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●●●イラストにおける品質と成長曲線●●●  以前ツイッターに投降した、「イラストにおける品質と成長度グラフ」について私の考えを解説していきます。 グラフ画像を参考にされながら読んでいただければなと思います。 ■過ぎたるは猶及ばざるが如し■  あくまで商業を意識していたり他者からの評価を当てにする方前提のお話になるのですが、イラストにはベストな品質帯があり、そのレベル帯で品質を安定させなければならないと私は考えています。(図 Best帯の位置)    品質が低すぎて評価の対象にならないことは当然なのですが”品質が高すぎても逆に良い評価・結果を得られない”ケースが存在します。 〇品質が高すぎると「無駄」が増える(図 過剰期) ⇒コスパ(時間とお金)の問題  画力が成長して品質高く描けるようになると大概の絵描きは手が遅くなります。理由は簡単で品質を上げるために作業量が増えるからです。  実際に手を動かすだけではなく、頭の中で思考する時間も長くなります。とにかく時間がかかるようになり、コスパが低くなります。これが商業となると赤字です。  もちろん高品質かつ短時間での制作が可能な絵描きは存在します。ですがそういった方はほんの一握りですし、その領域に到達するためには長い学習と経験が必要になると思います。   ⇒ユーザー&クライアントにとって品質の高さは重要ではない  イラストを見る方全員が作品の良し悪しを理解できるとは限りません。仕方ないことですが芸術の高い低いを理解できる方は少数派ですし、文化や価値観によっても評価は変わってきます。 ⇒成長するとプライドが高くなる傾向  あくまで私見ですが絵が上手い人ほどプライドが高いです。プライドをもつのは良いことなのですが高すぎると妥協したり割り切りができない思考に陥ってしまうかと思います。  「私の作品が評価されないのは、芸術を理解できない凡人のせいだ」などのような他者に原因を押し付けるようなマインドを持ってしまうと商業では通用しなくなると感じます。    また作品の作り方に拘るようになると新しい技術や手法、絵柄を取り入れるのが難しいくなります。自分のやり方に特化しすぎると別のやり方を模索するときに、自分の納得する作品が作りづらくなります。当然ですが別のやり方での知識や経験値が勉強不足なので品質の低いものしか作れないのです。ですがプライドが高すぎると”低い”ことそのものを受け入れられないのです。 〇他者と同じ目線になるように努めることが絵描きとしての「成長」なのではないか  ベストな品質帯というのは「神の見えざる手」の概念のように自然と決定されていきます。特定の個人が品質帯を定めてるわけではありません。時代や文化、流行りなどが複雑に絡み合って総合的に帯が収束していくものだと思います。    絵描きとしてベストな品質帯にピントを合わせていくためには客観的な目線を自分の中に持つことが重要だと思います。  他者(ユーザーや他の絵描きたち)との距離感をできるだけ合わせることによって情報の受け取り方や考え方が自然と同調できるようになると思います。  そして同調できるようになると自分の絵に対しての過不足を気づきやすくなると思います。  例えば「ユーザーが好きな作品は何か」「逆に嫌いな作品は何か」「そこから考えられる流行りの絵柄を自分の絵に取り入れらるかどうか」「塗りのタッチが独特になり過ぎていないか」等々、他者を理解し分析することで物事の差異に気付き、それが自分の作品作りのヒントとなっていくのだと思います。    最終的に他者と自身の目線が一致して定まればグラフの安定期のようにベスト帯に自然と絵のレベルが収まっていくのだと思います。 ■停滞期を抜けたら注意■  図の通り成長初期はスランプなどで伸び悩む瞬間が多いと思いますが、そこを超えて人並み以上に描けるようになった時には、自分の絵のスキルをこれからどう扱っていくのか少し考えられたほうがよいと思います。先に記載した通り、ただ品質が高ければ万事うまくいくとは限らないので、損をしない絵との向き合い方を少しずつでも模索してみてはいかがでしょうか。

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