サキュバスへの変身 - 解放された欲望 第2章 (Patreon)

第2章　不吉な始まり

奇妙な感覚、言いようのない不安感が私を襲う。周囲が蜃気楼のようにわずかに変化し、一瞬歪んでから元に戻る。微妙だが、間違いのない感覚だ。鼓動が速くなり、何かがおかしいと内なる声がささやく。

この不穏な感覚についてさらに考える前に、私は内側から放射される息苦しい熱に襲われ、全身を包み込んだ。額に汗がにじみ、小滴となって流れ落ちる。シャツが肌に張り付き、閉塞感と不快感を覚える。

「何が...私に起こっている？」

私の感覚は鋭くなる。あらゆる音、あらゆる動きが鋭くなる。部屋の色はより鮮やかに、影はよりはっきりと見える。私の皮膚は、まるで生き返ったかのように敏感に反応する。

パニックが高まり、私は急いで本をめくり、呪文のページを探し、何かの答えを探し求めた。以前にはなかった一節に指が止まった。深い深紅で刻まれた文字が、不気味な光を放っている：

"究極の快楽を求める、この呪文の読者へ。一度発動したら、後戻りはできない。この儀式は単に快楽を与えるだけでなく、夜の誘惑者の本質を導き、彼女のイメージにあなたの存在そのものを作り変えるのです"

「そんな...ありえない」

私は呟いた。

「前に読んだ覚えはない」

背筋に冷たい戦慄が走る。

「私は何をしたんだ？」

何か深い重大なこと、取り返しのつかないことを引き起こしてしまったのだ。私は、この先に不吉に立ちはだかる未知の変化に対して身構えた。