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※手直し前の早読verです 五等分の花嫁の二乃ちゃんにキツめな痴漢にあって欲しかったのですが、そこまでたどり着けず前編って感じになりました。水着の季節なので、楽しんでくださいっ。パーカーの袖結び拘束思いついたんで、後半そうなってます。手直し時に描写追加します。 ───以下本文──  日差しが暑い。私は目を細めた後、サングラスをカバンの中から取り出して掛けた。夏休みも半分が過ぎたが、フー君との進展具合はほとんどゼロに近い。そんなモヤっとした日々に終止符を打つため、私は電車を乗り継ぎ、今、海へ向かう路線バスを待っている。実は極秘裏に、フー君が友達と海へ遊びに行っているという情報をキャッチしていて、他の姉妹を出し抜くために私は一人この場にいるのだ。  バスに乗り込むと既に人がいっぱいいて座れるスペースはなかった。仕方なく立ったまま外の風景を見て時間を潰すことにした。 窓の外には青い空が広がっている。白い雲が点々と浮かんでいてとても綺麗だった。その時視界の端に不審な動きをする男を見つけた。ひとりの女の子の後ろを陣取り、スカートの中に手を突っ込んでもぞもぞと動かしている。女の子はその手を引き剥がそうとするが、なんともう一人男が居てその子の腕を掴んで、それを阻止する。女の子は俯いてしまい、段々と抵抗が弱くなっているみたいだ。これは……明らかに痴漢されている。しかも二人組とはなんて卑劣な。思わず声をあげようとした瞬間、私は咄嗟にそれを止めた。 男達が、女の子の水着をクイっと引っ張り上げて、Tバックのようにお尻を一気に露出させたのだ。 (ひどい……ッ)  私が咎めることで注目されれば、あんな恥ずかしい格好をまわりに見られてしまうことになる。かと言ってこのままでは痴漢達の行為はエスカレートしてしまうだろう。同性として、そんなことは到底許せない。私はバス内の人混みを掻き分け、女の子の元へ向かう。そしてその痴漢の手を掴みあげて、小さな声で、だけどはっきりと威圧するように言った。 「アンタ達、いい加減にしなさいよ」  すると痴漢達は振り返り私の姿を捉えるや否や、手を払って脱兎の如く逃げ出した。私はすぐに追いかけようとしたが、人の壁が邪魔をして中々上手くいかない。溜息混じりに舌打ちをした時、さっきまで俯いていた女の子が顔をあげて、こちらに会釈した。まぁ、痴漢被害をひとつ食い止められたのだから良しとしましょう。そう思いながら空いているスペースに戻り、バスに揺られる。  バスが目的地に到着してみんな一斉に降りていく。フー君はどこに居るのかしら?キョロキョロしていると、さっき助けた女の子に声をかけられた。 「あ、の……先程、は、ありがとう、ござい、ました……」  消えてしまいそうな声をなんとか振り絞って言う姿はとても健気だった。 私は少し微笑んでから答えた。 「痴漢達にムカついただけなんだから別に感謝しないでちょうだい」  年頃は同じくらいだろうか、こんな様子なら確かに痴漢にされるがままに されるだろうと思えてくる。 「それ、で……ちょっと、水着変な風にされ、ちゃって……直す、の……手伝って、もらえま、せんか?」 「……別に構わないけど」  乗りかかった船ってやつだ。しかし、人のことは言えないがこの娘は海に一人でやって来たのだろうか。絵に描いたように引っ込み思案に見えるが、そういうタイプに限って意外と大胆なことをするものなのかもしれない。私は彼女に促されるまま、海岸に設置されている更衣室へ──いや、案内されのは、多目的のトイレだった。新設のようにキレイで、スペースも広そうだ。だからと言って敢えてここで水着を直す必要があるのだろうか……そんな疑問を抱えながら、スライド式の扉を開いた瞬間、私の思考回路が停止した。 「えっ?」  待ち構えるように二人の男が立っていた。それも、こいつらはバス内で痴漢していた奴らだ。 「どういうこっ……」  叫ぶ前に口を塞がれてしまった。 乱暴に腕を引かれ、中へと連れ込まれる。後ろ側から、 「ごめんなさい、ごめんなさ……」  と、涙まじりの声が聞こえてきた。それを遮るようにドアが閉まる音がして、ガチャリと鍵がかかる無機質な響きが耳をつんざく。私は自分の愚かさを呪った。なんであの娘の後をついていったんだろう。後悔してももう遅い。目の前には下衆な笑みを浮かべた男達が立っている。  私は何も言わず睨むことしかできなかった。体を開かされるように両腕を男それぞれに引き寄せられ、自慢のバストが強調されてしまう。こんな奴らに見せる為のものじゃないのに……! 悔しさから私は唇を噛む。背後にまわった男が両手首を掴み、正面からもう一人が私のパーカーのジッパーに指を掛けた。  抵抗しようにも男と力は強い。  ジィーッと音を立ててチャックが下げられていき、胸元から少しずつ肌色が露わになる。私は必死に身を捩るが、無駄に胸が揺れるだけに終わった。やがてジッパーは完全に降ろされ、おへそとラフなホットパンツから水着が見え隠れする。そんな箇所より男達の視線は私の胸元に集中していた。 「キツめの顔立ちによく似合う、色っぽい柄の水着だねぇ」 「……ッ!」  確かに、フロントで二股にわかれるような、左は赤ベースに黒い葉模様、右は黒ベースに赤い葉模様のビキニは自分でも大人っぽいと思える程、セクシーさを意識して選んだつもりだった。だが、それはフー君を誘惑するためであって、この男達に見せるために着たものであるはずがない。  私はキッと今までより強く男達を睨みつけた。しかし、そんな私の視線を意に介すはずもない。そのまま下卑た男たちの鑑賞会は続く。 「それにしてもおっぱい大きいねぇ、これは……Eカップ……いや、Fかなぁ」 水着の上から私の乳房に無遠慮に触れてくる。下側から掬い上げるようにされると、胸の形が変わっていくのがよくわかる。重さが男のてのひらに伝わっているのだろう、とても満足そうな表情をされるのが腹立たしい。 すぐでべもその手を払い除けようとしたいところだが、両手を掴まれていてはそれも叶わない。 「大きくて、柔らかくて……それでいて張りがある……まさに理想的なおっぱいだね」  揉まれるたびに、グニィっと形を変えていく。その度に私は歯を食いしばって耐えた。いったいどうすれば、この男たちにやり返せるのか。私は思考を巡らせた。 「ふんっ、アンタたちにこんな風にさわられても何も感じないんだから……ヘタクソ!!」 高圧的にそう言ってやった。実際はこんな風に乳房を弄ばれることなど初めての経験なのだから、そこに介在するテクニック云々などわかるはずもない──いや、わかりたくもないのだが。とにかく、強気に出てやるしかない。  すると、私の言葉が気に障ったらしい。二人の痴漢男は眉をひそめたあと、互い目くばせをする。 私は体を強張らせながらも、これから何をされてもこいつらを喜ばせるような弱々しい態度なんて、してやらないと心に決めていた。 続く男の行動は言わば拍子抜けのようようなものだった。変わらず正面から私のバストを、ぽよん、ぽよん、と手のひらで何度もバウンドさせるように遊ぶだけだった。 「なにそれ? そんなことされても不快なだけなんだけど」 私は挑発するように鼻を鳴らしながら言う。しかし、私の言葉に耳を傾けるつもりはないらしく、男は黙々と手を動かすだけだ。そこに不快感しかないのは事実だ。しかし、時々側面の腋に近い地点に指がふれる時があって、その瞬間は生理的嫌悪と同時に僅かなもどかしさを見出してしまっていた。 「こんなことされてても無駄だから早くやめな……ふぁんっ!?」  自分でもびっくりするような声が出てしまい、羞恥心で顔が熱くなる。背後の男が私の手首を開放したと同時に、唐突に、両胸の頂点を指先で押し込んでいたのだ。私は慌てて口を塞ぐ。  乳首を中心にしてじんわりと広がる甘い刺激。私の脳内、この電流のような感覚によって一瞬ではあるが支配されてしまう。知らない。こんなことは、知らない。  指はそのまま、くーるり、くーるり、と頂点のまわりを円を描くように動き続ける。その度、胸の先端からはむず痒さが広がっていき、同時に背筋にはぞわぞわとした悪寒が駆け上がってくる。 「やっ、やめなさいよ! それ!……あっうん……っ!」  抗議の声を上げようとするが、乳首を指で摘まれたことで遮られてしまう。水着越しではあるが、しっかりと親指の腹と中指の先で挟み込まれてしまい、存在を確かめるように、くりゅくりゅと指を動かされる。  抗議の声を上げようとするが、乳首を指で摘まれたことで遮られてしまう。水着越しではあるが、しっかりと親指の腹と中指の先で挟み込まれてしまい、存在を確かめるように、くりゅくりゅと指を動かされる。自分でほとんど触れたことがないのに、こんな風に他人に触られて、どうしてこんなにも敏感になってしまうのか。 しかも、ただ単に胸を触られているだけではない。背後から私の胸を揉みしだいている男と、正面から私の乳首を責め立てている男の分業制。つまり、この男達2人は、私の両方を同時に犯しているということになる。 (うぅ……そんなの……)  私は唇を噛み締めた。悔しくて仕方がない。フー君にだって、まだ触らせていない自慢のふくらみが、見知らぬ痴漢野郎共に好き放題されている。それだけでも屈辱的なのに、さらに気持ちよくなっているなんて。 「ほぉ~、感度良好ってわけか」 「へぇ……可愛い反応するじゃん」  それを勘付かれてしまったのか、男達は煽るかのように笑いながらそう言ってくる。 「くっ……そんなわけないじゃない……」  私がそんな風に強がっても、男達は一切手を緩める気配はない。むしろ狡猾さを増してきた気がする。背後からの手は腋とバストアンダーの中間地点のような箇所を、しつこく、わきわきとふたつの指先で揉んできて、同時に前からの指は乳輪のサイズを把握されたかのように、ぴったりと挟み込んできては、揉み込んだり、すりすりと上下に擦ったりして弄んできた。 「……ぅ……あ……っ」  私は漏れそうになる喘ぎ声を必死に堪えていた。声を出してしまえば、この男たちに屈してしまったことになる。それはどうしても嫌だった。しかし、男達の指先の刺激により湧きあがってくる未知の感覚は、私の意志に反してどんどん蓄積されていく。 「あれぇ~~? なんか、内股になってるよ? もじもじさせちゃってどうしたのかな?」 「えっちな気分になってきたんじゃないの~~、え? 二乃ちゃん」  痴漢男の一人が私を嘲るようにそう言った。実際その指摘通り、太ももの内側をこそばゆい何かが這っているような感じのせいで無意識のうちに動かしてしまっていたようだ。私は恥ずかしさに顔が熱くなるのを感るが、それより── 「な、なんで、名前……」 「二乃ちゃんのカバンに定期券入ってたよ? 可愛い名前だね、に、の、ちゃんっ」  男はそう言いつつ、私の乳首を挟む指に力を込めた。そのまま根本から扱かれるような指遣いで動かされてしまう。 「ひゃうんっ!!」  私の胸の先に走る痛感寸前の刺激と、それに伴った快楽が私の脳を揺さぶる。 「ひいぃっ……あぁっ!?」  そのまま仕上げとばかりに、乳肉に押し込むように強く潰されてしまい、思わず私は情けない声をあげながら仰け反ってしまう。 (な、に、これ……?)  経験したことが無い痺れるような感覚。戸惑いを隠せない私を、男二人は 楽しげに嘲笑う。 「おいおい、もうちょっと我慢しなきゃ、二乃ちゃん」 「そうだよ、まだまだ序の口だよ? それとも、そんなにチョロいのかなぁ~」  背後の男が、私の乳首を強く摘み上げたまま、ぐりぐりと捻ってきた。 「んんんっ!! いっ!?」  その痛みと快感の混ざり合った刺激によって、背中から腰にかけて電流が走ったかのような衝撃に襲われる。漏れ出るのが、甘い嬌声にならないように、なんとか耐えてみせる。チョロいと形容された反応など絶対に見せたくはなかった。 「こんなの痛くて、気持ち悪い……だけよ……っ!」  しかし、それはあくまで強がりに近い発言なのは自分でもわかっていた。それを悟っているかのように、男は口角を上げながら囁く。 「ふーん、じゃあなんで水着越しでもわかるくらい乳首ビンビンにしちゃってるのかな? 説得力無いよねえ」 「……ッ!?」  指摘され、私は自分の胸を見下ろす。そこには、水着越しにはっきりと分かるほどぷっくら勃起して、ポッチとして布地を押し上げてしまっている尖りがあった。 「こ、これは女の子の生理現象よっ! だからアナタ達の痛いだけの指遣いなんか、に……って、つ、つまむなぁ……だ、だから、痛いんだっ……てぇ、あっ、ああ……ッ!」  反論の途中に、男達に両胸の突起を同時につねられ、私はまたもや声を抑えきれなかった。 「くひっ……あ、は……っ……ぅ……!」  両方の先端に溜まったじんわりとした疼きを解放するその痛みは、もはや心地よさを伴う甘美なものになっていた。 「そっかぁ、痛くしちゃったかぁ、ごめんねぇ~~。お詫びに優しくなでなでしてあげるから許してね? 二乃ちゃん」  と、男は謝罪のような言葉を並べるが、その顔は悪戯っぽく笑っており、ただただ調子づいてるようにしか見えない。確かに指の動きは今までの責めとは打って変わって、優しく労わるような所作になり、ゆっくりと撫でたり、ちょん、ちょん、と甘くタップしたりしてくる。 「……あ、は……っ……ぁ」  その動きを視線で追ってしまうと、そこから発せられる痺れは私の脳内を蝕み、水着の中で乳頭がツンツンに張り詰めてしまうのを想像してしまう。 「ほぉ~~ら、よしよし」 「……あっ……あんっ……」  もはや声は抑えられなくなってきている。 「ポッチをよしよしされるの気持ちいいねぇ? 二乃ちゃ~~ん」  そんな、いやらしい口調の台詞で、私はハッとした。気づかされるように、なんとか理性を繋ぎ止める。 「ば、馬鹿なこと言わないで……そんな訳あるはずないでしょう!?」  気丈に言い放ちながらも、私は内心焦燥していた。 (どうしよう……このままだと本当に……) ──本当に? 本当に、なんだと言うのだろうか? その先にあることを考えるのは、とても怖いことだと、私の本能が告げていた。 「ふーん、まだまだ強気だね」 「まあ、簡単に堕ちたら面白くないしね」  私の態度に何を思ったのか、男はニヤリと笑ってそう言うと、私の下腹部へと手を伸ばしてきた。 「い、嫌っ……」  慌てて身を引こうとするが、背後の男にがっちりと身体を押さえつけられてしまい身動きが取れない。  そして、そのまま手慣れた手つきでホットパンツの留め具を外され、ジッパーを降ろされ、そのまま引き下ろされてしまった。それだけなら、下半身も水着姿になるだけの話だったのだが…… 「ひゃあっ!?」  それと同時に、お尻側の水着を掴み上げられ、まるで吊り上げるように荒々しく引っ張り上げられたのだ。 「おおー、綺麗なお尻してるねえ。やっぱりスタイル良いね、二乃ちゃん」  そんな悠長に品定めされるような状況じゃない。Tバックの如く強く絞り込まれて、水着が食い込んでしまい、それはお尻側へ刺激をもたらすのはもちろん…… (これ、ダメ……あ、アソコにも食い込んじゃう……っ!)  デリケートゾーンへの刺激も無視できないものだった。そして、ギュッ、と力を込められるたび、そこからは、わずかではあるが湿り気を帯びた音が聞こえてくる気がした。狼狽えながらも、私はそれを悟られまいと、男達を睨みつける。 「や、やめなさいよ……こ、この変態……っ!」  しかし、そんな虚勢は、彼らには通用しない。 「あーあ、まだ強情張っちゃってる。しょうがないなぁ」  男は呆れたように言うと、今度は私の片脚に腕を絡め、持ち上げてきた。 「きゃっ!?」  突然のことに私は思わず悲鳴を上げてしまう。男が覗き込むように私の股間に視線を向け、思わず顔が真っ赤になってしまう。 「バレバレなんだよ、二乃ちゃん。おっぱいたくさん弄られて、もうとっくに濡れてるんでしょ?」 「なっ……!」  股間を隠したい衝動に駆られたものの、両手は未だ拘束されたままで叶わない。男は自分の台詞を確かめるように、指を内腿に這わせて、ちょっとずつ昇るようになぞってくる。 「あっ……あぅっ……」  ついには、むにぃっ、と水着の間際の箇所に指を埋め込まれ、滲み出てしまったものを男の指に伝えてしまった。 「ほ~らっ、こんなにヌルついちゃってるよ、わかる?」 「だ、だから、生理現象って言ってるでしょ……! これ以上変なとこさわったら絶対ゆるさないんだから!」  それは──私が叫んだと同時だった。 ──ぶるんっ。  突如、私の視界で自慢のバストが弾けるように揺れ動いたのだ。それは白みがかった、綺麗な肌色で──  肌色?!  そこでようやく、自分の身に何が起きたのか理解する。 「……え?」 「ははっ、すごい跳ねたね。ホント、立派なおっぱいだよ」  胸を覆っていたはずの水着が、がばっとずり下ろされてしまっていた。威勢を取り戻そうとした瞬間に与えられた屈辱感と羞恥心で、私の頭は一瞬にして沸騰してしまう。 「き、キャァアアッ!!」 「お、暴れても無駄だって。生乳柔らかいねぇ~~、乳首は綺麗なピンクで、コリッコリになってるし」 「いやっ、離してぇっ……! だから、摘むなぁ、ってぇ……!」  必死に身悶えるが、それだけで男の腕を振り払えるはずもなく、私の乳房が、乳首が、おもちゃのように弄ばれていく。男指の間でコリコリと、コリコリと、しつこく転がされ、捏ねくり回される。思わず私の口からは甘い声が漏れてしまいそうになるが、なんとか唇を結ぶ。 「くっ、ううっ……」 (だめ……変な声が出てしまえばきっとこいつらを調子づかせるだけ……。悔しいけど、なんとか我慢しないと……)  しかし、そんな私の決意も空しく、奴らは更なる責めを加えてくる。股間側の男が水着越しではあるが、まったくの遠慮無しに割れ目を擦ってきた。 「ひゃあんっ!?」 「お、いま、ちゅぷっ、てエッチな音したよね」 「やっ……そ、そんなわけ、無いでしょ……!」 「ふーん。じゃあもう一回やって確かめてみようみようか。ほれ、ぐいっと」  そう言うなり、男はさらに強く股間を指で押しつけてきた。 「ひゃうんっ!?」  再び秘所から粘液が染み出してしまうような、ぴちゅっ、といった音が響き渡る。同時に、ビリリッとした強い快感が身体中を駆け巡る。 「ほぉーら。また聞こえたぞ。二乃ちゃんのここ、もうすっかり準備万端なんだろ?」 「ち、違うって、言ってるじゃない……! はぁ……っ、あぅっ……! ち、乳首もや、やめろおぉ……」  アソコと両乳首を同時に擦られ、私はビクンッ、と背筋を仰け反らせてしまう。こんなの知らない。こんな感覚は、今までに感じたことが無い。美人だし、進んでそう──なんてクラスメイトに揶揄されても、所詮は交際経験の無い私には、まだ知る由の無い世界のはずなのに、でも、今こうして私は──初めて知る、女の悦びに屈服させられようとしている。 (フー君、フー君、フーくぅんっ……! )  心の中で助けを求める。そんな都合の良いこと起こるはずがないと分かっていても、空気の読めない、だけど無自覚に白馬の王子的な行動をしてしまう彼に、今はすがることしか出来ない。 「ははは、二乃ちゃん顔真っ赤。可愛いねぇ~」 「でも感じて無い、なんて言う嘘つきにはおしおきが必要だよな」  二人はそう言いながら私の体に腕を絡めたまま、移動しようする。片方は両バストを掴んだまま、片方は脚を持ち上げたまま……トイレの奥へと向かっていく。ドアが開いている個室のひとつへと入っていき、そのまま便座へ無理矢理座らされてしまう。 「な、なにする気よ……変態共……!」  慌てて立ち上がろうとするものの、それより早く男達は行動に出る。両脇から開脚させるようにそれぞれ脚に腕を絡められると、もう動けなくなってしまった。M字開脚のようになってしまい、無防備な下腹部に男達の視線が突き刺さる。 恥ずかしくてどうにかなってしまいそうだ。  両手で股間を隠したいのに、それも許されず、ただ顔を逸らすしかない。だけど──それがいけなかった。  その方向に陣取っていた男が、おもむろに顔を近づけてきて…… 「ん、んむっ……っ?!」  キスされたのだ。  初めてのキスを、こんな形で奪われてしまった……。私のファーストキスは、フー君でなく、こんな奴らに……!  しかも舌が、おもむろに口の中にまで侵入してくる。突然の出来事にうまく抵抗することも出来ず、男の唾液を流し込まれる。気持ち悪くて、吐き気が込み上げてくる。そんな嫌悪感が満ちていく──はずなのに。 (な、なんで……?!)  私の身体は、どうしてだか火照り始めていた。もう一人の男がしつこく割れ目に指を這わせているとか、乳首をピンピンッと弾き続けてくるせいなのか。それとも、この男と舌と舌が絡み合っていることが理由なのか。うまく呼吸が出来なくて酸欠気味の頭では、もううまく考えられない……。 「あはっ、二乃ちゃん、キス好きなんだねぇ、すっごく溢れて来てるよ」  視界の外から、いやしい口調が聞こえてくる。だけどいまだ口内を貪られている私には反論できない。実際、私の意思とは無関係にアソコは潤滑液を溢れさせてしまい、それがさらに男の指の動きを増長させているようだった。そして、それは、私の舌が強く吸われたのと同時だった。 (ん゛ん゛んっ~~っ?!)  下半身の水着がズラされていたのだろう。男の指が、私のアソコの浅いところに、ちゅぷっと差し込まれていた。浅口とは言え、膣内への異物挿入感は、さっきまでの愛撫とは比べものにならないほど強烈なものだった。腰が震える。背筋が仰け反る。しかも、それを労わるように、男のもうひとつの指がクリトリスの周囲を撫でるのだから──たまらない。  乳首責めだけでも限界寸前だったというのに、一気に敏感なところを二点同時に責められてしまっては、もう我慢の限界を超えてしまっていた。 絶頂を迎えてしまう。イヤだ。初めてだと言うのに、これがそういう性的興奮の昂まりだとわかる。イヤだ。こんなところで、こんな連中にイカされるなんて絶対に──ッ!!  そう思った瞬間、男は急に唇を離した。解放と同時に私は呼吸を求め、肩で大きく息をする。不思議と股間の指の動きも止んでおり、私は少しだけ安堵していた。  男はそんな私の耳に顔を寄せて、囁いてくる。 「イキそうだったんでしょ? 二乃ちゃん」  見透かされたようなその言葉に、私の自尊心は大きく傷つけられる。悔しさと羞恥心から、私は今まで以上に声を荒げた。 「ヘタクソなアナタ達なんかに……イかされるわけないじゃない……ッ! バッカじゃな……ぁっ、ぎひぃ?!」  罵倒を言いからつもりだった。だけど、私の口から漏れたのは、悲鳴のような情けない喘ぎだけだった。  思考が飛散しかけ、一瞬何が起こったのか分からなかった。  じょぽっ、ちゅぷじゅっ──  手マンが再び開始されていて、さっきまでよりも激しく動かされている。指一本だけで掻き回されてた先程までとは違い、今度は二本も挿れられていた。太くてゴツゴツとした男の手が激しくピストンを繰り返す。 「さっきからヘタクソ、ヘタクソって傷つくよなぁ。ごめんねぇ、頑張って二乃ちゃんのこと気持ちよくするから、許してね?」  その宣言で、くいっ、と中で指を曲げられると、まるでお腹側を押し上げられるように刺激され、思わず背中が弓なりになる。Gスポットを探り当てられたのだ。 「ダメぇ、抜いてぇ……頑張らなくていいっ、いいぃい゛い゛ィ イ イ?!!」  容赦のない責めに、またすぐに昂められてしまっていく。視界がチカチカしながらも、同時にお尻の方にも違和感があった。いつの間にかもう一人の男が、私の後ろの穴を弄っているのだ。  信じられなかった。信じたくもなかった。  こいつら、今度こそ本気で私をイかせるつもりなんだ……! 絶望的な状況に、しかし私の身体は正直に反応を示してしまっていて、男達はそれを見逃さなかった。アナルの周辺を優しく撫でられながら、クリトリスの皮を剥くようにじんわりと摘まれると、どうしようもなく切なくなってしまう。そうされて痙攣を促されると、膣内もきゅーっと締まってしまい、男の指の形を、動きを、はっきりと感じ取ってしまう。 (ああ……っ……! むりィ、もう、むりィ……フー君! フー君、ごめぇん……)  私の身体は、もう完全に屈服させられてしまっていた。  身体中の性感帯を同時に責め立てられて、絶頂の前兆の波が何度も押し寄せてきている。最後の防波堤として耐え続けていたけれど、それも時間の問題だった。 男の指が、膣内の奥深くまで入り込み、そこで小刻みに振動し始める。子宮口の辺りを、トン、トン、とノックされているようで、それだけで意識が飛びそうになる。  そして、ついにその時が訪れた。男達は弄り尽くして覚えた私の弱い所を、的確に攻めてくる。  お尻の窄みを摘まれる。クリトリスが親指で潰される。アソコの奥を穿った指が、いやらしく、じゅぽっと引き抜かれる。 (あ、あ、あ、あ……イクゥウウッ!!)  身体の奥底から湧き上がる快感に抗う術などなく、私は絶頂を迎えさせられた。 「あああぁぁぁあっ! いやあああぁぁぁぁっ!!」  ビクンッ、ビクビクンッ。絶叫と共に腰が大きく跳ね上がった。それでも、拒絶に近い叫びになったのは、私はまだ折れてはいなかったからだ。フー君が、きっと、フー君が助けに来てくれる…… そんな縋るような想いを抱きながらも、私はまだ諦めていなかった。 「イっちゃったねぇ、二乃ちゃん。どう? もーっと、して欲しくなっちゃったんじゃない?」  耳元で囁かれる言葉に、私は小さく首を横に振っていた。まだだ。こんな奴らに負けるものか。余韻で震える体に鞭を打ちながら、抵抗の意志を示すように、睨みを効かせるためなんとか眉間に力を込めた。 「はぁ……? ら、乱暴にされて……叫んじゃっただけ……じゃない……ッ」  強気な台詞を口にしたつもりだったが、その声色には力が込められていない。それでも、なんとか虚勢を張り続ける。 「アンタらのテク如きでイカされた、なんて勘違いしないでよね……」  せめてもの反抗の言葉。それが精一杯の私のプライドだった。 男達はというと、私の言葉を特に気にする様子もなく、ヘラヘラとした笑みを浮かべている。 「ふぅーん、まだ強気だねぇ。じゃあそんな二乃ちゃんに免じて、ゲームをしてあげる。二乃ちゃんが勝ったら解放してあげるよ」 「ゲ、ゲーム……?」  こいつらは何を言ってるんだろう? そう思った時、男の一人がおもむろに自らのデニムのジッパーに指をかけ…… ボロン──。  勢いよく飛び出してきたモノを見て、思わず目を背けてしまった。 おそるおそる視線を戻すと、男は勝ち誇ったような顔をしながら、それをこちらに見せつけていた。怒張した状態など、初めて見る。それ、とは──。 (こ、これが、男のひとの……)  私の頭の中は真っ白になっていた。目の前の男のそれは、想像していたものよりずっと大きくてグロテスクに思えた。 「じゃあゲームのルール説明だ。二乃ちゃんが俺の手マンでイく前に、こいつをイかせたら、勝ち。シンプルだろ?」  なんて悪趣味なことを思いつくのか。目眩がしそうだ。そもそも、こんな奴のものなんて、触りたくもない。だけど……  このままでは、本当に犯されてしまう。イコール、今嫌悪している、それ──で、私の初めてを貫かれてしまう…… (それだけは絶対にイヤ……!)  フー君以外の男の人に身体を許すなんてことだけは、死んでもゴメンだった。 こんな奴ら、少し本気で触ってやればすぐに果ててくれるだろう。そして、私は今までどおりイったことを認めなければいいのだ。勝ちが見込める勝負である以上、この誘いは断る手は無い。 「そんなの余裕よ……。あ……アンタなんかに簡単にイかされる訳……ないじゃない」  私は挑発するようにそう言うと、パーカーが結びが解かれて、久し振りに両腕が使えるようになる。そのまま恐る恐る男の股間へと手を伸ばそうとしたが…… 「自信満々だねぇ、二乃ちゃん。なら、遠慮なく……はいっ、スタート!」 その宣言よりも早く、男は私の股間に手を伸ばし、にゅるりっ、と簡単に二本の指を挿入してきてしまった。 「ひゃっ、あッ、んんっ!ちょっと、いきなり激しすぎだって……んんッ」  心の準備が出来ていないまま触れられたせいで、思わず男の手を止めるために両手で掴んでしまった。 「あれぇ~~、いいのかなぁ? そうしてたらずっとズポズポしちゃうだけだよぉ~」  男はニヤリと笑うと、指の動きを止めることなく、抜き差しを繰り返す。私の手にはほとんど力が込められてなくて、抵抗の意味をなさない。男の言うとおり、ルールにそってもう一人の男のものを刺激するのが得策だと気付かされる。しかし…… (こんな、されたら……まともに手も動かせない……っ) ぐちゅっ、じゅぷっ、ずぽっ、ぬちっ……卑猥な音が個室内に響き渡る。  膣内に指が入り込むと同時に、奥まで一気に突き入れられる。そして、その指が中で動かされて、一番疼く箇所をノックされている。快感で腕に力も入らない。 「わかる~~っ? ここ、二乃ちゃんのGスポットなんだよ~」  執拗に弱点を責め立てられる。トントン、トントンと小気味よく二本の指先がツボ押しのように刺激してくる。その度に腰が跳ね上がりそうになるほどの快楽が押し寄せてくる。それが充分に溜まったタイミングで指を一気に引き抜かれ、再びズンッと突かれる。その繰り返しに、度々電流が走るような感覚に襲われる。 「指二本でキツキツの二乃ちゃんのおまんこ……ほら入って、抜いて、入って、抜いて……こんなに乱暴にズボズボされてるのに、美味しそうに飲み込んで、ほんとエッチな身体だねぇ」 「そんな……こと……ひぁん!」  反論しようとしても、また指を突き入れられ、喘ぎ声を上げさせられる。なんとか片手はもう一人の男のものに添えられたが、それだけで、何をするわけでもなく、股間から打ち上げられる快楽に翻弄させられてしまっている。 「くぅ、あぁっ、そ、そこぉっ……! だめぇ……っ!」 「声が甘くなってきたねぇ。やっぱり気持ち良いんじゃないか」 「そん、なこと……ないんだからっ」  私はなんとか否定する。しかし、それは男の思う壺だった。 「ふぅん。じゃあこんな風にクリちゃんシコシコされるのは?どうだい?」 「ひぃ……ッ!? 」  男のもう一つの手が秘裂の上端にある突起物を摘み上げてくる。シコシコと形容した通り、根元から扱くように動かされてしまい、下腹部が熱くなる。 「ほらほら、ズボズボされるのと、クリちゃんシコシコされるの、どっちが 好きなのかな~」  どっちが、なんて言いながら、男はその両方の責めを同時に行ってくる。 「やっ、両方なんてっ……だめっ、ああぁっ」 「だめって言いながら腰ヘコヘコ止まらないねぇ。ほら手もちゃんと動かさないと、勝負に負けちゃうよ?」  そんなこと言われても、こんな状態ではまともに動けるはずがない。こいつはこちらの弱みを知り尽くしているかのように、的確に弱いところばかりを狙ってくる。いや、実際今までの責めにより、私の弱点は知られてしまっているのだろう。だから、こんなのフェアでは無い。無理、無理なのだ…… そんな弱気な想いは、つい声になってしまう。 「あっ、やっ、むりぃっ」 「無理じゃないでしょう。ほら頑張れっ、頑張れっ。もっとクリシコシコしてあげるからさ」  男の言葉の通り、男は二本の指で、私のクリトリスを、強烈に擦り上げて来る。そのあまりの激しさに、私の意思とは関係なく腰が浮かび上がる。まるでクリトリスを摘む指に体ごと引っ張られているような錯覚さえ覚える。 「んぁっ! それだめっ!弱いのぉ!」 「ほらほら、シコシコ、シコシコー」  目尻に涙が溜まってくる。弱気な顔など見せたくないのに、快楽で頭が蕩けそうになってきて、それを制御できない。 「あぁん! そんなにシコシコされたらぁ! わたしっ、もうっ! んん~~~ッ」  とっくに快楽に屈服していたことを教え込まされらような気がして、悔しくて唇を噛んだ。それでも容赦なく絶頂へと追い詰められていく。クリトリスがオモチャのように扱われる。短いストロークを繰り返されながらも、右に捻り、左に捻り、緩急自在な指使いによって、敏感な先端を苛められる。時に乱暴に、時に優しく、そして、乱暴に、乱暴に、乱暴に── 「そのシコシコ、つ、強いぃっ! 」 「強くされるの好きなんでしょ? 隠れドMだよなぁ、二乃ちゃん。ほらっ、シコシコ、シコシコー」 「ひィあぁん! そんなに強くシコシコされたらぁ! わっ、わたしっ、もうっ! んん~~~ッ」  結局、私は簡単にイカされてしまった。最後は指先で弾かれるようにして、クリトリスが解放されたことが契機だったと思う。目の前で激しく火花が散ったみたいで、全身に力が入って、それから一気に脱力する。頭が真っ白になって一瞬思考が停止してしまう。 「あれぇ? 二乃ちゃん、イッちゃったんだぁ。ざんね~ん、耐えられなかったねえ」  男が耳元で囁いてくる。私は荒くなった息を整えようと必死になっていた。 「は、はぁ……? イって、なんか……ない、し……!」  強がり。そう言うしかなかった。ここで認めてしまったら、このゲームはまさにゲームオーバーなのだから……  私は震える手をなんとか動かして、たどたどしく男のモノに触れる。どうすればいいのかなんてわからない。そもそも私の頭の中はもうぐちゃぐちゃで、思考回路が全く働いていない。少しでも気を抜いたらまたあの快感を思い出してしまいそうだ。それをかき消そうと、とにかく擦ったり、揉んだりしてみる。  しかし男は余裕そうな表情を崩すことはない。焦っていると、もう一人の男が、 「イってない、なんて……こんなにヒクつかせて、何言ってるのさ。素直になれよ」  そう言いながら、割れ目から卑猥に突き出てしまった肉芽に愛液を絡ませながら摘み上げてくる。まるで再現のような指によるストローク。 「んんっ、あぅ! いまさわっちゃ、いやぁっ!」 「ほら、やっぱりイッたんじゃんないの? 二乃ちゃん。嘘つきにはお仕置きだよ? これはどうだい?」  ぎゅーっ、とクリトリスをつねられる。痛みと共に押し寄せてきたのは、紛れもない悦楽だ。 「ひゃあんっ! らめぇっ、クリばっかりぃっ」 「へぇ、クリちゃんだけがいいんだ? それ、シコシコシコシコっ。それともカリカリしてあげようか?」  卑猥なオノマトペと共に動く指。シコシコと言いながら扱かれ、カリカリと言いながら引っ掻かれ、耳からも、目からも、快楽信号を与えらているようで、頭がおかしくなりそうになる。 「ほら、ほらっ、シコシコとカリカリ、どっちが気持ちいいのかなぁ?」 「ひぅっ! どっちもらめぇっ!」 「ふぅん。じゃあ両方だ」 「ひゃうん!そんなっ、 はげしっ、んん゛ん゛~っ!」  男の指が高速で動く。上下運動をしたと思えば、爪先で素早く引っ掻かれたりする。その動きに合わせて腰がガクンガクン跳ねる。 「ほらほら、シコシコ、カリカリ。おっと、シコシコカリカリしてるとどんどん二乃ちゃんのエッチなお汁溢れてくるねぇ。この音聞こえる? 」  男はクリトリスを苛め続けているのと別の手で、秘裂から溢れる愛液を掬うように激しく指をかき回す。そうされると、ちゅ、ぢゅっ、ぷちゅちゅ、ちゅちゅぢゅぷっ、という卑猥な水音が聞こえてきて、それが余計に羞恥心を煽ってくる。耳を塞ぎたいけれど、なんとか手を動かして男を果てさせようと必死になる。しかし拙く、集中できてないその手つきでは奉仕にならないようで、、ただニヤついているだけだ。そんな態度に悔しさが込み上げて来る。一方、男の責めは激しさを増し、指が動くたびに、私の股間ではにちゃにちゃといやらしい粘っこい音が鳴ってしまう。 「エッチな音いーっぱいたてて、気持ち良さそうだねぇ、二乃ちゃん? 嬉しいねぇ?」 「やらぁっ、そんなの、しらなぁいぃぃぃっ!」 もはや呂律すら回らないほど感じてしまっていた。 「知らないはずないだろう? ほらほら、シコシコ、シコシコ」 「だから、クリちゃんシコシコしないれぇ! シコシコはいやらのぉ!」 「だから言ったろ、エッチな身体だなって。ほらほら、シコシコッ シコシコ~~、シコッ、シコッ」  男は言葉に合わせて、リズムよくクリトリスを扱きあげてくる。男性器への刺激の与え方をレクチャーするかのように、卑猥に、しつこく、狡猾に、私の小さな突起をいじめ抜いてくる。愛液を塗りたくられて、もうヌルヌルな私のクリトリスは、面白いように男の指を滑らせていた。もう、限界だ。 「らめぇっ! ほんとうにぃっ! らめなのぉ!! きちゃうのおぉぉぉっ!!!」  懇願するように叫んでしまっても、男は責めをやめてくれるはずもない。むしろ、ラストスパートとばかりにいっそう強く、速く、擦りあげてきた。 「んー? それは、もうイくってことかな? イくならなんて言うんだったかな?」 「んんっ! 言わないっ!絶対言わないもんっ!」  そう答えたものの、快感の波はもうすぐそこまで来ていて、到底我慢できるものではない。だけど性分がそれを許さなかった。なんとか耐えようと、歯を食いしばり、太ももに力を入れる。 「ふふっ、強気な二乃ちゃんはそうこないとねぇ。まぁいいや、負けないぞ~~、それっ、シコッ、シコッ!!」  男はさらに追い討ちをかけてくる。突然、それまでとは比べ物にならない動き──シコシコとは名ばかり、強く捻り潰しそうなくらい指の腹に力を込められたまま、乱暴に、高速で扱かれる。  もう無理だ。堪えきれない。  今までのはまさに前戯に過ぎなかったとでもいうようなその動きは、あまりにも強烈で、一瞬にして絶頂へと導いていく。  シコシコ、シコシコ、シコシコ、シコシコ、シコシコ──  頭の中でその動きがリフレインする。快感が脳天まで突き抜けて、視界がチカチカと点滅しているようだ。そして、とどめとばかりに耳元で囁かれる。 「ほら、シコシコされて……」  瞳孔が開く。 「──イケよ」  瞬間、目の前が真っ白になった。全身がビクビク痙攣して、頭の中で何かが弾けたような感覚。催眠術のように意識が支配され、それに対する言葉を無理やり紡がされる。 「イッ……」  もはや、それは止められるはずが──なかった。 「イくぅうううううう!!!!」  惨めな敗北宣言と同時に、私は盛大に達した。頭がおかしくなりそうになるほどの快楽の濁流の中、自分の膣口から、ぴゅっ、ぴゅっ、と潮を吹き出しているのを感じる。  男は私の頭を優しく撫でながら、耳元でささやく。 「はいっ。今度こそ完全にイっちゃったねぇ。二乃ちゃんの負け~。じゃあこれから俺たちのおもちゃ決定だね」  絶頂直後の余韻に浸っている私に、男はそう告げた。が、私の思考はほとんど停止していて、言葉の意味が理解できていなかった。

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