あらためて逆シャアがすごいという話 (Pixiv Fanbox)
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今日は久しぶりに西森章さん(バトスピの監督で、Vガンでは絵コンテで参加されていました)とお話ししまして、逆シャアがすごいという話になりました。
西森さん曰く「あんなコンテは一生かかっても描けないと思った」と。
カットの繋ぎが映画的で、富野作品の中でも逆シャアが飛び抜けてすごい!というお話。
私も逆シャアは繰り返し見ていますが、何度見ても見飽きない。その秘密を探ろうとしてまた見てしまうという無限ループ。
細かい部分を挙げると「映像の原則」に書かれている技法の実践なのですが、一本の映画としてのドライブ感は、技法実践の積み重ねという単純な話だけでは説明できないものがあります。
とはいえ、可能な限り言語化して説明できる部分で具体的なカットを挙げるとしたら、ブリッジでの芝居で、画面下からブライトがinしてきたすぐ後に画面左手前から奥へクルーがinするというような、縦の動きと横の動き+手前奥の動きを駆使したキャラクターの動線がフィルムの流れを作っている。そういう丁寧な空間の使い方があります。テレビシリーズでは枚数などの関係でなかなか出来なかったことが映画なら出来るということもあるでしょう。
そんな話をしつつ、今日一番盛り上がった話は“タイトルカット”でした。あんなに印象に残るタイトルの出方は他にないですね。
あのカットのスゴさについての西森さんの解説を聞くとものすごく納得だったのですが、西森さんの語った具体的内容については秘密ということで(笑)
(演出家として手の内を明かすことになりますからね)