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というわけで

今回のゼットンのメイキングとか、デザインについての解説とかをやりましょう。




今回、時間を測りながらやってたのですが、

やっぱ、どうしても「二週間以上」はかかってしまうのですよねぇ。

んで撮影やら構想やら入れたら、結局更にそれ以上かかってる。


「一ヶ月一個モデリング」ですが、もし、その製作に一ヶ月全て使ってたら、

自分は他に何も出来ない人間になってしまうので、

この辺を、クオリティを維持しながらも、スピーディーにこなせる人間になっていきたいものです。

(手は抜きたくありませんが)

そのへんは、技術、ノウハウの蓄積、流れ作業、効率化・・・まぁそういうのでスピードアップさせていくべきなわけです。



一週間で、

スカルプト、

リトポ

UV展開、

ベイク、

テクスチャ彩色、

ボーン

ウェイト

セットアップ

そんで撮影まで!

・・・

全部済ませられる人間に、なれるかなぁ?


まぁ、無理でしたね。

でも、二週間くらいで出来る人間には、なれそうです。


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今回は、テキトーに撮ってたスクショくらいしかないので、「メイキング」はテキトーになります。



◆スカルプト

(これが基本です。作りながらデザインが固まった、という感じ。こっから、もっとゴリゴリやっています)



◆手動リトポ



◆UV展開 ベイク

まだ非常にきちゃない


ベイク直後、マテリアルで色を塗ってた段階では、こんな感じでした。

この時点ではまだまだなんですね。



◆テクスチャ彩色

(これもGIFを用意すべきかなぁ)



◆ゼットンの手足の、シワシワの用意(それらも別にベイク)


ポリゴン数を節約しつつ、足の部分に結合させるために、こういうポリ割になっています。

この四角形の部分で、くっつけるのですね

|\

| |

|/



◆テクスチャ見ながら、モデル調整 ゼットンの手足のシワシワを組み立てる





・・・

そして調整、フリーズ、ボーン入れ、セットアップ

・・・てな感じでした。


で、結局、これ以前に、スカルプトにかなり時間がかかってたのです。

スカルプトは、早い人は本当早い筈なのですよね。

スピードスカルプトとかの動画、ありゃなんなんだ。

(ソフトが凄いのかセンスが凄いのか。 まぁ両方凄いのでしょう)





今回の問題は、羽の溝の、こういう部分ですね。

今回、結局、ここがヘロヘロの線でした。

これをなかなか直せませんでした。



まぁ、そういうオモチャ風の「ヨレ」だと思ってください。


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で、こっから「デザイン解説」をやっていきます。



◆姿勢について



このゼットンは、とにかく、腕組みして、足を伸ばして、仁王立ちさせると、最高にかっこよくなる

そういうイメージで作りました。

ビッシィィィィ



では、そのモチーフはなんなのか?


FF10のバハムートか?

ガンバスターか



いや、実は、↓これなのだと思います。 

ゼノギアスの、グラーフの機体、 ORヴェルトールです。


力のセールスマンですね。




まぁ、形自体は全然違います。 そこは外しています。 

なんか、全体の佇まいですね。


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◆それ以外、デザイン自体の、モチーフになったであろうモノ



結局、無意識にせよ意識的にせよ、 何かを作ろうとしたら、 

いろんな、「自分の好きなもの、触れてきたもの」の要素から、逃れることは出来ません。


絶対、何らかの影響を受けてしまいます。

どっかで、流用してしまっていることに、気づいたりします。


そういうのを全部「答え」を言ってしまいましょう。




・イリス


イリスのは、絶対やっちゃってますね。

まぁ、縦ジワだけで、横のシワは入れてないのですが。

あと、胸の周りの光るやつも、イリスです。


こういうイリス成分は、もはや逆に、あえて「敬意」のために

入れたくて入れたようなところもあります。




・サキエル

地味にサキエル要素だと思うのが、足の、このラインです。

くいっと。

ここ、出したいと思ったのですね。


手足の、ここでも、「両方で」出したかった。

それは、なんなのか? 分かりません。


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・昆虫要素


昆虫っぽい要素も入れたかったです。

まぁ、背中のこの辺は、そういうことです。


で、こういう部分は、 DBのセルの完全体でもあるでしょうねぇ。

まぁこの羽が伸びるわけではないですが。




あと、この口の部分の このラインは、 実は 「セミっぽさ」をイメージしています。



全然違うように見えるかもしれないけど、自分的には、セミを意識しているのです。これで。


セミといえば、バルタン星人の顔は、 セミなのですよね。


なんか、そういうとこを入れたくなった。


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・角

そして、角について。



これは、まぁ最初に言ってたように

「ツノゼミの角」っぽい感じを出したかったので、そのように考えていました。


まぁツノゼミといっても本当に山程いるので、この辺ですね。



つってもなかなかこの部分も、ツノゼミ要素を入れつつ、

同時に、どの角度から見てもカッコいい角!

そしてゼットンらしい角ってのは、なかなか決まらなくて、結構イジってましたよ。


毛を生やすのはナシでしたが、イボイボはつけました。


アフリカ投げナイフの感じも入っています。

でも、3又にするのは止めておきました。  そこは、留まるべきかなぁと。

あまりやりすぎるとうるさい、というバランス感覚。



・・・

で、最終的に「この角の感じ」は滅茶苦茶気に入っています。

どっから見てもカッコいいぞ、と。


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・下の羽について



この、パカっと背中が割れて、その下から、主に「三角形状の羽」が出てきてる感じは、

はい、どう見てもエヴァ量産機です。 もう、気がついたらそうなってしまっていました。

これは無意識の内にやっちゃってたのですね。



まず最初は、あの、セルのような、甲虫のような、鞘翅を作っていたのです。

そっから、昆虫らしく、薄羽が出てる感じをやろうということになりました。

まぁ、羽のデザイン自体はイリスなのですが、

それをどういう風に出させるか、となると、もう、気づいたら量産機になっていた、と。



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・顔



顔の感じは、

まぁ、↓この最初のデザイン案の感じは、それなりに残せたかと思っています。






まぁ最初のから、だいぶ変わったといえば変わりましたが、

こうやってポーズとってみると、結構同じだとも言えます。



むしろこれと大分違ってますね。


この、ヒールの感じも、今回は違うとおもって、止めておきました。


今回作ったのは「ゼットンの父」というイメージでした。

父なら、ヒールは違うだろうと。 それは、「ゼットンの母」に残しておこう、ということです。

(やるかどうか分かりませんが)





結局このデザイン、

何が気に入っているかというと、 目が「横向き」なことですね。


こうしてゼットン族をみてみると、 結局、 全員、目は「縦向き」なのです。


目が横向きのゼットンはいなかった。 

そこんところで、被せずに、かっこよく そしてゼットンらしく出来たことが、嬉しいのです。



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この、鼻?の感じはなんなのでしょうね。

上に膨らむのじゃなくて、下に膨らませる。 

これも、既存のゼットンにはない感じをやれたと思っています。



(どこか、モーグリらしいと 自分では思っています)

なんかそれっぽくない?


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・胸


胸の部分のこのへん、

こういうのが、なんというか スカルプト中に生まれる「アドリブ感」ってヤツですね。



なんも考えていません。

特にノープランで作ることで生まれるラインです。


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・足


今回の 足 めっちゃ気に入ってる部分ですよ。



これは、スカルプトではありません。



こうやって別に作った素材を、あとからベイクして、

そのパーツを組み立てて、あくまでモデリングで作った、シワシワです。


こうやって持ってきて、


ひたすら考えながら、頂点移動と、結合と、ワイヤーのつじつま合わせです。


(四角ポリゴンオンリーでやってるので)

辺の数が足りるかな~足りないかな~、とか

うまく繋がるかな~とか。


うおお繋がった、と。





ゼットンをやる以上、あの「手足のシワシワ」は必須だと考えました。

でも、そういう部分を、全部スカルプトでやる能力は、自分にはありません。 まだ。

それをきれいに作る方法、見当も付きません。


それに、そういうの全部UV展開するのも、テクスチャの無駄使いになるでしょう。

だから、こういう方針にしたのです。


結果これで、それなりに上手く行ったと思っています。


で、この実際の「組み合わせ感」というのは、その場のアドリブです。

こうやったら繋がるんじゃないかなぁ~とか。

こここうやったら、ジグザグでこうなって、いいなぁ、とか、

そんな感じで作ってました。


それでうまく行ったから嬉しいのもありますね。

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で、横のシワシワはそうやってポリゴンで作ったわけですが、

この、「縦の汚し」に関しては、結局はいつもの「後付け凹凸」ですね。


この、縦の汚しをどれくらいの強さで重ねるか、

どういうグラデーションにして乗せるか、というのも、かなり悩んだ部分なのですよ。




今回の、手で描いた部分。



・・・という感じでした。

でも、ここに書いてない部分でも、もっともっと色々やってるつもりだったりはします。



こういう、ベイク直後の、どうにもならない汚い部分とか、

アンチエイリアスのかかってない、めくれちゃってる部分とか、

結局全部手でかきなおしたり、ぼやかして きれいにしたりしてますからね。



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◆最後に反省として。


まぁ「オリジナルのゼットン」を考えるようになった経緯でも説明したことですが、

元々は、↓こちらのゼットンを作る依頼だったのです。



今、振り返って、こちらのゼットンのディティールを見てみると、

まぁ、「色々と及ばないなぁ」、とは思います。



そして、結局「これを3Dで作ろうとして、作れたのだろうか?」 と。

こういう、足の、腕の、細かいザクザクした感じ

そういうのは、自分のは全然出来てませんでした。


あとこの、オレンジ部分の、琥珀のような質感!!

これも、絶対勝てない部分ですね。 どうすりゃいいんだ?

(これは、ソフトが必要な気がします)




今回の自分のゼットンは、「シンプル」なデザインにはなっていると思います。

シンプルさと、デザインの、「流れのカッコよさ?」みたいなので勝負、ということです。



以上、そんな感じでした。




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Comments

Anonymous

筋が複雑に絡んでいる表現、カッコいいなぁ。 こうやって作ってるんですね、読んでて想像力が刺激されます。

byneet

こういう作り方は、まぁ結構すきですね。 テクスチャも節約出来ますし。 でも、やっぱどこかで限界もある作り方ではあるのですよね。