【自己流】Windowsディスプレイのカラーキャリブレーション (Pixiv Fanbox)
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全人類が頭を悩ませる作業だと思います。
新しいディスプレイを買いたいけど、カラーキャリブレーションの為に買うのをためらうほど面倒くさい作業です。
絵の仕事をするようになって10年以上なのに未だに苦手です。
なんせ、そんなに頻繁にする作業ではないので毎回忘れているのです。
これはいかん!
そう思い、備忘録的に記事に残すことにしました。
自己流ですが、仕事はできるのでよければ参考にしてみてください。
というか、未来の自分、新しいディスプレイ買ったらちゃんと思い出してこれ読んでね()。
■■■予備知識
Windowsの色は「Windowsのカラープロファイル」+「ディスプレイの色設定」というソフト面とハード面の2つで構成されています。
この2つを校正していきます。
■■■■i1Displayを使い、ディスプレイのカラープロファイルを作成する
・ディスプレイを工場出荷状態にする
・ディスプレイを30分くらいつけっぱなしにしておく
・ディスプレイの配置、部屋の明るさを実際に作業するときの状態にする
・i1Display付属のi1Profilerというソフトでカラープロファイルを作成
・自動でカラープロファイルを適用してくれる
・一度再起動して各アプリにカラープロファイルを浸透させる
i1Displayという2万円くらいの機械が必要です。
部屋の明るさは暗めがおすすめです。昼なら遮光カーテンを引きます。
i1Displayの指示に従い、2,3分でカラープロファイルが作成されます。
i1Displayという機械は、アナログな手段でディスプレイが発色できる色味をチェックし、それをもとにWindowsのカラープロファイルを作ってくれます。これで「そのディスプレイで正しい色が表示される」ようになりました。ディスプレイが複数ある場合はディスプレイごとにカラープロファイルを作成します。
最後に再起動するのは、再起動までアプリごとにカラープロファイルが適用されたり適用されなかったりする為です。「こっちのアプリだと色合ってるのにクリスタだと色が変だぞ?あれれー?」と、再設定をはじめてしまって沼にハマったり病んだりします(事後)。
再起動後に各アプリで同じ色になっているか確認します。色が違う場合は、アプリによって「絵のファイルのiccプロファイルを使用する」「ディスプレイのiccプロファイルを使用する」といったカラー設定があるはずなので確認して有効にします。確認したら念のため再起動しておきます。再起動は正義。
■■■自分の目的に合わせディスプレイの調整
ディスプレイ側のスイッチ等で明るさや色味を調整します。
このままだと、概ね明るすぎる状態になります。眩しいです。絵描きは眼が死にます。なので、自分用にディスプレイの明るさや色温度を調整していきます。暗くするだけでも十分ですが、最近は「絵を見てくれる人」が圧倒的にスマホが多い為、手持ちのスマホを並べて色味を少しだけ調整します。少しだけ、というのがミソです。あまりいじりすぎると色が大変なことになります。
真っ白な画面を表示させ、白の色味を近づけることをお勧めします。
あとは、いろんな絵を表示させて、色味が近づけます。
・スマホとディスプレイの明るさを合わせる
・白色を合わせる
・いろんな絵と比較してその他の色を近づけ、ある程度で妥協する。
・ディスプレイの調整項目を「少しづつ」「複合的に」いじる
(一つのパラメータで合わせようとしない)
妥協するのは、完璧な色を作るのは校正のプロでないと無理だからです。
また、スマホとディスプレイでは色のシステムがそもそも違うので同じ色になりません。これは、一つの絵から色んな媒体で出すときに、肌色がくすんだり、赤くなったりと、変な色にならない為の基準色を作る作業です。
■■■手順まとめ
・ディスプレイを工場出荷状態にする
・ディスプレイを30分くらいつけっぱなしにしておく
・ディスプレイの配置、部屋の明るさを実際に作業するときの状態にする
・i1Display付属のi1Profilerというソフトでカラープロファイルを作成
・自動でカラープロファイルを適用してくれる
・一度再起動して各アプリにカラープロファイルを浸透させる
・スマホとディスプレイの明るさを合わせる
・白色を合わせる
・いろんな絵と比較してその他の色を近づけ、ある程度で妥協する。
■■■お金かけたくない人へ
気合をいれてディスプレイの設定、数値とにらめっこして近づけるだけでもわりと良い線までいけます。これはWindowsを使っていれば標準のsRGBカラープロファイルが共通だからです。
が、かなり時間がかかります。専門知識がないとどこを弄っていいかわからないので試行錯誤、長時間がんばることになりますが、知識はつくと思います(笑)。
■■■おわりに
これで新しいディスプレイやPC本体を買っても怖くないぞーーー!!!!(心の叫び)