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 吸い込まれそうな大きさだった。  今まで見たことないような大きさの薄型テレビが、堂々と鎮座していた。  自分の部屋に置けば、確実に持て余してしまうであろう立派なテレビ。  画面が広いほどに映像というのは荒くなってしまうものだが、色も動きも劇場スクリーンのそれのように鮮やかだ。  左右にはテレビ用スピーカーが設置され、躍動感たっぷりの音を紡いでいる。 「映画館で見る時の高揚感までは再現できませんが、それでも可能な限り良い環境を用意したくて」  右隣に座っているたづなが、穏やかに笑った。  映画好きの彼女らしい、こだわりの視聴空間だった。 「ソファーも良いよね! 大きくてフカフカで、座り心地最高!」  左隣に座っているチケットが、元気よく笑った。  彼女の言葉通り、トレーナーたちの座るソファーは、大人がぐっすり眠れそうなほど柔らかく、ゆったりと体を伸ばせそうなほど広かった。  窮屈とは無縁のはずの面積。  なのに、トレーナーは息苦しささえ感じていた。  自分の体臭が、変化している。    女の匂いを、混ぜ込まれているせいだ。  たづなとチケットが、両脇を固めていた。  それも、互いの呼吸で肌が湿るほど、近くに。 「えへへ! トレーナーさんの隣、やっぱり落ち着くなあ!」 「そうですねえ。体臭も体温も至近距離で堪能出来て、とっても幸せです」  そんな言葉のやり取りをかわし、二人が楽しそうに笑う。  でも、トレーナーはそれどころではなかった。  たづなに「私の家で他の映画を観ませんか?」と誘われたのが、数十分前のことである。  女性の部屋に、それも想い人の部屋に上がって、二人きりになる。女性経験のないトレーナーがこなすには、かなりの心の準備が必要なイベントだ。  最初は、断ろうと思った。  しかし、NOと言おうとしたまさにその時、背後からチケットが現れて「アタシも行く」と言い出した。  タイシンやハヤヒデの姿はない。聞けば、さっき別れてきたという。  チケットはたづなのマンションを知っているらしかった。部屋は広く、大きなテレビもあって、映画を観るには最適な場所だと彼女は笑った。  結局、トレーナーは首を縦に振った。  複数人で遊びに行くなら、変に緊張することもない。それに加え、たづなの部屋を見てみたいという個人的な願望もあった。  しかし、一番の理由はそれらではない。  チケットに対して、少しだけ負い目があった。  この一週間、チケットとは少し距離を置いて生活していた。  随分、寂しい思いをさせたのだろう。  彼女が昨日の朝、自分のアパートに乗り込んできたのも、その反動であるように感じる。  せめてあの後、一緒にゲームでも出来れば良かったのだが、結局はコミュニケーションらしいことは何一つできないまま、いつの間にやら眠ってしまっていた。  その時の埋め合わせがしたかった。  そこにきて、たづなの家で共に映画を観るというお誘いは、絶好のチャンスであるように思えたのだ。  だからトレーナーは、愛バと共に想い人の家にやってきたのだ。  数十分後、自分が窮地に陥るとも知らずに。  両腕に、暖かい気配が纏わりついてくる。  直接触れてこそいないが、彼女達から滲む体温が、消えることなく肌に届いてくるほどの至近距離。  トレーナーは、映画に集中しようと思った。  でも一秒ごとに、まるで重力のようなものに引っ張られ、チラチラと二人を観てしまった。  座高の差もあり、自然と見下ろす形になる。    巨大な二対の乳袋が、彼女たちの太ももや膝を隠すほど、ズッッッシリと突き出ていた。  たづなは既にトレーナーの男物コートを脱いでいた。  自宅に彼を連れ込んだ瞬間、近くのハンガーにかけてしまったのだ。  残ったのは、無地の厚手のセーター。  そして、そのセーターからクッキリと浮き出る、彼女の凶悪なボディライン。  昼になって少し気温が上がったせいか、彼女は時おりパタパタと首元をはためかせた。  その度に太く丈夫そうな緑のブラ紐が覗き、谷間から甘く温かい蒸気が吐き出され、とても扇情的だった。  想い人のエロティックな姿に、ズボンの中の雄が何度もひくついてしまう。  不味いのはたづなだけではない。  チケットの服装も、また不味い。    今の彼女はあのモコモコの上着を纏っていない。一枚下の赤い縦セーターをさらけ出している。  谷間こそ見えないが、こちらも凶悪な服装だった。  120センチ超えの双丘に合わせて幾つもの縦縞が左右に急カーブしているせいで、乳房のえげつない膨らみ方がこれでもかと強調されている。  胸を小さく見せるブラジャーはどうしたのだと思ったが、気付けば自分のコートの隣に、水色のサラシのようなものが掛かっている。  いつの間にやら脱いでいたらしい。苦しかったのだろうか。  だが、そうだとすれば。  自然と、トレーナーはチケットの双丘の先っぽへ、視線を這わせていた。  はちきれそうな釣り鐘型。  どっしりと突き出たロケット型。  チケットの爆乳の先っぽが、セーターを盛り上げるように、つんと尖っていた。  厚手の生地ですら押し潰せないほど、特大の輪郭。  ノーブラだった。  ちらりと、チケットの赤い瞳がこちらを見る。  しまった。  胸に意識を吸われていたのが、バレたかもしれない。  狼狽えるトレーナーの様子を、ルビーのような美しい目でじっとりと見つめてから、彼女は口元に笑みが浮かべた。  クスクスと、愉しそうな声を漏らす。 「どうしたの、トレーナーさん。アタシのセーターに、ゴミでもついてるかな」  トレーナーが答えに窮していると、チケットは右手を爆乳の下に差し込み、ぐいっと持ち上げた。  ぷっくりと、ペットボトルのキャップサイズが隆起している。  こちらの表情をじっくりと見据えながら、彼女はその大粒を唇近くまで運ぶと。  チュッと音を立てて、見せつけるように口づけした。 「もしかして、これが気になるの? これはゴミじゃないよ♡」  天真爛漫な彼女のことだから他意はないのだろうが、その一連の動作はあまりにもいやらしかった。  ニマァ♡ とからかうような笑みを浮かべる愛バに、トレーナーは首まで真っ赤にして、顔を逸らした。  それがいけなかった。  逸らした先では、たづなが胸元を開き、パタパタと仰いでいる途中だった。 「ふぅ。おっぱいが大きいと、深い谷間が蒸して困っちゃいます。ほら、分かりますかトレーナーさん」  彼女は男の腕を丸々咥え込めるほどの深い谷間を露わにしていた。ブラジャーに無理やり詰め込まれ、ミッチィ……と空気の潰れる音のしそうな乳肉クレバスに、トレーナーは釘付けになってしまう。  でも、見るだけでは終わらなかった。  次の瞬間、たづなの細くきれいな五指が、トレーナーの手首を掴んでいた  そのまま、胸元へと誘導される。  たづなはトレーナーの手を握ってないほうの掌を、自分の谷間に差し込むと、その大質量の乳肉をガパァ♡ と開いた。  ムワァ……♡  ホカホカと白く温かい蒸気が溢れ出す。  掌にしっとりとした乳熱の粒子が絡む。  雌の匂いが、爪の間にまでこびりつく。 「あったかいでしょう? ……これ、元は全部おっぱいの汗ですよ? 私のおっぱいスチーム、気持ちいいですか?♡」  ニヤァ♡ と想い人が愉しそうに微笑む。  女狐のように細められた瞳が、じっとりとした視線を放ち、心に絡んでくる。  数秒後、トレーナーは耳まで赤くなって、やんわりと拘束を解いた。  彼女の乳房から漏れた温度が、いつまでも掌に残る。  からかわれたのか。  でも、果たしてたづなはこんな下品なからかい方をする女性だったか。  もしかして、彼女が昨日飲んだというタキオンの薬に、催淫作用でも含まれていたのか。  頭の中を思考が巡り、しかし一回転ごとに曖昧になっていく。  股間に血が集まっているせいだ。  トレーナーは今のたづなとチケットの行為で、しっかりと人参を硬くしてしまっていた。  三年を共にした愛バに、十年以上好きだった想い人に、浅ましい劣情を抱いてしまっていた。 「ん~? どうしたの、トレーナーさん。顔が赤いよ? 暑いの?」 「汗もびっしょりですねえ。大丈夫ですか? 喉乾いてませんか? 寒い季節も水分補給は大事ですからね。……今、飲み物取ってきますね♡」 「あ♡ たづなさん、アタシも手伝うよ♡」  両隣の熱源がソファーから消え、近くの台所へと離れていく。  トレーナーは天井を仰ぎ、深呼吸した。  必死で股間の熱を冷まそうとする。  でも、その度にたづなの谷間スチームの温かさや、チケットの縦セーターの突起が頭を過る。  人参はますます隆起する。  じょぼぼぼぼぼぼぼぼ!  ぼちょぼちょぼちょぼちょぼちょ!  遠くから、何かを注ぐ音が聞こえてきた。  コップに何かを入れているのだろう。  でも、キッチンからここまで音が届いてくるとは、かなりの勢いで注いでいるようだ。  無数の水流が、コップの表面をめちゃくちゃに叩いているような、強い音。  ふーっ……ふーっー……。  はっ……はっ……はっ……。  気のせいか、たづなとチケットの熱い息遣いが聞こえてくる。  飲み物を注ぐだけで、人はここまで息が切れるものだろうか。  ぼんやりと思っているうちに、足音が戻ってきた。 「お待たせしました♡ ホットミルク、持ってきましたよ♡」  たづながニコニコと言う。  彼女の右手には大ぶりのガラスコップが握られており、真っ白なミルクがなみなみと注がれている。 「冷めないうちに飲んでね♡ とっても濃厚で、甘くて、美味しいから♡」  チケットの言葉通り、少し泡立ったトロトロの水面から、甘い湯気がモワァ……と空気に解けていた。  電子レンジを使った音はしなかったが、どうしてそこまで温かい牛乳を用意できたのだろう。  深呼吸に意識を奪われ過ぎて、聞き逃したのかもしれない。  牛乳を取り出すために冷蔵庫を開ける音がしなかったのも、そのせいだろう。  しかし、それならばどうして注ぐ音だけは届いてきたのだろう。  それに。  なぜ、チケットとたづなの肌は、しっとりと濡れているのだろう。  瞳は潤み、頬は上気しているのだろう。  二人の表情が、やけに色っぽかった。   また人参に熱が集まりそうになり、慌てて差し出されたミルクを受け取る。  ガラスの表面に、人肌ほどの温もりが伝播していた。  口に向かって、ゆっくり傾ける。  肺がべとつくのではないかと思う程の甘い匂いが、ドロッと鼻に雪崩れ込む。  濃厚すぎるミルクの匂いに、脳味噌が蕩けそうになる。  この匂いを、知っているような気がした。  最近、嗅いだことがあるような。  でも、トレーナーがその正体に気付くより先に、ドロドロの白濁液が、喉をギトギトと滑り落ちていった。  食道を甘い塊がへばりつきながら垂れ落ちる。  胃袋が一気に重くなり、ミルクの熱で腹の中が温められる。  呼吸が乳臭い。  毛穴からミルクの香りが漏れているような錯覚すらある。  意識がネバネバと正体をなくしていく。    パンツの中が、気持ちいい。  ハッとして、股間を見る。  生地が厚いお陰でテントこそ張っていない。  しかし。  長さも太さも、先っぽの膨らみ具合すら明確に分かるほどに、クッキリと人参の輪郭が浮き出ていた。    今までにないほど、煮えたぎっている。  棒も玉も、ギュンギュンと際限なく膨らんでいる。  先っぽの穴からは、ヌルヌルと透明な液がひっきりなしに溢れている。  見れば、ズボンの色が一部濃くなっていた。  大量の露がパンツから染み出し、表面まで浸透してきているのだ。  このままではバレる。  一旦、トイレに避難しよう。  トレーナーは慌てて立ち上がろうとして。  その両腕を、左右からがっしりと拘束された。 「どこに行くの? トレーナーさん」 「映画の途中で席を立つのはマナー違反ですよ?」  吐息が両腕にかかり、甘いウィスパーボイスが肌を濡らす。  チケットとたづなが愉しそうに笑っていた。  彼女たちの掌の感触。  こちらの腕を、掴んでいるのだ。  しかも。  服越しの胸に、挟み込むようにしながら。  たづなの超乳が、右腕の殆どをムニュウウウウウウッと押し潰し、溺れさせている。  チケットの爆乳が、左肘をパックンと咥え込み、脇腹を大粒の先っぽでコリコリ刺激してくる。  ズボンの中で人参がビクンビクンと跳ね、白いのが混ざり出した透明をピュルピュル吐き出す。  モッチリと、両膝にスベスベの肉が覆いかぶさる。  見れば、二人の太ももが脚を押さえつけるように圧し掛かっていた。  そのまま、スリスリと動かされる。    股間に向けて、血を送り込むような、ねっとりとしたスライド。 「ほら、映画見ようよトレーナーさん」 「そうですよ? この作品は、ここからが面白いんですから」  クスクスと、湿った笑い声が耳に響く。  トレーナーは何とか落ち着こうと、画面に集中する。  それすら、失敗だった。  大きくて高画質なディスプレイに、男と女がいた。  いつの間にか、二人は舌の絡むようなキスをしていた。  上等なスピーカーから、熱く粘ったいやらしい唾液の音が、ヌチャヌチャと迸る。  そこから、濃厚な濡れ場が始まった。  バスバスと、男が腰を振る音。その度に震える女の乳房。媚びるような喘ぎ声。  獰猛な、獣のような交尾。  ズボンの表面の染みが、どんどん広がっていく。  たづなのテレビから伝わるいやらしい光景に、彼の人参は後戻りできないほど発情していた。   「うふふ、トレーナーさん鼻息が荒いですよ?♡」 「エッチなシーンで興奮しちゃった?♡」  からかうように囁いて、たづなとチケットが爆乳を押し付け、太腿をグリグリ擦りつけてくる。  ぴゅくん、ぴゅくんと股間で熱いものが粟立ち、快感で身を捩ろうとするが、ウマ娘の膂力で制されて少しも動けない。  快楽の逃げ場がない。  気付けば、たづなもチケットもテレビを見ていなかった。  二人のニヤついた視線は、こちらの股間をネトネトと舐めまわしていた。  硬くしていることがバレたのか。  トレーナーは慌てて、二人にテレビを見るように言った。  チケットは悪戯っぽく目を細めて、乳房の先っぽをゴリィ♡ と脇腹に食い込ませながら、笑った。 「えー?♡ トレーナーさん、こんなにエッチなシーンをアタシ達に観てほしいの?♡」 「ふーん♡ トレーナーさんって悪い人だったんですね?♡」  ほぼ同時に、二人の柔らかそうな唇から、肉厚の赤い舌がベロリと覗く。  その淫靡で獰猛な光景に、トレーナーは背筋をゾワゾワさせた。    食われる。  渾身の力を込めて、彼女たちの掌を、乳房を、脚を振りほどこうとする。  しかし、ウマ娘とヒトオスの力の差は歴然だった。  全身の骨が軋むほどに力んでも、女性的な柔らかい体はピクリとも動かない。状況は少しも変わらない。  さっきと違うのは、チケットの乳房の先がムクムクと膨らんだことぐらいだ。  ぎらつく瞳を快活な笑みで誤魔化しながら、彼女はトレーナーに体を押し付けてきた。  硬く立ち上がった先っぽが、ゴリッ♡ コリィッ♡ と形を変える度に、その唇から甘い声が漏れる。  そのうち、チケットはトレーナーを拘束していない方の手で、自分のズッシリとした乳房を持ち上げた。    そして、その雌の大粒を横腹にチョンと当てると。  コリコリコリコリコリ。  ゴシゴシゴシゴシゴシ。  ビンッ。ビンッ。ビンッ。    そのPカップの爆乳をダプダプ動かして、いやらしく屹立した先っぽをブラシのように激しく擦りつけ始めた。 「んっ♡ んぅ♡ あっ♡ おっ♡ お゛ほっ♡」  チケットの口から、声と息遣いだけが聞こえる。  意味のある言葉は絶え、甘い響きだけが紡がれる。  瞳のぎらつきが増していく。  先っぽが、さらに硬くなっていく。  彼女は今、何をしているのか。  朦朧とした頭でも、簡単に答えを出せた。  自慰。  チケットはトレーナーの身体に先っぽを押し付け、快楽によがっていた。  トレーナーは、思考がドロリと蕩けた状態でなお、困惑していた。  自分が三年を共に過ごしてきた愛バは、純真無垢ではなかったのか。  自慰どころか、性的な知識なんて欠片もない、ピュアな少女ではなかったのか。  だから彼女は、あれほどまでに距離が近かったのではなかったのか。  爆乳を押し付けてきたのも、胸と脇の境目をマッサージさせてきたのも、全部無垢ゆえの行動ではなかったのか。  トレーナーの中で、今までの常識が壊れ始めていた。  無垢なウイニングチケットという大前提が、音を立てて崩れ始めていた。  そんなこちらの動揺などお構いなく、愛バは自慰の速度を上げた。  絶頂が近いのか、もはや喉から漏れる嬌声は、獣のように太くなっている。 「お゛お゛っ!♡ ん゛ぎっ!♡ あ゛っ!♡ あ゛あっ!♡ い゛ぐっ!♡ い゛っぐっっ!!♡♡」 「ストップですよ♡ チケットさん♡」  カクカクと腰を震わせ始めたチケットを、たづなの穏やかな声が制した。  ルビーの瞳に理性が戻り、トロンとした顔に羞恥が混ざる。 「フーッ♡ フーッ♡ ご、ごめんたづなさん♡ トレーナーさんの身体で擦るの、気持ちよすぎて♡」  彼女の謝罪に対し、たづなはうんうんと同意するように首を振り、優しく笑った。 「えぇ、気持ちはよぉく分かります♡ でも、もっとゆっくり、じっくり楽しみましょうよ♡ 私たちはこの瞬間を、ずっと待ってたんですから♡ ……ここを弄りすぎると、そういう抑えが全く利かなくなっちゃいますよ?♡」  そして、セーター越しのプリプリの先っぽを、人差し指で下からピンッと弾いた。  チケットの身体が「お゛っ!?」と仰け反り、ブリュンッと爆乳が揺れる。  ヒクヒクと腰を痙攣させながら、彼女はフニャンとした蕩け顔で、コクコク頷く。 「そ、そーだね♡ ……最初からフルスロットルだと、トレーナーさん壊れちゃうもんね♡」  たづなの声とチケットの声が、トレーナーの肌を擦るようにして交換される。  熱っぽく湿った雌の声。  いやらしい響きに満ちた会話。  ソファーの上に淫靡な空気が満ちていく。  でも、その機微の一割もトレーナーには理解できない。  鼓膜を彼女たちの声が揺らす度に、脳味噌がシェイクされ、ミルクの甘熱が股間を濡らしていく。 「……トレーナーさん♡ 今からどんなことされるのか、わかってますよね?♡」  たづなが耳元に唇を近づけ、コショコショとくすぐるように話した。  トレーナーは首を縦にも横にも振れなかった。  代わりに、ギチギチと人参が痙攣する。  彼女はあえてズボンに目を向けず、トレーナーの耳たぶをねぶるように、囁いた。   「安心してください♡ 酷いことはしません♡ 私にコートを着せてくれた優しいトレーナーさんに、そんなことする訳ないじゃないですか♡」  コート。  映画館に行く途中、彼女に着せた自分のコート。  タイシンとハヤヒデの遠慮のない視線が、たづなの超乳を舐めまわす様を見て、思わず着せてしまったコート。 「……そんなに、私のおっぱいを人に見られたくありませんでしたかぁ?♡」  嬉しそうに、愉しそうに、たづなが言葉を流し込んでくる。  その掌が大質量の超乳をダポッと持ち上げ、タパンッ……タパンッ……とこれ見よがしに揺らす。  えげつない太さの乳腺が詰まっていそうな、大迫力のミルクタンクに、思わず浅い呼吸を繰り返してしまう。    その息遣いに割り込むように、チケットが左耳へ囁いてくる。 「たづなさんのエッチなデカパイ、他の人に見られたくなかったんだよね?♡ うわ、独占欲やばぁ♡」  独占欲。  違う、自分はそんなつもりは。  あれは大切な想い人をいやらしい目で見られたくなくて、だから。  だけど。  いやらしい目というならば。  彼女の超乳を観て、人参を硬くしている自分だって。 「うふふ、焦らなくても私たちのおっぱいはトレーナーさんだけのものですよ♡ 逆に言えば、トレーナーさんは私たちのおっぱいだけのものですけど♡」  ムギュウウウウウ!! と両腕が今までよりも強い乳圧に喰いつかれる。  チケットとたづなが、それぞれの双丘を抱え込むようにして、挟み潰しているのだ。  もしもこれを人参にされたら、一瞬で中身を全て引きずり出されてしまうような、極上の快楽。  生温かい柔肌の海に、頭がおかしくなりそうになる。     モッヂリと左腕をPカップの中に閉じ込めて、チケットはニンマリと笑う。 「どうかなぁ、トレーナーさん♡ アタシの120センチ超えおっぱいサンド♡ 左腕気持ちいい?♡ くすくすくす♡」 「私の150センチおっぱいプレスはどうですかぁ?♡ あぁん、トレーナーさんの右腕太い♡ 筋肉がゴツゴツ食い込んで、乳腺に奉仕してくれてます♡」  たづなはYカップの超乳で右腕を殆ど飲み込みながら、気持ちよさそうに微笑んだ。  温かい。  柔らかい。  良い匂いがする。  両腕を包む乳肉ダムに、どんどん心臓が猛り血液を吐き出し。  それが、ものすごい勢いで股間に集まって。    めりめりめり。  みきみきみき。  とぷっ。とぷっ。とぷっ。  トレーナーは、パンツの中で人参が膨らむ音を聞いた。硬くなる音を聞いた。先っぽから汁を吐き出す音を聞いた。  それは全部、幻聴だ。  人間の耳では拾い上げられない、下品な無音。     でも。 「チケットさん?♡ 聞こえましたか?♡」 「うん!♡ ……トレーナーさんのズボンの中から、苦しそうな音が聞こえてきた♡」  ウマ娘の優れた聴覚から、逃れる術はなく。 「あれぇ?♡ よく見たら、トレーナーさんのズボンの中に蛇さんがいるぅ♡」 「あ、ホントだ♡ 太くて長くて、頭の部分が丸々としてて♡ くすくす♡ これは蛇さんですねぇ♡ うふふ、しかも毒まで吐いちゃってる♡ トレーナーさんのズボン、お漏らししたみたいにドロドロですよ?♡」 「くんくん♡ うわ、くさぁい♡ こんなに臭い毒吐いて、悪い蛇さんだなぁ♡ トレーナーさんが噛まれちゃうといけないから、出してあげなきゃ♡」  次の瞬間、チケットはトレーナーのズボンに巻かれたベルトを、力任せに引き抜いた。金具の壊れる音がするが、彼女は気にしない。鼻息荒く、片手でカチャカチャとズボンのホックを外していく。覚束ない手元を助けるように、たづなが柔らかな指遣いでチャックを下ろしていく。  トレーナーは、その間ずっと抵抗していた。  でも、二人は股間に意識を集中させたまま、片手間にこちらのもがきを封じていた。    そして。  ブルンッ! 「「~~~~~~~~~~~~~~!!!!!♡♡♡」」  声にならない喜悦が、愛バと想い人の全身から噴き上がる。  そのギラギラとした視線は、まるで質量でも持ってるかのように、ねちっこく絡んできた。  白旗のように屹立する、トレーナーの人参へと。  二人分の鼻息が荒い。  二人分の呼気が熱い。  チケットとたづなの肺から噴き出す獣じみた気流が、ひっきりなしに股間を撫でる。  でも、人参はまるで乾くことがない。  先っぽの穴が半透明の粘液を延々と吐き出して、その赤黒い表面をテカテカとコーティングしていく。    最初にその剛直を握りしめたのは、たづなだった。  彼女はいつもの穏やかな表情はどこへやら、そのエメラルドの目は完全に瞳孔が開き、獣じみた光を垂れ流していた。  半開きの口からはネットリとした涎が垂れ、まるで好物を前にした犬のようだ。  一拍遅れて、チケットも人参の先っぽを掌で覆って、ごしごしと擦ってくる。  二人揃って、飢餓の最中にいるような、それでいて楽しい夢でも見ているような、呻きとも嬌声とも分からない音を、ひっきりなしに喉から漏らす。  ガルル……という獣のような唸り声の合間に、ポツポツと意味の通った言葉が聞こえる。 「すっご♡ 表面に走った血管ゴリゴリしてて気持ちよさそう♡ 海綿体もムッチムチで逞しいし、尿道もぶっとくて……ごくっ♡」 「フーッ♡ フーッ♡ 凄いよぉ♡ ナデナデするたびに、エッチなお汁どんどん出てくる♡ あっ♡ 今ピュプッてした♡ 白いのが混じってるけど、これってぇ……♡」  普段の彼女たちからは考えられないような、いやらしい言葉。  そんな自分達の声でさらにヒートアップしたように、呼吸がどんどん太くなり、その度に手の動きが激しくなる。    ひどく、気持ちいい。  二人の掌はスベスベしており、どこまでも女性的で柔らかかったが、そのがっつくような動きから伝わるのは剥き出しの獰猛さだった。  強すぎず弱すぎず、絶妙な力加減で、敏感なところを執拗に責めてくる。  人参を構成する全ての快感部位を、貪るように擦り上げる。    こうすれば、この雄はもっと美味しくなる。  彼女たちの瞳が、五指が、唇のにやつきが、絶え間なく愉しそうに歌っていた。 「あっ♡ 今ちょっと太くなった♡ 皮を下に引っ張るみたいにして擦ると、亀さん気持ちいいんですね♡ シコシコシコ~♡」   「へへへ♡ エラの部分ゴシゴシしたら、白いの濃くなってきた♡ も~、堪え性のない人参だなぁ♡ 先っぽの穴虐めて鍛えてあげるね♡ カリカリカリ~♡」  それぞれ全く違う動きをする指先が、容赦なく人参を責める。  その度に尻の奥から甘い焔が燃え上がり、海綿体を炙って膨らませる。  ドロドロした種の匂いが、どんどん濃くなっていく。  透明だった先走りが、普段自家発電で吐き出しているものと、変わらない色合いに染まっていく。  出る。  出る。  腰が震えて、トレーナーが思わず仰け反り、快楽を吐き出そうとした時。 「はい、ストップ♡」  その根元を、たづながキュウッと握りしめた。  尿道がぴったりと閉じ、ダマのようになった白いマグマが、奥の方で堰き止められる。  強いポンプ運動を何度もして、輸精管をドロドロのものが舐め上げる。しかし、人間の雄の性機能では、ウマ娘の握力に敵う訳がない。結局一滴も外に漏れることなく、やがて種袋の方に敗走した。  溜まりに溜まって苦痛じみてきた快楽に、思わず涙を滲ませるトレーナーを、たづなはニッコリと見下ろしていた。 「トレーナーさん?♡ もしかして今、出ちゃいそうになりました?♡ 駄目ですよ♡ このくっさい人参ジュースは、床にピュッピュッて吐き出すためのものじゃないんですから♡」 「そうだよ、トレーナーさん♡ これは一滴残らずアタシ達のものだよ?♡ 床さんにおすそ分けしたら許さないからね♡」  一滴残らず、アタシ達のもの。    その言葉の意味を、考えようとする。  でも、トレーナーの蕩けた意識がウダウダと働き始めるより先に。  たづなとチケットは、それぞれ穿いているモノを脱ぎ、ドロドロになった秘部を露わにした。 「あ、今ピクンってしましたね?♡ 私たちの大事なところ見て、人参おっきくしましたね?♡」 「なーんだ♡ トレーナーさんも乗り気なんじゃん♡ じゃあこれ、和姦だね?♡ ラブラブえっちだね?♡」  違う。  これは生理現象だ。  限界まで責められて、その状態でドロドロの花園を見せられて、濃厚な雌の匂いを嗅がされて。  だから。  こちらの心を見透かしたように、たづなが首を横に振る。 「何も違いませんよ?♡ トレーナーさんは私たちの身体を見て、いやらしい気持ちになったんです♡ ……というか、正直ずっと前からそうでしたよね?」  エメラルドの瞳が、妖しく煌めく。  首元に暖かい息がかかる。  チケットが鎖骨に口づけするほどの距離で、囁く。 「ずーっと前から、アタシたちのおっぱい見て人参おっきくしてたよね?」    どくん、と心臓が跳ねる。  チケットの目を見る。  ルビーの瞳が、心を見透かすような深い眼差しを吐き出している。  その唇に、柔らかい笑みが浮く。 「知ってるよ。……アタシたちもトレーナーさんのこと、ずっと見てたから」   バレていた。  彼女の爆乳を見て、人参を浅ましく膨らませている事実が、バレていた。  今まで辛うじて守っていると思い込んでいた矜持が、ボロボロと崩れ落ちていく。    でも、それなら。  それなら、どうして自分から離れなかったのか。  今の彼女の行動や言葉からして、雄が股間を膨らませる理由は、知っているはずだ。  二人三脚で走ってきたトレーナーが、自分にいやらしい目線を向けていると、理解できたはずだ。  どうして、拒絶してくれなかったのか。  チケットは、唇の奥に獣のような吐息を隠し、美しい少女の笑みを浮かべた。 「……アタシね。トレーナーさんのこと、好きなんだ」  五臓六腑を掴まれたような気分になった。  あられもない姿なのに、彼女の眼差しはとても真摯で、表情はこの上なく愛らしく、その告白を美しく演出していた。  もしも、自分が彼女と同年代の頃に、桜の木の下で同じことを言われていれば、一瞬で落ちてしまっていただろう。  それほど、澄み切った告白。    美しいチケットの表情に、ふと哀しみが混じった。 「……でも、トレーナーさんはたづなさんが好きなんだよね」  ぞくりと、肺が縮む。  眼球を引っ張られるように、たづなの方を向く。  十年来の憧れの人は、優しく微笑んでいた。  そこに、動揺はない。  まさか、この恋心すらバレていたのか。 「……ずっと、私を見てくれていましたよね」  囁くように、たづなが言う。 「観客席で、ライブ席で、学園で、映画館の隣の席で、ずっと見てくれていましたよね」  幸せをかみしめるように、エメラルドの瞳は淡く輝く。 「……私を見てくれているあなたを、私はずっと見ていましたよ。……何でかは、言わなくても分かりますよね」  たづなの頭が、そっと首筋に寄りかかる。その頬が、熱い。それは性的興奮とは根元を異にする熱だった。  もっと綺麗で、重くて、深い理由。 「……でも、あなたはチケットさんに夢中になっていました。……怒っていませんよ。この子は、とても直向きなウマ娘さんですから」  そして、たづなは寂しそうな、それでも穏やかな笑みを浮かべた。 「……私は、チケットさんは報われてもいいと思います」 「……アタシも、たづなさんは報われてもいいと思う」  チケットが声を重ねる。  水に浮かべれば沈みそうな、重い言葉の響き。  彼女のルビーの瞳が、底の方まで燃えていた。 「……報われてもいいよね? アタシ達、ずっとトレーナーさんを見てたんだから」  チケットが笑う。 「……嫌じゃないですよね? トレーナーさんも、私たちのことをずっと見てたんですから」  たづなが微笑む。  視界に、美しい笑みが二つ。    彼女たちは、自分の大切な人で。  そんな二人から、想いを向けられているというのは、幸せなことで。  ゆっくりと、二人が顔を寄せてきた。  その唇が、そっと近づいてくる。  柔らかい少女の唇。  なめらかな女性の唇。    まず、鎖骨にリップ音が響く。  続いて、頸動脈。  喉仏。  そして、後頭部に手を回されて。  最初に、チケットの唇が近づいてきて。  そのまま、ついばむように。  トレーナーは、顔をそむけた。 「……え?」  チケットは、ピタリと動きを止めた。  その赤い瞳に、さざ波が起こる。  動揺で引き起こされた薄い涙膜が、チケットの美しい瞳を閉じ込める。 「……どうしてですか?」  たづなが、柔らかい声を出す。  その緑の目は、凪いでいる。  だが、全く底が見えない。  少し、怖い。  でも。  二人の想いには答えられない、と告げた。      無音が部屋を包む。  チケットの顔から表情が消える。  たづなの微笑みの温度が下がる。  あのミルクのせいでドロドロになってしまった意識が、恐怖心で凝り固まる。    それでも、言わなければならない。  二人は今、普通の状態じゃないから。 「……普通じゃないって、アタシ達が?」 「……ふふ。どういう意味でしょう」  チケットはいつも明るくて、優しくて、少しやかましいけれど、皆から好かれる自分の愛バだ。  たづなは穏やかで美しく、仕事もできる上に人に寄り添える、トレセン学園を支える自分の想い人だ。     決して、こんな風に誰かを組み伏せて想いを遂げようとする人じゃない。  十秒以上の、沈黙。  チケットは、無表情。  たづなは、微笑みのような無表情。  そして。 「……あはは! そっか! アタシたち、すっごく信用されてるんだね!」 「……うふふ。トレーナーさんの目には、私たちがとても立派なウマ娘に映っているんですね」  二人同時に、柔らかな笑みを漏らした。  その表情は、普段彼女達が学園で見せているものと、全く同じだった。  トレーナーは、頭の中に暖かなものが混ざるのを感じた。   よかった。  まずは、これで一安心だ。  今の告白をどのように受け止めるかは、また考えればいい。  元に戻った彼女たちと一緒に、これからの関係性を築いていければいい。  そう、思って。 「……むぢゅっ!!」  チケットの柔らかい唇に、温かい舌に、口内の隅々まで蹂躙されていた。    彼女のルビーの瞳は煌々と燃え、こちらを睨みつけていた。その間も、ぬぢゅぬぢゅと水音を立てながら、唾液と呼吸が間断なく送り込まれてくる。  苦しくなり何度も口を離そうとしたが、肺に詰め込めたのはチケットの唾液の匂いのする息だけだった。  あっという間に酸素が足りなくなり、頭がブラックアウトしそうになる。 「……ストップです。チケットさん」  それを助けたのは、たづなだった。  チケットは肩で息をしながら、トレーナーから唇を離した。透明な唾液の端が、つうっと伸びる。  ぼんやりする頭で、彼女を見る。  助けてくれたのか。  止めてくれたのか。  なんとか、お礼を言おうとして。 「んむぅっ……!!」  たづなの厚い舌に、塞がれた。  まるで赤いナメクジのように這いまわり、歯列や口蓋を舐めまわされる。  逃げようとするこちらの舌も、ぬるりとからめとられ、強く吸われる。  視界一杯に、たづなの目が映る。  エメラルドの眼光が、現役時代のように煌々としている。  トレーナーは、何もしゃべれない。  やめてという前に、言葉を舌で押し潰される。  腕で押しのけようとするが、ウマ娘の膂力相手には全く歯が立たない。  たづなに体を抱きしめられ、口をふさがれ、もがくことすらできない。 「あーあ。間違えちゃったね」  耳元で、チケットの声がした。  明るい声だ。  でも、得体のしれない響きがあった。 「自分が最悪のことしたって、分かってるかな? トレーナーさんは、アタシ達の想いを踏みにじったんだよ? ……あのさ。『普通の状態じゃない』って何?」  トレーナーは何も言えない。  弁明ごと、たづなのベロに巻き取られる。  エメラルドの眼光だけが、こちらの視線を捉えて離さない。  依然として、チケットの囁きは続く。 「トレーナーさんにとって、アタシは無垢な女の子だったんだね。体つきはすっごくエッチだけど、頭は走ることでいっぱいの天真爛漫な女の子。そうじゃないアタシは、おかしいってことなんだね。トレーナーさんが大好きで、エッチなこと沢山妄想してて、こうやって迫っちゃうウイニングチケットは、おかしいってことなんだね。……それさ、酷いよね。……トレーナーさんのせいで、こうなったのにさぁ……!」    囁きに熱が籠る。  影を濃くする蝋燭のような、薄暗い温度。  それが彼女の声をコーティングして、鼓膜を炙る。 「ねえ、トレーナーさん。変わらないものなんてないんだよ? トレーナーさんの夢も、アタシとたづなさんのわだかまりも、全部全部変わってきたんだもん。トレーナーさんと出会って今まで、アタシがずっと純真無垢な女の子のままでいる訳ないじゃん。ずっと、ずっとずっとずっと、トレーナーさんのこと想いながら毎日毎日毎日毎日変わってきたんだよ。……だからさ」  そして、耳たぶを噛みちぎりそうなほど間近で、彼女は湿った息を滲ませて。 「ちゃんと見てね。今のアタシたちのこと」  トレーナーの服を、綿菓子のように引き裂いた。

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