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※オリジナルキャラでの痴漢羞恥作品の早読verとなります。 一ヶ月程度と限定予定ですが、前回のオリジナルも書き上げられてなく、リクエストが溜まっているので実際、支援プランに移行するのがいつになるかは神のみぞ知るです…… 序盤にキャラのもう少し丁寧な紹介描写や、痴漢の流れは変更したいところです。文字数制限あるようで、ちょっと中途半端になってしまいます。 ──以下本文。 「はぁ……」 キララはため息をついた。ハロウィンということでそれっぽいコスプレをしているのに、一向に客が来そうな気配がない。隣のヒナも大きな胸を揺らしながら意気込んでいたのだが、暇さ加減にスマホゲームに興じはじめた。 「やっぱり最近出来たライバル店のせいですかねぇ〜」 おっとりと語尾の伸びた喋り方で、ヒナは店の現状を嘆いた。カウンターに突っ伏して、その豊満なバストをテーブルに押し潰している。 衣装から溢れんばかりの巨乳だ。 そんな彼女の胸元を見つめながら、きららは思う。年下で現役女子大生のこの娘と比べたら自分の貧相……とまでは言わないが、少しだけ物足りない胸に手を当てて、また深いため息をつく。 (……でもまあ) キララはふっと笑みを浮かべる。 (それでもあたしはこの仕事が好きなんだよね〜。だって、コスプレ好きの女の子のお客さんが来るんだもん!) そう自分に言い聞かせる。普段はOLとして真面目に勤務しているが、余裕ができた時は趣味のコスプレを活かし こうしてサブカル系のコンセプトカフェでカウンターに立って日々のストレスを発散しているのだ。 しかしハロウィンという今日に限って客足が伸びない。せっかく自分のスレンダーさを際立てられるようなチャイナドレスのキョンシー風コスに身を包んでいると言うのに、まったく反応がもらえないというのは辛いものがある。ヒナは魔女風コスで、別に胸元を少し開けているとかを抜きにしてもじゅうぶんに可愛いもので、それが発揮できないのは勿体無いと思ってしまう。とりあえず二人で自撮りをして、SNSで閑古鳥をアピールするくらいしか出来ない。 いつもは厄介に思うような常連客ですら、今はありがたい存在に思えてしまった。 (あぁ、可愛い子……っ! なんて、高望みはしないから、せめて誰か来てくれないかなー……) その時だった。カランカランとドアベルが鳴る音が聞こえた。 「おっ、なんだぁ、ぜんぜん人居ねぇじゃーん! 貸し切りってやつ?! ラッキー!」 入店してきたのは若い男三人グループだった。ハロウィンということで仮装して街を練り歩いた末たどり着いたのだろう、既にアルコールが入っているのか顔が赤い。スーツ姿に包帯を巻いたり、ピエロ的なメイクでお茶を濁しているあたり、ガチなサブカル好きなわけではないようだ。髪を染め上げいかにもチャラそうで、正直あまり関わりたくない人種だとキララの直感が働く。 だが客として来店な以上、おもてなしをしなくてはならない。 笑顔を取り繕ってキララは接客を始めようとしる。しかし── 彼らは店内を見渡すなり、ケラケラ笑い声を上げた。 「おいおい、なんだよここー? オタク系? ってやつ?! 俺ワンピースしかわからねー!!」 大きな声で下品に笑う彼らを見て、キララの顔が引きつる。 オタクを毛嫌いする陽キャのノリだ。こんな雰囲気ではまともに会話すら出来るかどうか怪しい。 こういう時こそヒナのような癒し系でおっとり天然娘が、と視線を向けるが彼女は怯えたような表情のまま固まってしまっている。 (どっちみちあたしがなんとかしないとダメか……) キララは覚悟を決めると、精一杯の営業スマイルを浮かべて彼らに近寄る。 「いらっしゃいませ。当店のご利用は初めてで、しょう……」 「あー!! ササヤイターでまわってきたチャイナのおねーさん! 実物のがめっちゃ綺麗じゃん! 超タイプなんだけどぉ」 キララの声を遮るように、先頭の包帯男が色めき立つ。 彼はスマホを取り出し、無遠慮にパシャリとキララを撮影しだす。 続いて後ろの二人も、それぞれ違う角度から彼女を写真に収めていく。 「ちょっ、こら! いきなりそういうことしたら駄目ですから!」 慌てて男達を制止するキララ。 「いやぁ、こんなお姉さん眺めながら飲めるならこの店最高だわ! ねぇねぇ、今度一緒にデートしようよ?」 酒臭い息を吹きかけられながら、肩に手を乗せられる。 それをやんわり払い除けて、業務的な店のシステム説明をする。三人分の酒の注文を受け、キララはカウンターに戻っていった。複数人用の席はあるのに、男達はカウンターに並んで座り、ニマニマしながらその様子を見守っていた。 (客は来て欲しいとは思ったけど……) まさかこんな連中が来るなんて思ってなかった。思わず大きなため息をしてしまいそうになるが、それをなんとか堪えて仕事に戻る。 キララは、ドリンクを作り終えると彼らのところまで運んでいく。 グラスを手渡す時、男はわざと手が触れ合えるように位置取りをしてきた。 そして、近づくとあからさまな動きで握ってくる。 「ありがとね、おねーさんっ」 キララは不快そうに眉尻をヒクつかせながらも、笑顔だけは崩さないよう努める。 (我慢、我慢……) そう自分に言い聞かせながら、カウンターの中に戻った。 「そっちの娘は巨乳ちゃんだねぇ。なにカップあるの?ちょこっと見せてくんない?」 隣のピエロメイクのそんな言葉が聞こえて、反射的にそちらを睨みつける。セクハラは御法度だ。ヒナは困った顔をして、胸元を隠すようにして身を縮めている。 そんなヒナを守るように彼女の前に立ち塞がる。 すると、今度は包帯ぐるぐる巻きの男に話しかけられた。 「ねぇ、おねえさーん、このお酒薄くない? 作り方変じゃないかなぁ」 クレームにキララはムッとした顔になるが、実際お酒を作る技術などはこのような店では二の次なので、男が言うことも一理あった。 「ほら、疑うんならおねーさん、飲んでみてよ」 そう言った男に、キララは渋々従う。 男のグラスを奪い取ると、クイッと一口飲む。確かに薄いかもしれないし、そうじゃないかもしれない。要はキララの舌ではよくわからないのだ。 「ねぇ、変な味でしょうー? 特別サービスで俺がお酒の作り方教えてあげるよー」 ニヤつきながら男が言う。その言葉の意味がわからず、キララは訝しげに作り笑いを浮かべるしかできない。 すると、男は席を立ったと思うと、ズカズカと脇からカウンター内に入ってきた。 あっけにとられているうちに、もう彼はキララの横に立っていた。そのまま肩を抱かれ、キララの耳元に口を近づけてくる。 吐息がくすぐったく、気持ち悪い。 「おねーさん、良い匂いするね。香水何使ってるの?」 「ちょっと、ダメですって! 離れて下さい!」 キララが身じろぎをして抵抗するが、男はそれを気にも留めずに更に身を寄せてくる。 キララが必死に身体を押し返そうと力を入れても、男は腰を抱くように手を回してくる。 「おいおい、ずるいぞーっ、俺も! 俺も混ぜてくれよーっ!!」 カウンター越しに見ていたピエロ男が茶化すような声を上げながら、椅子から立ち上がる。もう一人の海賊の船長のようなハットを被りつけ髭を生やした男が、それに続いてくる。 「こっちは入っちゃダメですぅ〜、あーんっ」 ヒナがそう言って、男達の侵入を拒む。だが、彼らは全く意に介さずにカウンター内に入ってきてしまう。 「巨乳ちゃん、ヒナちゃんて言うんだぁ。ねぇ、いっしょに写真撮ろうよう。ハロウィンだし無礼講、無礼講っ」 ピエロの男がそう言いながら、ヒナの肩を抱く。キララは慌てて止めようとしたが、包帯男と海賊船長に両サイドから挟まれて、身動きが取れなくなってしまっていた。 「ほら、何枚か撮ったら向こう戻るからさ。笑って、ピースピースっ」 ピエロの男はスマホを取り出すと、カメラモードにして、掲げるようにしてレンズを向ける。 男はヒナの肩を抱いて、お互いの顔を近づけて、自撮り風にパシャリパシャリとシャッターを切った。ヒナは気乗りしない表情のまま、だけど抵抗は出来ずに、言われるままなってしまっている。キララは状況を打破したいが、どうしたらいいのか分からず、ただ見つめることしか出来ない。焦燥感だけが募っていく。しかし次の瞬間── 「えぇ?!」  グイッとヒナの胸元が男に引っ張られる。カメラを構える手の角度は、そこを覗き込むように変化してシャッター音が鳴り響く。 「やぁん!」 ヒナは慌てて胸元を手で覆い隠すが、その一瞬は確かに男のスマホの中に切り取られてしまう。ピエロ男はその画像を確認するように操作し、満足げな笑みを浮かべた。 「やっぱりヒナちゃん、おっぱい大きいねぇ。ブラも引っ張っちゃったから、ほらピンク色の先端もちょっぴり写っちゃった。これは良い写真だわー」 そう言われて、ヒナの顔が一気に真っ赤に染まる。 「いやっ、そんな、ダメですぅ。消して、消してくださぁいっ」 ヒナが涙目になって懇願するが、男はヒナにその画像を見せつけるようにするだけで、取り合ってくれない。 キララはその様子を見て、悔しくて唇を強く噛むことしか出来いでいた。 「アンタ達……いい加減にしなさいよっ!」 呟くようにそう言うのが精一杯だった。 「えー、戯れてるだけでしょ? なになに? おねーさん怒っちゃった?」 包帯男が相変わらずヘラヘラしていることも、キララを苛立たせる。いや、そんなことよりもヒナが辱められていることが許せない。 「SNSにあげちゃおっかなぁ。お店の良い宣伝になるよねぇ」 「ダメぇですぅ〜〜〜っ」 泣きそうな顔で訴えるヒナ。その反応を楽しむように、男達は画像を共有したようで、 「おお、これは良い乳首チラだぁ。綺麗な色してるねぇ」 「この子何カップなんだろうね? 触って確かめたいよね」 口々に勝手なことを言い始める。 ヒナの羞恥心が限界を迎えようとしているのが見て取れた。当たり前だ。 こんなことは許されない。 キララは思う。ヒナの先輩として、彼女を守らないと。 そう思い、キララが口を開こうとした時、ピエロの男がスマホをカウンターに置く。 画面には、先ほど撮影されたヒナの胸チラ──いや、チラと言うには大胆過ぎる程に露わになっている彼女のおっぱいが映し出されていた。たわわな実りの豊満さが作りあげる谷間が、画面いっぱいに広がっていた。 しかもそれだけでは終わらない。衣服を引っ張られた瞬間を写されたことで、男達が言うように、先端のピンク色の突起までバッチリ見えてしまっている。 「こんな……消しなさいよ!」 キララは思わず叫び、ピエロ男を睨みつける。 だが、ピエロ男はニヤけた笑顔のまま、 「消すわけ無いじゃん。これ、めっちゃバズりそう」 そう言って、再びスマホを手に取り操作し始めた。 「やめなさいって! お願いだからっ! それだけはっ」 キララが声を大きくしながら前のめりになるが、両側から包帯男と海賊船長に手首を掴まれ、動けなくなってしまう。包帯男は空いている手でキララの顎を掴むと、スッと自らの方を向かせた。 「じゃあさぁ、消してもいいけど、おねーさんとの写真撮らせてくれないかなぁ?」 キララの瞳を覗き込むようにして包帯男が言う。キララは逡巡した後、首をゆっくと縦に振った。従うしかヒナを救う道はないと思ったからだ。 「わー、スレンダー美人チャイナおねーさんとツーショット撮れるなんて、アガるぅ。どんなポーズ取ってもらおうかなぁ」 包帯男はそう言いながら、キララの腰に手を回して引き寄せてくる。 キララはそれを嫌がるように身を捩るが、ヒナの画像という人質がある以上、邪険にすることも出来ない。 「くっ……ちゃんとヒナの写真は消しなさいよ!」 キララは歯噛みするような表情をしながら、包帯男を睨みつけて言う。 「だいじょうぶ、だいじょうぶ。約束守るからぁー。ほら、おねーさん、笑って、笑ってー」 包帯男はスマホのカメラをこちらに向けてくる。キララは観念したかのように、軽く微笑みを作った。 (くそっ、今だけ我慢すればいいんだ……。ヒナを助けられるなら……) そう自分に言い聞かせて、撮影に応じる。まるで恋人同士のような距離感で、ピースサインを強要されたり、ウィンクさせられたり、様々な角度からスマホのカメラがキララの姿を切り取っていく。 「やっぱおねーさん綺麗だなぁ。スタイルも良いし、全体も映るようにも撮ろうね」 包帯男がそう言うと、海賊船長がスマホを構えながら距離を取る。こんな軽薄な奴らに自慢のスレンダーさを讃えられても嬉しくはない。引き攣った笑みをなんとか維持しながら、キララはただ耐え忍んでいた。 やがて、シャッター音が鳴り響く。 「いいねぇ。チャイナスカートのスリット、エロいなぁ。おねーさん、もう少し脚開いてみてよ」 そう囃し立てられキララは頬をわずかに染めながらも、言われた通り少しだけ膝を開いて、ふもももを晒す。 (恥ずかしい……けど、もう少し我慢したらヒナが助かるかもしれない……) そんな希望を抱いて、必死に耐える。 パシャ、パシャ フラッシュが焚かれる度に、全身にゾワリとした感覚が走る。それはもしかしたら予感だったのかもしれない。しかしキララは状況に疲弊していて、その正体を探る余裕などなかった。 (まだ終わらないの……? もう十分撮ったじゃないの……) キララが心の中でそう呟いたその時だった。嫌気が差して、油断したように体の力を抜いたのがいけなかった。 ──ぐいっ。 包帯男がいきなり、キララのふとももを抱えるように持ち上げてきた。接地が片足だけになりキララはふらついてしまう。いや、そんなことよりキララの生来の柔軟さが災いして、男に力任せに開脚させられてしまったのだ。 「ほら、オタク達の間でこの前流行ってたじゃない? I字開脚っていうの? おねーさん体柔らかいねぇ。もっと見せてくれる?」 ニヤニヤと下卑た笑いを浮かべながらそう言ってくる包帯男。チャイナドレスのスカートは否応なしにずり上がり、色素薄く滑らかな太股と、股間を包む真っ白なショーツが露わになってしまった。 「ちょ、ダメ! こんなの、ダメ!!」 慌てて脚を閉じようとするが、男の力は強く、ビクともしない。それならとスカートを押さえようとするが、ピエロ男に両手首を掴まれてしまう。 そのまま後ろに引っ張られ、両腕が背中に回されてしまった。 「おねーさん、エロいねぇ。純白パンツも丸見えだよ」 海賊船長がニヤつきながら、スマホのカメラを向けてくる。 パシャ、パシャっとフラッシュが光る度、屈辱的なポーズを収められている事実がキララを苛む。 「花柄のレース刺繍で、少し透けてて……リボンも凄くこだわって作り込んでる高そうなパンツだねぇ。勝負下着ってやつ?」 海賊船長は近距離でキララのショーツをスマホに捉えながら、わざとらしくそう言った。そしてキララの反応を楽しむかのように、何度もシャッターを切っている。 「知らない! 知らない!! 早く離しなさいよっ!!!」 キララが声を荒げ必死に身を捩る。そうすると体勢のせいで、ショーツの脇のラインがずり上がり際どいラインを覗かせてくる。 海賊船長はそれに気がつくと、すかさずスマホのカメラを向ける。 「ほら、おねーさん、暴れるからパンツ食い込んじゃって、あらら、毛もちょっとはみ出ちゃったよ」 そんなことを言いながら、またシャッターを切る。 「このままくぱぁさせて記念写真撮っちゃおうかなぁー。下から煽ればおねーさんの顔も入っていい感じになると思うんだよねぇ。どう? おねーさん」 海賊船長がそう言ってキララの耳元に口を近づけ、囁きながら今まで撮影したキララの恥態画像を表示させたスマホを見せつけてきた。 そこにはチャイナドレスで無様に開脚させられて、裾がずり上がってしまったスカートの奥から純白ショーツを晒している自分の姿があった。弱々しく眉根を下げた表情もばっちりと収められていて、それすらも下劣な男達の征服欲を掻き立てる材料になることをキララは本能で感じ取る。 (こんなの……こんなの、ひどすぎる……それに、くぱぁなんて絶対嫌……) まだ短時間の滞在だが、この男達の行動は、言葉通りの卑猥な行為にまで及ぶことをキララに予期させるには充分なものだった。絶望に近い感情を抱いていたキララだったが、 ──カランカラン。 それは救いの音だった。入店のベルが鳴り響く。 その音に反応して、男達はキララから手を離した。残念そうな顔をしながらカウンター内から離れ、自らの席へと戻っていく。 (助かった……) キララは安堵しながら、チャイナドレスのスカートをひしっと押さえた。 「キララちゃん、ヒナちゃーん。遊びにきたよぉ」 常連客の聞き慣れた陽気な声。 「は、はーい」 キララはぎこちなく応える。当然だろう。 今し方、男達にひたすらセクハラをされていたのだ。 何事もなかったように平静を装おおうとするが、心臓はバクバクと鼓動し続けている。 (もう……ホント最悪だった……) キララは心の中だけでそう呟いた。仮装した陽キャ三人はわざとらしく大きな声で、 「俺たちお会計ねー!!」 と叫ぶ。まるで悪びれていない様子なのがキララを苛立たせると同時に、不気味さを醸し出している。 レジ打ちしてお金を受け取り、もう二度と会わないという意思を込めてキララは男達を睨みつけた。 「ありがとうございましたー」 そのまま表情を変えずに棒読みで言った後、低い声で、 「ちゃんと写真消しなさいよ……」 と言うと、男達は無視するように手をひらひらさせながら店を出ていった。ふぅ、とキララはため息をつく。 なんて日だ。次会ったら通報してやる。そんな風に考えながら、ようやく日常に戻った店内で業務を再開するのであった。しかしキララは気づいていない。『次会ったら』なんていう思いが、いかに浅はかで愚かなものであったのかということを……。 ☆★☆ ☆★☆ ☆★☆ ☆★☆ ☆★☆ ☆★☆ 慌てて電車に駆け込んで、キララは息を弾ませる。思えば、今日は朝からついてかった。朝食トースト用のお気に入りのジャムは切らしてるわ、職場では仕事を押し付けられて残業になるは、あげくの果て電車に間に合うように走ればストッキングが伝線するわ……。 それでもなんとか間に合ったことにほっとして、キララは吊革に掴まる。このまましばらく揺られていれば、マンションの最寄駅まで直行だ。 少し落ち着いたところで、キララは視線を下に落とした。先程から、どうにも違和感を覚える。確かに座席は埋まるほどの混み具合だが、それにしても妙と思えるほど接近してくる影の存在を感じている。しかも、それはさらにキララに近づき、ついには真後ろに密着してきた。 「こんなところでまた会えるなんて、奇遇だね、おねーさん」 真後ろから聞こえてくる愉快そうな声。そして耳に感じる生温かい吐息。 「……っ!」 キララは背筋に冷たいものを感じた。瞬間体が硬直して、振り向くことが出来なく、無視するような形になる。 「あれぇ? もしかして忘れちゃったのかなぁ? この画像見れば思い出してもらえるよね?」 背後の男の言葉に、キララは唇を噛む。あの時の男達だとすぐにわかったからだ。 男の一人がスマホを操作して写真を表示する。それは、チャイナドレスのスカートを捲り上げ純白ショーツを露出させた状態で、無理やり片足を大きく開かされていやらしいポーズを取らされている自分の姿だった。 「いやぁ、可愛いパンツ丸見えの良い画像だよね。またいつか会えるかなって、これ見るたびに思ってたんだよねぇ」 男の興奮したような声がキララの耳元に届く。 「……ッ! 消してって言ったでしょ……」 キララは羞恥心から顔を真っ赤にする。叫びたくなる気持ちを抑えて、小さな声で抗議した。 「うーん、じゃあこのまま大人しくしてくれたら考えてあげてもいいかなぁ」 男はそう言って、キララの尻に手を伸ばす。 (くそっ……卑怯な……) キララは内心で毒づく。 「おねーさん、キュッと締まってていいお尻だねぇ」 「脚も相変わらず良い感じ。あれ? ストッキング伝線しちゃってるじゃん」 あの日と同じノリで喋りながら無遠慮にキララの体を這い回る。 「さわら……ないで……」 キララは男達の手を払いのけようとするが、 「まあまあ、お姉さんが言う通りにしてたらさっきの写真は消すから。それにああいうバイトしてるの会社にバレたらマズいんじゃないのぉ?」 と言われてしまうと、キララは黙るしかなくなってしまう。そのままキララは観念したように目を瞑った。 「素直なおねーさんは好きだよ」 男達がニヤリと笑う。 (ホント、今日は最悪……) そんなキララの胸の内を嘲笑うかのごとく、男達はキララの下半身を撫でるように触っていく。タイトでは無いスカートは、いとも簡単にめくられてしまった。 「今日のパンツはピンク? いや、薄紫かぁ。相変わらず可愛いの履いてるねー」 「とりあえず撮らせてもらうね〜」 男達は嬉々としてスマホを構える。 「ちょっと、撮るのはダメっ、ダメだってば……っ」 キララは身を捩らせて、お尻を振るようにスカートを掴む指を払おうとするが、男達は意に返さず、キララの抵抗を力で押さえつける。残った男は問答無用にスマホのカメラのシャッターを切ってきた。 パシャシャシャシャシャ…… 連写モードにしたカメラから連続する電子音が鳴り響く。 (また、下着姿撮られちゃってる……) キララは泣きそうな顔でうつむくが、それでも容赦なく撮影は続けられ、同時に男の指がふとももの内側をなぞってくる。 「や、やめて……」 弱々しい抗議の声が漏れる。だが、その程度で止まるはずもない。 「おいおい、これからもっとすごいことするんだから、今からそんなんで大丈夫なのかよ」 「でも、こんなに可愛いなら俺、全然イケそうだわ」 「だろ!? だと思ったぜ!」 車内の騒音にも負けず、男たちの下卑た笑い声が響き渡る。 「ほら、もうすぐ着くぞ」 男がキララの肩を掴み、強引に振り向かせる。そして、彼女の唇を奪う。 「んっ……!」 突然のことに驚いてキララは目を見開くが、男は構わず舌を入れてくる。 「んんっ……んぅっ!」 キララは必死に離れようと両手で男の身体を押し返すが、全く効果がない。それどころか、かえって男が調子に乗ってしまう。 「はぁ……。キスしちゃったね。おねーさんの唇、柔らかくて美味しい」 男が口元を緩ませながら、再び唇を重ねてくる。今度は先程よりも深く、濃厚なものだった。 「んっ、ちゅっ、うっ……!」 キララは顔を背けて逃げようとするが、男の両腕がしっかりと腰を抱え込んできて離さない。 「おっぱい見せてよ、おねーさん」 「い、いや……」 「ほらほら、ボタン外ししちゃうよー」 プチプチと器用に男の指がキララのブラウスのボタンを外していく。その間も、男はキララの身体に腕を回し密着してくる。 「あれぇ、ブラ、パンツとお揃いじゃないじゃーん。油断し過ぎじゃね? まぁこういうのもリアルでいいけどさぁ」 はだけさせられた胸元から覗く下着を揶揄されて、キララは羞恥で顔を赤く染めた。 「あ、あなた達には関係ないでしょ……」 震える声で反論するが、それが男達の加虐心を煽ってしまう。 「うーん、まだ反抗的な態度とっちゃうわけ? こっちは優しくしてあげてるっていうのに……」 男はそう言って、キララの背中に回していた手を前に移動させ、彼女の両胸を鷲掴みにする。 「ぁあん……こ、こんなところで……」 「やっぱりあの巨乳ちゃんみたいじゃいけど、こういう小ぶりなおっぱいも嫌いじゃないよー。ほれほれ」 「あっ。だ、だめ……揉まないで……ブラ、ずれちゃう……」 キララは身を捩らせるが、男の腕力によって抱きすくめられてしまっているため逃れられない。 「えー?……じゃあ、くぱぁされるのとおっぱい出されるの、どっちがいいか選ばせてあげるよぉ?」 「い、いや……どっちかなんて、選べる訳ないでしょ……! ぁんっ」 男の手がスカートの中へと侵入すると、ストッキング越しにお尻をさすられる。 「お尻柔らかいねぇ〜。この前のチャイナ服姿見てずっとさわりたいと思ってたんだぁ」 「ひっ、ひゃうんっ」 耳元で囁かれ、首筋を舐め上げられ、ゾクッとした感覚に襲われる。 「おねーさん、敏感だねぇ。もしかして彼氏とか居なくて欲求不満とか?」 男達は好き勝手にそんな発言しながら、キララを辱めるような行為を続けて来る。スカートを大きく捲られ、ストッキングは膝まで下げられた。剥き出しにされてしまったショーツのお尻側を、その生地の感触を味わうかのごとく執拗に撫で上げられる。と思えば、手刀のような形を作って、シュッシュと上下にヒップのクレバスを擦ってくる。嫌がって、吊革に掴まってない方の手を伸ばしても、すぐに振り払らわれてしまう。 (くそっ、画像がある限り、されるがままになるしか、ないの……) キララが焦燥している間にも、男たちの行為はエスカレートしていく。ブラジャーがずり上げられて、その先端が露出すされてしまう。 「わぁ、乳輪ちっさいのにぷっくりと膨らんできてるよ。エッチぃ〜」 「しかも、陥没気味なんだ。普段は隠れているのかなぁ。ほら、早く出ておいでぇ」 「やっ、引っ張らないでっ!」 左右の乳房の先端が同時に摘まれ引っ張り出され、それを男の舌先が突ついてくる。 「ちょっと塩辛いかも」 「ばっ、バカなことい、言わない、て……あっ、んぅっ……」 「いい声出すじゃん」 「ほんとは気持ちよくなってきたんじゃねーの」 「違うっ、違っ、んんっ」 「へー、強情なおねーさんだなぁ」 「でもさ、こうやって……」 男がキララの乳首を強く捻ると、 「痛っ……」 という小さな悲鳴がキララから上がる。男は構わずそのままグリグリーっと押し潰してくる。 「いたいっ、やめて……」 「ほらほらぁ」 さらに強く、ぐりゅっ、ぐりんっと指を滑らせてくる 「きゃあっ!」 思わずキララの声が高くなった。 「ふーん、結構可愛い声で喘ぐんだね。もっと聞かせてくれないか」 そう言うと、今度は両胸を下から持ち上げるように揉んでいく。小ぶりだが形良い乳房がむぎゅーっと形を変え、指の間からこぼれ落ちる。そして、やはりその頂点を狙われる。くりくりと弄ばれ、ついには乳頭がちょこんと顔を出した。 「んんっ……」 キララは唇を噛み締め耐えようとするのだが、男は遠慮なしにそこを攻め立てていく。「んくっ……く……ぁ……」 「乳首ちゃん出たよぉ。それじゃあいただきまぁーす」 男は嬉々としてキララの右胸を口に含む 「い……いゃ……」 「ちゅる……ぺろ……ちゅう……」 「ぁ……は……口、離して……」 「美味しいよ……おねーさんのおっぱい……」 「い……いや……」 乳首をちゅぱちゅぱと舌先で弄ばれながら、お尻も男の手のひらが這い回っていく。その指先はキララのショーツのヘリをなぞり、クイクイと引っ張るように動かしをしてきた。 「あんま騒がない方がいいと思うけどねぇ……周りの人に見られちゃうかもしれないし。ほら、尻たぶもちょっとづつはみ出してきてるよ」 「やめ、て……パンツ食い込ませちゃ、やぁ……」 「だからあまり声出しちゃダメだって」 男は咎めるようにそう言うと、グイっと強くキララのショーツを絞り込むように握る。そのまま吊り上げんばかりの勢いで引っ張り上げてきたのだ。キララの白いお尻に、ショーツのゴム部分がこれでもかと喰い込んでいく。 「おねーさん、わかる? 今おねーさんのパンツ、Tバックみたいになっちゃってるよ? 周りにバレたらおねーさん痴女だと思われちゃうねぇ〜」 男がわざとらしく声を潜ませ、耳元で囁きかけてくる。その言葉にキララはハッとなる。もし本当に周囲の乗客にこんな姿を見られたら…… (そんなの絶対にイヤ……!) 羞恥の念に駆られ、キララの抵抗はどんどん弱いものになっていった。その隙を突いて、男の手がさらに深く侵入してくる。 男と言葉通り、キララのショーツはもうほとんど紐状のように心許ない状態になってしまっている。そこで尻たぶをむぎゅーっと左右に開かれると、布地の隙間から皺穴までもが露わになってしまいそうだ。 「それ、ダメっ。見えちゃう、見えちゃうからぁっ」 「んー? 何が見えちゃうのかなぁ? ちゃんと言ってくれないとわからないよ?」 「やっ、だめっ、お尻、開かないでっ」 「ほれほれ、早く言わないともっと見せつけちゃうぞー」 男達は執拗に臀部を押し開き、その奥のピンクの穿穴を外気に晒そうとする。 「ちゃんと言わないから、ここも写真撮っちゃうもんねぇ。おねーさん、アソコより先にお尻くぱぁしちゃうなんて恥ーずかしー」 男は楽しげな口調で言うと、スマートフォンを取り出して構える。 (やめて! やめて!! それだけは……ッ!!) キララが心の中で祈っても、男達はそれを嘲笑うかの如くシャッター音を鳴らしてきた。 カシャリ、という音が鳴る度にキララの心は軋んでいくようだった。思考が遠のきそうになる程、絶望感に打ちひしがれていく。 「おねーさんがちゃんと言わないからぁ。はいっ、おねーさんの綺麗なアナル、ばっちり撮影できましたぁ〜!」 「ねぇ、おねーさんのアナル、すごく可愛いピンク色してるよ。舐めたくなくらい、綺麗」 男たちは口々にキララを辱める言葉を吐いては、彼女の反応を楽しむ。キララが口に出せなかったアナルという単語を、わざと強調するように言っては、クスクスと笑っているのだ。そして、今度は自分のスマホを操作し始めた。 男がニヤついた表情でキララに見せつけて来る。 そこには、大きく開かれてしまったキララのお尻の穴が写っていた。ショーツの脇からはみ出した桃色の肉壁。 男の指によってくぱぁっと広げられたそこは、 必死に窄ませているものの、中のピンク色の粘膜まで覗かせてしまっている。 キララの顔がさあっと青ざめた。 どうして私がこんな目に遭わなければならないのか。悔しさと惨めさに、彼女の瞳には涙すら浮かんでいる。 しかし、男達にとってそれは嗜虐心を煽るものでしかない。 更に追い打ちをかけるように、手をキララの前側にまわす。ショーツを引っ張られ、存在を主張するようにされたクロッチ部分。そこに指先が何度も往復していく。 秘裂の上端に微かに触れるか触れないかというところで指先を遊ばせ、またすぐ上の肉芽に触れそうなところまで戻ってくる。 その度に、キララの身体の奥底から熱を帯びた痺れのようなものが生まれてきてしまう。 ショーツ越しとはいえ、男に触られているという事実。自分の恥ずかしい写真をネタにされているせいで、抵抗らしい抵抗もできず電車内で痴漢行為を受け続けるしかないという背徳的な状況。 その全てがキララの羞恥を煽り、快感へと変換されていくのを気のせいだと誤魔化すことはもうできなかった。 (なんで……? 私、こんなのイヤなのに……っ) キララは困惑しながらも、この異常な空間に呑まれつつあった。ショーツの上から、クリトリスをカリッと爪先で引っかかれる。その瞬間、頭の中に白い閃光が走ったような感覚に陥る。 その刺激に、思わず声を上げそうになってしまうが、慌てて手で口を塞ぐ。 男の指先は、まるで小さな突起の形を確かめるかのように、円を描くようにしてショーツ越しの秘豆を刺激してくる。 (だめ……こんなことされて感じちゃうなんて……っ) 自分がひどく淫らになってしまったようで、そんな自分を自覚した途端、顔が熱くなる。しかももう一人は同時にキララの胸元をまさぐり続けている。先程舐められたことで唾液の跡が残る乳首を、コリコリ、コリコリとしつこく転がされる。もう片方の乳首は、親指と人差し指の間に挟み込まれ、くりゅ、くりゅ、と固さを確かめらように摘まれてしまった。 「あんっ、こんな……ダメぇ……ふぁん!」 敏感な三点をそれぞれ違うように責められ、否応なく腰がくねってしまう。すると、背後の男にお尻を擦り付けているかのような格好になってしまい、その事実に余計に頬を赤く染める。 男達は、そんなキララの反応を見て満足げに笑い、顔のアップをスマホで撮影してくる。 「気持ち良さそうな顔……エロいねぇ、おねーさん。そろそろイかせてあげようか?」 男は耳元で囁くと、両手の動きをさらに激しくする。 右の指は、ショーツの上からでも分かるくらい膨れた肉芽を優しく撫で回す。 左の指は、布地ごと陰唇を押し込み、秘裂に潜り込むようにして動かされる。 「ま、待って……そんなに、され、たら……ほんとに……イ、イっちゃ…あぁぁぁぁぁぁ!!!」 びくん! びく! びく! と、キララの身体が跳ね、視界が真っ白に染まった。宣言通り、絶頂を迎えさせられたのだ。 脱力し、崩れ落ちそうになるが、もう一人の男がそれを許さない。 後ろからふらつくキララの体を支えると、そのまま片方のふとももに腕を絡めるようにして抱えだした。 (そんな……まだ、余韻でせいいっぱいなのに……それに、これって……) 弛緩してしまっていて、キララは次の男の動きが予想できても、何も反応することができなかった。 男は腕にグッと力を込め、キララの脚を持ち上げる。あの日、男達に辱められた撮影の時と同じように、所謂I字に無理やり開脚させられる格好だ。 「ま、また……このポーズ……やだぁ……」 キララは弱々しく呟くことしかできない。 「おねーさんって言ったらこの開脚じゃん。それに今日はイったばかりで、パンツも愛液でぐしょぐしょで、もっと良い画像が撮れちゃうよ」 男が言うように、先程の痴漢行為で、キララの秘裂からは愛蜜が溢れてしまっている。ショーツには染みができており、クロッチ部分が少し透けてしまっていた。 キララは否定するように頭を振るが、そこに指を立てられると、ぐちゅっと卑猥な水音をさせて、糸を引いてしまう。男はそれを楽しそうに眺めたあと、ゆっくりとキララの股間にスマホを近づけていく。そしてカメラを向けると……パシャリ、パシャリ。もはや何度目のシャッター音なのだろう。 男の手が動く度に、自分の恥ずかしい姿が記録されていく。確かに趣味のコスプレは誰かに見てもらいたいという欲求も多少はあった。しかし、こんな風に恥ずかしい姿を写真に残されることを想定しているはずもない。 (わたし、どこで間違えた……の……?) 快楽に蕩けさせられた頭では、もう思考すらままならない。 気づけば、抵抗の意思を示すために掴んでいたはずの手は、痴漢の男にすがるような形になっている。 男はそんなキララの様子に満足そうに笑うと、ショーツ越しの秘裂への責めを激しくさせる。 割れ目に沿って上下左右に指を動かす。クリトリスにも小刻みに振動を与えながら、蜜壺の浅いところをほじくるように刺激する。 その動きに合わせるように、キララの腰がくねる。 (どうして……こんなことされてるのに……感じちゃってるの……? だめなのに……) 男の指先が動くたび、快感が背筋を走り抜ける。乳首も、クリトリスも、ヴァギナも、ときおりアナルまでもに同時に指が這いまわり、絶え間ない悦楽の波に溺れてしまいそうになる。 「すごいよ、おねーさん。パンツ越しなのにこんなに指すんなり入っちゃう。咥え込むように締めつけてくるから、俺の指ちぎれそうだよ」 男が、耳元で囁きかけてくる。その言葉の通り、彼の中指が、私の膣内に根元までずっぽりと突き刺さっているのがわかる。まるで、その一本だけで支配できると言わんばかりに、その状態でゆっくりとキララの敏感な部分を探してくるのだ。 ぬるっ、にゅるっ、じゅぷっ。 指と粘膜が擦れる音が響くたびに、腰の奥に鈍い疼きが生まれてしまう。 キララの肉壁は彼の指を離すまいとするように、淫らに絡みついてしまう。 それを面白がってか、彼はわざとゆっくり焦らすように動かしている。 早く、奥に欲しい……。 そんな欲望を必死に抑え込んでいると、突然、脳髄が痺れるような衝撃に襲われる。 キララは思わず声を上げ、身体を仰け反らせてしまった。 背後から伸びてきた手が、無遠慮にキララの両乳首をきゅーっと摘みあげてきたのだ。 (そんな……急に……) 今まで散々弄ばれていたとはいえ、いきなりの不意打ちにキララは動揺してしまう。それを見逃さないように、男の指はするっとショーツをずらして直に膣内への抽挿を始めてくる。 くちゅくちゅと、愛液を掻き混ぜるような粘ついた音とともに、指が深く挿入りこんできた。 「さぁ、おねーさん。これで二回目の絶頂させちゃうよー? 次はイキ顔の写真撮ってあげるからね」 そう言って、男はスマホを掲げながら、ずぼずぼと指を出し入れし始める。 愛液が潤滑油になって、指がスムーズに出入りしだす。 (いやぁ……また、イかせようとするなんて……あっ!……あぁ……だめぇ!) 指の動きに合わせて、くちゃくちゃくちゃと粘着質で卑猥な水音が鳴り響いている。 陰唇が押し広げられ、指を二本に増やされると、再びゆっくりとピストン運動が始まる。 同時に、もう一人の男は乳首をくりくりといじりながら、さらに片方の指先でクリトリスを転がされる。 びくんと体が跳ねて、背筋を甘い電流が走る。それはキララをさらなる快楽の繭へと包み込む。 その間も、膣内の指は休みなく動かされ続け、やがてはGスポットと呼ばれるポイントを探り当てられ、そこを押し込まれるようにして刺激された。 (こんな……こんなの……だめ……また……おかしくなる……でも、イったら、イき顔撮られちゃ、う……あああっ!!) ぎゅっと目を閉じ、歯を食い縛る。しかしそれでも、快感の波は容赦なく押し寄せてきて、キララを飲み込んでいこうとする。 ぐちゅっ、じゅぶっ、ぢゅぷっ。 膣内で暴れまわっている指が、最も気持ち良いところに当たっている。 男の指先は、キララの弱点を的確に見つけ出してくる。それを執拗に擦り、押し潰し、摘み、捏ねくり、そして指の腹で撫で上げる。その度に、下腹部の奥から熱を帯びた何かがせり上がってくる。 乳首も、クリトリスも、アナルさえも、全身が性感帯になってしまったかのように、どこもかしこもが敏感になっていた。 「おねーさん、ここがいいんだよね?」 耳元で、痴漢の男が囁いてくる。 「ちがっ……ひゃぅん!」 否定の言葉を口にしようとするが、それを遮るようにして、乳首を強く摘まれる。 「ほぉ~ら、やっぱり感じてるじゃん。はいっ、次はここだよねぇ~」 「へっ!? そこはダメっ! んんっ!!」 ショーツの中に手を突っ込まれ、秘部をなぞられる。そのまま指先を下へと滑らせていくと、アナルに触れてくる。ちょん、ちょんと軽くタップするように触れられると、それだけで背筋がぞくりと震えた。指はしばらく皺穴を弄んだあと、また 上に戻ってきて、焦らすように小陰唇を擦ってくる。もう限界だ。 (無理、ムリ、むり、むり……もう、むりぃ……次、指挿れられたら……わたしぃ……) そんなキララの思考を嘲笑うように、痴漢は割れ目に沿って指を動かしていく。陰核を掠め、肉裂を割り開き、膣口に触れる。入口を指先が往復すると、腰の奥に鈍く重い疼きが生まれた。 「ふ、ぁ……」 吐息のような声が漏れる。痴漢の指はまるでキララの呼吸に合わせるように、ゆっくりゆっくりと動き始める。最初は焦らすように優しく、次第に速く、強くなっていく。 「あっ、あぅっ、ふう、ふうん! んんっ!あっ、あっ、あああっ」 いつの間にか、キララは声を抑えることが難しくなっていた。 「おねーさん、可愛い声で鳴けるようになったね」 「そろそろ絶頂だねぇ。サービスでおっぱい摘みながら、クリちゃんいじめてあげるね、おねーさん」 背後から胸を揉まれ、乳首をコリコリと刺激される。乳輪の周りを指先で円を描くように撫で回されると、キララたまらなく切ない気分にされた。 「あぁ……いやぁ……だめぇ……あっ、あっあっあっ! だめぇえぇぇぇぇっ!」 募らされた切なさを、淫豆を指先で弾かれることで解放される。 クリトリスを摘まれたまま、指先でしこしこ扱かれてしまうと、脳天まで突き抜けるような快感が走り抜けた。 (こんな……こんなのって……) 呼応するように、浅瀬を弄んでいた男の指が、ずぶずぶと奥深く入り込んできた。 「あれ? おねーさん、中がすごい痙攣してるねぇ。イくの? イっちゃうのかなぁ? エッチなイき顔ちゃーんと撮ってあげるからね~」  男の言う通り、キララの肉ヒダはきゅううと収縮を繰り返している。 男はその感触を楽しむかのように、指をキララの中で漂わせていた。指を前後左右に動かしつつ、Gスポットにぐっと指を押しつける。 そのたびに膣内からは愛液が分泌されて、太ももの付け根にまで垂れ落ちていく。 (イくぅ……こんなの気持ち良すぎて、我慢なんてできるはずない"い"い"ぃ……) 体中から湧き出る快楽に翻弄される。 それはまさに、キララの理性を根こそぎ奪い去ろうとする悪魔の所業であった。それは、膣内で指を曲げられ、一番敏感な地点の膣壁を引っ掻かれた瞬間だったか──抜け目なく乳首もクリトリスも同時に摘まれ…… 「あああああっ! イくっ!! イぐう"ぅ"ぅぅっ!!!」 その強烈な刺激に耐え切れず、ついに絶頂を迎えてしまった。本来なら弓のように背筋を仰け反らせて、体を跳ねさせるような大きい絶頂なのだが、I字開脚で抱えられているキララにはそれすらままならない。結果、快感を逃す術がないまま、ただひたすらにピクピクと身体を小さく震わせるしかなかった。 その痙攣のような動きに合わせて股間からはちょろっと潮が吹き出し、床へと滴っていく。情けない叫びをあげたキララの蕩けた顔は、男のスマホによってしっかりと撮影されている。 全身が汗でびしょ濡れになり、呼吸も荒くなっている。 (どうしよう、このままじゃ私……本当におかしくなって……ダメ……逃げないと……) 頭ではそう思っているのだが、体は正直だ。力が抜けてしまって、だらしなく開いた脚は男の支えがなければ崩れてしまいそうだ。 「おねーさん、もう抵抗しないんだね。ほぉんと可愛いねぇ」 スっと脚が降ろされる。キララはぺたんとその場に座り込んでしまいそうにるのを、男達は腰を抱いて防いだ。そのままもう一人がキララのショーツに指をかける。 (えっ……ま、待って……それはぁ……っ) 嫌な予感は的中した。男がするするとキララのショーツを下ろし始めたのだ。 「や、やぁ……だ、だめぇ……」 拒絶の言葉を口するが、手を伸ばすことすら出来ない。無力にも薄紫の下着は足首の方へ滑らされ、そのまましゅるんと抜き取られてしまう。 「うわぁ、おねーさんのパンツ、びしょびしょ。そんなに気持ち良かったんだぁ」 「い、言わないでぇ……!」 羞恥心を煽るような言葉に顔を真っ赤にするキララだが、当然それを気にするような相手ではない。むしろ興奮を高めるスパイスにしかならなかった。 「まさか終わりと思ってないよね? これからもっと楽しませてあげるよ?」 そう言うと男はキララのふともも抱えあげる。先程とは逆の脚でi字開脚の体勢を取らされた。 (いやぁ! また、なの?!) 勢いでカランとヒールが脱げ落ちる。キララの無力さを物語るかのような音が、車内に響き渡った。 「おねーさん、今までで一番いやらしい格好になったねぇ。おまんこ、丸見えだよぉ?」 「これで念願のくぱぁ撮影も簡単に出来ちゃうね。おねーさん、覚悟してね」 一糸まとわぬ姿となったキララの下半身。スカートも持ち上げられた自身の脚により持ち上がり、男の言う通り、秘裂が完全に露になってしまっている。 「そ、それだけは許してください……お願いしますぅ……」 男達に支配されている状況に、口調までもが媚びたものに変化していく。 しかし、男たちの嗜虐心を刺激するだけであった。 「あぁ、いいねぇ。その顔。ゾクッてくるよ。もちろん、やめてあげるはずないけどねー」 大陰唇を男の指が這う感触、まわりの薄めの茂みをさわりと撫ぜられる感覚。 「ひゃっ……」 思わず声が漏れてしまった。 「あれれ、もしかして感じちゃってるのかなぁ? これからすごーくいやらしい写真撮られちゃうっていうのにさぁ」 男はそう言いながら、むぎゅむぎゅと股間を揉んでくる。やがて指は内側に向かい、キララの小陰唇をつつつとなぞりあげてきた。ゆっくり、ゆっくりと形を確認するように、何度も往復してくる。 「ローアングルから撮ってあげると、おねーさんの綺麗な顔もいっしょに映るかなぁ。クリちゃんいじめながらなら、トロ顔もバッチリだろうね」 「ひっ……あっ、ああぁっ……」  宣言通り陰核を摘まれ、ぐりっと捻られてしまった。 (これ……だめぇ……こんなの耐えられないぃ) 強い刺激に脳が痺れる。目の前はチカチカとしてきて、もはや思考することもままならない。緩んだ口元や、情けなく下がる目尻をどうにかしたくても、キララにはもう制御することができない。 「じゃあお望み通りに撮影開始しちゃおっか、ほらピース、ピース」 男の指がピースを形取る。それはキララの小陰唇に添えらていたので、そのまま引っ張られてVサインのように秘裂が開かされてしまった。まさに、くぱぁ──である。 (ひいぃぃぃ……!) キララは悲鳴をあげたかった。しかし、そうさせてくれないのは男達の指だ。 小陰唇をつままれた状態で左右に広げられているせいで、勃起を果たした甘豆はくっきりと顔を出して、いいように男の指に蹂躙されていた。 そのままカシャリと絶望的な音。しゃがみ込んだ男によるローアングルから撮影されてしまう。 「おねーさんのピンク色の膣内ばっちり写っちゃったよー。とろりと落ちる愛液も、気持ち良さそうなおねーさんのヨガり顔も、ピンピンに膨らんだクリちゃんまで、ぜーんぶ撮ってあげたからね」 絶望的な男の言葉に、キララは耳を塞ぎたくなる。それが出来ない代わりに、意識は現実逃避するように遠くへと飛び立とうしていた。それが意味をなさないことだとは分かっていた。同時に体は快楽を受け入れた方が楽だということも理解していた。 (わたし……きっともう日常には戻れない……) そう思うと、この異常な状況に、どこか心地よさすら覚えてしまう。キララは目を閉じて、全てを諦めるように力を抜いた。 「なーに、勝手に気ぃ失おうとしてるの。ダメだよ? おねーさん」 「ひぎっ?!」 キララの意識が鋭い刺激により覚醒させられる。男の言葉通り、剥き出しにされたクリトリス。散々嬲られら、コリッと勃起を果たしてしまったそれを、今度は爪先でカリッカリカリッと掻かれてしまった。 キララにとって最大の弱点であり、最も敏感な性感帯。そこばかりを狙って責められているのだ。 もちろん、他の部分も忘れてはいない。陰唇や肛門付近、脇の下や乳首、臍など、余すところ無く男達の指が這い回っていた。 それら全てがキララを狂わせる。 (ああぁぁぁ……! 全部、ぜんぶきもちいぃっ……) 体の芯が熱く疼いて仕方がない。秘部からは絶えず蜜が溢れ、車内に淫靡な香りを放っている。 「おねーさん気ぃ失うのは次の絶頂まで我慢してね。もうすぐ俺たちのマンションのそばの駅だから、その時失神イきさせてあげて、そのまま連れて行ってあげるよ」 (そんな……次イったら連れ込まれちゃう……? そしたらホントに戻れなくなっちゃうよう……) キララの理性は限界が近い。男達はキララを熟知したような指遣いで、的確に彼女を追い詰めていく。 クリトリスへの激しい振動。ぐちゅぐちゅに濡れている膣内へ潜り込み、Gスポットを激しく擦られる。一気に昂まらされて、絶頂までの階段を駆け上がらされる。 (だめぇ……もう無理ぃ……ッ!) しかし、男達の指ははたと止まり、じれったいほどの手つきの柔らかさでクリトリスを弄り出した。 その緩急に、キララはついていけない。 あと一歩というところで、また昇りつめ、そして落とされる。それはスピードだったり、強さだったり、様々な形で繰り返されていた (ああぁぁああっ……!!) 絶頂寸前の焦燥。それを何度も繰り返されるうちに、キララの頭は徐々に麻痺していく。 彼女の思考は快感に染め上げられていった。 男たちの行為に対する抵抗心は、次第に薄れていってしまう。むしろ、もっとして欲しいという思いに心が支配されていく。 (だめ……こんなのだめぇ……)

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