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※手直し前の早読verです。 五等分の花嫁五つ子ちゃん痴漢シリーズの一環ですね。 電車座席での強制開脚痴漢という性癖を文字にしたくて餌食になってもらいました。(いや、すでに六花とかも餌食になってもらってますががが) 進捗での記載の通り、展開途中での早読投稿となります。リクエスト消化ができれば、続きを書きたい次第であります。 続きは、両サイドから責められた末に、イラマチオ。乳首責めと紐付けされた末に抵抗できなくなっちゃう展開を考えております。 元ネタ的に使ってる展開は↓ https://twitter.com/jo_itazurad4c/status/1579933408272478208 と、極痴漢シリーズの展開のひとつです。 ───以下本文── 「上杉さん!明日は一日、私につきあってもらいますからねっ!」 それは、私が高らかに宣言した一言だった。 「は? なんでだよ。勉強はどうした」 上杉さんの言うこともごもっともですが、そんなことは些細なことなのです。とにかく今は、勉強より大切なことがあるのですからっ! *** 上杉さんとの仲を深める。手を繋ぐくらいがせいいっぱいな現状に満足するわけにはいかない。 だって──正式にお付き合いに至ったとはいえ、私たちの関係はまだまだ発展途上だからっ。そんな意気込みを胸に、待ち合わせまでの電車に揺られながら、その展望について想いを馳せていた。その時──  さわっ。  私はお尻に違和感を感じた。最初は混み合う車内で誰かの手が当たっただけかと思ったけれど、明らかに違う。その手のひらは、しっかりとスカート越しのふくらみを掴みあげてきていた。もしかして、これは……痴漢?! その手が動く度に、ゾクっとした感覚が背筋を駆け上がってくる。指先を立てながらも、わずかに触れるか触れないかのような、むず痒いタッチで撫であげ、そして時折ぎゅううっと強く揉まれる。 「やっ……」 思わず声が出そうになるのを堪えた。考えてみると、それが正しい反応だったのかが、いまいちわからない。だって、本当に嫌なら大きな声で叫べばいいだけ──毅然とした態度で拒めばいいはず。なのに、どうして私はそれをしなかったんだろうか。それは、上杉さんとの待ち合わせという重要な用事があるため、余計な手間と時間を割きたくなかったのだ。  運が良いことに、視線の端で空席が出来たのが見えて、逃げるようにその席へ腰を下ろした。ふぅ、と一息つく私。あとは数十分ほど揺れに身を任せていれば、愛しの彼の元へたどり着けるはずだ。だけど……それが、狡猾な罠だと気づくまでにそうは時間はかからなかった。座席は横並びの一番隅に位置していて、私はドア側に立っている乗客が妙に近いことをもっと警戒するべきだったのです。それとは別に最初に動きを見せのは、横……左隣に座っている乗客。私が座った後に、座り直すような仕草でどんどんこちらに近くなって来ていることにも気が付きました。少し不快感を覚えながらも、私は痴漢から逃れたのだからと安堵していたのです。ところが……。横の席のひとの手が私のふとももに伸びてきたのです。 なっ、なっ!? 何なんですかっ!ま、また痴漢一っ?! そんな風に思いながら、太ももの上に置かれた手をどけようとしました。私のこの日の格好はデニムのスカートで、丈は膝上より少し短いくらい……別に上杉さんとのデートを意識したうえではないはずけど、これくらいの長さの方が動きやすいし、お洒落だし……って、そんなことは今関係ないんです!とにかく──そうやって露わになっている肌に向かって、無遠慮に手を乗せられて、内心穏やかでいられるはずもないのです。「あ、あの……やめて、ください……っ」 精一杯の抗議の声のつもりが、それはとてもか細いでした。ここで自分が恐怖感を抱いているという事実を認めてることになったのです。悪寒と、嫌悪感が同時に襲ってきて、全身が粟立つよう。そのせいか、私の身体は動いてくれなくて、その席から離れることすらできない。いや……そんな訳ない! 上杉さんの顔を思い浮かべれは勇気が出る。派手な抵抗は出来なくても、この場から逃げることは── 「……っえ?」 それは意を決して座席から立ち上がろうとした時でした。右足が動かない。いや、動かせない。横で立っている男性の足が、私のそれを押さえつけるように寄せてきたのだ。 なに、なに、なに、なに? 混乱している頭では、この状況を理解することができない。ならば、と左足を動かそうとした時…… ふとももを這っていた手が、内側からぐいーっと、引き込むように力を入れてきた。それは行動を押さえつける効果と共に── あ、脚……開いちゃってる…… 私の脚を無理やり開脚させるという、あまりに屈辱的な行いだった。それだけでなく、さらに追い打ちをかけるように今度は逆側の手で、胸元へ手を伸ばしてくる。 ちょっ、ちょっと、それは……っ! 慌てて、両手を使ってその男の人の手を止めようする。しかし、右手は立っている男の人に掴まれてしまって、抵抗の術が削がれてしまう。 左手だけでは、胸への進行をうまく止めることできません。しかも、その男の手つきときたら── まるで、私の胸を我が物のように揉みほぐすのです。ノースリーブのトップス越しとは言え、異性に触られたことなど一度もない箇所を、好き勝手に蹂躙されるのは、あまりにも不快でした。そもそも、こんな人目につく場所で堂々と痴漢行為を働いてくるなんて正気とは思えない……そこまで頭で考えたとき、この公共の場での自分が置かれている状況を、今更ながら思い知ってしまう。ハッとして周囲を……とりわけ正面に目を向けると、はっきりとこちらを見ている乗客の姿があったのです。その視線は私の股間へ向けられてて……そこは、大胆と言えるほど開かされているので、私のパ、パ……パ、パンツはもちろん丸見えになってしまっていて── んひゃぁあああっ!!? 私は心の中で大きく叫び声をあげました。恥ずかしさで耳まで真っ赤に染まっていくのが自分でも分かります。 いや、やぁ、み、見ないで! な、なんでスマホ向けて……そ、そんなぁ……撮られてる?! 私は今まさに、衆人環視の元、あつらえたオレンジのパンツ──可愛いくて、ちょっと背伸びしたものを、と選んだものがクロッチ部まで見せびらかすような開脚状態──を、さらには加えて胸を触られている様を、撮影までされてしまっているのです。……うぅう。 あまりの羞恥で涙が滲んできそうです。前向きが信条の私でも、これには耐えられそうにありません。 「顔真っ赤にして、そんなにパンツ見られてるの恥ずかしい?」 隣のひとの顔が不意に近づいてきて、囁くような声で聞いてきた。そ、そんなの聞かれるまでもなく当たり前じゃないですかっ! そう言われて余計羞恥心が増してしまい、唯一自由の効く左手でスカートを押さえようとしました。しかしタイト気味なデニムスカートに対してはあまり意味をなさず、それでもなんとかして隠そうと必死になる姿は滑稽なものだったかもしれません。 「ムキになっちゃって、か~わいい~っ。でも、無駄なんだなぁ」 そう言うと、私の左脚を抱え込み自分の方へ引き寄せてきたのです。 「えっ……きゃっ?!」 そのまま膝の上を経由して、脚の間でがっちりとホールドされてしまう。そうされて自分のふとももでさらにスカートはずり上がり、より際どい状態になってしまうのです。恥ずかしいっ! と感じるより先に、そのまま内股を撫で付けるようにされ、胸を揉み続ける手も依然止まってくれません。立っているひとも、私の右脚に手を這わせ、座席の下に潜り込ませて、むにん、むにんっ、と肌に指を立ててきます。 「……っ、や、やめてくださ……い……っ」 やっぱり喉を通る抗議はとても弱々しもので、周りには聞こえていないようでした。痴漢にあうことで、私は自分がこんなにもか弱い女の子だと、初めて思い知るのです。 もぞもぞと右脚に手が差し込まれていきます。それは最悪の未来を予感させられる動き……こっちの脚まで抱え上げられ、まるでエッチなグラビアで見るようないやらしい格好──M字開脚とか呼ばれてたような──にさせられてしまうんじゃないかって。自分からパンツを見せつけるような、そんなポーズを電車内で強要されるなて……。 私は思わず身震いしていました。正面の乗客の視線が未だ注がれている中、あり得ない羞恥プレイを強いられようとしている。やだ、やだ……っ! でも、出来ることはわずかに身を捩るくらいで、それも空しく、男の手によって、強引に右脚を持ち上げられるようにして動かされるのです。運動部での活躍のために柔軟性高めていたのが、不幸なことに、私の脚は簡単に折り曲げられ──あろうことか、座席の隅のポールの間を通されて── 「そ、そんなぁ……っ!?」 信じられない……! 完全なる開脚状態となってしまいました。いや、この人たちの悪意によって、そうさせられたのです。そしてその恥ずかしすぎる姿勢のまま、左右のそれぞれのふとももの内側に彼らの手は添えられるのです。 「ちょっ……」 待ってください、と言い終わる前に、その手はゆっくりと、それでいて強く押し付けるように揉み込んでくる。 んんぅ……っ?! 私は思わず声をあげてしまうところをなんとか飲み込みました。そんなツボ押しのような手つきで肌を触られても、痛痒いだけ……それより、早く脚を閉じさせて、パンツを隠させて……っ! だけど、その手つきが今度は、指先をわずかな浮かせたような、それでいてゆっくり、じんわりと撫で付けるようなものに変わった時── 「……んっ、ふぅ……」 鼻から抜けるような、変な声が出てしまったのです。ぞくりとするような感覚が背筋を昇って、思わず身をよじってしまいます。 な、なんなんでしょうか……この感じ…… 私はそんな初めての感覚に戸惑いを隠せません。はしたないと思えてしまうその呼吸が耳に残って、俯くのをやめられないのです。その反応はどうやら悪手だったみたいです。私の顔を覗き込むように見ていた隣のひとは、口元を歪ませながらますます調子に乗ってきてしまいます。 「おっぱい大きいねぇ。彼氏にいっぱい揉まれたのかな?」 そう耳元で囁きつつ、トップス越しに動く手のひらが、まるで重さを測るかのように、胸を持ち上げたり、離したりを繰り返してきます。 か、彼氏にって……上杉さんとは、まだこんなことはしてません。いや、そんなことより、胸をまるで子供が水風船ではしゃぐように弄ばれて、恥ずかしくて堪らない気持ちになっています。 「ほらほら? どうなのかなぁ。答えないと、もーっと恥ずかしいことしちゃうよぅ?」 も、もっと……? 脚を開かされてパンツを見せびらかせながら胸を好き勝手されている以上に、一体何をされると言うのですか……。でも、その人の口元はニタリと笑っているけど、それが冗談じゃないことが伝わってくる。 怖い……。 恐怖心が募っていくばかり。そのせいで反論も、事実を告げることも出来ず、私はただ黙って俯いているしかありませんでした。 「おやぁ……だんまりかぁ……じゃあ、お望み通りもっと恥ずかしいことしちゃおっかな~」 隣のそのひとは、耳元で宣言すると…… ──ぺろん。 私のトップスを、お臍側から大胆に捲りあげて来ました。 「きゃあああっ!」 公共の場でのあまりのことに、びっくりした私は思わず悲鳴をあげます。しかし、それもすぐに正面のひとの手が迫って、口を塞がれならも、指のひとつが唇を割って入ってきて、舌先をくすぐってきます。 「んむむむっ……んぁっ、んむっ……」 一方の隣のひとは、私のブラジャーに包まれたおっぱいをマジマジと眺めています。 「可愛いブラジャーだねぇ。パンツとお揃いのオレンジ色で、花模様レースがいっぱいなのが女の子らしさを醸してるねぇ。でもパンツは面積もちょっとアレだし、透けてるところもあってアンバランスなエロさがあって……もしかして今日、彼氏さんとそういうの期待したのかなぁ?」 「っ……」 私は思わず頬を赤らめて目を逸らしてしまいます。だって……この下着は実際今日のために新調したもので、勝負下着というか……とにかくそんな感じのものだったものを、こんな辱められ方するなんて……! しかも、それを見せつけるように、口元に添えられた手が、無理やり視線の角度を下向きへと変えさせられます。 「ほぉら、見てごらん。脚を広げさせられてパンツ晒して、胸も出しちゃって、たわわなおっぱいがプルンプルン揺れちゃってるよ?」 恥ずかしい。とにかく、恥ずかしい。 私はそんな自分を自覚させられるように言われて、顔から火が噴いてしまいそうになるほどに羞恥心が込み上げてくるのです。 「これから何されちゃうんだろうねぇ? この可愛らしいパンツをずらされて、パンツの中を見られちゃうのかぁ……それともおっぱいを、こうして……」 言いながら、男はブラジャーのカップに指をかけて、そのまま下へ引っ張っるようなそぶりをしてくるのです。 「んーッ!」 私は声が発せないながらも、首を振って必死に抵抗します。当たり前です。電車内で、お、お、お……おっぱいを完全に露出させられてしまうだなんて、そんなの絶対に嫌です。まだ、上杉さんにも見せたことないのに……! そんな狼狽する私を他所に、男は意地悪いそぶりでカップにかけた指を離し、胸を鷲掴みにしてきました。 「彼氏以外の人に、おっぱい触られちゃってるねぇ。どう触ってあげたら気持ち良くなってくれるかなぁ? こんな風に優しく揉みしだいてあげるのが良いのかな? それとも、乳首ちゃん探すように指先でツンツンしてあげようか?」 そう言って、人差し指の先端がブラ越しの乳輪に触れるか触れないかの距離感を保ちながら、生地に沈み込んでいくようなタッチをしてきます。その際どい手つきで、焦らすように触れられると、ぞわりとした感覚が沸き起こってきます。この身体の奥に燻りを産むような刺激がなんなのか、私は知らない。知りたくもない。 男は続けて、人差し指を乳首を探すようにすりすりと動かしながら、他の指ではゆっくりと円を描くようにして、胸全体を揉み込むように触れてきます。 そして、まるで弱点を探るかのようにして、親指を乳首に近づけてきたり遠ざけたりを繰り返している。布地の中のその位置を完全に把握してなお、焦らすような動きを繰り返されて、その度に私の喉の奥から、切なげなものが迫り上がってくるのですが…… 「ん……むぅ……」 正面のひとが、一段と口内をまさぐる手の動きを執拗にしてくるせいで、吐息しか漏れ出すことがありません。 そんな様子すら、隣の男を増長させるには十分な材料となってしまい、まるで見せびらかすように私のおっぱいを捏ねくり回しながら、耳元に顔を近付けてきて、こう囁いて来るのです。 「みんな羨ましそうに見てるねぇ。ほら、スマホで撮られちゃってるよ? これはサービスとして生おっぱい露わにさせてあげないとかなぁ。ねぇ、どう思う?」 答えられない状態とわかっていながら、意地が悪そうに聞いてきて、ブラが浮いてしまほうどに揉み込む手つきを激しくさせていきます。 や、やだぁ……っ! このままだと本当に乳房を剥き出しにされてしまう……! そんな危機的状況すら、正面から向けられる複数のスマホのレンズ達によって、否応なしに意識させられてしまいます。 私は涙目になりながら、懸命に首を横に振ります。しかし、それも正面のひとによって簡単に御されてしまいます。このひとは、もう片方の手ではいやらしい手つきで私のうちももを撫で上げ続けているのです。二人の男による、それぞれの手段を用いた卑猥行為に、私は為す術もなく翻弄され続けます。そして、ついに…… 隣の男の両手が同時にブラの縁にかけられて、そのまま一気に下へずり下ろされたのです。 ぷるんっ! という擬音が聞こえてきそうなくらいに勢いよく飛び出したおっぱいが、上下左右に揺れながら、公共の場で晒されてしまいました。 あぁ、そんな…… それはつまり、胸の先っぽまでをこのひと達……ひいては正面に位置する他の乗客達にまで披露してしまうというハレンチ極まりない格好になってしまったということです。 恥ずかしい……恥ずかしすぎる……っ!! あまりの恥ずかしさに、一瞬頭が真っ白になってしまいます。 「ふふっ、おっぱいまで出ちゃったねぇ。彼氏以外の人におっぱい見られちゃってどんな気分? 彼氏になんて言い訳するのかな?」 隣からそう蔑むように言われ、羞恥心と罪悪感がない混ぜになっていきます。 「正面のやつらはAVのゲリラ撮影か何かだと思ってるのかなぁ。それとも痴漢されてる動画拡散されて、ホントにデビューみたいなことになっちゃうかもねぇ」 正面の人達の視線は、私の痴態に釘付けになっている。構えられたスマホは、私を逃さないと言わんばかりに微動だにせず、静かにこちらに向いている。 お願いだから、もう止めて下さい……。こんなの、耐えられないです……。上杉さんごめんなさい。私、電車の中でこんな大勢の人達の前でおっぱいを露出させられちゃっています。上杉さん以外の人に触られてしまっているんです。こんな私を許してください。それは行き場の無い自責で、自分の精神を追い込んでいくだけの想いだったのでしょうが、思考がショートしかかっていた私には呪いのようにのしかかってきていたのです。 そうやって私が絶望感に打ちひしがれていてもなお、男達の辱めは止まるはずもありません。生の肌に、男の指が這い回り、これみよがしに乳首の周りをくすぐるような動きを見せてきます。乳輪のさらに脇を、爪を立てて軽く掻かれたと思えば、乳頭を飛び越えて、反対側の脇をかりっと引っ掛かれる。反復横跳びのように繰り返され、ついにはその指が尖りの先に触れられてしまうのではと危惧しますが、決して触れることは無いのです。 私の反応を見て楽しんでいるのでしょうか、それとも焦らされて、いる……? その考えに至った瞬間、私の身体の奥底から切なさにも似た疼きが沸々と湧いて出て来てしまったのでした。意識してしまうと、胸の先がむくむくと頭をもたげ始めるような感覚が襲ってきて、それがまた一層私の心を追い詰めていくのです。 「だいじょうぶ? なんか体温上がってきたみたいだし、肩も震えだしたけど、もしかして、この触られ方がお気に入りだったりするのかなぁ?」 耳元でそう囁かれて、我に返ります。 そんなわけありません。ただ恥ずかしくて、恥ずかしくて、どうにかなりそうなだけです。そう反論したいのに、口から漏れ出るのは吐息だけ。 「ふふっ、そんなことないって言いたげだけど、そんな瞳をうるませてたら説得力無いよねぇ。可愛いねぇ、リボンちゃん。ほーら、こんな風はどうかなぁ?」 男はそう言うと、私の片方の乳房を掴み取るように握り込んできました。搾り出すようなその扱い方に、眉が歪んでしまいます。 そのままぐにゅりと変形させられてしまいながらもその中央で色づく突起に、男のもう一方の手が迫ります。 あっ、やっ……! だ、だめ……っ! しかしその動きを目で追うくらいしかできません。その指先は、乳輪を正確になぞるように、くーるり、くーるり、と円を描くようにひたすら周回してきます。この後に及んで、まだ焦ったい触れ方を続けてくるのです。私は自分の腰が揺れたのを感じました。無意識に、はしたない動きをしていたのを自覚しました。自分でも制御できないほどのもどかしさに打ち震えながらも、男の指は執拗に、狡猾に、乳首を避けた周りだけを、撫で回し続けるのです。そうされて、むぎゅむぎゅと、おっぱいを揉み込む指圧にすらどこか感じいってしまうほど──実際、刺激されていたのがスペンス乳腺という、性感帯のひとつだと言うのは、後から知りましたが──胸を弄ばれて、身悶えしてしっていたのです。 そうやってしばらく、じわじわとした快感を与えられ続けられて、もう私は限界でした。堪らず…… 「くっ、くふぅん……っ」 鼻息混じりにそんな声が出てしまうくらいに。その瞬間でようやく、正面の男の手が口元から消えているのに気づいたほどに、私の思考は蕩けていました。子犬が甘えたような、媚びるような喘ぎが車内に響いたことで、全身が火照るような恥ずかしさが押し寄せてきます。 でも、それはほんの一瞬でした。車内アナウンスが流れてきたのです。 〈間もなく、××駅。××駅でございます。お出口は右側です〉 その駅名を聞いて、全身の血の気が引いていく感覚に陥ると同時に、果てしないほどの焦燥感に襲われました。上杉さんと約束していた駅はもうすぐそこです。私はなんとか全身に力を込めようとします。男達を振り解いて、扉まで駆け抜ければ逃げ切れるはず。しかし、私を捕らえている腕の力は強いけど、今まで部活のスケットで培った筋力をここで発揮しなければ何のためと自分に言い聞かせます。火事場のなんとやらで、脚のロックを外す。不意の私の抵抗に戸惑っているのか、男達の力が弱まったような気がしました。これなら、逃げられますっ! 立ち上がりながら、ブラとトップスの乱れを直せば、もう大丈夫。そんな希望が沸いた時でした。 すりんっ。 それは、今まで決定的な快楽を与えてくれなかった私の胸の先への、突然の一撃でした。正面の男の指が、私の右胸の乳首をひと撫でしたのです。 「っあ……んっ……」 たったそれだけのことなのに、私はその場に崩れ落ちそうになりました。腰に電流が流れるような、そんな感覚。思わず漏れてしまった甘い吐息には、確かに悦楽の色が含まれていました。私の口内を弄び続けたことで付着したヌルつきを尖りに与えるような指遣い。その指は続けて、左の乳首も同じように撫で回してきます。 だめっ……。だめぇっ。 右胸はリレーのように隣の男の指にバトンタッチされると、満を辞して乳頭を人差し指と親指で摘まれてしまいました。くりゅっ、と捻りあげられる感触に、また腰がくねるのを感じました。そして、唾液による潤滑が増した左乳首も同じように二本の指で挟み込まれます。 やっ……、だめっ! だめっ! だめっ! だめっ! だめっ! だめっ! 駄目だと言いたいのに、口から溢れるのは甘い声でした。 「ああっ、んんっ?! ふっ、ふあぁ……!」 それがたまらなく恥ずかしくて、でもあれだけ疼きを溜め込まされた胸の先をこんな風に好き勝手に捏ねくり回されて、下腹部の奥のほうがきゅーっと切なくなるのを抑えられなくて、もう、どうすればいいかなんて考えられませんでした。扉が儚くも閉まる音が、遠くに聞こえました。 「んふっ、リボンちゃん。乳首触ってもらって、嬉しいねぇ? ほぉーら、もうコリッコリだよ?」 隣の男が、耳元で囁いてくる。違うんです。身体が、熱いんです。触れられるたびに熱を帯びていって、どんどん敏感になっていってしまうのです。この胸を弄ぶ指先が、さっきよりずっと強く、甘く、切なくなってるように思えて、胸が、じんじんして……。 う、ううううううう、上杉さあああん……縋るように、心の中で彼の名前を呼びました。でも、何の意味も持たないもので、結局は乳首を転がされることで、喘ぎ声しか出せなくなってしまうのです。 わ、私は……どうなってしまうのでしょう。終点までは、まだまだ時間があるのでした。

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Comments

秀頼

お初にお目にかかります。 普段から楽しく読ませております。 内心の描写も全て丁寧語だと四葉というよりは五月みたいだなと思いました。 気分を害されてしまいましたら申し訳ございません。

理不尽なJO

ご指摘ありがとうございます! 完成verでPivix載せる時に手直しできればと思いますッ