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 いきなりピエール瀧失礼するゾ~


 RPGの敵の話

 ゲームキャラクターの強さは敵キャラクターの強さに比例すると思っていて,どんなに強くなろうがそれを発揮する相手がいなければ強さはある時点で頭打ちになるし,敵キャラがこちらより強い限りゲームキャラクターは強くなる余地があるはずなんですよね(これは別にゲームに限らず,マンガとかアニメとか何でも当てはまると思う(強いキャラを描くためには,数値をいっぱい99999とか表示して強いですアピールするんじゃなくて,「なぜ,どう強いのか」が客観的に明らかであるべくだと思っている))。


 で,RPGにおける強さって何? って言うとこちらの戦力>敵の戦力を満たしたときでしょって言うのはわかるんですけど,戦力って何? ってことになってしまうんだよなという所でしばらく悩んでます。もちろんこっちの様々なステータスと取りうる手札による戦略・戦術が戦力の総和として公開されると思うんですけど,それを客体的に表す方法ってめっちゃ難しいなと。

 ゲームの敵の強さってシステムの順延にあると思うんで,システムで表現可能なことが敵の表現のパターンでもあるんで,プレイヤーはシステムの習熟と共に徐々にその理解度がタイトな敵と戦いを繰り替えすことになると思うんですが,逆に既存のシステムで表現できない表現(書き下ろしの処理が必要になる)とかだとプレイヤー的には新しいボスが出るたびに新しいことを要求される(これまでのゲームルールにないことを要求される)からダルいのかなぁとか考えてました。

 専用の処理って言うと,たとえば現状のエイプリルで言ったら品川北のボスとかがそうなるのかな? こういう敵ってたまにならいいんですけど毎回出てきたらヤじゃないですか。プレイヤーは手札を組み立てて最善の勝ち筋を作りたいだけなので,そこに水を差されるような行為は慎んで欲しいとたぶん思うんですよ。


 ただ一方で,勝ち筋があんまりハマりすぎたら,今度はそれを引き延ばしていくだけで(軽くテコを効かすだけで)ゲーム全般に通用する戦法になるんじゃないか,それはゲームを単調にするんじゃないかっていう危惧もあって,そこらへんの葛藤もありつつで2部のボスは色々なギミックを搭載してみてるんですけど,こういうのイヤって人もいるかもな? 僕は結構嫌かもな……みたいな。

 もちろん手札が広がることでとれる戦法の幅が広がるんだったら,ゲームはそれに応じて受け皿を用意してあげる必要は出るんですけど,あれこの話なんか先週もした? ちょっと待って? 俺の記憶力がないかもしれん……(記事を見返すのも面倒なので見返さない)とにかく,かつて通用した戦法が新しい戦いにおいては完全に封殺されるようなパターンはだるいなぁとか思うんですよ。

 勝ち筋を通すための策略が必要,とかなら別にいいのかもしれないんですが(めちゃマイクロなRPGの場合,敵からの被ダメージが自分のHPを上回らないように調整しつつ,こちらは攻撃を行うだけで,それにどれだけの付加要素が加わってくるかなんだと思う)。


 現実的にプレイヤーの万能感(ゲームに対する支配感)と天秤にかける必要はあると思ってて,要するに「プレイヤーの意思決定が勝利に導いた」ことが事実はどうあれ大事であって,プレイヤーの意思決定が上手く刺さらなかった時にプレイヤーがどうするのかまで織り込まないといけないのかな~とかそういう話です。

 「単純にパラメータ足りなくて負けた」とか「敵の行動に対して最適(あるいは次善)の解を出せなかった」とか「こちらが切るべき手札の順序を間違えた」とか色々負け方もあると思うんですけど,その負けた時に同じやり方を繰り返してたらいつか通るのか,なんかパッと見では全然勝てなさそうに見えるけどどうにかなるのか,本当に全然勝てないのかとか伝えるのも敵の強さの表現なんかな~とか。


 そういう観点で言うと,エイプリルのバトルの根底がめちゃくちゃシンプルに作ってある(これはもともと想定していたエイプリルの規模的にそうならざるを得なかった)のがめっちゃ足かせになってて,複雑な戦闘を演出できね~~ってのがあるんですよね。ただ別に複雑な戦闘を演出できね~~って悩んでるのが僕だけで,実はただパラメータ増やして敵をブン殴って殺せたら気持ちいいゲームになる可能性もある。

 まずエイプリルの開発期間が2年目に突入したことで,ゲームとしてもそれなりに大きな塊になってしまったし,いろいろやりたい事を詰め込んでしまったのでギュウギュウパンパンになってしまっている状態で,どっちかというと「どこに着地するのか」をまず決めるべきなのかな~とか思ったりする日々です。どこに着地するのか,つまり「どういう状態がゲーム的に最終なのか」が不透明なまま色々な要素を投入すると,どうしてもとっ散らかった作りになったり,作らなくていいものをわざわざ作ることで開発コストだけが長大化したりしちゃうよねっていうやつです。

 今もちょっと油断すると新システムのこととか考えちゃうし……必要なのは新しいシステムじゃなくて「どうしたらゲームが終わりになるのか」を考えることで,「ゲームの終わりにコマを進めるために必要であれば」新しく仕様を切ることなんじゃねーのっていう,ごくごく当たり前のことなんですが,とはいえ「じゃ,ゲームの終着点を考えますか!w」って思ったところでそう簡単に思いつくわけじゃなし,そうしたら脳の余剰リソースがまた余計なシステムを考え始めたりして,そういうシステムってゲームからは切り離されてるから実装も簡単に出来ちゃったりして,その結果また風呂敷の最大面積が広がって……みたいなわけわからんループに入ってるところがあるかもしれないですね。


 あと敵,「敵を作るぞ!!」って意気込んで作ると,変な仕掛けを持った面倒くせえハメ殺しばっかり実装してしまうし,「せっかく作ったんだからこのままリリースしちゃうか……」っていう思考回路になりがち。こういうのもよくないですよね。「あ~強w敵強wでも俺の方が強かったw」って最終的にはなって欲しいわけで。そこに多少の過誤があれど(想定してないルートで到達したとしても)ゲーム的に受け入れる方が手っ取り早いんかな~とか思ってます。

 そういう意味で言うと「素材集め」と「お金稼ぎ」ってゲームのパラメータにうまい具合に首輪をつけられてたんだな~っていうのを双葉の歌姫とか見て改めて思い返す日々……ただ双葉の歌姫は最初に素材を拾ってどうのとか合成がどうのっていうのが根底にあったからこそああいう作りになったわけで,エイプリルはエイプリルなりの面白さ,強さの突き詰め方や展開の仕方を追求すればいいだけのはずなんスよね。じゃあエイプリルで強いことって何……? って言うと「素早さを極限まで高めて殴る(敵の戦力の総和よりこちらの戦力の総和が常に上回る状態を維持する)」ことなのかな? とか思うと,だんだんエイプリルにおける強さが見えてくるかもな……? いや……見えてこないかな……? とかやって日々を過ごしています。

 本作においてこういうスキルはシンプルに強さを生むってことですね。コストが重いスキルは戦力の総和は高くない場合がある(敵の1回の行動サイクル中に2回行動できる技と,1回しか行動できない技の戦力差は恐らく有意にある)のでそこらへんムニャムニャしつつ,でもぶっちゃけ僕頭悪くて計算できんので,あんまり気にしんでどんどんインフレさせまくって全部ぶっ壊してドッカーンで終わりでもよくない? とかも考えてます。毎日考えてばっかりですね。考えてるだけで作ってへんように見えますね……!? 果たしてどうかな!? どうかなっていうか,まあ,現状いじってないんですが。


 エイプリルの成長ってある程度自由な振れ幅を持たせたいなっていうのは希望としてあるので,そこのところ上手に出来たらいいなっていうのを下地にしつつ,プレイヤーの偶然の選択が常に2~3番手ぐらいのベターな選択でありつつみたいになったらプレイヤーごとに色々出来て面白くなったりせんかな? っていうのを考えてます。

 そのかたわらに敵のネタ出ししたりステージのネタ出ししたり工夫して面白いもんが出来たらいいですよね,みたいな話でしたね。たぶん。先週は稼ぎの話,今週は敵と強さの話,じゃあ次はストーリーの話でもしますか? それでは終わります またこんど~

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