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11:裸の2人  体育倉庫の冷たい床に、体操マットを引いて擬似的な布団を作り出す私と玲。  衣服を脱ぎ捨て、一糸まとわぬ裸となった私は玲の手を片手で引っ張って片手で腰を支えマットの上へゆっくりと押し倒していく。  玲は抵抗することなく私の誘導に素直に応じ、この少し埃っぽいマットの上に背中をつけて横になった。  体が倒れると舞い上がる溜まり積もった埃たち。それを吸った玲は思わずケホケホと小さな咳をこぼす。   「これは……終わったらシャワー浴びないと……ダメですね」  ウインクするように片目を閉じた玲が咳の合間に笑顔を挟みながらながら、同じくつられて咳き込んだ私を優しく見つめる。 「確かに……このマット埃っぽいしね……。でもさ♥ 玲ってば……何が終わったらシャワーを浴びるつもりなのかしら? これから何を私達するって……期待しているのかしら?」 玲の上に被さるように私は体を重ね小さく「えい!」と声を零して彼女の体に私の体重を預ける。  胸と胸が押し付けられるように重なり、彼女の太ももには私の太ももが乗り、足先に至るまで彼女と互い違いに重なり合う。 「むぅ……。ズルいですよ! 橘さんだって……自分から裸になったくせにっ!」  玲の顔が接近した私の顔を嫌がるようにプイっと横を向く。でも、すぐに頬を赤らめながら目だけは私の顔を見るように戻し、クスクスと可愛い笑みを浮かべる。 「もう! 橘さんって呼ぶの禁止! 美沙って呼んでよ。私だって……玲って呼んでるんだから!」  私が頬を膨らませてふてくされる顔をすると玲はクスクス笑いからアハハと楽しげな笑いに変え、私に「はい、はい♪」と返事を返す。 「それじゃあ……美沙さん? これから私たちは、何をするのでしょうか?」 「あっ! ズルイ! それ、私がさっき言ったことじゃん! 玲が言いなよ……そういう恥ずかしいことは……」 「恥ずかしいことを……これからするんですか? 私達……」 「うぐっ! そ、そ、そりゃ……するでしょ? ここまで素っ裸になっちゃったんだし……」 「美沙さんは……私の上に乗っかって……最初は何をするつもりなんですか? 身も心も裸になった私に……一体何をしてくださるんですか?」 「(ゴクリ)身も……ココロも……?」 「はい。今の私は全裸です……。何をされても、刺激はそのまま素直に感じてしまう……全裸状態なのです。美沙さんの思いのままですよ? この胸も、この唇も……このお股の間も……♥」 「うぅ……じゃ、じゃあ! 玲は……どう思っているの? 私にどうされたいって、思っているわけ?」 「んえ? え、え、えと……そ、それは……その……」 「私にだけ恥ずかしいこと言わせようとしてるみたいだけど……そうはさせないわよ! ほら、自分の口で言いなさい? 何をされたいのか♥」 「うぅぅぅっっっ……」  私の顔は会話が進むにつれどんどん玲の顔に近づいていく。  彼女の柔らかそうに潤った唇が無性にエロティックに感じ、私はついつい生唾をゴクリと飲み干してしまう。 「ね? 何をされたい? ほら……言ってみて?」  玲の鼻頭が私の鼻頭にソっと触れる。玲はゆっくり目を閉じパクパクと物欲しそうに口を動かして小さく私の問いかけに答えを囁いた。 「キ……ス…♥」  その言葉が口から出た瞬間、私は吸い付くようにその唇へと吸い込まれていった。正確には自分で吸いに行ったというのが正しい表現なのだろうが、とにかく夢中でその唇に私の唇を重ねた。 「んっ♥ んんっっ……ムチュ♥ クチュ♥」  唇を重ねただけの私に対して、玲は大胆にも私の口内に舌を差し込んできた。  その舌は私の頬裏を撫で、喉奥にある舌の根元をなぞっていやらしく私の驚いて縮こまった舌に絡みついた。 口の中で、まるで体同士が絡み合って不誠実な行為を行っているかのような動きが繰り返される。 私はこういう“本気のキス”を行った経験がなかったため……玲の舌使いにただただ驚きマゴマゴしてしまうだけ……。一方の玲は、舌先で私の舌裏を舐めたり、根元付近をモゾモゾと愛撫したりと多彩なテクニックを披露しながら私の淫欲を高めていく。 熱い吐息が互い違いに漏れ、言葉にならない喘ぎ声がお互いの口内だけで響き渡っていく。 「プハッ! はぁ、はぁ、はぁ♥」 「んはっっ♥ はひ……はひぃ……んはぁ……」  永遠に続くかと思われたその大人のキスは、玲の息切れとともに幕を下ろした。  キスをし終えた瞬間、私は終わってしまったという物足りなさと寂しさに包まれキュンと切ない締め込みを胸に感じてしまう。 「ね、ね、ねぇ? 玲って……なんで……そんなに……キス上手いの? 誰かと……付き合ったことがあったとか?」  私は思わずそのような無粋な質問を彼女に投げかけてしまう。  ファーストキスが同性であったという事への恥ずかしさを紛らわすように、私は顔を真っ赤に染めながらその質問を繰り出した。 「……う~~ん、私……そんなに上手かったですか? キス……」 「う、うん! ビックリするぐらい……」 「そっかぁ……まぁ、初めてじゃないといえば……そうなるかもしれませんね……」 「えっ!? ど、ド、どういうこと?? やっぱり誰かと付き合っていて――」 「いえいえ♥ そうじゃなくてですね……」 「んっ?」 「ほら……思い出してください? 私って……小説の中で、何度か強引にキスされているシーン……あったじゃないですか……」 「あ、う、うん! 久美子とか、絵里とかの時は……なんかそういう流れだったよね?」 「その時……妄想しちゃってたんです。嫌がりながらするキスはこんな感じで……とか、実は心許してるときのキスはこんな感じで……とか♥」 「……あ、あぁ! つまりは妄想でキスの練習を……してたって事?」 「色々参考にはしましたけどね……ネットで探せば色々出てきますし……」 「へ、へぇ……さすが小説家ね……そういうことの勉強も怠らないんだ……」 「だから、美沙さんとやるキスが……本番は始めてです♥ キスバージンを捧げたんですよ? 貴女のために♥」 「その割には純なキスじゃなかったけど……アレはどういうキスなわけ? どういう感情の時にするつもりだったキスだったわけ?」 「フフフ♥ このキスで私の物にしちゃうゾ……っていうキスです♥」 「なるほど……だからこんな……エロい気分になっちゃうんだ……」 「なってくれましたか? エッチな気分……」 「なったよ……しっかりとね……」 「♥♥♥♥♥」  それからの私たちは狂ったようにキスをし合った。  相変わらず玲のキスは私の背筋を震わすほどの多幸感を与えてやまなかったが、私だって回を重ねるごとに技を盗み玲の身体を痙攣させるほどの舌愛撫を会得することとなった。  お互いの体を抱いて、マットの上でゴロゴロと転がりながら唾液を交換するかのような濃厚なキスを繰り返す。  今まで生きてきた中で……これほどまでに多幸感に溢れたことがあっただろうか? とキスの最中に思い返してみるが、このキスし合い以上に幸福感を得た経験は……多分無い。暇つぶしにやるオナニーであってもここまでの気持ちよさは味わえない。まだ、そういう行為を行っているわけでもないのに……そう思えるということは、この先を行うことが怖くてならない。一体どこまで気持ちよくなってしまうのか……見当もつかないから……。 「はぁ、はぁ、はぁ……どう? 私のキスも……成長したでしょ?」  ある程度お互いが満足するほどにキスを繰り返したあと、名残惜しそうに唇を離した私と玲はマットの上になぜか正座をして座り込んでお互いの顔を見つめあった。 「はっ、はっ、はっ♥ んはぁ♥ はぁ♥ はい。美沙のキスで……私……もう……たまらなくなって……きました♥」   玲は、口から涎の筋を一本垂らしながら、いやらしい表情を浮かべ私の目を見つめてくる。 「アハ♥ 私のこと……美沙って呼び捨てにしてくれた♥」  多分勢いで言ってしまったのだろうと察しはつくが、彼女が私の事を呼び捨てにしてくれたことが思いのほか嬉しくて私は背中にゾクゾクっとした寒気を走らせて喜んだ。 「あ、う、うぅ……ち、違っっ! 今のは違っっ」  ハッとなり慌てる彼女の表情も可愛い。 「いいよ♥ 呼び捨てにして? その方が……他人行儀じゃなくて……スキ♥」  私の言葉に玲は一瞬下を向くが、すぐに明るい表情を取り戻し…… 「は、はい! じゃ、じゃあ……。美沙……」 「なぁに? 玲♥」 「う、うぅ……み、美沙にお願いが……あるのですが……いいですか?」 「うん……言ってみて?」 「み、み、美沙に……その……アレ……やってもらいたいなぁって……思っていたりして……その……」 「アレ? アレって……なぁに?」 「あ、アレは……アレです……分かるでしょ?」 「ううん、分かんない♥ ちゃんと言葉で言ってくれないと分かんないよ~?」 「うぐっ! い、意地悪っ! ホントは分かってるくせにっ!」 「言葉で言わないと何も分かってあげない♥」  「じゃ、じゃあ! これで……分かるでしょ? 私が……何をされたいか……」  そこまで言うと玲は顔を今まで以上に真っ赤に火照らせ、正座の格好を崩して片足を私の方へ投げ出すように伸ばしてきた。 「足? 足がどうかしたの? なんで私の方に伸ばしてきたの?」  私の太ももにそっと乗せられる玲の素足……。その足は恥ずかしさを体現するかのように足先をモジモジと動かし、足裏を見せるように反ったり見せないように折ったりしたりと忙しなく動かしている。 「ほ、ほら! さっきやってくれたじゃないですかぁ! アレ……ヤってください♥ 今度は足に……アレ……ヤってください♥」 「私は……玲の足に何をしたらいいの? こんな風に太ももに乗せられても分かんないなァ~♥」 「う、嘘ですっ! 分かってるくせにっっ!! も、も、もう……堪らないんです! エッチな気持ちが高まりすぎて……コレされないと……気持ちよくなれないんです!」 「へぇ~~エッチな気分になっちゃってるんだぁ? ふぅ~~ん」 「は、は、早く触ってくださいっ! 早くっ!!」 「どこを触ればいい? 足首とか? それとも……脛のとこ?」 「ち、違うでしょ!! もう! 意地悪しないで触ってくださいっッ!! 足の裏ですっっ!!」 「足の裏を……どんな風に触ったらいい? こんな感じ?」  私は玲の困った顔を見るのがついつい癖になり、意地悪な焦らしを行ってしまう。  彼女がアノ言葉を口にするのが恥ずかしいと思っている事ぐらいは十分すぎるほど理解している。私たちの性行為の表現が彼女にとってのコレなのだから……中々それを口に出しておねだりする事ができないのだろう。普通は逆だと思うけど……でも、これはこれで可愛いのでもう少しイジメてみたいと思う♥ 「はっっ!? ひっっっ!! そ、そ、そう! そうです!! そういうヤツですぅっっふ!!」  人差し指を彼女の足指の付け根に触れさせ、その付け根部分を横にツツ~っと触って刺激してあげる。すると玲は顔を天に向けて息を吐き呼気を荒くさせ始める。 「玲ってば……足の指を触られるのが好きなの? それならそう言ってくれればよかったのにぃ~♥」  私は意地悪く声を低くし、玲の足の指を親指から順番に頭を撫でるように愛撫をしていく。 「んはっ!! そ、そうですけどぉぉ! そ、それも……そうなんですけどォォ!! それだけじゃなくてっっ! それだけじゃ足りなくてぇぇっ!!」  小指まで撫でるのが終わるとまた親指に戻って同じような撫で方を繰り返す。それを続けると玲はすぐに物足りなくなり私に泣きつき始める。 「玲は足の指を撫でられるのが好きなんじゃないの? これじゃ足りないって……どういう事?」  私はニヤリと口元を歪ませ玲の足首を反対の手でガシッと掴む。  いかにこれからアレをするぞという構えを取るが、玲が言葉を零すまではもう一方の手は動かさない。ちゃんとおねだりが出来るまで動かしてあげる気は無い。 「あ、あの……その……土踏まずとか……カカトとか……足指の間……とかを……その……」  しばらく無言でいると痺れを切らしたのか玲が指をモジモジさせながらそのように零し、足裏を主張するように限界まで反らして私の気をひこうとする。 「どうしたの? 足の裏をそんなに反らしちゃって……まるで何かをして欲しそうじゃない♥」 「あう……うぅ……して……下さい……」 「だからぁ~~何を?」 「うぅ…………うぅぅぅぅ…………」  恥ずかしさに口を波立たせながら目を左右に泳がせる玲の顔が可愛すぎて……私の加虐心は限界まで高められる。  わざとらしく反らして強調する玲の足裏に、私は手を構えてワキワキと動かし彼女の望む行為をして見せる。 「うくぅぅ! うぅぅ……触って……下さい……」 「触るだけでいいの? チョンって触ってあげようか? まぁ、それだけしかしてあげないけど……」 「ひっっ!? アレして……下さいっ! アレを……」 「アレってなぁに?」 「………………………」 「なぁ~に? うん?」 「く、く……」 「“く”? “く”なに?」 「くす……」 「くす?」 「く、く、く……くすぐって……くだ……さぃ!」 「くすぐり? 玲は……足裏をくすぐって貰いたいの? 私に?」 「は、は、はいぃぃ♥ コチョコチョってしてくだひゃい! 私の……あひのうらを……」 「フフ♥ やっぱり玲って変態よね? 2人とも裸でキスし合ったのに……エッチするよりも先にくすぐって貰いたいって思うなんて」 「うぅぅ……言わないでっ!! 恥ずかしいっっ!!」 「恥ずかしいのは玲の性癖の方でしょ? あんなに上手いキスを私にしたっていうのに……求めるのはやっぱりくすぐりなのね? あぁ……恥ずかしい恥ずかしい♥」 「んあぁぁあぁぁあ、やめてっっ!! 本当に恥ずかしいからっっ! 恥ずかしくて消えたくなっちゃうからァっっ!!」 「恥ずかしがる玲も……可愛いわよ♥」  今にも湯気でも出そうな程顔を真っ赤にして恥ずかしがる彼女に、私はクスリと笑みを返して片手で彼女の足首を押さえつつ、もう片方の手をゆっくり反らされた足裏に近づけていった。 「うくっっ!? んひっっっ!!?」  人差し指が足の膨らみ……拇指球付近にソっと触れると、玲は赤く染めた顔をビクリと跳ね上げ手を口に当てピクピクと上半身を震えさせ始める。 「なによぉ~? 笑いたいんじゃなかったの? なんで我慢しちゃうのよ……」  手で口を塞いで声を漏らすまいと抵抗する玲に先ほどの主張と違うと指摘するように言葉をぶつける。 「わ、私は! 笑いたいなんて一言も言ってません! く、く、くすぐって……欲しいと……言っただけで……」 「同じじゃない。くすぐって欲しいってお願いするという事は、そのくすぐりに笑わされたいっていう願望そのものでしょ?」 「ち、違います! ちょっとだけ……違うんです……」 「何が違うって言うのよ?」 「そ、その……くすぐられるのは好きですけど……笑うことはやっぱり……苦手で……」 「むぅ~~面倒くさいわねぇ! なによそれぇ?」 「笑いを強制されているのを必死に我慢する自分っていうのも……シチュエーション的に萌えるなぁ……とか……思っていたり……エヘヘ♥」 「なによ、結局エッチな気分になりたいがために我慢もするんじゃない!」 「べ、別に美沙にはもう……私の笑顔見せても……良いとは思っているんですよ? その抵抗はもうありませんし……」 「じゃあ、素直に笑いなさいよ! 私はあんたが笑ってるとこが見・た・い・の!」 「い、嫌です。私は私の快感も得たいと思ってますし……出来るだけ長く楽しみたいとも思ってますし……」 「ふぅ~~ん、じゃあ……いいわ♥ そんな我慢なんて出来ないように思いっきりくすぐってやるんだから!」 「はひっ♥ いいですよ? 絶対に笑いませんからッ!! 絶対我慢してやりますからっッ♥」 「その言葉……覚えておきなさいよぉ~~! すぐに後悔させてやるんだからっっ!!」 「は、はひぃぃぃ♥♥」

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