誘惑☆デート#10 ~靴屋で手を出してしまったお仕置き(準備編)~ (Pixiv Fanbox)
Published:
2022-08-17 13:25:12
Edited:
2022-09-01 13:18:17
Imported:
2023-06
Content
#10
軽くシャワーを浴びて身体の汚れを落としたあなたは、下着だけの着用を許され七穂の指示に従ってあの巨大な拘束ベッドの前まで移動させられる。
上着もズボンも靴下さえも穿かせてもらっていないみっともない格好で七穂の横に立つのは気恥ずかしさが湧き立つが、それよりも何よりも目の前に広がっているこの仰々しい拘束ベッドを目の当たりにすると、その気恥ずかしさよりも不安や恐れの感情が強くなり寒くもないのに身体が勝手に震え始めてしまう。
AVや静止画などで見る機会は数あれど、この様な本格的な拘束器具が実際に自分の目の前に置かれているという光景を見る事など有る筈もなく……枷の丈夫さや軋みすら起きそうにない頑丈で重厚そうなそのベッドを実際に目の前で見ると、自分の姿の恥ずかしさよりも不安が先行してしまうのは当然の事である。
ベッドの上にあがるように促されたあなたは不安を強く覚えながらも渋々彼女の言う通りにベッドの縁に足を掛け、ベッドマットの代わりに敷かれている黒い床板の上に乗り七穂の方を振り向いて彼女の次の指示を待った。
ベッドの上に乗ったあなたをほくそ笑む様な顔で見ていた七穂は、次に「うつ伏せに寝て、手を万歳の格好に伸ばしてください」と指示を出し、あなたにベッドの上で寝姿勢になる事を促してきた。 その指示にも逆らえないあなたは、再び嫌がる様な顔を浮かべつつも指示通りにベッドの中央付近で腹部を床につけてうつ伏せの格好になり、恐る恐る両手を斜め上へと挙げていき上半身を自ら無防備に晒す様な格好をそのベッドの上で行った。
手を万歳の格好にした事を確認した七穂はすぐさまあなたの片方の手を捕まえるように手に取り、ベッドの隅に準備されていた革製の枷の上に手首部分を合わせて運ぶと有無を言わさずその枷をあなたの手首に巻きつけていき、それを若干キツ目に絞り上げるとベルト穴にフックを掛けて手首の拘束を手早く行った。
あれよあれよという間に拘束されていく右手……
七穂の手際の良さに驚きの感情を禁じ得ないあなただが、そんな感情を持っている間にも彼女はあなたの左手にも手早く枷を嵌め、あなたの手を万歳の格好から降ろせないよう拘束をし終える。
その枷はあなたの手首にしっかりと巻き付いており、自力で外そうと思ってもベルトフックに指が届かずどう足搔いても自分では枷を外す事は出来ない。
ベッドの縁は床板と違いコンクリートで作られている為かなり頑丈な造りとなっているのだが、手足の枷はそのコンクリート部分に埋め込まれるように備え付けられている。だから、あなたがどんなに力を込めて枷に抵抗しようともその枷自体をベッドから外す事も出来そうにない。
つまりはこの枷が嵌められればあなたは完全に自由を奪われ、七穂の行う仕置きに対しても何の抵抗も行えない完璧な無防備を強いられる事となるのだ。
その事を頭に過らせたあなたは先程よりもさらに不安は強くなり、今更ながらに七穂の拘束に抵抗の意を示そうとしてしまう……
しかし、それを七穂も見越していたのか、手の拘束を行った後は間を開けずすぐにあなたの足にも枷を嵌める作業を行っており、あなたが不安を過らせる頃には既に足首への拘束が完了した後となってしまっていた。
足先は手と違いベッドの上に収まらず、足首より先が縁からはみ出るような格好を強いられている。まるで足裏を曲げる事も隠す事も許さないという意志を感じられるかのようなそのベッドの造りにあなたは戦慄を覚える。
手と足をベッドの四隅に固定されたかのように拘束されたあなた……
手や足にどんなに力を込めようともそれらを固定している枷はビクともしない。
あなたは拘束ベッドの上にうつ伏せになり……X字を体現するような格好で拘束され抵抗できなくなってしまった。
あなたの身動きをベッドの上で取らないようにした七穂は「じゃあ、私もシャワー浴びてきちゃいますね♪」と笑いながら言い、あなたを拘束したまま放置するようにシャワーを浴びに風呂場へと向かってしまった。
こういうホテルにありがちな全面ガラス張りの風呂場である為、今七穂の方を向けば彼女の裸体をガラス越しに拝む事も出来るハズなのだが……
しかし残念なことに、あなたが寝かされているベッドは風呂場と真逆の方に頭が来るように設計されていた為どう足搔いても彼女のシャワーシーンを見る事は叶わない。
どうにか少しでも見れないかと身体をうねらせようとするけれど、しっかりと巻かれた手足の枷はあなたの身体をベッドのに磔にしたまま動かさず、顔だけ下を向こうとしても自分の身体や肩が邪魔で肝心の風呂場が覗けないようになってしまっている。
鼻歌を歌いながらシャワーを浴びる彼女のご機嫌そうな声と、身体に当たって滴り落ちていくシャワーの水滴を聞いて、今彼女がどんな状態で湯を浴びているかの想像は出来るが傍にありながらも実際にそれを見る事が出来ないあなた……
うつ伏せの格好を強いられながらも七穂の湯浴びの想像だけは捗ってしまい、お預けを食らった犬の様に悶々とした気持ちを抱かされたまま彼女がシャワーから出て来るのをひたすら待ち続ける事となった。
しばらくしてシャワーが止まり、風呂場の扉がガラリと開けられる音が部屋に響く。
そして、身体を拭いているであろうバスタオルの擦れる音が数秒聞こえたかと思えば、七穂は再び鼻歌を歌いながら“用意された服”を着用する音をあなたに聞かせ始める。
このホテルでは、予約の際に無料で“特殊なコスチューム”を借りる事が出来るそうで……七穂は何やらロッカーから黒いラバー状の衣服を借り受け、それを部屋に持ち込んでいた。
コスチュームプレイ……いわゆる“コスプレ”を行ってプレイの雰囲気を高めるためのサービスなのだそうだが、七穂はそのサービスを始めから期待していたかのようにすんなり受け入れその衣装を用意して貰ったようだ。
物静かで大人しい七穂が……まさかコスプレ衣装を借りてプレイに挑もうとするなんて……想像すら出来ていなかった……
あなたは七穂に対する意外性に驚きを隠せないでいたが、当の彼女は鼻歌が自然に出てしまう程その衣装を“楽しみ”にしていたようで……衣装を着こむなり早速あなたにそれをお披露目しようと機嫌よく脱衣所から駆け込んで、あなたからも衣装が見えるよう顔のすぐ隣の縁に腰掛けつつ挑発するように片腕を頭の後ろに回しポーズを取って見せ始めた。
「どうですぅ~? 先輩~? この服……中々エッチでしょ♥」
何処かのグラビアアイドルの様に片腕を挙げてポーズを取って見せている七穂の姿は、腰の妖しいくねらせも相まってたいへんにエロティックさを醸し出しているのは確かだが、それよりも何よりも彼女の着ている服装があまりに過激な形状をしていた為あなたの視線は思わずその服に釘付けとなってしまい目を離すことが出来なくなってしまう。
何処ぞの秘密工作員やスパイか何かが着るような上下一体型の黒いラバースーツに、様々な箇所に付けられたジッパーの数々。そのジッパーが開かれると服の内側の肌が見れる小窓の様に広がり、肌の露出をそれで調節できるように成されている。
七穂はそのジッパーを全開にし、横乳や胸の谷間、胸の下、脇の下、腹部、腰、横腹といった各部位の肌が露出させてセクシーポーズを取っている。
その……見える所はガッツリ見えて、隠れている箇所はしっかり隠れてしまっているという両極端な服装は、まるで虫食いクイズをさせられているかのように隠されている肌の想像力を掻き立てられいけない妄想が捗って仕方がない。
「フフフ♥ 夜の女王様みたいでエロカッコいい感じでしょ? 一度こういう派手な格好してみたかったんですよねぇ~~♥」
エロカッコいいというよりも……ただただエロいという感想しか持てない姿を披露している七穂だが、あなたはそんな特殊な露出をしている彼女の服の中でもある一点に視線が集中してしまって目が離せなくなっている。、
腕を挙げ手を頭の後ろに回し悩ましいポーズを取っている彼女のワキのライン……
腕の付け根から脇の下に至るそのライン上にも開閉可能なあのジッパーが備え付けられており、そこだけは他のジッパーとは違いしっかりとガードするように閉められてしまっている。
腕を挙げていないもう片方の手でそのジッパーを摘まむ仕草を見せているが……七穂はあなたがどんな事をされればもどかしい気分になるかを理解しているようで、その降ろして欲しいと思っているジッパーを僅か数ミリしか降ろしてくれていない。
それでも、ほんの少し見えている服の奥の腋肌に興奮を禁じ得ないあなたは、そのジッパーがもっと降ろされないかと期待し見続けてしまっている。
「あらあら……先輩ってば、そんなに私のココに視線を集めちゃて……そんなに見たいですかぁ? 私の……ココ♥」
少しずつジッパーを降ろそうと摘まみを下げる仕草を見せる七穂……そんな彼女の仕草にあなたの頭は仕置きの不安も忘れ興奮の渦中に落とされる。
腕とワキの境目が少しずつ露わになっていく姿を見ている興奮……
あなたの脳は「もっと! もっと、それを降ろして!」と歓喜の声を上げている。
しかし、ワキに差し掛かる寸前の所でジッパーから手を放した七穂は、それ以上の露出をあなたに見せず代わりに舌を出してあなたに悪戯っぽい笑顔を見せつけた。
「はぁ~い、サービスはここまでで~~す♥ コレはお仕置きなのでこれ以上先輩を楽しませてあげる訳にはいきませぇ~ん♪」
妖艶さ全振りの格好をしながらも子供の様に無邪気に笑ういつもの七穂に激しいギャップを覚えたあなたは、その振る舞いを見ただけでも別の興奮が湧き立ってしまい心がザワつき落ち着かなくなる。
七穂は腋見せのポーズをゆっくりと解き、少し頬を赤らめながら自分の太腿に手を置き直してあなたの様子を無言で見つめる。
その少し申し訳なさそうな表情を零す彼女にあなたは服の中の彼女の裸を想像してしまい大きな生唾を呑み込んでしまう。
彼女の華奢な身体にピッチリと張り付くように密着しているラバー生地のこの衣装……
腕の丈は手首の所までしっかりあり、脚の丈も足首まで隠すほどにしっかり露出を押さえている。しかし、そのラバー生地があまりにピッチリと彼女に張り付いている為、普通の服よりも身体のラインが手に取るようにわかり、肌の色と同じであれば服を着ていないと言われても違和感がない程彼女の身体を縁取ってしまっている。
あのラバー衣装の下には……きっと下着も何も着けていないのだろう……
ジッパーから零れる肌の様子や胸の頭頂部にある突起の膨らみなどを見ればそれも想像できてしまう。
腋が見れなかったのは残念でならないが、あの服の下には七穂の裸が隠れていると想像すると興奮は継続してしまう。
完全に見えているよりもよっぽど想像を掻き立てられ期待と興奮は青天井で高まってしまう。
出来ればあのワキのジッパーを自分の手で下げ……穴に手を突っ込んで……直接ワキを触ってみたい……
いやワキだけでなく、横腹や下乳にも触ってみたい! 内太腿も脛も……開いている箇所全部……
と、自分が触るシチュエーションまであなたの妄想は辿り着くが、あなたは手や足を動かす事など出来ない為……当然、この魅惑的なジッパーからはだけた七穂の肌を触る事もジッパーを降ろす事も出来ない。
それがどれほどもどかしい事なのか……今更ながらに痛烈に思い知らされ悶々としてしまう。
「もう……駄目じゃないですか先輩ぃ。そんなに手をガチャガチャさせても……手は降ろせませんよぉ? 先輩はコレに拘束されてるんですから……抵抗できないんです……。分かっているでしょ?」
手枷を恨めしそうに振りほどこうとするあなたに、七穂は優しく現実を突きつける言葉を零す。そして右手の人差し指を枷のベルトの上にソッと乗せると、枷越しにあなたの手首をその指でコショコショと優しくくすぐりるような仕草を始めた。
突然そのような仕草を行い始めた七穂にあなたは虚を突かれ「ヒッ!」と小さな悲鳴を上げ腕をビクつかせてしまう。
枷の上をなぞられただけであり感触も素肌を触られるよりも微妙である筈なのに、七穂の何かを愛おしむ様な表情と妖艶な甘い声が合わさると、その枷上のなぞりが何か特別な事をされているかのような感覚に陥ってしまい、神経が過敏になり触られた感触がリアルに感じ取れてしまう。
直接触られたわけでもないのに……七穂の指の存在感が枷越しでもこと細かに感じられあなたの不安を再び呼び起こしてしまう事となる。
「フフフ♥ 先輩は手足を拘束されてますから……私に何をされても抵抗できません。どんなに嫌でも……どんなに辛くても……腕一本脚一本すら暴れさせる事も出来ないんです♥ 素敵でしょ? 私にそんな無防備な身体を……これから好き放題弄ばれると想像すると……堪らないでしょ?」
あなたの反応を見てクスクスと笑いを零しながらそのように告げた七穂は、ベッドの縁から立ち上がりすぐ近くにあった両開きの衣装ケースの様な棚の扉に手を掛けた。
その棚の扉を開くと、そこには……プレイに使う物であろう様々なSMグッズが飾る様に保管されているのが確認できた。
口を覆って喋れなくするためのボールギャグ……芯までも赤く塗られた真っ赤な長い蝋燭……先端が何十本にも分かれた革製の鞭……乳首に刺すピアス……荒々しく毛羽立った太いロープ……
そういう物がそれぞれ袋に入れられ自由に使っていい状態で一つ一つ吊るされていた。
あなたはそれを見て顔を真っ青に染めてしまうが、七穂はそんなあなたの不安な表情を楽しむようにまた鼻歌を歌い始め、棚から鞭を手に取り悦に浸った目であなたの方を向き直した。
「こういう鞭で叩かれるのはどうです? とっても痛いでしょうねぇ? 背中とか皮膚が薄いからうっ血して痣が出来ちゃうかも……」
頭を横に振って拒否の反応を示すあなたに、今度は蝋燭の袋を手に取ってあなたに見せつける。
「低温蝋燭……。これも火傷まではしないですけど……と~っても熱いらしいですよぉ? コレに火をつけて赤い蝋を背中にポタポタ垂らしてあげたら……先輩ってばどんな悲鳴を上げてくれるんでしょうね? フフフ……興味あるなぁ~~そういう先輩の反応を見るのも♥」
更に強く顔を横に振って嫌がるあなた。そんな反応を見て七穂は満足げに笑みを浮かべなおし棚の奥から別の責め具を取り出してあなたに見せつけた。
「そういう……痛がる先輩の顔も……いつかは見てみたいとは思いますけどぉ……今日は約束なので……これを使って先輩の事……イジメてあげますね♥」
七穂が最後に棚から取り出してきたものは、真っ白くて全体が長く……毛先が柔らかそうな……“鳥の羽根”だった。
「フフフ……とってもこしょばそうに見えるでしょ? この羽根ぇ……♥」
それを袋から取り出し羽根先を慣らすように手で触っている七穂の様子を見ると、その羽根がいかにしなやかで反発力の強い素材で作られているかが見て取れる。
自然の鳥の羽根ではなく“こういうプレイ”用に作られた人工の羽根……
人の手に作られた羽根だからこそ、その道具は“そういう事をする”のに最適な造りが成されている事だろう。
毛先は細くて柔らかそうだが……何かに触れれば根元の反発力の強さが生かされ“引っ掻く動作”が強さを増す……そういう造りのモノになっているとその動きで悟ることができる。
そして……それに刺激されれば……想像を絶する未知の刺激を受けるという事も……同時に悟らされる。
「私の事……あんなに人が居る前で辱めてくれたんですから……私もそれ相応の苦しみを先輩には味合わせてあげるつもりです♥ この……羽根を使って……先輩の弱~いトコを……コショコショ~ってくすぐり回してあげます♥ ちゃんと反省してくださいね? 私にあんなコトしでかした事を……」
七穂は羽根を両手に一本ずつ持ち、試しにと言わんばかりにあなたの頬に片方の羽根先をソッと触れさせてみせた。
その触れるか触れないかの羽根先の刺激にあなたは身体中に鳥肌が立つような寒気に襲われ思わずビクついてしまう。
その反応を見てクスリと笑みを零した七穂はその羽根を僅かに上下に動かし、羽根先の触る感触と動いてなぞるという感触を同時にあなたの頬に味合わせていく。
その感触たるや腋や足の裏でもないのに異常なまでに痒さともどかしさを生み、あなたが悲鳴を上げてしまうのに十分な刺激をそれだけの事で生み出す事が出来てしまう。
下腹部がゾワゾワと泡立っているかのような耐え難いこそばゆさ。そんな刺激に晒されたあなたは必死に手を動かして頬を撫でている羽根を払いたい衝動に駆られるが、しかし当然ながらその手は枷に阻まれ一切降ろすことが出来ない。
あなたが手を降ろそうと手首を暴れさせても枷の金具がカシャカシャ鳴るだけで手は一寸たりとも降ろす事は出来ない。
そんなあなたの無駄な抵抗を眺めながら七穂は熱い息を一つ零して、羽根を頬から放していく。
払い除けたくて仕方がなくなる程の擽痒感に襲われたあなたは、羽根が離れて行っても刺激されたことが脳裏に強く植え付けられてしまい、触られてもいないのにこそばゆさを継続して感じてしまう事となる。
顔を横に振ってその刺激を飛ばしてしまおうと振る舞うあなたに、七穂は悦に浸る様な視線を向け、ゆっくりと縁から立ち上がり……あなたを責める言葉を零しながら脚の方へと向かって歩みを始める。
「私があんなに『我慢してくださいね』って念を押したのにぃ~、先輩はぁ~、すぐ我慢できなくなって、手を出してしまいましたよねぇ~? デートも始まったばかりだというのに……まったく我慢なんてする様子も見せないで……」
あなたの上半身を目で追いながら徐々に身体のラインに沿って歩みを下げていく七穂……
「私はブーツの試し履きをしたいと思ってただけなのにィ~先輩ってば……私が足を出したのをイイことに……遠慮なくその足を捕まえて……そのいやらしい手で……コチョコチョしましたよね?」
七穂の足があなたの下半身に向かって進んでいく。
あなたはその様子を最後まで追う事が出来ず、彼女の姿を膝くらいの位置で見失ってしまう。
「逃げられないように手で押さえて……私のか弱い足の裏を……好き勝手にくすぐって楽しんじゃいましたよね? やったらダメだってアレほど強く約束したのに……それを破って……」
七穂の声があなたの足元から響き始める。
どうやら彼女はベッドの端まで歩を進めて、今あなたの足裏に目をやっているようだ……
彼女の視線が……熱さとなって足裏に注がれているように感じる。
「約束を破ってデートを台無しした罰……そして、人が見てる前であんな恥ずかしい思いをさせられた復讐を……これから先輩の“足の裏”に与えていきたいと思います。勿論……覚悟は出来てますよね? その覚悟があって……あんなに簡単に約束を破ったんですよね? せ・ん・ぱ・い・は!」
足先から伝わってくるゾクゾクする程の七穂の低い声の迫力……
あなたはその迫力と、確かにそこに居ると分かる気配を足に感じ、無性に足裏がムズ痒く感じ始めてしまう。
先程の羽根で触られるのだろうと想像すると、身体を捩りたくなる程のもどかしさに苛まれてしまう。
「今日は先輩の事……私が徹底的にイジメ抜いてあげますから……覚悟してくださいね?」
七穂が羽根をあなたの足裏に向けて構えている様子が想像させられる。
あのくすぐったそうな羽根がユラユラ上下に揺れている様子がリアルに思い起こされてしまう。
「私なりに“勉強”した知識を生かして責めるつもりですが……所詮私の責めなんて素人同然です……」
彼女が準備を終えあなたの足元に近づいてきているのが気配で読み取れる。
きっとあの羽根を揺らしながら近づいてきているに違いない……羽根で空気が揺らぐ感触さえも足先に感じ取れてしまうのだから……。
「そんな素人で無知な私の責め“ごとき”に……まさか、先輩は……屈服なんて……しませんよね? くすぐりフェチである先輩が……私ごときの責めに弱音を吐くなんて……しませんよね?」
七穂の姿勢が屈みの姿勢になったのが声の距離感の変化で悟ることができる。
彼女はベッドの端からはみ出ているあなたの足裏を間近で見るためにその腰を屈めたようだ。そして両手に持った羽根を突き立てるように構え始めたのも雰囲気で悟る。
いよいよ……七穂によるあなたへの仕置きが開始されるのだ。
手足の自由を奪われたあなたは……彼女の責めに黙って耐える以外の自由を与えられてはいない。
せめて……七穂の責めに反応しないという我慢という抵抗だけでもして見せたかったあなただったのだが……
七穂の責めはあなたが想像したような甘いモノではなく……あなたにトラウマまでも植え付けてしまう程に徹底された責めに成り果てる事となる。
その片鱗は羽根先が触れられた瞬間から徐々に明らかになっていく。
彼女の操る羽根が……あなたの知る素人の扱いとは違う……ツボを押さえた責めになっていくことを……少しずつ知る事となる。