……♡)

 確かにグライアントベアはパワードバーニーズの誘いを断ることはできた。次は先輩ヒーローとして助けの手を差し伸べるべきだというのに、グライアントベアはその淫靡な光景に見入ってしまって止めに入ることができない。

 それどころか、あの間に割って入れば一度は拒絶できたパワードバーニーズの厭らしい手つきに籠絡させられてしまいそうだ。

「正直になれブーストウルフ♡ それとも、顔を見られて恥ずかしいのか? 世話のかかる後輩だな♡♡」

 そう言ってパワードバーニーズが取り出したのは新たに支給されたゼンタイスウツのマスクだった。

「ならこのマスクを着けりゃいいだけだ♡」

 パワードバーニーズはブーストウルフを抱きしめるようにしながら、両手に掴んだマスクをブーストウルフの頭上に持ってくる。

「これを着ければ俺とグライアントベア以外には誰もお前がブーストウルフだとわからねえ♡ ……心配するな♡♡ お前さんが全身タイツを着たままワシに身体を触られて興奮する変態だとわかっても、ワシは受け入れてやるからな♡♡」

「あ……ッ♡」

 マスクがブーストウルフの頭を覆い始める。ググ……♡ とマスクを引き下げるパワードバーニーズの太腕に力が入り、ブーストウルフの精悍な狼獣人の顔付きが漆黒に染め上げられていく。

「わ、私は……ッ♡」

 ブーストウルフとグライアントベアの目が合った。ブーストウルフの瞳は助けを求めているようで──その内側には快楽に溺れる淫靡な光が宿っていた。そんな後輩の瞳に射抜かれたグライアントベアはタイツに覆われたちんぽを勃起させることしかできない。

「お゛……ッ♡」

 ギュウウ……ッ♡ とマスクが力強く引き下げられ、狼獣人特有の細長いマズルのシルエットが浮かび上がる。しかし顎下にたっぷりと付いた肉、すっかり相撲体型へと変貌したその肉体を見て、マスクを被ったこの狼獣人がブーストウルフだとわかる者はいないだろう。

「さあ、お前はどうしてぇんだ?♡」

 パワードバーニーズのゴツゴツとした手がブーストウルフの身体を這う。胸から腹にかけて、腹から股ぐらへと。ゆっくりと撫で下ろし、タイツと共にブーストウルフの肌に快楽を馴染ませていく。耳元で囁かれる雄を感じさせる低い声に、ブーストウルフのちんぽはビクンッ♡ と大きく跳ねた。

「お゛ぉ……ッ♡ 射精……ッ♡」

「あ゛ん?♡」

 吐息混じりのパワードバーニーズの声に、ブーストウルフはもう耐えられないといった様子で口を大きく開く。

 パワードバーニーズが脈打つちんぽを掴み優しく扱き始めると、ブーストウルフは堪らず声を荒げた。

「射精ッ♡ 射精したいですッ♡ ゼンタイ着ながら……ッ♡ ゼンタイ着たパワードバーニーズさんにエロい手付きで身体触られながら射精したいッ♡ 射精許可をお願いしますッ♡♡」

 ニヤリ、とパワードバーニーズが厭らしい笑みを浮かべる。ブーストウルフの肩に顎を乗せ、後輩が性欲に屈した顔を獰猛な雄の目付きで見やりながら口を開く。

「じゃあ今すぐイッちまえ、な?♡」

「……ハッ♡ ヒーローブーストウルフッ♡♡ ただいまより射精致しますぅッ♡♡」

 シコシコシコ♡ と優しく扱かれていたブーストウルフのちんぽ──その亀頭がぷっくりと膨れ上がる。施錠マークが解錠されると同時に玉袋がキュウ♡ と縮こまって持ち上がり、射精の準備を開始する。そして。

「イグッ♡ イギますッ♡ イグッ♡♡ イ゛ッ!!♡ ~~~~ッ!!♡♡♡」

 びゅッ♡ びゅるるるるるッ♡♡ びゅッ♡♡ びゅ~~~~ッッ♡♡ と。ブーストウルフのちんぽから大量の精液が噴き出した。

「〜〜〜ッ♡ ッ♡」

「ぐふふ♡」

 射精を続け脈打つブーストウルフのちんぽを休む間も与えずパワードバーニーズは扱き続ける。空いた片手では乳首弄りを続け、太い指がタイツの突起をギュウウ♡ とつまみ上げるとブーストウルフは背を仰け反らせ射精の勢いを強めた。

「ほお゛ぉ〜〜……ッ♡♡ ッ♡」

 ブーストウルフの射精は中々止まらず、パワードバーニーズの手の動きに合わせて、搾り取られているかのようにびゅ〜ッ♡ びゅ〜ッ♡ と精液を放ち続ける。勢い良く放たれた精液はグライアントベアにまで飛び、その太い足を白く汚していった。

「お゛……ほ……♡♡」

「お〜お〜♡ 沢山出したなぁ♡」

 ブーストウルフの射精が止まり、全体重がパワードバーニーズに預けられる。

「だがまだ出し足りねえだろ♡ んん?♡」

「は、ひ……ッ♡」

 ちんぽから手を離され、今度は両乳首を弄られながらそう耳元で囁かれてしまえば快楽に堕ちたブーストウルフは身体を震わせながらコクコクと頷くしかない。

「続きは寝室でするとしようじゃねえか♡ たあっぷり、ワシが可愛がってやるからな♡」

 パワードバーニーズは両腕の筋肉を膨れ上がらせると、肥満体のブーストウルフの身体を軽々と持ち上げた。所謂お姫様抱っこを行い、自室へ向かってのっしのっしと歩いていく。

「グライアントベア、お前も考え直したらワシの所に来いよ♡」

「……ッ♡ 誰が行くか……ッ♡♡」

 振り返ってそう言うパワードバーニーズに対し、グライアントベアは興奮で息を荒げながらなんとかそう返した。

(このままではいかん……♡ こうなったら博士に直談判だ♡)

 そう決意したグライアントベアはちんぽをブルンブルンと揺らしながら博士の研究室へと向かうのだった。


*****


「お〜、よく来たのう。どうじゃ、ゼンタイスウツの調子は」

「博士……! どうも何もない。確かに効力は素晴らしいが、副作用に問題があるとしか思えん!」

「副作用?」

 とぼけた様な顔をする博士にグライアントベアの怒りが募る。ゼンタイスウツの開発を手掛けている責任者なのだ。現状に気づいていないはずがない。

「ゼンタイスウツを着た者達の体型変化、そして性欲の増加だ! 平和の象徴であり市民に正しさとは何か示すヒーローが、このように堕落している様を見せていいはずがない!」

「ふむ」

 グライアントベアは必死に抗議するが、博士はまともに取り合う様子を見せず、顎を撫でながらグライアントベアに近づいていく。

「確かに、目先の快楽に抗いきれない俺達ヒーローにも問題があるかもしれない……。しかしこれはあまりにもオ゛ぉッ♡♡!?」

 あまりにも博士の行った自然な動きにグライアントベアは反応することができなかった。博士の手はグライアントベアの両胸に浮かび上がる二つの突起摘み、そのままつねり上げたのだ。

 不意に乳首を襲う快感に、グライアントベアは言葉の途中で情けない喘ぎ声を上げてしまう。

「ぐ、ほオ゛ォ……ッ♡♡」

「別に問題があるとは思えんがのう……。活動効率は上がっておるし、お主が問題があると言っているヒーロー達も皆以前より幸せそうじゃぞ? 平和の為に活動し続けるヒーロー達には娯楽が無さすぎるからの。……こうして羽目を外す時間も必要なんじゃないかのう♡」

 クリクリと手慣れた手つきで乳首を弄ばれ、グライアントベアの意識は全て博士の厭らしい手付き、その持ち主の声に持っていかれてしまう。反論がないのを確認した博士は、グライアントベアの乳首を左手で弄りながら、今度は右手をそのデカ尻へと伸ばした。

「ぬ゛ぉお゛ッ!?♡」

「むほほ♡ すっかりケツも大きくなってしまったのう♡ むっちりと肉付いて弾力もある♡ なんと揉みがいのある尻じゃ♡」

 博士の遠慮のない手付きと尻揉みに、グライアントベアは腰砕けになってしまう。

「博士……ッ♡♡ やめッ♡ ん゛お゛ぉッ♡♡」

「そんなドスケベな身体になっておいてよく言うわい♡ ほれ、見てみろお主の身体を♡ 大きな胸にまんまると膨らんだ腹。股ぐらにぶら下がるパンパンの玉袋は今にも射精したいと儂にアピールしとるぞ?♡」

 乳首の次は胸を、腹を、金玉を揉まれながら身体の向きを変えられる。博士になすがままグライアントベアは正面を見ると、そこにはグライアントベアの全身を映す大きな姿見があった。そこに写っている男にかつての凛々しいグライアントベアの面影はない。丸々と肥え太った身体を黒の全身タイツで覆い、同じ男に身体を触られて勃起する変態がいるだけだ。

「ちんぽも興奮でビンビンではないか、この淫乱熊め♡ お~お~♡ 大きすぎて片手じゃ包みきれんわい♡」

「お゛ッ♡ お゛ッ♡ お゛ッ♡」

 尻を揉まれながらその太筒を扱かれば、口をおの字に開けて喘ぐことしかできない。この丸々と肉付いた身体も、大きく膨れ上がった玉袋も、太くなったちんぽも全てゼンタイスウツのせいなのだと抗議する余裕はグライアントベアには残されていなかった。

「気持ちいいじゃろう?♡ 儂がもっと気持ちよくなる方法を教えてやろう♡」

 パワードバーニーズがブーストウルフにしていたのと同じように、博士がグライアントベアの耳元で囁く。

「手を頭の後ろに回してガニ股になるんじゃ♡ 自分を変態だと認めお主の全てを晒け出せば、もっと素晴らしい快楽を味わえるぞ?♡♡」

「お゛ぉお゛……♡ お、俺は……♡♡」

 博士の手コキに合わせ腰がヘコヘコと前後に揺れる。グライアントベアの中に微かに残ったヒーローとしての、分別のある大人の雄としての理性がこれ以上は行けないと警笛を鳴らす。しかし、現在進行系で精液をドクドクと生産し重たくぶら下がる金玉が。博士に扱かれながら先走りを飛ばし射精したいと脈打つちんぽがグライアントベアの理性を溶かしていく。

 ググ……♡ とグライアントベアの両足が左右に開き、ガニ股になっていく。腰を情けなく前後に動かしながら、抵抗しようと博士の腕に伸びていた両手はゆっくりと上がっていき、頭の後ろに回される。

「いい子じゃのう♡♡ そうじゃ♡ お主は黒ゼンタイを着ながら勃起している姿を儂に見られ、触られて興奮する変態なんじゃ♡♡」

「俺は、変態……♡♡」

 変態と言葉にするとグライアントベアの心臓がドクンッ♡♡ と高鳴る。理性を捨て己を変態の雄だと認めると、鎖から解放されたかのように身体が軽くなる。鼻息が荒くなり、ヘコヘコと腰を振るスピードが早くなっていく。

「ぐお゛ぉッッ♡」

 グライアントベアは尻の谷間に押し当てられる硬く熱いモノの感触に身を捩った。博士が勃起したちんぽをグリグリと押し当てているのだ。今すぐそれを挿入れられたいと、博士から与えられる快楽に全身を支配されながら射精したいとグライアントベアの思考が桃色の変態ホモの思考に染まっていく。

 グライアントベアと博士の呼吸、タイツ同士が擦れ合う布擦れの音が研究室に響く。二人の体温が上昇し、研究室に熱気が、雄の臭いが立ち籠め始める。互いの身体から発される熱気と雄の臭いにグライアントベアの興奮がどんどん高まっていく。

「さあ、どうしたいんじゃ?♡ グライアントベア♡ 正直に言えば儂がその望みを叶えてやろう♡♡」

「お゛ぉお゛……♡ 俺は……ッ♡」

 グライアントベアは完全に快楽に屈したように見えていた。しかし培ってきたヒーローの理性がグライアントベアをあと一歩の所で踏み止めていた。これ以上はいけない。ヒーローは快楽に屈し堕落してはならないと。

「むふ♡」

「ほお゛ぉお……ッ♡♡」

 しかしそれを悟った博士が追い打ちをかける。ほとんど挿入するかのように腰を突き出してちんぽを押し付けながら、ギュウウ……ッ♡♡ とグライアントベアの乳首をつねり上げたのだ。

 激しい快楽、そして尻穴に押し付けられ絶大な存在感を放つ雄竿への魅力に、グライアントベアの微かに残った理性は吹き飛んでしまった。

 視界が白く明滅し、残った雄の本能に導かれるままグライアントベアは息絶え絶えに口を開く。

「……射精ッ♡ 射精したいッ♡ 博士ッ♡ お願いしますッ♡ どうか俺に射精許可を……ッ♡♡」

「それだけでいいのか? グライアントベア♡」

 博士がグリグリとちんぽを押し付ける。

「……ッ♡♡ ちんぽッ♡ ちんぽも欲しいですッ♡ 博士のちんぽを、俺のッ♡ 俺の尻穴にください……ッ♡♡」

「よく言えたのう♡ ……まずはちんぽの前に射精許可をやろう♡ その後儂がたんまりとお主のマンコを掘ってやるからの♡」

「~~~ッ♡ あ、ありがとうございますッ♡♡ ヒーローグライアントベア♡ 只今より自分を変態だと認め、ガニ股で射精致しますッ♡♡ 射精許可をいただきありがとうございまずう゛ッ♡♡ イグッ♡ イグイグイグッッ♡♡」

 グライアントベアの玉袋に浮かび上がった錠前マークが解錠された物へと変化する。瞬間、グライアントベアは玉袋の中にぱんぱんに詰まった精液が凄まじい勢いで遡り、ちんぽの方へと押し出される感覚を味わった。

「イグッ♡ イ゛ッぢまう゛ぅッ♡♡ イ゛ッ♡♡ ッ♡♡ ~~~~~~~~~~ッッ♡♡♡」

 びゅるるるるるるるッ♡♡♡ びゅるるるるッ♡♡♡ びゅ~~~~ッ♡♡♡ びゅッ♡ びゅ~~~ッッ♡♡♡

 グライアントベアのぷっくりと膨れ上がった亀頭の先端──鈴口から大量の精液が放出された。博士の掌に包まれながらドクンッ♡ ドクンッ♡ ドクンッ♡ と脈打ち、かつてない量の精液を断続的に噴き出し続ける。グライアントベアは両足を、全身を震わせながらこれまでの人生において最も気持ちいい射精の快楽に酔いしれていた。

「お゛ぉお゛ッ♡♡ お゛ッ♡♡」

 乳首をコリコリとこねくり回されながら、ちんぽをシコシコと扱かれながらグライアントベアは射精を続ける。最早博士の厭らしい手つきに抗う術はない。博士のなすがまま、玉袋からせり上がる精液を鈴口から放出していく。

「~~~~……ッ♡♡」

 びゅッ♡ びゅるるッ♡ びゅッ♡ と精液が噴き出し続け、正面に取り付けられた鏡を、鏡に映し出されるグライアントベアの姿を白く汚していく。

 そしてとうとう、グライアントベアの長い射精が終わった。

「さて、儂のちんぽを欲しいと言っておったのう?♡」

「うお゛ぉ……ッ♡」

 ガニ股のまま放心するグライアントベアの顔に漆黒のマスクが被せられる。鏡に映るのは辛うじて熊獣人だとわかる巨漢。以前のグライアントベアを知っている者は、この全身タイツの変態をグライアントベアだと言っても信じないだろう。

「ならそこに四つん這いになって尻を広げて儂に見せるんじゃ♡ ……いいな?♡」

「……ッ♡ はひ、お願いします……♡」

 息絶え絶えになりながら、グライアントベアは博士の命令にそう答える。

 ベテランヒーローグライアントベアが白熊博士に、ゼンタイスウツの快楽に完全に屈服した瞬間であった。


*****


 テスター開始から40日が経った。ゼンタイスウツの着用は完全にヒーロー本部内に浸透し、ヒーロー本部内で見かける獣人は皆頭から足の先まで黒のゼンタイ姿で見かけることがほとんどになっていた。通路で職員とすれ違う際、ゼンタイスウツに全身を覆われているせいで中身が誰かも分からない相手に対し、当然のように尻や腹、ちんぽを揉むセクハラ行為も日常になってしまっている。

 ヒーロー本部内に既に風紀など存在していない。皆己の肉欲を満たすのが最優先の変態ホモ達へと変貌してしまっていた。


『おはようヒーローの諸君』

 ヒーロー本部内の様子が変貌して数日後の朝、グライアントベアが目を覚ますとスピーカーから博士の声が鳴り響いた。

『いつもご苦労。お主達のお陰で十分なデータが揃ったわい。そしてまた、お主達から取れたデータと儂の技術力を結集したゼンタイスウツの新作が完成した』

 部屋の中央を見ると、そこに配置されたテーブルにはスーツケースが置かれている。

『この新しいゼンタイスウツは今までよりも遥かに素晴らしい効力を持っておる。じゃが、機能としては今までのゼンタイスウツで十分じゃからな。これは強制ではない。──しかしじゃ、もし今までより強い快感を味わいたい……気持ち良くなる方法を知りたいならこの新たなゼンタイスウツを着て研究室に集まることじゃ。いいな? それでは儂は待ってるからのう♡』

 と、放送はそこで終わった。博士の放送を聞いたグライアントベアは目の前に置かれていたケースを開ける。中に入っていたのは今までの物と違いどぎついピンク色のゼンタイスウツだった。マスクも被るとマズル部分に豚鼻が付くようになっており、その色も含め以前よりも更に悪趣味な物へとデザインが変更されていた。

 この悪趣味なデザインに加え、博士はこれを着るのは強制ではないと言っていた。以前までの、普通の黒のゼンタイスウツですら抵抗感を覚えていたグライアントベアなら、この悪趣味なピンクゼンタイを着るなどという選択をすることはないだろう。しかし。

「ふう゛……ッ♡」

 既にグライアントベアは黒の旧ゼンタイスウツを脱ぎ去り、新たなピンクゼンタイに手を掛けていた。博士に可愛がられた尻穴を疼かせながら、ちんぽをビンビンに勃たせている。

「フッ♡ フッ♡ ……ッ♡」

 鈴口からトロ……♡ と先走りが垂れる。グライアントベアは、今まで見たことのないような厭らしい──スケベな雄の笑みを浮かべていた。右足を持ち上げると、ピンクの全身タイツに通していく。右足の次は左足をタイツに通し、その雄臭く逞しい身体に不釣り合いな桃色に染めていく。

「お゛ぉ……ッ♡♡ たまらん゛ん……ッ♡」

 ピッチリとピンクゼンタイが被毛を抑えつけ肌に張り付く感覚にグライアントベアは身体を震わせて悶える。ピンクゼンタイに覆われたちんぽは痛い程に勃起し、同じくピンクゼンタイに覆われた腹を押し上げる。

「フゴッ♡ お゛……ッ♡ 着てしまった♡ こんな悪趣味なゼンタイを……♡♡」

 鏡を見ると、豚のデザインが取り込まれたピンクのゼンタイに身を包んだ──しっかりと相撲体型になってしまった己の姿が映り込んだ。それを見たグライアントベアはこんなにも太ってしまった己を戒めるでもなく、恥ずかしがるのでもなく──恍惚な笑みを浮かべながら舌なめずりを行った。

「ヌオ゛ぉ……ッ♡♡ もう戻れんッ♡♡ 俺はこんな悪趣味なゼンタイを着て興奮する変態になってしまったのだ……ッ♡♡」

 仕上げに手にもったのは豚鼻の付いたピンクのマスク。それを躊躇いなく頭の上に持ってくると、ググ……♡ と力強く引き下げた。

「フゴォ……ッ♡」

 マスクの豚鼻部分がマズルに張り付く感覚に間抜けな喘ぎ声を漏らす。マスクの額と腹部には白色の1の数字が浮かび上がった。マスクを着けた者から順番に割り振られるその数字は、ヒーロー本部の中でグライアントベアが最も早くゼンタイスウツの新たな快楽への期待に屈し、この変態的な姿へと堕ちてしまったことを表していた。

「おお゛……ッ♡♡ たまらんぞぉ……ッ♡♡ ちんぽスリスリ止まらんん゛♡♡ 」

 鏡に写った変態的な己の姿を見ながら変わってしまったことを認めると更に興奮が高まっていく。マスクの豚鼻部分に覆われた鼻をフガフガと鳴らしながらちんぽを擦ると、大量の先走りが溢れてくる。

「だ、だが駄目だ♡♡ 早く博士の研究室に行かねば……ッ♡♡」

 先程の『今までより強い快感を味わいたいなら研究室に来ること』という博士の言葉を思い出す。すっかりゼンタイスウツの快楽に病みつきになってしまったグライアントベアは、雄の本能に導かれるまま研究室を目指すのだった。


*****


 研究所に集まると、既に何人かのヒーロー達がピンクゼンタイを着込んで列を作って待機していた。グライアントベアもそれに習い姿勢を正して列に加わると、次々と新たなピンクゼンタイヒーロー達が現れ整列していく。

 しばらくすると、狭くはないが決して広くもない研究室がピンクゼンタイヒーローで溢れかえってしまった。その人数はヒーロー本部職員が全員集まっているのではないかと疑うほどだ。

(これほどの雄獣人達が俺と同じゼンタイフェチの変態へと生まれ変わってしまったのか……♡)

 そう考えるととグライアントベアのちんぽはより硬くなりドクドクと脈打ってしまう。肥満体の雄獣人達が密集したせいで研究室内に熱気と雄臭が立ち込め始める。皆が熱気で少し汗をかき始めた時、スピーカーから博士の声が鳴り響いた。

『よく来たのう♡ ゼンタイヒーローの諸君♡ 気持ち良くなる方法と言ったが……そんなものは簡単じゃ』

 スピーカーの博士の声が言葉を続ける。

『同じゼンタイフェチ同士、肉欲に身を任せそのでっぷりと肥え太った身体を擦り合わせれば良いんじゃ♡ この研究室でそれを行うことを儂は許可してやろう♡ ……それでは、始めじゃ♡』

 一瞬の静寂。しかし次の瞬間、博士の号令を皮切りに整列していたヒーロー達が獰猛な雄の本性を剥き出しにして互いに襲いかかった。グライアントベアもちんぽの快楽に従い、近くにいた巨漢のピンクゼンタイヒーローと両手を繋ぎ身体を擦り合わせ始める。

「ふごお゛……ッ♡♡ たまらねえッ♡ ピンクゼンタイ最高だ♡♡ 今までのどんなセックスよりも気持ち良いッ♡♡」

「お゛ほッ♡♡ 同感だッ♡♡ 太った雄同士でゼンタイスリスリ♡♡ ちんぽスリスリたまらんッ♡♡」

 息を荒げながら少しでも身体の密着部分を増やそうと力強く身体を押し付け合う。スリスリと足を絡め合わせ、太腿を、ちんぽ同士を擦り合わせ快楽を享受していく。

「おい、舌出せ♡ ワシのべろちゅーをくれてやる♡」

 巨漢のピンクゼンタイヒーローに命じられるままグライアントベアは口を開き舌を出す──が、聞き覚えのあるピンクゼンタイヒーローの口調にグライアントベアは動きを止めた。

「お前、パワードバーニーズか?」

「あん゛? そういうお前はグライアントベアか♡」

 パワードバーニーズはニヤリと口元を歪めると、グライアントベア相手に躊躇うことなく口付けを行う。

「頭と腹の1の数字に……ちゅッ♡ 物欲しそうに口開けて舌出しやがって♡ お前の方がエロ親父じゃねえか♡ れろッ♡」

「ハッ♡ そ、そうだ♡ 俺はリラックスゼンタイの気持ち良さに屈してしまった♡ ぢゅッ♡ お前に負けず劣らずのスケベ親父なんだッ♡♡ はあ゛ッ♡」

 己を変態だと認め舌を求めてくるグライアントベアを見たパワードバーニーズはゾクゾクと身体を震わせると、グライアントベアの左手を握っていた右手を離し、今度は後頭部を掴むと力強く引き寄せた。

「よく認められたじゃねえか……♡ お前さんには一度断られちまったからなあ♡ その分たっぷり可愛がってやるよ♡」

「パワードバーニーズ♡ んぐッ♡ ぢゅッ♡ ~~~~ッッ♡♡」

 マスクの豚鼻同士を密着させながら、二人は親父臭いディープキスを行う。

 淫夢ではなく初めて現実となったパワードバーニーズとのキス。互いの呼吸が、唾液が交わり合い興奮が高まっていく。最初はされるがままだったグライアントベアも、ヘコヘコと腰を振りながら積極的に舌を伸ばして絡め合わせ始める。

「ちゅッ♡ ふッ♡」

「れろッ♡ ッ♡ ぢゅッ♡」

 互いの肉に挟まれたちんぽ同士が密着し、ドクンッ♡ ドクンッ♡ と脈打っているのがわかる。ゼンタイスウツの射精管理機能が無ければとうに射精してしまっていただろう。しかしまだその時ではないとちんぽ同士を擦り合わせながら、互いの舌を、唾液を求めあっていく。

 すると。

「お゛ッ♡ ちんぽッ♡ ちんぽすげぇッス♡♡」

「ヌお゛ォ……ッ♡ ゼンタイヒーローのデカ尻たまらんッ♡ ちんぽ締め付けられる……ッ♡♡」

 気が付くと周りは身体を擦り合わせるだけのプレイに留まらず、ゼンタイを着たままセックスを始める者達まで出てきていた。

 ピンクゼンタイの新しい機能なのだろう。尻穴の部分に穴が開くことで、皆タイツを着たまま性交に勤しむ事ができている。

「……何だ? パワードバーニーズ♡ 随分羨ましそうに周りを──ちんぽを挿入れられている側の者達を見ているではないか♡」

「あ、あ゛ぁ?♡」

 最初はされるがままだったグライアントベアが一転して挑発的な笑みを浮かべる。パワードバーニーズはその言葉を受けて、一瞬動揺するような素振りを見せた。

「お前さんのことをバリタチのスケベ親父だと思っていたが……どうやら俺の勘違いだったようだ♡ 本当はちんぽを挿入れられる側になってみたい……そうだろう?♡」

「てめぇ……♡ 何を言って……!?」

 すると、グライアントベアが両手に力を込めパワードバーニーズの身体を半回転させた。不意を突かれたパワードバーニーズはそのデカ尻をグライアントベアに向け無防備に晒す形になってしまう。

「う゛お゛……ッ♡♡」

「わかるか? パワードバーニーズ♡ 勃起した俺のちんぽがお前の尻穴を犯したいとドクドク脈打っているぞ?♡」

 グライアントベアはパワードバーニーズの両腕を掴んで身体の自由を奪いながら、その豊満な尻の谷間に勃起ちんぽを擦り付けた。タイツ同士が擦れ合う感覚。尻の谷間に熱く硬い雄の逸物が押し当てられる感覚にパワードバーニーズは身を捩り低い声を漏らす。

「お゛……♡ あぢぃ……♡」

「これが欲しいんだろ? ん?♡」

「……ッ♡ グライアントベア♡ てめぇッ♡ ワシは……ッ♡♡ ぐお゛ぉッ!?♡♡」

 パワードバーニーズは顔を後ろに向け睨めつけようとするが、すぐさまそれは情けないおほ顔へと変わる。グライアントベアがちんぽの先端をパワードバーニーズの尻穴の中へと埋めたのだ。

「ご、お゛……♡♡」

 パワードバーニーズがゾクゾクと身体を震わせている間も、グライアントベアのちんぽはズプ♡ ズププ♡ とパワードバーニーズの中へと侵入していく。

「どうしたパワードバーニーズ♡ そら、抵抗しないと入っていってしまうぞ?」

「はあ゛……ッ♡♡ ッ♡」

 ゆっくりと、しかし問答無用でグライアントベアのちんぽはパワードバーニーズの奥へと突き進んでいく。半分が尻穴の中に埋まり、次は三分の二、そして──。

「そら♡ 全部入ったぞ……っとぉッ♡♡」

「ぐお゛ォお゛オ゛ッッ♡♡」

 パチュンッ♡ という音と共にパワードバーニーズと尻臀とグライアントベアの股肉が密着する。己の秘部を穿つ熱を持ったグライアントベア剛直の感覚に、極上のオナホのようにちんぽに吸い付き締め付けるパワードバーニーズの尻穴の感覚にそれぞれ身体を震わせて快楽を享受する。

「やはりこれが欲しかったのではないか♡ 動くぞパワードバーニーズ♡ お゛ぉッ♡ 締まる……ッ♡」

「お゛ッッ♡♡ ふてえ゛ぇッ♡♡ お゛ぐッ♡♡ ウ゛ッ♡♡ 突かれぢまっでるう゛ッ♡♡」

 パン♡ パン♡ パン♡ と小気味良い音を鳴らしながらパワードバーニーズの尻に腰を打ち付ける。その度にグライアントベアは気持ち良さそうな吐息を漏らし、パワードバーニーズは顔を汁まみれにして汚しながら低い濁声を上げる。

 パワードバーニーズを雄として征服し暫く交尾を続けていると、グライアントベアの後ろに迫る人影があった。

「ぬお゛……ッ♡」

「お゛ォ……♡ 挿入れてえ……♡♡ ちんぽッ♡ ちんぽ挿入れて良いですか……ッ♡」

 そう言ってグライアントベアの尻にちんぽを押し付けたのは狼獣人の特徴が残るピンクゼンタイヒーローだ。額に腹に10の数字が浮かび上がっている彼は、すっかり変わり果てた姿になっているがブーストウルフなのだろうとグライアントベアは感じ取る事ができた。

 あの日見たブーストウルフの立派な逸物が、更に太くなり尻穴にスリスリと擦り付けられている。しかし、その大きさはあの白熊博士程ではない。

 必死に腰を擦り付けてくるブーストウルフに対し、グライアントベアは余裕を含んだ好色な笑みを浮かべた。

「いいだろう♡ 後輩のちんぽの面倒を見てやるのも俺達先輩ヒーローの努めだからな♡」

「ありがとうございますッ♡ お゛ぉ……ッ♡」

「ぐ、お゛……ッ♡」

 遠慮なく挿入される後輩ちんぽの熱に、グライアントベアは低い喘ぎ声を上げる。しかし、パワードバーニーズを責め立てる卑猥な腰付きを止めることはない。後ろをブーストウルフに掘られながらも、パワードバーニーズの前立腺を正確に当て掘りしていく。

「すげぇッ♡ 凄いですッ♡ ちんぽ締まる……ッ♡」

「ヌオ゛ぉ……ッ♡♡ たまらんッ♡」

「あ゛ッ♡ がッ♡♡ ッ♡ 〜〜〜〜ッ♡♡」

 研究室の中はサウナのように暑くなり、むさ苦しい雄臭で満たされている。

 むせ返るような雄臭と熱気の中、ゼンタイヒーロー達に限界が訪れ始める。それはグライアントベア、パワードバーニーズ、ブーストウルフも例外ではなかった。

「お゛ッ♡ 博士ッ♡ お願いしますッ♡ 射精ッ♡ 射精許可をッ♡♡」

 ピンクゼンタイ着用変態ホモ交尾を続けながら、グライアントベア、パワードバーニーズ、ブーストウルフが口々に射精許可を申請していく。そして、ピンクゼンタイの玉袋に浮かび上がった施錠マークが解錠された物へと変わる。そして。

「イグッ♡♡ イグぅッ♡♡ ヒーローパワードバーニーズッ♡♡ グライアントベアにちんぽ掘られてイぎまずぅッ♡♡♡」

「オ゛ォッ♡♡ ヒーローグライアントベアッ♡♡ ブーストウルフに掘られながら……ッ♡♡ パワードバーニーズのデカ尻をちんぽで突きながらでイ゛くぞぉッ♡♡」

「~~~ッ♡ ヒーローブーストウルフッ♡ グライアントベアさんの尻穴でイ゛きますッ♡♡ イ゛ッ♡ ~~~~ッッッ♡♡」

 びゅ~~~~~ッッ♡ びゅるるるるッ♡♡ びゅッ♡ びゅ~~~~~~ッッ♡♡♡

 三人のヒーローは、互いに挿入し、挿入されながら、その太いちんぽから大量の精液を放出した。

 ドクッ♡ ドクッ♡ ドクッ♡ とちんぽを脈打たせながら、パワードバーニーズの尻穴に種付けする雄としての征服感。尻穴の中に後輩ヒーローの精液を注がれる感覚。

 激しい快楽に身を委ねながら、グライアントベアの意識は薄れていった。



*****



 集会の日から──ピンクゼンタイの着用が浸透してから再び一ヶ月が経った。

「……変身解除」

 今日のヒーロー活動を終えたグライアントベアは本部に到着すると、そう言って即座に変身を解いた。光の粒子が霧散し現れたのはどぎつい豚モチーフにピンクゼンタイに全身を包んだグライアントベアの姿。もはやヒーロー本部のヒーロー達は変身を解いてからゼンタイに着替えるのではなく、常にゼンタイ姿でいることが普通になっていた。

「今日もお疲れ様です♡」

「ぬお゛ッ♡ うむ♡ お前もお疲れさん♡」

 今日の活動報告を行う為に司令室に向かう道中、すれ違ったピンクゼンタイ姿のヒーローに尻を揉まれたグライアントベアは、その中身が誰かもわからぬままちんぽを揉み返すことで挨拶を返した。既にヒーロー本部内に以前の常識は残っておらず、こうしてすれ違い様にセクハラ──それどころか身体を密着させてちんぽを擦り付けたり、そのまま性交に移行し盛り合う事が日常になってしまっていた。しかしまずは司令に活動報告をしなければと、グライアントベアは名残惜しげにセクハラをしてくるピンクゼンタイヒーローの手を剥がすと、そのまま司令室の方向へと進んでいった。

 しばらく歩き司令室の前に辿り着くと、グライアントベアは豚マスクを脱いでから扉を開けた。司令への報告はヒーロー活動の延長の為、中身がわかるようマスクを外して行うのだ。

「ハッ♡ 司令、失礼致しますッ♡」

「待っていたぞグライアントベア」

 中央の机に座っていた虎獣人の司令は、グライアントベアを見ると元の厳格な司令らしからぬ好色な笑みを浮かべた。そしてゆっくりと立ち上がると、いつものきっちりとした司令服──ではなく、他のゼンタイヒーロー達と同じピンクゼンタイに身を包んだ身体をグライアントベアに惜しげも無く晒したのだった。

 他のヒーロー達と同様相撲取りのように肉付いた腹を揺らしながら、ちんぽをビンビンに勃たせグライアントベアの元へ歩み寄っていく。そして目の前に立ち腹同士を密着させると、鼻息を荒くしながら口を開くのだった。

「さて、それでは今日の活動報告をしてもらおうか♡」

「ハッ♡ 今日は久方ぶりにヴィランが出現し街を襲いましたが、被害の少ない内に私が制圧しました♡」

「ほう、素晴らしいな♡」

 報告、と称しながら司令とグライアントベアはお互いに手を繋ぎ、腹を、ちんぽをタイツ越しにスリスリと擦り合わせ始めた。興奮が高まった二人はそのまま顔を近づけ、舌を絡め合わせたむさ苦しいホモべろちゅーを行い始める。

「ふッ♡ ちゅッ♡ 他には何かあるか?♡」

「ハッ♡ 特にありませんッ♡ れろッ♡ 以前に増して街の治安は良くなり、ヴィラン事件もかなり減りました♡」

「ふむ♡ 素晴らしい事だな♡ ぢゅうぅ〜ッ♡ れろッ♡ これも全てゼンタイスウツの効果の賜物か♡」

 かつてはゼンタイスウツに疑問を抱き苦言を呈していた司令も、今ではゼンタイのぴっちりスリスリ具合に病みつきになってしまっている。

「ハッ♡ 〜〜ッ♡ 司令のおっしゃる通りかと♡ ん゛ッ♡ はあ゛……♡」

 簡素な報告を終えたグライアントベアは、もう司令室に用はないというのに互いに盛り合い時間を潰していく。互いの玉袋はパンパンに張り詰め、タプタプと揺れながら今にも射精したいと存在感を放っているのだった。

「お゛ほッ♡ すまんな♡ ちゅッ♡ つい引き止めてしまった♡ ここいらで止めておくとしよう♡」

「んッ♡ ふう゛ぅ……♡ いえ♡ 問題ありません♡ それでは……♡♡」

 互いの蕩けた目を見つめ合いながら、鼻同士を擦り合わせながらヘコヘコと腰を動かしちんぽを擦り合わせ続ける。そしていつも通りの日常かのように、息を合わせて二人で声を上げる。

「こちら司令ッ♡」

「こちらグライアントベアッ♡」

「「白熊博士ッ♡ どうか射精許可をお願い致しますッ♡♡」」

 玉袋の施錠マークが解錠された物へと変わる。興奮が高まり腰の動きをより激しくしながら、息絶え絶えに二人は声を上げた。

「ヒーロー本部司令官ッ♡ グライアントベアとのタイツ擦り合わせホモべろちゅーで射精しますッ♡♡」

「ヒーローグライアントベアッ♡ 司令とのタイツ擦り合わせホモべろちゅーで射精致しますッ♡♡」

 そうして二人は射精宣言をすると、お互いに絡み合いながら濃厚な精液を放つのだった。



*****



 集会の日から更に時間が過ぎた。ゼンタイスウツの効果はヒーロー活動の効率上昇だけに留まらず、ヒーロー同士のコミュニケーションを円滑にさせる効果も持っていた。

 憧れを抱いているものの、ヒーロー歴の差や歳の差、そして普段身に纏っているベテランとしての雰囲気からグライアントベアに話しかけられない若いヒーローがたくさんいたらしい。そんなヒーロー達も変態ホモ交尾を口実にグライアントベアに話しかけることができるようになった。

 元々後輩想いのグライアントベアも、喜んでそれを受け、毎晩のように後輩ヒーローを自室に連れ込みその肉厚な身体同士をゼンタイ越しに擦り付け、幾度となく射精を行っているのだった。

「む……朝か」

 淫夢も毎晩のように見るが、以前のような不快感はない。

(今日は後輩のヒーローと3Pをする夢だったが……)

 隣で寝ている二人のピンクゼンタイヒーローを見ると夢ではなく現実の出来事だったらしい。

 グライアントベアは後輩達は起こさないように起きると、朝勃ちちんぽをシコシコと扱きながら鏡を見た。

 鏡に映るのは変わり果てた豚をモチーフにしたピンクゼンタイを着込んだ自分の姿。ゼンタイスウツの効果で体力も性欲も全快し、鏡に映ったゼンタイ姿の自分に興奮したグライアントベアはそのままエロ蹲踞の体勢になると両手で乳首を弄りながら腰をヘコヘコと前後に振り始めた。

「お゛ッ♡ き、キくう゛ッ♡♡ 自分をオカズにしながらエロ蹲踞変態チクニーたまらんッ♡」

 グライアントベアにはもうあの頃の面影は残っていない。

 博士の厭らしい手つきを思い出しながら乳首を弄り、豚鼻マスクに覆われた鼻をフゴフゴと鳴らしながら射精に近づいていく。

「こちらヒーローグライアントベアッ♡ 射精許可をお願い致しますッ♡」

 限界に達し射精許可申請すると、すぐさま施錠マークが解除される。

「お゛ぉお゛……ッ♡♡ イグッ♡ イくぞぉッ♡♡ ヒーローグライアントベアッ♡ エロ蹲踞変態チクニーで射精致しますッ♡」

 グライアントベアはそうして背中を仰け反らせると、相撲体型の身体を支える両足をむっちりと膨らませながら、ピンクゼンタイに覆われたちんぽから大量の精液を放つのだった。

 びゅるるるッ♡ びゅるるッ♡♡ と放たれる濃厚な精液は鏡に映るグライアントベアを白く汚していく。しかしそれすらも興奮材料にしながらグライアントベアは射精の勢いを強めるのだった。

「……ふう♡ やはり朝の起き抜けオナニーがなければ始まらんな♡」

 グライアントベアはそう言うと適当にオナニーの後始末をした後、後輩ヒーローを起こさないようにしながら部屋を出るのだった。


*****


「おお、グライアントベアか。おはようさん。今日は何の用じゃ?」

「ハッ♡ 博士にピンクゼンタイのメンテナンスをお願いしたいのですが♡」

 朝のオナニーの直後、グライアントベアはゼンタイスウツのメンテナンスを名目に博士の研究室を訪れていた。しかし、本当の目的はそうではない。

 淫乱ゼンタイフェチのホモへと堕ちたグライアントベアは、ゼンタイを着たもの同士のまぐわいだけでは物足りなくなってきてしまっていた。そして、自分を完全に変態へと陥落させたあの時の博士の手付き──そしてちんぽの味が忘れられないグライアントベアは、再び博士のセクハラ愛撫を味わいたいという下心の中ここを訪れているのだった。

「ほほう、メンテナンスのう……♡」

 博士が好色そうな笑みを浮かべながら、品定めをするかのようにグライアントベアの身体をジロジロと見つめる。

 パワードバーニーズ相手に見せた雄性は何処に消えたのか、博士の厭らしい目付きに捉えられたグライアントベアは、乳首とちんぽ、そして尻穴をキュンキュンと疼かせるのだった。

「いいじゃろう♡ 丁度他にも先客がいるんじゃ。こっちへついてこい」


*****


 博士に案内されて来た場所は研究室に隣接するよう造られた──モニタリングルームとは別のグライアントベアも知らない部屋であった。

 既に複数人の肥満体ヒーローが手を後ろに組み、休めの姿勢でフル勃起しながら整列している。その人数は十二人。豚マスクを被ってわかり辛くなっているものの、グライアントベアにはその十二人に見覚えがあった。

 バーニーズマウンテンドッグ獣人に狼獣人、柴犬獣人に馬獣人──一人を除いて全員が最初のテスターに参加していたヒーロー達だ。そして唯一テスターではないオヤジ臭い虎獣人──司令も手を後ろに組み、他のゼンタイヒーロー達と同様休めの姿勢でちんぽをフル勃起させている。

 ゼンタイヒーロー達の様子を確認したグライアントベアは、すぐさまその整列に加わった。そして、これから博士に何をされるのかという期待にちんぽをヒクつかせるのだった。

「ゴホン、それではおっぱじめる前に少しお主らに謝らなければならん事がある」

 ピンクゼンタイに身を包んだ司令を含めたヒーロー達は姿勢を維持しながら真面目に博士の言葉に耳を傾ける。

「まず儂が開発を手がけたゼンタイスウツじゃが……まあ、想像していた者もいる通り、真の目的はこうしてヒーロー本部の雄獣人達をスケベなゼンタイフェチのホモへと堕とす為じゃった。そして、テスターとして選んだお主達も、単純に儂好みで見込みのあるヒーロー達を選んだというわけなんじゃよ」

 そう言いながらも白熊博士の態度には申し訳なさの一ミリも感じ取ることができない。そして、そんな博士に文句を言う者も誰一人としていなかった。

「まあ、その様子を見ると別に問題はないようじゃな。それより……早く儂の愛撫を味わいたくて仕方がないようじゃ♡」

 休めのポーズをとっていた相撲体型のゼンタイヒーロー達のちんぽがビクンッ♡ と震える。すっかり自分好みの変態ホモへと堕ちたヒーロー達を見ながら、博士は舌なめずりをして口を開いた。

「むふ♡ 儂もいっぺんに全員を相手にしたい所じゃが……儂はたった一人しかいないからのう♡ そこでじゃ♡ スケベなお主達の為に儂を模倣して作った1/1オスケモドールをくれてやろう♡」

 博士がそう言うと、部屋の奥から博士と同じ顔、白衣、黒のゼンタイを着たオスケモドール達が現れた。とても精巧に作られており、その表情や勃起するちんぽ、その全てが博士と瓜二つであった。

「それでは待たせたのう♡ 恥も外聞もなく、己の肉欲のみに従い存分に乱れるのじゃ♡」

 博士の言葉を皮切りに、ゼンタイヒーロー達、そして博士を模倣したオスケモドール達が一気にまぐわい始めた。パワードバーニーズも、ブーストウルフも、司令も、皆が博士の性技を前に乱れ、情けのない姿を晒している。

 そして。

「お前さんは儂が直々に相手をしてやろう♡」

 グライアントベアの元には白熊博士本人がやってきていた。ムチムチと贅肉の付いた肉体。ビンビンに反り勃った誰よりも大きな雄の象徴。グライアントベアを品定めする厭らしい目付き。その全てがグライアントベアの興奮を駆り立て、ちんぽの勃起を強める。

「ぐお゛ぉお゛……ッ♡♡」

「ずっとこうされたかったんじゃろう?♡ この変態熊め♡♡」

 その太い指で乳首を摘まれ、グライアントベアの口から低い喘ぎ声が漏れてしまう。

「お主が儂一番のお気に入りじゃからな♡ 堅物真面目なグライアントベア♡ よくぞここまで淫乱に堕ちたものじゃ♡」

「お゛……ッ♡ へ……♡」

 後ろに回られながら乳首を抓り上げられ、ベロベロと頬を舐められる。

「どうじゃ? ゼンタイフェチの変態ホモになった感想は?」

「は、はひッ♡ 気持ち良いですッ♡♡ 毎日ちんぽがたまらんッ♡ お゛ぉ……ッ♡ 俺をゼンタイフェチの変態ホモ熊に堕としていただきありがとうございますッ♡♡」

「ぐふふ♡ そうじゃろうそうじゃろう♡♡ 正直者にはご褒美をやらんとなあ♡♡」

「ほお゛ォッ♡♡」

 グライアントベアのデカ尻の谷間、尻穴に博士の剛直が押し当てられる。ドクドクと脈打つその雄の象徴の持つ熱と存在感にグライアントベアは身を捩って身体を震わせる。

「儂も辛抱たまらんわい♡ 挿入れてしまうぞ? 良いな?♡♡」

「ハッ♡ お願いしますッ♡ 博士の太ちんぽ、俺の尻穴にい゛ッ!?♡♡ ~~~~ッッ♡♡♡」

 グライアントベアが最後まで言い切る前に、博士はその剛直の先端をグライアントベアの尻穴に埋めた。

「おほ~♡ たまらんわい♡ キュウキュウ締め付けて吸い付いてきおる♡ 極上のマンコじゃのう♡♡」

「お゛……ッ♡ ほ……♡♡」

 グライアントベアはたまらず腰砕けになり、手を付いて尻を突き出した四つん這いの体勢になってしまう。

 博士はそんなグライアントベアの腰をしっかりと掴むと、腰に力を入れて徐々にちんぽを挿入していく。

「フゴッ♡ お゛ッ♡♡」

 博士の雄の象徴が入っていく度に、グライアントベアはビクッ♡ ビクンッ♡♡ と身体を震わせてその快楽を享受する。限界まで勃起したちんぽは肉の詰まった太鼓腹に張り付きぴゅッ♡ ぴゅぴゅッ♡ と情けなく先走りを飛ばした。

「ほぉれ♡ ほれほれ♡ どんどん入っていくぞぉ?♡」

「~~~ッ♡♡」

 博士の剛直がどんどんグライアントベアの尻穴に埋もれていく。

 射精管理下になければ既に射精しているであろうちんぽの下──玉袋は今にも射精したいとキュウウ♡ と持ち上がっており、射精管理の証である錠前マークを強く光らせている。そして。

「お゛ほ~っ♡」

「ごオ゛ぉ……ッ♡♡ ~~~~ッッ♡♡」

 博士の剛直がグライアントベアの最奥を突いた。大きな雁首が前立腺をゴリゴリと抉り、グライアントベアを雄として完全に征服している。

 ビクビクと激しく身体を震わせながら白目を剥くグライアントベアの事など気にも掛けず、博士は厭らしい腰付きでグライアントベアを責め立てる。

「気持ち良いか? グライアントベア♡」

「きもぢッ♡♡ きもぢ良いでずッ♡♡」

 博士の問いかけと休む暇なく前立腺を抉る凶器のようなちんぽに、グライアントベアは肯定することしかできない。

 周りを見ればいつの間にか他のヒーロー達も博士の剛直に掘られヨガり泣いていた。雄性の強かったパワードバーニーズも、生真面目なブーストウルフも、堅物な虎司令ですら。博士のちんぽには完全に屈服し、ちんぽから先走りの涙をトロトロと流している。

 グライアントベアはとうに限界を迎え、顔中を汁まみれにしながら豚鼻マスクに覆われた鼻をフゴフゴと鳴らす。そしてとうとう、博士にも限界が訪れ始めていた。

「お゛~♡ そろそろイくぞ♡♡ 勿論中に種付けしてやるからのう♡ 儂の特濃精子、しっかりと受け取るんじゃぞ♡♡」

「い゛ッ♡ はあ゛ぁッ♡♡ ありがとうございますッ♡♡」

「射精許可もくれてやる♡ しっかりと射精宣言するんじゃぞ♡」

 博士がそう口に出すと玉袋の錠前マークが解錠された物へと変わる。玉袋が軽くなり、射精管理が解除されたのを感じ取ったグライアントベアは舌を情けなく出し、涎を垂らしながらおほ顔で声を張り上げる。

「はひッ♡♡ イグッ♡♡ イギまずッ♡♡ 博士の太ちんぽに尻穴掘られながらッ♡♡ 変態ホモのピンクゼンタイヒーロー、グライアントベア射精致しまずッ♡♡ イグッ♡♡ イグイグイグッ♡♡ イグゥッ♡♡ ッ♡♡ ~~~~~ッッ♡♡」

 びゅるるるるるるッッ♡♡ びゅるるるッ♡♡ とグライアントベアのちんぽから精液が噴き出した。途端に尻穴の締め付けが強くなり、博士もたまらず声を上げる。

「お゛ぉ……ッ♡ 締まる……ッ♡ 儂もイくぞグライアントベアッ♡♡ しっかり全部受け止めるんじゃぞぉッ♡♡ イグッ♡ お゛~~ッ♡♡」

「────ッッ♡♡」

 白熊博士は大きく腰を引くと、限界までグライアントベアの奥を穿つよう腰を打ち付けた。ギュウウ……ッ♡♡ と前立腺を押し潰しながら最奥を突いた博士のちんぽ──その亀頭がぷっくりと膨れ上がり、その鈴口から大量の精液を放出した。

「お゛~~ッ♡ ……♡♡」

 ドクンッ♡ ドクンッ♡ ドクンッ♡ と脈打ちながら、博士のちんぽはグライアントベアの中に種付けを行っていく。腸内に満ちる博士の精液に押し出されるかのように、グライアントベアの精液の出が強まっていく。

 グライアントベアの人生の中で最も長く最も気持ち良い射精。激しい快楽は歪められた変態ホモとしての価値観を、より確かな物としてグライアントベアの根底に根付かせていく。そしてとうとう、その長い射精も終わった。

「むふ♡ 良い具合じゃったぞ♡♡」

「ぐほお゛ッ♡♡ ~~~♡♡」

 博士がグライアントベアの尻穴から太竿を抜くと、栓を失った尻穴からはびゅぶぶぶッ♡ びゅぶッ♡ という汚い音を立てて精液が溢れ出した。グライアントベアはデカ尻を突き出しながら床につっぷしており、普段のヒーローとしての威厳は完全になくなってしまっている。

「勿論これからも可愛がってやるからのう♡ 楽しみにしておくんじゃぞ♡ グライアントベア♡」

 バシンッ! と博士がグライアントベアのデカケツを叩くとびゅぶぶッ♡ と強く尻穴から精液が噴き出す。グライアントベアは息絶え絶えになりながらも、何とか博士の言葉に答えるのだった。

「はひ……♡ 宜しくお願い致します……♡♡」

 


 ある時期を境にヴィランの数は激減し、街に真の平和が訪れた。人々はそれをヒーロー本部の──正義のヒーロー達のお陰だと讃え感謝の声を上げた。

 しかし、当のヒーロー本部はゼンタイフェチの変態ホモヒーローの巣窟へと堕ちてしまったことを、街の住民の誰も知らない。これからもヒーロー達は街の平和を守る裏で、淫らなピンクのゼンタイに身体を包みながら、日々盛り合っていくのだろう。全ては白熊博士の思惑通りのままに。



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