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■3 トウシロウが目を覚ますと、そこは無機質な手術室のような場所だった。自分の腕や足には点滴のような管が繋げられており、下半身はおむつのみ。だがそれ以上に自分の上にある鏡に写った姿があまりに不自然だったのだ。 トウシロウの体は明らかに少年期の頃のサイズに縮んでいたのだ。顔立ちも若くなり手足のサイズも小さくなっている。起こるはずのないそんな現象にトウシロウは恐怖と困惑に襲われるのであった。 それは逆月による「若返り」の研究成果。ある特定条件において対象の肉体を10代のそれにまで退行させる恐ろしい新薬の効果であった。トウシロウはそんなことも知らずにこの部屋に連れてこられ、眠らされて一週間もの間新薬による肉体改造を受け続けていた。 この若返りには完全に後遺症やデメリットがない訳ではなく、この退行効果はしばらく投薬を続ける事で完全なものとなる。一日でも管理下に置くことが叶わなければ激痛を伴うが元の肉体に戻る結果が出ている。 そしてもう一つ。肉体のバランス調整が難しく、「膀胱」周辺の機能が肉体年齢以上にうまく働かなくなるのだ。 だがそれらのデメリットは逆月医院にとってはなんというものではない。 トウシロウの体はもう「おむつの取れない少年」以上に戻れなくなってしまったのだ……。

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Comments

汰和

更新ありがとうございます!今回も可愛いですね…!

梅太郎

なんて素敵薬……!

Anonymous

なんて事を! (最高じゃないか!)